JP3461568B2 - 転圧機械 - Google Patents

転圧機械

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JP3461568B2
JP3461568B2 JP11293694A JP11293694A JP3461568B2 JP 3461568 B2 JP3461568 B2 JP 3461568B2 JP 11293694 A JP11293694 A JP 11293694A JP 11293694 A JP11293694 A JP 11293694A JP 3461568 B2 JP3461568 B2 JP 3461568B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車体に転圧輪を備え
て走行により路面を転圧する転圧機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の転圧機械としては、例えば実開平
5−64207号公報に記載されるようなものがある。
この転圧機械は、車体の前後に備えた転圧輪により路面
を転圧するように構成されており、同公報記載の転圧輪
は複数のタイヤを同軸に並べたものが使用されている
が、前後の転圧輪のいずれか又は両方が鉄輪の転圧機械
も周知である。かかる転圧輪のうち前輪をなす転圧輪が
軸受を介して車体に支持されることによりこれが操向輪
となっていて、前記軸受の中心軸をキングピン軸として
操向輪が旋回するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
転圧機械は、前記軸受の位置が車体に対して固定されて
いて、キングピン軸が車体の幅方向中心と転圧輪の幅方
向中心とを通る構造をとっているために、キングピン軸
は常時車体の同一位置にある。このため、例えば脆弱な
路肩を転圧する場合に、転圧輪を路面中心側から路肩方
向に幅寄せすると車体も一体に路肩方向に寄り、その結
果車両重心も路肩に近づくために、脆弱な路肩では、路
肩部が沈下又は場合によっては決壊等が発生するととも
に作業の安全性を損なう危険があるという不具合があっ
た。
【0004】また、カーブした路面を転圧する場合には
前輪の軌跡より後輪の軌跡が旋回内側になって所謂内外
輪差を生じるため、前輪と後輪の転圧面にずれが発生し
て、前輪のみによる転圧部分と後輪のみによる転圧部分
と両輪により転圧部分とができるから一様な転圧が不能
になるという不具合があった。さらに、車体に対する転
圧輪の位置が不変であるために、車体中心線を進行方向
に向けたまま、走行による路面の転圧幅を変化させるこ
とができないという不具合もあった。
【0005】さらにまた、転圧輪が操向輪であるときに
は、例えば路傍の塀などの設備の際を転圧中に操向輪を
操向すると、操向輪の旋回によって操向輪の前後いずれ
かの端が車幅方向外側に突き出されて塀などの設備に当
たるという不具合もある。この発明は、このような従来
技術の課題に着目してなされたものであって、その目的
は、車体重心を路面の中央寄りに残したまま路肩の転圧
を可能にすることにあり、またその目的は、カーブした
路面であっても前後輪の転圧面を一致することを可能に
することにあり、またその目的は、車体中心線を進行方
向に向けたまま、走行による路面の転圧幅を変化させる
ことを可能にすることにあり、さらにその目的は、路傍
の塀などの設備の際を転圧中に操向しても、操向輪たる
転圧輪が前記設備に当たることを防止することにある。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】この発明の転圧機械
は、請求項1では、車体に転圧輪を備えて走行により路
面を転圧するものであって、車幅方向に軸線を向けた案
内レールに沿って転圧輪を車体に対して車幅方向に移動
可能に支持したものである。ここでは、車幅方向への移
動可能な転圧輪は、前後輪の両方であってもよいし、ま
たいずれか一方であってもよい。また、前記移動可能な
転圧輪は操向輪であってもよいし、操向輪でない転圧輪
であってもよい。
【0007】請求項2では、請求項1において、前輪を
なす転圧輪を操向輪とし、この転圧輪を車体に対して車
幅方向に移動可能に支持したものにしている。請求項3
では、前記請求項1又は請求項2において、車幅方向に
軸線を向けた案内レールを介して車体に対して車幅方向
に移動可能に支持された移動台と、この移動台を車幅方
向に移動させる移動駆動装置と、前記移動台に軸受を介
して操向自在に取付けた転圧輪支持装置と、この転圧輪
支持装置と前記移動台との間に介在されて移動台に対し
て転圧輪支持装置を前記軸受の回転中心をキングピン軸
として操向させる操向駆動装置と、前記転圧輪支持装置
に支持される転圧輪とを備えたものにするとさらに好適
である。
【0008】上記請求項3において、前記転圧輪支持装
置は、前記軸受により移動台に対して前記キングピン軸
を中心に旋回する旋回部材と、この旋回部材に取付けら
れ且つ前記転圧輪をその回転軸において支持するヨーク
とから構成するとよいし、前記旋回部材と前記ヨークと
の間に前後方向に向いたピンを介在させて、前記ヨーク
を左右がシーソー状に上下動するように構成するとなお
好適である。なお、前記ピンを介在させない場合には、
旋回部材を省略して、ヨークのみによって前記転圧輪支
持装置を構成してもよい。この場合にはヨークを前記軸
受により移動台に取付けるものとする。
【0009】
【作用】請求項1の転圧機械は、転圧輪を車体に対して
車幅方向に移動可能に支持したものであるから、転圧輪
を車体に対して車幅方向に移動させて条件に適合した転
圧をする。ここで、前輪たる転圧輪を移動可能にした場
合,後輪たる転圧輪を移動可能とした場合,及び前後の
転圧輪を移動可能にした場合のいずれにおいても、脆弱
な路肩を転圧するときには、移動可能な前記転圧輪を路
肩方向に移動させて転圧する。これにより相対的に車体
は路面中央側に位置するから、車両重心は前記転圧輪の
重心よりも路面中央側にあり、よって路肩が崩れること
があっても転圧機械が路肩の決壊等により外側に転倒す
るおそれは少なくなる。また、カーブした路面を転圧す
る場合には前輪に対して後輪を旋回外側に移動させるこ
とにより、前輪と後輪の旋回半径を同一にして前後輪に
よる転圧をすることができる。この場合の前後輪の前記
位置関係は相対的なものであるから、前輪を旋回内側に
移動してもよいし後輪を旋回外側に移動してもよいし、
或いは旋回半径によっては前後両輪を前記の各方向に移
動してもよい。さらに、直進中であっても、前後の転圧
輪を相対的に左右に移動させることにより転圧幅を拡げ
ることができるし、この場合に車体が進行方向を向いた
ままとなるために運転者に違和感はなく安全運転するこ
とができる。
【0010】請求項2の転圧機械は、前輪を操向輪とし
てこれを車体に対して車幅方向に移動可能に支持したも
のであるから、運転者は幅方向に移動中及び移動後の前
輪の位置を容易に確認しつつ作業できる。また、操向輪
を車幅方向に移動できるため、操向する側に操向輪を移
動させてからステアリングハンドルを回すと、操向のた
めに転圧輪がキングピン軸を中心に旋回しても、転圧輪
の前後いずれかの端部が車体側方に突出することを防止
できるから、例えば操向輪を右に移動して車体左側の塀
に沿って塀際の路面を前進による転圧中に右にハンドル
をきっても、操向輪の左端の後端が外方に突出して塀に
当たることを防止できる。
【0011】請求項3の転圧機械は、車体に対して車幅
方向に移動可能に支持され且つ移動駆動装置が設けられ
た移動台に、転圧輪が支持された転圧輪支持装置が軸受
を介して操向自在に取付けられ、この転圧輪支持装置と
前記移動台との間に操向駆動装置が介在されるから、操
向輪は車幅方向への移動と操舵のための旋回とをそれぞ
れ独立して行うことができため、操向輪は操舵角に関わ
りなく車幅方向に移動でき、また車体に対して車幅方向
に移動した位置で、その移動位置に関わりなく任意に操
舵することができる。
【0012】
【実施例】図示実施例の転圧機械は、図8に側面図で示
されるように、前輪たる転圧輪1がドラム状の鉄輪から
なり、また後輪たる転圧輪2が複数のタイヤを車体3の
幅方向に同軸に並べてなり、さらに前記転圧輪1が操向
輪をなしていてステアリングハンドルの操作により操舵
できるようになっている。
【0013】車体3に対する転圧輪1の懸架手段は図1
ないし図7に示されている。図1において右が車体前方
であり、図2及び図3においては図の上方が車体前方で
ある。ここで、車体3の前部下面に夫々ブラケット4を
介して2本の案内レール5が相互に平行に且ついずれも
軸線を車幅方向に向けて架設されており、案内レール5
には夫々移動筒6が軸方向に摺動自在に外嵌している。
6aは前記移動筒6の一部をなす内部のスライド筒であ
って摩擦係数の小さな樹脂又は金属からなっており、6
bは前記移動筒6の一部をなす端蓋であって、スライド
筒6aの保持と移動筒6内への塵埃の侵入防止とを兼ね
ている。
【0014】前後の移動筒6の下側には移動台7が溶接
その他の固着手段により固着される。この移動台7は、
両移動筒6の間で平面四角形をなし、後側の移動筒6よ
り後側で平面三角形をなしており、これら四角形の部分
と三角形の部分とが一体をなしている。而してこの移動
台7は前記移動筒6を介して車体3に対して車幅方向に
案内レール5に沿って移動自在に構成されている。さら
にこの移動台7の下面には旋回軸受8の外輪が固定さ
れ、その内輪の下面には板状の旋回部材9が固定され
る。なお、この実施例とは逆に旋回軸受8の内輪が移動
台7に固定され、外輪が旋回部材9に固定されるもので
あってもよい。
【0015】旋回部材9は、左右が旋回軸受8の外側で
立ち上げられて立ち上げ部9aをなし、また前後が下に
曲げられた下向部9bをなす。前後の下向部9b間には
ヨーク11が軸を前後方向に向けたピン12により支持
されている。ヨーク11は、平板状の上部11aと、こ
れの前後両面に夫々溶接された補強板11bと、上部1
1aの左右端から下に曲げられた下向部11cと、下向
部11cの車体中心側の面にスペーサ11dを介してボ
ルト止め等により固着された縦板部11eとを有してお
り、前記ピン12はヨーク11の補強板11bに、ヨー
ク11の車幅方向中央において貫通されて、よってピン
12を中心としてヨーク11は揺動可能になっている。
なお、ピン12の頭部12aと旋回部材9の下向部9b
との間には当て板13が介在され、この当て板13は左
右両端が屈曲していて、その屈曲先端がヨーク11の補
強板11bに当たっている。また旋回部材9の下向部9
bとヨーク11の補強板11bとの間にはピン12の周
りにスペーサ14が介在している。
【0016】ヨーク11の左右の縦板部11e間には転
圧輪1がその側面板1bに設けられた軸1aにおいて支
持されて、軸1aが縦板部11eに対して回転自在にな
っているか又は側面板1bが軸1aに対して回転自在に
なっていて、これによって転圧輪1はヨーク11に対し
て回転自在になっている。かかる回転部位の軸受につい
ては図示していない。かくして、転圧輪1はヨーク11
及び旋回部材9を介して旋回軸受8により移動台7に対
して旋回自在に構成され、以てこの転圧輪1は車体3に
対して操向自在になっている。
【0017】この実施例では転圧輪1は駆動輪ではなく
後輪たる転圧輪2が駆動輪をなしているが、転圧輪1が
駆動輪であってもよい。転圧輪1が駆動輪である場合に
は、ヨーク11の一方の縦板部11eと転圧輪1との間
に油圧モータが介在され、その油圧モータの出力軸に軸
1aが連結されるものとする。また転圧輪1には図示し
ないが周知の起振装置が内装されて、転圧輪1の重量と
振動とによって路面を転圧するようになっているが、起
振装置が備えられないものであってもよい。
【0018】図2に示すように、車体3と車幅方向に移
動自在な前記移動台7との間には、移動台7の移動駆動
装置である流体圧シリンダ装置15が架設されている。
このシリンダ装置15は油圧又は空気圧により作動され
るものであって、シリンダチューブ15aが後端におい
て車体3に固定されたブラケット16に前後に延びるピ
ン17によって俯仰自在に枢着され、またピストンロッ
ド15bの先端と前側の移動筒6に固定されたブラケッ
ト18との間には、上下2枚の平面L字状の板からなる
アーム19が架設されていて、このアーム19はブラケ
ット18に対して固定され且つピストンロッド15bに
対して垂直なピン21により枢着されている。アーム1
9をなす上下の板の間隔はシリンダチューブ15aの外
径より大きく、したがってシリンダ装置15が縮小した
ときにはアーム19はシリンダチューブ15aの上下に
至る。かくして移動台7はシリンダ装置15によって車
幅方向左右に移動駆動されるようになっている。なお、
シリンダ装置15を作動させるための流体圧源及び流体
圧回路は、周知のシリンダ装置を伸縮させるためのもの
と同一であるから図示を省略しており、且つシリンダ装
置15を作動させるためのハンドル又はスイッチ類は、
運転者の操作の便宜のために車体3の運転席に臨んで設
置してある。
【0019】図1〜図3に示すように、前記移動台7と
旋回部材9との間には、旋回部材9を旋回軸受8を介し
て旋回させて転圧輪1を操向させるための操向駆動装置
をなす流体圧シリンダ装置22が設けられる。油圧又は
空気圧によって作動されるシリンダ装置22のシリンダ
チューブ22aは、トラニオン型と称する支持手段が採
用されており、ピン24を中心として揺動可能に移動台
7に支持されており、またシリンダ装置22のピストン
ロッド22bの先端は旋回部材9に固定されたブラケッ
ト25に垂直なピン26により枢着されている。かくし
て旋回部材9はシリンダ装置22の伸縮により移動台7
に対して旋回駆動されるようになっていて、この旋回は
旋回軸受8の中心を通過する垂直な軸線周りに行われ、
よってこの軸線が転圧輪1のキングピン軸Kをなす。シ
リンダ装置22を作動させるための流体圧源及び流体圧
回路も、周知のシリンダ装置を伸縮させるためのものと
同一であるから図示を省略しており、且つシリンダ装置
15を作動させるためのステアリングハンドルは、図8
に示し且つ周知のように車体3の運転席に臨んで設置し
てある。また、前記旋回部材9及びこれにピン12を介
して揺動自在に支持されたヨーク11によって、転圧輪
1を支持する転圧輪支持装置27を構成している。
【0020】次に車体3に対する転圧輪1の動作を説明
すると、転圧輪1を車体3に対して車幅方向に左右移動
するにはシリンダ装置15を伸縮させることにより行
い、転圧輪1を操向するにはシリンダ装置22の伸縮を
行う。転圧輪1の左右移動と操向とは、同時に行うもの
であってもまた両動作の間には時間差があるものであっ
ても各操作は独立して行われる。
【0021】まず、シリンダ装置15が伸長するとアー
ム19が右に移動して、これと一体に両移動筒6とこれ
らに固定された移動台7が右に移動する。これにより旋
回軸受8及び旋回部材9以下の転圧輪支持装置27が一
体に右に移動して転圧輪1を同じく右に移動させる。シ
リンダ装置15の縮小によりアーム19を左に移動させ
ると、同様にして転圧輪1が左に移動する。かかる移動
によっても、操向駆動装置たるシリンダ装置22は移動
台7以下に設置されているために転圧輪1の操向角度は
不変である。
【0022】転圧輪1の前記移動は車体3に対するもの
であるから、前記移動時には、路面に対して転圧輪1が
移動せずに、転圧輪1が移動しようとする方向の反対方
向に車体3が移動する場合が多く、車体3が移動せずに
転圧輪1が路面を滑って移動する場合は少ない。また、
車体3と転圧輪1とが相互に反対側に移動する場合もあ
る。これらのいずれの現象が表れるかは、転圧輪1と路
面との摩擦抵抗力と車体3の横移動に対する抵抗力との
バランスによって決定される。前者の摩擦抵抗力は路面
の性状及び転圧輪1の荷重や種類等の条件によって決定
される。また車体3が前部において横移動することは車
体3が後部を中心として左右に旋回することになるか
ら、前記の横移動抵抗力は車体3の前記旋回に対する抵
抗力であり、したがって、車体3の重量や後輪たる転圧
輪の平面旋回方向への摩擦抵抗力等の条件によって決定
される。しかし、転圧機械の走行中には転圧輪1の横移
動とともに後述の操向動作も並行して行うことができる
から、走行中の転圧輪1の左右移動は車体3に対する転
圧輪1の左右の位置と、転圧輪1の操向方向とを運転者
が視認しながら制御すればよい。
【0023】転圧輪1の操向は運転者がステアリングハ
ンドルを回転させることにより行い、この回転により流
体の流れ方向及び量がコントロールされてシリンダ装置
22が伸縮し、前記のようにシリンダ装置15の伸縮に
より決定された移動台7の位置において移動台7に対し
て転圧輪支持装置27がキングピン軸K周りに旋回し、
以て転圧輪1が操舵される。すなわち、シリンダ装置2
2の伸縮により旋回部材9が旋回されると、これと一体
にヨーク11が旋回して転圧輪1を操舵する。このとき
シリンダ装置22の伸縮に基づいて、移動台7及び旋回
部材9に対するシリンダ装置22の姿勢変化はピン2
4,26によって許容される。
【0024】なお、転圧機械の走行中に、路面の傾斜に
応じて前後の転圧輪の垂直方向の相対角度が変化する
が、その変化は、特に図1及び図4に表されたピン12
を中心としてヨーク11と共に転圧輪1が傾動して吸収
され、もって、前後の両転圧輪がいずれも良好に接地す
ることになる。なお、後輪に前記ピン12に相当する構
成が具備されていて、これにより後輪の垂直方向の角度
がこのピンを中心に可変の場合には、旋回部材9とヨー
ク11との間にピン12を介在させる必要はないし、さ
らにこの場合には旋回部材9及び当て板13等を省略し
てヨーク11を直接旋回軸受8の一方の輪、すなわち実
施例の場合には内輪に固定してもよい。したがって、こ
の場合には転圧輪支持装置27はヨーク11のみによっ
て構成される。
【0025】次に、図8以下に基づいて転圧機械による
転圧の状態を説明する。まず図8は前記転圧輪1を前輪
とした転圧機械の一例であって、車体3上の運転席31
にはステアリングハンドル32が臨んでいるが、転圧輪
1を横移動させるための前記シリンダ装置15を操作す
るレバー又はスイッチ類は図示されていない。図9は転
圧機械の平面図であって、路面33を路肩33aに沿っ
て左方に前進しながら転圧している状態が示されてい
る。ここでは転圧輪1を車体3に対して距離Lだけ左に
移動させて路肩33aギリギリの位置まで転圧している
が、車体3及び後輪たる転圧輪2は路面33の中央寄り
にあるために、転圧機械の重心は路肩33aから離れて
おり、したがって路肩33aが脆弱地盤であっても転圧
機械が路肩33aを崩しながら路肩33aから外側に転
落するおそれは少ない。ここで、転圧輪2も車体3に対
して左右に移動できるものであれば、車体3はそのまま
の位置にして転圧輪2も同様に路肩33aを転圧するこ
ともできるし、また路肩33aの脆弱度が高く崩れやす
い場合には転圧輪2を車体3の右側に移動させて転圧機
械の重心をさらに路面33の中央側に寄せれば、転落に
対する安全性は増大する。
【0026】図10は路面33における塀34の際を左
方に前進しながら転圧中に、路面中央側に操舵する場合
の転圧輪1の動作を示す平面図である。すなわち、塀3
4際を直進しながら車幅方向中央に位置する転圧輪1,
2によって転圧しているときに右に操舵すると、鎖線で
示す転圧輪1のように、転圧輪1の左側後端1cが塀3
4に当たりこれを毀損することになる。そこで、転圧輪
1を右に距離Lだけ移動させて右に操舵することによ
り、転圧輪1と塀34との干渉を避けた状態となってい
る。
【0027】図11は車体3と転圧輪1,2との関係の
み図示されるが、破線で示す転圧輪1がその幅方向中心
を車体3の幅方向中心に一致させて直進している状態で
あり、鎖線で示す転圧輪1が、その幅方向中心を車体の
幅方向中心より距離Lだけ右に移動させ且つ右に操舵し
た状態である。鎖線で示す転圧輪1のように車体3に対
して操向方向たる右に移動させることによって、両転圧
輪1,2の所謂内輪差をなくして、右にカーブしている
路面に倣って転圧輪1と転圧輪2とを転動させて転圧輪
1による転圧面を転圧輪2によって正確に再転圧する。
図中符号36で示すのがこれから転圧しようとする領域
である。ここで、転圧しようとする領域36のカーブの
旋回半径に応じて転圧輪1の操舵角と前記距離Lとを決
定すればよい。また、転圧の条件によっては転圧輪1に
よる転圧領域と転圧輪2による転圧領域に多少のずれが
あっても差し支えない。なお、車幅方向に移動できるの
が転圧輪1に代えて転圧輪2である場合には、図11の
転圧をするときには転圧輪2を車体3の左方に移動させ
ることは勿論である。
【0028】図12は両転圧輪1,2とも車体3の幅方
向に移動できるようにした例であって、破線で示す転圧
輪1,2はその中心が車体3の幅方向中心にあるときで
あり、実線で示す転圧輪1,2は車体3に対して右側に
移動された状態を示している。これによって、転圧機械
の重心を左側に残したまま右側を転圧することができ
る。よって図9に示した路肩33aの転圧の場合などに
転圧輪1,2を左方に移動して作業するのに好適であ
る。なお、図12の状態においては路面の右側の路肩を
転圧することになる。また、図12において、転圧輪
1,2の一方を車体3の反対側に移動させると、転圧輪
1のみによる転圧部分と、転圧輪2による転圧部分と、
両転圧輪1,2による転圧部分ができるが全体としての
転圧幅が大きくなる。しかも、車体3の向きは転圧機械
の進行方向と同一であるために、運転者は体を進行方向
に向けたままの自然な姿勢で作業することができる。
【0029】なお、前記のように操向輪ではなく且つ後
輪たる転圧輪2を車幅方向に移動可能にするためには、
図1に示したヨーク11を直接移動台7に固定するか、
又はヨーク11を直接移動筒6に固定すればよい。この
場合には転圧輪2は操向輪ではないから、旋回軸受8及
びシリンダ装置22やその他の旋回に必要な部品及び部
位は不要である。
【0030】また、これまでの説明は移動駆動装置たる
シリンダ装置15と操向駆動装置たるシリンダ装置22
とが独立して動作するものとしていたが、このような独
立した動作モードと、両シリンダ装置15,22が連動
した動作モードとを選択できるように構成して、連動モ
ードのときには、転圧輪1が操向される側に転圧輪1を
移動できるようにしてもよい。例えば前記図10におい
て右にハンドルをきると転圧輪1も右に移動するように
しておくと好適である。さらにこのときには転圧輪1の
操舵角に比例した距離Lをもって転圧輪1が移動するよ
うに設定することもできる。このとき、例えば転圧輪1
の操舵角と距離L等を検出してその操舵角のときの転圧
輪1,2の内外輪差を少なくする操作パターンの制御シ
ステムを設定することも可能である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、転圧輪を車体に対して車幅方向に移動できるから、
車体重心を路面の中央寄りに残したまま路肩の転圧が可
能になって、路肩が脆弱な場合でも安定した転圧が可能
になる。また、カーブした路面でも前後の転圧輪の少な
くとも一方をいずれかの車幅方向に移動させることによ
って前後輪の転圧面を一致させることができるし、さら
に前後の転圧輪を車幅方向に相対的に移動した状態で転
圧幅を拡げて転圧する場合でも、車体中心線を進行方向
に向けたまま走行することができて、運転者は自然な姿
勢のまま容易に運転することができる。さらにまた、路
傍の塀などの際を転圧中に操向する場合でも操向輪を操
向する側に横移動させることができるから、操向輪の後
端等が前記塀などに干渉することを防止することもでき
る。
【0032】特に請求項2に記載の転圧機械によれば、
さらに前輪の操向方向及び車幅方向の位置を自然な姿勢
のまま容易に視認しつつ運転することができるから、安
全走行のために好適であり且つ乗用車と同様の操舵感覚
で運転することができる。また請求項3に記載の転圧機
械によれば、さらに、操向輪は車幅方向への移動と操舵
のための旋回とをそれぞれ独立して行うことができるた
め、操向輪は操舵角に関わりなく車幅方向に移動でき、
また車体に対して移動した位置で、その移動位置に関わ
りなく任意に操舵することができ、以て転圧作業の条件
に応じた適切な作業をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車体と転圧輪との関係を示す一部破断側面図。
【図2】図1の−線平断面図。
【図3】移動台より上の部分を省略した一部切欠平面
図。
【図4】移動駆動装置と操向駆動装置を省略した図1の
正面図。
【図5】図1の−線断面図。
【図6】図4の−線断面図。
【図7】図4の−線断面図。
【図8】転圧機械の一例を示す全体の側面図。
【図9】転圧機械による転圧の一態様を示す平面図。
【図10】転圧機械による転圧の別の態様を示す平面
図。
【図11】転圧機械による転圧の別の態様を示す平面
図。
【図12】転圧機械による転圧の別の態様を示す平面
図。
【符号の説明】
K・・・キングピン軸 1・・・転圧輪(操向輪) 2・・・転圧輪 3・・・車体 5・・・案内レール 6・・・移動筒 7・・・移動台 8・・・旋回軸受 9・・・旋回部材 11・・・ヨーク 12・・・ピン 15・・・シリンダ装置 22・・・シリンダ装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に転圧輪を備えて走行により路面を
    転圧する転圧機械において、車幅方向に軸線を向けた案
    内レールに沿って転圧輪を車体に対して車幅方向に移動
    可能に支持したことを特徴とする転圧機械。
  2. 【請求項2】 前輪をなす転圧輪を操向輪とし、この転
    圧輪を車体に対して車幅方向に移動可能に支持したこと
    を特徴とする請求項1記載の転圧機械。
  3. 【請求項3】 車幅方向に軸線を向けた案内レールを介
    して車体に対して車幅方向に移動可能に支持された移動
    台と、この移動台を車幅方向に移動させる移動駆動装置
    と、前記移動台に軸受を介して操向自在に取付けた転圧
    輪支持装置と、この転圧輪支持装置と前記移動台との間
    に介在されて移動台に対して転圧輪支持装置を前記軸受
    の回転中心をキングピン軸として操向させる操向駆動装
    置と、前記転圧輪支持装置に支持される転圧輪とを備え
    たことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の転圧機
    械。
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