JP3459710B2 - 触針式プローブ - Google Patents

触針式プローブ

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JP3459710B2
JP3459710B2 JP27643495A JP27643495A JP3459710B2 JP 3459710 B2 JP3459710 B2 JP 3459710B2 JP 27643495 A JP27643495 A JP 27643495A JP 27643495 A JP27643495 A JP 27643495A JP 3459710 B2 JP3459710 B2 JP 3459710B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子、例えば
反射鏡やレンズ等の表面形状の測定に用いられる触針子
プローブ(接針式プローブとも称される)に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図8は例えば特開平05−060542
号公報に記載された従来の触針式プローブを示す構成図
である。同図において、1は触針子2の一端に取付けら
れている真球(マスターボール)である。触針子2は断
面が正方形の角柱より成り、その4つの面は微小な隙間
12を介して多孔質材13に対向している。この多孔質
材13はハウジング3の内周部に固定されており、触針
子2と対向する面と反対側には圧縮空気を導くための溝
4が形成され、この溝4にチューブ14を介して圧縮空
気が送り込まれるようになっている。
【0003】上記触針子2の真球1を設けた一端と反対
側の上部(他端)には、センサーターゲット部材5が取
り付けられている。そして、触針子2の上下方向(1軸
方向)2aの変位を測定する非接触式の変位センサー
(例えば静電容量変化を検出するもの等)10と1軸方
向と直交する横方向の変位を測定するための非接触変位
センサー17とがハウジング3の一部に固定配置してあ
る。101は触針式プローブの全体構成を示す。
【0004】上記構成において、チューブ14を通じて
圧縮空気供給源(不図示)からの圧縮空気を、多孔質材
13を介して隙間12に吹き出すことにより、静圧空気
軸受を形成して触針子2を上下方向(1軸方向)にのみ
移動自在に支持している。この支持状態において、真球
1が被測定面18に当接したとき、この被測定面18か
ら受ける力としては、被測定面18の法線方向に作用す
る押し付け力F1と接線方向に作用する摩擦力F2とが
あり、触針子2はこれらの力の合力を受け、その1軸方
向2aの力による上下方向変位を変位センサー10で測
定する。そして、横方向の力によって生じるプローブシ
ャフトの傾きは横方向の変位センサー17で測定する。
ここで、プローブシャフトとは、真球1、触針子2およ
びセンサーターゲット部材5の総体である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例では、触針子(以下、プローブと称する)が被測
定面(以下、ワークと称する)に接触していない時の上
下方向の振動が大きいため、次の課題があり、精度の高
い表面形状の測定ができなかった。 (1)プローブとワークとの接触検出の困難 プローブがワークと接触したかどうかを検出するため、
プローブシャフトの変位を常に監視する必要があるが、
このプローブシャフトが上下に激しく振動すると、その
検出ができない。そのため、プロープがワークに激しく
衝突するおそれがあった。 (2)接触力のゼロ点検出の困難 プローブシャフトの上下方向の動きに対し、復元力を持
つばねでプローブシャフトの自重を支える構成の場合、
接触力のゼロ点は自重がばねの発生する復元力と釣り合
うプローブ位置である。しかし、プローブシャフトが上
下に激しく振動していると、その検出ができない。その
ため、接触力を精度良く制御することができず、形状測
定の不安定要因となった。
【0006】本発明は上記のような従来の課題を解消す
るためになされたもので、第1にプローブシャフトの上
下方向の振動を小さくすることを目的とする。第2にプ
ローブとワークの接触形態を正しく、迅速に判断できる
ようにすることを目的とする。第3にプローブとワーク
の接触力のゼロ点の精度を向上させることを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決する為の手段】請求項1の発明の触針式プ
ローブは触針子先端に設けた真球を一定の押し付け力で
被測定物面に接触させながら表面形状をなぞり、その触
針子の1軸方向の変位をハウジングに設けた変位センサ
ーで検出して被測定物面の形状を測定する触針式プロー
ブにおいて、前記触針子を1軸方向に移動可能にハウジ
ングに支持する平行板ばねと、該平行板ばねと該ハウジ
ングとの間に配置され、該平行板ばねと接触する、前記
触針子に対し1軸方向に作用する粘性流体とを用いた振
動減衰機構を備えたことを特徴としている。 請求項2の
発明は、請求項1の発明において前記平行板ばねと接触
するハウジング面には溝部が形成されており、該溝部に
前記粘性流体が充填されている事を特徴としている。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
について説明する。
【0014】実施の形態例1 図1、図2、図3、図4は本発明の特徴を最もよく表す
図面であり、同図において、1は真球ホルダー15に接
着固定された真球であり、この真球ホルダー15は触針
子2の一端にセットビス16を用いて取付けられてい
る。触針子2は断面が正方形の角柱より成り、その4つ
の面は微小な隙間12を介して多孔質材13と対向して
いる。この対向質材13はハウジング3の内周部に固定
されており、触針子2と対向する面と反対側には圧縮空
気を導くための溝4が形成され、この溝4にチューブ1
4を介して圧縮空気が送り込まれるようになっている。
【0015】上記の触針子2の真球1を設けた一端とは
反対側の上部(他端)には、センサーターゲット部材5
が取り付けられている。そして、触針子2の上下方向
(1軸方向)2aの変位を測定する非接触式の変位セン
サー(例えば静電容量変化を検出するもの等)10と1
軸方向と直交する横方向の変位を測定するための非接触
変位センサー17とが、上記センサーターゲット部材5
に対向してハウジング3の一部に固定配置されている。
【0016】また、センサーターゲット部材5には触針
子2やセンターターゲット5などの自重を支えるための
ばね6の一端が取り付けられており、このばね6の他端
はばね取付部材7に固定され、スペーサー8を介してハ
ウジング3に固定されている。したがって、スペーサー
8の厚みを適当に変化させることにより、ばね6が触針
子2やセンサーターゲット5を引っ張り上げる力を調整
することができる。さらに、センサーターゲット部材5
は下面周縁に突起部11を有し、この突起部11がハウ
ジング3に設けられて粘度の高いグリス23を充填した
溝部9に非接触に挿入されている。
【0017】この場合、溝部9に充填される材料はゴム
のような弾性を持つものであってはならない。なぜな
ら、プローブシャフトの動きを妨げる復元力を発生して
しまい、固有振動数を上げてしまう。また、ゴムのかた
さは一般的に周囲温度に大きく依存するので、環境の影
響に対して敏感になってしまうからである。
【0018】次に上記の構成からなる実施の形態例1の
動作について説明する。チューブ14を通じて圧縮空気
供給源(不図示)からの圧縮空気を、多孔質材13を介
して隙間12に吹き出すことにより、静圧空気軸受が形
成され、触針子2は上下方向2aにのみ自由に移動でき
るように支持される。この支持状態において、真球1が
被測定面18に当接したとき、この被測定面18から受
ける力として、被測定面18の法線方向に作用する押し
付け力F1と接線方向に作用する摩擦力F2とがある。
触針子2はこれらの力の合力を受け、その軸方向2aの
力による上下方向変位は変位センサー10で測定する。
そして、横方向の力によって生じるプローブシャフトの
傾きは横方向の変位センサー17で測定する。
【0019】この時、被測定面18への接触力は真球
1、真球ホルダー15、セットビス16、触針子2およ
びセンサーターゲット部材5の重量からばね6の引っ張
り力を差し引いた値となる。
【0020】ばね6の引っ張り力はばねののび量で変化
する。すなわち、プローブの位置で変化するので、これ
を一定にするため、変位センサー10の出力を一定にす
るように、図示してない移動機構によりハウジング3を
1軸方向2aに移動する。
【0021】図2は実施の形態例1の力学的なモデルを
示す。図2において、真球1、真球ホルダー15、セッ
トビス16、触針子2およびセンサーターゲット部材5
の総体を指すプローブシャフト部分の質量をmとし、例
えば50g程度とする。k1はばね、k2は接触部分の
剛性であり、ヘルツの接触理論によると比較的高い値で
ある。例えばφ5mmの球をガラスに0.2gfで押し
当るとき、ほぼ500N/mmである。それに対してば
ね6は中立位置からのずれが押し付け力となるので、弱
い方が高精度に押し付け力を制御できるため好ましく、
例えば1N/mmである。
【0022】したがって、真球1が被測定面18に接触
している場合は固有振動数が高く、被測定面18の形状
によく追従するが、真球1が被測定面18から離れてい
る場合、ばねk1がないので、固有振動数は極端に低下
する。上記の例では約22Hzとなる。このため、ひと
たび外乱がはいると、図3(a)に示すように、周期が
長く、振幅の大きい振幅となるが、溝部9、突起部1
1、グリス23からなる粘性ダンパの振動減衰機構によ
り、図3(b)のようにすぐに減衰する。この結果、プ
ローブシャフトの上下方向の振動を小さくすることがで
きる。
【0023】図4は接触状態を測定する電気回路図であ
る。プローブシャフトの上下位置を測定する変位センサ
ー10の出力電圧e1をローパスフィルタ19に導き、
このローパスフィルタ41の出力電圧と接触状態を判定
する変位量を表す電圧v0とを比較回路42で比較し、
その結果を電圧e2として出力する。この時、上記変位
センサー10の出力電圧e1に周波数の低いノイズが入
ると、その電圧信号はローパスフィルタ41を容易に通
過し、比較回路42を反転させる外乱となってしまう。
このような状態ではワークとの接触状態を監視できず、
場合によっては触針子2と被測定面18との衝突も考え
られ、危険である。
【0024】また、ローパスフィルタ19のカットオフ
周波数を下げて対処すると、触針子2が被測定面18に
接触して比較回路42から電圧e2が出力されるまでに
時間がかかるので、やはり好ましくない。
【0025】しかるに、実施の形態例1のように振動減
衰機構を設け、k2が低く、従って固有振動数が低くて
も減衰性能を向上させることにより、周波数の低いノイ
ズを低減させ、安定な接触状態の検出が可能となる。
【0026】また、同じように中立位置、すなわちプロ
ーブシャフトの重量とばね6の引っ張り力の釣合位置も
振動が少ないので精度よく測定することができる。従っ
て、接触力のゼロ点の精度が向上するので、接触力の精
度が増し、測定精度も向上する。
【0027】実施の形態例2 図5は実施の形態例2に示す構成図であり、図5におい
て、1は真球ホルダー15に接着固定された真球であ
り、この真球ホルダー15は触針子2の一端にセットビ
ス16を用いて取付けられている。ハウジング3の穴3
cには、スリーブ21を嵌め、この穴3cの上下端面に
当接させて位置決めした板ばね19をネジ20でハウジ
ング3にネジ止めする。しかる後、触針子2を下側から
鍔部2bが板ばね19に当接するまでスリーブ21に通
し、この触針子2の上端に設けた雄ネジ2aにセンサー
ターゲット5の雌ネジ5aをネジ止めすることにより、
全体を一体的に組付ける。この結果、真球1、真球ホル
ダー15、セットビス16、触針子2およびセンサータ
ーゲット部材5の総体であるプローブシャフトは平行板
ばね19の変形で1軸方向2aにガイドされることにな
る。
【0028】この時、プローブシャフトは、自重と平行
板ばね19の復元力が釣り合う位置に移動する。その中
立位置からの移動量を変位センサー10で測定し、その
値を一定にするように図示してない移動機構によりハウ
ジング3を1軸方向2aに移動する。
【0029】上記1軸方向2aと直交する横方向の変位
を測定するための非接触変位センサー17がハウジング
3の一部に固定配置してある。また、上部の板ばね19
が接触するハウジング面には溝部22が設けてあり、板
ばね19との間の溝部22にグリス23を充填し、ダン
パとしての振動減衰機構を構成している。
【0030】次に上記の構成からなる実施の形態例2の
動作について説明する。真球1が被測定面18から受け
る力としては被測定面18の法線方向に作用する押し付
け力F1と接線方向に作用する摩擦力F2とがある。触
針子2はこれらの力の合力を受け、その1軸方向2aの
力による上下方向変位はセンサー10で測定する。そし
て横方向の力によって生じるプローブシャフトの傾きを
横方向の変位センサー17で測定する。
【0031】この実施の形態例2においては、前記の実
施の形態例1の場合と同様、グリスを用いた振動減衰機
構が付加されているので、プローブの上下方向の振動振
幅を小さくすることができる。従って、接触位置の検出
も安定して可能になり、接触力のゼロ点も安定するので
高い精度の測定が可能になる。
【0032】また、本実施の形態例2における特有な効
果として、プローブシャフトのガイドに板ばね19、2
0を用いているので、実施の形態例1に比べて構造が簡
単である。従って、小型化できるし、低コストに製作で
きる。
【0033】実施の形態例3 図6は実施の形態例3を示す構成図であり、1は真球ホ
ルダー15に接着固定された真球であり、この真球ホル
ダー15は触針子2の一端にセットビス16を用いて取
付けられている。そして、触針子2、センサーターゲッ
ト5、ハウジング3は一塊の材料から例えばワイヤー放
電加工により一体的に製作されている。この製作時、ハ
ウジング3にくびれ部24を8箇所製作し、ヒンジ機構
を構成する。このヒンジ機構により、触針子2は1軸方
向2aにガイドされることになる。
【0034】この時、触針子2は、自重とハウジング3
の平行板ばね部3a、3bの復元力が釣り合う位置に移
動する。その中立位置からの移動量を変位センサー10
で測定し、その値を一定にするように図示してない移動
機構によりハウジング3を1軸方向2aに移動する。
【0035】また、1軸方向2aと直交する横方向の変
位を測定するための非接触変位センサー17がハウジン
グ3の一部に固定配置してある。上記平行板ばね部3a
とハウジング3のヒンジ機構の隙間にグリス23を充填
し、ダンパとしての信号減衰機構を構成している。
【0036】次に上記の構成からなる実施の形態例3の
動作について説明する。真球1が被測定面18から受け
る力としては、被測定面18の法線方向に作用する押し
付け力F1と接線方向に作用する摩擦力F2とがある。
触針子2はこれらの力の合力を受け、その1軸方向2a
の力による上下方向変位は変位センサー10で測定す
る。そして横方向の力によって生じるプローブシャフト
の傾きは横方向の変位センサー17で測定する。
【0037】この実施の形態例3においては、前記の実
施の形態例1の場合と同様、グリス23を用いた振動減
衰機構が付加されているので、プローブの上下方向の振
動振幅を小さくすることができる。従って、接触位置の
検出も安定して可能になり、接触力のゼロ点も安定する
ので高い精度の測定が可能になる。
【0038】また、本実施の形態例3における特有な効
果として、主要な構成要素を一塊の材料から製作してい
るため、前記実施の形態例2に比べてさらに構造が簡単
であり、さらに小型化できる。また、ハウジング、触針
子等はつなぎめがなく一体であるので、周囲温度変化に
より、熱膨張が一様で、熱影響を受けにくい。つまり、
異種金属の組合せは熱膨張係数の差により大きな熱歪を
生じる。また、この材料を線熱膨張係数の低い材料に選
べば、さらに、環境温度の影響を排除することができ
る。
【0039】実施の形態例4 図7は実施の形態例4を示す構成図であり、図7におい
て、1は真球ホルダー15に接着固定された真球であ
り、この真球ホルダー15は触針子2の一端にセットビ
ス16を用いて取付けられている。触針子2はその断面
が正方形の角柱よりなり、その4つの面は微小な隙間1
2を介してエアーベアリングを構成する多孔質材13に
対向している。この多孔質材13ハウジング3の内周部
に固定されており、触針子2と対向する面と反対側には
圧縮空気を導くための溝4が形成され、この溝4にチュ
ーブ14を介して圧縮空気が送り込まれるようになって
いる。
【0040】上記触針子2の真球1を設けた一端とは反
対側の上部(他端)には、センサーターゲット部材5が
取り付けられている。そして、触針子2の上下方向(1
軸方向)2aの変位を測定する例えば静電容量変化を検
出する非接触式の変位センサー10と1軸方向2aと直
交する横方向の変位を測定するための非接触変位センサ
ー17とが、上記センサーターゲット部材5に対向して
ハウジング3の一部に固定配置されている。
【0041】また、センサーターゲット部材5にはボイ
スコイル型リニアモータLMの可動子であるコイル28
が取り付けられており、このリニアモータLMの固定子
は図で上下方向に着磁した磁石27と該磁石を挟む2つ
のヨーク25、26からなっており、ハウジング3に固
定されている。
【0042】触針子2の上下位置はハウジング3に固定
された変位センサー10で測定し、触針子2の横方向の
位置はハウジング3に固定された変位センサー17で測
定する。上記変位センサー10の出力はアンプ30で信
号レベルe1に整えた後、e1を微分回路32に導いて
定数k倍し、微分する。また、ある一定の電圧v0を発
生する定電圧回路31を設け、両回路31、32の出力
を加算回路33で加算して電圧e0を出力する。この出
力電圧e0をリニアモータLMの駆動回路としてのドラ
イバーアンプ34に供給し、このドライバーアンプ34
から上記出力電圧e0に比例した電流を発生させ、ケー
ブル29を通してリニアモータLMのコイル28に供給
する構成である。
【0043】次に上記の構成からなる実施の形態例4の
動作について説明する。チューブ14を通じて圧縮空気
供給源(不図示)からの圧縮空気を、多孔質材13を介
して隙間12に吹き出すことにより、静圧空気軸受が形
成され、触針子2は上下方向2aにのみ自由に移動でき
るように支持される。この支持状態において、真球1が
被測定面18に当接したとき、この被測定面18から受
ける力として、被測定面18の法線方向に作用する押し
付け力F1と接線方向に作用する摩擦力F2とがある。
触針子2はこれらの力の合力を受け、その軸方向aの力
による上下方向変位は変位センサー10で測定する。そ
して、横方向の力によって生じるプローブシャフトの傾
きは横方向の変位センサー17で測定する。
【0044】また、この時、一定電圧v0を適当に選択
し、加算回路33でリニアモータLMの出力に対応する
電圧e0を得る構成により所望の接触力を得ることがで
きる。また、微分回路32で適当な倍率kを掛け、微分
し、加算回路33でリニアモータLMの出力に対応する
電圧e0を得る構成により、触針子2の移動速度に比例
した力が該触針子にかかる。この速度に比例した力はす
なわち粘性のことであり、粘性流体を用いたダンパと同
じ効果をもたらす。
【0045】この実施の形態例4においては、前記実施
の形態例1の場合と同様、振動減衰機構が付加されるの
で、プローブの上下方向の振動振幅を小さくすることが
できる。従って、接触位置の検出も安定して可能にな
り、接触力のゼロ点も安定するので高い精度の測定が可
能になる。
【0046】また、本実施の形態例4における特有な効
果として、リニアモータLMに加える電圧を調整するこ
とにより(一定電圧v0を調整)、容易に接触力を変化
させることができる。また、粘性力の強さも微分回路の
倍率kを変えることにより同様に変更可能である。
【0047】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、触針子に対し1軸方向に作用する粘性流体を用いた
振動減衰機構を備えた構成としたので、非接触時のプロ
ーブの振動を押さ小さくすることができる。
【0048】請求項2記載の発明によれば、触針子に対
し1軸方向に作用する粘性流体を用いた振動減衰機構
と、前記変位センサーからの出力電圧を入力するローバ
スフィルタと、このローパスフィルタの出力電圧と接触
状態を判定する変位量を表す電圧とを比較する接触状態
の検出手段を備えた構成としたので、プローブの振動を
押え、被測定物との接触状態の検出が簡単な構成ででき
る。また、接触力の原点の検出精度を向上させ、接触力
の精度、そして形状測定精度を向上させることができ
る。
【0049】請求項3記載の発明によれば、1軸方向に
移動可能となるようにエアーベアリングを介してハウジ
ングに設けた触針子の自重をキャンセルする引っ張りば
ねと、前記触針子に対し1軸方向に作用する粘性流体を
用いた振動減衰機構を備えた構成としたので、簡単な構
成で非接触時のプローブの振動を押さえることができ
る。また、エアーベアリングを用いてプローブを非接触
に支持するため小さな接触力の設定が可能である。
【0050】請求項4記載の発明によれば、触針子を1
軸方向に移動可能にハウジングに支持する平行板ばね
と、前記触針子に対し1軸方向に作用する粘性流体を用
いた振動減衰機構を設けた構成としたので、簡単な構成
で非接触時のプローブの振動を押えることができる。ま
た、平行板ばねを用いてプローブを支持しているため、
安価にまた、小型に製作できる。
【0051】請求項5記載の発明によれば、触針子を1
軸方向に移動可能にハウジングに支持するヒンジ機構を
用いたガイドを該ハウジングとともに一体で設け、この
ヒンジ機構の隙間に前記触針子に対し1軸方向に作用す
る粘性流体を用いた振動減衰機構を設けた構成としたの
で、簡単な構成で非接触時のプローブの振動を押さえる
ことができる。また、ヒンジ機構を用いてプローブを構
成するため、小型化が可能である。しかも、一塊の材料
からつなぎめなく製作するので、環境温度に対して熱影
響を受けにくい効果がある。
【0052】請求項6記載の発明によれば、1軸方向に
移動可能にエアーベアリングを介してハウジングに支持
した触針子に力を加えるリニアモータと、前記変位セン
サーからの出力電圧を定数倍し、微分する微分回路と、
一定電圧を発生する回路、この両回路の出力電圧を加え
合わせる加算回路と、この加算回路の出力電圧に比例し
た力を前記リニアモータに発生させる駆動回路とを備え
た構成としたので、簡単な構成で非接触時のプローブの
振動を押さえることができる。また、リニアモータの発
生する力を制御することにより、減衰力および、接触力
を所望の値に設定することが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例1による触針式プローブ
を示す縦断面図。
【図2】上記実施の形態例1による触針式プローブの振
動モデルを説明する図。
【図3】上記実施の形態例1による触針式プローブの振
動減衰特性を説明する図。
【図4】上記実施の形態例1による触針式プローブの接
触状態検出回路を説明する図。
【図5】本発明の実施の形態例2による触針式プローブ
を示す縦断面図。
【図6】本発明の実施の形態例3による触針式プローブ
を示す縦断面図。
【図7】本発明の実施の形態例4による触針式プローブ
を示す縦断面図。
【図8】従来の触針式プローブを示す縦断面図。
【符号の説明】
1 真球 2 触針子 3 ハウジング 10、17 非接触式変位センサー(変位センサ) 13 多孔質材(エアーベアリング) 18 ワーク(被測定面) 19 板ばね(平行板ばね) 23 グリース(粘性流体) 24 ヒンジのくびれ部(ヒンジ機構) 31 定電圧回路 32 微分回路(定数k倍し、微分する) 33 加算回路 34 ドライバーアンプ(駆動回路) 41 ローパスフィルタ 42 比較回路(検出手段) LM リニアモータ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−60542(JP,A) 特開 平5−87551(JP,A) 特開 平4−31710(JP,A) 特開 平4−98114(JP,A) 特開 平6−258008(JP,A) 特開 昭61−47502(JP,A) 特開 昭64−50904(JP,A) 特開 昭55−90810(JP,A) 実開 昭57−61506(JP,U) 実開 昭62−51206(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 21/00 G01B 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触針子先端に設けた真球を一定の押し付
    け力で被測定物面に接触させながら表面形状をなぞり、
    その触針子の1軸方向の変位をハウジングに設けた変位
    センサーで検出して被測定物面の形状を測定する触針式
    プローブにおいて、前記触針子を1軸方向に移動可能に
    ハウジングに支持する平行板ばねと、該平行板ばねと該
    ハウジングとの間に配置され、該平行板ばねと接触す
    る、前記触針子に対し1軸方向に作用する粘性流体
    用いた振動減衰機構を備えたことを特徴とする触針式プ
    ローブ。
  2. 【請求項2】 前記平行板ばねと接触するハウジング面
    には溝部が形成されており、該溝部に前記粘性流体が充
    填されている事を特徴とする請求項1に記載の触針式プ
    ローブ。
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