JP3459304B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP3459304B2
JP3459304B2 JP1387495A JP1387495A JP3459304B2 JP 3459304 B2 JP3459304 B2 JP 3459304B2 JP 1387495 A JP1387495 A JP 1387495A JP 1387495 A JP1387495 A JP 1387495A JP 3459304 B2 JP3459304 B2 JP 3459304B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波診断装置に係
り、特に被検体に注入した超音波造影剤による組織内血
流などのエコー輝度増強効果を利用して血流などの動態
(パーフュージョン)の定量評価に関する情報を得るこ
とができる超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波の医学的な応用としては種々の装
置があるが、その主流は超音波パルス反射法を用いて生
体の軟部組織の断層像を得る超音波診断装置である。こ
の超音波診断装置は無侵襲の検査装置で、あまり造影剤
などを使用せずに組織の断層像を表示するものであり、
X線診断装置,X線CT装置,MRIおよび核医学診断
装置などの他の診断装置に比べて、リアルタイム表示が
可能、装置が小型で安価、X線などの被曝がなく安全性
が高い、および超音波ドプラ法により血流イメージング
が可能であるなどの特徴を有している。このため、心
臓,腹部,乳腺,泌尿器,および産婦人科などで広く超
音波診断が行われており、超音波プローブを体表から当
てるだけの簡単な操作で心臓の拍動や胎児の動きの様子
がリアルタイム表示で得られ、かつ安全性が高いために
繰り返して検査が行えるほか、ベッドサイドに装置を移
動させての検査も容易に行えるなど簡便に使用できる。
【0003】このような超音波診断装置において、近
年、心臓などの検査で静脈から造影剤を注入して血流動
態の評価が行われている。静脈からの造影剤注入は侵襲
性が低いので、この血流動態の評価法による診断が普及
しつつある。この診断は、診断部位における造影剤の空
間分布の時間変化の様子を輝度変化の拡がりや輝度増強
の程度を見て行われており、また、造影剤注入から関心
領域(ROI)にそれが到達するまでの時間およびRO
I内での造影剤によるエコー輝度の時間変化TDC(Ti
me Density Curve)などを求めることにより行われてい
る。
【0004】従来、造影剤による超音波エコー信号のエ
コーレベル変化の検出は、Bモード画像の輝度レベルの
変化を単に視覚的に認識するか、複数フレームのイメー
ジデータを装置内に記憶させておき、検査後に各画像を
呼び出し、ヒストグラム計算機能などを用いてエコーレ
ベル変化の定量測定やTDCの作成をすることで行われ
ていた。
【0005】Bモード画像上に設定されたROIについ
て判定したTDC曲線例を図8に示す。ROI内に血流
が存在するならばTDCは図8(a)のようなプロファ
イルが得られ、血流が起こらない疾病などの場合、この
TDC値は低く、例えば図8(b)のようなプロファイ
ルが得られる。オペレータは複数のROIを設定するこ
とでTDCの部位による差異を測定することが可能であ
る。
【0006】TDCは以上のように測定されるが、現状
ではその定量評価の妨げとなる幾つかの要因が存在す
る。例えば、装置側の要因としては画像ノイズ,スペッ
クルパターンによる時間方向の輝度バラツキ,造影剤側
の要因としてはエコー散乱体の生成,持続の不安定さに
よる輝度バラツキが考えられる。これらの要因を回避す
るためには、複数回の測定を行うことによって、平均的
な結果を得る方法がある。造影剤のエコー増強効果は時
間と共に低下するが、体内の残留量は不明確であるた
め、通常、1回の造影剤注入で求められるTDCは1つ
だけである。このため、複数回のTDC測定を行うに
は、必然的に造影剤を複数回注入しながら行うことにな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た複数回のTDC測定およびその平均化の手法を採用し
ようとすると、以下に示す不都合を生じる。第1に、造
影剤は時間と共にそのエコー増強効果を失っていくが、
被検体内の時間的減少量および残留量を知ることは難し
いため、2度目の造影剤注入が前回の注入の影響を受け
ている以上、前回の結果と有意に比較することは困難で
ある。第2に、前回の注入の影響を受けない程度の時間
間隔をもって注入するためには、前回注入された造影剤
が効果を失うまで待たなくてはならず、測定に非常に長
時間を有する。また第3に、複数回の造影剤注入は、被
検体内への侵襲性を高くしてしまう。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、この目的は、静脈からの造影剤注入によるコント
ラストをみる場合において、輝度バラツキが少なく精度
の高いTDCデータを短時間で、かつ侵襲性悪化を回避
した状態で得ることができ、異常部位を容易に同定可能
とした超音波診断装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の超音波診断装置は、気泡を主成分とする超
音波造影剤を注入した被検体の診断部位に超音波信号を
送信して当該超音波造影剤のエコー増強効果を反映させ
た超音波エコー信号を受信するもので、前記超音波信号
を送信するとともに前記超音波エコー信号を受信するプ
ローブと、前記診断部位の画像を得るための前記超音波
信号の送信条件を設定した第1の送信モードおよび前記
診断部位の少なくとも前記超音波信号の走査位置に在る
前記気泡を超音波エネルギで崩壊させる前記超音波信号
の送信条件を設定した第2の送信モードの内の何れかの
モードで前記プローブを駆動するプローブ駆動手段と、
前記第1の送信モードおよび第2の送信モードの間で送
信モードを切り換えるモード切換手段と、このモード切
換手段が前記第1の送信モードに切り換えているときに
前記プローブから得られる前記超音波エコー信号を処理
するエコー信号処理手段と、を備えたことを特徴とす
る。例えば、前記第2の送信モードが設定する送信条件
は、前記気泡を略瞬時に崩壊させる前記超音波信号の音
圧値を含むモードまたは前記気泡を略瞬時に崩壊させる
前記超音波信号の連続可変の周波数帯域を含むモードで
ある。
【0010】また例えば、前記第2のプローブ駆動手段
は、前記気泡を崩壊させる前記超音波信号の送波領域の
形状に関する送波モードを決める送波モード決定手段
と、前記送波モードに基づいて前記超音波信号を走査す
る走査手段とを備える。
【0011】さらに、前記モード切換手段は検査者が前
記モードの切換を手動指令可能な操作手段と、この操作
手段から与えられる手動指令に応答して前記第1の送信
モードから前記第2の送信モードに切り換える切換指令
手段とを備える。これに対し、前記モード切換手段は、
検査者が与える前記超音波造影剤の注入を知らせる初期
指令に応答して前記第1の送信モードと前記第2の送信
モードとの間のモード切換を自動的に繰り返して指令す
る手段にも形成できる。
【0012】さらに例えば、前記エコー信号処理手段
は、前記超音波エコー信号から前記診断部位内の断層面
の2次元の輝度データを生成する画像データ生成手段
と、前記輝度データに基づいて前記超音波造影剤のエコ
ー増強効果の時間依存データを計測する計測手段とを備
える。また、前記エコー信号処理手段は、前記超音波エ
コー信号から前記診断部位の断層面における血流等の2
次元の速度パワー値を含む速度分布データを生成する速
度データ生成手段と、前記速度パワー値に基づいて前記
超音波造影剤のエコー増強効果の時間依存データを計測
する計測手段とを備えた構成も可能である。
【0013】さらに例えば、前記プローブ駆動手段は、
前記第1の送信モードで前記プローブを駆動する第1の
パルサと、前記第2の送信モードで前記プローブを駆動
する第2のパルサとを個別に備える一方、前記モード切
換手段は、前記第1および第2の送信モードの切換指令
およびその各モードでの駆動指令を発する指令手段と、
この切換指令に応じて切り換わり且つ当該駆動指令を前
記第1のパルサおよび第2のパルサに選択的に与えるス
イッチング手段とを備えた。
【0014】さらに例えば、前記超音波プローブは、前
記第1の送信モードで専用的に駆動させる第1の超音波
プローブと、前記第2の送信モードで専用的に駆動させ
る第2の超音波プローブとから成る。
【0015】
【作用】本発明の超音波診断装置では、第1の送信モー
ドでプローブが駆動され、その超音波エコー信号からB
モード像や血流速度のカラードプラ像のデータが生成さ
れ、それらの画像が表示される。これと共に、超音波エ
コー信号からエコー信号処理として、例えばTDCのデ
ータが測定される。
【0016】モード切換手段が検査者の手動操作に応答
してまたは自動的に第1の送信モードから第2の送信モ
ードに切り換える。これにより超音波造影剤の気泡が高
音圧の音波エネルギまたは連続変化させられる周波数帯
域の音波エネルギによって自然崩壊を待つことなく、殆
ど瞬時に崩壊・消失して、造影剤注入前の血流状態に瞬
間的にリセットされる。このリセット領域は第2の送信
モードによる超音波信号の送波領域に関する送波モード
により決められるが、少なくとも現在、画像データ用に
スキャンしている断面,点位置などが含まれる。このリ
セットを確実にするにはスキャン位置よりも広めに、ス
ライス方向にも厚さを持った3次元領域の送波モードが
好適となる。
【0017】この気泡に対する積極的な殆ど瞬時のリセ
ット後、再びスキャン位置に流入してくる造影剤の気泡
に対し、再びモード切換手段により、例えば自動的に第
1の送信モードによるプローブ駆動が行われる。これに
より、再度、超音波エコー信号に基づいてBモード等の
画像が生成されるとともに、Bモードデータや血流速度
のパワー値に関するTDCデータも測定される。
【0018】このように、第2の送信モードによる気泡
の瞬間的なリセット、第1の送信モードによるTDC測
定などを複数回繰り返すことで、1回の注入で複数回の
TDC測定などが可能になる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0020】(第1実施例)第1実施例を図1〜図4を
参照して説明する。この第1実施例では診断部位が心臓
であり、心筋の血流状態、特に左心室系の筋肉(心筋)
を流れる血流状態に基づいてその異常部位をTDC測定
により同定するための超音波診断装置について説明す
る。
【0021】なお、ここでTDC測定に使用される超音
波造影剤は、気泡を主成分とする、例えば、ガラクトー
スを用いたレボビスト(LevovistTM:シェーリング社)
が用いられるが、その他の気泡を主成分とする造影剤で
あってもよい。
【0022】図1に示す第1実施例に係る超音波診断装
置は、被検体との間で超音波信号の送受信を担う超音波
プローブ10と、この超音波プローブ10を駆動しかつ
超音波プローブ10の受信信号を処理する装置本体11
と、この装置本体11に接続されかつオペレータからの
指示情報を装置本体11に出力可能な操作パネル13と
を具備する。操作パネル13には、ROIの設定などを
行うためにマウス13aやトラックボール13bなどが
接続あるいは設置されている。操作パネル13には後述
するモード切換スイッチ13cも接続されている。ま
た、被検体の心電波形データを得る心電計(ECG)1
4も装置本体11に接続されている。
【0023】装置本体11は、その扱う信号経路により
超音波プローブ系,操作パネル系,演算系,ECG系,
および表示系に大別できる。
【0024】この内、超音波プローブ系として図示する
如く超音波送受信部(以下、単に「送受信部」という)
20が備えられている。この送受信部20は、超音波プ
ローブ10(以下、単に「プローブ」という)に接続さ
れた送信駆動用のパルサ201,エコー信号増幅用のプ
リアンプ202,プリアンプ202の出力側に順次接続
されたビームフォーマ(遅延加算器)203,検波器2
04,対数圧縮器205を備える。さらに、この送受信
部20は遅延コントローラ206を備えており、送受信
時の電子フォーカス点に係る遅延時間パターンなどを制
御するもので、その制御信号をパルサ201およびビー
ムフォーマ203に供給してスキャン方向を変更して電
子走査可能になっている。
【0025】パルサ201がプローブ10を励振する
と、プローブ10から超音波ビーム信号を被検体内に送
出できる。被検体から戻ってきた超音波エコー信号はプ
ローブ10で受信され、対応する電気量のエコー信号に
変換される。このエコー信号はプリアンプ202で増幅
され、ビームフォーマ203で遅延加算された後、検波
器204で包絡線検波される。この検波信号はさらに対
数圧縮器205により対数圧縮処理されて、Bモード断
層像を成す画像データとして出力される。
【0026】装置本体11における表示系としては、図
示の如く、前記対数圧縮器205に接続されたBモード
用のDSC(デジタルスキャンコンバータ)21、この
DSC21の出力側に順次接続されたデータ合成器2
2、表示器23(D/A変換器,カラーモニタなどを含
む)、さらにはBモード用のフレームメモリ24を備え
る。送受信部20から出力された画像データはDSC2
1により超音波走査から標準TV走査にデジタル的にス
キャン変更してデータ合成器22に送られる。このデー
タ合成器22には後述するように、各種のデータ(グラ
フィックデータ,キャラクタデータ)が供給され、それ
らが1枚のフレーム像データにデジタル的に合成される
とともに、その合成されたフレーム像が表示器23にほ
ぼリアルタイムで表示される。フレームメモリ24には
DSC21から出力されるBモード像データが逐一記憶
され、フリーズ像形成などに利用される。
【0027】操作パネル系としては、操作パネル13か
ら供給される検査者の操作情報を受けるCPU(中央演
算装置)30と、このCPU30の管理下に置かれるタ
イミング信号発生器31と、タイミング信号発生器31
にトリガ信号を供給するトリガ信号発生器32と、およ
びROI設定器33とを備える。CPU30は、検査者
から操作パネル13を介して与えられるスキャンに必要
な情報を遅延コントローラ206に供給する一方で、図
2に示すプローブの送信モードの切換制御に関する一連
の処理を行うようになっている。また、CPU30は操
作パネル13を介して検査者が画像上に設定したROI
(関心領域)情報およびTDC(TimeDensity Curve:
輝度レベルの時間変化曲線)演算の指令を行うようにな
っている。ROI設定器はCPU30から与えられるR
OIの位置,大きさ,形状などのROI情報を受けると
ともに、そのROI情報に対応したグラフィックテータ
を主とするROIデータを前記データ合成器22に出力
する。これにより表示器23にはBモード像にROIを
重畳表示でき、その位置,大きさなどをマウス13aや
トラックボール13bを使って任意に変更できる。
【0028】さらに演算系として、装置本体11にはC
PUを備えるTDC演算器40が設けられている。この
TDC演算器40はCPU30からの演算指令,ROI
情報を取り込むとともに、BモードDSC21が出力す
る画像データ(輝度変調データ)をも取り込むようにな
っている。TDC演算器40は演算指令を受けると、R
OI情報で指定された領域の画像データ,輝度データを
読み込み、TDCの平均データなどを演算するようにな
っている。TDCデータは前記データ合成器22に出力
され、例えば分割表示態様でフレーム像データに重畳さ
れる。これにより表示器23にはTDCが例えば分割表
示される。
【0029】本発明でTDCのデータを演算し表示する
のは、次の理由による。超音波診断装置を用いた心臓内
の血流状態は、カラー表示によって心腔内および太い血
管内について見ることが可能である。しかし、通常では
心筋への血流については観測不可能である。超音波造影
剤を使用して心筋の血流からのコントラストエコーを受
信信号として用いると、心腔内および血管内については
Bモード画像での血流の識別、また心筋の部位の輝度増
強によって心筋の血流状態が観測可能となる。上記のよ
うな部位における輝度レベルの時間変化を測定したもの
がTDC(前記図8参照)である。
【0030】さらに装置本体11にはECG系として、
ECG14に接続されたアンプ50および参照データメ
モリ51を備えている。参照データメモリ51は心電図
信号上の特定の時相(例えばR波)におけるタイミング
信号をデータ合成器22に出力する。これにより、EC
G同期をとることができ、心周期における特定の時相の
みを次々と表示し、同時相で演算したTDCのみを表示
することもできる。なお、このECG系を設置しない構
成も可能である。
【0031】次いで、前記CPU30によって実行され
る送信モードの切換制御を図2に基づいて説明する。
【0032】CPU30は最初通常モードの送信条件を
操作パネル13から読み込む(同図ステップ60)。こ
こで「通常モード」はBモード断層像を得るための送信
条件(プローブ駆動電圧など)を設定したモードで、本
発明における第1の送信モードに対応する。
【0033】次いでCPU30により、リセットモード
の送信条件が操作パネル13を介して読み込まれる(ス
テップ61)。「リセットモード」は通常モードのよう
に画像を生成するものではなく、被検体に存在する超音
波造影剤の気泡の少なくともスキャン部位に存在するも
のを崩壊・消失させ、造影剤によるエコー信号を少なく
ともスキャン部位から消すことを目的としている。この
ため、「リセットモード」における送信条件の一部を形
成するプローブ駆動電圧は造影剤の気泡を瞬時に崩壊さ
せることができる高圧値(つまり超音波ビーム信号(パ
ルス信号)の高音圧値)に予め設定されている。
【0034】なお、本発明における気泡の崩壊は自然崩
壊ではなく、外部エネルギによる積極的な崩壊を指す。
【0035】この造影剤の気泡崩壊の物理現象は、水中
の気泡がバネと同じように振動するというよく知られた
モデルと等価と考えることができ、振動の振幅が小さい
ときは線形な振動であるが、振幅が大きくなると非線形
振動となり、振動が非常に大きい場合、キャビテーショ
ン(気泡のつぶれ/崩壊)に至るというモデルで説明で
きる。本実施例ではキャビテーションに至る程度の音圧
を高音圧超音波信号とする。気泡を崩壊させる音圧値の
一例は例えば、「“In Vitro Detection ofCavitation
Induced by a Diagnostic Ultrasound System” by Chr
isty K.Holland et. al., IEEE TRANSACTIONS ON ULTRA
SONICS, FERROELECTRICS, ANDFREQUENCY CONTROL, VOL.
39, No.1, Jan.1992 」に示されている。この気泡崩壊
は本発明者の実験でも確認できた。
【0036】CPU30は次いで操作パネル13からR
OIに関する操作情報を読み込み(ステップ62)、そ
の操作情報に対応したROI信号SRをROI設定器3
3およびTDC演算器40に出力する(ステップ6
3)。
【0037】これによりROI設定器33は表示器23
に表示されているBモード断層像上の所望位置に設定す
ることができる。またTDC演算器40はTDC演算対
象の領域をROI信号SRから判断でき、断層像上のR
OIによる指定領域に属する画素の輝度データを取り込
み、その輝度データの平均値などを時間経過と共に逐一
演算する。
【0038】次いでCPU30により前記読み込んだ送
信条件に基づく「通常モード」の超音波ビーム信号の送
信が指令される(ステップ64)。この送信指令は遅延
コントローラ206およびパルサ201に送られ、通常
のBモードによる超音波走査が開始される。これによ
り、プローブ10から出力されるエコー信号に基づいて
表示器23にはBモードの断層像がほぼリアルタイムに
表示される。
【0039】このように断層像上の所望位置にROIが
設定されTDC演算が開始されると、CPU30ではス
テップ65,66の処理が繰り返される。詳しくは、操
作パネル13に設置されたモード切換スイッチ13cの
出力信号SMの読込みが試みられる。このモード切換信
号SMは検査者が通常モードからリセットモードに変更
するときにのみ操作され、例えば“オフ”から“オン”
に切り換わる。そこでステップ66ではモード切換、す
なわち「通常モード」から「リセットモード」への切換
が指令されたか否かが判断される。この判断でNO、す
なわちモード切換が指令されていない間はステップ6
5,66の処理を繰り返しながら待機する。
【0040】この待機の間、ステップ62で既に指令さ
れている通常モードの超音波スキャンが続けられ、その
Bモード像が表示されるとともに、TDCデータも並行
して演算・表示され続ける。
【0041】上記ステップ66でYESの判断のときは
検査者が前記モード切換を手動指令した場合であるの
で、直ちにステップ67に移行し、送信条件の一部を成
す送波モードを内部メモリから読み出す。この送波モー
ドは造影剤の気泡を崩壊させる診断部位の領域を指定す
るもので、「3次元モード」,「2次元モード」,およ
び「スポットモード」などが予め容易されている。3次
元モードは現在、Bモードスキャンを行っている断層面
を含む、スライス方向に所定厚さを有した3次元領域を
指定でき、2次元モードはその断層面の領域を指定で
き、さらにスポットモードは高音圧の超音波ビームのフ
ォーカスをROI内の1点(例えば静脈のある断面上の
1点)のみに集中させるモードである。
【0042】この内、プローブ10が振動子を2次元的
に配列させた2次元アレイプローブの場合は、フォーカ
スを電子的に変化させることで診断部位に対して3次元
的に高音圧の超音波ビームを走査でき、一度に広範囲で
後述する気泡崩壊を行うことができる。また1次元アレ
イプローブの場合、残りの2つの送波モードが好適で、
2次元モードにより例えば画像を作っている走査面の輝
度消失を目的とするなら、通常のBモード画像の場合と
同様なフォーカスを持たせ、プローブに対して距離方向
にそのフォーカスを移動していけばよい。何れの送波モ
ードにするかは、プローブ形状やTDC演算に係る特性
を考慮して、検査者から与えられる。
【0043】送波モードが読み出されると、CPU30
はステップ68で直ちにリセットモード(指定された送
波モードを含む)での送信条件を遅延コントローラ20
6およびパルサ201に指令する。したがって、検査者
がモード切換スイッチ13cを操作すると、それまでの
通常モードからリセットモードに瞬時の内に切り換わ
り、パルサ201の駆動電圧が上がり、送信される超音
波ビーム信号の音圧が急上昇する。
【0044】この結果、高音圧の超音波ビーム信号が当
った造影剤の気泡は瞬時に崩壊・消失する。この高音圧
の超音波ビーム信号は指定された送波モードで送信され
るので、少なくとも設定ROIの領域(またはROI内
の1点)、すなわち現在のTDC演算の対象領域から気
泡が一掃されたリセット状態となる。
【0045】CPU30はリセットモードの指令後、極
めて短かい所定時間Δt(例えば1フレーム当り30走
査の画像の場合、1/30秒)だけリセットモードのま
ま待機する(ステップ69)。すなわち、このほぼ瞬間
的に送信される高音圧の超音波ビーム信号によって対象
としているスキャン領域から気泡が一瞬の間一掃され、
超音波造影剤を注入する前のリセット状態が一瞬の間、
確立される。
【0046】そして、Δt秒間のリセットモードによる
送信終了後に再び自動的に通常モードによる超音波ビー
ム信号の送信が指令される(ステップ70)。この通常
モードによる送信開始時には、造影剤注入前の気泡のリ
セット状態が瞬間的に確立しており、その後時間経過と
共に、新しい血流がスキャン領域に到達・流入する。こ
のため、ステップ70による通常モードへの自動送信指
令によって、再び気泡のエコー増強効果を利用したTD
CデータがTDC演算器40で演算される。
【0047】そして、ステップ71で制御を終了すると
判断されない限り、ステップ65〜70の処理が繰り返
される。
【0048】次に本実施例に基づく測定例を説明する。
Bモード画像における造影剤注入前後で比較した輝度増
強度を定量化する際、検査者はまずBモード画像上に関
心領域(ROI)を設定する。造影剤注入後、CPU3
0により通常モードの送信が開始され、造影剤のエコー
輝度増強によってTDCの特徴プロファイルあるいはピ
ークなどが得られるが、これら所望の特徴量の確認後、
検査者は前述したリセットモードに切り換えるためモー
ド切換スイッチ13cを操作する。すると、リセットモ
ードに切り換わった超音波診断装置は瞬間的に高い音圧
の超音波を被検体部位に送波し、その部位の造影剤は消
失して、ROI内の造影剤に起因する輝度はなくなる。
その後、超音波診断装置は通常モードに自動的に戻る
が、造影剤を消失させた部位以外から造影剤を含んだ血
液が流入してくることによって再びROI内の輝度増強
が起こる。
【0049】このモード切換操作を複数回繰り返した結
果として、図3で示すようなTDCが得られる。図3に
おける曲線の輝度が低いレベルからピーク値へ向かう曲
線の傾きは、その関心領域の血流量に関係した特徴量を
持ち、複数曲線の平均処理などによって、従来より正確
な定量化が可能となる。ピーク値は、循環血流中に造影
剤が拡散していくこと、あるいは造影剤自体の寿命など
が原因し、回を重ねる毎に低くなっていく。このピーク
値を結んだ曲線は新たなパラメータとして、造影剤の減
衰状態あるいは拡散状態などの情報を詳しく知るために
利用できるものである。
【0050】このように超音波造影剤を用いて輝度増強
してBモード画像を得る際、1回の注入で同一部位にお
ける複数回の時間依存曲線(TDC)およびそれらの平
均値を求めて代表値を作成できるので、輝度変化のバラ
ツキを軽減でき、定量測定の安定化を図ることができ
る。
【0051】また、従来の手法では同一ROI内でTD
Cを複数回計測しようとする時、当然ながら造影剤の再
注入が必要となる。しかも、前回の造影剤によって生じ
ているエコー輝度がその後のエコーに影響を与えない程
度にその効果を失うまで、再注入の開始を待たなくては
ならなかった。
【0052】しかし、本実施例では一度の注入で複数回
のTDCを計測できるので、診断/検査時間の大幅な短
縮につながり、同時に被検体に複数回の造影剤注入を行
わずに済むので、侵襲性も低く、複数回注入に因る侵襲
性の問題も回避できる。
【0053】なお、図4には、この実施例(または以下
の実施例)で具体化されている本発明のモード制御の概
念図を示す。
【0054】(第2実施例)本発明の第2実施例を図5
に基づいて説明する。なお、本実施例以降の説明におい
て、第1実施例と同一または同等の構成要素には同一の
参照符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
【0055】図5には第2実施例に係る超音波診断装置
の構成を部分的に示す。この超音波診断装置の送受信部
20は、前述した図1のパルサ201に換えて、通常モ
ードにおけるプローブ駆動パルスの生成を専門的に担う
高音圧用パルサ211とを備えるとともに、これらのパ
ルサ210,211および遅延コントローラ206間の
経路を電子的に切り換え可能な電子スイッチ212が介
挿されている。
【0056】CPU30は操作パネル13を介してモー
ド切換スイッチ13cの操作信号SMを入力し、この操
作信号SM=モード切換を表わしているときに、電子ス
イッチ212に切換信号SCを供給する。具体的には前
述した図2のステップ68に相当する処理において、こ
の切換信号SCを供給する。電子スイッチ212はノー
マル時はその切換経路を画像用パルサ210側に切り換
えているが、切換信号SC=オン(モード切換)になる
とその切換経路を高音圧用パルサ211側に自動的に切
り換える。
【0057】これにより、遅延コントローラ206が指
令する遅延時間パターンデータが、通常モード時には画
像用パルサ210に、リセットモード時には高音圧用パ
ルサ211に各々自動的に供給される。
【0058】このように通常モード,リセットモードに
専用化された2つのパルサを並設し、このパルサを機械
的に切り換えて使用することで、前述した第1実施例の
ものと同等な作用効果を得ることができる。特に、両方
のパルサ210,211に予め、各モードの送信の一部
の条件(音圧など)を個別に記憶させておくことができ
るので、前述した図2の処理(本処理はこの第2実施例
にも同様に適用される)の中のステップ60,61の処
理内容を簡素化できる。
【0059】(第3実施例)本発明の第3実施例を図6
に基づいて説明する。
【0060】図6に示す超音波診断装置、通常モード
(本発明の第1の送信モードに対応する)およびリセッ
トモード(本発明の第2の送信モードに対応する)を有
する第1実施例の装置をさらに発展させたものである。
具体的には血流の2次元速度分布を示すカラーデータを
演算するCFM(カラーフローマッピング)演算器80
が、ビームフォーマ203の出力側とTDC演算器4
0,データ合成器22との間に介挿されている。
【0061】CFM演算器80は従来周知の構成を有す
るもので、例えば位相検波器,A/D変換器,MTIフ
ィルタ,および自己相関器を備えて、血流のドプラ偏移
周波数を解析するとともに、その解析結果を受けてスキ
ャン断面上の各サンプル点の平均速度(平均ドプラ周波
数),分散値,パワー(強さ)を演算するようになって
いる。この演算した速度に関するカラー表示データはデ
ータ合成器22に出力される。これにより、Bモード像
を背景とし、これに血流速度の2次元分布像が重畳され
た画像が表示器23の画面上に表示される。なお、表示
器23は血流速度のカラー表示データをカラー化するカ
ラー処理回路を含む。
【0062】またCFM演算器80が演算したカラー表
示データの内、パワーデータPDがTDC演算器40に
供給されるようになっている。TDC演算器40は第1
実施例におけるBモード像の画像データの代りに、パワ
ーデータPDを入力してパワー値に関するTDCデータ
を演算する。
【0063】このため、カラードプラモードにおけるパ
ワー値表示を行うときに、検査者がモード切換スイッチ
13cを操作(オン)すると、リセットモードに自動的
に切り換わる。これにより、少なくともスキャン部位を
含む領域に対して造影剤の気泡を瞬間的に崩壊させるリ
セット機能が前述と同様に働く。したがって、第1実施
例のBモード像のTDC測定の場合と同様に所望ROI
位置におけるドプラ速度のパワー値のTDCが自動的に
測定され、表示器23にほぼリアルタイムに表示され
る。検査者が時々刻々変化していく表示器23の画面上
のTDC曲線を見ながらモード切換スイッチ13cを1
回または複数回操作することで、前記図3に示した如
く、1回の造影剤注入に対して速度パワー値の複数回の
TDC測定が可能となり、第1実施例と同等の利点がえ
られる。特に血流速度のパワー値を用いたTDC測定が
できるので、カラードプラモードにも対応でき、装置も
高機能化される。
【0064】なお、この第3実施例において、Bモード
像テータとドプラ速度パワーデータとを選択的にTDC
演算器に入力する切換回路を新たに具備することもで
き、それによって、BモードデータのTDCか速度パワ
ーデータのTDCかを任意に選択できるようになり、汎
用性に優れた装置になる。
【0065】(第4実施例)本発明の第4実施例を図7
により説明する。
【0066】この第4実施例の超音波診断装置は同図に
示す如く、プローブを物理的に2系統に分け、一方のプ
ローブ10を通常モード専用とし、もう一方のプローブ
90をリセットモード専用としたものである。一方のプ
ローブ10は通常モード用のパルサ210を介して遅延
コントローラ206に接続されるとともに、もう一方の
プローブ90はリセットモード用のパルサ211を介し
て遅延コントローラ206に接続されている。CPU3
0はパルサ210,211間の駆動切換を指令する切換
信号SCを両パルサ210,211に送る。この切換制
御は第1実施例におけるものと同等である(図2ステッ
プ62,68,70で各パルサ210(211)に対す
る切換信号SCをオンまたはオフする)。
【0067】これにより、前記各実施例と同等の作用効
果を得ることができるほか、気泡崩壊に最も適した設計
(例、振動子の周波数特性,レンズフォーカス)のリセ
ットモード専用プローブを用いることで、より効果的に
気泡を崩壊させることが可能という特別の利点もある。
【0068】なお、この第4実施例において、パルサ自
体は同一の回路を使い、そのパルサに2つのプローブ1
0,90が並列に接続され、パルサ出力を通常モード用
プローブ10側およびリセットモード用プローブ90側
にCPU30からの指令に応じて選択的に切り換えるス
イッチング手段を介挿するという構成にすることもでき
る。
【0069】またなお、前記各実施例では本発明の第2
の送信モードに対応するリセットモードとして送信する
超音波ビーム信号を高音圧にするようにしたが、本発明
ではそれ以外にも、超音波ビーム信号(パルス信号)の
周波数を短時間で連続変化させた送信波を用いて気泡を
一掃するというモードも可能である。
【0070】気泡はその経によって異なる周波数特性を
持つ共振系としての物理挙動を示すことが知られている
(例えば「“Acuostic Properties of Ultrasound Cont
rastAgents ” by Nicolaas de Jong, 博士文献(Finan
cial support by theNetherland Heart Foundation」参
照)。そして、共振現象は大振幅を起こすので、キャビ
テーションによる崩壊が起こり易い。被検体、例えば毛
細血管内などに流入した気泡の大きさは、毛細血管を通
る程度の大きさであるという制限の下で、様々な大きさ
が存在する。このため共振のピークが得られる周波数も
気泡の大きさにより異なっている。この「周波数可変モ
ード」(リセットモード)による気泡崩壊は、例えば図
1の構成で言えば、検査者が操作パネル13から指示を
行い、CPU30で制御される命令により、遅延コント
ローラ206およびパルサ201が通常モードのパルス
送信から上記の連続波を短時間で送信するように切り換
えることにより行なわれる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る超音
波診断装置では、診断部位の画像を得るための第1の送
信モードと、この診断部位の測定位置(スキャン位置)
またはこの測定位置を含む測定に影響する領域に存在す
る超音波造影剤の気泡をほぼ瞬時に崩壊させる第2の送
信モードとを用意し、それら2つのモードを切り換えな
がらTDC測定などのエコー信号の処理を行うようにし
たので、第2の送信モード時に気泡の瞬間的なリセット
状態を実現させることができ、その直後に第1の送信モ
ードに切り換えることによって再びTDC測定などを行
うことができる。
【0072】これにより、画像処理して表示されるリア
ルタイム像に対して造影剤を用いたエコー増強を行う
際、その時間依存曲線を一度の造影剤注入により複数回
測定ができ、この測定に関する定量値の安定化を図るこ
ともできる。同時に、被検体に複数回の造影剤注入を行
わずに済むといった侵襲性の問題も回避できるととも
に、従来の複数回測定に比べて診断時間を大幅に減らす
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る超音波診断装置のブ
ロック図。
【図2】同実施例のモード切換制御例を示すフローチャ
ート。
【図3】同実施例におけるTDC測定例のグラフ。
【図4】実施例によって達成される本発明のモード切換
の概念図。
【図5】本発明の第2実施例に係る超音波診断装置の部
分ブロック図。
【図6】本発明の第3実施例に係る超音波診断装置のブ
ロック図。
【図7】本発明の第4実施例に係る超音波診断装置の部
分ブロック図。
【図8】(a),(b)は、共に従来のTDC測定例を
説明するグラフ。
【符号の説明】
10 超音波プローブ 11 装置本体 13 操作パネル 13c モード切換スイッチ 20 超音波送受信部 21 DSC 12 データ合成器 23 表示器 30 CPU 33 ROI設定器 40 TDC演算器 80 CFM演算器 90 超音波プローブ 201 パルサ 206 遅延コントローラ 210 画像用パルサ 211 高音圧用パルサ 212 電子スイッチ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−279235(JP,A) 特開 平1−221144(JP,A) 特開 平2−84944(JP,A) 特開 平3−261466(JP,A) 特開 平6−7353(JP,A) 特開 平8−229032(JP,A) 特表 平4−501518(JP,A) 国際公開93/12720(WO,A1) The Journal of th e Acoustical Socie ty of America,1990年 8月,vol.88, no.2 pp. 1054−1060 IEEE TRANSACTIONS ON ULTRASONICS, F ERROELECTRICS, AND FREQUENCY CONTRO L,1992年 1月,vol.39, n o.1, pp.95−101 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気泡を主成分とする超音波造影剤を注入
    した被検体の診断部位に超音波信号を送信して当該超音
    波造影剤のエコー増強効果を反映させた超音波エコー信
    号を受信するようにした超音波診断装置において、 前記超音波信号を送信するとともに前記超音波エコー信
    号を受信するプローブと、前記診断部位の画像を得るた
    めの前記超音波信号の送信条件を設定した第1の送信モ
    ードおよび前記診断部位の少なくとも前記超音波信号の
    走査位置に在る前記気泡を超音波エネルギで崩壊させる
    前記超音波信号の送信条件を設定した第2の送信モード
    の内の何れかのモードで前記プローブを駆動するプロー
    ブ駆動手段と、前記第1の送信モードおよび第2の送信
    モードの間で送信モードを切り換えるモード切換手段
    と、このモード切換手段が前記第1の送信モードに切り
    換えているときに前記プローブから得られる前記超音波
    エコー信号を処理するエコー信号処理手段と、 を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の送信モードが設定する送信条
    件は、前記気泡を略瞬時に崩壊させる前記超音波信号の
    音圧値を含む請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の送信モードが設定する送信条
    件は、前記気泡を略瞬時に崩壊させる前記超音波信号の
    連続可変の周波数帯域を含む請求項1記載の超音波診断
    装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のプローブ駆動手段は、前記気
    泡を崩壊させる前記超音波信号の送波領域の形状に関す
    る送波モードを決める送波モード決定手段と、前記送波
    モードに基づいて前記超音波信号を走査する走査手段と
    を備える請求項1ないし3の何れか1項に記載の超音波
    診断装置。
  5. 【請求項5】 前記送波モードは、前記診断部位に対し
    て、前記超音波信号を3次元的に走査させるモード、前
    記超音波信号を2次元的に走査させるモード、および前
    記超音波信号を点状にフォーカスさせるモードの内の何
    れかのモードである請求項4記載の超音波診断装置。
  6. 【請求項6】 前記モード切換手段は検査者が前記モー
    ドの切換を手動指令可能な操作手段と、この操作手段か
    ら与えられる手動指令に応答して前記第1の送信モード
    から前記第2の送信モードに切り換える切換指令手段と
    を備える請求項1ないし3の何れか1項に記載の超音波
    診断装置。
  7. 【請求項7】 前記モード切換手段はさらに、前記第2
    の送信モードで駆動している前記プローブが前記超音波
    信号の走査が終了したか否かを判定する判定手段と、こ
    の判定手段により走査終了が判定されると前記第1の送
    信モードに自動的に復帰させる自動復帰手段とを備えた
    請求項6記載の超音波診断装置。
  8. 【請求項8】 前記モード切換手段は、検査者が与える
    前記超音波造影剤の注入を知らせる初期指令に応答して
    前記第1の送信モードと前記第2の送信モードとの間の
    モード切換を自動的に繰り返して指令する手段である請
    求項1ないし3の何れか1項に記載の超音波診断装置。
  9. 【請求項9】 前記エコー信号処理手段は、前記超音波
    エコー信号から前記診断部位内の断層面の2次元の輝度
    データを生成する画像データ生成手段と、前記輝度デー
    タに基づいて前記超音波造影剤のエコー増強効果の時間
    依存データを計測する計測手段とを備える請求項1ない
    し3の何れか1項に記載の超音波診断装置。
  10. 【請求項10】 前記エコー信号処理手段は、前記超音
    波エコー信号から前記診断部位の断層面における血流等
    の2次元の速度パワー値を含む速度分布データを生成す
    る速度データ生成手段と、前記速度パワー値に基づいて
    前記超音波造影剤のエコー増強効果の時間依存データを
    計測する計測手段とを備えた請求項1ないし3の何れか
    1項に記載の超音波診断装置。
  11. 【請求項11】 前記プローブ駆動手段は、前記第1の
    送信モードで前記プローブを駆動する第1のパルサと、
    前記第2の送信モードで前記プローブを駆動する第2の
    パルサとを個別に備える一方、 前記モード切換手段は、前記第1および第2の送信モー
    ドの切換指令およびその各モードでの駆動指令を発する
    指令手段と、この切換指令に応じて切り換わり且つ当該
    駆動指令を前記第1のパルサおよび第2のパルサに選択
    的に与えるスイッチング手段とを備えた請求項1ないし
    3の何れか1項に記載の超音波診断装置。
  12. 【請求項12】 前記超音波プローブは、前記第1の送
    信モードで専用的に駆動させる第1の超音波プローブ
    と、前記第2の送信モードで専用的に駆動させる第2の
    超音波プローブとから成る請求項1ないし3の何れか1
    項に記載の超音波診断装置。
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