JP2004266928A - 電源装置及びそれを用いる放電灯点灯装置 - Google Patents

電源装置及びそれを用いる放電灯点灯装置 Download PDF

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Abstract

【課題】入力端子間に接続されるコンデンサが大型化することなく、入力電流に生じるリップル電流や入力電流のピーク値を抑制した電源装置及びそれを用いる放電灯点灯装置を提供する。
【解決手段】制御電源回路6は、入力端子間に接続されたコンデンサ11と、コンデンサ11の両端間に接続されたトランス13の一次巻線N1及びスイッチング素子12の直列回路と、スイッチング素子12の両端間に接続されたコンデンサ14及びトランス13の二次巻線N2の直列回路と、コンデンサ14及び二次巻線N2の接続点にアノードが接続されたダイオード15と、二次巻線N2の両端間にダイオード15を介して接続されたコンデンサ16とで構成されるSEPIC方式のコンバータからなり、トランス13の一次巻線N1と直列にインダクタ38を接続している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源装置及びそれを用いる放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より図13に示すような回路構成を有する放電灯点灯装置Aが提供されており、この放電灯点灯装置Aは、直流電源1の電源電圧をスイッチングすることで、高輝度放電灯のようなランプ3が必要とする電力に変換してランプ3に供給する電力変換回路2と、電力変換回路2の出力電圧を検出し、出力電圧が所望の電圧値になるように電力変換回路2のスイッチング動作を制御する制御回路4と、ランプ始動時に高電圧を印加して放電を開始させるイグナイタ回路5と、直流電源1から電源供給を受けて制御回路4の動作電源を供給する制御電源回路6とで構成される。尚、本図に示す制御電源回路6では、直流電源1の電源電圧を所望の電圧値に変換して制御回路4に供給しているが、電力変換回路2内部で生成される電圧を所望の電圧に変換して制御回路4に供給するものも従来より提供されている。
【0003】
制御電源回路6としては、抵抗と定電圧ダイオードとで構成されるシャントレギュレータやシリーズレギュレータなど、抵抗成分による電圧降下を利用して出力電圧を調整する回路構成のものが提供されているが、入力電圧と出力電圧との電圧差が大きい場合には抵抗成分による電力損失が大きくなるという問題があった。また入力電圧の変動範囲が大きい場合はその最大損失で回路設計を行う必要があるから、定格電圧の高い大型の素子を使用する必要があり、そのために回路の大型化を招くという問題があった。また更に、入力電圧が制御回路4を動作させるのに必要な動作電圧よりも低くなると、必要な動作電圧が得られないという問題があった。
【0004】
また制御電源回路6をフライバックコンバータなどのRCC方式のスイッチングコンバータで構成したものも従来より提供されており、この場合は電力損失や入力電圧の変動範囲による影響は小さいが、スイッチング素子のオン/オフ時にトランスの漏れインダクタンスによって発生するサージ電圧に対して十分な対策が必要になり、スイッチング素子として耐量の大きな素子を使用する必要があり、コストアップを招くという問題があった。
【0005】
そこで、上記のような問題点を解決するために、制御電源回路6として図14に示すようなシングルエンド1次インダクタンスコンバータ(SEPIC)方式のコンバータを用いたものが従来より提供されている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
【0006】
この制御電源回路6は、入力電源の入力端子間に接続されたコンデンサ11と、入力電源の高電位側の端子に一端が接続されたトランス13の一次巻線N1と、一次巻線N1の他端と入力電源の低電位側の端子との間に接続されたスイッチング素子12と、一次巻線N1とスイッチング素子12との接続点に一端が接続されたコンデンサ14と、コンデンサ14の他端と入力電源の低電位側の端子との間に接続されたトランス13の二次巻線N2と、コンデンサ14と二次巻線N2との接続点にアノードが接続されたダイオード15と、ダイオード15のカソードと入力電源の低電位側の端子との間に接続されたコンデンサ16とで構成され、一次巻線N1と二次巻線N2との巻数比は1:1となっている。なお図15(a)〜(c)は制御電源回路6の各部の波形図であり、図15(a)はスイッチング素子12のオン/オフ状態を、図15(b)はスイッチング素子12に流れる電流I1を、図15(c)はトランス13の一次巻線N1に流れる電流I2をそれぞれ示している。
【0007】
上記のSEPIC方式のコンバータでは、トランス13に漏れインダクタンスがあっても、コンデンサ14,16への閉回路が常に存在するため、スイッチング素子12にサージ電圧が発生しにくく、スイッチング素子12に耐圧の低い素子を使用できるという利点がある。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−66017号公報(第2頁−第3頁、及び、第1図)
【特許文献2】
特許第3143847号公報(第2頁−第3頁、及び、第3図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、RCC方式のコンバータやSEPIC方式のコンバータからなる制御電源回路6では、スイッチング素子のオン/オフによって一次側の電流が変動するという問題がある。例えば図14に示すようなSEPIC方式の制御電源回路6では、図15(c)に示すようにトランス13の一次巻線N1に流れる電流I2が三角波形となり、電源の入力側から見てリップル電流やピーク電流が大きくなる。入力電流のリプル電流やピーク値が大きくなると、配線のインピーダンスを下げるために配線を太くする必要があるが、ノイズの原因になるため、あまり好ましくなく、そのため入力端子間にコンデンサ11を接続している。
【0010】
コンデンサ11の静電容量は、リップル電流を抑制するために比較的大きくする必要があるが、入力電源の電源電圧範囲が広い場合にはコンデンサ11の耐圧を電源電圧範囲の最大値で規定する必要があるから、コンデンサ11が大型化するという問題があった。また制御電源回路6が、電力変換回路2内で生成した電圧を入力とする場合でもランプ3の点灯状態によって発生する電圧が大きく変動するため、変動範囲の最大値でコンデンサ11の耐圧を規定しなければならず、やはりコンデンサ11が大型化するという問題があった。
【0011】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、入力端子間に接続されるコンデンサが大型化することなく、入力電流に生じるリップル電流や入力電流のピーク値を抑制した電源装置及びそれを用いる放電灯点灯装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、直流電源の両端間に接続された第1のコンデンサと、直流電源の高電位側の端子に一端が接続されたトランスの一次巻線と、当該一次巻線の他端と直流電源の低電位側の端子との間に接続されたスイッチング素子と、一次巻線とスイッチング素子との接続点に一端が接続された第2のコンデンサと、スイッチング素子の両端間に第2のコンデンサを介して接続されたトランスの二次巻線と、当該二次巻線と第2のコンデンサとの接続点にアノードが接続された整流素子と、二次巻線の両端間に整流素子を介して接続された第3のコンデンサとを備え、スイッチング素子をオン/オフさせることで直流電源の電源電圧を所望の電圧に変換するシングルエンド1次インダクタンスコンバータ方式のコンバータ回路からなり、入力電流のピーク値及びリップルが小さくなるようにトランスの一次巻線又は二次巻線の少なくとも何れか一方と直列にインダクタンス要素を接続したことを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、インダクタンス要素が一次巻線と直列に接続されたことを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、一次巻線とインダクタンス要素との合成インダクタンス値を、二次巻線のインダクタンス値よりも大きくしたことを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明では、請求項1〜3の何れか1つの発明において、インダクタンス要素のインダクタンス値を、当該インダクタンス要素が直列に接続された巻線のインダクタンス値よりも小さくしたことを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明では、請求項3の発明において、インダクタンス要素がトランスの漏れインダクタンスからなり、漏れインダクタンスを含めた一次側のインダクタンス値を、二次側のインダクタンス値よりも大きくしたことを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明では、請求項5の発明において、トランスの巻線比が略1であり、一次側のインダクタンス値が相互インダクタンスの少なくとも約1.05倍であることを特徴とする。
【0018】
請求項7の発明では、請求項1〜6の何れか1つの発明において、出力電圧と基準電圧との誤差を検出する出力誤差検出回路と、トランスの一次巻線及び二次巻線の内直流電源に接続されていない端子に発生する電圧の変化を検出して、変化に応じた電圧を発生する微分回路と、出力誤差検出回路及び微分回路の出力に基づいて所望の出力電圧が得られるようにスイッチング素子の制御端に出力する制御信号のオン時間を調整する制御信号調整回路とを具備してスイッチング素子を自励発振させる自励制御回路を備えて成ることを特徴とする。
【0019】
請求項8の発明では、請求項7の発明において、外部からの信号入力によって制御信号調整回路からスイッチング素子の制御端への制御信号の出力を強制的に停止させる手段を設けたことを特徴とする。
【0020】
請求項9の発明では、請求項7の発明において、スイッチング素子は制御信号の大きさに応じた電流を流し、整流素子がオンになると制御信号調整回路からスイッチング素子の制御端への制御信号の出力を停止させる手段を設けたことを特徴とする。
【0021】
請求項10の発明では、電源電圧をランプの点灯に必要な電圧に変換してランプに供給する電力変換回路と、電力変換回路の変換動作を制御する制御回路と、制御回路の動作電源を生成する請求項1〜9の何れか1つに記載の電源装置と、を具備して成ることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
(実施形態1)
本発明に係る電源装置を従来技術で説明した放電灯点灯装置の制御電源回路6に適用した一実施形態の回路図を図1に示す。
【0024】
この制御電源回路6は、従来技術で説明した図14に示すSEPIC方式のコンバータにおいて、トランス13の一次巻線N1と直列にインダクタ38を接続したものであり、入力電源(直流電源)の入力端子間に接続されたコンデンサ11と、入力電源の高電位側の端子に一端が接続されたインダクタ38と、一端がインダクタ38の他端に接続されたトランス13の一次巻線N1と、一次巻線N1の他端と入力電源の低電位側の端子との間に接続されたスイッチング素子12と、一次巻線N1及びスイッチング素子12の接続点に一端が接続されたコンデンサ14と、コンデンサ14の他端と入力電源の低電位側の端子との間に接続されたトランス13の二次巻線N2と、コンデンサ14及び二次巻線N2の接続点にアノードが接続されたダイオード15と、ダイオード15のカソードと入力電源の低電位側の端子との間に接続されたコンデンサ16とで構成され、入力電圧Vinをスイッチング素子12でスイッチングすることによって出力電圧Voutを所望の電圧値に制御して、負荷である制御回路4に供給するものである。尚、SEPIC方式のコンバータの動作は従来周知であるので、その説明は省略する。
【0025】
図2(a)〜(c)は本回路の動作を示す波形図であり、図2(a)はスイッチング素子12のオン/オフ状態を、図2(b)はスイッチング素子12に流れる電流I1を、図2(c)はトランス13の一次巻線N1に流れる電流I2をそれぞれ示している。
【0026】
上述のように本実施形態では一次巻線N1と直列にインダクタ38を接続しているので、インダクタ38を接続していない場合に比べてトランス13の一次側のインダクタンス値が二次側のインダクタンス値よりも大きくなり、その結果、一次巻線N1に流れる電流I2のDC重畳成分が大きくなると共に、ピーク電流が低下して、リップル電流も抑制される。また電流I2に発生するリップル電流の波形は、三角波形から正弦波形に近い波形となるので、リップル電流のさらなる低減やノイズの抑制に繋げることができる。
【0027】
ところで、一般的なSEPIC方式のコンバータでは、トランス13の一次巻線N1と二次巻線N2との巻数比が1:1であり、一次巻線N1と二次巻線N2のインダクタンス値L1,L2がL1=L2=Lであるトランスを用いるが、トランス13の一次巻線N1に直列に接続するインダクタ38のインダクタンス値L3を一次巻線N1及び二次巻線N2のインダクタンス値Lの約0.05倍以上とすることが望ましい(L3≧0.05L)。
【0028】
ここで、図3(a)はと入力電流のピーク値との関係を、図3(b)は上記の比率(L3/L)と入力電流の実効値との関係を夫々示しており、これらの図から明らかなように上記の比率(L3/L)が大きいほど入力電流のピーク値及び実効値が小さくなっていき、リップル電流が減少して、脈流成分が小さくなることが分かる。また比率(L3/L)が0.05を超える辺りから、その減衰率が緩やかになり、特に実効値に関してはその傾向が顕著である。よって、一次巻線N1に直列に接続するインダクタ38のインダクタンス値L3を、少なくともトランス13の一次巻線N1及び二次巻線N2のインダクタンス値Lの約0.05倍(5%)以上とすることが望ましい。
【0029】
また更に、トランス13の一次巻線N1の巻数n1と、二次巻線N2の巻数n2とが異なる場合を考えると(n1≠n2)、一次巻線N1の巻数n1に対する二次巻線N2の巻数n2の比n(=n2/n1)が1以上の場合にはインダクタ38のインダクタンス値L3が次式の関係を満たすことが望ましい。
【0030】
【数1】
Figure 2004266928
【0031】
また、nが1以下の場合にはインダクタ38のインダクタンス値L3が次式の関係を満たすことが望ましい。
【0032】
【数2】
Figure 2004266928
【0033】
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図4に基づいて説明する。上述の実施形態1ではトランス13の一次巻線N1と直列にインダクタ38を接続しているのに対して、本実施形態では漏れインダクタンスの大きい磁気漏れトランス13aを用い、磁気漏れトランス13aの漏れインダクタンスLxで一次巻線N1と直列に接続されたインダクタンス要素を構成し、実施形態1と同様の効果を得ている。尚、基本的な回路構成は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0034】
ここで磁気漏れトランス13aは、漏れインダクタンスLxを含めた一次側のインダクタンス値をL1、二次側のインダクタンス値をL2、相互インダクタンスをM、一次巻線N1と二次巻線N2の巻線比をn(=n2/n1)とすると、一次側のインダクタンス値L1を二次側のインダクタンス値L2よりも大きくする必要があり、そのインダクタンス値L1は、nが1以上の場合は、
【0035】
【数3】
Figure 2004266928
【0036】
であることが望ましく、nが1以下の場合は、
【0037】
【数4】
Figure 2004266928
【0038】
となることが望ましい。また、巻線比が略1(巻線比が約0.98以上且つ約1.02以下)であれば、相互コンダクタンスMの少なくとも約1.05倍であることが望ましい(L1≧1.05M)。
【0039】
なお磁気漏れトランス13aとしては、一次側のインダクタンス値L1が二次側のインダクタンス値L2よりも大きくなるように構成する必要があり、図5(a)に示すようにドラムコアやロッドコアなどの開磁路コア40を用い、コア40に一次巻線N1と二次巻線N2とを層状に巻回する場合には、コア40に対して一次巻線N1を巻線する距離に比べて、二次巻線N2を巻線する距離が遠くなるように巻線すれば良い。すなわち、コア40に対して一次巻線N1を内周側に、二次巻線N2を外周側に巻回することで、一次巻線N1に比べて二次巻線N2のコア40に対する結合を下げて、一次側のインダクタンス値L1を二次側のインダクタンス値L2よりも大きくできる。
【0040】
また図5(b)に示すようにドラムコアやロッドコアなどの開磁路コア40を用いる場合や、図5(c)に示すようにEEコアやEIコアなどの閉磁路コア41を用いる場合に、一次巻線N1を巻線する幅が、二次巻線N2を巻線する幅よりも広くなるように、巻線する幅を変えたものでも良く、一次巻線N1を巻線する幅を二次巻線N2に比べて広げることで、コア40,41に対する二次巻線N2の結合を一次巻線N1よりも下げて、一次側のインダクタンス値L1を二次側のインダクタンス値L2よりも大きくできる。
【0041】
また更に図5(d)に示すようなEIコアなどのギャップ付きの閉磁路コア42を用いる場合には、ギャップ位置に対する一次巻線N1と二次巻線N2の巻位置を変えるようにしても良い。すなわち、ギャップ42aのある側に二次巻線N2を巻線するとともに、ギャップ42aから離れた位置に一次巻線N1を巻線することによって、コア42に対する二次巻線N2の結合が一次巻線N1よりも弱まり、一次側のインダクタンス値L1を二次側のインダクタンス値L2よりも大きくできる。
【0042】
(実施形態3)
本発明の実施形態3を図6及び図7に基づいて説明する。図6は本実施形態の回路図であり、上述の実施形態2においてスイッチング素子12として、一次巻線N1及びコンデンサ14の接続点にコレクタが接続されると共に、入力電源の低電位側の端子にエミッタが接続されたNPN形のトランジスタを用い、スイッチング素子12の制御端(ベース)にPWM信号を出力して、そのオン/オフを制御することで、出力電圧Voutを所望の電圧値に安定化するPWM制御回路17を付加したものであって、スイッチング素子12及びPWM制御回路17以外は実施形態2と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0043】
PWM制御回路17は、制御電源回路6の出力端にカソードが接続された定電圧ダイオード18a及び定電圧ダイオード18aのアノードと入力電源の低電位側の端子との間に接続された抵抗18bからなる誤差検出回路18と、矩形波信号を出力する発振器19a及び発振器19aの出力を微分して鋸波を発生する擬似微分回路19bからなる鋸波発生回路19と、誤差検出回路18の出力と鋸波発生回路19の出力との高低を比較することでスイッチング素子12の制御端に印加するPWM信号を発生するコンパレータ20とで構成される。
【0044】
PWM制御回路17では、誤差検出回路18から得られた信号と、鋸波発生回路19から入力された鋸波との高低をコンパレータ20で比較することによってPWM信号を得ており、出力電圧Voutが定電圧ダイオード18aのツェナー電圧を超える期間が長くなるほご、PWM信号のオンデューティが小さくなるので、スイッチング素子12のオン期間が短くなって、出力電圧Voutが低下する。一方、出力電圧Voutが定電圧ダイオード18aのツェナー電圧を超える期間が短くなるほど、PWM信号のオンデューティが大きくなり、スイッチング素子12のオン期間が長くなるので、出力電圧Voutが増加し、出力電圧Voutが所望の電圧値に制御されるのである。
【0045】
尚、図6ではコンパレータ20を用いて誤差検出回路18の出力と鋸波発生回路19の出力との高低を比較しているが、図7に示すように2個のトランジスタ21a,21bを用いてコンパレータ回路21を構成し、このコンパレータ回路21で誤差検出回路18の出力と鋸波発生回路19の出力との高低を比較するようにしても良い。
【0046】
(実施形態4)
本発明の実施形態4を図8及び図9に基づいて説明する。図8は本実施形態の回路図であり、上述の実施形態2においてスイッチング素子12として、一次巻線N1及びコンデンサ14の接続点にコレクタが接続されると共に、入力電源の低電位側の端子に抵抗26を介してエミッタが接続されたNPN形のトランジスタを用い、スイッチング素子12の制御端(ベース)に制御信号を出力してスイッチング素子12を自励発振させる自励制御回路22を付加したものであって、スイッチング素子12及び自励制御回路22以外の構成は実施形態2と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0047】
自励制御回路22は、出力誤差検出回路23と、ベース電流調整回路24と、微分回路25と、スイッチング素子12のエミッタと入力電源の低電位側の端子との間に接続された抵抗26とで構成される。
【0048】
出力誤差検出回路23は、制御電源回路6の出力端にカソードが接続された定電圧ダイオード23aと、定電圧ダイオード23aのアノードに一端が接続された抵抗23bとを備え、出力電圧Voutが定電圧ダイオード23aのツェナー電圧を超えると定電圧ダイオード23aが導通する。
【0049】
ベース電流調整回路24は、NPN形のトランジスタからなり、スイッチング素子12のベースと入力電源の低電位側の端子との間にコレクタ−エミッタ間が接続されるとともに、抵抗23bの他端にベースが接続されたスイッチング素子24aと、スイッチング素子24aのエミッタに負極側の端子が接続されるベース電流供給用の直流電源24bと、スイッチング素子24aのコレクタと直流電源24bの正極側の端子との間に接続される抵抗24cとで構成され、出力誤差検出回路23の検出値に基づいてスイッチング素子12の制御端(ベース)に与える制御信号すなわちベース電流を調整する。尚、ベース電流調整回路24はベース電流を供給するための電源として直流電源24bを備えているが、ベース電流の供給源を別電源としても良いし、入力端或いは出力端からインピーダンス素子を介して電源を得るようにしても良い。
【0050】
微分回路25は、スイッチング素子12のコレクタとスイッチング素子24aのベースとの間に接続されたコンデンサ25a及び抵抗25bの直列回路からなり、スイッチング素子12のコレクタ電圧の変化を検出してベース電流調整回路24にフィードバックする。
【0051】
以下に自励制御回路22の動作を説明する。出力電圧Voutが定電圧ダイオード23aのツェナー電圧を超えると、出力電圧Voutとツェナー電圧との差電圧が抵抗23bに印加されて、差電圧に応じた電流が抵抗23bに流れるので、出力電圧Voutがツェナー電圧を超えれば超えるほどスイッチング素子24aのベース電流が増加する。この時、スイッチング素子24aのベース電流が増加すると、直流電源24bから抵抗24cを介してスイッチング素子24aに流れる電流が増加するので、スイッチング素子12のベース電流が減少する。一方、出力電圧Voutがツェナー電圧よりも低くなると、定電圧ダイオード23aがオフして、スイッチング素子24aのベース電流が減少し、直流電源24bから抵抗24cを介してスイッチング素子24aに流れる電流が減少するので、スイッチング素子12のベース電流が増加する。
【0052】
ここで、ベース電流調整回路24から供給されるベース電流の増加によってスイッチング素子12がオンし、スイッチング素子12のコレクタ−エミッタ間に電流が流れると、コレクタ電流の増加に伴って抵抗26による電圧降下が増加し、抵抗26による電圧降下がスイッチング素子12のベース電圧を超えると、スイッチング素子12がオフし始める。ここに、スイッチング素子12がオフし始める時のコレクタ電流の電流値がベース電流調整回路24によって制御され、オン時間が調整されることになる。
【0053】
スイッチング素子12がオフし始めると、コレクタ電圧が上昇するが、コレクタ電圧の上昇は微分回路25によって検出されて、スイッチング素子24aのベースに与えられ、そのコレクタ電流が増加するので、スイッチング素子12のベース電流を急激に減少させて、スイッチング素子12を急速にオフさせる。
【0054】
スイッチング素子12のオフによってトランス13aのエネルギーがコンデンサ14,16に放出されるのであるが、エネルギーの放出が完了すると、スイッチング素子12のコレクタ電圧が(Vin+Vout)から低下し始める。コレクタ電圧の減少は微分回路25によって検出され、その出力がスイッチング素子24aのベースに与えられるので、スイッチング素子24aのベース電流が減少して、そのコレクタ電流が減少し、スイッチング素子12のベース電流を増やして、スイッチング素子12をオンさせる。
【0055】
本回路では以上のようなスイッチング動作を繰り返すことで、スイッチング素子12を自励発振させ、安定な出力を得ることができる。また、このような自励発振動作によって、スイッチング素子12のコレクタ電流の休止期間を無くすことができ、入力電流のピーク値やリップルをさらに低減できる。
【0056】
またSEPIC方式のコンバータでは、図1及び図2に示すように一次側のインダクタンスを増やさなくても、電流連続モード(トランスやインダクタンス電流がゼロになる期間がないモード)で動作させることにより入力電流のピーク値やリップルを低減できるが、スイッチング素子12に制御信号を与える他励式の制御回路が必要になって、回路構成が複雑になるという問題がある。それに対して本実施形態ではスイッチング素子12を自励発振させる自励制御回路22を設けることで、スイッチング素子12のコレクタ電流の休止期間を無くして、入力電流のピーク値やリップルをさらに低減させており、回路構成を複雑にすることなく入力電流のピーク値やリップルをさらに低減することができる。
【0057】
また、本実施形態では微分回路25によりスイッチング素子12のコレクタ及び一次巻線N1の接続点の電圧変化を検出して、ベース電流調整回路24にフィードバックしているが、トランス13の巻線N1,N2の内、入力電源に接続されていない端子の電圧を検出すれば良く、図9に示すようにコンデンサ14及び二次巻線N2の接続点とスイッチング素子24aのベースとの間に、コンデンサ25a及び抵抗25bの直列回路からなる微分回路25を接続して、上記接続点の電圧変化を検出し、ベース電流調整回路24にフィードバックしても良い。
【0058】
(実施形態5)
本発明の実施形態5を図10に基づいて説明する。尚、本回路の基本的な構成は実施形態4で説明した図8の電源装置と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、以下では本実施形態の特徴部分について説明する。
【0059】
本回路では、図8の回路において、スイッチング素子12の制御端(ベース)とベース電流調整回路24の出力端との間にコンデンサ27を接続してあり、これによって、スイッチング素子24aがオフし始める際にコンデンサ27の充電電圧によって逆バイアスがかけられ、スイッチング素子24aのオフ動作を高速化することができ、また発振不良でスイッチング素子12がオンし続けることによって、素子が破壊されるのを防止できる。さらに、コンデンサ27にバイアス電圧が発生するので、ベース電流供給用のインピーダンス素子(抵抗24c)の損失を低減できる。
【0060】
また本実施形態では出力誤差検出回路23を、制御電源回路6の出力端に一端が接続された抵抗23bと、抵抗23bの他端にカソードが接続された定電圧ダイオード23aと、定電圧ダイオード23aのアノードとスイッチング素子24aのベースとの間にエミッタ−コレクタ間が接続されたPNP形のトランジスタ23cと、トランジスタ23cのベース電位を与える直流電源23dとで構成しており、これによって定電圧ダイオード23aのツェナー電圧と直流電源23dの電源電圧との和の電圧(基準電圧)と出力電圧Voutとの誤差が検出される。すなわち、出力電圧Voutが上記基準電圧を超えると、基準電圧との誤差量に応じた大きさの電流が出力され、スイッチング素子24aのベース電流が増加する。この時、ベース電流調整回路24では、直流電源24bから抵抗24cを介してスイッチング素子24aに流れる電流が増加するので、スイッチング素子12のベース電流が減少する。一方、出力電圧Voutが基準電圧よりも低くなると、定電圧ダイオード23aがオフして、スイッチング素子24aのベース電流が減少し、直流電源24bから抵抗24cを介してスイッチング素子24aに流れる電流が減少するので、スイッチング素子12のベース電流が増加する。
【0061】
ここで、ベース電流調整回路24から供給されるベース電流が増加してスイッチング素子12がオンし、スイッチング素子12のコレクタ−エミッタ間に電流が流れると、コレクタ電流の増加に伴って抵抗26による電圧降下が増加し、抵抗26による電圧降下がスイッチング素子12のベース電圧を超えると、スイッチング素子12がオフし始める。
【0062】
スイッチング素子12がオフし始めると、コレクタ電圧が上昇するが、コレクタ電圧の上昇は微分回路25によって検出されて、スイッチング素子24aのベースに与えられ、そのコレクタ電流を増加させることで、スイッチング素子12のベース電流を急激に減少させて、スイッチング素子12を急速にオフさせる。
【0063】
スイッチング素子12のオフによってトランス13aのエネルギーがコンデンサ14,16に放出され、エネルギーの放出が完了すると、スイッチング素子12のコレクタ電圧が(Vin+Vout)から低下し始める。コレクタ電圧の減少は微分回路25によって検出され、その出力がスイッチング素子24aのベースに与えられるので、スイッチング素子24aのベース電流が減少して、そのコレクタ電流が減少し、スイッチング素子12のベース電流を増やして、スイッチング素子12をオンさせる。以上のようなスイッチング動作を繰り返すことで、スイッチング素子12を自励発振させ、安定な出力を得ることができる。
【0064】
なお、本実施形態ではベース電流調整回路24のスイッチング素子24aの制御端(ベース)に抵抗28を介して外部入力端子t1を接続してあり、外部入力端子t1に外部から停止信号を入力することで、スイッチング素子24aをオンさせて、スイッチング素子12のベース電流を減少させ、スイッチング素子12を強制的に停止させることができる。
【0065】
(実施形態6)
本発明の実施形態6を図11に基づいて説明する。尚、本回路の基本的な構成は実施形態4で説明した図8の電源装置と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略し、以下では本実施形態の特徴部分について説明する。
【0066】
上述した図8の回路では、ベース電流調整回路24にベース電流を供給するための直流電源24bを設けていたが、本実施形態では制御電源回路6の出力からベース電流を供給する電源を得ており、後述する調整回路29のスイッチング素子29aと抵抗とを介して制御電源回路6の出力端子間にコレクタ−エミッタ間が接続されたスイッチング素子24aと、スイッチング素子24aのコレクタに一端が接続されるとともに他端が起動回路30の出力端に接続された抵抗24dとでベース電流調整回路24を構成している。
【0067】
また本回路では、制御電源回路6の出力端からベース電流調整回路24への電源供給をオン/オフすることによって、ベース電流調整回路24により供給されるベース電流をダイオード15のオン/オフ状態によって調整する調整回路29を設けている。この調整回路29は、エミッタがダイオード15のカソードに接続されるとともに、コレクタが抵抗を介してスイッチング素子24aのコレクタに接続されたPNP形のトランジスタからなるスイッチング素子29aと、スイッチング素子29aのベースとダイオード15のアノードとの間に接続された抵抗29bとで構成される。
【0068】
以下に調整回路29の動作を簡単に説明する。ベース電流を流す必要のないスイッチング素子12のオフ時には、トランス13aのエネルギーがコンデンサ16に放出されて、ダイオード15がオンする。調整回路29ではスイッチング素子29aによりダイオード15の両端電圧を検出しており、ダイオード15がオンになると、スイッチング素子29aにベース電流が流れなくなって、スイッチング素子29aがオフし、ベース電流調整回路24への電源供給が遮断されるので、スイッチング素子12にベース電流が流れなくなる。
【0069】
その後、トランス13aからコンデンサ16へのエネルギーの放出が終了すると、ダイオード15がオフになり、ダイオード15の両端間に逆電圧が印加される。ダイオード15の両端間に逆電圧が加わると、スイッチング素子29aにベース電流が流れて、スイッチング素子29aがオンになり、ベース電流調整回路24にベース電流の供給源が接続されるので、ベース電流調整回路24からスイッチング素子12にベース電流が供給されて、スイッチング素子12がオンする。
【0070】
このように調整回路29では、ダイオード15のオン/オフ状態に応じて、ベース電流調整回路24からスイッチング素子12へのベース電流の供給を調整しており、ダイオード15のオフ時にはベース電流調整回路24からベース電流を供給させることで、スイッチング素子12をオンさせるとともに、ダイオード15のオン時(スイッチング素子12のオフ時)にはベース電流調整回路24からのベース電流を停止させることで、不要なベース電流がスイッチング素子12に流れるのを防止して、ベース電流による損失を低減できる。尚、自励発振回路22による自励発振動作は実施形態4の動作と同様であるのでその説明は省略する。
【0071】
また本回路でも、図8の回路において、スイッチング素子12の制御端(ベース)とベース電流調整回路24の出力端との間にコンデンサ27を接続してあり、これによって、スイッチング素子24aがオフし始める際にコンデンサ27の充電電圧によって逆バイアスがかけられ、スイッチング素子24aのオフ動作を高速化することができ、また発振不良でスイッチング素子12がオンし続けることによって、素子が破壊されるのを防止できる。さらに、コンデンサ27にバイアス電圧が発生するので、ベース電流供給用のインピーダンス素子(抵抗)の損失を低減できる。
【0072】
また本回路では、入力電圧が所定電圧以上になるとスイッチング素子12の制御端(ベース)にベース電流を供給し始める起動回路30を、コンデンサ27と抵抗24dとの直列回路を介してスイッチング素子12のベースに接続しており、起動時に入力電圧Vinが所定電圧以上になると、起動回路30がベース電流の供給を始めることで、自励制御回路22による自励発振動作を確実に開始させることができる。
【0073】
(実施形態7)
本発明に係る電源装置を制御回路の電源として用いる放電灯点灯装置の一実施形態を図12に基づいて説明する。
【0074】
放電灯点灯装置Aは、直流電源1の電源電圧をスイッチングすることで、高輝度放電灯のようなランプ3が必要とする電力に変換してランプ3に供給する電力変換回路2と、電力変換回路2の出力電圧を検出し、出力電圧が所望の電圧値になるように電力変換回路2のスイッチング動作を制御する制御回路4と、ランプ始動時に高電圧を印加して放電を開始させるイグナイタ回路5と、電力変換回路2の内部で生成された電圧を入力として制御回路4に動作電源を供給する制御電源回路6とで構成される。
【0075】
電力変換回路2は、電解コンデンサからなるコンデンサ31、FETからなるスイッチング素子32、ダイオード33、インダクタ34及びコンデンサ36からなり、入力電圧を降圧した一定の電圧を発生する降圧チョッパ回路2aと、降圧チョッパ回路2aの出力電圧をFETからなるスイッチング素子37a〜37dでスイッチングすることにより交流電圧に変換してランプ3に供給するフルブリッジ形のインバータ回路2bとで構成され、スイッチング素子32及び37a〜37dの制御端には制御回路4からの制御信号a〜eが入力されて、オン/オフが制御される。
【0076】
制御電源回路6は実施形態4で説明した図8の回路と同様の回路構成を有し、降圧チョッパ回路2aの限流用のインダクタ34に補助巻線34aを設け、補助巻線34aに発生する電圧をダイオード35で整流して得た電圧を入力電圧としている。尚、制御電源回路6の構成及び動作は実施形態4と同様であるのでその説明は省略する。
【0077】
ここで、放電灯点灯装置Aの電源が商用電源の場合には、電力変換回路2内で生成される電圧を制御電源回路6に直接入力すると、電圧が高いために、制御電源回路6の構成部品に耐圧の高い素子を使用する必要があるが、補助巻線34aにより降圧した電圧を制御電源回路6に入力しているので、構成部品の耐圧を下げることができる。また、ランプ3の状態によって制御電源回路6の入力が大きく変動するため、入力段のコンデンサ11の静電容量をできるだけ小さくすることが望ましいが、実施形態4で説明したように制御電源回路6の入力電流のピーク値やリップルを下げることができたので、コンデンサ11に静電容量の小さいものを使用することができ、入力電源の電圧変動にも対応できる。
【0078】
尚、本実施形態では制御電源回路6の電源として、直流電源1を入力とした降圧チョッパ回路2a内で生成される電圧を用いているが、商用交流電源を入力としたPFC回路の出力を用いても良いし、PFC回路の内部で発生する電圧を電源として用いても良い。
【0079】
また上述の各実施形態では、スイッチング素子12としてトランジスタを例に説明を行ったが、スイッチング素子12をトランジスタに限定する趣旨のものではなく、FETやIGBTなどのスイッチング素子を用いても良い。また、PWM制御回路17や自励制御回路22の回路構成も上記の構成に限定する趣旨のものではなく、同様の機能を有するものであれば、回路構成は問わない。
【0080】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明は、直流電源の両端間に接続された第1のコンデンサと、直流電源の高電位側の端子に一端が接続されたトランスの一次巻線と、当該一次巻線の他端と直流電源の低電位側の端子との間に接続されたスイッチング素子と、一次巻線とスイッチング素子との接続点に一端が接続された第2のコンデンサと、スイッチング素子の両端間に第2のコンデンサを介して接続されたトランスの二次巻線と、当該二次巻線と第2のコンデンサとの接続点にアノードが接続された整流素子と、二次巻線の両端間に整流素子を介して接続された第3のコンデンサとを備え、スイッチング素子をオン/オフさせることで直流電源の電源電圧を所望の電圧に変換するシングルエンド1次インダクタンスコンバータ方式のコンバータ回路からなり、入力電流のピーク値及びリップルが小さくなるようにトランスの一次巻線又は二次巻線の少なくとも何れか一方と直列にインダクタンス要素を接続したことを特徴とし、インダクタンス要素を付加することで入力電流のピーク値及びリップルを小さくしているので、入力端子間に接続される第1のコンデンサに静電容量の小さい小型のものを使用でき、電源装置が大型化するのを防止できるという効果があり、また入力電流のピーク値及びリップルを小さくすることで、入力側に発生するノイズを低減できるという効果もある。
【0081】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、インダクタンス要素が一次巻線と直列に接続されたことを特徴とし、請求項1の発明と同様の効果がある。
【0082】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、一次巻線とインダクタンス要素との合成インダクタンス値を、二次巻線のインダクタンス値よりも大きくしたことを特徴とし、請求項1の発明と同様に、一次巻線と直列にインダクタンス要素を接続して、一次側のインダクタンス値を二次側に比べて大きくすることで、入力電流のピーク値やリップルを低減でき、その結果入力端子間に接続される第1のコンデンサに静電容量の小さい小型のものを使用できるから、電源装置が大型化するのを防止できるという効果がある。
【0083】
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1つの発明において、インダクタンス要素のインダクタンス値を、当該インダクタンス要素が直列に接続された巻線のインダクタンス値よりも小さくしたことを特徴とし、請求項1〜3の発明と同様の効果がある。
【0084】
請求項5の発明は、請求項3の発明において、インダクタンス要素がトランスの漏れインダクタンスからなり、漏れインダクタンスを含めた一次側のインダクタンス値を、二次側のインダクタンス値よりも大きくしたことを特徴とし、トランスの漏れインダクタンスでインダクタンス要素を構成しているので、部品点数を少なくできるという効果がある。
【0085】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、トランスの巻線比が略1であり、一次側のインダクタンス値が相互インダクタンスの少なくとも約1.05倍であることを特徴とし、請求項5の発明と同様の効果がある。
【0086】
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか1つの発明において、出力電圧と基準電圧との誤差を検出する出力誤差検出回路と、トランスの一次巻線及び二次巻線の内直流電源に接続されていない端子に発生する電圧の変化を検出して、変化に応じた電圧を発生する微分回路と、出力誤差検出回路及び微分回路の出力に基づいて所望の出力電圧が得られるようにスイッチング素子の制御端に出力する制御信号のオン時間を調整する制御信号調整回路とを具備してスイッチング素子を自励発振させる自励制御回路を備えて成ることを特徴とし、スイッチング素子のオン/オフに応じて一次巻線及び二次巻線の内直流電源に接続されていない端子に発生する電圧が変化するので、微分回路の出力と出力誤差検出回路の出力とに基づいて制御信号調整回路が制御信号のオン時間を調整することで、スイッチング素子を自励発振でき、スイッチング素子の休止期間を無くすことで、入力電流のピーク値やリップルをさらに低減できるという効果がある。
【0087】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、外部からの信号入力によって制御信号調整回路からスイッチング素子の制御端への制御信号の出力を強制的に停止させる手段を設けたことを特徴と、外部からスイッチング素子の制御端への制御信号の出力を停止させることで、自励発振動作を停止できるという効果がある。
【0088】
請求項9の発明は、請求項7の発明において、スイッチング素子は制御信号の大きさに応じた電流を流し、整流素子がオンになると制御信号調整回路からスイッチング素子の制御端への制御信号の出力を停止させる手段を設けたことを特徴とし、整流素子のオン時にはスイッチング素子がオフしているので、不要な制御信号がスイッチング素子の制御端に流れるのを停止して、制御信号による損失を低減できるという効果がある。
【0089】
請求項10の発明は、電源電圧をランプの点灯に必要な電圧に変換してランプに供給する電力変換回路と、電力変換回路の変換動作を制御する制御回路と、制御回路の動作電源を生成する請求項1〜9の何れか1つに記載の電源装置と、を具備して成ることを特徴とし、制御回路の動作電源として小型の電源装置を用いた放電灯点灯装置を実現でき、また電源装置の入力側に発生するノイズを低減できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の回路図である。
【図2】(a)〜(c)は同上の各部の波形図である。
【図3】(a)はインダクタンス値の比率(L3/L)と入力電流のピーク値との関係を示す図、(b)はインダクタンス値の比率(L3/L)と入力電流の実効値との関係を示す図である。
【図4】実施形態2の回路図である。
【図5】(a)〜(d)は同上に用いる磁気漏れトランスの断面図である。
【図6】実施形態3の回路図である。
【図7】同上の別の回路構成を示す要部の回路図である。
【図8】実施形態4の回路図である。
【図9】同上の別の回路構成を示す回路図である。
【図10】実施形態5の回路図である。
【図11】実施形態6の回路図である。
【図12】実施形態7の回路図である。
【図13】従来の放電灯点灯装置の概略構成図である。
【図14】従来の電源装置の具体回路図である。
【図15】(a)〜(c)は同上の各部の波形図である。
【符号の説明】
6 制御電源回路
11,14,16 コンデンサ
12 スイッチング素子
13 トランス
15 ダイオード
38 インダクタ
N1 一次巻線
N2 二次巻線

Claims (10)

  1. 直流電源の両端間に接続された第1のコンデンサと、直流電源の高電位側の端子に一端が接続されたトランスの一次巻線と、当該一次巻線の他端と直流電源の低電位側の端子との間に接続されたスイッチング素子と、一次巻線とスイッチング素子との接続点に一端が接続された第2のコンデンサと、スイッチング素子の両端間に第2のコンデンサを介して接続された前記トランスの二次巻線と、当該二次巻線と第2のコンデンサとの接続点にアノードが接続された整流素子と、二次巻線の両端間に整流素子を介して接続された第3のコンデンサとを備え、スイッチング素子をオン/オフさせることで直流電源の電源電圧を所望の電圧に変換するシングルエンド1次インダクタンスコンバータ方式のコンバータ回路からなり、入力電流のピーク値及びリップルが小さくなるように前記トランスの一次巻線又は二次巻線の少なくとも何れか一方と直列にインダクタンス要素を接続したことを特徴とする電源装置。
  2. 前記インダクタンス要素が前記一次巻線と直列に接続されたことを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  3. 前記一次巻線と前記インダクタンス要素との合成インダクタンス値を、前記二次巻線のインダクタンス値よりも大きくしたことを特徴とする請求項2記載の電源装置。
  4. 前記インダクタンス要素のインダクタンス値を、当該インダクタンス要素が直列に接続された巻線のインダクタンス値よりも小さくしたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載の電源装置。
  5. 前記インダクタンス要素が前記トランスの漏れインダクタンスからなり、漏れインダクタンスを含めた一次側のインダクタンス値を、二次側のインダクタンス値よりも大きくしたことを特徴とする請求項3記載の電源装置。
  6. 前記トランスの巻線比が略1であり、一次側のインダクタンス値が相互インダクタンスの少なくとも約1.05倍であることを特徴とする請求項5記載の電源装置。
  7. 出力電圧と基準電圧との誤差を検出する出力誤差検出回路と、前記トランスの一次巻線及び二次巻線の内直流電源に接続されていない端子に発生する電圧の変化を検出して、変化に応じた電圧を発生する微分回路と、出力誤差検出回路及び微分回路の出力に基づいて所望の出力電圧が得られるように前記スイッチング素子の制御端に出力する制御信号のオン時間を調整する制御信号調整回路とを具備して前記スイッチング素子を自励発振させる自励制御回路を備えて成ることを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載の電源装置。
  8. 外部からの信号入力によって前記制御信号調整回路から前記スイッチング素子の制御端への制御信号の出力を強制的に停止させる手段を設けたことを特徴とする請求項7記載の電源装置。
  9. 前記スイッチング素子は前記制御信号の大きさに応じた電流を流し、前記整流素子がオンになると前記制御信号調整回路から前記スイッチング素子の制御端への制御信号の出力を停止させる手段を設けたことを特徴とする請求項7記載の電源装置。
  10. 電源電圧をランプの点灯に必要な電圧に変換してランプに供給する電力変換回路と、電力変換回路の変換動作を制御する制御回路と、制御回路の動作電源を生成する請求項1〜9の何れか1つに記載の電源装置と、を具備して成ることを特徴とする放電灯点灯装置。
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