JP3465328B2 - 電動エアポンプを備えた二次空気供給システム - Google Patents

電動エアポンプを備えた二次空気供給システム

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JP3465328B2 JP30832593A JP30832593A JP3465328B2 JP 3465328 B2 JP3465328 B2 JP 3465328B2 JP 30832593 A JP30832593 A JP 30832593A JP 30832593 A JP30832593 A JP 30832593A JP 3465328 B2 JP3465328 B2 JP 3465328B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用等の内燃機関
の排気ガスを浄化するために、該機関の排気通路へ二次
空気を供給する電動エアポンプシステムに係り、特に該
システムにおける逆止弁の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平4−219415号公報に
記載されているように、自動車用の内燃機関の排気ガス
を浄化するために、機関の排気通路へ強制的に二次空気
を供給する電動エアポンプシステムは従来から公知であ
る。従来の電動エアポンプシステムは図3に例示するよ
うな構成を有する。この図において、1は内燃機関、2
は吸気通路、3はエアクリーナ、4は吸気通路2の途中
に設けられたスロットル弁、5は吸気通路2から分岐し
ている吸気マニホールド、6は個々のシリンダ、7は燃
焼室、8は排気マニホールド、9は触媒装置、10は集
合排気通路、をそれぞれ示している。
【0003】11は電動エアポンプであって、マイクロ
プロセッサを備えている図示しない電子式制御装置の制
御信号を受けて給電されることにより回転駆動される電
動機部分11aと、エアクリーナ3の下流側から給気管
12を介して吸入した空気を加圧するポンプ部分11b
とからなっている。ポンプ部分11bの吐出側には後述
のような構造を有する通路開閉弁13を介して二次空気
通路14が接続され、二次空気通路14は分岐して分岐
二次空気通路15となり、分岐二次空気通路15の先端
はそれぞれ排気マニホールド8に開口している。
【0004】複数の分岐二次空気通路15の途中には、
それぞれ図4に拡大して示すような構造の逆止弁16が
設けられ、二次空気通路14から排気マニホールド8の
方向(図4において左側から右側へ)への二次空気の流
動のみを許すようになっている。即ち、従来の電動エア
ポンプシステムに使用されている逆止弁16を示す図4
において、略円筒形の弁ハウジング17には円板型の隔
壁18を挟んで漏斗型の入口筒部19がかしめ付けられ
ており、隔壁18には数個の扇形の弁開口20が形成さ
れている。弁ハウジング17内において弁開口20を閉
塞するように、ゴム製で円形の弁板21が、半球形のス
トッパ22と、バックアップ用の渦巻き形のスプリング
23とを介して、リベット24により隔壁18の中心部
に取り付けられている。なお、25は弁ハウジング17
の出口開口と一体化された螺子部である。
【0005】従来の通路開閉弁13の構造を図5に例示
する。弁ハウジング26には、電動エアポンプ11の吐
出側に接続される入口筒部27と、二次空気通路14に
接続される出口筒部28とが一体に形成されており、弁
ハウジング26内における出口筒部28の端部は弁開口
となっている。弁ハウジング26内に形成された弁室3
0の開口縁部にはダイヤフラム31を挟んで弁フード3
2がかしめ付けられており、それによって弁フード32
の内部のダイヤフラム31の上部に制御圧室33が形成
される。ダイヤフラム31の片面において弁開口29を
閉塞し得る位置には、ゴム製のシール部材34を焼き付
けられた円形の弁板35が、他の片面には深皿形のプレ
ッシャープレート36が、それらの中心の穴に挿入され
たリベット37によって取り付けられる。
【0006】プレッシャープレート36はダイヤフラム
31のストッパとして弁フード32の内面に衝突するこ
とがあるので、その周縁には緩衝のためのゴムリング4
0が取り付けられている。弁フード32内に装填された
圧縮スプリング38は、プレッシャープレート36をば
ね座とすることによって、弁開口29を閉じる方向にダ
イヤフラム31と弁板35を付勢する。制御圧室33
は、弁フード32に取り付けられた制御圧の入口39
と、図3に示す制御圧導入管41によって、バキューム
・スイッチング・バルブ(VSV)42に接続されると
共に、VSV42は電磁式のもので、1つのポートは内
燃機関1の吸気通路2におけるスロットル弁4よりも下
流側の位置(例えばサージタンク44)へ、負圧導入管
43を介して接続されていると共に、他のポート45は
大気に開放している。VSV42は図示しない前述の電
子式制御装置が発生する制御信号によって切り換えら
れ、吸気負圧又は大気圧のいずれか一方を制御圧とし
て、制御圧導入管41を介して通路開閉弁13の制御圧
室33へ供給するようになっている。
【0007】従来の電動エアポンプシステムは上記のよ
うな構成を有するので、内燃機関1が冷間始動されたと
きは、図示しない制御装置はVSV42を切り換えて制
御圧導入管41を負圧導入管43と導通させる。従っ
て、通路開閉弁13の制御圧室33は、機関1の吸気通
路2のスロットル弁4よりも下流側の吸気負圧が導入さ
れることによって負圧となり、ダイヤフラム31は吸引
されて圧縮スプリング38の付勢に抗して移動するの
で、弁板35も移動して弁開口29を開く。それと同時
に、制御装置は制御信号を発することによって、電動エ
アポンプ11の電動機部分11aに給電してポンプ部分
11bを回転駆動させるので、給気管12からの二次空
気はポンプ部分11bに吸入、圧縮され、開弁した通路
開閉弁13を通って二次空気通路14から分岐二次空気
通路15へ流れて、圧力差によって逆止弁16のゴムか
らなる弁板21を押圧変形させて弁開口20を開き、内
燃機関1の排気マニホールド8へ流入する。
【0008】内燃機関1の冷間始動時に触媒装置9へ流
入する排気ガス中に二次空気が添加されることにより、
発熱反応である排気ガス中のHCやCOの酸化が促進さ
れるので、触媒装置9内の触媒の温度上昇が早くなり、
触媒が迅速に活性化して排気ガスの浄化機能を完全に発
揮するようになる。また、触媒装置9の暖機が完了した
とき、制御装置はVSV42を切り換えて制御圧導入管
41を介して通路開閉弁13の制御圧室33へ大気圧を
導入するので、弁板35は圧縮スプリング38に押され
て弁開口29を閉じて閉弁させると共に、電動エアポン
プ11の電動機部分11aへの給電を遮断してポンプ部
分11bを停止させる。それによって図3に示す従来の
電動エアポンプシステムは休止状態となり、ポンプ部分
11bは二次空気の通過を許す単なる二次空気通路とな
る。
【0009】なお、特に図示していないが、排気マニホ
ールド8のような排気弁直後の排気通路では排気ガスが
間欠的に通過していることによって、排気ガスの圧力が
絶えず脈動しているので、機関1の回転数が比較的低い
状態では、排気ガスの圧力が負圧になる瞬間が間欠的に
生じる。そこで、他の従来技術として、電動エアポンプ
のような強制的な二次空気供給手段を使用しないで、排
気ガス圧力の脈動の負圧期間を利用して、リード弁型の
逆止弁を介して排気マニホールドへ二次空気を吸入させ
る無動力の簡単な二次空気供給装置が良く知られてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
電動エアポンプシステムは、機関1の冷間始動時に触媒
9の暖機を促進するために、排気マニホールド8を通過
する排気ガス中へ二次空気を強制的に供給するのが主た
る目的であるが、機関1の通常の運転状態においても、
排気ガス中へ二次空気を供給するのが排気ガス浄化の目
的から言って望ましいような運転条件、例えば、スロッ
トル弁4が閉じられて排気ガス中のHCやCOが増加す
る機関1の減速状態において、触媒装置9の暖機時と同
様に、通路開閉弁13を開弁させると共に、電動エアポ
ンプ11によって排気マニホールド8内へ二次空気を強
制的に供給して、減速時のHCやCOのような未燃分が
触媒装置9に入ることによって発生する触媒臭を除去す
ることが考えられる。
【0011】しかしながら、減速運転は自動車に搭載さ
れた内燃機関1の通常の運転状態において頻繁に実行さ
れるものであるから、その都度、電動エアポンプ11を
駆動するとすれば、電動機部分11aの発熱が大となる
と考えられ、電動エアポンプ11の耐久性が低下するこ
とが明らかである。もし、そのような頻繁な使用に十分
に耐えられるように電動エアポンプ11を大型化すると
すれば、電動エアポンプ11を含むシステム全体の占め
るスペースが大きくなり、コストも上昇することは避け
られない。
【0012】なお、そのように二次空気の供給が望まし
い運転条件において、電動エアポンプ11を停止させた
ままで、通路開閉弁13だけを開弁させた場合には、前
述の他の従来技術に使用されるリード弁のように、逆止
弁16が排気ガスの圧力の脈動における負圧期間に開弁
して、二次空気を無動力で排気ガス中に吸入させること
ができると考えられるかも知れない。
【0013】しかしながら、従来の電動エアポンプシス
テムにおける逆止弁16は、排気ガスの逆流を防ぐため
に、前述のようにゴム製の弁板21を使用しており、ゴ
ムの弾力と渦巻き形のスプリング23の付勢によって弁
開口20を閉塞しているので開弁圧がかなり高くなって
いる。また、逆止弁16が排気ガス圧力の脈動の瞬間的
な負圧期間に開弁したとしても弁リフトは大きくないの
で、通気抵抗が大きいために圧力損失も大きくなる。従
って、弁ハウジング17内に排気マニホールド8内の排
気ガスの圧力の脈動による瞬間的な負圧が繰り返して作
用しても、弁板21の応答が鈍くて脈動に十分に追従す
ることができず、弁開口20が有効な量の二次空気を通
過させることができない。
【0014】従って、図3〜図5に示したような従来の
電動エアポンプシステムでは、電動エアポンプ11を設
けている以上当然のことではあるが、無動力で有効な二
次空気供給を行うことは不可能である。そして仮に、二
次空気供給を電動エアポンプ11を駆動することによっ
て行うとしても、スペースやコストの問題を無視して電
動エアポンプ11を大型化しない限り、機関1の減速運
転状態のように頻繁に生じる運転条件下では二次空気を
供給することはできない。
【0015】本発明は、従来技術におけるこのような問
題に鑑み、機関の冷間始動時における触媒の暖機だけで
なく、機関の通常の運転状態における減速のような頻繁
に生じる運転条件においても必要な量の二次空気を供給
して触媒臭を除去することができ、しかも電動エアポン
プを大型化する必要がなく、低廉なコストで製造するこ
とができるような、きわめて実用的で搭載性に優れた電
動エアポンプシステムを提供することを目的としてい
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、排気ガスを浄化するための
触媒が設けられている内燃機関の排気通路と、前記触媒
よりも上流側の前記排気通路へ二次空気を供給するため
に接続された二次空気通路と、前記二次空気通路に接続
して設けられ、前記機関の始動時に回転駆動されて加圧
した二次空気を前記二次空気通路を介して前記排気通路
へ強制的に送り込むことによって前記触媒の暖機を促進
すると共に、前記機関の通常の運転時には停止して単な
る二次空気の通路となることができる電動エアポンプ
と、前記電動エアポンプの下流側の前記二次空気通路上
に排気ガス圧力の脈動に応答する逆止弁として設けられ
金属薄板の弁リードを有するリード弁と、前記リード弁
と直列に前記二次空気通路上に設けられた通路開閉弁
と、前記通路開閉弁を開閉制御するための制御手段と、
よりなる電動エアポンプを備えた二次空気供給システム
を提供する。
【0017】
【作用】内燃機関の始動時には、電動エアポンプが回転
駆動されることによって、加圧された二次空気が二次空
気通路を通って機関の排気通路へ強制的に供給され、触
媒の暖機を促進させる。この時は制御手段が通路開閉弁
を開弁させており、通路開閉弁と直列に接続されている
リード弁も、電動エアポンプの二次空気の吐出圧力を受
けて大きく開弁する。
【0018】暖機が終わって内燃機関が通常の運転状態
になると、電動エアポンプは給電を絶たれて停止する
が、二次空気が内部を通過することを許す。減速運転の
ように通常の運転状態でも二次空気の供給が望ましい状
態になった時に、制御手段は通路開閉弁を開弁させる。
この時には電動エアポンプは駆動されないが、排気通路
を流れる排気ガスの圧力は脈動をしているので、脈動の
負圧期間において応答性の高い逆止弁としてのリード弁
が開弁し、二次空気が排気通路へ自動的に吸入される。
それによって排気通路への二次空気の供給が無動力で行
われ、減速運転状態においては触媒臭を防止することが
可能になる。
【0019】
【実施例】本発明による電動エアポンプシステムの実施
例を図1に示す。図3に示し先に説明した従来のシステ
ムに使用されているものと同様な部分については、同じ
参照符号を付している。即ち、1は内燃機関、2は吸気
通路、3はエアクリーナ、4はスロットル弁、5は分岐
した吸気マニホールド、6は各シリンダ、7はそれらの
燃焼室、8は排気マニホールド、9は触媒装置、10は
集合排気通路、11は電動エアポンプ、11aは電動機
部分、11bはポンプ部分、12は給気管、14は二次
空気通路、15は分岐二次空気通路、41は制御圧導入
管、42はバキューム・スイッチング・バルブ(VS
V)、43は負圧導入管、44はサージタンク、45は
大気開放ポートをそれぞれ示している。
【0020】図1の実施例が図3の従来例と異なる点
は、図4に詳細を示したようなゴム製の弁板21を備え
ている逆止弁16を使用しないで、分岐二次空気通路1
5上の逆止弁16と同じ位置に、逆止弁としてのリード
弁46と、通路開閉弁47とが一体化された図2に詳細
に示したような弁組立体48をそれぞれ設けたことであ
る。実施例の弁組立体48における通路開閉弁47を従
来例における通路開閉弁13(図5参照)と比較する
と、一部形状等が異なるとしても、実質的に殆ど相違は
ないので、この場合も同じ参照符号を付している。即
ち、26は弁ハウジング、27は入口筒部、29は弁開
口、30は弁室、31はダイヤフラム、32は弁フー
ド、33は制御圧室、34はシール部材、35は弁板、
36はプレッシャープレート、37はリベット、38は
圧縮スプリング、39は制御圧入口、40は緩衝ゴムリ
ングをそれぞれ示している。
【0021】図5に示す従来例における通路開閉弁13
の出口筒部28にあたる部分は、図2の弁組立体48に
おいてはリード弁46の弁ハウジング49となってい
る。弁ハウジング49は、図示しない手段によって通路
開閉弁47の弁ハウジング26と一体的に締結される。
また、弁ハウジング49の出口筒部50は機関1の排気
マニホールド8に接続されており、分岐二次空気通路1
5を介して触媒装置9の上流側へ二次空気を送り込むこ
とができる。
【0022】図2に例示するリード弁46は、弁ハウジ
ング49の開口を閉塞するように、シール部材51を介
して取り付けられるプレート52を備えている。プレー
ト52は通路開閉弁47の弁ハウジング26とリード弁
46の弁ハウジング49とを一体的に締結する際に、間
に挟み込むことによって固定される。プレート52には
長方形の弁開口53が形成されており、弁開口53を閉
塞するように例えばステンレス鋼の薄板からなる長方形
の弁リード54が設けられ、弁リード54の過大な変形
を防止するストッパ55と共に、螺子56によってプレ
ート52に取り付けられる。弁リード54が弁開口53
を閉じる時に生じる衝撃を緩和すると共に、閉弁状態の
シール性を高めるために、弁開口53の周囲の少なくと
も一部に緩衝ゴム57を取り付ける。
【0023】次に、図1及び図2に示した本発明の実施
例の作動について説明する。この例では、電動エアポン
プシステムを触媒の早期活性化のためと、機関1の減速
運転状態における触媒臭の除去のためとの、2つの目的
に対して使用する。前者の触媒の早期活性化は従来の電
動エアポンプシステムと同様な機能であるが、後者の減
速状態における触媒臭の除去は、従来の電動エアポンプ
システムにおいては電動エアポンプを大型化しない限り
不可能であったものを本発明によって可能とした機能で
あるから、本発明の特徴は後者に表れているということ
ができる。
【0024】作動1.触媒の早期活性化 内燃機関1が始動された直後に、図示しない制御装置が
発生する制御信号によって電動エアポンプ11に給電が
行われて、ポンプ部分11bが回転駆動されると共に、
バキューム・スイッチング・バルブ(VSV)42が切
り換えられて、負圧導入管43と制御圧導入管41が連
通し、通路開閉弁47の制御圧室33にサージタンク4
4の吸気負圧が供給される。それによって弁板35は圧
縮スプリング38に抗して弁開口29を開き、電動エア
ポンプ11によって加圧された二次空気が、二次空気通
路14と分岐二次空気通路15を通ってリード弁46の
弁開口53に入り、弁リード54を押し開けて出口筒部
50から排気マニホールド8へ送りこまれる。触媒装置
9の上流側に二次空気が供給される結果、触媒の温度上
昇が促進されて、触媒が完全な排気浄化機能を奏する活
性化温度に迅速に到達することが可能になる。
【0025】触媒が活性化温度に達すると、制御装置の
制御信号によって電動エアポンプ11が停止すると共
に、VSV42が切り換えられて、制御圧導入管41を
介して通路開閉弁47の制御圧室33へ大気圧を導入す
るので、弁板35は圧縮スプリング38に押されて弁開
口29を閉じ、通路開閉弁47は分岐二次空気通路15
を遮断する。従って、排気マニホールド8への二次空気
の供給は一時休止の状態となる。
【0026】作動2.減速運転状態における触媒臭の除
去 内燃機関1の通常の運転状態において減速状態に入る
と、スロットル弁4が閉弁することによって排気ガス中
にHCやCO等の未燃分が増加し、それが触媒装置9に
流入することによって触媒臭が発生するが、実施例のシ
ステムでは、制御装置が機関1の減速状態を検知すると
VSV42を切り換えて、通路開閉弁47の制御圧室3
3へサージタンク44の吸気負圧を導入する。それによ
って通路開閉弁47は開弁して二次空気通路14と分岐
二次空気通路15を連通させる。この時は制御装置は電
動エアポンプ11を駆動しないので、二次空気が強制的
に送り込まれる訳ではないが、排気脈動が比較的強くな
っていることもあり、排気マニホールド8が負圧になる
たびにリード弁46の弁リード54が応答して弁開口5
3を開き、二次空気を排気マニホールド8内へ間欠的に
送り込む。この時、給気管12から入った二次空気は電
動エアポンプ11を通過する必要があるから、通気抵抗
とならないように、ポンプ部分11bとしては容積型の
ポンプよりも遠心型や軸流型のポンプを選ぶべきであ
る。
【0027】排気脈動を利用した無動力による二次空気
の供給は、従来の電動エアポンプシステムにおけるゴム
製の弁板21を使用した逆止弁16によっては殆ど不可
能であるが、非常に薄いステンレス鋼製等の弁リード5
4を使用するリード弁46はきわめて応答性が良く、圧
力損失が少ないので、これを逆止弁として使用すること
により、排気脈動のみによって実用上十分な量の二次空
気を排気マニホールド8内へ送り込むことができる。そ
れによって排気ガス中の未燃分の酸化が促進され、減速
運転状態における触媒臭発生の問題が解消する。減速運
転が頻繁に行われるような場合でも、電動エアポンプ1
1は駆動されないので電動機部分11aが過熱するよう
な恐れはなく、電動エアポンプ11は単に冷間始動時に
二次空気を供給するだけでよいから小型のもので十分で
ある。従って、従来技術の場合のように、電動エアポン
プ11を大型化することによるスペース及びコスト面、
或いは搭載性等の問題は生じない。
【0028】図6は、図1〜図2に示した本発明の実施
例の電動エアポンプシステムの無動力による作動状態、
つまり、内燃機関1の通常の運転中に電動エアポンプ1
1を停止させたまま通路開閉弁47を開弁させた状態に
おける二次空気流量(A)、排気ガス圧力(B)、及び
リード弁46の弁リフト量の変化(C)を、横軸に機関
1の回転数をとって示したものである。排気マニホール
ド8における排気ガス圧力は線図(B)に示すように脈
動的に変動するが、機関1の回転数が一定値nに達する
までの比較的低回転の領域では、排気ガス圧力の脈動は
正圧と負圧が交互に並んだ形のものとなる。本発明の実
施例においては圧力の変動に敏感に反応するリード弁4
6を使用するので、排気ガスの圧力が正圧の時は閉弁し
て排気ガスが電動エアポンプシステムに入るのを阻止す
るが、排気ガスの圧力が負圧となった時には線図(C)
に示したように開弁して、二次空気を排気マニホールド
8へ吸入させる。従って、実施例による二次空気の流量
(単位はリットル/分)は線図(A)に示したように高
くなる。
【0029】これに対して図7は、図3〜図5に示した
ような電動エアポンプシステムの従来例において、電動
エアポンプ11を停止させたままで、通路開閉弁13の
みを開弁させた場合の二次空気流量(A)、排気ガス圧
力(B)、及び逆止弁16の弁リフト量の変化(C)
を、横軸に機関1の回転数をとって示したものである。
線図(B)の排気ガス圧力の脈動は図6の(B)と同じ
ように生じるが、逆止弁16はゴム製の弁板21を有す
るため圧力の脈動に対する応答が鈍く、追従遅れが生じ
るので、回転数n以下の低回転数域における脈動の負圧
部分を有効に利用することができない。また、脈動の負
圧部分による逆止弁16の開弁時のリフトが小さく、圧
力損失が大きいので、図7の線図(A)に示すように、
二次空気の流量が小さく、減速運転時等に必要な二次空
気量を満たすことができない。
【0030】図1及び図2に示した実施例では、リード
弁46と通路開閉弁47を一体化した弁組立体48を分
岐二次空気通路15のそれぞれに設けているが、本発明
の他の実施例として、弁組立体48を形成することなく
リード弁46と通路開閉弁47を分離して設置すると
か、図3に示した従来の電動エアポンプシステムにおい
て、実質的に逆止弁16をリード弁46によって置き換
えた構成として実施することもできる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、機関の始動時において
電動エアポンプによって二次空気を強制的に排気ガス中
へ供給して触媒の暖機を促進することができるだけでな
く、機関の通常の運転状態における減速のような、頻繁
に生じる運転条件においても必要な量の二次空気を排気
の圧力の脈動を利用して無動力で排気ガス中に供給して
触媒臭を除去することができ、この際は電動エアポンプ
を使用しないので電動エアポンプを大型化する必要がな
い。
【0032】また、通路開閉弁とリード弁とを一体化し
て弁組立体とすることが可能になるので、弁部分を小型
化することができる。その結果、システム全体を小型化
すると共に、低廉なコストで製造することができるよう
になるので、実用的で搭載性に優れた電動エアポンプシ
ステムが得られる。更に、始動時だけでなく、機関の運
転中にも二次空気を流通させるので、電動エアポンプシ
ステム内に排気ガスや凝縮水等が停滞して腐食やデポジ
ットの堆積が生じるというような問題も防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としての電動エアポンプシステ
ムを示す断面図である。
【図2】図1の要部を拡大して示す断面図である。
【図3】電動エアポンプシステムの従来例を示す断面図
である。
【図4】図3の一部を拡大して示す断面図である。
【図5】図3の他の一部を拡大して示す断面図である。
【図6】本発明の実施例の効果を示す線図である。
【図7】図6との比較において従来例の問題点を示す線
図である。
【符号の説明】
1…内燃機関 2…吸気通路 4…スロットル弁 6…シリンダ 8…排気マニホールド 9…触媒装置 11…電動エアポンプ 11a…電動機部分 11b…ポンプ部分 13…通路開閉弁(従来技術) 14…二次空気通路 15…分岐二次空気通路 16…逆止弁(従来技術) 21…ゴム製の弁板(従来技術) 23…渦巻き形のスプリング(従来技術) 26…弁ハウジング 27…入口筒部 28…出口筒部 31…ダイヤフラム 33…制御圧室 35…弁板 36…プレッシャープレート 38…圧縮スプリング 39…制御圧入口 41…制御圧導入管 42…バキューム・スイッチング・バルブ(VSV) 43…負圧導入管 44…サージタンク 45…大気開放ポート 46…リード弁 47…通路開閉弁 48…弁組立体 50…出口筒部 52…プレート 53…弁開口 54…弁リード 55…ストッパ 57…緩衝ゴム
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F01N 3/32 301 F01N 3/32 301B ZAB ZABE 3/34 301 3/34 301J 301M ZAB ZAB (56)参考文献 特開 平5−209512(JP,A) 特開 平4−330320(JP,A) 特開 昭61−112720(JP,A) 実開 昭62−40213(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/22 F01N 3/32 F01N 3/34

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガスを浄化するための触媒が設けら
    れている内燃機関の排気通路と、 前記触媒よりも上流側の前記排気通路へ二次空気を供給
    するために接続された二次空気通路と、 前記二次空気通路に接続して設けられ、前記機関の始動
    時に回転駆動されて加圧した二次空気を前記二次空気通
    路を介して前記排気通路へ強制的に送り込むことによっ
    て前記触媒の暖機を促進すると共に、前記機関の通常の
    運転時には停止して単なる二次空気の通路となることが
    できる電動エアポンプと、 前記電動エアポンプの下流側の前記二次空気通路上に排
    気ガス圧力の脈動に応答する逆止弁として設けられ金属
    薄板の弁リードを有するリード弁と、 前記リード弁と直列に前記二次空気通路上に設けられた
    通路開閉弁と、 前記通路開閉弁を開閉制御するための制御手段と、より
    なる電動エアポンプを備えた二次空気供給システム。
  2. 【請求項2】 前記リード弁の弁リードが金属の薄板か
    らなっている請求項1記載の電動エアポンプを備えた二
    次空気供給システム。
  3. 【請求項3】 前記リード弁と前記通路開閉弁が一体化
    されて弁組立体を構成している請求項1記載の電動エア
    ポンプを備えた二次空気供給システム。
  4. 【請求項4】 前記通路開閉弁を開閉制御するための前
    記制御手段が、前記内燃機関の吸気負圧と大気圧の一方
    を選択的に制御圧として前記通路開閉弁へ供給する電磁
    式のバキューム・スイッチング・バルブを含んでいる請
    求項1記載の電動エアポンプを備えた二次空気供給シス
    テム。
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