JP3428007B2 - 温度感知応動弁 - Google Patents

温度感知応動弁

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JP3428007B2
JP3428007B2 JP00832995A JP832995A JP3428007B2 JP 3428007 B2 JP3428007 B2 JP 3428007B2 JP 00832995 A JP00832995 A JP 00832995A JP 832995 A JP832995 A JP 832995A JP 3428007 B2 JP3428007 B2 JP 3428007B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体通路に設けられ流
体流量を調節する調節弁に関し、特に流体の温度により
流体流量を調節する温度感知応動弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、流体通路を通過する流体の温度に
応じて流体流量を調節する温度感知応動弁として、特開
昭48−73824号公報に開示されている熱量調節弁
が知られている。このものでは、熱膨張率の異なる二枚
の帯状金属をはり合わせて一体に結合し、渦巻き状に形
成したバイメタルを包被体で覆って流体通路に配置して
いる。流体通路を通過する流体の温度に応じてバイメタ
ルが半径方向に伸縮することにより流体通路を形成する
配管の内壁とバイメタルを覆う包被体の外周とで形成さ
れる間隙が拡縮するので、流体の温度に応じて流体流量
を調節することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな特開昭48−73824号公報に開示されている従
来の熱量調節弁では、バイメタル自体が流体通路の流路
断面積の大半を占めるため通過する流体の圧力損失が大
きくなるので、充分な流体流量が確保できないという問
題がある。
【0004】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであり、流体の圧力損失を低減し、部品点
数が少なく小型化可能な温度感知応動弁を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の請求項1記載の温度感知応動弁は、流体通路
に配設され、所定の流体温度に応じて前記流体通路を流
れる流体流量を調節する温度感知応動弁であって、前記
流体通路を流れる流体流れと直交する方向に配設される
支軸と、前記支軸に回動自在に支持され、前記流体通路
を開閉可能な弁体と、前記支軸に一端が係止され、前記
弁体に他の一端が係止され、前記流体通路を通過する流
体の温度に応じて前記弁体を作動させる温度感知部材
と、を備え、 前記弁体は、断面半円状の収容部と、前記
支軸の径方向両側に位置する前記収容部の周囲に形成さ
れる平坦な弁部とからなり、前記温度感知部材の一部は
前記収容部が前記支軸の周囲に形成する空間部に収容さ
れていることを特徴とする。
【0006】本発明の請求項2記載の温度感知応動弁
は、請求項1記載の温度感知応動弁において、前記温度
感知部材は渦巻状のバイメタルで形成されることを特徴
とする。本発明の請求項3記載の温度感知応動弁は、請
求項1記載の温度感知応動弁において、前記温度感知部
材の外周側または内周側に設けられ、一回転方向に前記
弁体を付勢する付勢手段を備えることを特徴とする。
【0007】本発明の請求項4記載の温度感知応動弁
は、請求項1記載の温度感知応動弁において、前記支軸
の片側に前記温度感知部材を配設し、前記支軸の他の片
側に一回転方向に前記弁体を付勢する付勢手段を備える
ことを特徴とする。本発明の請求項5記載の温度感知応
動弁は、請求項3または4記載の温度感知応動弁におい
て、前記温度感知部材は、形状記憶合金または渦巻状の
バイメタルで形成されることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項6記載の温度感知応動弁
は、請求項1から5のいずれか一項記載の温度感知応動
弁において、前記温度感知部材を配設した前記支軸の周
囲に流体の流入可能なスリット空間を設け、このスリッ
ト空間に流入した流体が前記温度感知部材に接触するこ
とを特徴とする。本発明の請求項7記載の排ガス浄化シ
ステムは、請求項1から6のいずれか一項記載の温度感
知応動弁を二次空気供給路に設けることを特徴とする。
【0009】
【作用および発明の効果】本発明の請求項1記載の温度
感知応動弁によると、支軸に回動自在に支持される弁体
と、流体の温度に応じて伸縮し弁体を作動させる温度感
知部材とから流体通路を流れる流体流量を調節すること
により、通過流体による圧損が低下し、流体流量を増加
できる。また、弁体と温度感知部材という簡単な構成で
流体流量を調節できるので、温度感知応動弁の部品点数
を削減し小型化が可能となる。
【0010】本発明の請求項2記載の温度感知応動弁に
よると、温度感知部材を渦巻状のバイメタル単体で構成
することにより支軸長の短縮が可能であるため、内径の
小さな配管内にも温度感知応動弁を収容することができ
る。本発明の請求項3、4または5記載の温度感知応動
弁によると、一回転方向に弁体を付勢する付勢手段を備
えることにより、温度の上昇または低下により回転した
弁体を元の位置に素早く戻すことができる。
【0011】さらに請求項3記載の温度感知応動弁で
は、温度感知応動弁の外周側または内周側に付勢手段を
備えることにより支軸長が長くならないので、内径の小
さな配管内にも温度感知応動弁を収容することができ
る。本発明の請求項6記載の温度感知応動弁によると、
温度感知部材を配設した支軸の周囲に流体の流入可能な
スリット空間を設けることにより、スリット空間に流入
した流体と温度感知部材との接触性が向上する。このた
め、温度感知部材が流体温度に素早く追随し、流体の流
量調節の応答性が向上する。
【0012】本発明の請求項7記載の排ガス浄化システ
ムによると、請求項1から6のいずれか一項記載の温度
感知応動弁を二次空気供給路に設けることにより、二次
空気供給路における圧損が低下するので、例えば内燃機
関が冷間始動した場合も、触媒装置に収容されている触
媒に排ガス浄化に必要な十分量の二次空気を供給でき
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。 (第1実施例)内燃機関(以下、内燃機関を「エンジ
ン」という)の排ガスを浄化するため、電動エアポンプ
から送出される二次空気を排気通路に供給する分岐二次
空気通路に本発明の温度感知応動弁を配設した排ガス浄
化システムの一実施例を図5に示す。
【0014】図5において、101はエンジン、102
は吸気通路、103はエアクリーナ、104は吸気通路
102の途中に配設されたスロットル弁、105は吸気
通路102から分岐している吸気マニホールド、106
は個々のシリンダ、107は燃焼室、108は排気マニ
ホールド、109は触媒装置、110は集合排気通路、
をそれぞれ示している。
【0015】電動エアポンプ111は、マイクロプロセ
ッサを備えている図示しない電子制御装置の制御信号を
受けて給電されることにより回転駆動される電動機部分
111aと、エアクリーナ103の下流側から給気管1
12を介して吸入した空気を加圧するポンプ部分111
bとからなっている。ポンプ部分111bの吐出側には
後述する構造を有する通路開閉弁113を介して二次空
気通路114が接続され、二次空気通路114は分岐し
て分岐二次空気通路115となり、分岐二次空気通路1
15に温度感知応動弁10が配設されている。分岐二次
空気通路115の先端はそれぞれ排気マニホールド10
8に開口している。
【0016】通路開閉弁113は温度感知応動弁10の
二次空気上流側に位置している。図6に示すように、通
路開閉弁113の弁ハウジング126には、電動エアポ
ンプ111の吐出側に接続される入口筒部127と、二
次空気通路114に接続される出口筒部128とが一体
に形成されており、弁ハウジング126内における出口
筒部128の端部は弁開口となっている。弁ハウジング
126内に形成された弁室130の開口縁部にはダイヤ
フラム131を狭んで弁フード132がかしめ固定され
ている。ゴム製のシール部材134を焼き付けられた円
形の弁板135がダイヤフラム131の弁開口129側
の片面にリベット137によって取付けられ、他の片面
には深皿形のプレッシャプレート136がリベット13
7によって取付けられている。
【0017】プレッシャプレート136はダイヤフラム
131のストッパとして弁フード132の内面に衝突す
ることがあるので、その周縁には緩衝のためのゴムリン
グ140が取付けられている。弁フード132内に装填
された圧縮コイルスプリング138は、プレッシャプレ
ート136をばね座とすることによって、弁開口129
を閉じる方向にダイヤフラム131と弁板135を付勢
する。制御圧室133は、弁フード132に取付けられ
た入口管139と、この入口管139に接続する図5に
示す制御圧導入管141とによって、バキューム・スイ
ッチング・バルブ(VSV)142に接続されている。
VSV142は電磁弁であり、一つのポートはエンジン
101の吸気通路102におけるスロットル弁104よ
りも下流側の位置(例えばサージタンク144)に負圧
導入管143を介して接続されているとともに、他のポ
ート145は大気に開放されている。VSV142は図
示しない前述の電子制御装置が発生する制御信号によっ
て切り換えられ、制御圧室133は吸気負圧または大気
圧のいずれか一方に設定されている。
【0018】複数の分岐二次空気通路115の途中に
は、二次空気通路114から各排気マニホールド108
の方向への二次空気の流動のみを許し、各排気マニホー
ルド108から二次空気通路104への排ガスの逆流を
規制する温度感知応動弁10が配設されている。図1に
示すように、温度感知応動弁10は分岐二次空気通路1
15に配設され、分岐二次空気通路115を流れる二次
空気の流れ方向と直交するように支軸12が配管20の
内壁に固定されている。弁体11はバタフライタイプで
あり、支軸12に回動自在に支持されている。弁体11
は、断面半円状の収容部11aと、収容部11aの周囲
に形成される平坦な弁部11bとからなる。このため、
弁体11が図1に示す位置にあれば、図3に示すよう
に、弁体11と配管20の内壁20aとで形成される有
効流路断面積は十分に大きく圧損が小さいので、触媒装
置109に必要な量の二次空気を供給できる。図1に示
すように、温度感知部材13は、熱膨張率の異なる二種
の帯状の金属を接合して渦巻状に形成したバイメタルで
ある。温度感知部材13の一端は支軸12に設けた溝に
差し込まれ、他の一端は弁体11に溶接等で固定されて
いる。温度感知部材13の一部は、弁体11の収容部1
1aが支軸12の周囲に形成する空間部11cに収容さ
れている。温度感知部材13が温度変化に応じて伸縮す
ることにより、弁体11は支軸12を中心として回動す
る。温度感知部材13は、渦巻きの内周側に熱膨張率の
大きな金属を配置し、渦巻きの外周側に熱膨張率の小さ
な金属を配置し、分岐二次空気通路115内の温度が例
えば120℃以上になると温度感知部材13が収縮し、
図4に示すように、分岐二次空気通路115を閉塞する
方向に弁体11を回転させるように設定されている。分
岐二次空気通路115を流れる二次空気は金網14を通
過して空間部11cに流入して温度感知部材13と接触
する。分岐二次空気通路115を通過する二次空気に含
まれる塵芥が温度感知部材13に付着すると、温度変化
に応じた温度感知部材13の伸縮を塵芥が妨げるので、
金網14で温度感知部材13を覆うことにより塵芥が温
度感知部材13に付着することを防止している。
【0019】次に、図5に示す排ガス浄化システムの作
動について説明する。 (1) 上記のような構成を有する排ガス浄化システムにお
いて、エンジン101が冷間始動されたとき、図示しな
い電子制御装置はVSV142を切り換えて制御圧導入
管141を負圧導入管143と導通させる。従って、通
路開閉弁113の制御圧室133は、エンジン101の
吸気通路102のスロットル弁104よりも下流側の吸
気負圧が導入されることによって負圧となり、ダイヤフ
ラム131は吸引されて圧縮コイルスプリング138の
付勢力に抗して移動するので、弁板135も移動して弁
開口129を開く。それと同時に、電子制御装置は制御
信号を発することにより電動エアポンプ111の電動機
部分111aに給電してポンプ部分111bを回転駆動
させるので、二次空気は給気管112からポンプ部分1
11bに吸入されて圧縮され、開弁した通路開閉弁11
3を通って二次空気通路114から分岐二次空気通路1
15へ流れる。分岐二次空気通路115を通過する二次
空気の温度は温度感知部材13の感知温度以下であるた
め、弁体11は図1に示す位置にあり、二次空気は配管
20の内壁20aと弁体11との間の空間21を通過
し、内燃燃機関101の排気マニホールド108へ流入
する。配管20の内径と弁体11の外径を変更すること
により、二次空気の流速や流量を調節可能である。
【0020】エンジン101の冷間始動時、燃焼室10
7から触媒装置109へ流入する排ガス中に二次空気が
添加されることにより、発熱反応である排ガス中のHC
やCOの酸化が促進されるので、触媒装置109内の触
媒の温度上昇が早くなり、触媒が迅速に活性化して排ガ
スの浄化機能を完全に発揮するようになる。 (2) エンジン101の暖機が完了し、これに伴い触媒装
置109の暖機が完了すると、触媒装置109に収容さ
れている触媒が活性化し、二次空気を供給しなくても排
ガスを浄化できる。すると、電子制御装置はVSV14
2を切り換え、制御圧導入管141を介して通路開閉弁
113の制御圧室133へ大気圧を導入するので、弁板
135は圧縮コイルスプリング138に押されて弁開口
129を閉じて通路開閉弁113を閉弁させるととも
に、電動エアポンプ111の電動機部分111aへの給
電を遮断してポンプ部分111bを停止させる。それに
より、電動エアポンプ111から触媒装置109への二
次空気の供給が停止される。
【0021】触媒装置109の暖機が完了し、電動エア
ポンプ111が停止すると、排気マニホールド108か
ら高温の排ガスが分岐二次空気通路115に流入するこ
とがある。エンジン暖機後の排ガス温度は、温度感知部
材13の感知温度である120℃以上であるため、分岐
二次空気通路115に流入した高温の排ガスが金網14
を通過して温度感知部材13に接触すると温度感知部材
13が収縮する。これに伴い、弁体11は図1において
反時計方向に回転し、図4に示すように分岐二次空気通
路115を閉塞するので、高温の排ガスが通路開閉弁1
13、電動エアポンプ111、さらに給気管112に流
入してシステム部品を破損するのを防止することができ
る。通路開閉弁113が正常に動作すれば、エンジン1
01の暖機完了後、通路開閉弁113は閉弁しているの
で、温度感知応動弁10が配設されていなくても排ガス
は通路開閉弁113で遮断できる。しかし、ダイヤフラ
ムは通常ゴム製であり耐熱性に優れていないし、また通
路開閉弁113が正常に作動しない場合のことを考慮
し、逆止弁として温度感知応動弁10を通路開閉弁11
3の二次空気下流側に配設することによりシステムの信
頼性が向上する。
【0022】次に、図8に示す分岐二次空気通路115
に排ガス流入防止用の逆止弁116を配設した比較例と
比較して、第1実施例の温度感知応動弁10の効果を説
明する。比較例は、第1実施例の温度感知応動弁10に
代えて逆止弁116を配設したことが異なるだけで他の
構成部分は同一であり、第1実施例と同一構成部分には
同一符号を付す。
【0023】まず、逆止弁116の構成について説明す
る。図9に示すように、逆止弁116の略円筒形の弁ハ
ウジング117には円盤型の隔壁118を狭んで漏斗型
の入口筒部119がかしめ固定されており、隔壁118
には数個の扇形の弁開口120が形成されている。弁板
121はゴム製で円形状に形成され、弁ハウジング11
7内に収容されている。弁板121は、半球形のストッ
パ122とバックアップ用の渦巻形のスプリング123
とを介し、リベット124により隔壁118の中心部に
弁開口120を閉塞可能に取付けられている。なお、1
25は弁ハウジング117の出口開口部と一体化された
ねじ部である。
【0024】電動エアポンプ111が作動すると、分岐
二次空気通路115に流入した二次空気による圧力によ
り、逆止弁116のゴム製の弁板121が押圧変形して
弁開口120が開き、排気マニホールド108に二次空
気が供給される。エンジン101の暖機が完了し電動エ
アポンプ111が停止した後、高温の排ガスが図9の右
側から流入すると弁板121が弁開口120を遮断する
ので、排ガスの入口筒部119への流出が防止される。
【0025】ここで、逆止弁116を用いた図8に示す
排ガス浄化システムでは、逆止弁116による圧力損失
が高いため、逆止弁116から排気マニホールド108
に供給される吐出空気量が少なくなる。この結果触媒の
暖機性能が悪くなるという問題がある。第1実施例の温
度感知弁10と比較例の逆止弁116とをそれぞれ分岐
二次空気通路115に配設した場合の電動エアポンプ1
11の吐出圧力と吐出空気量の関係を図7に示す。横軸
の吐出圧力、縦軸のエアポンプ吐出空気量は電動エアポ
ンプの直下で計測した値である。流路の圧損が小さけれ
ば、吐出圧力値は小さく、かつエアポンプ吐出空気量は
大きくなる。比較例では、逆止弁116による圧損が大
きいので吐出圧力が大きくなり、エアポンプ吐出空気量
は小さくなる。第1実施例の温度感知応動弁10は圧損
が低いので、吐出圧力が低くなりエアポンプ吐出空気量
は大きくなる。この結果、必要量の二次空気を触媒装置
109に供給できるので、触媒の暖機性能が向上する。
【0026】また、第1実施例は圧損が低いため、電動
エアポンプの空気供給量を少なくしても必要量の二次空
気を供給できるので、電動エアポンプの体格を小さくで
きる。第1実施例の温度感知応動弁10を用いた排ガス
浄化システムの変形例を図10に示す。図10に示す変
形例のように、通路開閉弁113は温度感知応動弁10
の二次空気下流側に配設することも可能である。
【0027】(第2実施例)本発明の第2実施例による
温度感知応動弁を図11および図12に示す。第2実施
例の温度感知応動弁30は、第1実施例の温度感知応動
弁10に代えて排ガス浄化システムの分岐二次空気通路
115に配設されている。支軸32は、配管20に設け
られた軸受22に両端を固定されている。支軸32の片
側に渦巻状の形状記憶合金のリボンからなる温度感知部
材33を配設し、他の片側に鋼鉄ばね等からなる弾性体
としてのスプリング34を配設している。つまり、支軸
32に対して温度感知部材33とスプリング34とを同
軸上に配設している。温度感知部材33および弾性体3
4は、それぞれ一端を支軸32に係止され、他端を弁体
31に係止されている。スプリング34は弁開方向に弁
体31を付勢している。また、支軸32に回動可能に支
持された弁体31には、温度感知部材33とスプリング
34の動きを妨げないよう所定のスリット空間31aが
設けられている。温度感知部材33を形成する渦巻状の
形状記憶合金のリボンの好適な構成材としては、銅が9
0%、アルミニウムが9%、ベリリウムが1%のものが
使用されている。温度感知部材33の感知温度は、構成
材の配合比を変更することにより任意に調節することが
できる。
【0028】所定の感知温度以上の排ガスが温度感知応
動弁30に流入してくると、温度感知部材33はスプリ
ング34の付勢力に抗して変形する。すると、弁体31
は図12に示す弁開位置から弁閉位置に回転し、分岐二
次空気通路115が閉塞するので排ガスの通路開閉弁1
13側への流入が防止される。排ガスが温度感知応動弁
30にまで流入しなくなり温度感知部材33の温度が低
下すると、温度感知部材33が図12に示す状態に戻ろ
うとすることに加え、スプリング34の付勢力により弁
体31は素早く弁開方向に回転する。
【0029】第2実施例では、温度感知部材33とスプ
リング34の動きを妨げないように支軸32周囲の弁体
31に所定のスリット空間31aを設けることにより、
分岐二次空気通路115を流れる流体の一部がスリット
空間31aにも流れ込む。このため流体と温度感知部材
33との接触性が高いので、通過流体の温度変化による
弁体31の回動応答性を向上できる。
【0030】(第3実施例)本発明の第3実施例による
温度感知応動弁を図13および図14に示す。第3実施
例の温度感知応動弁40は、第1実施例の温度感知応動
弁10に代えて排ガス浄化システムの分岐二次空気通路
115に配設されている。支軸42は、配管20に設け
られた軸受22に両端を固定されている。支軸42の片
側にコイル状の形状記憶合金から成る温度感知部材43
を配設し、他の片側に鋼鉄バネ等から成る戻し用スプリ
ング44を配設する。温度感知部材43およびスプリン
グ44は、それぞれ一端を支軸42に係止され、他端を
弁体41に係止されている。スプリング44は、弁開方
向に弁体41を付勢している。また、支軸42に回動可
能に支持された弁体41には、温度感知部材43とスプ
リング44の動きを妨げないよう所定のスリット空間4
1aが設けられている。
【0031】温度感知部材43を形成する形状記憶合金
の好適な構成材の配合比としては、ニッケルが49%、
チタンが51%のものが使用されている。所定の感知温
度以上の排ガスが温度感知応動弁40に流入してくる
と、温度感知部材43はスプリング44の付勢力に抗し
て変形する。すると、弁体41は図14に示す弁開位置
から弁閉位置に回転し、分岐二次空気通路115が閉塞
するので排ガスの通路開閉弁113側への流入が防止さ
れる。排ガスが温度感知応動弁40にまで流入しなくな
り温度感知部材43の温度が低下すると、形状記憶合金
からなる温度感知部材43の弾性定数が低下するので、
スプリング44の付勢力により弁体41は弁開方向に回
転する。
【0032】(第4実施例)本発明の第4実施例を図1
5および図16に示す。第4実施例の温度感知応動弁5
0は、第1実施例の温度感知応動弁10に代えて排ガス
浄化システムの分岐二次空気通路115に配設されてい
る。温度感知部材53と弁体戻し用のスプリング54と
は、支軸52を取り囲むようにコイル状に配設され、温
度感知部材53の内周側にスプリング54が配設されて
いる。温度感知部材53およびスプリング54は、それ
ぞれ一端を支軸52に係止され、他端を弁体51に係止
されている。スプリング54は弁開方向に弁体51を付
勢している。また、支軸52に回動可能に支持された弁
体51には、温度感知部材53とスプリング54の動き
を妨げないよう所定のスリット空間51aが設けられて
いる。温度感知部材53には形状記憶合金のコイル材が
使用されており、好適な構成材の配合比としては、ニッ
ケルが49%、チタンが51%のものが使用されてい
る。
【0033】所定の感知温度以上の排ガスが温度感知応
動弁50に流入してくると、温度感知部材53はスプリ
ング54の付勢力に抗して変形する。すると、弁体51
は図16に示す弁開位置から弁閉位置に回転し、分岐二
次空気通路115が閉塞するので排ガスの通路開閉弁1
13側への流入が防止される。排ガスが温度感知応動弁
50にまで流入しなくなり温度感知部材53の温度が低
下すると、形状記憶合金からなる温度感知部材53の弾
性定数が低下するので、スプリング54の付勢力により
弁体51は弁開方向に回転する。
【0034】第4実施例では、温度感知応動弁50の内
周側にスプリング54を配設したが、本発明では、温度
感知応動弁50の外周側にスプリング54を配設するこ
とも可能である。以上説明した第1実施例から第4実施
例では、排ガス浄化システムの分岐二次空気通路115
に温度感知応動弁を配設した例について説明したが、本
発明の温度感知応動弁を他の装置に適用した例を第5実
施例として次に説明する。
【0035】(第5実施例)本発明の第5実施例を図1
7に示す。第5実施例は、例えば水族館の水槽または魚
を運送するトラックに設置された水槽等の温度調整装置
に第1実施例の温度感知応動弁10を用いたものであ
る。水冷却装置202は水冷却装置駆動用モータ203
によって駆動され、注入通路205から低温水槽200
に冷水を送出する。温度感知応動弁10は、低温水槽2
00内の温度が目標温度以下になると閉弁して低温水槽
200の入口を遮断し、目標温度以上になると開弁して
低温水槽200と注入通路205とを連通するように配
置されており、低温水槽200の温度が下がり過ぎるこ
とを防止している。低温水槽200から注出通路207
を通って水冷却装置202に戻された水は水冷却装置2
02によって再び冷却される。モータスイッチ204は
水冷却装置駆動用モータ203に供給する電力の省エネ
のために設けられたものであり、温度感知応動弁10と
連動して温度感知応動弁10が閉弁すると水冷却装置駆
動用モータ203を停止させ、低温水槽200内の温度
が上昇して温度感知応動弁10が開弁すると水冷却装置
駆動用モータ203を運転させる。
【0036】温度感知応動弁10が閉弁した瞬間、注入
通路205内の圧力が上昇するので水冷却装置202へ
の負荷が大きくなる。これを防ぐため、圧力上昇防止弁
201を設けている。注入通路205内の圧力が設定圧
をオーバーしたとき圧力上昇防止弁201は開弁し、バ
イパス通路206から冷水を水冷却装置202に戻す。
【0037】以上説明した本発明の実施例では、排ガス
の流入を防止する逆止弁または冷水の注入を遮断する弁
として温度感知応動弁を用いたが、本発明では、同一方
向に流れる流体の温度変化に応じ、温度感知応動弁が流
体通路の流路断面積を可変することにより流体流量を調
節することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による温度感知応動弁を示
す断面図である。
【図2】図1のII方向矢視断面図である。
【図3】図2のIII 方向矢視断面図である。
【図4】第1実施例の弁閉状態を示す断面図である。
【図5】第1実施例の温度感知応動弁を用いた排ガス浄
化システムの構成例を示す構成図である。
【図6】図5に示す排ガス浄化システムに用いられる通
路開閉弁を示す断面図である。
【図7】本実施例と比較例における電動エアポンプの吐
出圧力と吐出空気量との関係を示す特性図である。
【図8】比較例による排ガス浄化システムを示す構成図
である。
【図9】比較例の分岐二次空気通路に用いられる逆止弁
を示す断面図である。
【図10】第1実施例の温度感知応動弁を用いた排ガス
浄化システムの変形例を示す構成図である。
【図11】本発明の第2実施例による温度感知応動弁を
示す断面図である。
【図12】図11のXII 方向矢視断面図である。
【図13】本発明の第3実施例による温度感知応動弁を
示す断面図である。
【図14】図13のXIV 方向矢視断面図である。
【図15】本発明の第4実施例による温度感知応動弁を
示す断面図である。
【図16】図15のXVI 方向矢視断面図である。
【図17】本発明の第5実施例による温度調整装置を示
す構成図である。
【符号の説明】
10、30、40、50 温度感知応動弁 11、31、41、51 弁体 12、32、42、52 支軸 13、33、43、53 温度感知部材 31a、41a、51a スリット空間 34、44、54 スプリング(付勢手段) 115 分岐二次空気通路(流体通路)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 1/16 F16K 31/64

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体通路に配設され、所定の流体温度に
    応じて前記流体通路を流れる流体流量を調節する温度感
    知応動弁であって、 前記流体通路を流れる流体流れと直交する方向に配設さ
    れる支軸と、 前記支軸に回動自在に支持され、前記流体通路を開閉可
    能な弁体と、 前記支軸に一端が係止され、前記弁体に他の一端が係止
    され、前記流体通路を通過する流体の温度に応じて前記
    弁体を作動させる温度感知部材と、を備え、 前記弁体は、断面半円状の収容部と、前記支軸の径方向
    両側に位置する前記収容部の周囲に形成される平坦な弁
    部とからなり、前記温度感知部材の一部は前記収容部が
    前記支軸の周囲に形成する空間部に収容されている こと
    を特徴とする温度感知応動弁。
  2. 【請求項2】 前記温度感知部材は渦巻状のバイメタル
    で形成されることを特徴とする請求項1記載の温度感知
    応動弁。
  3. 【請求項3】 前記温度感知部材の外周側または内周側
    に設けられ、一回転方向に前記弁体を付勢する付勢手段
    を備えることを特徴とする請求項1記載の温度感知応動
    弁。
  4. 【請求項4】 前記支軸の片側に前記温度感知部材を配
    設し、前記支軸の他の片側に一回転方向に前記弁体を付
    勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項1記載
    の温度感知応動弁。
  5. 【請求項5】 前記温度感知部材は、形状記憶合金また
    は渦巻状のバイメタルで形成されることを特徴とする請
    求項3または4記載の温度感知応動弁。
  6. 【請求項6】 前記温度感知部材を配設した前記支軸の
    周囲に流体の流入可能なスリット空間を設け、このスリ
    ット空間に流入した流体が前記温度感知部材に接触する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の
    温度感知応動弁。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれか一項記載の温
    度感知応動弁を二次空気供給路に設けることを特徴とす
    る排ガス浄化システム。
  8. 【請求項8】 流体通路に配設され、所定の流体温度に
    応じて前記流体通路 を流れる流体流量を調節する温度感
    知応動弁であって、 前記流体通路を流れる流体流れと直交する方向に配設さ
    れる支軸と、 前記支軸に回動自在に支持され、前記流体通路を開閉可
    能な弁体と、 前記支軸に一端が係止され、前記弁体に他の一端が係止
    され、前記流体通路を通過する流体の温度に応じて前記
    弁体を作動させる温度感知部材と、 前記温度感知部材の外周側または内周側に設けられ、一
    回転方向に前記弁体を付勢する付勢手段と、 を備えることを特徴とする温度感知応動弁。
  9. 【請求項9】 流体通路に配設され、所定の流体温度に
    応じて前記流体通路を流れる流体流量を調節する温度感
    知応動弁であって、 前記流体通路を流れる流体流れと直交する方向に配設さ
    れる支軸と、 前記支軸に回動自在に支持され、前記流体通路を開閉可
    能な弁体と、 前記支軸に一端が係止され、前記弁体に他の一端が係止
    され、前記流体通 路を通過する流体の温度に応じて前記
    弁体を作動させる温度感知部材と、を備え、 前記温度感知部材を配設した前記支軸の周囲に流体の流
    入可能なスリット空間を設け、このスリット空間に流入
    した流体が前記温度感知部材に接触することを特徴とす
    る温度感知応動弁。
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