JP3464758B2 - ロータリースイッチ装置 - Google Patents

ロータリースイッチ装置

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JP3464758B2
JP3464758B2 JP04225198A JP4225198A JP3464758B2 JP 3464758 B2 JP3464758 B2 JP 3464758B2 JP 04225198 A JP04225198 A JP 04225198A JP 4225198 A JP4225198 A JP 4225198A JP 3464758 B2 JP3464758 B2 JP 3464758B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリースイッ
チ装置に関し、特に、ベース部材の一面側に固定接点が
固定され、ベース部材の一面側に対向配置されるロータ
に前記固定接点との接・断を可能とした可動接点が浮動
保持され、前記可動接点をベース部材側に付勢するばね
力を発揮するばねが前記可動接点および前記ロータ間に
設けられ、前記ロータを前記ベース部材との間で回動可
能に支持すべく該ベース部材の一面側に当接される合成
樹脂製のケースに、前記ベース部材の他面側に係合する
係合爪を先端に有する複数の脚部が一体に設けられ、前
記ベース部材の他面側で前記各固定接点に導線が接続さ
れるロータリースイッチ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、かかるロータリースイッチ装置で
は、実公平1−29959号公報で開示されるように、
ケースに一体に設けられている複数の脚部の先端に、ベ
ース部材の他面側に係合する係合爪が、各脚部の先端か
ら内側方に向って突出されるようにして一体に設けら
れ、各係合爪をベース部材の他面側に係合させることに
より、ベース部材にケースが取付けられている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ロータリースイッチ装置では、可動接点と、該可動接点
を保持するロータとの間にばねが設けられており、その
ばねの反力が、ベース部材から離反させる方向でケース
に作用している。そのため、係合爪のベース部材との係
合を確実に維持するために、高温時の応力緩和を考慮し
た設計が要求されることになり、上記従来の構造では、
比較的多くの脚部および係合爪がケースに設けられる必
要があり、組付作業が煩雑となる。またケースの金型に
よる成形時には、内向きの係合爪を形成するための摺動
型が必要となり、金型構成が複雑となる。しかもベース
部材の他面側において固定接点に導線が接続されるので
あるが、上記従来のものでは、導線の固定接点への接続
部が外部に剥き出しとなっており、絶縁信頼性が高いと
は言い難い。 【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、ケースのベース部材への組付作業性を向上す
るとともにケース成形用の金型構成を単純化することを
可能とし、しかも絶縁信頼性を向上した上で、ケースの
ベース部材への確実な取付けを可能としたロータリース
イッチ装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ベース部材の一面側に固定接点が固定さ
れ、ベース部材の一面側に対向配置されるロータに前記
固定接点との接・断を可能とした可動接点が浮動保持さ
れ、前記可動接点をベース部材側に付勢するばね力を発
揮するばねが前記可動接点および前記ロータ間に設けら
れ、前記ロータを前記ベース部材との間で回動可能に支
持すべく該ベース部材の一面側に当接される合成樹脂製
のケースに、前記ベース部材の他面側に係合する係合爪
を先端に有する複数の脚部が一体に設けられ、前記ベー
ス部材の他面側で前記各固定接点に導線が接続されるロ
ータリースイッチ装置において、前記ベース部材に設け
られた複数の係合孔にそれぞれ挿通されるようにして前
記ケースに設けられた複数の脚部の先端に、各脚部の先
端から外側方に向って突出されるようにして前記係合爪
が一体に設けられ、前記ベース部材の他面側で少なくと
も前記各固定接点への導線の接続部を覆う合成樹脂製の
カバーに、ベース部材および各脚部間に介在するように
して前記各係合孔に嵌合される複数の抜け止め部が一体
に設けられることを特徴とする。 【0006】このような構成によれば、ケースに一体に
設けられる複数の脚部に、ベース部材に係合するための
外向きの係合爪が設けられるので、ケースを成形するた
めの金型装置に、従来必要であった摺動型を設けること
を不要とすることができ、金型構成の単純化を図ること
ができる。また各係合孔に挿通されている脚部とベース
部材との間に介在して係合孔に嵌合される複数の抜け止
め部がカバーに一体に設けられているので、係合孔と、
脚部および係合爪とを比較的少なくしても、高温時の応
力緩和によっても係合爪およびベース部材の係合解除の
可能性を排除することができ、ケースのベース部材への
組付作業を容易として組付作業性を向上することができ
る。しかもカバーは、少なくとも固定接点への導線の接
続部を覆うものであるので、前記接続部での絶縁信頼性
を向上することができる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。 【0008】図1ないし図20は本発明を車両用のイグ
ニッションスイッチに適用したときの一実施例を示すも
のであり、図1はイグニッションスイッチの縦断面図で
あって図2の1−1線に沿う断面図、図2は図1の2矢
視図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図1の4−
4線矢視方向から見たイグニッションスイッチの正面
図、図5は図2および図4の5矢視方向から見たイグニ
ッションスイッチの分解側面図、図6は第1接点板を図
5のA矢視方向から見た図、図7は第2接点板を図5の
A矢視方向から見た図、図8は図5の8矢視方向から見
たベース部材の正面図、図9は図5の9矢視方向から見
たベース部材の背面図、図10は図8の10−10線断
面図、図11は図8の11−11線拡大断面図、図12
は図4の12−12線拡大断面図、図13は図4の13
−13線拡大断面図、図14はベース部材に埋設される
バスバーを図8のベース部材と同一方向から見た正面
図、図15はベース部材に埋設されるバスバーの斜視
図、図16は図4の16−16線断面図、図17は第1
ないし第3固定接点および第1ないし第3可動接点のL
OCK位置での相対位置を示す周方向展開断面図、図1
8は第4ないし第6固定接点および第4ないし第6可動
接点のLOCK位置での相対位置を示す周方向展開断面
図、図19は図4の19−19線拡大断面図、図20は
端子部への導線の接合過程を順次示す断面図である。 【0009】先ず図1において、車両用エンジンおよび
電装部品の始動・停止を制御するシリンダ錠装置21に
おけるケーシング22は、図示しないステアリングコラ
ムに取付けられており、該ケーシング22の先端部内に
は、図示しないキーを、LOCK位置、ACC位置、O
N位置およびSTART位置の各位置に操作するのに応
じて回動する回動部材23が配置され、該回動部材23
の回動に伴ってスイッチング作動するロータリースイッ
チ装置としてのイグニッションスイッチ24が、回動部
材23に連結されてケーシング22の先端部に取付けら
れる。 【0010】図2ないし図5を併せて参照して、イグニ
ッションスイッチ24は、合成樹脂製のケース25と、
可動接点組立体26と、固定接点組立体27と、合成樹
脂製のカバー28とを備えるものであり、相互に係合、
連結されるケース25および固定接点組立体27間で可
動接点組立体26が回動可能に支持され、ケース25と
は反対側から固定接点組立体27を覆うカバー28と、
固定接点組立体27およびケース25とが、ケーシング
22に締結される。 【0011】ケース25は、椀状に形成されるケース主
部25aと、該ケース主部25aの開口端から外側方に
張出す鍔部25bとを一体に有するものであり、ケース
主部25aは、ケーシング22の先端部に設けられる取
付け凹部29に、ケース主部25aの開口端を前記ケー
シング22とは反対側に向けるようにして嵌合され、前
記鍔部25bがケーシング22の先端面に当接される。 【0012】ケース主部25aの閉塞端中央部には円形
の貫通孔30が設けられており、ケース主部25aの閉
塞端内面には、前記貫通孔30に同軸に連なる円筒状の
第1支持部31と、第1支持部31を同軸に囲繞する円
筒状の第2支持部32とが突設され、両支持部31,3
2の先端は、前記貫通孔30の軸線に沿う同一位置に設
定される。また前記鍔部25bには、前記貫通孔30の
一直径線上に位置するようにして一対の挿通孔33…が
設けられる。 【0013】可動接点組立体26は、合成樹脂製のロー
タ34に導電金属から成る第1および第2接点板35,
36が浮動支持されて成るものである。ロータ34に
は、前記ケース25の第1支持部31に嵌入される連結
筒部37が一体に設けられており、前記ケース25の貫
通孔30に挿入される回動部材23が、連結筒部37に
相対角変位不能に連結される。すなわちロータ34は回
動部材23の回動に応じて回動する。 【0014】前記ロータ34の外周部の周方向に間隔を
あけた2箇所には、ロータ34の半径方向に沿って延び
て外端を開口した支持孔38…が設けられており、各支
持孔38…の外端部には球体39がそれぞれ挿入され、
支持孔38…の内端閉塞部および各球体39…間には、
球体39…をケース主部25aの内面側に向けて付勢す
るばね40がそれぞれ設けられる。一方、前記ケース主
部25aの内面には、前記球体39…の一部を嵌合させ
る複数の凹部(図示せず)が設けられる。これにより、
回動部材23の回動に応じてロータ34が、LOCK位
置、ACC位置、ON位置およびSTART位置の各位
置間を節度的に回動することになる。 【0015】またケース主部25aにおける第1および
第2支持部31,32間にはねじりばね47が挿入され
ており、該ねじりばね47の両端は、ロータ34および
ケース主部25aにそれぞれ係合される。而して該ねじ
りばね47のばね力により、ロータ34は、START
位置からON位置に戻るように回動付勢されることにな
る。 【0016】図6において、第1接点板35は、ロータ
34の回動軸線に直交する平面でリング状に形成されて
おり、第1接点板35の周方向に間隔をあけた3箇所
(図6において網かけ処理を施した箇所)に、固定接点
組立体27側に隆起した第1ないし第3可動接点41,
42,43が、ロータ34の回動中心からの距離を同一
として一体に形成される。しかも第1接点板35は、ロ
ータ34に対する周方向の相対位置を規制されるととも
に軸線方向の規制された範囲での相対移動を許容される
ようにしてロータ34に支持されるものであり、ロータ
34および第1接点板35間の周方向に間隔をあけた3
箇所には、第1接点板35を固定接点組立体27側に付
勢するばね48…が設けられる。これにより第1接点板
35すなわち第1ないし第3可動接点41〜43は、ロ
ータ34に浮動支持されることになる。 【0017】図7において、第2接点板36は、ロータ
34の回動軸線に直交する平面で第1接点板35よりも
小径のリング状に形成されており、第2接点板36の周
方向に間隔をあけた3箇所(図7において網かけ処理を
施した箇所)に、固定接点組立体27側に隆起した第4
ないし第6可動接点44,45,46が、ロータ34の
回動中心からの距離を同一として一体に形成される。し
かも第2接点板36は、第1接点板35よりも固定接点
組立体27寄りの位置でロータ34に対する周方向の相
対位置を規制されるとともに軸線方向の規制された範囲
での相対移動を許容されるようにしてロータ34に支持
されるものであり、ロータ34および第2接点板36間
の周方向に間隔をあけた2箇所には、第2接点板36を
固定接点組立体27側に付勢するばね49…が設けられ
る。これにより第2接点板36すなわち第4ないし第6
可動接点44〜46は、ロータ34に浮動支持されるこ
とになる。 【0018】また前記ロータ34には、前記連結筒部3
7と同軸である円筒状の支軸50が、第4ないし第6可
動接点44〜46よりも固定接点組立体27側に向けて
突出するようにして一体に設けられる。 【0019】図8ないし図11を併せて参照して、固定
接点組立体27は、導電金属から成る第1ないし第5バ
スバー51,52,53,54,55が合成樹脂から成
るベース部材56に埋設されて成るものである。 【0020】ベース部材56は、略四角形に近い六角形
状に形成されるベース部材主部56aと、該ベース部材
主部56aの側方に間隔をあけて配置される保持部56
bと、ベース部材主部56aおよび保持部56b間に四
角形状の窓56dを形成するようにしてベース部材主部
56aおよび保持部56b間を連結する一対の連結部5
6c,56cとを一体に備える。而して、ベース部材主
部56aは、シリンダ錠装置21におけるケーシング2
2の先端形状にほぼ対応した外形形状を有するように形
成されるものであり、ベース部材主部56aの外縁部は
前記ケーシング22の先端部に当接可能であり、ベース
部材主部56aの外縁部をケーシング22の先端部に当
接させた状態で、前記窓56dおよび保持部56bは、
ケーシング22の側方に突出して配置されることにな
る。 【0021】ベース部材主部56aの前記可動接点組立
体26側に臨む一面には、前記ケース25の鍔部25b
を嵌合せしめる形状に形成される嵌合凹部57と、回動
部材23すなわちロータ34の回動軸線と直交する平面
に沿うようにして嵌合凹部57の内端から内方に延びる
第1接点配置面58と、第1接点配置面58の内周から
ロータ34側に突出する円筒状の第1突部59と、第1
突部59の外周および嵌合凹部57の内周間で第1接点
配置面58からロータ34側に突出する円筒状の嵌合突
部60と、第1突部59の内周に段差なく同軸に連なる
円形の第1凹部61と、ロータ34の回動軸線と直交す
る平面に沿うようにして第1凹部61の内端から内方に
延びる環状の第2接点配置面62と、第2接点配置面6
2の内周からロータ34側に突出する円筒状の第2突部
63と、第2突部63の内周に段差なく同軸に連なる円
形の第2凹部64とが設けられる。 【0022】前記ケース主部25aの開口端および鍔部
25bは、前記嵌合突部57よりも外方側で第1接点配
置面58に当接するようにして前記嵌合凹部57に嵌合
されるものであり、嵌合突部60は、ケース主部25a
の開口端部に嵌合すべく、ベース部材主部56aの前記
一面よりもケース25側に突出される。 【0023】ベース部材主部56aにおいて、第1接点
配置面58の外縁部の周方向に間隔をあけた複数箇所た
とえば2箇所には、四角形状の係合孔651 ,652
設けられる。 【0024】一方、ケース25における鍔部25bに
は、図12で示すように、ベース部材主部56aの他面
側に係合する係合爪671 を先端に有して一方の前記係
合孔651 に挿通される脚部661 が一体に設けられる
とともに、図13で示すように、ベース部材主部56a
の他面側に係合する係合爪672 を先端に有して他方の
前記係合孔652 に挿通される脚部662 が一体に設け
られる。しかも各係合爪671 ,672 は、各脚部66
1 ,662 の先端から外側方に向って突出される。而し
て、各係合孔651 ,652 に挿通される脚部661
662 の先端の係合爪671 ,672 をベース部材主部
56aの他面側に係合させるようにして、ケース主部2
5aの開口端および鍔部25bを第1接点配置面58に
当接させることにより、ケース25およびベース部材5
6が係合、連結されることになる。この係合、連結状態
で、可動接点組立体26のロータ34は、ベース部材主
部56aおよびケース25間で回動可能に支持されるも
のであり、ロータ34の一面は、ケース25における第
1および第2支持部31,32の先端に摺接してスラス
ト支持され、またロータ34がその他面側に備える支軸
50の先端は、ベース部材主部56aにおける第2凹部
64の閉塞端に摺接してスラスト支持される。 【0025】図14および図15において、第1バスバ
ー51は、第1接点配置面58に面一に配置される円弧
状の平板部51aと、該平板部51aの内周に直角に連
なる側板部51bとを一体に有してベース部材主部56
aに埋設され、第2バスバー52は、第1接点配置面5
8に面一に配置される平板部52aを有してベース部材
主部56aに埋設され、第3バスバー53は、第1接点
配置面58に面一に配置される円弧状の第1平板部53
aと、該平板部53aの外周に直角に連なる第1側板部
53bと、第2接点配置面62に面一に配置される第2
平板部53cと、第1平板部53aの内周および第2平
板部53cの外周を直角に連結する第2側板部53dと
を一体に有してベース部材主部56aに埋設される。 【0026】第1バスバー51の平板部51aには第1
固定接点71がロータ34側に向けて突出するようにし
て一体に形成され、第2バスバー52の平板部52aに
は第2固定接点72がロータ34側に向けて突出するよ
うにして一体に形成され、第3バスバー53の第1平板
部53aには第3固定接点73がロータ34側に向けて
突出するようにして一体に形成される。しかも前記平板
部51a,52aおよび第1平板部53aは、第1凹部
61の周囲で第1接点配置面58に極力広い面積を有し
て配置されるように形成されており、第1ないし第3固
定接点71〜73は、ロータ34における第1ないし第
3可動接点41〜43との接・断を可能とすべくロータ
34の回動中心からの距離を同一とした位置で周方向に
間隔をあけるようにして、前記平板部51a,52aお
よび第1平板部53aに一体に形成される。 【0027】第4バスバー54は、第2接点配置面62
に面一に配置される平板部54aを有してベース部材主
部56aに埋設され、第5バスバー55は、第2接点配
置面62に面一に配置される平板部55aを有してベー
ス部材主部56aに埋設される。 【0028】第4バスバー54の平板部54aには第4
固定接点74がロータ34側に突出するようにして一体
に形成され、第5バスバー55の平板部55aには第5
固定接点75がロータ34側に突出するようにして一体
に形成され、第3バスバー53の第2平板部53cには
第6固定接点76がロータ34側に突出するようにして
一体に形成される。しかも前記平板部54a,55aお
よび第2平板部53cは、第2凹部63の周囲で第2接
点配置面52に極力広い面積を有して配置されるように
形成されており、第4ないし第6固定接点74〜76
は、ロータ34における第4ないし第6可動接点44〜
46との接・断を可能とすべくロータ34の回動中心か
らの距離を同一とした位置で周方向に間隔をあけるよう
にして、前記平板部54a,55aおよび第2平板部5
3cに一体に形成される。 【0029】図16で明示するように、前記各バスバー
51〜55には、ベース部材56のベース部材主部56
aへの埋設状態で該ベース部材56の窓56dに並列配
置される端子部77,78,79,80,81がそれぞ
れ一体に設けられており、それらの端子部77〜81
は、ベース部材56の他面側すなわちケーシング22と
は反対側に臨む接合面82…をそれぞれ形成して略U字
状に形成される。 【0030】ところで、第1ないし第3バスバー51,
52,53と、第4および第5バスバー54,55と
は、ベース部材56に埋設すべくベース部材56を成形
するための金型内に挿入される状態では一体化されてい
る。すなわち、第1バスバー51の平板部51aと第2
バスバー52の平板部52aとが連結部83で連結さ
れ、第1バスバー51の平板部51aと第3バスバー5
3の第1平板部53aとが連結部84で連結され、第3
バスバー53の第1平板部53aと第2バスバー52の
平板部52aとが連結部85で連結され、第1および第
3バスバー51,53の端子部77,78が連結部86
で連結されることにより第1ないし第3バスバー51,
52,53が一体化されている。また第4および第5バ
スバー54,55の平板部54a,55aが連結部87
で連結され、第4および第5バスバー54,55の端子
部80,81が連結部88で連結されることにより第4
および第5バスバー54,55が一体化されている。 【0031】このように第1ないし第3バスバー51〜
53を一体化するとともに、第4および第4バスバー5
4,55を一体化することにより、前記金型内への各バ
スバー51〜55の位置決め配置が容易となり、金型構
成の単純化を図ることができる。 【0032】上記各連結部83〜88は、ベース部材5
6の型成形終了後には打ち抜かれる。すなわち、各バス
バー51〜55をモールド結合せしめてベース部材56
が型成形された直後には、ベース部材56におけるベー
ス部材主部56aの両面には、各連結部83,84,8
5,87の表裏両面を外部に臨ませるようにした凹部が
それぞれ形成されており、それらの凹部に臨む部分で各
連結部83,84,85,87の一部を打ち抜いて抜き
孔89,90,91,92を形成することにより、各連
結部83〜85,87が切断される。またベース部材5
6の保持部56bには、その型成形直後に円弧溝状のパ
ンチ逃げ93,94が形成されており、それらのパンチ
逃げ93,94に対応させた打ち抜き加工を施すことに
より、連結部86,88が切断される。而してベース部
材56の型成形終了後に各連結部83〜88が打ち抜か
れることにより、各バスバー51〜55が、相互に電気
的に遮断された状態でベース部材56に配設されること
になる。 【0033】またベース部材主部56aにおいて、ケー
ス25の鍔部25bに設けられている一対の挿通孔33
…に対応する位置には挿通孔95,95がそれぞれ設け
られ、第3バスバー53の第1平板部53aには、それ
らの挿通孔95,95に対応する挿通孔96,96が設
けられる。 【0034】さらにベース部材主部56aの他面側、す
なわちロータ34側とは反対側の面には、第1固定接点
71の周囲で第1バスバー51の平板部51aを外部に
露出させる開口部971 と、第1固定接点71から離隔
した位置で第1バスバー51の平板部51aを外部に露
出させる開口部972 と、第2固定接点72の周囲で第
2バスバー52の平板部52aを外部に露出させる開口
部981 と、第2固定接点72から離隔した位置で第2
バスバー52の平板部52aを外部に露出させる開口部
982 と、第3固定接点73の周囲で第3バスバー53
の第1平板部53aを外部に露出させる開口部99
1 と、第6固定接点76の周囲で第3バスバー53の第
2平板部53cを外部に露出させる開口部992 と、第
3固定接点73から離隔した複数箇所たとえば4箇所で
第3バスバー53の第1平板部53aを外部に露出させ
る開口部993 ,994 ,995 ,996 と、第4固定
接点74の周囲で第4バスバー54の平板部54aを外
部に露出させる開口部100と、第5固定接点75の周
囲で第5バスバー55の平板部55aを外部に露出させ
る開口部101とが設けられる。 【0035】ところで、シリンダ錠装置21の回動部材
23がLOCK位置にあるときに、第1ないし第3可動
接点41〜43と第1ないし第3固定接点71〜73と
の周方向相対配置は、図17で示す状態にあり、また第
4ないし第6可動接点44〜46と第4ないし第6固定
接点74〜76との周方向相対配置は、図18で示す状
態にあり、前記回動部材23がLOCK位置からACC
位置に回動するのに応じて、第1ないし第6可動接点4
1〜46は図17および図18の位置から左側に55度
変位した位置となり、回動部材23がACC位置からO
N位置に回動するのに応じて、第1ないし第6可動接点
44〜46は図17および図18の位置から左側に90
度変位した位置となり、さらに回動部材23がON位置
からSTART位置に回動するのに応じて、第1ないし
第6可動接点44〜46は図17および図18の位置か
ら左側に125度変位した位置となる。 【0036】上述のような各可動接点41〜46の角変
位に応じて、第1ないし第3可動接点41〜43の第1
ないし第3固定接点71〜73との接・断状態が切換え
られ、第4ないし第6可動接点44〜46の第4ないし
第6固定接点74〜76との接・断状態が切換えられる
のであるが、第1ないし第3可動接点41〜43が一体
に形成されているリング状の第1接点板35と、第4な
いし第6可動接点44〜46が一体に形成されているリ
ング状の第2接点板36とが、ベース部材56側に向け
てばね付勢されてロータ34に浮動支持されているの
で、第1ないし第3可動接点41〜43の1つが第1な
いし第3固定接点71〜73の1つに接触している状
態、ならびに第4ないし第6可動接点44〜46の1つ
が第4ないし第6固定接点74〜76の1つに接触せし
める状態では、第1および第2接点板35,36がそれ
ぞれ周方向一点での支持となるため接触状態が不安定と
なり易い。 【0037】そこで、ベース部材主部56aには、第1
接点板35に設けられた第1ないし第3可動接点41〜
43のうち少なくとも2つを、固定接点組立体27の周
方向2箇所に接触せしめるべく、第1摺動面103が第
1および第3固定接点71,73間に配置されて第1突
部59と面一となるように形成されるとともに、第2摺
動面104が第2固定接点72および第1固定接点71
間に配置されて第1突部59と面一になるように形成さ
れる。またベース部材主部56aには、第2接点板36
に設けられた第4ないし第6可動接点44〜46のうち
少なくとも2つを、固定接点組立体27の周方向2箇所
に接触せしめるべく、第3摺動面105が第6および第
4固定接点76,74間に配置されて第2突部63と面
一となるように形成され、第4摺動面106が第4およ
び第5固定接点74,75間に配置されるようにして第
2突部63と面一となるように形成され、さらに第5摺
動面107が第5および第6固定接点75,76間に配
置されて第2突部63と面一となるように形成される。 【0038】而して、第1ないし第3固定接点71〜7
3は、第1および第2摺動面103,104よりもロー
タ34側に突出され、また第4ないし第6固定接点74
〜76は、第3ないし第5摺動面105〜107よりも
ロータ34側に突出されている。 【0039】しかも第1および第2摺動面103,10
4には、第1ないし第3可動接点41〜43のうち固定
接点71〜73に摺接すべき範囲がロータ34の回動に
応じて描く軌跡110(図8参照)に沿う円弧状の溝1
08,109が設けられ、第3および第5摺動面10
5,107には、第4ないし第6可動接点44〜46の
うち固定接点74〜76に摺接すべき範囲がロータ34
の回動に応じて描く軌跡113(図8参照)に沿う円弧
状の溝111,112が設けられる。さらに第4摺動面
106は、その第4摺動面106の内方側に抜き孔92
に対応した凹部がベース部材56に設けられていること
により、第4ないし第6可動接点44〜46のうち固定
接点74〜76に摺接すべき範囲がロータ34の回動に
応じて描く軌跡113よりも外方側に配置されることに
なる。すなわち第1および第2摺動面103,104
は、第1ないし第3可動接点41〜43のうち固定接点
71〜73に摺接すべき範囲がロータ34の回動に応じ
て軌跡110を避けてベース部材主部56aに形成さ
れ、第3ないし第5摺動面103〜105は、第4ない
し第6可動接点44〜46のうち固定接点74〜76に
摺接すべき範囲がロータ34の回動に応じて描く軌跡1
13を避けてベース部材主部56aに形成されることに
なる。 【0040】ベース部材56の窓56dに並列配置され
ている端子部77〜81には、導線115,116,1
17,118,119がそれぞれ接続されるのである
が、各端子部77〜81が、ケーシング22とは反対側
に臨む接合面82…をそれぞれ形成して略U字状に形成
されるものであり、各導線115〜119の芯線120
…は、図19で示すように、各端子部77〜81に嵌合
されて前記接合面82…に直接接合される。 【0041】而して各端子部77〜81への各導線11
5〜119の芯線120…を接合するにあたっては、図
20で示すように、各端子部77〜81の接合面82…
とは反対側に嵌合して各端子部77〜81を受ける第1
電極121と、各接合面82…との間に芯線120…を
挟み込み得る平面形状の第2電極122とが用いられる
ものであり、先ず図20(a)で示すように、各導線1
15〜119の芯線120…を各端子部77〜81に嵌
合せしめた状態で第1電極121で各端子部77〜81
を受けるステップと、図20(b)で示すように、各芯
線120…を接合面82…との間に挟圧するように第2
電極122を作動せしめて熱圧接により各端子部に芯線
120…をそれぞれ接合するステップと、図20(c)
で示すように、第1および第2電極121,122を各
端子部77〜81から離反する方向に作動せしめるステ
ップとを順次経過させればよい。 【0042】このように各端子部77〜81に接合され
た各導線115〜119は、ベース部材56の保持部5
6bにより保持される。 【0043】前記保持部56bには、各導線115〜1
19に個別に対応した嵌合溝123…が設けられてお
り、それらの嵌合溝123…は、ケーシング22と反対
側すなわちカバー28側に開いた第1溝部123aと、
ベース部材56の外側方に開いて第1溝部123aに略
L字状に連なる第2溝部123bとから成るものであ
り、各導線115〜119は、それらの嵌合溝123…
にそれぞれ嵌合されることにより、前記各端子部77〜
81の配列方向に直交する平面内で、各接合面82…に
対して角度をなす方向で保持部56bに保持されること
になる。 【0044】カバー28は、固定接点組立体27の全
体、すなわち各端子部77〜81への導線115〜11
9の接続部を含んでベース部材56全体をケーシング2
2とは反対側から覆うように、合成樹脂により箱状に形
成される。また該カバー28の側部には、固定接点組立
体27およびカバー28間に熱が籠ることを防止するた
めに、複数の放熱口124…が設けられる。 【0045】このカバー28には、ベース部材主部56
aに設けられている係合孔651 ,652 に対応した一
対の抜止め部1251 ,1252 が、ベース部材56側
に向けて突出するように一体に設けられており、それら
の抜け止め部1251 ,1252 は、ベース部材56お
よび各脚部661 ,662 間に介在するようにして各係
合孔651 ,652 に嵌合される。而して各抜け止め部
1251 ,1252 の前記嵌合により、カバー28がベ
ース部材56に連結されることになる。 【0046】またカバー28には、ベース部材56に設
けられている抜き孔89〜92から可動接点組立体26
および固定接点組立体27間に塵埃等が侵入することを
防止するために、それらの抜き孔89〜92を先端で塞
ぐためのボス126,127,128,129が一体に
設けられており、各ボス126〜129は、軽量化のた
めに、先端を閉じた円筒状に形成されている。 【0047】カバー28には、ベース部材56における
保持部56bの外側方に位置する拘束壁131が一体に
設けられており、該拘束壁131は、各導線115〜1
19を個別に嵌合すべく前記保持部56bに設けられた
嵌合溝123…の第2溝部113b…との間に各導線1
15〜119を拘束する働きをする。 【0048】またカバー28には、図16で示すよう
に、導線115の芯線120の端子部77への接続部と
導線117の芯線120の端子部79への接続部との間
を仕切る仕切り壁132と、導線115の芯線120の
端子部77への接続部と導線118の芯線120の端子
部80への接続部との間を仕切る仕切り壁133と、導
線118の芯線120の端子部80への接続部と導線1
19の芯線120の端子部81への接続部との間を仕切
る仕切り壁134と、導線116の芯線120の端子部
78への接続部と導線119の芯線120の端子部81
への接続部との間を仕切る仕切り壁135とが一体に設
けられる。 【0049】さらにカバー28には、図3で示すよう
に、ベース部材56の挿通孔95…に対応する位置でベ
ース部材56側に凹んだ凹部136…が設けられ、シリ
ンダ錠装置21におけるケーシング22の先端部には、
ベース部材56の挿通孔95…およびケース25の挿通
孔33…に同軸に対応したねじ孔137…が設けられ
る。また前記凹部136…の閉塞端には、挿通孔95…
に同軸に連なる挿通孔138…が設けられており、挿通
孔138…,95…,136…に挿通されるねじ部材1
39…がねじ孔137…に螺合され、各ねじ部材139
…を締付けることによりイグニッションスイッチ24が
ケーシング22に取付けられる。 【0050】ところで、ケーシング22における先端部
の外周部においてカバー28の各放熱口124…のうち
複数たとえば2つの放熱口124,124に対応する部
分には、それらの放熱口124,124のケーシング2
2側の端部に係合する爪140,140が外方に突出す
るようにして一体に設けられており、前記ねじ部材13
9…によりイグニッションスイッチ24がケーシング2
2に取り付けられる前に、各爪140,140を放熱口
124,124のケーシング22側の端部に係合するこ
とにより、イグニッションスイッチ24をケーシング2
2に仮止めすることが可能である。 【0051】次にこの実施例の作用について説明する
と、イグニッションスイッチ24は、ケース25と、ロ
ータ34に複数の可動接点41〜46が浮動支持されて
成る可動接点組立体26と、ベース部材56に複数の固
定接点71〜76が固定されて成る固定接点組立体27
と、前記ベース部材56の他面側を覆うようにしてベー
ス部材56に連結されるカバー28とを備えるものであ
り、該カバー28は、各固定接点71〜76への導線1
15〜119の接続部を覆うものであるので、前記接続
部での絶縁信頼性を向上することができる。 【0052】しかもケース25に一体に設けられる複数
の脚部1251 ,1252 が、ベース部材56に設けら
れた係合孔651 ,652 に挿通され、各脚部661
66 2 の先端に一体に設けられた係合爪671 ,672
がベース部材56の他面側に係合することにより、ベー
ス部材56およびケース25が係合、連結されるのであ
るが、係合爪671 ,672 は、各脚部661 ,662
の先端から外側方に向って突出されるようにして各脚部
661 ,662 の先端に一体に設けられるので、ケース
25を成形するための金型装置に、従来必要であった摺
動型を設けることを不要とすることができ、金型構成の
単純化を図ることができる。また各係合孔651 ,65
2 に挿通されている脚部661 ,662 とベース部材5
6との間に介在して係合孔651 ,652 に嵌合される
抜け止め部1251 ,1252 がカバー28に一体に設
けられているので、係合孔651 ,652 と、脚部66
1,662 および係合爪671 ,672 とを比較的少な
くしても、高温時の応力緩和によっても係合爪671
672 およびベース部材56の係合解除の可能性を排除
することができ、ケース25のベース部材56への組付
作業を容易として組付作業性を向上することができる。 【0053】ロータ34に浮動支持されている第1およ
び第2接点板35,36に一体に形成されている可動接
点41〜43,44〜46を、ベース部材56に固定さ
れている固定接点71〜76に安定的に接触せしめるた
めに、ベース部材56には、第1接点板35に対応した
第1および第2摺動面103,104と、第2接点板3
5に対応した第3ないし第5摺動面105〜107と
が、ロータ34の回動軸線に直交する平面に沿うように
それぞれ形成されるのであるが、第1および第2摺動面
103,104は、第1および第3可動接点41,43
のうち固定接点71〜73に摺接すべき範囲がロータ3
4の回動に応じて描く軌跡110を避けてベース部材5
6に形成され、第3ないし第5摺動面105〜107
は、第3ないし第6可動接点44〜46のうち固定接点
74〜76に摺接すべき範囲がロータ34の回動に応じ
て描く軌跡113を避けてベース部材56に形成され
る。 【0054】したがって、第1および第3可動接点4
1,43のうち固定接点71〜73に摺接すべき範囲が
第1および第2摺動面103,104に摺接することは
なく、また第4ないし第6可動接点44〜46のうち固
定接点74〜76に摺接すべき範囲が第3ないし第5摺
動面105〜107に摺接することはなく、第1および
第3可動接点41,43の摺動面103,104との摺
接に伴なって摺動面103,104が摩耗して異物が生
じたとしても、該異物が固定接点71〜73上にもたら
されることを防止することができるとともに、第4ない
し第6可動接点44〜46の摺動面105〜107との
摺接に伴なって摺動面105〜107が摩耗して異物が
生じたとしても、該異物が固定接点74〜76上にもた
らされることを防止することができ、導通信頼性の向上
を図ることができる。 【0055】ところで、ベース部材56の一面側に臨ん
で配置される前記固定接点71〜76は、ベース部材5
6に埋設されるバスバー51〜55に一体に形成される
ものであり、ベース部材56の他面側には、第1バスバ
ー51の平板部51aを外部に露出させる開口部9
1 ,972 と、第2バスバー52の平板部52aを外
部に露出させる開口部981 ,982 と、第3バスバー
53の第1平板部53aを外部に露出させる開口部99
1 ,993 ,994 ,995 ,996 と、第3バスバー
53の第2平板部53cを外部に露出させる開口部99
2 と、第4バスバー54の平板部54aを外部に露出さ
せる開口部100と、第5バスバー55の平板部55a
を外部に露出させる開口部101とが設けられている。 【0056】したがって、ベース部材56に埋設される
バスバー51〜55が、ベース部材56の他面側で外部
に積極的に露出されることになり、各バスバー51〜5
5の放熱特性向上を図って許容電流の増大を図ることが
できる。しかもベース部材56に複数の開口部971
972 ,982 ,982 ,991 〜996 ,100,1
01が設けられることでベース部材56の形成に必要と
される合成樹脂量を低減することができる。さらにベー
ス部材56の型成形時に上記各開口部971 ,972
982 ,982 ,991 〜996 ,100,101でバ
スバー51〜55を支持することができるので、ベース
部材56に対するバスバー51〜55の位置をより正確
に定めることができる。 【0057】上記各バスバー51〜55のうち、第1バ
スバー51は、ロータ34の回動軸線に直交する平面に
沿う平板部51aと、該平板部51aの内周に直角に連
なる側板部51bとを一体に有するものであり、また第
3バスバー53は、ロータ34の回動軸線に直交する平
面に沿う第1平板部53aと、第1平板部53aの外周
に直角に連なる第1側板部53bと、ロータ34の回動
軸線に直交する平面に沿う第2平板部53cと、第1平
板部53aの内周および第2平板部53cの外周を直角
に連結する第2側板部53dとを一体に有するものであ
る。したがってロータ34の回動軸線に直交する平面内
で第1および第3バスバー51,53が占める面積を比
較的小さくしつつ両バスバー51,53の表面積を増大
し、バスバー51,53の設置面積を比較的小さくしつ
つ放熱特性を高めることが可能となる。 【0058】ベース部材56に埋設される各バスバー5
1〜55には、端子部77〜81がそれぞれ一体に設け
られており、それらの端子部77〜81は、各導線11
5〜119の芯線120…をそれぞれ嵌合せしめるべく
横断面略U字状に形成されている。しかも各端子部77
〜81に嵌合された芯線120…は、各端子部77〜8
1との間に芯線120…を挟圧する平面形状の第2電極
122による熱圧接で各端子部77〜81にそれぞれ接
合される。したがって、各芯線120…の一部が端子部
77〜81からはみ出してしまうことを簡単に防止し得
るようにして、端子部77〜81および第2電極122
間に芯線120…を確実に挟み込むことが容易であり、
接合作業性を向上することができる。しかも第2電極1
22は、平面形状の単純な形状のものであるので、メン
テナンスが容易となる。 【0059】しかも各端子部77〜81は、ベース部材
56のベース部材主部56aおよび保持部56b間に形
成されている窓56dに並列配置されるものであるの
で、各固定接点71〜76と導線115〜119との接
続作業を能率よく行なうことができる。 【0060】またカバー28には、導線115の端子部
77への接続部と導線117の端子部79への接続部と
の間を仕切る仕切り壁132と、導線115の端子部7
7への接続部と導線118の端子部80への接続部との
間を仕切る仕切り壁133と、導線118の端子部80
への接続部と導線119の端子部81への接続部との間
を仕切る仕切り壁134と、導線116の端子部78へ
の接続部と導線119の端子部81への接続部との間を
仕切る仕切り壁135とが一体に設けられており、それ
らの仕切り壁132〜135により各接合部77〜81
間で短絡が生じることを防止することができ、絶縁信頼
性を向上することができる。 【0061】各導線115〜119は、ベース部材56
が備える保持部56bにより、各端子部77〜81の配
列方向に直交する平面内で各接合面82…に対して角度
をなす方向に保持されている。したがってイグニッショ
ンスイッチ24の外方で導線115〜119に作用する
引張り荷重が各端子部77〜81への導線115〜11
9の接合部に直接作用することが防止されるとともに、
保持部56bおよび端子部77〜81間で導線115〜
119が繰り返して曲げられることもないので、各導線
115〜119の芯線120…の接合面82…への接続
部に厳密な強度保証が要求されることを回避することが
できる。 【0062】しかも保持部56bで各導線115〜11
9を保持した状態で各端子部77〜81の接合面82…
に導線115〜119の芯線120…をそれぞれ直接接
合することが可能であるので、接合作業時の各導線11
5〜119の位置合わせが容易であり、接続作業性をよ
り一層向上することができる。 【0063】また各導線115〜119を弾発的に嵌合
して保持すべくベース部材56の保持部56bに設けら
れた嵌合溝123…は、カバー28側に開いた第1溝部
123aと、ベース部材56の外側方に開いて第1溝部
123aに略L字状に連なる第2溝部123bとから成
るものであり、カバー28に、それらの嵌合溝123…
の第2溝部123b…との間で各導線115〜119を
拘束する拘束壁131が一体に設けられていることによ
り,各導線115〜119の端子部77〜81への接合
部の近傍で各導線115〜119が確実に拘束されるこ
とになり、各導線115〜119の芯線120…の接合
面82…への接合をより確実に維持することができる。 【0064】さらにロータ34とは反対側からベース部
材56を覆うカバー28に、複数の放熱口124…が設
けられているので、カバー28からの放熱性を向上し
て、カバー28およびベース部材56間に熱が籠ること
を防止し、各バスバー51〜55の許容電流増大を図る
ことが可能となる。しかもカバー28には、各抜き孔8
9〜92を塞ぐボス126〜129が一体に設けられて
いるので、カバー28に放熱口124…が設けられるに
もかかわらず、ベース部材56およびロータ34間への
抜き孔89〜92からの異物を侵入を確実に防止するこ
とができる。 【0065】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。 【0066】たとえば、本発明は、イグニッションスイ
ッチ24だけでなく、固定接点に対して可動接点が回動
するロータリースイッチ装置に関連して広く適用可能で
ある。 【0067】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、ケースを
成形するための金型装置に、従来必要であった摺動型を
設けることを不要として金型構成の単純化を図った上
で、ケースおよびベース部材を係合、連結することがで
き、しかも係合孔、脚部および係合爪の個数を比較的少
なくしても、高温時の応力緩和による係合解除の可能性
を排除することができ、ケースのベース部材への組付作
業を容易として組付作業性を向上することができ、さら
に固定接点および導線の接続部での絶縁信頼性を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】イグニッションスイッチの縦断面図であって図
2の1−1線に沿う断面図である。 【図2】図1の2矢視図である。 【図3】図2の3−3線断面図である。 【図4】図1の4−4線矢視方向から見たイグニッショ
ンスイッチの正面図である。 【図5】図2および図4の5矢視方向から見たイグニッ
ションスイッチの分解側面図である。 【図6】第1接点板を図5のA矢視方向から見た図であ
る。 【図7】第2接点板を図5のA矢視方向から見た図であ
る。 【図8】図5の8矢視方向から見たベース部材の正面図
である。 【図9】図5の9矢視方向から見たベース部材の背面図
である。 【図10】図8の10−10線断面図である。 【図11】図8の11−11線拡大断面図である。 【図12】図4の12−12線拡大断面図である。 【図13】図4の13−13線拡大断面図である。 【図14】ベース部材に埋設されるバスバーを図8のベ
ース部材と同一方向から見た正面図である。 【図15】ベース部材に埋設されるバスバーの斜視図で
ある。 【図16】図4の16−16線断面図である。 【図17】第1ないし第3固定接点および第1ないし第
3可動接点のLOCK位置での相対位置を示す周方向展
開断面図である。 【図18】第4ないし第6固定接点および第4ないし第
6可動接点のLOCK位置での相対位置を示す周方向展
開断面図である。 【図19】図4の19−19線拡大断面図である。 【図20】端子部への導線の接合過程を順次示す断面図
である。 【符号の説明】 24・・・ロータリースイッチ装置としてのイグニッシ
ョンスイッチ 25・・・ケース 28・・・カバー 34・・・ロータ 41〜46・・・可動接点 48,49・・・ばね 56・・・ベース部材 651 ,652 ・・・係合孔 661 ,662 ・・・脚部 671 ,672 ・・・係合爪 71〜76・・・固定接点 115〜119・・・導線 1251 ,1252 ・・・抜止め部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 9/00 - 27/10

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ベース部材(56)の一面側に固定接点
    (71,72,73,74,75,76)が固定され、
    ベース部材(56)の一面側に対向配置されるロータ
    (34)に前記固定接点(71〜76)との接・断を可
    能とした可動接点(41,42,43,44,45,4
    6)が浮動保持され、前記可動接点(41〜46)をベ
    ース部材(56)側に付勢するばね力を発揮するばね
    (48,49)が前記可動接点(41〜46)および前
    記ロータ(34)間に設けられ、前記ロータ(34)を
    前記ベース部材(56)との間で回動可能に支持すべく
    該ベース部材(56)の一面側に当接される合成樹脂製
    のケース(25)に、前記ベース部材(56)の他面側
    に係合する係合爪(671 ,672 )を先端に有する複
    数の脚部(661 ,662 )が一体に設けられ、前記ベ
    ース部材(56)の他面側で前記各固定接点(71〜7
    6)に導線(115,116,117,118,11
    9)が接続されるロータリースイッチ装置において、前
    記ベース部材(56)に設けられた複数の係合孔(65
    1 ,652 )にそれぞれ挿通されるようにして前記ケー
    ス(25)に設けられた複数の脚部(661 ,662
    の先端に、各脚部(661 ,662 )の先端から外側方
    に向って突出されるようにして前記係合爪(671 ,6
    2 )が一体に設けられ、前記ベース部材(56)の他
    面側で少なくとも前記各固定接点(71〜76)への導
    線(115〜119)の接続部を覆う合成樹脂製のカバ
    ー(28)に、ベース部材(56)および各脚部(66
    1 ,662 )間に介在するようにして前記各係合孔(6
    1 ,652 )に嵌合される複数の抜け止め部(125
    1 ,1252 )が一体に設けられることを特徴とするロ
    ータリースイッチ装置。
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