JP3464931B2 - 多連往復動ポンプ - Google Patents

多連往復動ポンプ

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JP3464931B2
JP3464931B2 JP06895399A JP6895399A JP3464931B2 JP 3464931 B2 JP3464931 B2 JP 3464931B2 JP 06895399 A JP06895399 A JP 06895399A JP 6895399 A JP6895399 A JP 6895399A JP 3464931 B2 JP3464931 B2 JP 3464931B2
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valve
crankshaft
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信男 東條
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランクケースの
大きさに対して大きな液量が得られる多連往復動ポンプ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6及び図7に示されるように、従来の
多連往復動ポンプは、往復動部材であるプランジャ16
及びピストン5の軸方向の往復動により容積が増減する
ポンプ室20と、ポンプ室20に連通して吸入及び吐出
を行う弁22,24とを有し、ポンプ室20の容積の増
減により吸入及び吐出を行う弁22,24を介して吸入
及び吐出を行うようになっている。
【0003】そして、図6に示すように、プランジャ1
6の軸線42dの位置と吸入弁22及び吐出弁24の軸
線44d及び46dとが同位置とされるように構成され
ている。これにより、隣り合うプランジャ16の軸線4
2dのピッチBと隣り合う吸入弁22又は吐出弁24の
軸線44d、46dのピッチbとが同一となっている。
【0004】また、図7に示すように、クランクケース
側にあるピストン5と、マニホールド側にあるプランジ
ャ16の軸線とが同位置とされており、ピストン5同士
の隣り合うピッチPoと、プランジャ16同士の隣り合
うピッチloとが同一となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
多連往復動ポンプでは、往復動部材の軸線42dの位置
と吸入弁22及び吐出弁24の軸線44d及び46dの
位置とが同位置とされているため、隣り合う往復動部材
の軸線42d間のピッチBで吸入弁22及び吐出弁24
の径方向の最大径が決まってしまい、クランクケース1
0が小型の場合、吸入弁22及び吐出弁24の径寸法も
小さくなるという問題がある。
【0006】このため、大きな液量を得ようとして多連
往復動ポンプを高速化しても、小型のクランクケース1
0では、吸入弁22及び吐出弁24の流路が小さいた
め、高速回転により発生する大流量の液体を通過させる
抵抗が大きく、十分な吸水効率が得られないので、吸水
液量に限界がある。
【0007】また、ピストン5とプランジャ16の軸線
とが同位置とされており、ピストン5のピッチPoとプ
ランジャ16のピッチloとが等しいため、ピストン5
のピッチPoによりプランジャ16の最大径が決まって
しまい、クランクケース10が小型の場合、プランジャ
16の径寸法も小さくなるという問題がある。このた
め、大液量を得ようとして多連往復動ポンプを高速化し
ても、小型のクランクケース10では、プランジャ16
径が小さいと、ポンプ室20の容量が決まってしまうた
め、高速回転により発生する大流量の液体を通過させる
抵抗が大きく、十分な吸水効率が得られないので、吸水
液量に限界がある。
【0008】本発明は、このような課題を解決するため
のものであり、クランクケースの大きさに対して大液量
が得られる多連往復動ポンプを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、クラン
クシャフト(12)に接続されクランクシャフト(1
2)の回転により軸方向に往復動される往復動部材(1
6)と、往復動部材(16)の先端部が挿入されて、往
復動部材(16)の軸方向の往復動により容積が増減さ
れるポンプ室(20)と、ポンプ室(20)に通路を介
して連通して吸入及び吐出を行う吸入弁(22)及び吐
出弁(24)とを有してなる多連往復動ポンプにおい
て、吸入弁(22)及び吐出弁(24)は、クランクシ
ャフト(12)の軸方向及び往復動部材(16)の軸方
向に対して直角方向に形成された前記通路の両端部にそ
れぞれ配設され、往復動部材(16)の軸方向に見てポ
ンプ室(20)と前記通路とが重複部分を有しつつ、互
いに隣り合う往復動部材(16)の軸線間のピッチより
も、互いに隣り合う吸入弁(22)及び吐出弁(24)
の軸線間のピッチの方が大きくなるよう、少なくとも1
つの通路がポンプ室(20)に対してクランクシャフト
(12)の軸方向にずれて配置されることを特徴とした
ものである。
【0010】これにより、互いに隣り合う吸入弁(2
2)間及び吐出弁(24)間の必要な壁の厚さを従来の
ものと同一とした場合、例えば、図3に示すように、互
いに隣り合う往復動部材(16)の軸線間のピッチBよ
りも互いに隣り合う吸入弁(22)及び吐出弁(24)
の軸線間のピッチbの方をboだけ大きく構成すれば、
吸入弁(22)及び吐出弁(24)の径方向寸法を従来
のものよりもboだけ大きくすることができる。したが
って、クランクケース(10)が小型の場合でも、吸入
弁(22)及び吐出弁(24)の径方向寸法を大きくで
きる。
【0011】また、吸入弁(22)及び吐出弁(24)
の径方向寸法が大きくなり、通過面積が大きくなると、
多連往復動ポンプを高速化した場合でも、高速回転によ
り発生する大流量の液体を通過させる際の抵抗が小さく
なり、吸水効率が向上するので、高速化に対応した大き
な流量が得られ、多連往復動ポンプの小型化、軽量化を
図ることができる。
【0012】さらには、吸入弁(22)及び吐出弁(2
4)の開口変位(リフト)が小さくても大きな通過面積
を確保できるため、多連往復動ポンプを高速化しても、
吸入弁(22)及び吐出弁(24)の追従が容易にな
る。また、吸水性能の低下が防げるので、往復動部材
(16)の往復動の回数が高いものから低いものまで幅
広く対応できる。
【0013】なお、吸入弁(22)及び吐出弁(24)
を、マニホールド(18)に設けるようにすると、同一
のクランクケース(10)を使用した場合でも、吸入弁
(22)及び吐出弁(24)の軸線間のピッチや径方向
寸法を変えた多様なマニホールド(18)を付け替える
ことで、広範囲の吸水性能の多連往復動ポンプを得るこ
とができる。
【0014】本発明のうちで請求項2記載の発明は、一
端がクランクシャフト(12)に接続されクランクシャ
フト(12)の回転により軸方向に往復動されるピスト
ン(5)と、ピストン(5)の他端に連結固定されるプ
ランジャ(16)と、プランジャ(16)の先端部が挿
入されてプランジャ(16)の軸方向の往復動により容
積が増減されるポンプ室(20)とを有してなる多連往
復動ポンプにおいて、互いに隣り合うピストン(5)の
各軸線間のピッチよりも、互いに隣り合うプランジャ
(16)の軸線間のピッチの方が大きくなるよう、少な
くとも1つのプランジャ(16)はクランクシャフト
(12)の軸方向にずれた状態でピストン(5)に連結
固定されることを特徴とする。
【0015】これにより、プランジャ(16)の軸間距
離を従来のものと同一とした場合、例えば、図5に示さ
れるように、互いに隣り合うピストン(5)の軸線間の
ピッチLよりも互いに隣り合うプランジャ(16)の軸
線間のピッチlの方をloだけ大きく構成することによ
り、プランジャ(16)径寸法を従来のものよりもlo
だけ大きくすることができる。このため、小型のクラン
クケース(10)であっても、従来よりも、プランジャ
(16)径寸法を大きくできるため、大容量の吸水量を
得ることができる。
【0016】本発明のうちで請求項3記載の発明は、一
端がクランクシャフト(12)に接続されクランクシャ
フト(12)の回転により軸方向に往復動されるピスト
ン(5)と、ピストン(5)の他端に連結固定されるプ
ランジャ(16)と、プランジャ(16)の先端部が挿
入されてプランジャ(16)の軸方向の往復動により容
積が増減されるポンプ室(20)と、ポンプ室(20)
に通路を介して連通して吸入及び吐出を行う吸入弁(2
2)及び吐出弁(24)とを有してなる多連往復動ポン
プにおいて、吸入弁(22)及び吐出弁(24)は、ク
ランクシャフト(12)の軸方向及び往復動部材(1
6)の軸方向に対して直角方向に形成された前記通路の
両端部にそれぞれ配設され、互いに隣り合うピストン
(5)の各軸線間のピッチよりも、互いに隣り合うプラ
ンジャ(16)の軸線間のピッチの方が大きくなるよ
う、少なくとも1つのプランジャ(16)はクランクシ
ャフト(12)の軸方向にずれた状態でピストン(5)
に連結固定され、且つ往復動部材(16)の軸方向に見
てポンプ室(20)と前記通路とが重複部分を有しつ
つ、互いに隣り合う往復動部材(16)の軸線間のピッ
チよりも、互いに隣り合う吸入弁(22)及び吐出弁
(24)の軸線間のピッチの方が大きくなるよう、少な
くとも1つの通路がポンプ室(20)に対してクランク
シャフト(12)の軸方向にずれて配置されることを特
徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態) 本発明の第1の実施の形態の多連往復動ポンプを図によ
り説明する。図1は、本発明の実施の形態を示す多連往
復動ポンプの断面図、図2は、図1においてプランジャ
の動作状態を説明する図、図3は、図1の多連往復動ポ
ンプの正面図、図4は、図2のB−B断面図である。
【0018】本発明の多連往復動ポンプは、図1、2に
示すように、クランクシャフト12に接続されクランク
シャフト12の回転により軸方向に往復動される往復動
部材であるプランジャ16と、プランジャ16の先端部
が挿入されて、プランジャ16の軸方向の往復動により
容積が増減されるポンプ室20と、ポンプ室20に通路
を介して連通して吸入及び吐出を行う吸入弁22及び吐
出弁24とを有してなるものである。吸入弁22及び吐
出弁24は、クランクシャフト12の軸方向及びプラン
ジャ16の軸方向に対して直角方向に形成された前記通
路の両端部にそれぞれ配設される。
【0019】プランジャ16の軸方向の往復動は、クラ
ンクケース10内にクランクシャフト12、コンロッド
14が配置されており、クランクシャフト12が回転す
ることによりコンロッド14を介して、往復動部材であ
るプランジャ16及びピストン5が摺動することにより
行われる。なお、クランクケース10の先端側とプラン
ジャ16との摺動部分には、シール部材17、シールケ
ース15及びシールパッキン押さえ19が設けられてい
る。シール部材17は、低圧側の低圧シール7、高圧側
の高圧シール8がシールケース15の両側に各々配設さ
れて構成される。
【0020】クランクケース10の先端側にはマニホー
ルド18が接合されており、マニホールド18内にはポ
ンプ室20が形成されている。マニホールド18の下端
である上流側には吸入弁22が、上端である下流側には
吐出弁24がそれぞれマニホールド18に形成された弁
室26及び28内に設けられており、ポンプ室20は、
吸入弁22及び吐出弁24を介して吸水口30及び図示
してない吐水口にそれぞれ連通している。吸入弁22と
吸水口30の間には、弁座32が設けられており、吐出
弁24とポンプ室20の間に弁座34が設けられてい
る。
【0021】弁閉時は、吸入弁22及び弁座32、吐出
弁24及び弁座34が、それぞれ接触した状態となり、
吸入弁22及び弁座32、吐出弁24及び弁座34のそ
れぞれの間からの液体の流出が遮断される。弁開時は、
吸入弁22及び弁座32、吐出弁24及び弁座34が、
それぞれ離れた状態で開き、吸入弁22及び弁座32、
吐出弁24及び弁座34のそれぞれ間から、液体が流出
する。
【0022】本発明は、プランジャ16の軸方向に見て
ポンプ室20と前記通路とが重複部分を有しつつ、互い
に隣り合うプランジャ16の軸線間のピッチよりも、互
いに隣り合う吸入弁22及び吐出弁24の軸線間のピッ
チの方が大きくなるよう、少なくとも1つの通路がポン
プ室20に対してクランクシャフト12の軸方向にずれ
て配置されることを特徴とするものである。プランジャ
16と吸入弁22及び吐出弁24の配置について、図に
より具体的に説明する。
【0023】図3に示すように、プランジャ16は、互
いに隣り合うプランジャ16の軸線16d間のピッチが
Bになるように配置されており、吸入弁22及び吐出弁
24は、互いに隣り合う吸入弁22及び吐出弁24の軸
線22d及び24d間のピッチがBよりboだけ大きい
bになるように配置されている。これにより、弁室26
及び28の内径は、従来の吸入弁44及び吐出弁46の
軸線44d及び46dの位置とプランジャの軸線42d
の位置とを同位置に配置したものに比べ、boだけ大き
く形成されることとなり、吸入弁22及び吐出弁24
と、弁座32及び34の内径も従来のものよりboだけ
大きく形成される。これにより、図3に示されるよう
に、中央の吸入弁22及び吐出弁24とプランジャ16
とは、それぞれの軸線22d、軸線24d及び軸線16
dが同位置になるが、左右両端の吸入弁22及び吐出弁
24とプランジャ16に関しては、プランジャ16の軸
線16dよりも吸入弁22及び吐出弁24の軸線22d
及び24dの方がマニホールド18の左右端部側に外れ
て配置される。
【0024】次に、本発明の多連往復動ポンプの作用に
ついて説明する。
【0025】クランクシャフト12が回転してコンロッ
ド14を介してプランジャ16が図2中右方向に移動す
ると、ポンプ室20の容積が増大し、吸入弁22が図2
中左方向へ移動して開き、吸水口30から吸入弁22よ
り通路を介してポンプ室20内に液体が吸入される。こ
のとき、吐出弁24は閉じており、吐出弁24から液体
が流出することはない。次に、プランジャ16が図2中
左方向に移動すると、ポンプ室20の容積が減少し、吐
出弁24が図2中上方へ移動して開き、吐出弁24を介
してポンプ室20から液体が排出される。このとき吸入
弁22は閉じており、吸入弁22から液体が排出される
ことはない。
【0026】このように、互いに隣り合うプランジャ1
6の軸線間のピッチよりも、互いに隣り合う吸入弁22
及び吐出弁24の各軸線間のピッチの方が大きく構成さ
れていることにより、吸入弁22及び吐出弁24の径方
向寸法が大きくなって流路が大きくなる。このため、多
連往復動ポンプを高速化した場合でも高速回転により発
生する大流量の液体を通過させる際の抵抗が小さくなる
ので、吸水効率が向上し、多連往復動ポンプの高速化に
より、大きな液量が得られ、多連往復動ポンプの小型化
且つ軽量化を図ることができる。
【0027】さらには、吸入弁22及び吐出弁24の径
方向寸法が大きくなると、吸入弁22及び吐出弁24の
開口変位(各弁と弁座との間の開口距離:リフト)が小
さくても大きな通過面積が得られるため、多連往復動ポ
ンプの高速化によるプランジャ16の往復動の回数増加
に対しても、吸入弁22及び吐出弁24の開閉の追従が
容易となり吸水性能の低下が防止できる。これにより、
プランジャ16の往復動の回数が高いものから低いもの
まで広い繰返し数領域に対応することができる。
【0028】また、吸入弁22及び吐出弁24は、マニ
ホールド18に設けられているため、同一のクランクケ
ース10を使用した場合でも、吸入弁22及び吐出弁2
4の軸線22d及び24d間のピッチや径方向寸法を変
えた多様なマニホールド18を付け替えることで、広範
囲の吸水性能の多連往復動ポンプを得ることができる。
【0029】なお、上記実施の形態においては、吸入弁
22及び吐出弁24両方の軸線22d及び24d間のピ
ッチをプランジャ16の軸線16d間のピッチよりも大
きくしたが、吸入弁22のみの軸線22d間のピッチを
大きくしても良い。これにより、ポンプ室20内への吸
水量の増大を図ることができるので、上記吸入弁22と
吐出弁24の両方の軸線22d及び24d間のピッチを
大きくしたものと、同様、クランクケース10が小型の
場合でも大液量を得ることができる。また、吸入弁22
が大径になると通過面積が大きくなるため、ポンプを高
速化した場合でも高速回転により発生する大流量の液体
を通過させる際の抵抗が小さくなり、大きな液量が得ら
れるので、多連往復動ポンプの小型化、軽量化を図るこ
とができる。
【0030】(第2の実施の形態) 本発明の第2の実施の形態の多連往復動ポンプを図によ
り説明する。
【0031】図1は、本発明の実施の形態を示す多連往
復動ポンプの断面図、図5は、図1のA−A断面図であ
る。多連往復動ポンプの基本的な構成は、第1の実施の
形態のものと同様で、一端がクランクシャフト12に接
続されクランクシャフト12の回転により軸方向に往復
動されるピストン5と、ピストン5の他端に連結固定さ
れるプランジャ16と、プランジャ16の先端部が挿入
されてプランジャ16の軸方向の往復動により容積が増
減されるポンプ室20とを有してなる。第2の実施の形
態では、互いに隣り合うピストン5の各軸線間のピッチ
よりも、互いに隣り合うプランジャ16の軸線間のピッ
チの方が大きくなるよう、少なくとも1つのプランジャ
16はクランクシャフト12の軸方向にずれた状態でピ
ストン5に連結固定されることを特徴とするものであ
る。以下に、プランジャ16とピストン5の配置につい
て、図により具体的に説明する。
【0032】図5に示すように、ピストン5は、互いに
隣り合うピストン5の軸線16d間のピッチがLになる
ように配置されており、プランジャ16は、互いに隣り
合うプランジャ16の軸線16p間のピッチlがLより
loだけ大きくなるように配置されている。すなわち、
ピストン5内にプランジャ16が配置されているが、図
中、両端側のプランジャ16がその軸心をloだけずら
してピストン5内に配置されることとなる。
【0033】プランジャ16のピッチlをloだけ大き
くすると、マニホールド18内のシール部材16,17
を同一とした場合に、従来のプランジャ16の径寸法を
Dとすると、本実施の形態では、D+loとすることが
できる。本実施の形態では、3連の往復動ポンプについ
て説明したが、2連又は4連以上の往復動ポンプについ
ても適用できる。例えば、2連の往復動ポンプでは、プ
ランジャ16の径寸法は、片方のプランジャ16のみl
oだけずらした場合には、D+loとなり、両方のプラ
ンジャ16を各々loだけずらした場合には、D+2l
oとなる。
【0034】このように、プランジャ16径寸法を従来
のものよりも大きくすることができるため、小型のクラ
ンクケース10であっても、従来よりも、大容量の吸水
量を得ることができる。これにより、ポンプを大容量で
小型化且つ軽量化することができる。また、マニホール
ド部分のみを付け替えることにより、広範囲の吸水性能
のポンプを得ることができる。また、プランジャ16
は、マニホールド18に設けられているため、同一のク
ランクケース10を使用した場合でも、プランジャ16
のピッチ径方向寸法を変えた多様なマニホールド18を
付け替えることで、広範囲の吸水性能の多連往復動ポン
プを得ることができる。
【0035】また、第2の実施の形態に、第1の実施の
形態を組み合わせるように構成しても良い。すなわち、
互いに隣り合うピストン5の各軸線間のピッチよりも、
互いに隣り合うプランジャ16の軸線間のピッチの方が
大きくなるよう、少なくとも1つのプランジャ16はク
ランクシャフト12の軸方向にずれた状態でピストン5
に連結固定され、且つ吸入弁22及び吐出弁24は、ク
ランクシャフト12の軸方向及びプランジャ16の軸方
向に対して直角方向に形成された前記通路の両端部にそ
れぞれ配設され、プランジャ16の軸方向に見てポンプ
室20と前記通路とが重複部分を有しつつ、互いに隣り
合うプランジャ16の軸線間のピッチよりも、互いに隣
り合う吸入弁22及び吐出弁24の軸線間のピッチの方
が大きくなるよう、少なくとも1つの通路がポンプ室2
0に対してクランクシャフト12の軸方向にずれて配置
されるように構成しても良い。
【0036】これにより、小型のクランクケース10で
あっても、従来よりも、プランジャ16の径寸法だけで
なく、吸入弁22、吐出弁24の径方向寸法を大きくで
きるため、吸水性能が向上し、従来よりも格段に大容量
の吸水量を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうちで請
求項1記載の発明は、弁(22,24)の径寸法を従来
のものよりも大径にできるので、クランクケース(1
0)が小型の場合でも吸水効率が向上し、大液量を得る
ことができ、ポンプの小型化且つ軽量化を図ることがで
きる。
【0038】本発明のうち請求項2記載の発明は、プラ
ンジャ(16)の径寸法を従来のものよりも大径にでき
るため、クランクケース(10)が小型の場合でも吸水
効率を向上し大液量を得ることができ、ポンプの小型化
且つ軽量化を図ることができる。
【0039】本発明のうち請求項3記載の発明は、プラ
ンジャ(16)の径寸法だけでなく吸入弁(22)及び
吐出弁(24)の径方向寸法を、従来のものよりも大径
にできるため、従来よりも格段に大容量の吸水量を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す多連往復動ポンプの
断面図である。
【図2】図1において、吸入時及び吐出時の状態を説明
する図である。
【図3】図1の多連往復動ポンプの正面図である。
【図4】図2のB−B断面図である。
【図5】図1のA−A断面図である。
【図6】従来の多連往復動ポンプの正面図である。
【図7】従来の多連往復動ポンプの断面図である。
【符号の説明】
5 ピストン 7 低圧シール 8 高圧シール 10 クランクケース 12 クランクシャフト 14 コンロッド 15 シールケース 16 プランジャ(往復動部材) 17 シール部材 18 マニホールド 19 シールパッキン押さえ 20 ポンプ室 22 吸入弁 24 吐出弁
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−199674(JP,A) 特開 平9−324743(JP,A) 特開 平9−195927(JP,A) 特開 昭51−89201(JP,A) 特開 平4−313456(JP,A) 実開 平2−14483(JP,U) 実開 昭58−108279(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 1/00 - 7/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフト(12)に接続されク
    ランクシャフト(12)の回転により軸方向に往復動さ
    れる往復動部材(16)と、往復動部材(16)の先端
    部が挿入されて、往復動部材(16)の軸方向の往復動
    により容積が増減されるポンプ室(20)と、ポンプ室
    (20)に通路を介して連通して吸入及び吐出を行う吸
    入弁(22)及び吐出弁(24)とを有してなる多連往
    復動ポンプにおいて、 吸入弁(22)及び吐出弁(24)は、クランクシャフ
    ト(12)の軸方向及び往復動部材(16)の軸方向に
    対して直角方向に形成された前記通路の両端部にそれぞ
    れ配設され、 往復動部材(16)の軸方向に見てポンプ室(20)と
    前記通路とが重複部分を有しつつ、互いに隣り合う往復
    動部材(16)の軸線間のピッチよりも、互いに隣り合
    う吸入弁(22)及び吐出弁(24)の軸線間のピッチ
    の方が大きくなるよう、少なくとも1つの通路がポンプ
    室(20)に対してクランクシャフト(12)の軸方向
    にずれて配置されることを特徴とした多連往復動ポン
    プ。
  2. 【請求項2】 一端がクランクシャフト(12)に接続
    されクランクシャフト(12)の回転により軸方向に往
    復動されるピストン(5)と、ピストン(5)の他端に
    連結固定されるプランジャ(16)と、プランジャ(1
    6)の先端部が挿入されてプランジャ(16)の軸方向
    の往復動により容積が増減されるポンプ室(20)とを
    有してなる多連往復動ポンプにおいて、 互いに隣り合うピストン(5)の各軸線間のピッチより
    も、互いに隣り合うプランジャ(16)の軸線間のピッ
    チの方が大きくなるよう、少なくとも1つのプランジャ
    (16)はクランクシャフト(12)の軸方向にずれた
    状態でピストン(5)に連結固定されることを特徴とし
    た多連往復動ポンプ。
  3. 【請求項3】 一端がクランクシャフト(12)に接続
    されクランクシャフト(12)の回転により軸方向に往
    復動されるピストン(5)と、ピストン(5)の他端に
    連結固定されるプランジャ(16)と、プランジャ(1
    6)の先端部が挿入されてプランジャ(16)の軸方向
    の往復動により容積が増減されるポンプ室(20)と、
    ポンプ室(20)に通路を介して連通して吸入及び吐出
    を行う吸入弁(22)及び吐出弁(24)とを有してな
    る多連往復動ポンプにおいて、 吸入弁(22)及び吐出弁(24)は、クランクシャフ
    ト(12)の軸方向及び往復動部材(16)の軸方向に
    対して直角方向に形成された前記通路の両端部にそれぞ
    れ配設され、 互いに隣り合うピストン(5)の各軸線間のピッチより
    も、互いに隣り合うプランジャ(16)の軸線間のピッ
    チの方が大きくなるよう、少なくとも1つのプランジャ
    (16)はクランクシャフト(12)の軸方向にずれた
    状態でピストン(5)に連結固定され、且つ往復動部材
    (16)の軸方向に見てポンプ室(20)と前記通路と
    が重複部分を有しつつ、互いに隣り合う往復動部材(1
    6)の軸線間のピッチよりも、互いに隣り合う吸入弁
    (22)及び吐出弁(24)の軸線間のピッチの方が大
    きくなるよう、少なくとも1つの通路がポンプ室(2
    0)に対してクランクシャフト(12)の軸方向にずれ
    て配置されることを特徴とした多連往復動ポンプ。
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