JP3458743B2 - 流体継手またはトルクコンバータの制御方法 - Google Patents

流体継手またはトルクコンバータの制御方法

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    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
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    • F16H2045/0294Single disk type lock-up clutch, i.e. using a single disc engaged between friction members

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体継手またはト
ルクコンバータなどの流体を介して、動力の伝達を行う
装置に関し、特に、入力と出力を機械的に断続するロッ
クアップ機構を有する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】流体継手またはトルクコンバータ(以
下、単にトルクコンバータと記す)は、作動流体を介し
て動力の伝達を行っているために、入力と出力の回転速
度の差による損失、すなわちすべり損失が大きく、伝達
効率が低い。これを改善するために、ある条件下では入
力と出力を直結して、すなわちロックアップしてすべり
損失をなくすロックアップ機構を有するトルクコンバー
タが実用に供されている。
【0003】ロックアップ機構付きのトルクコンバータ
は、トルクコンバータ内部であって、入力側であるフロ
ントカバーと対向する位置にロックアップピストンを有
し、このロックアップピストンが出力側に接続してい
る。ロックアップピストンは、これのフロントカバー側
の流体圧と、その反対側であるタービン側の流体圧の差
によって、フロントカバーに対して断続制御される。す
なわち、タービン側に供給される制御流体圧がフロント
カバー側に供給される制御流体圧より高い場合は、ロッ
クアップピストンはフロントカバーに対して接続制御さ
れ、逆の場合は、切断制御される。このようなロックア
ップ制御は、トルクコンバータによるトルク増幅の作用
や、回転変動の吸収作用を必要としないとき、例えば定
速走行時などに実行することによって、駆動力の損失を
低減させていた。
【0004】さらに、近年、内燃機関を有する車両に用
いられるトルクコンバータにおいては、車両の惰性走行
時においても、トルクコンバータをロックアップする制
御を行うものが増加している。これは、惰性走行時に内
燃機関に対する燃料の供給を遮断するために行われる。
燃料供給を遮断しても、トルクコンバータをロックアッ
プすることによって、車両の慣性により内燃機関を回転
させることができ、機関が停止(いわゆるエンスト)す
ることはない。これによって、ロックアップしない場合
に内燃機関のアイドリングを維持するために供給される
燃料分だけ、燃料消費を低減させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、車両の
駆動走行時のみならず惰性走行時においてもロックアッ
プ制御を行う場合、これらの状況において、ロックアッ
プピストンのフロントカバー側とタービン側の流体圧が
変化する。この原因は、トルクコンバータ内の流体が、
トルクコンバータと共に回転運動をしていることによ
る。トルクコンバータ内の流体が回転運動することによ
って中心付近は減圧されるが、この減圧の程度が、駆動
走行時と、惰性走行時では異なる。駆動走行時において
は、入力側の回転速度が高く、よってロックアップピス
トンのフロントカバー側の方が減圧の程度が大きい。一
方、惰性走行時においては、逆に出力側の回転速度が高
く、タービン側の減圧の程度が大きい。すなわち、ロッ
クアップピストンの表裏に加わる流体圧の差が、駆動走
行時と惰性走行時では異なる。このため、ロックアップ
ピストンをフロントカバーに接続させる場合において、
惰性走行時の方が、駆動走行時より大きな力が必要とな
る。言い換えれば、惰性走行時において、駆動走行時と
同様の制御流体圧をロックアップピストンのタービン側
に供給していては、駆動走行時と同様のロックアップ制
御の応答性を得ることができない場合がある。
【0006】特開平7−310815号公報には、前述
のようなロックアップ制御、特に惰性走行時の制御応答
性を改善させるために、惰性走行時においては、ロック
アップピストンのフロントカバー側とタービン側にそれ
ぞれ供給する制御流体圧の差を大きくする技術が開示さ
れている。しかし、制御流体圧の差が大きいと、ロック
アップピストンがフロントカバーに接触する瞬間のショ
ックが大きいという問題があった。
【0007】本発明は、前述の課題を解決するためにな
されたものであり、惰性走行時のロックアップ制御の応
答性が良好で、ショックの少ない制御方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明にかかるトルクコンバータのロックアップ
制御方法は、以下のように行われる。
【0009】惰性走行時のロックアップ制御において
は、ロックアップピストンのタービン側とフロントカバ
ー側、すなわち表裏にそれぞれ供給する制御流体圧の差
は、トルクコンバータの入出力の回転速度差とトルクコ
ンバータの入力回転速度とに基づく所定の値に制御され
ている。同時にタービン側制御流体圧は、流体継手また
はトルクコンバータへの入力を制御する制御操作子の操
作量に対して一義的に定められている値よりも高い値に
制御される。
【0010】惰性走行時のタービン側への供給流体圧を
高めることで、流体圧によってフロントカバーの中心部
分が軸方向に膨らむ。一方、トルクコンバータの周辺部
は、変形量が少ない。ロックアップピストンは、フロン
トカバーの中心付近の膨らみに追従して移動し、その周
辺部もほぼ同等に移動する。よって、周辺部分において
は、フロントカバーの変形量に対してロックアップピス
トンの移動量が大きく、この部分の隙間が狭くなる。こ
の隙間が狭くなることによりロックアップピストンの移
動距離を短縮させることができ応答性が向上する。ま
た、ロックアップ動作を行う際には、タービン側の流体
圧が高いので、タービン側からフロントカバー側への流
れが形成されるが、この流れが前記隙間によって絞ら
れ、圧力降下が生じる。この圧力降下によってロックア
ップピストンの表裏の圧力差が増大し、ロックアップピ
ストンを移動させる力がより大きくなり、ロックアップ
制御の応答性が向上する。
【0011】さらに、前述のタービン側への供給流体圧
を高める、すなわちトルクコンバータの内圧を高める制
御は、トルクコンバータの入出力の回転速度の差が所定
の値以下となったら中止し、タービン側への供給流体圧
を駆動走行時のロックアップ制御の圧力とする制御を行
う。一旦、ロックアップが完了してしまえば、タービン
側供給流体圧を高める制御は必要なくなるため、これを
中止することができる。さらに、前記のタービン側供給
流体圧を高める制御を継続すると、次にロックアップを
解除するときの応答性が悪化するため、これを解消する
ために、ロックアップ完了後は、前記のタービン側供給
流体圧を高める制御が中止されることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。図1に
は、車両に、AT(オートマチックトランスミッショ
ン)と共に用いられるトルクコンバータ10の下半分を
省略した概略断面が示されいてる。フロントカバー12
とポンプインペラ14は、外周部で溶接接合され、原動
機の出力によって、一体となって回転する。ポンプイン
ペラ14に対向して、タービンランナ16が配置されて
いる。タービンランナ16はタービンハブ18に結合さ
れ、これと一体に回転する。タービンハブ18は、AT
のインプットシャフト20とスプライン結合しており、
これと一体となって回転する一方、軸方向には相対的に
移動可能である。ポンプインペラ14はポンプブレード
24を有し、これがポンプインペラ14の回転により、
作動流体をタービンランナ16に送り込む。タービンラ
ンナ16はタービンブレード26を有し、送られてきた
作動流体を受けて回転する。タービンブレード26から
排出された作動流体は、ステータ28のステータブレー
ド30により向きを変えられ、ポンプインペラ14に再
び送り込まれる。
【0013】ステータ28は、ワンウェイクラッチ32
を介してステータシャフト34上に配置されている。ス
テータシャフト34は回転しない。ポンプインペラ14
とタービンランナ16の速度比がクラッチ点以下の場合
は、タービンランナ16から排出された作動流体は、ス
テータブレード30に当たる。ステータ28はこのとき
作動流体から力を受けるが、この力はワンウェイクラッ
チ32が固定状態となる方向の力であり、ステータ28
はステータシャフト34上に固定され、回転しない。こ
のとき、タービンランナ16から排出された作動流体
は、ステータブレード30により向きを変えられ、ポン
プブレード24の背面に当たり、これによって伝達トル
クが増幅される。クラッチ点を過ぎると、タービンラン
ナ16から排出された作動流体は、ステータブレード3
0の背面側から当たるようになる。このときステータ2
8が作動流体から受ける力は、ワンウェイクラッチ32
を回転状態とする向きであり、よってステータ28は回
転する。このとき、タービンランナ16から排出された
作動流体は、ステータ28によって積極的に向きを変え
られることなくポンプインペラ14に送られる。このと
きは、トルク増幅作用はなく、単純な流体継手として機
能する。
【0014】タービンハブ18には、ねじりダンパ36
を備えたダンパプレート38が固定されている。ダンパ
プレート38はその外周部で、フロントカバー12に対
向するロックアップピストン40と結合している。ロッ
クアップピストン40は、そのフロントカバーに対向す
る面の外周部分に設けられたクラッチフェイス42を含
む。
【0015】ステータシャフト34とオイルポンプシャ
フト44の間に設けられた流体路(図1中、矢印A参
照)より、作動流体を供給すると、ロックアップピスト
ン40のタービン側(以後、タービン側室と記す)46
に供給される。この圧力によってロックアップピストン
40はフロントカバー12側に移動し、クラッチフェイ
ス42がフロントカバー12に圧接され、トルクコンバ
ータ10がロックアップ状態とされる。これによって、
フロントカバー12の回転がロックアップピストン4
0、ダンパプレート38、タービンランナ16を介し
て、インプットシャフト20に伝達される。このとき、
フロントカバー18とインプットシャフト20、すなわ
ちトルクコンバータ10の入力と出力が機械的に結合さ
れる。よって、流体による伝達特有のすべり損失の発生
を抑制することができる。
【0016】前記ロックアップ状態を解除するために
は、ステータシャフト34とインプットシャフト20の
間に設けられた流体路(図1中、矢印B参照)より作動
流体を供給する。供給された作動流体は、ロックアップ
ピストン40のフロントカバー側(以後、フロントカバ
ー側室と記す)48に達し、この圧力によってロックア
ップピストン40がフロントカバー12と切断され、ロ
ックアップ状態が解除される。
【0017】以上のように、フロントカバー12とロッ
クアップピストン40を断続させることによってトルク
コンバータ10のロックアップ状態が制御される。ま
た、以上の説明から、フロントカバー12とロックアッ
プピストン40は、湿式クラッチを構成することが理解
され、これらがロックアップクラッチと総称される場合
がある。
【0018】図2には、本実施形態の流体圧回路の構
成、特にロックアップ制御に係る部分の構成が簡略化さ
れて示されている。なお、図1にて説明した構成要素に
ついては、同一符号を付しその説明を省略する。ポンプ
Pから供給される作動流体は、1次レギュレータ50に
より所定の圧力で、ATの各部に供給される。この圧力
は、トルクコンバータの入力である原動機出力の制御操
作子、例えばアクセルペダルの操作量が大きくなるほど
増加するように一義的に定まっており、出力の増加によ
るATの変速用クラッチのすべりの発生を防止してい
る。1次レギュレータ50から送出される作動流体の一
部は、2次レギュレータ52に供給され、さらにロック
アップのオンオフ切替バルブ54に供給される。オンオ
フ切替バルブ54は、流体を流体路Aに流すか、流体路
Bに流すかを選択するバルブである。図2の流体路A,
Bは、図1の矢印A,Bで示す流体路に対応する。オン
オフ切替バルブ54で流体路Aが選択された場合、前述
のように作動流体は、タービン側室46に供給される。
一方、流体路Bを選択した場合は、作動流体はフロント
カバー側室48に供給される。
【0019】ロックアップ制御を開始する場合は、オン
オフ切替バルブ54により流体路Aを選択し、さらにロ
ックアップのコントロールバルブ56により流体路Aと
流体路Bの差圧を、トルクコンバータの入出力の回転速
度の差と、トルクコンバータの入力の回転速度(すなわ
ち原動機の回転速度)とに基づく所定の値に制御する
(オン制御)。この差圧は、ロックアップクラッチを接
続する時のショックおよび接続の応答性に基づき定めら
れたものである。この制御流体圧の差によって、タービ
ン側室46とフロントカバー側室48の圧力差が発生
し、ロックアップピストン40が接続側に移動する。ロ
ックアップ制御を終了する場合は、オンオフ切替バルブ
54により流体路Bを選択し、コントロールバルブ56
によりオン制御と同様の差圧を発生させる(オフ制
御)。この制御流体圧の差によって、タービン側室46
とフロントカバー側室48の圧力差が発生し、ロックア
ップピストン40が切断側に移動する。
【0020】ロックアップピストン40は、その表裏の
圧力差により移動する。この圧力差が前記のショック、
応答性に基づく所定の値となっていないと、ロックアッ
プピストン40をフロントカバー12に接続するときの
過渡的な状態が安定しない。これにより、ショックが発
生したり、接続の応答性が悪化したりする。ロックアッ
プの接続時の特性を調整とし、一定とするために、前述
のコントロールバルブ56は、流体路A,Bの間の制御
流体圧の差を前記所定の値としている。これによって、
流体路Aの流体圧が変化しても、差圧は前記所定の値に
維持制御される。
【0021】しかし、前述のように、トルクコンバータ
10内のタービン側室46、フロントカバー側室48内
の圧力は、トルクコンバータ10の回転に起因して減少
する。この減圧が両室46,48で異なる。特に、原動
機により車両が駆動される状態(駆動時)となっている
ときと、車両の慣性で走行している(惰性時)におい
て、両室46,48の減圧の程度が異なり、よってロッ
クアップピストンの挙動も異なったものとなる。前述の
ように、惰性時には、ロックアップピストン40をター
ビン側(図1において右向き)に移動させる向きの力が
発生する。そして、ロックアップピストン40をフロン
トカバー12側へ移動させるためには、駆動時に比して
より大きな力を要する。
【0022】ロックアップピストン40をフロントカバ
ー12に接続させる際、まだこれらが離れている場合
は、圧力の高いタービン側室46から圧力の低いフロン
トカバー側室48へと、クラッチフェイス42とフロン
トカバー12の隙間を通って作動流体が流れる。両室4
6,48の圧力差は、この隙間の圧力降下で維持され
る。ロックアップピストン40とフロントカバー12が
接続する直前にあっては、前記隙間が極狭くなり、この
部分の圧力降下も大きくなる。すなわち、タービン側室
46とフロントカバー側室48の圧力差が大きくなり、
ロックアップピストン40をより強い力で移動させよう
とする。したがって、接続の瞬間、ロックアップピスト
ン40の移動速度が速まり、ロックアップクラッチが急
激に接続され、ショックが発生する。前述した従来技術
のように、両室46,48の圧力差を大きくすると、こ
のショックを助長することとなり好ましくない。
【0023】本実施形態においては、惰性時にロックア
ップを行うときに、タービン側室46とフロントカバー
側室48に供給する制御流体圧、すなわち流体路A,B
の流体圧の差をショックと応答性から定めた所定の値に
維持した状態で、流体路Aの流体圧を高める制御を行
う。流体路A,B管の差圧は、前述のようにコントロー
ルバルブ56により調整される。流体路Aは、2次レギ
ュレータ52の減圧調整、または1次レギュレータ50
と2次レギュレータ52の減圧調整の組み合わせによっ
て昇圧される。
【0024】流体路Aより供給される制御流体圧が高め
られることにより、トルクコンバータ10内の圧力も高
くなる。この内部圧力の上昇により、トルクコンバータ
10は膨張するが、トルクコンバータ10は略円盤形状
であるため、周辺部より中心部の膨張が大きい。トルク
コンバータ10の膨張をフロントカバー12の変形とし
てみれば、図1に示すようにフロントカバー12の中心
付近の変形量Xが、周辺部の変形量Yより大きくなる。
一方、タービンハブ18は、タービンランナ16の発生
する推力によって、フロントカバー12側に付勢されて
おり、前記のフロントカバー12の中心部の変形に追従
して、図中左方向に移動する。これは、タービンハブ1
8の左方向の位置決めが、スラストベアリング58を介
してフロントカバー12によってなされているからであ
る。タービンハブ18の移動によりダンパプレート38
およびロックアップピストン40も同じだけ移動する。
このため、クラッチフェイス42の部分では、フロント
カバー12の変形量よりロックアップピストン40の移
動量が大きくなる。よって、クラッチフェイス42とフ
ロントカバー12の間隙が狭くなる。
【0025】このように、ロックアップピストン40
は、その表裏の圧力差による移動に加え、フロントカバ
ー12の変形によっても移動し、ロックアップ制御の応
答性が向上する。また、クラッチフェイス42とフロン
トカバー12の間隙が狭くなることによって、この部分
の圧力降下増加し、タービン側室46とフロントカバー
側室48の圧力差が大きくなり、これによってもロック
アップ制御の応答性が向上する。このとき、タービン側
室46とフロントカバー側室48にそれぞれ供給する制
御流体圧の差は、差圧制御バルブ56によりショック特
性と応答特性から求めた所定の値に制御されている。し
たがって、ロックアップピストン40とフロントカバー
12の接触する直前およびその瞬間の状況は、前記所定
の値を定めたときと同様となる。したがって、ロックア
ップ制御の応答性は所望の特性とすることができる。
【0026】図3には、惰性走行時のロックアップ制御
に関するフローチャートが示されている。アクセルペダ
ルがオフにされると(S100)、現在の車両の走行状
態、原動機およびATの運転状態などが、ロックアップ
制御を行う条件に適合しているかが判断される(S10
2)。条件に適合していない場合は、ロックアップ制御
は行われない。条件に適合している場合は、2次レギュ
レータ52により、トルクコンバータ10に供給する流
体圧を高めて、トルクコンバータ10内の圧力を上昇さ
せる(S104)。そして、コントロールバルブ56に
より、タービン側室46とフロントカバー側室48に供
給する制御流体圧の差を発生させ、ロックアップ動作が
開始する(S106)。そして、トルクコンバータ10
の入出力の回転速度の差(すべり速度)が所定の値以下
となると(S108)、2次レギュレータ52による圧
力上昇が解かれ、トルクコンバータ10の内圧を下降さ
せる。ステップS108,S110の制御を行うのは、
ロックアップをオフ制御する際の応答性を確保するため
である。1次レギュレータ圧をステップS104で昇圧
したままにすると、エンジン回転速度が低下し、ポンプ
から供給される流体の量が減少する。このため、2次レ
ギュレータ52に供給される流体も減少し、2次レギュ
レータ圧も低下する。このときに、ロックアップをオフ
に制御すると、所定の2次レギュレータ圧を確保できて
いないために、所定の応答性が得られない場合がある。
このため、前記のように、ステップS108,S110
において、所定のすべり速度に達したら、すなわちロッ
クアップ状態が成立したら、トルクコンバータの内圧を
低下させて、エンジン回転速度の低下を防止し、ロック
アップオフの応答性を確保している。
【0027】なお、ステップS108では、すべり速度
が0、すなわち完全に入出力が結合される状態としない
のは、ブレーキを踏むなどして車両の速度が急激に低下
した場合、原動機の制御に悪影響を及ぼすことを防止し
たものである。
【0028】以上、本実施形態においては、トルクコン
バータに本発明を適用した場合について説明したが、ト
ルク増幅機能を有さない流体継手についても、全く同様
に適用できる。
【0029】
【本発明の望ましい態様】本発明の望ましい態様を以下
に記す。
【0030】流体継手またはトルクコンバータ内のフロ
ントカバーに対向する位置に配置されるロックアップピ
ストンを備え、ロックアップピストンのタービン側の流
体圧と、フロントカバー側の流体圧の差によってロック
アップピストンを作動させ、入力と出力を機械的に断続
するロックアップ機能を有する流体継手またはトルクコ
ンバータの制御方法であって、惰性時のロックアップ制
御において、ロックアップピストンをフロントカバーに
接続する際に、ロックアップピストンのタービン側へ供
給する制御流体圧とフロントカバー側へ供給する制御流
体圧の差を、流体継手またはトルクコンバータの入出力
の回転速度差と前記入力の回転速度に基づき定められた
所定の値に制御し、タービン側制御流体圧を、入力の制
御操作子の操作量に対して一義的に定められた値より高
い値に制御する、流体継手またはトルクコンバータの制
御方法。
【0031】流体継手またはトルクコンバータ内のフロ
ントカバーに対向する位置に配置されるロックアップピ
ストンを備え、ロックアップピストンのタービン側の流
体圧と、フロントカバー側の流体圧の差によってロック
アップピストンを作動させ、入力と出力を機械的に断続
するロックアップ機能を有する流体継手またはトルクコ
ンバータの制御装置であって、惰性時のロックアップ制
御においては、ロックアップピストンをフロントカバー
に接続する際に、ロックアップピストンのタービン側へ
供給する制御流体圧とフロントカバー側へ供給する制御
流体圧の差を、流体継手またはトルクコンバータの入出
力の回転速度差と前記入力の回転速度に基づき定められ
た所定の値に制御する手段と、タービン側制御流体圧
を、入力の制御操作子の操作量に対して一義的に定めら
れた値より高い値に制御する手段と、を有する、流体継
手またはトルクコンバータの制御装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トルクコンバータの概略構造を示す断面図で
ある。
【図2】 本実施形態の流体圧回路の主要部を示した図
である。
【図3】 本実施形態の制御を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
10 トルクコンバータ、12 フロントカバー、16
タービンランナ、18 タービンハブ、20 インプ
ットシャフト、38 ダンパプレート、40ロックアッ
プピストン、42 クラッチフェイス、46 タービン
側室、48フロントカバー側室、50 1次レギュレー
タ、52 2次レギュレータ、54オンオフ切替バル
ブ、56 コントロールバルブ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体継手またはトルクコンバータ内のフ
    ロントカバーに対向する位置に配置されるロックアップ
    ピストンを備え、 ロックアップピストンのタービン側制御流体圧とフロン
    トカバー側制御流体圧との差を、前記トルクコンバータ
    の入出力の回転速度差とトルクコンバータの入力回転速
    度とに基づく所定の値に制御し、かつタービン側制御流
    体圧を、前記流体継手またはトルクコンバータへの入力
    を制御する制御操作子の操作量に対して一義的に定めら
    れた値に設定することによりロックアップピストンを作
    動させ、入力と出力を機械的に断続するロックアップ機
    能を有する流体継手またはトルクコンバータの制御方法
    であって、 惰性走行時のロックアップ制御において、ロックアップ
    ピストンをフロントカバーに接続する際に、ロックアッ
    プピストンのタービン側へ供給する制御流体圧とフロン
    トカバー側へ供給する制御流体圧の差を前記所定の値に
    維持し、かつ前記タービン側制御流体圧を前記流体継手
    またはトルクコンバータへの入力を制御する制御操作子
    の操作量に対して一義的に定められた前記の値よりも
    い値に制御する、流体継手またはトルクコンバータの制
    御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の流体継手またはトルク
    コンバータの制御方法において、流体継手またはトルク
    コンバータの入出力の回転速度の差が所定値以下になっ
    たとき、タービン側制御流体圧を前記流体継手またはト
    ルクコンバータへの入力を制御する制御操作子の操作量
    に対して一義的に定められた前記の値よりも高い値とす
    る前記の制御を中止する、流体継手またはトルクコンバ
    ータの制御方法。
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