JP3460240B2 - イオン処理装置および処理基板の製造方法 - Google Patents

イオン処理装置および処理基板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばイオン注入装
置のように、真空中で基板にイオンビームを照射してそ
れにイオン注入等の処理を施すイオン処理装置に関し、
より具体的には、その基板の帯電(チャージアップ)を
抑制する手段の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来のイオン処理装置の一例を
部分的に示す図である。この装置は、基本的には、真空
容器(図示省略)内に収納されたホルダ4に保持された
基板(例えばウェーハ)6にイオンビーム2を照射して
それにイオン注入等の処理を施すよう構成されている。
【0003】ホルダ4は、バッチ処理用のウェーハディ
スクの場合と、枚葉処理用のプラテンの場合とがあり、
図示のものは前者の場合の例であり、真空容器内で矢印
A方向に回転および紙面の表裏方向に並進させられる。
【0004】イオンビーム2の経路上には、ファラデー
系を構成するものとして、イオンビーム2がホルダ4等
に当たった際に放出される二次電子を受けてそれのアー
スへの逃げを防止するファラデーカップ8がホルダ4の
上流側に、更にこの例ではホルダ4が外に並進したとき
にそれの代わりにイオンビーム2を受けるキャッチプレ
ート14がホルダ4の下流側に、それぞれ設けられてお
り、イオンビーム2はファラデーカップ8内を通してホ
ルダ4上の基板6に照射される。更にこの例では、必須
ではないが、ファラデーカップ8およびキャッチプレー
ト14の側端部にも、二次電子のアースへの逃げを防止
するサイドサプレッサ電極10および12が設けられて
おり、これらにはサプレッサ電源16から負電圧が印加
される。
【0005】そしてホルダ4、ファラデーカップ8およ
びキャッチプレート14は、互いに電気的に並列接続さ
れてビーム電流計測器20に接続されており、それによ
ってイオンビーム2のビーム電流の計測を正確に行える
ようにしている。
【0006】また、イオンビーム2の照射に伴って基板
6の表面が、特に当該表面が絶縁物の場合、正に帯電し
て放電等の不具合が発生するのを防止するために、ファ
ラデーカップ8の側壁部にスリット状の孔7を設け、そ
の外側にフィラメント70を設けている。そしてこのフ
ィラメント70から放出させた一次電子71を加速電源
76で高エネルギー(例えば約300eV程度)に加速
してそれをファラデーカップ8の対向面に衝突させてそ
こから二次電子72を放出させ、この二次電子72をホ
ルダ上のイオンビーム照射領域における基板6に供給し
てその表面でのイオンビーム2による正電荷を中和させ
るようにしている。74はフィラメント70を加熱する
ためのフィラメント電源である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなイオン処
理装置においては、一次電子71をファラデーカップ8
の壁面に衝突させることによってそこから放出される電
子には、低エネルギーの二次電子72だけでなく、ファ
ラデーカップ8の壁面で跳ね返された高エネルギーの一
次電子71も多く含まれており、この高エネルギーの一
次電子71が基板6に入射して、逆に負の帯電を惹き起
こすがあるという問題がある。
【0008】そこでこの発明は、低エネルギーの電子を
ファラデーカップ内に導入できるようにし、それによっ
てイオンビーム照射に伴う基板の帯電を効果的に抑制す
ることができるようにしたイオン処理装置を提供するこ
とを主たる目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係るイオン処理装置の一つは、前記ファ
ラデーカップの壁面の一部に設けられた孔と、この孔の
外側に設けられていて導入されたガスを用いてプラズマ
を生成するプラズマ源と、このプラズマ源内のプラズマ
中から電子を引き出すものであって電子引出し用の孔を
有する引出し電極と、この引出し電極とファラデーカッ
プとの間に接続されていて前者に正電圧を印加する引出
し電源と、前記ファラデーカップとプラズマ源との間に
接続されていて前者に正電圧を印加するエネルギー設定
電源と、前記引出し電極の電子引き出し側と前記ファラ
デーカップの孔との間を連結するものであって前記引出
し電極と同電位の筒と、この筒と前記ファラデーカップ
との間に介在させた絶縁物と、前記筒内にその軸方向に
沿う磁束であって、前記引出し電極から引き出された
子をガイドしてファラデーカップ内へ導くガイド用の磁
束を発生させる磁束発生手段とを備えることを特徴とす
る。
【0010】
【作用】上記構成によれば、プラズマ源においてプラズ
マが生成される。このプラズマ源内のプラズマ中の電子
は、引出し電源から正電圧が印加される引出し電極によ
って筒内に引き出される。この筒内に引き出される電子
のエネルギーは、ほぼエネルギー設定電源の出力電圧と
引出し電源の出力電圧の和で決まる低エネルギーであ
る。
【0011】上記のようにして筒内に引き出された低エ
ネルギーの電子は、エネルギーが小さいけれども、筒内
の磁束にガイドされて当該磁束に沿ってファラデーカッ
プの方に効率良く導かれ、ファラデーカップ内にその孔
を通して効率良く導入される。このとき電子は、筒の出
口部とファラデーカップとの間で引出し電源の電圧分だ
け減速されるので、ファラデーカップ内に導入される電
子のエネルギーは、引出し電源の電圧に依存せず、エネ
ルギー設定電源の電圧によって一義的に決まる。
【0012】ファラデーカップ内に導入された低エネル
ギーの電子は、イオンビーム内にその電界によって引き
込まれ、イオンビームの電流密度に応じた量の電子がイ
オンビームと共に基板に入り、それによってイオンビー
ム照射に伴う基板の正の帯電を抑制することができる。
【0013】しかも、電子による基板表面の電位は、そ
こに入射される電子のエネルギーより負側に高くならな
いので、低エネルギーの電子をファラデーカップ内に導
入することにより、基板の負の帯電をも抑制することが
できる。
【0014】以上のような作用によって、低エネルギー
の電子を基板に過不足なく供給することができるので、
イオンビーム照射に伴う基板の帯電を効果的に抑制する
ことができる。
【0015】
【実施例】図1は、この発明の一実施例に係るイオン処
理装置を部分的に示す図である。図2の従来例と同一ま
たは相当する部分には同一符号を付し、以下においては
当該従来例との相違点を主に説明する。
【0016】この実施例においては、前述したようなフ
ァラデーカップ8の壁面の一部に孔9が設けられてお
り、この孔9の外側の部分に、この実施例ではリング状
の絶縁物56を介して、筒50が設けられている。この
筒50の外側には、磁場電源54が接続されたコイル5
2が巻かれており、それによって筒50の軸方向に沿う
磁束Bが作られる。即ちこの実施例では、このコイル5
2および磁場電源54によって、磁束発生手段を構成し
ている。なお、磁束Bの向きは、図示とは逆にプラズマ
生成容器22側へ向いていても良く、要は筒50の軸方
向に沿っていれば良い。
【0017】筒50の先端部にはこの実施例では引出し
電極44が一体的に設けられており、その外側にリング
状の絶縁物42を介してプラズマ生成容器22が設けら
れている。このプラズマ生成容器22および引出し電極
44には、電子38を引き出すための小孔24および4
6がそれぞれ設けられている。なお、引出し電極44と
筒50とは別体にしても良い。
【0018】プラズマ生成容器22内には、フィラメン
ト30が設けられている。このプラズマ生成容器22内
には、ガス導入管26を経由して例えばキセノンガス等
のガス28が導入される。フィラメント30にはその加
熱用のフィラメント電源32が接続されており、フィラ
メント30とプラズマ生成容器22間にはアーク電源3
4(その出力電圧は例えば15V程度)が接続されてい
る。23は絶縁物である。この実施例ではこれらによっ
て、プラズマ源を構成している。
【0019】引出し電極44とファラデーカップ8間に
は、電圧可変(例えば0〜50V程度)の引出し電源4
8が接続されており、これによって引出し電極44に
は、プラズマ生成容器22およびファラデーカップ8に
対して正電圧が印加される。また、ファラデーカップ8
とプラズマ生成容器22間には、前者に正電圧を印加す
るエネルギー設定電源40が接続されている。このエネ
ルギー設定電源40の出力電圧は、例えば20V以下が
好ましい。その理由は後述する。
【0020】なお、このイオン処理装置では、プラズマ
36の生成にガス28を用いているが、プラズマ生成容
器22とファラデーカップ8間を比較的細い筒50で連
結しており、しかもプラズマ生成容器22および引出し
電極44に設ける電子38引出し用の小孔24および4
6は、いずれも直径が例えば約2mmφ程度の小さいも
ので良く、これらの小孔24、46および筒50におい
てガスに対するコンダクタンスが十分に低下するので、
プラズマ生成容器22内へガス28を導入することによ
るファラデーカップ8内の真空度の低下は小さい。
【0021】またこの実施例では、ファラデーカップ8
とホルダ4との間に、ファラデーカップ8に対してホル
ダ4を正にバイアスして、イオンビーム照射に伴ってホ
ルダ4等から放出される二次電子をホルダ4側に引き戻
すと共に電子38をホルダ4側に引き込みやすくするホ
ルダバイアス電源(その出力電圧は例えば9V程度)1
8を設けているけれども、これは必須ではない。
【0022】このイオン処理装置においては、フィラメ
ント30から放出された熱電子は、アーク電源34の電
圧によってプラズマ生成容器22側に引き寄せられ、そ
の途中で、プラズマ生成容器22内に導入されたガス2
8と衝突してそれを電離させ、これによってプラズマ生
成容器22内にプラズマ36が生成される。このプラズ
マ36中の電子は、ガス28の電離エネルギーより少し
大きい程度のエネルギーしか有していないので低エネル
ギー(例えば数eV程度)である。
【0023】このプラズマ生成容器22内のプラズマ3
6中の電子38は、引出し電源48から正電圧が印加さ
れる引出し電極44によって筒50内に引き出される。
この筒50内に引き出される電子38のエネルギーは、
プラズマ36中の電子のエネルギーが上記のように数e
V程度であるので、ほぼエネルギー設定電源40の出力
電圧(これは前述したように20V以下)と引出し電源
48の出力電圧(これは前述したように0〜50V)の
和で決まり、この例では高々70eV以下の低エネルギ
ーである。
【0024】このような低エネルギーの電子38は、そ
のままでは発散しやすく筒50の壁面に当たって消滅し
やすい。そこでこの実施例では、筒50内にその軸方向
に沿う磁束Bを発生させるようにしており、その結果、
低エネルギーの電子38は、この磁束Bにガイドされて
磁束Bに沿ってファラデーカップ8の方へ効率良く導か
れ、ファラデーカップ8内にその孔9を通して効率良く
導入される。即ち、上記磁束Bの存在によって、電子3
8が筒50の壁面に当たって消滅するのが抑制されるの
で、電子38はそのエネルギーが低くても効率良くファ
ラデーカップ8内に導かれる。
【0025】またこの実施例では、電子38は、筒50
の出口部とファラデーカップ8との間で引出し電源48
の電圧分だけ減速されるので、ファラデーカップ8内に
導入される電子38のエネルギーは、引出し電源48の
電圧に依存せず、エネルギー設定電源40の電圧によっ
て一義的に決まる。従って、このエネルギー設定電源4
0の電圧を前述したように20V以下にしておくことに
より、引出し電源48の電圧が高くても、20eV以下
の低エネルギーの電子38をファラデーカップ8内に導
入することができる。
【0026】なお、この実施例のようにせずに、絶縁物
56を省略して筒50をファラデーカップ8に直接取り
付けて両者間を電気的に接続し、かつエネルギー設定電
源40を省略して引出し電源48の負側をファラデーカ
ップ8に接続する代わりにプラズマ生成容器22に接続
し、この引出し電源48の出力電圧を低電圧(例えば2
0V以下)にしても良く、そのようにしてもファラデー
カップ8内に20eV以下の低エネルギーの電子38を
導入することが可能である。但しこの実施例のようにす
ると、引出し電源48の出力電圧を調整することによっ
てプラズマ生成容器22から引き出す電子38の量を調
整することができ、しかもファラデーカップ8内に引き
出す電子38のエネルギーはエネルギー設定電源40に
よって引き出し量とは独立して設定することができるの
で、ファラデーカップ8内に引き出される電子38のエ
ネルギーを大きくすることなく多量に引き出すことが可
能である。
【0027】ファラデーカップ8内に導入する電子38
のエネルギーを20eV以下にするのが好ましい理由は
次のとおりである。即ち、基板の帯電の問題は、基板表
面に形成する素子の集積度が上がるに従って顕著になっ
てくる。従って、帯電抑制のために用いられる電子のエ
ネルギーも、電子による負帯電のことを考慮すると低い
ほど良く、一般的に言えば20eV以下に抑える必要が
あるからである。
【0028】ファラデーカップ8内に導入された低エネ
ルギーの電子38は、そのエネルギーが低いので、イオ
ンビーム2内にその電界によって引き込まれ、イオンビ
ーム2の電流密度に応じた量の電子38がイオンビーム
2と共にホルダ4上の基板6に入り、それによってイオ
ンビーム照射に伴う基板6の正の帯電を抑制することが
できる。
【0029】しかも、電子38による基板表面の電位
は、そこに入射される電子38のエネルギーより負側に
高くならないので、低エネルギーの電子38をファラデ
ーカップ8内に導入することにより、基板6の負の帯電
をも抑制することができる。
【0030】以上のような作用によって、低エネルギー
の電子38を基板6に過不足なく供給することができる
ので、イオンビーム照射に伴う基板6の帯電を効果的に
抑制することができる。
【0031】また、従来のイオン処理装置では、イオン
ビーム2を引き出すイオン源側において電極間で放電が
発生する等してイオンビーム2が途切れたときでも、一
定量の二次電子72が基板6に入射され続けるので、こ
のような原因によっても基板6が負に帯電することがあ
るという問題があったが、このイオン処理装置の場合
は、ファラデーカップ8内に導入されるのは低エネルギ
ーの電子38であり、これは前述したように主としてイ
オンビーム2の電界によってイオンビーム2と共に基板
6側へ導かれるので、イオンビーム2が途切れれば、基
板6に供給される電子38の量も自然に減少するので、
イオンビーム2が途切れた場合の基板6の負の帯電を自
動的に防止することができる。
【0032】なお、上記コイル52および磁場電源54
の代わりに、複数の永久磁石を筒50の外側に設けて上
記のような磁束Bを発生させるようにし、これによって
磁束発生手段を構成しても良い。
【0033】また、ホルダ4は、上記例はバッチ処理用
のウェーハディスクであるけれども、枚葉処理用のプラ
テンであっても良いのは前述したとおりである。
【0034】
【発明の効果】請求項記載の発明によれば、低エネル
ギーの電子を引き出しかつそれを磁束発生手段によるガ
イド用の磁束によってガイドしてファラデーカップ内へ
導くことができるので、低エネルギーの電子をファラデ
ーカップ内に効率良く導入することができ、この低エネ
ルギーの電子はイオンビーム内にその電界によって引き
込まれてイオンビームの電流密度に応じた量の電子がイ
オンビームと共に基板に入るので、低エネルギーの電子
を基板に過不足なく供給することができ、それによって
イオンビーム照射に伴う基板の帯電を効果的に抑制する
ことができる。しかも、上記のような引出し電極、引出
し電源、エネルギー設定電源、筒および絶縁物を備えて
いて、引出し電極によって筒内に引き出された電子は、
筒の出口部とファラデーカップとの間で引出し電源の電
圧分だけ減速されるので、ファラデーカップ内に導入さ
れる電子のエネルギーは、引出し電源の電圧に依存せ
ず、エネルギー設定電源の電圧によって一義的に決ま
。従って、引出し電源の電圧が高くても、低エネルギ
ーの電子をファラデーカップ内に導入することができ
る。即ち、ファラデーカップ内に引き出す電子のエネル
ギーは、エネルギー設定電源によって、電子の引き出し
量とは独立して設定することができるので、ファラデー
カップ内に引き出される電子のエネルギーを大きくする
ことなく多量に引き出すことが可能である。しかも、引
出し電極の孔および筒においてガスに対するコンダクタ
ンスが十分に低下するので、プラズマ生成容器内へガス
を導入することによるファラデーカップ内の真空度の低
下は小さい。 更に、引出し電極から筒内に引き出された
電子は、筒の出口部とファラデーカップとの間で初め
て、引出し電源の電圧分だけ減速されるので、筒内を減
速前のエネルギーで輸送することができる。請求項
載の発明によれば、請求項記載の発明の上記効果と同
様の効果を奏すると共に、引出し電源が電圧可変である
ので、その出力電圧を調整することによって、プラズマ
源から引出し電極によって引き出す電子の量を調整する
ことができる、という更なる効果を奏する。即ち、引出
し電源の出力電圧を調整することによってプラズマ源か
ら引き出す電子の量を調整することができ、しかもファ
ラデーカップ内に引き出す電子のエネルギーはエネルギ
ー設定電源によって引き出し量とは独立して設定するこ
とができるので、ファラデーカップ内に引き出される電
子のエネルギーを大きくすることなく多量に引き出すこ
とが可能である。請求項記載の発明によれば、請求項
記載の発明と実質的に同じ構成のイオン処理装置を用
いて、イオンビーム照射処理された基板を得るので、請
求項記載の発明の上記効果と同様の効果を奏する。即
ち、イオン注入等の処理の際に低エネルギーの電子を基
板に過不足なく供給することができ、それによってイオ
ンビーム照射に伴う基板の帯電を効果的に抑制すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るイオン処理装置を部
分的に示す図である。
【図2】従来のイオン処理装置の一例を部分的に示す図
である。
【符号の説明】
2 イオンビーム 4 ホルダ 6 基板 8 ファラデーカップ 9 孔 22 プラズマ生成容器 36 プラズマ 38 電子 40 エネルギー設定電源 44 引出し電極 48 引出し電源 50 筒 52 コイル 54 磁場電源

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を保持するホルダと、このホルダの
    上流側に設けられていて二次電子のアースへの逃げを防
    止するファラデーカップとを備え、このファラデーカッ
    プ内を通してイオンビームをホルダ上の基板に照射して
    当該基板を処理するイオン処理装置において、前記ファ
    ラデーカップの壁面の一部に設けられた孔と、この孔の
    外側に設けられていて導入されたガスを用いてプラズマ
    を生成するプラズマ源と、このプラズマ源内のプラズマ
    中から電子を引き出すものであって電子引出し用の孔を
    有する引出し電極と、この引出し電極とファラデーカッ
    プとの間に接続されていて前者に正電圧を印加する引出
    し電源と、前記ファラデーカップとプラズマ源との間に
    接続されていて前者に正電圧を印加するエネルギー設定
    電源と、前記引出し電極の電子引き出し側と前記ファラ
    デーカップの孔との間を連結するものであって前記引出
    し電極と同電位の筒と、この筒と前記ファラデーカップ
    との間に介在させた絶縁物と、前記筒内にその軸方向に
    沿う磁束であって、前記引出し電極から引き出された電
    子をガイドしてファラデーカップ内へ導くガイド用の磁
    束を発生させる磁束発生手段とを備えることを特徴とす
    るイオン処理装置。
  2. 【請求項2】 基板を保持するホルダと、このホルダの
    上流側に設けられていて二次電子のアースへの逃げを防
    止するファラデーカップとを備え、このファラデーカッ
    プ内を通してイオンビームをホルダ上の基板に照射して
    当該基板を処理するイオン処理装置において、前記ファ
    ラデーカップの壁面の一部に設けられた孔と、この孔の
    外側に設けられていて導入されたガスを用いてプラズマ
    を生成するプラズマ源と、このプラズマ源内のプラズマ
    中から電子を引き出すものであって電子引出し用の孔を
    有する引出し電極と、この引出し電極とファラデーカッ
    プとの間に接続されていて前者に正電圧を印加する電圧
    可変の引出し電源と、前記ファラデーカップとプラズマ
    源との間に接続されていて前者に正電圧を印加するエネ
    ルギー設定電源と、前記引出し電極の電子引き出し側と
    前記ファラデーカップの孔との間を連結するものであっ
    て前記引出し電極と同電位の筒と、この筒と前記ファラ
    デーカップとの間に介在させた絶縁物と、前記筒内にそ
    の軸方向に沿う磁束であって、前記引出し電極から引き
    出された電子をガイドしてファラデーカップ内へ導くガ
    イド用の磁束を発生させる磁束発生手段とを備えること
    を特徴とするイオン処理装置。
  3. 【請求項3】 基板を保持するホルダと、このホルダの
    上流側に設けられていて二次電子のアースへの逃げを防
    止するファラデーカップとを備え、このファラデーカッ
    プ内を通してイオンビームをホルダ上の基板に照射して
    当該基板を処理するイオン処理装置であって、更に、前
    記ファラデーカップの壁面の一部に設けられた孔と、こ
    の孔の外側に設けられていて導入されたガスを用いて
    ラズマを生成するプラズマ源と、このプラズマ源内のプ
    ラズマ中から電子を引き出すものであって電子引出し用
    の孔を有する引出し電極と、この引出し電極とファラデ
    ーカップとの間に接続されていて前者に正電圧を印加す
    る引出し電源と、前記ファラデーカップとプラズマ源と
    の間に接続されていて前者に正電圧を印加するエネルギ
    ー設定電源と、前記引出し電極の電子引き出し側と前記
    ファラデーカップの孔との間を連結するものであって前
    記引出し電極と同電位の筒と、この筒と前記ファラデー
    カップとの間に介在させた絶縁物と、前記筒内にその軸
    方向に沿う磁束であって、前記引出し電極から引き出さ
    れた電子をガイドしてファラデーカップ内へ導くガイド
    用の磁束を発生させる磁束発生手段とを備えるイオン処
    理装置を用いて、前記電子をファラデーカップ内へ導入
    しつつ、当該ファラデーカップ内を通してイオンビーム
    をホルダ上の基板に照射して当該基板に処理を施して、
    イオンビーム照射処理された基板を得ることを特徴とす
    る処理基板の製造方法。
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