JP3463278B2 - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JP3463278B2
JP3463278B2 JP14614295A JP14614295A JP3463278B2 JP 3463278 B2 JP3463278 B2 JP 3463278B2 JP 14614295 A JP14614295 A JP 14614295A JP 14614295 A JP14614295 A JP 14614295A JP 3463278 B2 JP3463278 B2 JP 3463278B2
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電源装置に関する。本
発明に係る電源装置は、スイッチング電源の前段に接続
される電源入力回路として用いられ、またはスイッチン
グ電源そのものとして用いられる。
【0002】
【従来の技術】この種の電源装置としては、従来より、
昇圧形と、昇降圧形がよく知られている。昇圧形電源装
置としては、整流回路と平滑用コンデンサとを備え、整
流回路と平滑用コンデンサとの間にチョークコイルを接
続し、チョークコイルよりは後段の電源ライン間にスイ
ッチング素子を接続し、スイッチング素子より後段の電
源ラインに直列にダイオードを接続し、更にこのダイオ
ードの後段の電源ライン間に出力用コンデンサを接続
し、出力用コンデンサの両端を出力端に導いた基本回路
構成を有するものがよく知られている。この回路構成に
おいて、電源から供給されるエネルギーと、スイッチン
グ素子のオン期間にチョークコイルに蓄積されたエネル
ギーとにより、ダイオードを通して、出力用コンデンサ
を一方向に充電し、出力コンデンサの両端に昇圧された
電圧を生じさせる。
【0003】昇降圧形電源装置の代表例は、変換トラン
スの入力巻線にスイッチング素子を直列に接続し、スイ
ッチング素子のオン期間に変換用トランスに蓄積された
エネルギーを、次のオフ期間に負荷側に伝送するフライ
バックコンバータ方式である。
【0004】昇降圧形電源装置の別の例としては、更
に、特開平2ー307365号公報に開示されたものも
知られている。特開平2ー307365号公報に開示さ
れた電源装置は、全波整流回路を備えるとともに、この
整流回路の整流出力端間にコンデンサを接続し、整流回
路とインダクタとの間に別のスイッチング素子を設け、
両方のスイッチング素子をほぼ同時にオン、オフさせて
昇圧または降圧された出力電圧を得る。
【0005】しかしながら、上述した従来の電源装置に
は、次のような問題点がある。まず、昇圧形電源装置
は、スイッチング素子が電源ライン間のみに接続され、
電源ラインに直列に接続されるスイッチング素子を有し
ない。このため、スイッチング素子がスイッチング動作
を停止して、オフの状態にあるときに、入力電圧がその
まま出力されてしまう。更に、出力端が短絡された場合
または過負荷となった場合に過電流保護ができないこと
や、平滑コンデンサに突入電流が流れ、電源電圧の瞬時
低下や整流回路の電気的破壊を招くこともあり、更に、
出力電圧が入力電圧よりも必ず高くなるため後段に許容
入力電圧の高いDCーDCコンバータを必要とすること
等の不具合を生じる。
【0006】次に、昇降圧形電源装置は、変換トランス
によって入力端と出力端とが絶縁されるため、昇圧形電
源装置と異なって、電源ラインに直列に接続されるスイ
ッチング素子がないことに起因する問題点は生じない。
しかし、全てのエネルギーを、変換トランスを介して伝
送しなければならない。このため、エネルギー変換効率
の低下、回路自体の大型化を招来する。
【0007】特開平2ー307365号公報の電源装置
は、2つのスイッチング素子を複雑にオン、オフ制御す
る必要があるため、制御が困難である。また、2つのス
イッチング素子及び2つのダイオードがチョークコイル
に直列に接続されているので、チョークコイルにエネル
ギーを蓄積するとき及びチョークコイルの蓄積エネルギ
ーを放出するときに電力損失が大きくなる。このため、
効率が低下する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、力率
を改善し得る電源装置を提供することである。
【0009】本発明のもう一つの課題は、効率の低下を
招くことなく、突入電流を抑制できる電源装置を提供す
ることである。
【0010】本発明のもう一つの課題は、広範囲の入力
電圧に対して、安定化された一定の出力電圧を得ること
の可能な電源装置を提供することである。
【0011】本発明のもう一つの課題は、出力短絡時の
過電流保護を図り得る電源装置を提供することである。
【0012】本発明のもう一つの課題は、変換トランス
の負担を軽減し、変換効率の高い電源装置を提供するこ
とである。
【0013】本発明のもう一つの課題は、直列に入る回
路要素を減らし、損失の低減により効率を向上し得る電
源装置を提供することである。
【0014】本発明のもう一つの課題は、専用のチョー
クコイルが不要であり、部品点数の減少、小型化及びコ
ストダウンに適した電源装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明に係る電源装置は、第1のエネルギー伝送回
路と、第2のエネルギー伝送回路と、制御回路とを含
み、入力端から出力端に電力を伝送する。
【0016】前記第1のエネルギー伝送回路は、トラン
スと、第1のスイッチング素子とを含み、前記第1のス
イッチング素子が前記トランスの入力巻線に直列に接続
され、前記第1のスイッチング素子のオン期間に前記ト
ランスに蓄積されたエネルギーを、次のオフ期間に前記
トランスの出力巻線を通して、出力端に伝送する回路を
構成する。これは、本発明に係る電源装置が前述したフ
ライバック方式昇降圧型電源装置としての回路動作を含
むことを意味する。
【0017】前記第2のエネルギー伝送回路は、第2の
スイッチング素子と、前記トランスの出力巻線とを含
む。前記第2のスイッチング素子及び前記出力巻線は、
入力端の一方から出力端の一方、負荷及び出力端の他方
を介して入力端の他方に戻る回路ループ内に挿入接続さ
れ、前記第2のスイッチング素子のオン時に前記出力巻
線を通して入力端から出力端にエネルギーを伝送する回
路を構成する。したがって、電源から供給されるエネル
ギーを出力端に伝送すると共に、第2のスイッチング素
子のオン期間にトランスに蓄積されたエネルギーを、次
のオフ期間に出力端に伝送することもできる。この場
合、トランスの出力巻線がチョークコイルとして兼用さ
れる。したがって、専用のチョークコイルが不要であ
り、部品点数の減少、小型化及びコストダウンが達成さ
れる。
【0018】前記制御回路は、前記第1のスイッチング
素子及び前記第2のスイッチング素子のオン時間及びオ
ンのタイミングを制御する。この制御動作により、出力
電圧を一定にしたり、力率を改善したりする等の目的に
応じて適切な制御をすることができる。例えば、出力電
圧を一定に制御する場合は、出力電圧を監視し、出力電
圧が一定となるように、第1のスイッチング素子及び第
2のスイッチング素子のオンデューティを制御する。こ
れにより、入力電圧が目標出力電圧より高い場合でも、
低い場合でも、或いは等しい場合でも、一定の安定化さ
れた出力電圧を得ることができる。このため、広範囲の
入力電圧に対して、出力電圧を一定の値に調整できる。
【0019】また、第1のスイッチング素子及び第2の
スイッチング素子のオン時間及びオンのタイミングを制
御することにより、入力電圧がある限り、入力側から出
力側へのエネルギー伝送を連続的に行なわせることがで
きる。このため、全波整流出力等の連続的な入力電圧を
供給して、入力電流を連続的に流すことができる。これ
は力率改善の基礎を与える。
【0020】しかも、入力端から出力端へエネルギーを
伝送する場合、その全てのエネルギーを、トランスの入
力巻線と、出力巻線との電磁結合を介して伝送する必要
がなくなるので、トランスの負担が軽減され、変換効率
が上昇する。
【0021】また、出力端が短絡された場合または過負
荷となった場合には、第1のスイッチング素子及び第2
のスイッチング素子のオンデューティを下げるか、また
はオフにすることにより、伝送エネルギーを低下させま
たは遮断し、出力短絡時の過電流保護を図ることができ
る。
【0022】また、第1のスイッチング素子及び第2の
スイッチング素子のオンデューティを下げることにより
出力電流を制限できるので、新たな回路を追加すること
なく平滑コンデンサへの突入電流を抑制することができ
る。
【0023】更に、第1のスイッチング素子及び第2の
スイッチング素子は、入力端から見ると並列になるか
ら、第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素
子が同時にオンしても、エネルギー伝送時の電流が分流
し、スイッチング素子による電力損失を低減できる。
【0024】力率改善に適した具体的な回路として、制
御回路は、出力端子間に現れる出力電圧の検出信号およ
び第1のスイッチング素子に流れる電流の検出信号を入
力信号とし、出力電圧検出信号の位相を約90度移相さ
せ、移相後の信号を指令値として、移相後の信号と電流
検出信号とを比較し、その比較出力信号に基づいて第1
のスイッチング素子を制御する。
【0025】
【実施例】図1は本発明に係る電源装置の回路図であ
る。本発明に係る電源装置は、入力端11、12と、出
力端21、22と、トランス3と、第1のスイッチング
素子4と、第2のスイッチング素子5と、第1のダイオ
ード6と、第2のダイオード7と、コンデンサ8と、制
御回路9とを含んでいる。入力端11、12には、整流
電圧または直流電圧が供給される。出力端21、22に
は、負荷が接続される。
【0026】第1のエネルギー伝送回路は、トランス3
と、第1のスイッチング素子4と、第1のダイオード6
と、コンデンサ8とを含んで構成されている。トランス
3は、入力巻線31と、出力巻線32とを有している。
黒丸印は巻始めを示している。第1のスイッチング素子
4は、FET、バイポーラトランジスタ、サイリスタ、
トライアックまたはIGBT等の3端子素子、或いはそ
の他の制御極付半導体素子で構成され、その主電極回路
が入力巻線31に直列接続され、直列接続された回路が
入力端11、12に接続され、直列回路に流れる電流を
スイッチングする。第1のダイオード6は、出力巻線3
2に直列接続され、その直列回路が出力端21、22に
接続されている。第1のダイオード6の極性は、第1の
スイッチング素子4のオフ時に出力巻線32に発生する
電圧(フライバック電圧)に対して順方向となるように
方向付けられている。出力巻線32には、第1のスイッ
チング素子4のオフ時に、図示極性のフライバック電圧
V2が発生する。第1のダイオード6は、フライバック
電圧V2に対して順方向となる。
【0027】第2のエネルギー伝送回路は、第2のダイ
オード7と、トランス3の出力巻線32と、第2のスイ
ッチング素子5と、更に、コンデンサ8とを含んで構成
されている。第2のダイオード7は、一端が第1のダイ
オード6の一端と同極の関係で接続されている。第2の
スイッチング素子5は、FET等の3端子素子であり、
その主電極回路が入力端11、12の側からみて、出力
巻線32、第2のダイオード7及びコンデンサ8と共
に、直列回路を構成している。実施例では、第2のダイ
オード7のアノードが入力端11に接続され、カソード
が出力巻線32及び第1のダイオード6のカソードに接
続されている。第1のダイオード6のアノードは、出力
端22に接続されている。第2のスイッチング素子5
は、入力端12と出力端22との間に接続されている。
コンデンサ8は、出力端21、22に並列に接続されて
いる。
【0028】第1のダイオード6、コンデンサ8及び出
力巻線32は、エネルギー放出回路を構成し、第1のエ
ネルギー伝送回路及び第2のエネルギー伝送回路のエネ
ルギー伝送過程を通してトランス3に蓄積されたエネル
ギーを放出する。
【0029】制御回路9は、第1のスイッチング素子4
及び第2のスイッチング素子5のオン時間及びオンのタ
イミングを制御する。これにより、出力電圧の安定化及
び力率改善を行なうことが可能になる。例えば、出力電
圧Voを一定にする場合は、出力端21、22の出力電
圧Voを入力条件Siとし、出力電圧Voと目標出力電
圧Vrとの偏差に応じたオン時間幅を有する第1の制御
信号S1を第1のスイッチング素子4に供給する。制御
回路9は、第1の制御信号S1がオフのときに第2のス
イッチング素子5がオンすることがあるように、第2の
制御信号S2を第2のスイッチング素子5に供給する。
第2のスイッチング素子5は、第1のスイッチング素子
4がオンしている時にオンしてもよいし、第1のスイッ
チング素子4がオフした時にオンしてもよい。要する
に、第1のスイッチング素子4及び第2のスイッチング
素子5は、制御モードに適したオン、オフ動作をすれば
よい。
【0030】第1のスイッチング素子4及び第2のスイ
ッチング素子5のオン時間及びオンのタイミングを制御
することにより、入力電圧がある限り、入力側から出力
側へのエネルギー伝送を連続的に行なわせることができ
る。このため、全波整流出力等の連続的な入力電圧を供
給して、入力電流を連続的に流すことができる。これは
力率改善の基礎を与える。
【0031】次に、本発明に係る電源装置の具体的な動
作例を、図2のタイムチャートを参照して説明する。図
は入力電圧Viが出力電圧Voよりも低い場合、入力電
圧Viが目標出力電圧Voと等しい場合、入力電圧Vi
が目標出力電圧Voよりも高い場合のそれぞれについて
示してある。参照符号I1は第1のスイッチング素子4
を流れる電流、参照符号V1は第1のスイッチング素子
4の端子電圧、参照符号I2は第2のスイッチング素子
5に流れる電流、参照符号I4は第1のダイオード6に
流れる電流を示している。図2を参照して、図1に示し
た本発明に係る電源装置の作用を説明する。入力端1
1、12に供給される入力電圧Viと、出力端21、2
2に得るべき目標の出力電圧Voとの間の関係がVi<
Vo、Vi>Vo及びVi=Voである各場合につい
て、個別に説明する。
【0032】a. Vi<Voの場合 第1のエネルギー伝送回路の動作は、次のように行なわ
れる。まず、時刻t1において、第1のスイッチング素
子4がオンし、電流I1が流れる。トランス3には、電
流I1に応じたエネルギーが蓄積される。この時、出力
巻線32には、黒丸印側が正極性となる電圧が発生す
る。第1のダイオード6は出力巻線32に発生する電圧
に対して逆方向となるから、電流I4は流れない。第2
のダイオード7も出力巻線32に発生する電圧に対して
逆方向となるから、出力端21、22から入力端11、
12への逆流を防止する。
【0033】次に、時刻t2において、第1のスイッチ
ング素子4がオフし、第2のスイッチング素子5がオン
する。第1のスイッチング素子4がオフになると、第1
のスイッチング素子4がオンした時に蓄積されたエネル
ギーに基づいて、出力巻線32に黒丸印側が負極性とな
るフライバック電圧V2が発生する。
【0034】第2のエネルギー伝送回路の動作を説明す
る。時刻t2において、第1のスイッチング素子4がオ
フし、第2のスイッチング素子5がオンになると、入力
端11→第2のダイオード7→出力巻線32→出力端2
1→負荷→出力端22→第2のスイッチング素子5→入
力端12により回路ループが形成され、電流I2が流れ
る。これにより、コンデンサ8が入力電圧Viとフライ
バック電圧V2とを加算した電圧まで充電され、それに
対応した出力電圧Voが出力端21、22に現れる。出
力電圧Voは、トランス3の巻数比をn、第1のスイッ
チング素子4のオンデューティをDとすると、 Vo=Vi+n・Vi・D/(1ーD) となる。上記式から明らかなように、第1のスイッチン
グ素子4のオンデューティ比Dをコントロールすること
により、一定の出力電圧を得ることができる。入力電圧
とフライバック電圧との和が出力電圧となることから、
入力側から出力側へのエネルギー伝送の全てをトランス
3の入力巻線31及び出力巻線32の電磁結合を介して
行なう必要がなく、トランスの負担が軽減され、変換効
率が高くなる。また、トランスが小型化できる。
【0035】また、この場合は、第1のスイッチング素
子4は、オン期間が長く、第2のスイッチング素子5が
オンしている時に、次の周期に入り、オンする。このた
め、電流I4は流れない。
【0036】b. Vi>Voの場合 第1のエネルギー伝送回路の動作は、上述した場合と同
様であるので、第2のエネルギー伝送回路の回路動作を
中心に述べる。第1のスイッチング素子4がt2時にオ
フになり、第2のスイッチング素子5がオンになると、
入力端11→第2のダイオード7→出力巻線32→出力
端21→負荷→出力端22→第2のスイッチング素子5
→入力端12により回路ループが形成され、電流I2が
流れる。トランス3には、第1のスイッチング素子4の
オン時に蓄積されたエネルギーと、第2のスイッチング
素子5のオン時に入力電圧Viと出力電圧Voとの差に
対応したエネルギーとが蓄積される。
【0037】時刻t3において、第2のスイッチング素
子5がオフになると、トランス3に蓄積されたエネルギ
ーが第1のダイオード6及び出力端21、22を介して
負荷側に放出され、電流I4が第1のダイオード6を流
れる。
【0038】この場合に得られる出力電圧Voは、トラ
ンス3の巻数比をn、第1のスイッチング素子4のオン
デューティをD、第2のスイッチング素子5のオンデュ
ーティをdとすると、 Vo=Vi(nD+d)/(1ーD) となる。
【0039】従って、第1のスイッチング素子4及び第
2のスイッチング素子5のオンデューティ比をコントロ
ールすることにより、一定の出力電圧を得ることができ
る。この場合も、入力端から出力端へエネルギーを伝送
する場合、その全てのエネルギーを、トランス3の入力
巻線31と、出力巻線32との電磁結合を介して伝送す
る必要がなくなるので、トランス3の負担が軽減され、
変換効率が高くなる。
【0040】c. Vi=Voの場合 第1のエネルギー伝送回路の動作は前述した通りであ
る。第1のスイッチング素子4がt2時にオフになる
と、第1のスイッチング素子4のオン中に蓄積されたエ
ネルギーにより、フライバック電圧V2が発生する。こ
の状態で、第2のスイッチング素子5がt2時にオンに
なると、入力端11→第2のダイオード7→出力巻線3
2→出力端21→負荷→出力端22→第2のスイッチン
グ素子5→入力端12により回路ループが形成され、電
流I2が流れる。電流I2は負荷電流となる。コンデン
サ8が入力電圧Vinで充電される。
【0041】時刻t3において、第2のスイッチング素
子5がオフになると、トランス3に蓄積されたエネルギ
ーが、第1のダイオード6を通して放出され、電流I4
が第1のダイオード6を流れる。
【0042】この場合に得られる出力電圧Voは、トラ
ンス3の巻数比をn、第1のスイッチング素子4のオン
デューティをD、第2のスイッチング素子5のオンデュ
ーティをdとすると、 Vo=n・Vi・D/(1ーDーd) となる。
【0043】上記説明から理解できるように、入力電圧
Viが出力電圧Voよりも低い場合であっても、入力電
圧Viが出力電圧Voよりも高い場合であっても、第1
のスイッチング素子4及び第2のスイッチング素子5の
オンデューティ比をコントロールすることにより、一定
の出力電圧を得ることができる。このため、広範囲の入
力電圧Viに対して、出力電圧Voを一定の電圧に調整
できる電源装置が得られる。
【0044】また、入力電圧Viの全電圧範囲におい
て、入力電流となる電流(I1、I2)が流れる。この
ため、入力電圧Viが全波整流出力等の連続波 として
与えられた場合に、入力電流が連続的に流れることにな
り、力率改善の基礎を与えることができる。
【0045】また、出力端21、22が過負荷となった
場合または短絡された場合には、第1のスイッチング素
子4及び第2のスイッチング素子5のオンデューティを
下げるまたはオフにすることにより、伝送エネルギーを
低下させまたは遮断し、出力短絡時の過電流保護を図る
ことができる。
【0046】更に、第1のスイッチング素子4及び第2
のスイッチング素子5は、入力端11、12から見ると
並列になるから、第1のスイッチング素子4及び第2の
スイッチング素子5が同時にオンしても、エネルギー伝
送時の電流が分流し、スイッチング素子による電力損失
を低減できる。
【0047】トランス3が蓄積エネルギーを放出する場
合は、第1のダイオード6または第2のダイオード7を
介して行なわれるが、同一の電流が2つのダイオードを
通して流れることはないので、ダイオードによる電力損
失を低減できる。
【0048】また、制御回路9は、出力電圧Voと目標
出力電圧Vrとの偏差に応じたオン時間幅を有する第1
の制御信号S1を第1のスイッチング素子4に供給する
から、入力電圧Viと出力電圧Voの双方を監視するこ
となく、出力電圧Voを一定にすることができる。
【0049】更に、制御回路9は、第1のスイッチング
素子4がオフしたときに、第2のスイッチング素子5を
オンさせ、一定時間経過後にオフさせるから、簡単な制
御で出力電圧Voを一定にすることができる。
【0050】図3乃至図6は本発明に係る電源装置の別
の実施例を示す回路図である。図において、図1と同一
参照符号は同一性ある構成部分を示している。
【0051】図3の実施例では、第2のスイッチング素
子5が入力端11と第2のダイオード7のアノードとの
間に接続されている。第2のスイッチング素子5は、第
2のダイオード7、トランス3の出力巻線32及び出力
端21、22を介して入力端11、12に接続されてい
る。他は図1の実施例と同様である。
【0052】図4の実施例では、第1のスイッチング素
子4が入力端11と入力巻線31との間に接続されてい
る。他は図1の実施例と同様である。
【0053】図5の実施例では、トランス3の出力巻線
32の極性が逆になった場合を示している。出力巻線3
2は、正極性の電圧を発生する端子(黒丸印側の端子)
が出力端22に接続され、他端が第2のスイッチング素
子5に接続されている。第1のダイオード6は、アノー
ドが第2のスイッチング素子5に接続され、カソードが
出力端21に接続されている。第2のダイオード7は、
アノードが入力端11に接続され、カソードが出力端2
1に接続されている。出力巻線32の正極性の端子は出
力端22、負荷、出力端21を介して第1のダイオード
6のカソードに接続されており、他端は第1のダイオー
ド6のアノードに接続されている。トランス3及び第1
のダイオード6の極性は図1の実施例と同様である。ま
た、入力端11→第2のダイオード7→出力端21→負
荷→出力端22→出力巻線32→第2のスイッチング素
子5→入力端12により回路ループが構成される。
【0054】図6の実施例は、図5の実施例に対して、
第2のスイッチング素子5と第2のダイオード7とが入
れ代わっている。第1のダイオード6及び第2のダイオ
ード7は、アノードが共通接続されている何れの実施例
においても、図1に示した実施例と同様の作用効果を奏
する。
【0055】図7は本発明に係る電源装置の別の実施例
を示す回路図である。図において、図1と同一参照符号
は同一性ある構成部分を示している。図示するように、
この実施例では、全波整流回路111を有している。全
波整流回路111は交流入力Eiを全波整流し、全波整
流出力を入力端11、12に供給する。したがって、入
力端11、12には連続する入力電圧が与えられ、第1
のエネルー伝送回路に含まれる第1のスイッチング素子
4及び第2のエネルギー伝送回路に含まれる第2のスイ
ッチング素子5を、前述したように、入力電圧の全範囲
で入力電流が流れるように制御し、力率改善のための基
礎を与えることができる。コンデンサ112は第1のス
イッチング素子4及び第2のスイッチング素子5のスイ
ッチング動作に伴って発生するスイッチングノイズを吸
収するノイズフィルタである。平滑用コンデンサではな
いことに注意すべきである。
【0056】次に、力率改善に適した制御回路9の具体
例を、図8を参照して説明する。制御回路9には、出力
端子21ー22間に現れる出力電圧Voの検出信号Vd
および第1のスイッチング素子4に流れる電流I1の検
出信号Idが入力される。制御回路9において、出力電
圧Voの検出信号Vdと、基準電圧の差を増幅し、更
に、位相を約90度移相される。移相後の信号Vodと
電流I1の検出信号Idとが比較され、その比較出力信
号に基づいて第1のスイッチング素子4が制御される。
【0057】実施例において、出力電圧Voは抵抗R
1、R2によって分圧され、その分圧電圧が、検出信号
Vdとして、抵抗R3を通して、誤差増幅器911の入
力端子(−)に供給される。誤差増幅器911の入力端
子(+)には基準電源912から基準電圧が与えられて
いる。誤差増幅器911は入出力端子(−)と出力端子
との間にコンデンサCoを有している。この誤差増幅器
911は、コンデンサCoと抵抗R3とで定まる時定数
Co・R3を積分時定数とする積分器として動作し、検
出信号Vdの位相を約90度移相させ、かつ、増幅した
出力Vodが得られる。出力Vodは次段に備えられた
比較器913の入力端子(−)に供給される。
【0058】第1のスイッチング素子4に流れる電流I
1は、電流検出手段914によって検出される。電流検
出手段914は従来より周知の各種のセンサ類が使用で
きる。代表的にはカレントトランスである。電流検出手
段914によって得られた検出信号Idは、比較器91
3の入力端子(+)に供給される。従って、比較器91
3は、信号Vodと電流I1の検出信号Idとを比較
し、その比較出力に基づいて第1のスイッチング素子4
を制御する。比較器913と第1のスイッチング素子4
との間には、フリップフロップ915が挿入されてお
り、比較出力の有無に応じて、第1のスイッチング素子
4をオン、オフする制御信号S1が、第1のスイッチン
グ素子4に供給される。第1のスイッチング素子4がオ
フした後、第2のスイッチング素子5に制御信号S2が
供給され、それによって第2のスイッチング素子5が一
定の時間、オンとなる。
【0059】次に、図8に示した制御回路9を有する電
源装置の動作を、図9に示した波形図を参照して説明す
る。図9(a)は全波整流ダイオード111から出力さ
れる全波整流電圧V11の波形である。この全波整流電
圧V11は第1のスイッチング素子4及び第2のスイッ
チング素子5による前記スイッチング作用を受け、出力
端子21、22に取り出される。図9(b)は出力コン
デンサ8の端子で見た出力電圧Voの波形である。出力
電圧Voは、図9(a)に図示された全波整流電圧V1
1に対して、約90度の位相差を有する。
【0060】出力電圧Voは抵抗R1、R2によって分
圧され、その分圧電圧が、検出信号Vdとして、誤差増
幅器911の入力端子(−)に供給される。誤差増幅器
911は、前述したように、コンデンサCoと抵抗R3
とで定まる時定数Co・R3を積分時定数とする積分器
として動作する。これにより、図9(c)に示すよう
に、誤差増幅器91から、検出信号Vdと、基準電圧と
の差を増幅し、更に位相を約90度移相させた出力Vo
dが得られる。出力Vodは次段に備えられた比較器9
13の入力端子(−)に供給される。
【0061】一方、第1のスイッチング素子4のスイッ
チング動作によって、第1のスイッチング素子4及びト
ランス3の巻線31を含む回路ループに、図9(d)に
示すような電流I1が流れる。第1のスイッチング素子
4に流れる電流I1は、電流検出手段914によって検
出される。電流検出手段914によって得られた検出信
号Idは、比較器913の入力端子(+)に供給され
る。比較器913は、信号Vodと電流I1の検出信号
Idとを比較し、その比較出力信号に基づいて第1のス
イッチング素子4を制御する。実施例の場合、比較器9
13の出力Vcpは、電流検出信号Idが誤差増幅信号
Vodよりも小さい範囲で論理値0となり、電流検出信
号Idが誤差増幅信号Vodとほぼ等しくなると論理値
1になる。
【0062】比較器913と第1のスイッチング素子4
との間に備えられたフリップフロップ915は、比較出
力Vcpが論理値1になると、リセットされて、論理値
0のリセット出力を生じる。フリップフロップ915
は、また、比較出力Vcpが論理値0になった後、発振
器916から入力されるセット信号が論理値1になる
と、論理値1のセット信号を生じる。フリップフロップ
915の論理値0のリセット信号及び論理値1のセット
信号は、制御信号S1として、第1のスイッチング素子
4に供給される。
【0063】第1のスイッチング素子4は、制御信号S
1が論理値1になるとオンし、制御信号S1が論理値0
になるとオフとなる。
【0064】フリップフロップ915が論理値0の制御
信号S2を出力し、その結果、第1のスイッチング素子
4がオフとなるタイミングは、電流検出手段914によ
って検出された検出信号Idが、誤差増幅器911から
出力される信号Vodとほぼ等しくなり、比較器913
の出力Vcpが論理値1になったタイミングである。従
って、第1のスイッチング素子4は、誤差増幅器911
から出力される信号Vodを指令値とし、第1のスイッ
チング素子4に流れる電流I1がこの指令値にほぼ等し
くなるタイミングで、第1のスイッチング素子4がオフ
となり、電流I1が遮断される。
【0065】電流検出手段914によって検出された検
出信号Idが、誤差増幅器911から出力される信号V
odよりも低い状態で、発振器916から供給されるセ
ット信号が論理値1となったとき、フリップフロップ9
15が再び論理値1の制御信号S1を出力し、第1のス
イッチング素子4がオンとなる。
【0066】ここで、指令値となる信号Vodは、図9
(c)に示したように、図9(a)に示した全波整流電
圧V11と同相になっている。第1のスイッチング素子
4は、この信号Vodを指令値とし、この指令値に従っ
た電流I1を流すように制御される。この結果、電流I
1は図9(d)及び(e)に示すように、信号Vodと
同相となるように流れる。
【0067】全波整流回路111の出力側に流れる電流
Iは、第1のスイッチング素子4に流れる電流Iav
(図9(e))と、第2のスイッチング素子5に流れる
電流I2(図9(f))の和である。第2のスイッチン
グ素子5に流れる電流I2は、第2のスイッチング素子
5がオン幅一定で動作するので、図9(f)に示すよう
なものである。従って、全波整流回路111の出力側に
流れる電流Iは、図9(e)の電流Iavと、図9
(f)に示した電流I2とを加算して得られた図9
(g)に示したような波形になる。
【0068】従って、全波整流回路111の交流入力側
に流れる電流Iacは、図9(h)に示すような連続す
る正弦波状になる。このため、力率が著しく改善され
る。
【0069】図8は図3に示した電源装置を基本にした
実施例を示しているが、図8の教示は図1、図3、図
4、図5、図6及び図7に示した電源装置にも適用でき
る。
【0070】図10は本発明に係る電源装置の更に別の
実施例を示す電気回路図である。この実施例では、制御
回路9は、入力電圧Viの高低に応じて、第2のスイッ
チング素子5のオン時間幅を変化させるようになってい
る。その手段として、図10の実施例では、制御回路9
は、第1のスイッチング素子4を制御する第1の制御回
路91と、第2のスイッチング素子5を制御する第2の
制御回路92とを含んでおり、第2の制御回路92が、
入力電圧Viの高低に応じて、第2のスイッチング素子
5のオン時間幅を変化させるようになっている。第1の
制御回路91は図8に示した回路構成を有することがで
きる。
【0071】第2のスイッチング素子5のオン時間をT
onとし、スイッチング周期をTとすると、 Vi・Ton/T=Vo となる。
【0072】入力電圧Viが出力電圧Voよりも低い領
域では、第2のスイッチング素子5のオン時間Tonを
長くし、昇圧コンバータとして動作する期間を長くする
ことにより、効率を向上させることができる。しかし、
上記式から明らかなように、第2のスイッチング素子5
のオン時間Tonが長くなると、出力電圧Voが高くな
りすぎ、出力安定化が困難になる。
【0073】出力電圧Voは、上記式から明らかなよう
に、(Vi・Ton/T)によって定まるから、入力電
圧Viが低い場合は、第2のスイッチング素子5のオン
時間Tonを長くし、昇圧コンバータとして動作する期
間を長くすることにより、効率を向上させる。図11は
入力電圧Viが低い場合の波形図を示している。図11
(a)は第1のスイッチング素子4のスイッチング波
形、(b)は第2のスイッチング素子5のスイッチング
波形である。図11(c)は第1のスイッチング素子4
のオン及びオフ時に第1のスイッチング素子4の端子間
に現れる電圧波形、(d)は第1のスイッチング素子4
に流れる電流I1の波形、(e)は第2のスイッチング
素子5に流れる電流I2の波形である。
【0074】入力電圧Voが高い場合は、第2のスイッ
チング素子5のオン時間Tonを縮小させ、出力電圧V
oが過大とならないように制御する。図12は入力電圧
Viが高い場合の波形図を示している。図12(a)は
第1のスイッチング素子4のスイッチング波形、(b)
は第2のスイッチング素子5のスイッチングの波形であ
る。図12(c)は第1のスイッチング素子4のオン及
びオフ時に第1のスイッチング素子4の端子間に現れる
電圧波形、(d)は第1のスイッチング素子4に流れる
電流I1の波形、(e)は第2のスイッチング素子5に
流れる電流I2の波形である。
【0075】図11(b)と図12(b)との比較から
明らかなように、入力電圧Viが低くなった場合は、第
2のスイッチング素子5のオン時間Tonを長くする。
入力電圧Viが高くなった場合は、第2のスイッチング
素子5のオン時間Tonを短くする。第1の制御回路9
1は入力電圧Viを入力信号としており、入力電圧Vi
nに基づいて、オン時間Tonを制御できる。
【0076】入力電圧Vi及び出力電圧Voは、前述し
たように、Vi・Ton/T=Voの関係を満たすか
ら、制御回路9は、出力電圧Voの高低に応じて、第2
のスイッチング素子5のオン時間幅Tonを制御するも
のであってもよい。
【0077】図10は図1に示した電源装置を基本にし
た実施例を示しているが、図10の教示は図3、図4、
図5、図6及び図7に示した電源装置にも適用できる。
【0078】図13は本発明に係る電源装置の更に別の
実施例を示す電気回路図である。この実施例では、制御
回路9は、出力電圧Voが一定値に達するまで、第2の
スイッチング素子5の動作を禁止する。電源装置が動作
を停止している間は、出力コンデンサ8の蓄積電荷はほ
ぼゼロである。このため、もし、電源装置の起動と同時
に第2のスイッチング素子5をオンさせると、トランス
3に高い電圧が印加される。このことは、大型のトラン
スが必要であることを意味する。図13の実施例の場
合、制御回路9は、出力電圧Voが一定値に達するま
で、第2のスイッチング素子5の動作を禁止するから、
第2のスイッチング素子5がオンになる時には、既に、
出力コンデンサ8にかなりの電荷が蓄積されている。こ
のため、起動時にトランス3に加わる電圧を低くするこ
とができる。
【0079】本実施例において、制御回路9は、第1の
スイッチング素子4を制御する第1の制御回路91と、
第2のスイッチング素子5を制御する第2の制御回路9
2とを含んでおり、第2の制御回路92が、出力電圧V
oが一定値に達するまで、第2のスイッチング素子5の
動作を禁止する。第2の制御回路92は、比較器922
によって、出力電圧Voの電圧信号Siと、基準電圧源
923の基準電圧と比較し、電圧信号Siが基準電圧よ
りも高くなった場合に、ANDゲート924から制御信
号S2を出力する。制御信号S2が出力されるまでは、
第2のスイッチング素子5は動作が禁止される。第1の
制御回路91は図8に示した回路構成を有することがで
きる。また、図13は図1に示した電源装置を基本にし
た実施例を示しているが、図13の教示は図3、図4、
図5、図6及び図7に示した電源装置にも適用できる。
【0080】図14は本発明に係る電源装置の更に別の
実施例を示す電気回路図である。制御回路9は、トラン
ス3に巻かれた第3の巻線33に生じる誘起電圧を補助
電源として用いる。この構成によれば、電源装置を小型
化できる。補助電源回路は、好ましくは、全波整流回路
34を備え、全波整流出力をコンデンサ35によって平
滑する。この補助電源回路によれば、安定化された補助
電源電圧を得ることができる。図示はされていないが、
制御回路9は、図8、図10及び図13に示した回路を
有することができる。また、図14は図1に示した電源
装置を基本にした実施例を示しているが、図14の教示
は図3、図4、図5、図6及び図7に示した電源装置に
も適用できる。
【0081】ところで、図1、図3〜図8、図10、図
13及び図14に示した電源装置において、第1のスイ
ッチング素子4がオンなる直前は、第1のスイッチング
素子4に高い電圧V1が印加されている。このため、第
1のスイッチング素子4がオンになった時のスイッチン
グ損失が大きくなり、効率が低下する。また、第1のス
イッチング素子4の接合容量に大きな電荷が蓄積され、
この蓄積電荷のために第1のスイッチング素子4のター
ンオンスピードが遅くなる。この問題を解決するため、
制御回路9は、第1のスイッチング素子4がオンした後
と、オンする直前の2つの期間で、第2のスイッチング
素子をオンさせる。
【0082】図15は第1のスイッチング素子4と第2
のスイッチング素子との動作タイミングを示す図であ
る。図15(a)は第1のスイッチング素子4のスイッ
チング波形、図15(b)は第2のスイッチング素子5
のスイッチング波形、図15(c)は第1のスイッチン
グ素子4に印加される電圧V1の波形、図15(d)は
第1のスイッチング素子4に流れる電流I1の波形をそ
れぞれ示している。
【0083】第2のスイッチング素子5は、図15
(a)及び(b)の比較から明らかなように、第1のス
イッチング素子4がオンした後と、オンする直前の2つ
の期間Ton1及びTon2で、オンとなる。第2のス
イッチング素子5が、第1のスイッチング素子4がオン
する直前の期間Ton2に、オンとなることにより、第
1のスイッチング素子4に印加される電圧V1が、図1
5(c)に示すように、△V1だけ低下する。電圧V1
は、トランス3のリーケージインダクタンスのために、
実際には、図15(c)の点線P1に沿って低下する。
これにより、第1のスイッチング素子4のスイッチング
損失を低下させ、効率を向上させることができる。力率
を改善し得る電源装置を提供することである。
【0084】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば次の
ような効果を得ることができる。 (a)効率の低下を招くことなく、突入電流を抑制でき
る電源装置を提供することができる。 (b)広範囲の入力電圧に対して、安定化された一定の
出力電圧を得ることの可能な電源装置を提供することが
できる。 (c)出力短絡時の過電流保護を図り得る電源装置を提
供することができる。 (d)変換トランスの負担を軽減し、変換効率の高い電
源装置を提供することができる。 (e)直列に入る回路要素を減らし、損失の低減により
効率を向上し得る電源装置を提供することができる。 (f)専用のチョークコイルが不要であり、部品点数の
減少、小型化及びコストダウンに適した電源装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電源装置の回路図である。
【図2】本発明に係る電源装置の動作を説明するタイム
チャートである。
【図3】本発明に係る電源装置の別の実施例を示す回路
図である。
【図4】本発明に係る電源装置の別の実施例を示す回路
図である。
【図5】本発明に係る電源装置の別の実施例を示す回路
図である。
【図6】本発明に係る電源装置の別の実施例を示す回路
図である。
【図7】本発明に係る電源装置の別の実施例を示す回路
図である。
【図8】本発明に係る電源装置の更に別の実施例を示す
回路図である。
【図9】図8に示された電源装置の各部の電圧および電
流波形図である。
【図10】本発明に係る電源装置の更に別の実施例を示
す回路図である。
【図11】図10に示された電源装置における制御方法
の1つを説明する波形図である。
【図12】図10に示された電源装置における制御方法
のもう1つを説明する波形図である。
【図13】本発明に係る電源装置の更に別の実施例を示
す回路図である。
【図14】本発明に係る電源装置の更に別の実施例を示
す回路図である。
【図15】本発明に係る電源装置における制御方法の更
にもう1つを説明する波形図である。
【参照符号の説明】
11、12 入力端 21、22 出力端 3 トランス 31 入力巻線 32 出力巻線 4 第1のスイッチング素子 5 第2のスイッチング素子 6 第1のダイオード 7 第2のダイオード 8 コンデンサ 9 制御回路 Vi 入力電圧 Vo 出力電圧 S1 第1の制御信号 S2 第2の制御信号

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力端と、出力端と、第1のエネルギー
    伝送回路と、第2のエネルギー伝送回路と、制御回路と
    を含む電源装置であって、前記入力端は、直流電圧が供給される端であり、 前記第1のエネルギー伝送回路は、トランスと、第1の
    スイッチング素子と、第1のダイオードと、コンデンサ
    とを含んでおり、 前記第1のスイッチング素子は、前記トランスの入力巻
    線に直列に接続されており、前記第1のダイオードは、前記第1のスイッチング素子
    のオフ時に前記出力巻線に発生する電圧に対して順方向
    となる方向性を有して、前記出力巻線と直列に接続さ
    れ、その直列回路が前記出力端に導かれており、 前記コンデンサは、前記出力端間に接続されており、 前記第1のエネルギー伝送回路は、前記第1のスイッチ
    ング素子のオン期間に前記トランスに蓄積されたエネル
    ギーを、次のオフ期間に前記トランスの出力巻線を通し
    て、前記入力端から前記出力端に伝送する回路を構成し
    ており、 前記第2のエネルギー伝送回路は、第2のスイッチング
    素子と、前記トランスの出力巻線と、第2のダイオード
    とを含み、前記第2のスイッチング素子、前記出力巻線
    及び前記第2のダイオードは、前記入力端の一方から
    出力端の一方、負荷及び前記出力端の他方を通って
    入力端の他方に戻る回路ループを構成し、前記第2のダイオードは、その一端が前記第1のダイオ
    ードの一端と同極の関係で接続されており、 前記第2のエネルギー伝送回路は、前記第2のスイッチ
    ング素子のオン時に前記出力巻線を通して前記入力端か
    ら前記出力端にエネルギーを伝送する回路を構成してお
    り、 前記制御回路は、前記第1のスイッチング素子及び前記
    第2のスイッチング素子のオン時間及びオンのタイミン
    グを制御する電源装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された電源装置であっ
    て、 前記第1のダイオード及び前記出力巻線は、エネルギー
    放出回路を構成し、前記第1のエネルギー伝送回路及び
    前記第2のエネルギー伝送回路のエネルギー伝送過程を
    通して前記トランスに蓄積されたエネルギーを放出する
    電源装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された電源装置であっ
    て、 前記制御回路は、前記第1のスイッチング素子がオフの
    ときに、前記第2のスイッチング素子がオンの期間を有
    するように制御する電源装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された電源装置であっ
    て、 前記制御回路は、前記第1のスイッチング素子がオフし
    たときに、前記第2のスイッチング素子をオンさせ、一
    定時間経過後にオフさせる電源装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載された電源装置であっ
    て、 全波整流回路を有し、前記全波整流回路が交流入力を整
    流し、その整流出力を前記入力端に供給する電源装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載された電源装置であっ
    て、 前記制御回路は、前記出力端子間に現れる出力電圧の検
    出信号および前記第1のスイッチング素子に流れる電流
    の検出信号を入力信号とし、前記出力電圧検出信号の位
    相を約90度移相させ、前記移相後の信号と前記電流検
    出信号とを比較し、その比較出力信号に基づいて前記第
    1のスイッチング素子を制御する電源装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載された電源装置であっ
    て、 前記制御回路は、入力電圧の大小に応じて、前記第2の
    スイッチング素子のオン時間幅を変化させる電源装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載された電源装置であっ
    て、 前記制御回路は、出力電圧の大小に応じて、前記第2の
    スイッチング素子のオン時間幅を制御する電源装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載された電源装置であっ
    て、 前記制御回路は、出力電圧が一定値に達するまで、前記
    第2のスイッチング素子の動作を禁止する電源装置。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載された電源装置であっ
    て、 前記制御回路は、前記トランスに巻かれた第3の巻線に
    生じる誘起電圧を補助電源として用いる電源装置。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載された電源装置であっ
    て、 前記制御回路は、前記第1のスイッチング素子がオンし
    た後と、オンする直前の2つの期間で、前記第2のスイ
    ッチング素子をオンさせる電源装置。
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