JP3465323B2 - オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法 - Google Patents
オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法Info
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Description
よびオレフィンの重合方法に関し、さらに詳しくは、透
明性および機械的強度に優れたフィルムを製造でき、し
かも成形性に優れたオレフィン重合体を生成し得るよう
なオレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法に
関するものである。
形方法により成形され、多方面の用途に供されている。
エチレン系共重合体は、成形方法や用途に応じて要求さ
れる特性も異なってくる。例えばインフレーションフィ
ルムを高速で成形しようとする場合、バブルのゆれ、あ
るいはちぎれがなく、安定して高速成形を行うために
は、エチレン系共重合体として分子量の割にはメルトテ
ンション(溶融張力)の大きいものを選択しなければな
らない。同様の特性が中空成形における垂れ下りまたは
ちぎれを防止するために、あるいはTダイ成形における
幅落ちを最小限に押えるために必要である。
触媒を用いて得られるエチレン系重合体のメルトテンシ
ョン(溶融張力)や膨比(ダイスウエル比)を向上させ
て成形性の向上を図る方法が、特開昭56-90810
号公報あるいは特開昭60-106806号公報などに
提案されている。しかし一般にチタン系触媒を用いて得
られるエチレン系重合体、特に低密度エチレン系共重合
体は、組成分布が広く、フィルムなどの成形体はベタつ
きがあるなどの問題点があった。
るエチレン系重合体の中でも、クロム系触媒を用いて得
られるエチレン系重合体は、メルトテンションは比較的
高いが、熱安定性が劣るという短所がある。これは、ク
ロム系触媒を用いて製造されるエチレン系重合体の鎖末
端が不飽和結合になりやすいためと考えられる。
媒系を用いて得られるエチレン系重合体では、組成分布
が狭くフィルムなどの成形体はベタつきが少ないなどの
長所があることが知られている。しかしながら、例えば
特開昭60−35007号公報では、シクロペンタジエ
ニル誘導体を配位子として含むジルコノセン化合物を触
媒として用いて得られるエチレン系重合体は、1分子当
り1個の末端不飽和結合を含むという記載があり、上記
クロム系触媒を用いて得られるエチレン系重合体同様、
熱安定性が悪いことが予想される。
安定性が良好で、機械的強度に優れ、かつ組成分布の狭
いようなオレフィン重合体、特にエチレン系共重合体を
製造し得るようなオレフィン重合用触媒およびオレフィ
ンの重合方法が出現すれば、その工業的価値は極めて大
きい。
されたものであって、透明性および機械的強度に優れた
フィルムを製造でき、しかも成形性に優れたオレフィン
重合体を生成し得るようなオレフィン重合用触媒および
オレフィン重合方法を提供することを目的としている。
ら選ばれる少なくとも1種と、 ML1 X …[I] (式中Mは、周期律表第IVB族から選ばれる遷移金属原
子であり、L1は遷移金属原子Mに配位する配位子であ
り、これらのうち少なくとも2個の配位子L1は、炭素
数3〜10の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の
基を有する置換シクロペンタジエニル基であり、置換シ
クロペンタジエニル基以外の配位子L1は、炭素数1〜
12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ト
リアルキルシリル基、ハロゲン原子または水素原子であ
り、Xは遷移金属Mの原子価である。) (b-II)下記一般式[II]で表される遷移金属化合物
から選ばれる少なくとも1種と、 ML2 X …[II] (式中Mは、周期律表第IVB族から選ばれる遷移金属原
子であり、L2は遷移金属原子に配位する配位子であ
り、これらのうち少なくとも2個の配位子L2は、メチ
ル基およびエチル基から選ばれる配位子のみを2〜3個
有する置換シクロペンタジエニル基であり、置換シクロ
ペンタジエニル基以外の配位子L2は、炭素数1〜12
の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリア
ルキルシリル基、ハロゲン原子または水素原子であり、
Xは遷移金属原子Mの原子価である。)必要に応じて
(c)有機アルミニウム化合物と、からなることを特徴
としている。
うなオレフィン重合用触媒の存在下にオレフィンを重合
することを特徴としている。このようなオレフィン重合
用触媒およびオレフィンの重合方法は、成形性に優れ、
かつ透明性および機械的強度に優れたオレフィン重合体
を製造することができる。
合用触媒およびオレフィンの重合方法について具体的に
説明する。
は、単独重合のみならず、共重合を包含した意で用いら
れることがあり、また「重合体」という語は単独重合体
のみならず共重合体を包含した意で用いられることがあ
る。
られる各触媒成分について説明する。本発明で用いられ
る有機アルミニウムオキシ化合物(a)(以下「成分
(a)」と記載することがある。)は、従来公知のベン
ゼン可溶性のアルミノキサンであってもよく、また特開
平2−276807号公報で開示されているようなベン
ゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であっても
よい。
記のような方法によって製造することができる。 (1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有す
る塩類、例えば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和
物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩
化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、ト
リアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物
を添加して反応させる方法。
ル、テトラヒドロフランなどの媒体中で、トリアルキル
アルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水や
氷や水蒸気を作用させる方法。
体中でトリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム
化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシ
ド等の有機スズ酸化物を反応させる方法。
金属成分を含有してもよい。また回収された上記のアル
ミノキサンの溶液から溶媒あるいは未反応有機アルミニ
ウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解しても
よい。
有機アルミニウム化合物として具体的には、トリメチル
アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピル
アルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリn-
ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ト
リsec-ブチルアルミニウム、トリtert-ブチルアルミニ
ウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミ
ニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミ
ニウムなどのトリアルキルアルミニウム;トリシクロヘ
キシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウム
などのトリシクロアルキルアルミニウム;ジメチルアル
ミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジ
エチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウ
ムクロリドなどのジアルキルアルミニウムハライド;ジ
エチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミ
ニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイ
ドライド;ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチル
アルミニウムエトキシドなどのジアルキルアルミニウム
アルコキシド;ジエチルアルミニウムフェノキシドなど
のジアルキルアルミニウムアリーロキシドなどが挙げら
れる。
およびトリシクロアルキルアルミニウムが特に好まし
い。また、この有機アルミニウム化合物として、下記一
般式 (i-C4H9)xAly(C5H10)z (x、y、zは正の数であり、z≧2xである)で表わ
されるイソプレニルアルミニウムを用いることもでき
る。
単独であるいは組合せて用いられる。アルミノキサンの
製造の際に用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クメン、シメンなどの芳香族炭化水素、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ド
デカン、ヘキサデカン、オクタデカンなどの脂肪族炭化
水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタ
ン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素、ガソ
リン、灯油、軽油などの石油留分あるいは上記芳香族炭
化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素のハロゲン化
物とりわけ、塩素化物、臭素化物などの炭化水素溶媒が
挙げられる。その他、エチルエーテル、テトラヒドロフ
ランなどのエーテル類を用いることもできる。これらの
溶媒のうち特に芳香族炭化水素が好ましい。
有機アルミニウムオキシ化合物は、60℃のベンゼンに
溶解するAl成分がAl原子換算で10%以下、好まし
くは5%以下、特に好ましくは2%以下であり、ベンゼ
ンに対して不溶性あるいは難溶性である。
のベンゼンに対する溶解性は、100ミリグラム原子の
Alに相当する該有機アルミニウムオキシ化合物を10
0mlのベンゼンに懸濁した後、攪拌下60℃で6時間
混合した後、ジャケット付G−5ガラス製フィルターを
用い、60℃で熱時濾過を行ない、フィルター上に分離
された固体部を60℃のベンゼン50mlを用いて4回
洗浄した後の全濾液中に存在するAl原子の存在量(x
ミリモル)を測定することにより求められる(x%)。
び(b-II)について説明する。本発明で用いられる遷
移金属化合物触媒成分(b-I)は、下記式[I]で表わ
される遷移金属化合物であり、遷移金属化合物触媒成分
(b-II)は、下記式[II]で表わされる遷移金属化合
物である。
子であり、L1は遷移金属原子Mに配位する配位子であ
り、これらのうち少なくとも2個の配位子L1は、シク
ロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、
エチルシクロペンタジエニル基、または炭素数3〜10
の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基を有する
置換シクロペンタジエニル基であり、(置換)シクロペ
ンタジエニル基以外の配位子L1は、炭素数1〜12の
炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリアル
キルシリル基、ハロゲン原子または水素原子であり、X
は遷移金属Mの原子価である。) ML2 X … [II] (式中Mは、周期律表第IVB族から選ばれる遷移金属原
子であり、L2は遷移金属原子に配位する配位子であ
り、これらのうち少なくとも2個の配位子L2は、メチ
ル基およびエチル基から選ばれる置換基のみを2〜5個
有する置換シクロペンタジエニル基であり、置換シクロ
ペンタジエニル基以外の配位子L2は、炭素数1〜12
の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリア
ルキルシリル基、ハロゲン原子または水素原子であり、
Xは遷移金属原子Mの原子価である。)以下、上記一般
式[I]または[II]で表わされる遷移金属化合物につ
いて、より具体的に説明する。
B族から選ばれる遷移金属原子であり、具体的には、ジ
ルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、好ましく
はジルコニウムである。
であり、これらのうち少なくとも2個の配位子L1は、
シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル
基、エチルシクロペンタジエニル基であるか、あるいは
炭素数3〜10の炭化水素基から選ばれる少なくとも1
種の置換基を有する置換シクロペンタジエニル基であ
る。これらの配位子は、各々同一であっても異なってい
てもよい。また(置換)シクロペンタジエニル基以外の
配位子L1は、炭素数1〜12の炭化水素基、アルコキ
シ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリル基、ハロゲ
ン原子または水素原子である。
基を2個以上有していてもよく、2個以上の置換基は各
々同一であっても異なっていてもよい。置換シクロペン
タジエニル基は、置換基を2個以上有する場合は、少な
くとも1個の置換基が炭素数3〜10の炭化水素基であ
ればよく、他の置換基は、メチル基、エチル基または炭
素数3〜10の炭化水素基である。
には、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基などを例示することができる。より具体的に
は、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソ
ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、デシル基
などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル
基などのシクロアルキル基;フェニル基、トリル基など
のアリール基;ベンジル基、ネオフィル基などのアラル
キル基を例示することができる。
ロピル基、n-ブチル基が特に好ましい。本発明では、遷
移金属に配位する(置換)シクロペンタジエニル基とし
ては、置換シクロペンタジエニル基が好ましく、炭素数
3以上のアルキル基が置換したシクロペンタジエニル基
がより好ましく、二置換シクロペンタジエニル基が更に
好ましく、1,3-置換シクロペンタジエニル基が特に好ま
しい。
原子Mに配位する(置換)シクロペンタジエニル基以外
の配位子L1は、炭素数1〜12の炭化水素基、アルコ
キシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリル基、ハロ
ゲン原子または水素原子である。
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル
基などを例示することができ、より具体的には、メチル
基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチ
ル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル
基、デシル基などのアルキル基;シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル基、
トリル基などのアリール基;ベンジル基、ネオフィル基
などのアラルキル基を例示することができる。
キシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキ
シ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブトキシ
基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、オクトキシ基などを
例示することができる。
どを例示することができる。トリアルキルシリル基とし
ては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ
フェニルシリル基などを例示することができる。
ウ素である。
金属化合物としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(エチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(n-プロ
ピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、ビス(n-ヘキシルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ビス(メチル-n-プロピルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メ
チル-n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、ビス(ジメチル-n-ブチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(n-ブチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(n-ブ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムメトキシクロ
リド、ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムエトキシクロリド、ビス(n-ブチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムブトキシクロリド、ビス(n-ブチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジエトキシド、
ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムメ
チルクロリド、ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジメチル、ビス(n-ブチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムベンジルクロリド、ビス(n-ブチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジベンジル、ビ
ス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムフェ
ニルクロリド、ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムハイドライドクロリド、などが挙げられ
る。なお、上記例示において、シクロペンタジエニル環
の二置換体は1,2-および1,3-置換体を含み、三置換体は
1,2,3-および1,2,4-置換体を含む。本発明では、上記の
ようなジルコニウム化合物において、ジルコニウム金属
を、チタン金属またはハフニウム金属に置き換えた遷移
金属化合物を用いることができる。
金属化合物のうちでは、ビス(n-プロピルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(n-ブチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(1-メチル-3-n-プロピルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド、ビス(1-メチル-3-n-ブチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、が特に好
ましい。
IVB族から選ばれる遷移金属原子であり、具体的には、
ジルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、好まし
くはジルコニウムである。
あり、これらのうち少なくとも2個の配位子L2は、メ
チル基およびエチル基から選ばれる置換基のみを2〜5
個有する置換シクロペンタジエニル基であり、各々同一
であっても異なっていてもよい。この置換シクロペンタ
ジエニル基は、置換基を2個以上有する置換シクロペン
タジエニル基であり、置換基を2〜3個有する置換シク
ロペンタジエニル基であることが好ましく、二置換シク
ロペンタジエニル基であることがより好ましく、1,3-置
換シクロペンタジエニル基であることが特に好ましい。
なお、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
Mに配位する置換シクロペンタジエニル基以外の配位子
L2は、上記一般式[I]中のL1と同様の炭素数1〜1
2の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリ
アルキルシリル基、ハロゲン原子または水素原子であ
る。
金属化合物としては、ビス(ジメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジエチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチ
ルエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ドビス(ジメチルエチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジブロミド、ビス(ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムメトキシクロリド、ビス
(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムエトキ
シクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムブトキシクロリド、ビス(ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジエトキシド、ビス(ジメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムメチルクロリ
ド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジメチル、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムベンジルクロリド、ビス(ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジベンジル、ビス(ジメチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムフェニルクロリ
ド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムハイドライドクロリド、などが挙げられる。なお、上
記例示において、シクロペンタジエニル環の二置換体は
1,2-および1,3-置換体を含み、三置換体は1,2,3-および
1,2,4-置換体を含む。本発明では、上記のようなジルコ
ニウム化合物において、ジルコニウム金属を、チタン金
属またはハフニウム金属に置き換えた遷移金属化合物を
用いることができる。
金属化合物のうちでは、ビス(1,3-ジメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1,3-ジエ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(1-メチル-3-エチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリドが特に好ましい。
上記一般式[I]で表される遷移金属化合物から選ばれ
る少なくとも1種と、上記一般式[II]で表される遷移
金属化合物から選ばれる少なくとも1種とを組み合わせ
て用いることが好ましい。具体的には、ビス(1,3-n-ブ
チルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リドとビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリドとの組み合わせ、ビス(1,3-n-プロ
ピルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リドとビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリドとの組み合わせ、ビス(n-ブチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドとビス
(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリドとの組み合わせが好ましい。
物(b-I)から選ばれる少なくとも1種の遷移金属化合
物と、上記一般式[II]で表される遷移金属化合物(b-
II)から選ばれる少なくとも1種の遷移金属化合物と
は、モル比(b-I/b-II)で99/1〜50/50、好
ましくは97/3〜70/30、より好ましくは95/
5〜75/25、最も好ましくは90/10〜80/2
0の範囲となるような量で用いられることが望ましい。
化合物(b-I)から選ばれる少なくとも1種と、上記一
般式[II]で表される遷移金属化合物(b-II)から選ば
れる少なくとも1種とを含む遷移金属化合物触媒成分を
「成分(b)」と記載することがある。
機アルミニウム化合物(以下「成分(c)」と記載する
ことがある。)としては、例えば下記一般式[III]で
表される有機アルミニウム化合物を例示することができ
る。
はハロゲン原子または水素原子であり、nは1〜3であ
る。) 上記一般式[III]において、R1 は炭素数1〜12の
炭化水素基例えばアルキル基、シクロアルキル基または
アリ−ル基であるが、具体的には、メチル基、エチル
基、n-プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基などであ
る。
としては、具体的には以下のような化合物が挙げられ
る。トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2-エチル
ヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウ
ム;イソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミ
ニウム;ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアル
ミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリ
ド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアル
ミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライ
ド;メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセス
キクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチ
ルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニ
ウムセスキハライド;メチルアルミニウムジクロリド、
エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニ
ウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミドなどの
アルキルアルミニウムジハライド;ジエチルアルミニウ
ムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライ
ドなどのアルキルアルミニウムハイドライドなど。
て、下記一般式[IV]で表される化合物を用いることも
できる。 R1 nAlY3-n … [IV] (式中、R1 は上記と同様であり、Yは−OR2基、−
OSiR3 3基、−OAlR 4 2基、−NR5 2基、−SiR6 3
基または−N(R7)AlR8 2基であり、nは1〜2であ
り、R2、R3、R4およびR8はメチル基、エチル基、イ
ソプロピル基、イソブチル基、シクロヘキシル基、フェ
ニル基などであり、R5は水素原子、メチル基、エチル
基、イソプロピル基、フェニル基、トリメチルシリル基
などであり、R6 およびR7 はメチル基、エチル基など
である。) このような有機アルミニウム化合物としては、具体的に
は、以下のような化合物が用いられる。 (1)R1 nAl(OR2)3-n で表される化合物、例えばジ
メチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウム
エトキシド、ジイソブチルアルミニウムメトキシドな
ど、 (2)R1 nAl(OSiR3 3)3-n で表される化合物、例え
ばEt2Al(OSi Me3)、(iso-Bu)2Al(OSiMe3)、
(iso-Bu)2Al(OSiEt3) など; (3)R1 nAl(OAlR4 2)3-n で表される化合物、例
えばEt2AlOAlEt2、(iso-Bu)2AlOAl(iso-Bu)
2 など; (4) R1 nAl(NR5 2)3-n で表される化合物、例えば
Me2AlNEt2 、Et2AlNHMe 、Me2AlNHEt 、
Et2AlN(SiMe3)2、(iso-Bu)2AlN(SiMe3)2 な
ど; (5)R1 nAl(SiR6 3)3-n で表される化合物、例えば
(iso-Bu)2AlSiMe3 など; (6)R1 nAl(N(R7)AlR8 2)3-n で表される化合
物、例えばEt2AlN(Me)AlEt2、(iso-Bu)2AlN
(Et)Al(iso-Bu)2 など 。
る有機アルミニウム化合物の中では、一般式R1 3Al、
R1 nAl(OR2)3-n、R1 nAl(OAlR4 2)3-n で表わさ
れる化合物が好ましく、特にRがイソアルキル基であ
り、n=2である化合物が好ましい。
ような成分(a)および成分(b)とから形成される
か、あるいは成分(a)、成分(b)および成分(c)
とから形成されている。
に添加することができるが、成分(a)を固体成分とし
た後、成分(b)を混合接触させ固体触媒を形成させる
か、あるいは予め成分(a)と成分(b)を混合接触さ
せて固体触媒を形成してから、該固体触媒を重合系に添
加することが好ましい。
溶媒中で行うことができる。各成分の接触順序は、任意
に選ばれるが、成分(a)および成分(b)を混合接触
させる場合は、成分(a)の懸濁液に、成分(b)を加
えることが好ましい。なお成分(b)は、該成分(b)
を形成する2種以上の遷移金属化合物を予め混合した
後、他の成分と混合接触させることが好ましい。
媒として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油
などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチ
レンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどの
ハロゲン化炭化水素あるいはこれらの混合物などを挙げ
ることができる。
て成分(c)を混合接触するに際して、成分(a)にお
けるアルミニウムの濃度は、約0.1〜5モル/リット
ル(溶媒)、好ましくは0.3〜3モル/リットル(溶
媒)の範囲である。成分(a)のアルミニウムと成分
(b)中の遷移金属との原子比(Al/遷移金属)は、
通常10〜500、好ましくは20〜200である。必
要に応じて用いられる成分(c)のアルミニウム原子
(Al-c)と成分(a)のアルミニウム原子(Al-a)の
原子比(Al-c/Al-a)は、通常0.02〜3、好まし
くは0.05〜1.5の範囲である。成分(a)および成
分(b)、必要に応じて成分(c)を混合接触する際の
混合温度は、通常−50〜150℃、好ましくは−20
〜120℃であり、接触時間は1分〜50時間、好まし
くは10分〜25時間である。
用触媒は、該触媒1g当り成分(b)に由来する遷移金
属原子が5×10-6〜5×10-4グラム原子、好ましく
は10-5〜2×10-4グラム原子の量で含有され、また
成分(a)および成分(c)に由来するアルミニウム原
子が10-2〜2.5×10-2グラム原子、好ましくは1.
5×10-2〜2×10-2グラム原子の量で含有されてい
ることが望ましい。
合は、上記のような触媒の存在下、気相であるいはスラ
リー状の液相で行われる。スラリー重合においては、不
活性炭化水素を溶媒としてもよいし、オレフィン自体を
溶媒とすることもできる。
化水素溶媒として具体的には、プロパン、ブタン、イソ
ブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、ドデ
カン、ヘキサデカン、オクタデカンなどの脂肪族系炭化
水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロ
ヘキサン、シクロオクタンなどの脂環族系炭化水素;ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素;
ガソリン、灯油、軽油などの石油留分などが挙げられ
る。これら不活性炭化水素媒体のうち脂肪族系炭化水
素、脂環族系炭化水素、石油留分などが好ましい。
る際には、上記のような触媒は、重合反応系内の遷移金
属原子の濃度として、通常10-8〜10-3グラム原子/
リットル、好ましくは10-7〜10-4グラム原子/リッ
トルの量で用いられることが望ましい。また成分(a)
および、必要に応じて用いられる成分(c)に由来する
アルミニウム原子(Al)と、遷移金属化合物(b-I)
および(b-II)に由来する遷移金属原子(M)との原
子比(Al/M)は、5〜300、好ましくは10〜2
00、より好ましくは15〜150の範囲である。
る際には、重合温度は、通常−50〜100℃、好まし
くは0〜90℃の範囲であり、気相重合法を実施する際
には、重合温度は、通常0〜120℃、好ましくは20
〜100℃の範囲である。
cm2、好ましくは2〜50kg/cm2の加圧条件下で
あり、重合は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方
式においても行うことができる。
分けて行うことも可能である。なお、本発明では、オレ
フィン重合触媒は、上記のような各成分以外にもオレフ
ィン重合に有用な他の成分を含むことができる。
より重合することができるオレフィンとしては、エチレ
ン、および炭素数が3〜20のα-オレフィン、例えば
プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メ
チル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセ
ン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセ
ン、1-エイコセン;炭素数が3〜20の環状オレフィ
ン、例えばシクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボル
ネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセ
ン、2-メチル1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オ
クタヒドロナフタレン等を挙げることができる。さらに
スチレン、ビニルシクロヘキサン、ジエン等を用いるこ
ともできる。
フィンの重合方法は、特にエチレンと、炭素数3〜20
のα-オレフィンと共重合に好適に用いられる。本発明
のオレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法に
より得られたエチレン・α-オレフィン共重合体では、
エチレンから導かれる構成単位は、50〜100重量
%、好ましくは55〜99重量%、より好ましくは65
〜98重量%、最も好ましくは70〜96重量%の量で
存在し、炭素数3〜20のα-オレフィンから導かれる
構成単位は0〜50重量%、好ましくは1〜45重量
%、より好ましくは2〜35重量%、最も好ましくは4
〜30重量%の量で存在することが望ましい。
は、通常10mmφの試料管中で約200mgの共重合
体を1mlのヘキサクロロブタジエンに均一に溶解させ
た試料の13C−NMRスペクトルを、測定温度120
℃、測定周波数25.05MHz、スペクトル幅1500
Hz 、パルス繰返し時間4.2sec.、パルス幅6μsec.
の測定条件下で測定して決定される。
合体は、通常下記(i)〜(ix)に示すような特性を有
している。 (i)密度(d)は、0.850〜0.980g/c
m3、好ましくは0.880〜0.960g/cm3、より
好ましくは0.890〜0.935g/cm3、最も好ま
しくは0.905〜0.930g/cm3の範囲にあるこ
とが望ましい。
16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)測定時
に得られるストランドを120℃で1時間熱処理し、1
時間かけて室温まで徐冷したのち、密度勾配管で測定す
る。
0.01〜200g/10分、好ましくは0.05〜50
g/10分、より好ましくは0.1〜10g/10分の
範囲にあることが望ましい。
ASTM D1238-65T に従い190℃、2.16kg荷
重の条件下に測定される。 (iii)メルトテンション(MT(g))とメルトフロ
ーレート(MFR)とが、 MT>2.2×MFR-0.84 好ましくは 8.0×MFR-0.84 >MT>2.3×MFR-0.84 より好ましくは 7.5×MFR-0.84 >MT>2.5×MFR-0.84 で示される関係を満たしていることが望ましい。
合体は、メルトテンション(MT)が高いので、成形性
が良好である。なお、メルトテンション(MT(g))
は、溶融させたポリマーを一定速度で延伸した時の応力
を測定することにより決定される。すなわち、生成ポリ
マー粉体を通常の方法で溶融後ペレット化して測定サン
プルとし、東洋精機製作所製、MT測定器を用い、樹脂
温度190℃、押し出し速度15mm/分、巻取り速度
10〜20m/分、ノズル径2.09mmφ、ノズル長
さ8mmの条件で行った。ペレット化の際、エチレン・
α-オレフィン共重合体に、あらかじめ二次抗酸化剤と
してのトリ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェー
トを0.05重量%、耐熱安定剤としてのn-オクタデシ
ル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)プロ
ピオネートを0.1重量%、塩酸吸収剤としてのステア
リン酸カルシウムを0.05重量%配合した。
×106 dyne/cm2に到達する時のずり速度で定義さ
れる流動性インデックス(FI(1/秒))とメルトフ
ローレート(MFR)とが、 FI<150×MFR 好ましくは FI<140×MFR より好ましくは FI<130×MFR で示される関係を満たしていることが望ましい。
速度を変えながら樹脂をキャピラリーから押し出し、そ
の時の応力を測定することにより決定される。すなわ
ち、MT測定と同様の試料を用い、東洋精機製作所製、
毛細式流れ特性試験機を用い、樹脂温度190℃、ずり
応力の範囲が5×104〜3×106 dyne/cm2程度で
測定される。
によって、ノズルの直径を次の様に変更して測定する。 MFR>20 のとき0.5mm 20≧MFR>3 のとき1.0mm 3≧MFR>0.8のとき2.0mm 0.8≧MFR のとき3.0mm (v)GPCで測定した分子量分布(Mw/Mn、ただ
しMw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)が1.
5〜4の範囲にあることが望ましい。
ポア社製GPC−150Cを用い、以下のようにして測
定した。分離カラムは、TSK GNH HTであり、
カラムサイズは直径72mm、長さ600mmであり、
カラム温度は140℃とし、移動相にはo-ジクロロベン
ゼン(和光純薬工業)および酸化防止剤としてBHT
(武田薬品)0.025重量%を用い、1.0ml /分で
移動させ、試料濃度は0.1重量%とし、試料注入量は
500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計
を用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw<100
0およびMw>4×106 については東ソー社製を用
い、1000<Mw<4×106 についてはプレッシャ
ーケミカル社製を用いた。
満のとき0とする)好ましくは 0.03×FI/MFR+1.0>MT/(Mw/Mn)
>0.03×FI/MFR−2.8 (ただし、0.03×FI/MFR−2.8の値は、0未
満のとき0とする)より好ましくは 0.03×FI/MFR+0.8>MT/(Mw/Mn)
>0.03×FI/MFR−2.5 (ただし、0.03×FI/MFR−2.5の値は、0未
満のとき0とする)で示される関係を満たしていること
が望ましい。
値は大きくなるため、MTの値に対するMw/Mnの値
の影響を少なくするためにMT/(Mw/Mn)の指標
を用いた。同様にMFRの値の増加と共にFIの値は大
きくなるため、FIの値に対するMFRの値の影響を少
なくするためにFI/MFRの指標を用いた。
り測定した吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm
(℃))と密度(d)とが、 Tm<400×d−250 好ましくは Tm<450×d−297 より好ましくは Tm<500×d−344 特に好ましくは Tm<550×d−391 で示される関係を満たしていることが望ましい。
定した吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm(℃))
は、試料約5mgをアルミパンに詰め10℃/分で20
0℃まで昇温し、200℃で5分間保持したのち20℃
/分で室温まで降温し、次いで10℃/分で昇温する際
の吸熱曲線より求められる。測定は、パーキンエルマー
社製DSC-7 型装置を用いる。
量分率(W(重量%))と密度(d)とが、 MFR≦10g/10分のとき、 W<80×exp(−100(d−0.88))+0.1 好ましくは W<60×exp(−100(d−0.8
8))+0.1 より好ましくは W<40×exp(−100(d−0.8
8))+0.1 MFR>10g/10分のとき W<80×(MFR−9)0.26×exp(−100(d−
0.88))+0.1 で示される関係を満たしている。
-デカン可溶成分量(可溶成分量の少ないもの程組成分
布が狭い)の測定は、共重合体約3gをn-デカン450
mlに加え、145℃で溶解後23℃まで冷却し、濾過
によりn-デカン不溶部を除き、濾液よりn-デカン可溶部
を回収することにより行われる。
た吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm)と密度
(d)との関係、そしてn-デカン可溶成分量分率(W)
と密度(d)とが上記のような関係を有するようなエチ
レン・α-オレフィン共重合体は組成分布が狭いと言え
る。
炭素数1000個当り0.5個以下であり、かつ重合体
1分子当り1個未満であることが望ましい。なお、不飽
和結合の定量は、13C−NMRを用いて、二重結合以外
に帰属されるシグナル即ち10〜50ppmの範囲のシ
グナル、および二重結合に帰属されるシグナル即ち10
5〜150ppmの範囲のシグナルの面積強度を積分曲
線から求め、その比から決定される。
フィンの重合方法により得られたオレフィン重合体は、
通常の空冷インフレーション成形、空冷2段冷却インフ
レーション成形、高速インフレーション成形、T−ダイ
フィルム成形、水冷インフレーション成形等で加工する
ことにより、フィルムを得ることができる。このように
して成形されたフィルムは、透明性、機械的強度に優
れ、通常のLLDPEの特徴であるヒートシール性、ホ
ットタック性、耐熱性、良ブロッキング性等を有してい
る。また、オレフィン重合体の組成分布が極めて狭いた
め、フィルム表面のべたつきもない。更に、メルトテン
ションが高いため、インフレーション成形時のバブル安
定性に優れる。
フィンの重合方法により得られたオレフィン重合体を成
形することにより得られるフィルムは、規格袋、砂糖
袋、油物包装袋、水物包装袋等の各種包装用フィルムや
農業用資材等に好適である。また、ナイロン、ポリエス
テル等の基材と貼り合わせて、多層フィルムとして用い
ることもできる。
レフィンの重合方法は、メルトテンションが高く、高剪
断域の応力が低く成形性に優れたオレフィン重合体を製
造することができる。このようなオレフィン重合体から
は、透明性、機械的強度に優れたフィルムを製造するこ
とができる。
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
は下記のようにして行った。 [Haze(曇度)]ASTM-D-1003-61に従って測定し
た。
て測定した。 [フィルムインパクト]東洋精機製作所製振子式フィル
ム衝撃試験機(フィルムインパクトテスター)により測
定した。
応器に、Al原子に換算して100ミリモルに相当する
メチルアルミノキサン(シェリング社製)を含む70m
l のトルエン溶液を加えた後、室温で攪拌下100ml
のデカンを30分間かけて加えることにより、メチルア
ルミノキサンを析出させた。次いで、系内を35℃に昇
温し、減圧下に3時間かけてトルエンを除去し、メチル
アルミノキサンをさらに析出させた。
ーを使って濾過し、液相部を除去した後、固体部をデカ
ンに再懸濁した。これに、0.18ミリモルのビス(1,3
-nブチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリドを含む5.3ml のトルエン溶液および0.02
ミリモルのビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリドを含む0.7ml のトルエン溶
液を加えた。その後、室温下で1時間攪拌した後、フィ
ルターを使って液相部を除去し、固体触媒を調製した。
この固体触媒1g中には、ジルコニウムが6.2mg、
アルミニウムが460mg含有されていた。
トルのステンレス製オートクレーブに塩化ナトリウム
(和光純薬特級)150gを装入し、90℃で1時間減
圧乾燥した。その後、エチレンと1-ブテンと水素の混合
ガス(1-ブテン含量=2.6モル%、水素含量=0.01
2モル%)の導入により常圧に戻し、系内を70℃とし
た。
を、ジルコニウム原子換算で0.007mg原子および
トリイソブチルアルミニウムを0.7ミリモルオートク
レーブへ添加した。
ンと1-ブテンと水素の混合ガスを導入し、全圧8kg/
cm2−Gとして重合を開始した。系内は直ちに80℃
に上昇した。
kg/cm2−Gに保ち、80℃で1.5時間重合を行っ
た。
除き、残ったポリマーをメタノールで洗浄した後、80
℃で1晩減圧乾燥した。その結果、190℃、2.16
kg荷重下で測定したMFRが1.8g/10分であ
り、密度が0.923g/cm3であり、23℃でのデカ
ン可溶部が0.18wt%であるエチレン・1−ブテン
共重合体234gを得た。
いて、20mmφ・L/D=26の単軸押出機を用い、
25mmφダイ,リップ幅0.7mm、一重スリットエ
アリングを用いエア流量=90リットル/min.、押
出量=9g/min.、ブロー比=1.8、引き取り速度
=2.4m/min.、加工温度=200℃で厚み=30
μmのフィルムをインフレーション成形した。
を表1に示す。成形性(MT)に優れ、光学特性、強度
に優れたインフレーションフィルムが得られた。
の量に変更した以外は実施例1と同様にして固体触媒を
調製した。
エニル)ジルコニウムジクロリド;0.16ミリモル ビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド;0.04ミリモル 得られた固体触媒1g中には、ジルコニウムが6.1m
g、アルミニウムが470mg含有されていた。
ンと1-ブテンと水素の混合ガスの組成を以下のように変
更した以外は実施例1と同様にして重合を行った。
925g/cm3であり、23℃でのデカン可溶部が0.
19wt%であるエチレン・1-ブテン共重合体240g
を得た。
いて、実施例1と同様にしてインフレーション成形によ
り厚み30μmのフィルムを成形した。共重合体の溶融
物性等およびフィルム物性を表1に示す。
優れたインフレーションフィルムが得られた。
の量に変更した以外は実施例1と同様にして固体触媒を
調製した。
エニル)ジルコニウムジクロリド;0.14ミリモル ビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド;0.06ミリモル 得られた固体触媒1g中には、ジルコニウムが6.2m
g、アルミニウムが470mg含有されていた。
ンと1-ブテンと水素の混合ガスの組成を以下のように変
更した以外は実施例1と同様にして重合を行った。
922g/cm3であり、23℃でのデカン可溶部が0.
19wt%であるエチレン・1-ブテン共重合体224g
を得た。
いて、実施例1と同様にしてインフレーション成形によ
り厚み30μmのフィルムを成形した。共重合体の溶融
物性等およびフィルム物性を表1に示す。
優れたインフレーションフィルムが得られた。
示す説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】(a)有機アルミニウムオキシ化合物と、 (b-I)下記一般式[I]で表される遷移金属化合物か
ら選ばれる少なくとも1種と、 ML1 X …[I] (式中Mは、周期律表第IVB族から選ばれる遷移金属原
子であり、L1は遷移金属原子Mに配位する配位子であ
り、これらのうち少なくとも2個の配位子L1は、炭素
数3〜10の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の
基を有する置換シクロペンタジエニル基であり、置換シ
クロペンタジエニル基以外の配位子L1は、炭素数1〜
12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ト
リアルキルシリル基、ハロゲン原子または水素原子であ
り、Xは遷移金属Mの原子価である。) (b-II)下記一般式[II]で表される遷移金属化合物
から選ばれる少なくとも1種と、 ML2 X …[II] (式中Mは、周期律表第IVB族から選ばれる遷移金属原
子であり、L2は遷移金属原子に配位する配位子であ
り、これらのうち少なくとも2個の配位子L2は、メチ
ル基およびエチル基から選ばれる配位子のみを2〜3個
有する置換シクロペンタジエニル基であり、置換シクロ
ペンタジエニル基以外の配位子L2は、炭素数1〜12
の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリア
ルキルシリル基、ハロゲン原子または水素原子であり、
Xは遷移金属原子Mの原子価である。)からなることを
特徴とするオレフィン重合用触媒。 - 【請求項2】(a)有機アルミニウムオキシ化合物と、 (b-I)請求項1に記載の一般式[I]で表される遷移
金属化合物から選ばれる少なくとも1種と、 (b-II)請求項1に記載の一般式[II]で表される遷
移金属化合物から選ばれる少なくとも1種と、 (c)有機アルミニウム化合物と、からなることを特徴
とするオレフィン重合用触媒。 - 【請求項3】請求項1に記載のオレフィン重合用触媒の
存在下にオレフィンを重合することを特徴とするオレフ
ィンの重合方法。 - 【請求項4】請求項2に記載のオレフィン重合用触媒の
存在下にオレフィンを重合することを特徴とするオレフ
ィンの重合方法。
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JP29043493A JP3465323B2 (ja) | 1992-11-19 | 1993-11-19 | オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法 |
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JP31062992 | 1992-11-19 | ||
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JPH06206922A JPH06206922A (ja) | 1994-07-26 |
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WO1998007761A1 (fr) | 1996-08-21 | 1998-02-26 | Japan Polyolefins Co., Ltd. | Composant catalytique pour la polymerisation d'olefines, catalyseur pour la polymerisation d'olefines et procede de preparation de polyolefines |
-
1993
- 1993-11-19 JP JP29043493A patent/JP3465323B2/ja not_active Expired - Lifetime
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