JP3462526B2 - 不揮発性記憶装置及びその製造方法 - Google Patents

不揮発性記憶装置及びその製造方法

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JP3462526B2 JP11059593A JP11059593A JP3462526B2 JP 3462526 B2 JP3462526 B2 JP 3462526B2 JP 11059593 A JP11059593 A JP 11059593A JP 11059593 A JP11059593 A JP 11059593A JP 3462526 B2 JP3462526 B2 JP 3462526B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不揮発性記憶装置及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体産業の発展に伴い、情報を
半永久的に記憶する不揮発性記憶装置の集積化が要望さ
れている。この要求に応じるためには、メモリセル回路
の集積度を向上させることが考えられている。そこで、
従来より、1トランジスタ/1セル構造を有する不揮発
性記憶装置が提案されている。図10は、従来の不揮発
性記憶装置の等価回路図である。同図を参照して、この
不揮発性記憶装置は、フローティングゲートFGを有す
るメモリトランジスタ1A,1B,1C,1Dのみから
なるメモリセル2A,2B,2C,2Dが、行方向X及
び列方向Yに沿ってマトリクス状に配列されている。
【0003】行方向Xに沿って配列されているメモリセ
ル2A,2B及び2C,2D内のメモリトランジスタ1
A,1B及び1C,1Dのコントロールゲートには、ワ
ードラインWL1,WL2が接続されており、列方向Y
に沿って配列されているメモリセル2A,2C及び2
B,2D内のメモリトランジスタ1A,1C及び1B,
1Dのドレインには、ビットラインBL1,BL2が接
続されている。さらにまた、各メモリセル2A,2B,
2C,2D内のメモリトランジスタ1A,1B,1C,
1Dのソースには、ソースラインSが共通接続されてお
り、基板には基板ラインSUBが共通に設けられてい
る。
【0004】図10において、メモリセル2Aに情報を
書込む際には、ソースラインS及び基板ラインSUBに
0Vを印加しておき、メモリセル2Aが接続されている
ワードラインWL1に対して10Vを印加し、メモリセ
ル2Aを選択するため、メモリセル2Aが接続されてい
るビットラインBL1に対して6Vを印加すると共に、
非選択のメモリセル2C,2Dが接続されているワード
ラインWL2に対して0Vを印加し、非選択のメモリセ
ル2B,2Dが接続されているビットラインBL2を開
放(open)状態とする。
【0005】そうすると、メモリセル2Aでは、そのメ
モリトランジスタ1AのフローティングゲートFGに電
荷が注入される。その結果、メモリセル2Aは情報の書
込状態となる。なお、以下の説明において、メモリトラ
ンジスタ1A,1B,1C,1Dを総称するときは「メ
モリトランジスタ1」という。
【0006】図11は従来のメモリトランジスタの構成
を示す概略断面図である。同図を参照して、上記メモリ
トランジスタ1は、P型シリコン基板10と、シリコン
基板10の表面層に所定の間隔をあけて形成されたソー
ス領域10a及びドレイン領域10bと、ソース領域1
0a及びドレイン領域10bで挟まれるように生じるチ
ャネル領域10c上に形成されたトンネル酸化膜11
と、トンネル酸化膜11上に形成されたフローティング
ゲート12と、フローティングゲート12上に形成され
たONO (oxide-nitride-oxide)膜13と、ONO膜1
2上に形成されたコントロールゲート14とを備えてお
り、フローティングゲート12に電荷を注入したり、取
り出したりすることで情報の記憶を行う。それゆえ、こ
のメモリトランジスタ1は、スタックゲート型あるいは
フローティングゲート型と呼ばれている。
【0007】情報の書込時において、メモリトランジス
タ1のソース領域10及び基板30にそれぞれ0Vを印
加しておき、コントロールゲート14に10V、ドレイ
ン領域10bに6Vをそれぞれ印加すると、ソース領域
10a−ドレイン領域10b間に飽和チャネル電流が流
れる。ドレイン領域10bの近傍のピンチオフ領域(pin
ch off region) では、高電界により加速されたエレク
トロンがイオン化(impact ionization) を起こし、高エ
ネルギーを持つエレクトロン、いわゆるホットエレクト
ロンが発生する。このホットエレクトロンは、トンネル
酸化膜11をFN(Fowller-Nordheim)トンネルしてフロ
ーティングゲート12に注入される。これにより、情報
の書込が達成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記不揮発性記憶装置
では、情報の書込に際し、メモリトランジスタのフロー
ティングゲートにエレクトロンを注入している。この
際、書込電流を大きくして加速されたエレクトロンをド
レイン領域近傍のシリコンに衝突させ、ホットエレクト
ロンを発生させ、このホットエレクトロンを局所的にフ
ローティングゲートに注入させている。そのため、局所
的にトンネル酸化膜が劣化し、書換(書込/消去)回数
の低下につながっていた。
【0009】また、局所的な書込であるため、エレクト
ロンがフローティングゲート全体に蓄積されるのに時間
を要し、瞬時に情報を書込むことができないでいた。さ
らに、書込時において、非選択のメモリセル内に書込デ
ィスターブが発生することがあった。例えば、図10に
おいて、書込に際しメモリセル2Aを選択した場合、ビ
ットラインBL1を共有している非選択のメモリセル2
Cにあっては、図12(a)に示すように、そのメモリ
トランジスタ1Cのコントロールゲート14に0Vが、
ドレイン領域10bに6Vがそれぞれ印加されることに
なり、いわゆるドレインディスターブ(drain disturb)
が発生する。すなわち、メモリトランジスタ1Cは、フ
ローティングゲート12にエレクトロンが蓄積されてい
る書込状態にあると、フローティングゲート12に蓄積
されているエレクトロンがドレイン領域10cに引き抜
かれる。その結果、メモリセル2Cに書込まれた情報が
破壊される。
【0010】一方、選択されたメモリセル2Aとワード
ラインWL1を共有している非選択のメモリセル2Bに
あっては、図12(b)に示すように、そのメモリトラ
ンジスタ1Bのコントロールゲート14には10Vが、
基板30には0Vが印加されることになって、いわゆる
ゲートディスターブ(gate disturb)が発生する。すなわ
ち、メモリトランジスタ1Bは、フローティングゲート
12にエレクトロンが蓄積されていない消去状態にある
と、基板30−コントロールゲート14間の電位差によ
り、FNトンネル電流が発生し、このFNトンネル電流
によりエレクトロンがフローティングゲート12に注入
される。その結果、メモリセル2Bに誤って情報が書込
まれる。
【0011】本発明は、上記に鑑み、 書換可能回数を増加できる。 瞬時に情報の書換が行える。 情報の書込時における書込ディスターブを防止でき
る。 といったことが可能な不揮発性記憶装置及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0012】
【0013】
【課題を解決するための手段】 請求項記載に不揮発性
記憶装置は、予め定める第1の導電型式をした半導体基
板に、電荷を注入したり、取り出したりすることで情報
の記憶を行う、複数の不揮発性記憶素子が、行方向及び
列方向に沿ってマトリクス状に配列形成されているもの
であって、上記各不揮発性記憶素子は、上記半導体基板
の表面層に所定の間隔をあけて形成され、上記第1の導
電型式とは反対の第2の導電型式をしたソース領域及び
ドレイン領域、上記ソース領域及びドレイン領域で挟ま
れるように生じるチャネル領域上に、ソース領域と所定
のオフセット間隔をあけて形成され、チャネル領域に発
生した電荷を通過させ得るトンネル絶縁膜、上記ソース
領域に接触すると共に、上記ソース領域と上記トンネル
絶縁膜との間のチャネル領域であるオフセット領域上に
延設されているオフセットゲート、上記トンネル絶縁膜
上に、オフセットゲートの一部領域を覆う状態で形成さ
れ、トンネル絶縁膜を通過してきた電荷を蓄積する電荷
蓄積層、上記電荷蓄積層上に形成された所定の制御電圧
が印加されるメモリゲート、並びに上記オフセットゲー
トと電荷蓄積層との間、及びオフセットゲートとチャネ
ル領域との間に介在された、トンネル絶縁膜よりも相対
的に厚い絶縁膜を含んでおり、行方向に沿って配列され
ている各不揮発性記憶素子のメモリゲートには、ワード
ラインが接続され、列方向に沿って配列されている各不
揮発性記憶素子のドレイン領域にはビットラインが接続
され、各不揮発性記憶素子のオフセットゲートには、ソ
ースラインが共通接続され、半導体基板には、共通の基
板ラインが設けられており、上記不揮発性記憶装置は、
さらに、情報の書込時に、ソースライン及び基板ライン
を接地電位としておき、情報の書込を行う不揮発性記憶
素子を選択するため、この選択された不揮発性記憶素子
が接続されているワードラインに対して、接地電位の半
導体基板と上記電荷蓄積層との間でFNトンネル電流を
生じさせ得る高電圧を印加するとともに、それ以外のワ
ードラインを接地電位とし、当該不揮発性記憶素子が接
続されているビットラインに対して書込電圧を印加する
とともにそれ以外のビットラインに対しては書込禁止電
圧を印加することにより、選択された不揮発性記憶素子
の基板−電荷蓄積層−ゲート間にFN電流を発生させ、
このFN電流により電荷蓄積層に電荷を注入すると共
に、非選択の不揮発性記憶素子の基板−電荷蓄積層間で
のFN電流の発生を防止し、電荷蓄積層に電荷を注入さ
せない書込手段、情報の消去時に、全てのビットライン
及びソースラインを開放状態とすると共に、情報の消去
を行う不揮発性記憶素子が接続されているワードライン
を接地電位とし、基板ラインに対して半導体基板と電荷
蓄積層との間でFNトンネル電流を生じさせ得る高電圧
を印加して、選択された不揮発性記憶素子の基板−電荷
蓄積層間に書込時とは逆向きのFN電流を発生させ、こ
のFN電流により電荷蓄積層に蓄積されている電荷を基
板側に逃がす消去手段、並びに情報の読出時に、ソース
ラインに対して上記オフセット領域の基板表面が反転し
得る読出電圧を印加すると共に、基板ラインを接地電位
としておき、情報の読出を行う不揮発性記憶素子が接続
されているワードラインに対してセンス電圧を印加し、
ビットラインを接地電位として、選択された不揮発性記
憶素子のソース領域−ドレイン領域間に読出電流を流す
読出手段を備えているものである。
【0014】請求項記載の不揮発性記憶装置の製造方
法は、予め定める第1の導電型式をした半導体基板に、
電荷を注入したり、取り出したりすることで情報の記憶
を行う、複数の不揮発性記憶素子が、行方向及び列方向
に沿ってマトリクス状に配列形成されている不揮発性記
憶装置を製造するための方法であって、上記各不揮発性
記憶素子は、上記半導体基板の表面層に所定の間隔をあ
けて形成され、上記第1の導電型式とは反対の第2の導
電型式をしたソース領域及びドレイン領域、上記ソース
領域及びドレイン領域で挟まれるように生じるチャネル
領域上に、ソース領域と所定のオフセット間隔をあけて
形成され、チャネル領域に発生した電荷を通過させ得る
トンネル絶縁膜、上記ソース領域に接触すると共に、上
記ソース領域と上記トンネル絶縁膜との間のチャネル領
域であるオフセット領域上に延設されているオフセット
ゲート、上記トンネル絶縁膜上に、オフセットゲートの
一部領域を覆う状態で形成され、トンネル絶縁膜を通過
してきた電荷を蓄積する電荷蓄積層、上記電荷蓄積層上
に形成された所定の制御電圧が印加されるメモリゲー
ト、並びに上記オフセットゲートと電荷蓄積層との間、
及びオフセットゲートとチャネル領域との間に介在され
た、トンネル絶縁膜よりも相対的に厚い絶縁膜を含んで
おり、上記方法は、(a). 熱酸化により、予め定める第
1の導電型式をした半導体基板の全面にパッド酸化膜を
成長させた後、パッド酸化膜の予め定める領域上にレジ
ストを形成する工程、(b). (a) の工程で形成したレジ
ストをマスクとしてエッチングを行い、レジストからは
み出した部分のパッド酸化膜を除去して半導体基板を露
出させ、オフセットゲート形成用の開口を形成する工
程、(c). オフセットゲート形成用の開口を埋め込むよ
うに、全面にポリシリコン膜を堆積し、続いて上記第1
の導電型式とは反対の不純物イオンを上記ポリシリコン
膜に注入した後、このポリシリコン膜上に酸化膜を積層
し、さらに、この酸化膜の予め定める領域上にレジスト
を形成する工程、(d). (c) の工程で形成したレジスト
をマスクとしてエッチングを行い、レジストからはみ出
した部分の酸化膜及びポリシリコン膜を除去して半導体
基板を露出させ、オフセットゲートを形成した後、熱酸
化により、全面に酸化膜を成長させてトンネル絶縁膜を
形成すると同時にソース領域を形成する工程、(e). 全
面に所定の電荷蓄積膜及びポリシリコン膜を順次積層し
た後、電荷蓄積膜がオフセットゲートの一部領域を覆う
ように、ポリシリコン膜の予め定める領域上にレジスト
を形成する工程、並びに、(f). (e) の工程で形成した
レジストをマスクとしてエッチングを行い、レジストか
らはみ出した部分のポリシリコン膜及び電荷蓄積膜を除
去して、電荷蓄積層及びメモリゲートを形成した後、メ
モリゲート及び電荷蓄積層をマスクとして、上記第1の
導電型式とは反対の不純物イオンを注入し、自己整合的
にドレイン領域を形成する工程を含むものである。
【0015】請求項記載の不揮発性記憶装置の製造方
法は、請求項記載の不揮発性記憶装置の製造方法にお
いて、上記(d) の工程と(e) の工程との間に、さらに (d1). CVD法により、全面に窒化膜を成長させる工
程、 (d2). 異方性エッチングにより、(d1)の工程で成長さ
せた窒化膜をエッチバックして、オフセットゲートの両
側方に1対のサイドウォールを形成した後、サイドウォ
ールをマスクとしてフッ酸によるエッチングを行う工
程、および (d3). (d2)の工程で形成したサイドウォールを除去し
た後、熱酸化により、全面に酸化膜を成長させる工程を
含むものである。
【0016】
【作用】上記請求項1記載の不揮発性記憶装置におい
て、不揮発性記憶素子は、オフセットゲート周囲の絶縁
膜をトンネル絶縁膜の膜厚よりも相対的に厚くしている
ので、メモリゲートからの電圧がオフセットゲートにか
かりにくい。そのため、電荷蓄積層直下の基板表面にメ
モリゲートからの電圧を良好に伝達できる。その結果、
電荷蓄積層への電荷の注入効率が良くなる。
【0017】また、情報の書換を行う際には、書込手段
及び消去手段により、選択された不揮発性記憶素子の電
荷蓄積層−基板間でFNトンネル電流を発生させ、この
FNトンネル電流により、電荷蓄積層に電荷を注入した
り、取り出したりして情報の書換を行うことができるた
め、トンネル絶縁膜が劣化しない。その結果、書換回数
を増加することができると共に、瞬時に情報の書換が可
能となる。
【0018】特に、情報を書込む際、書込手段によりソ
ースラインは接地電位とされているため、全ての不揮発
性記憶素子では、オフセットゲート直下のチャネル領域
は常にオフセット領域となる。また、選択された不揮発
性記憶素子が接続されているワードラインに対しては、
書込手段により高電圧が印加されているため、高電圧が
印加されるワードラインに接続されている不揮発性記憶
素子では、電荷蓄積層直下の基板表面に反転層が生じ
る。
【0019】このとき、選択された不揮発性記憶素子と
ビットラインを共有している非選択の不揮発性記憶素子
には、書込手段により各動作電圧が印加されていないの
で動作しない。よって、ドレインディスターブが発生し
ない。また、選択された不揮発性記憶素子とワードライ
ンを共有している非選択不揮発性記憶素子では、メモリ
ゲート−基板間に電圧差が生じるものの、ドレイン領域
には書込手段により書込禁止電圧が印加されているた
め、ドレイン領域の空乏層がオフセット領域と反転層と
の境界まで拡がり、FNトンネル電流を遮断する。よっ
て、FNトンネル電流により電荷蓄積層内にエレクトロ
ンが注入されないから、ゲートディスターブが発生しな
い。
【0020】情報を読出す際、ソースラインには読出手
段により読出電圧が印加されているため、オフセット領
域の基板表面が反転し、反転層が生じる。このとき、選
択された不揮発性記憶素子が書込状態にあれば、読出手
段によりメモリゲートゲートに印加されているセンス電
圧の影響が電荷蓄積層に蓄積されている電荷によりブロ
ックされ、電荷蓄積層直下の基板表面まで及ばない。そ
のため、ソース領域−ドレイン領域間が導通せず、チャ
ネルが形成されない。つまり、選択された不揮発性記憶
素子に電流が流れない。一方、選択された不揮発性記憶
素子が消去状態であれば、メモリゲートに印加されるセ
ンス電圧の影響が電荷蓄積層直下の基板の表面まで及
び、この電荷蓄積層直下の基板表面が反転する。これに
伴い、反転により基板表面に誘起された電荷と反転層と
が接続する結果、ソース領域−ドレイン領域間が導通
し、チャネルが形成される。つまり、選択された不揮発
性記憶素子に電流が流れる。このように、オフセット領
域の反転を利用して情報の読出を行える。
【0021】請求項記載の不揮発性記憶装置の製造方
法では、先にオフセットゲート及びソース領域を形成し
てから、電荷蓄積層及びメモリゲートを形成し、その後
にドレイン領域を自己整合的に形成しているので、無理
な製造プロセスがなく、製造が容易となる。また、オフ
セットゲート形成用のポリシリコン膜を堆積し、不純物
イオンをドープし、基板の表面の不純物濃度をポリシリ
コン膜の不純物濃度よりも低くしてから、後の工程で熱
酸化してトンネル絶縁膜、及びオフセットゲート周囲の
絶縁膜を形成しているため、不純物濃度の違いにより、
ポリシリコン膜の方が基板の酸化速度よりも速くなる。
そのため、オフセットゲート周囲の絶縁膜の膜厚はトン
ネル絶縁膜の膜厚よりも厚くなる。
【0022】請求項記載の不揮発性記憶装置の製造方
法では、トンネル絶縁膜、オフセットゲート及びソース
領域を形成した時点で、オフセットゲートの両側方に窒
化膜からなる1対のサイドウォールを形成し、このサイ
ドウォールをマスクとしてフッ酸によるエッチングを行
う。そうすると、酸化膜と窒化膜とのエッチングレート
の違いにより、サイドウォールはフッ酸によりエッチン
グされないので、サイドウォールでマスクされている酸
化膜はエッチングされずに残る。一方、サイドウォール
からはみ出た部分の酸化膜が必要量除去される。その
後、サイドウォールを除去し、熱酸化により全面に酸化
膜を成長させているので、オフセットゲート周囲の絶縁
膜の膜厚は、トンネル絶縁膜の膜厚よりも相対的に厚く
なる。
【0023】つまり、窒化膜と酸化膜とのエッチングレ
ートの違いを利用することによって、より確実にオフセ
ットゲート周囲の絶縁膜の膜厚をトンネル絶縁膜の膜厚
よりも相対的に厚く形成することが可能となる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図9に
基づき詳述する。図1は、本発明の一実施例に係る不揮
発性記憶装置の構成を示しており、同図(a)はパッシ
ベーション膜を剥した状態を示す平面図、同図(b)は
同図(a)のI−I線断面図、同図(c)は同図(a)
のII−II線断面図である。図1を参照しつつ、本実施例
に係る不揮発性記憶装置の構成について説明する。
【0025】本実施例の不揮発性記憶装置は、図1
(a)に示すように、P型シリコン基板20上に、メモ
リトランジスタ31A,31B,31C,31Dが行方
向X及び列方向Yに沿って配列形成されている。行方向
Xに沿って配列されているメモリトランジスタ31C,
31Dは、図1(c)に示すように、フィールド酸化膜
21によって互いに素子分離されている。このフィール
ド酸化膜は、SiO2 からなり、シリコン基板20の表
面層に例えば10000Å程度に厚く形成されている。
また同様に、行方向Xに沿って配列されているメモリト
ランジスタ31A,31Bもフィールド酸化膜によって
素子分離されている。
【0026】列方向Yに沿って配列されているメモリト
ランジスタ31A,31Cは、図1()に示すよう
に、列方向Yに隣接するメモリトランジスタ同士でN+
型ソース領域20aまたは+ 型ドレイン領域20bを
共有している。また同様に、列方向Yに沿って配列され
ているメモリトランジスタ31B,31Dも、列方向Y
に隣接するメモリトランジスタ同士でソース領域または
ドレイン領域を共有している。このソース領域20a及
びドレイン領域20bは、シリコン基板20の表面層に
所定の間隔をあけて形成されている。
【0027】ソース領域20a及びドレイン領域20b
で挟まれるように生じるチャネル領域20c上には、ソ
ース領域20aと所定のオフセット間隔Dをあけてトン
ネル酸化膜22が形成されている。このトンネル酸化膜
22は、チャネル領域20cで発生した電荷をトンネル
させるものである。それゆえ、トンネル酸化膜22は、
SiO2 からなり、その膜厚は、電荷をトンネルさせ得
るよう、例えば100Å程度に極めて薄く設定されてい
る。
【0028】ソース領域20aには、オフセットゲート
23が接触している。つまり、オフセットゲート23
(S)は、列方向Yに沿って配列されているメモリトラ
ンジスタ31A,31C及び31B,31Dで共有され
ている。このオフセットゲート23は、例えばAs、P
等を高濃度にドープして低抵抗化したポリシリコンから
なり、その端部は、チャネル領域20cの残りの領域
(オフセット領域:ソース領域20aとトンネル酸化膜
22との間の領域)上まで延ばされている。また、オフ
セットゲート23は、図1(a)に示すように、列方向
Yに沿って形成されており、図示しない予め定める箇所
で共通接続されている。
【0029】トンネル酸化膜22上には、図1(a)
(b)(c)に示すように、フローティングゲート24
が島状に形成されている。このフローティングゲート2
4は、トンネル酸化膜22をトンネルしてきた電荷を蓄
積するものであって、例えばAs、P等を高濃度にドー
プして低抵抗化したポリシリコンからなる。フローティ
ングゲート24のソース領域20a側端部は、図1
(b)に示すように、オフセットゲート23の延設部を
覆うように延ばされ、オフセットゲート23に対してオ
ーバラップしており、そのドレイン領域20b側端部
は、ドレイン領域20bに達する位置まで延設されて
る。
【0030】フローティングゲート24上には、図1
(b)(c)に示すように、ONO膜25が形成されて
いる。このONO膜は、電荷をフローティングゲート2
4内に長時間閉じ込めておくためのものであって、Si
3 4 膜を上下からSiO2 膜でサンドイッチした構造
を有している。ONO膜25上には、図1(a)(b)
(c)に示すようにコントロールゲート26(WL1,
WL2)が行方向Xに沿って形成されている。このコン
トロールゲート26は、情報の書込、消去及び読出時に
所定のコントロール電圧が印加されるものであって、例
えばAs、P等を高濃度にドープて低抵抗化したポリシ
リコンからなる。
【0031】図2は、図1(b)のA部拡大図であり、
メモリトランジスタ31Cのみが現れている。同図を参
照して、オフセットゲート23とチャネル領域20cと
の間、及びオフセットゲート23とフローティングゲー
ト24との間には、SiO2からなる酸化絶縁膜27が
介在されている。この酸化絶縁膜27の膜厚d2,d
3,d4は、トンネル酸化膜22の膜厚d1(=100
Å程度)よりも相対的に厚く形成されている。具体的に
は、オフセットゲート23とチャネル領域20cとの間
の酸化絶縁膜27の膜厚d2は200Å程度に、オフセ
ットゲート23の延設部上面とフローティングゲート2
4のオーバラップ部下面との間の膜厚d3、及びオフセ
ットゲート23の延設部側面とフローティングゲート2
4の側面との間の膜厚d4は400〜500Å程度にそ
れぞれ設定されている。
【0032】再び、図1(b)を参照して、全面は層間
絶縁膜28で覆われている。それゆえ、フローティング
ゲート24は、絶縁膜で囲まれ、外部と接続がとられて
いない。この層間絶縁膜28は、PドープのSiO2
あるPSG(phosphosilicate-glass) 中にBを混入した
BPSG(boron-doped phosphosilicate-glass)等から
なる。層間絶縁膜28のドレイン領域20bと対応する
部分には、コンタクトホール29が開口されており、こ
のコンタクトホール29を通してビットライン30(B
L1,BL2)が接触している。このビットライン30
は、Al等の導電線物質からなり、行方向Yに沿って形
成されている。
【0033】上記不揮発性記憶装置においては、各メモ
リトランジスタのフローティングゲート24を、オフセ
ットゲート23の一部領域を覆うようにオーバラップさ
せて形成しているので、コントロールゲート26のフロ
ーティングゲート24に対して電界をかける長さl2
が、フローティングゲート24の基板20に対して電界
をかける長さl1よりも長くなるため、容量が大きくな
り、フローティングゲート24−基板20間に大きな電
界をかけることができる。つまり、フローティングゲー
ト24とコントロールゲート26とのカップリング比を
かせげるため、従来のスタックゲート型メモリトランジ
スタと比べて面積は同じでも、低電圧で動作させること
が可能となる。
【0034】また、オフセットゲート23とフローティ
ングゲート24との間、及びオフセットゲート23とチ
ャネル領域20cとの間に介在している酸化絶縁膜27
の膜厚d2,d3,d4をトンネル酸化膜22の膜厚d
1よりも相対的に厚くしているので、コントロールゲー
ト26からの電圧がオフセットゲート23にかかりにく
くなっている。そのため、フローティングゲート24直
下の基板20の表面(チャネル領域20c)にコントロ
ールゲート26からの電圧を良好に伝達できる。よっ
て、後述するFNトンネル電流によるフローティングゲ
ート24への電荷の注入効率が良くなる。
【0035】図3及び図4は、不揮発性記憶装置の製造
方法を工程順に示す概略断面図であって、説明の便宜
上、1つのメモリセルのみを示している。なお、図4
(a)′は図1(a)のII−II線断面と対応してい
る。これらの図を参照して、上記不揮発性記憶装置の製
造方法について説明する。まず、素子分離を行う。P型
シリコン基板20を700〜1000℃で熱酸化し、5
00Å程度のパッド酸化膜、次いでCVD(chemical va
por deposition)法によりSi3 4 膜を150Å程度
形成する。さらに、Si3 4 膜上にレジストパターン
を形成する。このレジストがこれからトランジスタを形
成する領域を規定するパターンとなる。そして、レジス
トをマスクとして、レジストからはみ出した部分のSi
3 4 膜をエッチングする。この時点でマスクに用いた
レジストパターンは用済みとなるので、例えばO2 プラ
ズマ処理によってレジストを取り除く。その後、シリコ
ン基板20を約1000℃の水蒸気(H2 O)雰囲気で
約6〜7時間酸化し、Si3 4 膜で覆われていない部
分のシリコン基板20の表面に約10000Å程度のS
iO2 膜を成長させて、フィールド酸化膜21(図4
(a)′参照)を形成する。この素子分離後の状態を示
しているのが図3(a)であり、この図においてはパッ
ド酸化膜40のみが現れている。
【0036】上記素子分離工程が終了すると、ソース領
域、トンネル酸化膜及びオフセットゲートを形成する。
すなわち、図3(a)に示すように、パッド酸化膜40
上に、レジスト41を行方向に沿ってストライプ状にパ
ターン形成する。このレジスト41をマスクとして、レ
ジスト41からはみ出た部分のパッド酸化膜40をエッ
チングし、図3(b)に示すように、オフセットゲート
形成用の開口42を形成する。この時点で用済みとなっ
たレジスト41を取り除く。次に、LPCVD(low pre
ssure chemical vapor deposition)法により、オフセッ
トゲート形成用の開口42を埋め込むように、全面にポ
リシリコン膜43を堆積をする。続けて、例えばインプ
ラ(implant) 等によりAsをイオン注入する。その後、
図3(c)に示すように、シリコン基板20を920℃
で熱酸化し、全面にSiO2 膜44を成長させる。そし
て、SiO2 膜44上の上記開口42と対応する領域
に、レジスト45を行方向に沿って形成する。このレジ
スト45をマスクとして、レジスト45からはみ出した
部分のSiO2 膜44、ポリシリコン膜43及びパッド
酸化膜40をエッチングし、シリコン基板20を露出さ
せる。この時点で用済みとなったレジスト45を取り除
いた後、シリコン基板20を900℃で熱酸化し、全面
にSiO2 膜を成長させる。これにより、図3(d)に
示すように、シリコン基板20上に、トンネル酸化膜2
2(100Å程度)及び酸化絶縁膜27が形成される。
このとき同時に、図3(c)の工程でシリコン基板20
の表面に打ち込まれたAsイオンが拡散し、ソース領域
20aが形成される。
【0037】上記ソース領域、トンネル酸化膜及びオフ
セットゲートの形成工程が終了すると、フローティング
ゲート、ONO膜及びコントロールゲートを形成する。
すなわち、図4(a)及び図4(a)′に示すように、
LPCVD法により全面にポリシリコン膜46を堆積す
る。そして、ポリシリコン膜46がオフセットゲート2
3をオーバラップしている部分が残るように、ポリシリ
コン膜46上に、レジスト47を島状に形成する。この
レジスト4をマスクとして、レジスト4からはみ出
た部分のポリシリコン膜46をエッチングする。次に、
レジスト4を除去し、図4(b)に示すように、全面
にONO膜25及び第2層目のポリシリコン膜48を順
次積層する。その後、第2層目のポリシリコン膜48、
ONO膜25及び第1層目のポリシリコン膜46がオフ
セットゲート23をオーバラップするように、第2層目
のポリシリコン膜48上に、レジスト49を行方向に沿
ってストライプ状に形成する。このレジスト49をマス
クとして、レジスト49からはみ出した部分の第2層目
のポリシリコン膜48、ONO膜25及び第1層目のポ
リシリコン膜46をエッチングする。これにより、図4
(c)に示すように、フローティングゲート24及びコ
ントロールゲート26(WL)が形成される。
【0038】上記ゲート形成工程が終了すると、ドレイ
ン領域を形成する。すなわち、コントロールゲート2
6、ONO膜25及びフローティングゲート22をマス
クとして、例えばインプラ等にAsをイオン注入する。
そうすると、図4(c)に示すように、ドレイン領域2
0bが自己整合的に形成される。上記ドレイン領域形成
工程が終了すると、層間絶縁膜の形成及びメタライゼー
ションを行う。すなわち、図4(c)に示すように、C
VD法により、全面にBPSGを堆積して、層間絶縁膜
28を形成する。そして、層間絶縁膜28の全面にレジ
ストを形成し、このレジストに配線取出用の孔を開け
る。次に、レジストをマスクとして層間絶縁膜28をエ
ッチングし、ドレイン領域20b上にコンタクトホール
29を形成する。この時点でマスクとして用いたレジス
トは用済みであるので、取り除く。そして、スパッタリ
ング等によりAl等を堆積した後、マスク合わせ及びR
IEを用いてビットライン30(BL)を列方向に沿っ
てストライプ状にパターン形成する。
【0039】上記層間絶縁膜形成工程及びメタライゼー
ションが終了すると、パッシベーション膜を形成する。
すなわち、図4(c)に示すように、CVD法により、
全面にSi3 4 等の絶縁物質を堆積して、パッシベー
ション膜50を形成する。このように、上記製造方法で
は、先にオフセットゲート23及びソース領域20aを
形成してから、フローティングゲート24、ONO膜2
5及びコントロールゲート26を形成し、その後にドレ
イン領域20bを自己整合的に形成しているので、無理
な製造プロセスがなく、製造が容易となる。
【0040】また、図3(b)に示す工程で、オフセッ
トゲート形成用のポリシリコン膜43を堆積し、不純物
イオン(As)をドープして、基板20の表面の不純物
濃度をポリシリコン膜43の不純物濃度よりも低くして
から、図3(d)の工程で熱酸化してトンネル酸化膜2
2及び酸化絶縁膜27を形成しているため、不純物濃度
の違いにより、ポリシリコン膜43の酸化速度の方が基
板20の酸化速度よりも速くなる。そのため、オフセッ
トゲート23の周囲の酸化絶縁膜27の膜厚はトンネル
酸化膜22の膜厚よりも厚くなる。
【0041】また、上記製造方法において、図3(d)
の工程が終了した時点で、Si3 4 膜を積み、Si3
4 膜とSiO2 膜とのエッチングレートの違いを利用
して、酸化絶縁膜27の膜厚をトンネル酸化膜22より
も厚く形成してもよい。すなわち、図3(d)の工程が
終了した時点で、図5(a)に示すように、CVD法に
より全面にSi3 4 膜51を成長させる。次に、図5
(b)に示すように、異方性エッチングにより、酸化絶
縁膜27が露出するまでSi3 4 膜をエッチバック
し、オフセットゲート23の両側方に1対のサイドウォ
ール51a,51bを形成する。そして、このサイドウ
ォール51a,51bをマスクとしてHFによるエッチ
ングを行う。そうすると、SiO2 膜とSi3 4 膜と
のエッチングレートの違いにより、Si3 4 膜からな
るサイドウォール51a,51bはHFによりエッチン
グ(浸食)されないので、サイドウォール51a,51
bでマスクされているSiO2 膜はエッチングされずに
残る。一方、サイドウォール51a,51bからはみ出
た部分のSiO2 膜が必要量除去される。その後、図5
(c)に示すように、サイドウォール51a,51bを
除去し、熱酸化により全面にSiO2 膜を成長させる。
その結果、酸化絶縁膜27の膜厚は、トンネル酸化膜2
2の膜厚よりも相対的に厚くなる。
【0042】このように、Si3 4 膜とSiO2 膜と
のエッチングレートの違いを利用することによって、よ
り確実に酸化絶縁膜27の膜厚をトンネル酸化膜22の
膜厚よりも相対的に厚く形成することが可能となる。図
6は、不揮発性記憶装置の電気的構成を示す等価回路図
である。同図を参照して、上記不揮発性記憶装置の電気
的構成について説明する。
【0043】上記不揮発性記憶装置は、図6に示すよう
に、図1に示したフローティングゲートFG及びオフセ
ットゲートOGを有するメモリトランジスタ31A,3
1B,31C,31Dからなる、メモリセル32A,3
2B,32C,32Dが、行方向X及び列方向Yに沿っ
てマトリクス状に配列されている。行方向Xに沿って配
列されているメモリセル32A,32B内のメモリトラ
ンジスタ31A,31Bのコントロールゲートには、ワ
ードラインWL1が接続されている。同様に、行方向X
に沿って配列されているメモリセル32C,32D内の
メモリトランジスタ31C,31Dのコントロールゲー
トには、ワードラインWL2が接続されている。
【0044】列方向Yに沿って隣接しているメモリセル
にあっては、その隣接するメモリトランジスタのドレイ
ン同士が接続されており、この接続中間点にビットライ
ンBL1,BL2がそれぞれ接続されている。また、列
方向Yに沿って隣接しているメモリセル32A,32C
にあっては、その隣接するメモリトランジスタ31A,
31CのオフセットゲートOG同士が接続されている。
同様に、列方向Yに沿って隣接しているメモリセル32
B,32Dにあっては、その隣接するメモリトランジス
タ31B,31DのオフセットゲートOG同士が接続さ
れている。そして、メモリトランジスタ31A,31C
の接続中間点及びメモリトランジスタ31B,31Dの
接続中間点には、ソースラインSが共通接続されてい
る。基板には、共通の基板ラインSUBが設けられてい
る。
【0045】ワードラインWL1,WL2には、Xデコ
ーダXDが接続されている。このXデコーダXDは、情
報の書込、消去及び読出の際に、ワードラインWL1,
WL2に所定の電圧を印加するものである。Xデコーダ
XDには、センスアンプSAが接続されている。図中、
R1,R2は抵抗である。ビットラインBL1,BL2
には、YデコーダYDが接続されている。このYデコー
ダYDは、情報の書込、消去及び読出の際に、ビットラ
インBL1,BL2に対して所定の電圧を印加するもの
である。
【0046】ソースラインSには、ソースコントロール
回路SCが接続されている。このソースコントロール回
路SCは、ソースラインSに対して情報の書込、消去及
び読出の際に、ソースラインSに対して所定の電圧を印
加するものである。基板ラインSUBには、基板コント
ロール回路SUBCが接続されている。この基板コント
ロール回路SUBCは、情報の書込、消去及び読出に際
し、基板ラインSに対して所定の電圧を印加するもので
ある。
【0047】なお、XデコーダXD、YデコーダYD、
ソースコントロール回路SC及び基板コントロール回路
SUBCの書込、消去及び読出時の各動作については後
述する。ここで、図6及び表1を参照しつつ、上記不揮
発性記憶装置における情報の書込、消去及び読出の各動
作について説明する。
【0048】
【表1】
【0049】<書込(WRITE)>図6において、例
えば、メモリセル32Aに情報の書込を行うとする。ま
ず、ソースコントロール回路SC及び基板コントロール
回路SUBCにより、ソースラインS及び基板ラインS
UBに対して0Vを印加しておく。XデコーダXDによ
り、メモリセル32Aが接続されているワードラインW
L1に対して16Vを印加し、メモリセル32Aを選択
するため、YデコーダYDにより、メモリセル32Aが
接続されているビットラインBL1に対して0Vを印加
する。また、XデコーダXDにより、非選択のメモリセ
ル32C,32Dが接続されているワードラインWL2
に対して0Vを印加し、非選択のメモリセル32B,3
2Dが接続されているビットラインBL2に対して7V
を印加する。
【0050】そうすると、選択されたメモリセル32A
では、そのメモリトランジスタ31Aのフローティング
ゲート−基板間にFNトンネル電流が発生し、このFN
トンネル電流により、フローティングゲートFGにエレ
クトロンが注入される。その結果、選択メモリセル32
Aは情報の書込状態となる。一方、非選択のメモリセル
32B,32C,32Dでは、そのメモリトランジスタ
31B,31C,31Dのフローティングゲート−基板
間にFNトンネル電流が発生せず、フローティングゲー
トFGにエレクトロンが注入されない。その結果、非選
択メモリセル32B,32C,32Dには情報の書込が
行われない。
【0051】フローティングゲートにエレクトロンが蓄
積されている状態と、蓄積されていない状態とでは、ソ
ース−ドレイン間を導通させるために必要なゲート電圧
が異なる。すなわち、ソース−ドレイン間を導通させる
ためのしきい値電圧VTHは、フローティングゲートのエ
レクトロンを注入した状態で高いしきい値V1(例えば
7V)をとり、エレクトロンが未注入の状態で低いしき
い値V2(例えば1.5V)をとる。このように、しき
い値電圧VTHを2種類に設定することで「1」または
「0」の2値データをメモリセルに記憶させることがで
きる。 <消去(ERASE)>情報の消去は、一括して行われ
る。まず、YデコーダYD及びソースコントロール回路
SCにより、全てのビットラインBL1,BL2及びソ
ースラインSを開放状態としておく。基板コントロール
回路SUBCにより基板ラインSUBに対して10Vを
印加し、XデコーダXDにより全てのワードラインWL
1,WL2に対して0Vを印加する。
【0052】そうすると、全てのメモリセル32A,3
2B,32C,32D内では、そのメモリトランジスタ
31A,31B,31C,31Dのコントロールゲート
−基板間に、書込時とは逆のバイアスがかかり、フロー
ティングゲートFGに蓄積されているエレクトロンがF
Nトンネル電流により基板側に逃げる。その結果、全て
のメモリセル32A,32B,32C,32Dに記憶さ
れている情報が一括消去される。
【0053】また、情報の消去は、ワードライン毎に分
割して行ってもよい。つまり、全てのビットラインBL
1,BL2及びソースラインSを開放状態とすると共
に、基板ラインSUBに対して10Vを印加しておき、
情報の消去を行うメモリセル32A,32Bが接続され
ているワードラインWL1に対して0Vを印加し、非選
択のメモリセル32C,32Dが接続されているワード
ラインWL2に対して10Vを印加すれば、ワードライ
ンWL1に沿って配列されているメモリセル32A,3
2Bに記憶されている情報が消去される。 <読出(READ)>図6において、例えばメモリセル
32Aに記憶されている情報を読出すとする。まず、ソ
ースコントロール回路SCによりソースラインSに対し
て5Vを印加すると共に、基板コントロール回路SUB
Cにより基板ラインSUBに対して0Vを印加する。メ
モリセル32Aが接続されているワードラインWL1に
対してセンス電圧5Vを印加し、メモリセル32Aを選
択するため、メモリセル32Aが接続されているビット
ラインBL1に0Vを印加する。また、非選択のメモリ
セル32C,32Dが接続されているワードラインWL
2に対して0Vを印加し、非選択のメモリセル32B,
32Dが接続されているビットラインBL2を開放状態
とする。
【0054】そうすると、選択されたメモリセル32A
に情報が書込まれておれば、そのメモリトランジスタ3
1Aのソース−ドレイン間が導通せず、チャネルが形成
されない。つまり、選択メモリセル32A内にセル電流
が流れない。一方、選択されたメモリセル32Aが消去
状態であれば、そのメモリトランジスタ31Aのソース
−ドレイン間が導通し、チャネルが形成される。つま
り、選択メモリセル32A内にセル電流が流れる。この
状態を外部に接続したデコーダXD,YD及びセンスア
ンプSAでセンシングすれば、選択メモリセル32Aに
記憶されている情報が読出される。
【0055】また、情報の読出は、ワードライン毎に読
出してもよい。つまり、ソースラインSに対して5Vを
印加すると共に、全てのビットラインBL1,BL2及
び基板ラインSUBに対して0Vを印加しておき、情報
の読出を行うメモリセル32A,32Bが接続されてい
るワードラインWL1にセンス電圧5Vを印加し、非選
択のメモリセル32C,32Dが接続されているワード
ラインWL2に0Vを印加すれば、ワードラインWL1
に沿って配列されているメモリセル32A,32Bに
されている情報が読出される。
【0056】あるいはまた、情報の読出を一括して行っ
てもよい。つまり、ソースラインSに対して5Vを印加
すると共に、全てのビットラインBL1,BL2及び基
板ラインSUBに対して0Vを印加しておき、全てのワ
ードラインWL2にセンス電圧5Vを印加すれば、全て
のメモリセル32A,32B,32C,32Dに記憶さ
れている情報が一括して読出される。
【0057】ここで、センス電圧とは、上記しきい値電
圧VTHの2種類のV1,V2の中間的な電圧である。し
たがって、このセンス電圧を印加すると、フローティン
グゲートにエレクトロンが蓄積されているか否かで、ソ
ース−ドレイン間の導通/非導通が決定される。このよ
うに、フローティングゲート−基板間でFNトンネル電
流を発生させ、このFNトンネル電流により情報の書換
を行っているので、トンネル酸化膜の劣化を防止して書
換回数を増加することができると共に、瞬時に情報の書
換が可能となる。
【0058】図7は、書込時のメモリトランジスタの動
作原理を示す図、図8は、消去時のメモリトランジスタ
の動作原理を示す図、図9は、読出時のメモリトランジ
スタの動作原理を示す図である。図7ないし図9を参照
しつつ、上記メモリトランジスタの動作原理について説
明する。<書込>図6に示すメモリセル32Aに情報を
書込むとする。このとき、図7(a)(b)に示すよう
に選択メモリセル32A内のメモリトランジスタ31
A、及び非選択メモリセル32B,32C,32D内の
メモリトランジスタ31B,31C,31Dの各フロー
ティングゲート24は、ソース領域20aと所定のオフ
セット間隔をあけて配置されており、各メモリトランジ
スタ31A,31B,31C,31Dのオフセットゲー
ト23(S)には0Vが印加されている。そのため、オ
フセットゲート23直下のチャネル領域は常にオフセッ
ト領域OSとなる。また、ワードラインWL1を共有し
ているメモリセル32A,32B内のメモリトランジス
タ31A,31Bのコントロールゲート26(WL1)
には16Vが印加されている。そのため、コントロール
ゲート26の正電荷の影響がフローティングゲート24
直下の基板20の表面まで到達する。その結果、フロー
ティングゲート24直下の基板20の表面には、基板3
0のホール濃度等しい濃度のエレクトロンが誘起さ
れ、反転層(inversion layer) 60が生じる。
【0059】このとき、選択メモリセル32Aでは、図
7(a)に示すように、メモリトランジスタ31Aの
ローティングゲート2−基板20間にFNトンネル電
流が発生し、このFNトンネル電流によりフローティン
グゲート24内にエレクトロンがトンネル酸化膜22を
トンネルして注入される。また、選択メモリセル32A
とビットラインBL1を共有している非選択メモリセル
32Cでは、図7(a)に示すように、メモリトランジ
スタ31Cは、各動作電圧が印加されていないので動作
しない。よって、非選択メモリセル32Cにはドレイン
ディスターブが発生しない。すなわち、メモリセル32
Cに情報が書込まれている場合、そのメモリトランジス
タ31Cのフローティングゲート24に蓄積されている
エレクトロンがドレイン領域20bに引き抜かれること
がなく、書込まれている情報が破壊されない。
【0060】さらに、選択メモリセル32Aとワードラ
インWL1を共有している非選択メモリセル32Bで
は、図7(b)に示すように、メモリトランジスタ31
Bのコントロールゲート26−基板20間に電圧差が生
じるものの、ドレイン領域20b(BL2 )には7Vが
印加されている。そのため、ドレイン領域30bのPN
接合部の空乏層(depletion layer)61がオフセット領
域OSと反転層60との境界まで拡がる結果、FNトン
ネル電流が遮断される。よって、FNトンネル電流によ
りフローティングゲート24内にエレクトロンが注入さ
れないから、ゲートディスターブが発生しない。 <消去> 図8(a)に示すように、各メモリトランジスタ31
A,31B,31C,31Dのフローティングゲート2
−基板20間には、書込時とは逆のバイアスがかかっ
ているため、コントロールゲート26−基板20間に書
込時とは逆向きのFNトンネル電流が発生する。その結
果、フローティングゲート4内に蓄積されているエレ
クトロンが基板20側に逃げ、図8(b)に示すように
情報が消去される。 <読出> 図6に示すメモリセル32Aに記憶されている情報を読
出すとする。このとき、図9(a)(b)に示すよう
に、選択メモリセル32Aのメモリトランジスタ31
A、及び選択メモリセル32AとソースラインSを共有
している非選択メモリセル32C内のメモリトランジス
タ31Cのオフセットゲート23(S)には、5Vが印
加されている。そのため、オフセット領域OSの基板2
0の表面が反転し、反転層62が生じる。
【0061】このとき、選択メモリセル32Aにおい
て、図9(a)に示すように、メモリトランジスタ31
Aのフローティングゲート24にエレクトロンが蓄積さ
れている書込状態にあれば、コントロールゲート26に
印加されているセンス電圧の影響がフローティングゲー
ト24に蓄積されているエレクトロンによりブロックさ
れ、フローティングゲート24直下の基板20の表面ま
で及ばない。そのため、ソース領域20a−ドレイン領
域20b間が導通せず、チャネルが形成されない。つま
り、メモリトランジスタ31Aに電流が流れない。
【0062】一方、図9(b)に示すように、メモリト
ランジスタ31Aのフローティングゲート24にエレク
トロンが蓄積されていない消去状態であれば、コントロ
ールゲートに印加されるセンス電圧の影響がフローティ
ングゲート24直下の基板20の表面まで及び、このフ
ローティングゲート24直下の基板20の表面が反転
し、基板20の表面にエレクトロンが誘起される。これ
に伴い、誘起されたエレクトロンと反転層62とが接続
する。その結果、ソース領域20a−ドレイン領域20
b間が導通し、チャネルCHが形成される。つまり、メ
モリトランジスタ31Aに電流が流れる。
【0063】以上のことから、本実施例の不揮発性記憶
装置によれば、書換可能回数を増加できると共に、瞬時
に情報の書換が行え、しかも情報の書込時における書込
ディスターブを防止できる。なお、本発明は上記実施例
に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修
正及び変更を加え得ることは勿論である。
【0064】例えば、上記実施例においては、フローテ
ィングゲートに電荷を蓄えるメモリトランジスタを利用
した例について記載したが、フローティングゲートを排
除して、電荷を蓄積し得るONO膜あるいはNO膜をオ
フセットゲートにオーバラップさせたMONOS構造あ
るいはMNOS構造のメモリトランジスタを利用して
も、同様な効果を得る。
【0065】また、列方向に隣接するメモリトランジス
タでソース領域及びドレイン領域を共有しているが、各
メモリトランジスタが独立してソース領域及びドレイン
領域を有する構成としてもよい。
【0066】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、書換可能回数を増加できると共に、瞬時に情報
の書換が行え、しかも情報の書込時における書込ディス
ターブを防止できるといった優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る不揮発性記憶装置の構
成を示しており、同図(a)はパッシベーション膜を剥
した状態を示す平面図、同図(b)は同図(a)のI−
I線断面図、同図(c)は同図(a)のII−II線断面図
である。
【図2】図1(b)のA部拡大図である。
【図3】不揮発性記憶装置の製造方法を工程順に示す概
略断面図である。
【図4】不揮発性記憶装置の製造方法を工程順に示す概
略断面図である。
【図5】不揮発性記憶装置の製造方法を工程順に示す概
略断面図である。
【図6】不揮発性記憶装置の電気的構成を示す等価回路
図である。
【図7】書込時のメモリトランジスタの動作原理を示す
図である。
【図8】消去時のメモリトランジスタの動作原理を示す
図である。
【図9】読出時のメモリトランジスタの動作原理を示す
図である。
【図10】従来の不揮発性記憶装置の電気的構成を示す
等価回路図である。
【図11】従来のメモリトランジスタの構成を示す概略
断面図である。
【図12】書込ディスターブを示す図である。
【符号の説明】
31A,31B,31C,31D メモリトランジスタ 32A,32B,32C,32D メモリセル 20 シリコン基板 20a ソース領域 20b ドレイン領域 20c チャネル領域 22 トンネル酸化膜 23 オフセットゲート 24 フローティングゲート 25 ONO膜 26 コントロールゲート 27 酸化絶縁膜 40 パッド酸化膜 41,45,47,49 レジスト 42 オフセットゲート形成用の開口 43,46,48 ポリシリコン膜 51 Si3 4 膜 WL1,WL2 ワードライン BL1,BL2 ビットライン S ソースライン SUB 基板ライン XD Xデコーダ YD Yデコーダ SC ソースコントロール回路 SUBC 基板コントロール回路 SA センスアンプ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/788 H01L 21/8247 H01L 29/792 H01L 27/115 G11C 16/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め定める第1の導電型式をした半導体基
    板に、電荷を注入したり、取り出したりすることで情報
    の記憶を行う、複数の不揮発性記憶素子が、行方向及び
    列方向に沿ってマトリクス状に配列形成されているもの
    であって、 上記各不揮発性記憶素子は、 上記半導体基板の表面層に所定の間隔をあけて形成さ
    れ、上記第1の導電型式とは反対の第2の導電型式をし
    たソース領域及びドレイン領域、 上記ソース領域及びドレイン領域で挟まれるように生じ
    るチャネル領域上に、ソース領域と所定のオフセット間
    隔をあけて形成され、チャネル領域に発生した電荷を通
    過させ得るトンネル絶縁膜、 上記ソース領域に接触すると共に、上記ソース領域と上
    記トンネル絶縁膜との間のチャネル領域であるオフセッ
    ト領域上に延設されているオフセットゲート、 上記トンネル絶縁膜上に、オフセットゲートの一部領域
    を覆う状態で形成され、トンネル絶縁膜を通過してきた
    電荷を蓄積する電荷蓄積層、 上記電荷蓄積層上に形成された所定の制御電圧が印加さ
    れるメモリゲート、並びに 上記オフセットゲートと電荷蓄積層との間、及びオフセ
    ットゲートとチャネル領域との間に介在された、トンネ
    ル絶縁膜よりも相対的に厚い絶縁膜を含んでおり、 行方向に沿って配列されている各不揮発性記憶素子のメ
    モリゲートには、ワードラインが接続され、 列方向に沿って配列されている各不揮発性記憶素子のド
    レイン領域にはビットラインが接続され、 各不揮発性記憶素子のオフセットゲートには、ソースラ
    インが共通接続され、 半導体基板には、共通の基板ラインが設けられており、 上記不揮発性記憶装置は、さらに、 情報の書込時に、ソースライン及び基板ラインを接地電
    位としておき、情報の書込を行う不揮発性記憶素子を選
    択するため、この選択された不揮発性記憶素子が接続さ
    れているワードラインに対して、接地電位の半導体基板
    と上記電荷蓄積層との間でFNトンネル電流を生じさせ
    得る高電圧を印加するとともに、それ以外のワードライ
    ンを接地電位とし、当該不揮発性記憶素子が接続されて
    いるビットラインに対して書込電圧を印加するとともに
    それ以外のビットラインに対しては書込禁止電圧を印加
    することにより、選択された不揮発性記憶素子の基板−
    電荷蓄積層−ゲート間にFN電流を発生させ、このFN
    電流により電荷蓄積層に電荷を注入すると共に、非選択
    の不揮発性記憶素子の基板−電荷蓄積層間でのFN電流
    の発生を防止し、電荷蓄積層に電荷を注入させない書込
    手段、 情報の消去時に、全てのビットライン及びソースライン
    を開放状態とすると共に、情報の消去を行う不揮発性記
    憶素子が接続されているワードラインを接地電位とし、
    基板ラインに対して半導体基板と電荷蓄積層との間でF
    Nトンネル電流を生じさせ得る高電圧を印加して、選択
    された不揮発性記憶素子の基板−電荷蓄積層間に書込時
    とは逆向きのFN電流を発生させ、このFN電流により
    電荷蓄積層に蓄積されている電荷を基板側に逃がす消去
    手段、並びに 情報の読出時に、ソースラインに対して上記オフセット
    領域の基板表面が反転し得る読出電圧を印加すると共
    に、基板ラインを接地電位としておき、情報の読出を行
    う不揮発性記憶素子が接続されているワードラインに対
    してセンス電圧を印加し、ビットラインを接地電位とし
    て、選択された不揮発性記憶素子のソース領域−ドレイ
    ン領域間に読出電流を流す読出手段を備えていることを
    特徴とする不揮発性記憶装置。
  2. 【請求項2】予め定める第1の導電型式をした半導体基
    板に、電荷を注入したり、取り出したりすることで情報
    の記憶を行う、複数の不揮発性記憶素子が、行方向及び
    列方向に沿ってマトリクス状に配列形成されている不揮
    発性記憶装置を製造するための方法であって、 上記各不揮発性記憶素子は、 上記半導体基板の表面層に所定の間隔をあけて形成さ
    れ、上記第1の導電型式とは反対の第2の導電型式をし
    たソース領域及びドレイン領域、 上記ソース領域及びドレイン領域で挟まれるように生じ
    るチャネル領域上に、ソース領域と所定のオフセット間
    隔をあけて形成され、チャネル領域に発生した電荷を通
    過させ得るトンネル絶縁膜、 上記ソース領域に接触すると共に、上記ソース領域と上
    記トンネル絶縁膜との間のチャネル領域であるオフセッ
    ト領域上に延設されているオフセットゲート、 上記トンネル絶縁膜上に、オフセットゲートの一部領域
    を覆う状態で形成され、トンネル絶縁膜を通過してきた
    電荷を蓄積する電荷蓄積層、 上記電荷蓄積層上に形成された所定の制御電圧が印加さ
    れるメモリゲート、並びに 上記オフセットゲートと電荷蓄積層との間、及びオフセ
    ットゲートとチャネル領域との間に介在された、トンネ
    ル絶縁膜よりも相対的に厚い絶縁膜を含んでおり、 上記方法は、 (a). 熱酸化により、予め定める第1の導電型式をした
    半導体基板の全面にパッド酸化膜を成長させた後、パッ
    ド酸化膜の予め定める領域上にレジストを形成する工
    程、 (b). (a) の工程で形成したレジストをマスクとしてエ
    ッチングを行い、レジストからはみ出した部分のパッド
    酸化膜を除去して半導体基板を露出させ、オフセットゲ
    ート形成用の開口を形成する工程、 (c). オフセットゲート形成用の開口を埋め込むよう
    に、全面にポリシリコン膜を堆積し、続いて上記第1の
    導電型式とは反対の不純物イオンを上記ポリシリコン膜
    に注入した後、このポリシリコン膜上に酸化膜を積層
    し、さらに、この酸化膜の予め定める領域上にレジスト
    を形成する工程、 (d). (c) の工程で形成したレジストをマスクとしてエ
    ッチングを行い、レジストからはみ出した部分の酸化膜
    及びポリシリコン膜を除去して半導体基板を露出させ、
    オフセットゲートを形成した後、熱酸化により、全面に
    酸化膜を成長させてトンネル絶縁膜を形成すると同時に
    ソース領域を形成する工程、 (e). 全面に所定の電荷蓄積膜及びポリシリコン膜を順
    次積層した後、電荷蓄積膜がオフセットゲートの一部領
    域を覆うように、ポリシリコン膜の予め定める領域上に
    レジストを形成する工程、並びに、 (f). (e) の工程で形成したレジストをマスクとしてエ
    ッチングを行い、レジストからはみ出した部分のポリシ
    リコン膜及び電荷蓄積膜を除去して、電荷蓄積層及びメ
    モリゲートを形成した後、メモリゲート及び電荷蓄積層
    をマスクとして、上記第1の導電型式とは反対の不純物
    イオンを注入し、自己整合的にドレイン領域を形成する
    工程を含むことを特徴とする不揮発性記憶装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】請求項記載の不揮発性記憶装置の製造方
    法において、 上記(d) の工程と(e) の工程との間に、さらに (d1). CVD法により、全面に窒化膜を成長させる工
    程、 (d2). 異方性エッチングにより、(d1)の工程で成長さ
    せた窒化膜をエッチバックして、オフセットゲートの両
    側方に1対のサイドウォールを形成した後、サイドウォ
    ールをマスクとしてフッ酸によるエッチングを行う工
    程、および (d3). (d2)の工程で形成したサイドウォールを除去し
    た後、熱酸化により、全面に酸化膜を成長させる工程を
    含むことを特徴とする不揮発性記憶装置の製造方法。
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