JP3458259B2 - Dc−dcコンバ−タ - Google Patents
Dc−dcコンバ−タInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンデンサ負荷
を充電するDC−DCコンバ−タに関し、例えば、写真
撮影用閃光放電発光器の電源回路として利用するところ
のDC−DCコンバ−タに係る。 【0002】 【従来の技術】図5は写真撮影の照明器として使用され
る閃光放電発光器の回路例を示している。この発光器回
路では、昇圧トランス11が並列接続された2つの入力
コイル12a、12bと直列接続された2つの出力コイ
ル13a、13bとを備えている。 【0003】そして、この昇圧トランス11が、発振ト
ランジスタ14、15、時定回路を形成する抵抗16及
びコンデンサ17、ダイオ−ド18などと共にDC−D
Cコンバ−タを形成しており、入力側に接続された電池
電源19の直流電圧を昇圧し、その出力電圧によってメ
インコンデンサ20を充電する構成となっている。 【0004】その他、この回路において、21はメイン
コンデンサ20が所定の電圧まで充電されることによっ
て点灯するネオンランプ、22はトリガ−スイッチ23
を閉成させて動作させるトリガ−回路、24はキセノン
放電管、25、26は動作安定用のコンデンサ、27は
発振トランジスタ14、15を保護するダイオ−ド、2
8は電源スイッチである。 【0005】上記した発光器回路は、電源スイッチ28
の投入によって発振トランジスタ14、15がON、O
FFを繰返しDC−DCコンバ−タが発振する。この発
振によりメインコンデンサ20が充電され、その充電々
圧が所定値(例えば、330ボルト)に達したときにネ
オンランプ21が点灯して発光準備が整ったことを表示
する。 【0006】上記の充電状態でトリガ−スイッチ23が
カメラシャッタに同期して閉成されると、トリガ−回路
22が動作し、その高電圧出力がキセノン放電管24の
励起電極に印加される。このため、メインコンデンサ2
0の充電々荷がキセノン放電管24を通って一挙に放電
し、このキセノン放電管24が発光する。なお、キセノ
ン放電管24が発光した後、DC−DCコンバ−タの発
振により、メインコンデンサ20が再度充電される。 【0007】上記した発光器回路を有する閃光放電発光
器はカメラ外付タイプのものであるが、カメラ内蔵の閃
光放電発光器の場合は、電池電源19がカメラ電源と共
用され、また、電源スイッチ28がカメラ機構と連動し
てONする半導体スイッチとなっており、さらに、ネオ
ンランプ21が点灯したとき充電完了信号をカメラ機構
に送って閃光撮影モ−ドに切換える構成となっている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】上記した発光器回路
は、昇圧トランス11の入力コイル12aと出力コイル
13aとで一方のトランス部分を、入力コイル12bと
出力コイル13bとで他方のトランス部分を各々形成
し、さらに、入力コイル12a、12bとが並列接続と
なっている関係で、メインコンデンサ20の充電時間を
早めることができて有利である。 【0009】しかしながら、この種の発光器回路は、充
電時間を更に短縮させることが望ましい。また、この発
光器回路は、メインコンデンサ20の充電初期において
昇圧トランス11の入力コイル12a、12bに大きな
電源電流が流れるために、電池電源19に大きな電圧変
動が現われる。 【0010】つまり、メインコンデンサ20の充電初期
では、DC−DCコンバ−タが無負荷に近い状態で発振
するため、充電初期において入力電流が大きく、電源電
圧の変動が大きくなる。特に、この発光器回路のように
入力コイル12a、12bを並列接続させた昇圧トラン
ス11を備える場合にはその変動の影響が大きい。 【0011】上記のような電源電圧の変動は、電池電源
19をカメラ電源と共用させる構成の閃光放電発光器の
場合に特に問題となる。つまり、電池電源19の電圧変
動がカメラに組込まれているマイクロコンピュ−タに支
障を与えるためである。 【0012】周知のように、この種のマイクロコンピュ
−タはその給電々圧が一定電圧(例えば、3ボルト)以
下に降下することによって暴走することがあるため、給
電々圧を正確に保持する必要がある。 【0013】本発明は、上記した実情にかんがみ、電池
電源の変動をおさえ、さらに、充電時間の短縮を図るこ
とのできるこの種のDC−DCコンバ−タを提案するこ
とを目的とする。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記した問題点を解決す
るため、本発明では、昇圧トランスを備え、このトラン
スの入力側に加えた直流電圧を昇圧して出力側に接続し
たコンデンサ負荷を充電するDC−DCコンバ−タにお
いて、昇圧トランスには複数の出力コイルを備えると共
に、これら出力コイルはコイル間にスイッチング部材を
介在させて直列接続可能とし、出力コイルの直列接続体
をダイオ−ドを介してコンデンサ負荷に接続する直列充
電回路と、出力コイル各々をダイオ−ドを介してコンデ
ンサ負荷に並列接続する並列充電回路とを設け、さら
に、コンデンサ負荷の負電位側に接続した出力コイル以
外の出力コイルには、コンデンサ負荷の充電電圧にした
がって前記スイッチング部材を導通させる電圧検出コイ
ル部分を設け、コンデンサ負荷が並列充電回路で充電さ
れた後、電圧検出コイル部分の検出電圧の上昇にしたが
って前記スイッチング部材が導通し、その後直列充電回
路によって充電する構成としたことを特徴とするDC−
DCコンバ−タを提案する。 【0015】DC−DCコンバ−タを発振始動させたと
き、コンデンサ負荷が無充電となっていれば、各スイッ
チング部材が非導通を保ち、コンデンサ負荷が複数の出
力コイル各々に発生した出力電圧を並列的に受けて充電
される。つまり、並列充電回路によって充電される。 【0016】コンデンサ負荷の充電々圧が進むと、出力
コイルに設けた電圧検出コイル部分に発生する検出電圧
によってスイッチング部材が導通しコンデンサ負荷の負
電位側に位置する出力コイルから順次出力コイルが直列
接続される。このため、コンデンサ負荷が直列接続され
た各出力コイルの加算出力電圧と直列接続されていない
出力コイルの出力電圧を並列的に受けて充電される。 【0017】以後、同様に、コンデンサ負荷の充電がさ
らに進むにつれて各出力コイルが順次接続され直列充電
回路が形成され、出力コイルの段階的に加算された出力
電圧によってコンデンサ負荷が充電される。 【0018】 【発明の実施の形態】次に、本発明のDC−DCコンバ
−タを閃光放電発光器の電源回路として利用した実施形
態について図面に沿って説明する。図1はDC−DCコ
ンバ−タの回路図で、このコンバ−タはカメラ内蔵用閃
光放電発光器の電源回路を構成している。 【0019】図示する如く、昇圧トランス51は、並列
接続した入力コイル52a、52bと直列接続した出力
コイル53a、53bとを備える他に、タップPを設け
て出力コイル53bと一連に巻線した帰還コイル54、
充電停止後の発振動作を遅延させる遅延用コイル55を
備えている。 【0020】56は発振トランジスタで、入力コイル5
2a、52bに接続され、57は発振トランジスタ56
のベ−スとタップPとの間に設けた発振制御用のトラン
ジスタである。 【0021】発振トランジスタ56のエミッタと帰還コ
イル54との間には帰還回路を形成するコンデンサ58
と抵抗59とが接続してある。 【0022】電池電源60は6ボルトのリチュ−ム電池
で、これは閃光放電発光器とカメラの電源となってい
る。この電池電源60には、抵抗61、ツェナ・ダイオ
−ド62、トランジスタ63の直列回路体を並列に接続
し、また、この電池電源60の正極側に発振トランジス
タ56のエミッタが接続してある。 【0023】上記した直列回路体は、トランジスタ63
のONによって発振制御用のトランジスタ57をONさ
せ発振を開始させる発振始動回路として働くが、ツェナ
・ダイオ−ド62によって電池電源60の電圧降下を監
視する監視回路ともなっている。 【0024】すなわち、入力端子64から送られるスタ
−ト信号がベ−ス入力してトランジスタ63がONする
が、このとき、電池電源60の電圧が3ボルト以上であ
れば、ツェナ・ダイオ−ド62が導通する。ツェナ・ダ
イオ−ド62の導通によって、発振制御用のトランジス
タ57がONするため、発振トランジスタ56がONし
て発振を開始する。 【0025】電池電源60の電圧が3ボルト以下に降下
している場合には、ツェナ・ダイオ−ド62が非導通と
なる。したがって、発振制御用のトランジスタ57がO
FFのままとなり、発振が開始しない。 【0026】上記した直列回路体のトランジスタ63の
ベ−ス〜エミッタ間には発振停止用のトランジスタ65
が接続してある。このトランジスタ65はツェナ・ダイ
オ−ド66の導通信号を入力してONしてトランジスタ
63をONからOFFに切換え発振を停止させる。な
お、ツェナ・ダイオ−ド66はメインコンデンサ67が
所定電圧(例えば、330ボルト)まで充電されたとき
に導通する。 【0027】また、ツェナ・ダイオ−ド66が導通する
ことで、コンデンサ68が充電され、この充電々圧が充
電完了信号として出力端子69から出力される。 【0028】昇圧トランス51の出力コイル53aは、
高電位側となる巻始端側がメインコンデンサ67の正極
側に接続してある。これにより、出力コイル53aの出
力電圧がメインコンデンサ67に加わり、このコンデン
サ67を充電する。 【0029】また、この出力コイル53aはタップQを
設けて、電圧検出コイル70を一連に形成している。出
力コイル53aはタップQに接続したSCR72とダイ
オ−ド73を介して出力コイル53bに接続し、また、
電圧検出コイル70の他端側は抵抗71を介してSCR
72のゲ−トに接続してある。 【0030】また、タップQは整流用のダイオ−ド74
を介してタップPに接続してある。なお、ダイオ−ド7
3はSCR72が出力コイル53aのバック電圧によっ
て破壊することを防ぐものであるから、SCR72がこ
のバック電圧に耐えることができればダイオ−ド73は
不要となる。 【0031】上記したSCR72は巻線比を切換えるス
イッチング部材で、電圧検出コイル70の検出電圧をゲ
−ト入力して導通するようになっている。すなわち、メ
インコンデンサ67の充電過程において、その充電々圧
が所定電圧に達したとき、電圧検出コイル70に発生す
る検出電圧がSCR72のゲ−トに入力し、このSCR
72が導通に転移する。 【0032】昇圧トランス51のタップPに接続したダ
イオ−ド75とコンデンサ76の並列回路はメインコン
デンサ67の充電経路を形成すると共に、充電初期にお
いて発振トランジスタ56の帰還作用を弱める働きをす
るものである。 【0033】また、出力コイル53bとメインコンデン
サ67の正電位側とをダイオ−ド100によって接続し
てある。つまり、SCR72が非導通のときは、ダイオ
−ド75、出力コイル53b、ダイオ−ド100の出力
電圧回路と、ダイオ−ド75、74、出力コイル53a
の出力電圧回路とがメインコンデンサ67に対して並列
接続回路を形成するようになっている。 【0034】その他、電池電源60に並列接続したコン
デンサ77は電源電圧を安定させるもの、SCR72の
ゲ−トに接続したコンデンサ78は雑音信号の吸収用の
もの、遅延用コイル55に直列接続したコンデンサ79
は発振停止用のトランジスタ65に作用するものであ
る。 【0035】また、80は閃光放電発光器に備えたフォ
トダイオ−ドで、ツエナ・ダイオ−ド66の導通によっ
て点灯して発光準備が整ったことを表示する。 【0036】次に、上記したDC−DCコンバ−タの動
作について説明する。なお、メインコンデンサ67は無
充電状態にあり、また、電池電源60は3ボルト以上の
電源電圧となっているものとする。 【0037】図2(A)に示すようなスタ−ト信号が入
力端子64より入力してトランジスタ63がONする
と、電源電流がツェナ・ダイオ−ド62を流れ、このダ
イオ−ド62が導通する。これより、発振制御用のトラ
ンジスタ57がONし、続いて発振トランジスタ56が
ONすることにより発振を開始する。 【0038】発振トランジスタ56のONにより入力コ
イル52a、52bに電源電流が流れ、これら入力コイ
ル52a、52bには図示する向きの電圧が発生すると
共に、帰還コイル54にも図示する向きの電圧が発生
し、この電圧をベ−ス〜エミッタ間に受ける発振トラン
ジスタ56が正帰還作用によって入力コイル電流をさら
に増加させるように動作する。 【0039】上記の動作によって、出力コイル53a、
53b、電圧検出コイル70、遅延コイル55には図示
する向きの電圧が発生する。この動作段階では、メイン
コンデンサ67が無充電となっており、その充電々圧が
零に近い状態にあるため、電圧検出コイル70に発生し
た検出電圧がSCR72のゲ−トに加わっても、このS
CR72が導通せず、非導通のままとなっている。 【0040】したがって、メインコンデンサ67には、
出力コイル53a、53bの並列充電回路が動作し、出
力コイル53bの出力電圧と、出力コイル53aの出力
電圧とが並列的に印加され、このコンデンサ67が充電
される。つまり、出力コイル53a、メインコンデンサ
67、ダイオ−ド74、75のル−プ回路と、出力コイ
ル53b、ダイオ−ド100、メインコンデンサ67、
ダイオ−ド75のル−プ回路によって充電されることに
なる。 【0041】この場合、メインコンデンサ67が無充電
となっていても、タップPの位置電圧が極端に低くなら
ないから、発振トランジスタ56の帰還作用が抑制され
る。つまり、発振トランジスタ56が大きな帰還作用を
受けることによって生ずる電源電圧の極端な電圧変動が
防止される。 【0042】入力コイル52a、52bの電流が電池電
源60の内部抵抗や発振トランジスタ56の抵抗によっ
て一定となるため、このとき、入力コイル52a、52
bには図示矢印とは逆向きの電圧が発生し、したがっ
て、出力コイル53a、53b、帰還コイル54、電圧
検出コイル70、遅延用コイル55には図示矢印とは逆
向きの電圧が発生する。 【0043】図示矢印とは逆向きとなる出力電圧(逆起
電力電圧)によって流れようとする出力電流は、ダイオ
−ド73、74、75、100、SCR72によって阻
止される。また、帰還コイル54によって発生した逆向
きの電圧が発振トランジスタ56のエミッタと発振制御
用のトランジスタ57のコレクタに加わり、これにより
逆バイアスされた発振トランジスタ56がONからOF
Fに切換わる。 【0044】電池電源60が3ボルト以上の電圧であれ
ば、ツェナ・ダイオ−ド62が導通したままとなってい
るから、発振トランジスタ56がOFFした後、再度O
Nに切換わり、上記同様に発振を繰返してメインコンデ
ンサ67を充電する。以後同様に発振を繰返すことによ
ってメインコンデンサ67の充電が進む。 【0045】メインコンデンサ67の充電が進み、その
充電々圧が所定電圧V1に達すると、このとき電圧検出
コイル70に発生する検出電圧をゲ−ト入力してSCR
72が導通に転移する。すなわち、出力コイル53a、
53bが直列接続となった直列充電回路が形成される。
このため、その後の発振動作で発生する出力コイル53
a、53bの出力電圧が加算されてメインコンデンサ6
7に印加され、この加算出力電圧によって充電される。 【0046】メインコンデンサ67がこのように充電さ
れると、入力コイル電流が一定になる前に昇圧トランス
51が磁気飽和するため、この磁気飽和によって発振ト
ランジスタ56がONからOFFに切換わる。 【0047】メインコンデンサ67の充電がさらに進
み、その充電々圧が予め定めた充電電圧V2(例えば、
330ボルト)に達したとき、ツェナ・ダイオ−ド66
が導通する。この導通により、発振停止用のトランジス
タ65がONするため、トランジスタ63のOFFに応
じて発振制御用のトランジスタ57がOFFとなり、し
たがって、発振トランジスタ56がOFFして発振が停
止し、メインコンデンサ67の充電動作が停止する。 【0048】このように充電されたメインコンデンサ6
7は自然放電によって電圧降下し、ツェナ・ダイオ−ド
66が非導通となるが、遅延用コイル55の発生電圧に
よって充電されたコンデンサ79より発振停止用のトラ
ンジスタ65にベ−ス電流が流れ込むために、直ちに発
振を開始しない。 【0049】つまり、コンデンサ79の放電によりトラ
ンジスタ65がOFFした後でトランジスタ63がON
となって発振を開始することから、図3に示したよう
に、短時間tの間隔をおいて発振と発振停止を繰返すよ
うになる。なお、図3において、toはメインコンデン
サ67を充電電圧V2まで充電するに要する時間、Va
は出力コイル53aと出力コイル53bとが並列出力回
路として充電動作したときの充電特性曲線、Vbは出力
コイル53a、53bの出力電圧が加算され充電される
ときの充電特性曲線を各々示す。 【0050】メインコンデンサ67が充電電圧V2まで
充電されたとき、図2(B)に示すような充電完了信号
が出力端子69より出力される。その後は、従来例同様
にカメラのシャッタ動作にしたがってトリガ−回路が動
作し、キセノン放電管がメインコンデンサ67の充電々
荷を放電させて発光する。 【0051】図4は他の実施形態を示したDC−DCコ
ンバ−タの回路図である。このコンバ−タ回路では、昇
圧トランス51に3つの入力コイル52a、52b、5
2cと3つの出力コイル53a、53b、53cとを備
え、このうち総体的な出力電圧で最も高い電圧となる出
力コイル53aと、次に高い電圧となる出力コイル53
bとに電圧検出コイル70、81部分を設けると共に、
出力コイル53aと53b、出力コイル53bと53c
を各々SCR72、82によって接続して直列接続体を
構成するようにしてある。 【0052】また、図面中の参照符号83は雑音信号吸
収用のコンデンサ、84はSCR82の保護用ダイオ−
ド、85は整流用のダイオ−ド、101はダイオ−ド1
00と同様に並列出力回路を形成するためのダイオ−ド
である。なお、この図4のコンバ−タ回路の説明の中
で、図1に示したコンバ−タ回路と同一部材については
同符号を付してその説明を省略する。 【0053】このコンバ−タ回路は、メインコンデンサ
67が充電されていなければ、出力コイル53a、53
b、53c各々の出力電圧が並列的にメインコンデンサ
67に加わって充電する。充電が進みメインコンデンサ
67が所定の電圧に達すると、検出電圧をゲ−ト入力し
てSCR72が導通する。これより、出力コイル53
a、53bの出力電圧が加算された出力電圧と、出力コ
イル53cの出力電圧とがメインコンデンサ67に加わ
り、このコンデンサ67が充電される。 【0054】充電がさらに進むと、検出電圧をゲ−ト入
力したSCR82が導通する。これにより、出力コイル
53a、53b、53cの出力電圧が加算され、この加
算出力電圧によってメインコンデンサ67が充電され
る。このように、充電の初段階では出力コイル53a、
53b、53c各々の出力電圧が並列的にメインコンデ
ンサ67に加わり、充電が進むに連れて出力コイルが段
階的に直列接続されて加算された出力電圧がメインコン
デンサ67に加わる。 【0055】以上、2つの実施形態について説明した
が、昇圧トランス51は一つの入力コイルとして構成す
ることができ、また、出力コイル各々は同じ巻数として
も、適当に異なる巻数にしてもよい。さらに、ダイオ−
ド100、101は同様に機能する他の半導体素子に置
き換えることができる。 【0056】さらに、出力コイル数については、コンバ
−タの使途に応じて増減することができる。また、昇圧
トランス51はEIEコアタイプや、EE、EIコアタ
イプのトランスとして構成することができ、さらに、各
実施形態に示したSCR72、82はサイダックなどに
置き換えても同様に実施することができる。 【0057】 【発明の効果】上記した通り、本発明に係るDC−DC
コンバ−タは、コンデンサ負荷がある電圧値まで充電さ
れる間は、並列充電回路により複数の出力コイル各々の
出力電圧が並列的に加わって充電されるので、無負荷状
態となる充電初期においても入力コイル電流が余り大き
くならないから、電源電圧の変動が少ない。 【0058】また、コンデンサ負荷の充電が進むと各出
力コイルが順次直列接続されて直列充電回路が形成さ
れ、これら出力コイルの加算出力電圧によって充電され
るので、コンデンサ負荷の充電時間がかなり早くなる。 【0059】スイッチング部材が導通して複数の出力コ
イルが直列接続されるまでの間は、昇圧トランスの複数
の入力コイルに等分の電流が流れるので、鉄損と銅損の
減少によって磁気回路の使用効率がアップする他、出力
コイルの出力インピ−ダンスが低下し、複数の出力コイ
ル総合の銅損が減少する。この結果、電気的雑音が減少
すると共に、鉄損、銅損の減少によって充電時間がアツ
プする。 【0060】したがって、電池電源をカメラと共用する
閃光放電発光器の電源回路として有利なDC−DCコン
バ−タとなる。
を充電するDC−DCコンバ−タに関し、例えば、写真
撮影用閃光放電発光器の電源回路として利用するところ
のDC−DCコンバ−タに係る。 【0002】 【従来の技術】図5は写真撮影の照明器として使用され
る閃光放電発光器の回路例を示している。この発光器回
路では、昇圧トランス11が並列接続された2つの入力
コイル12a、12bと直列接続された2つの出力コイ
ル13a、13bとを備えている。 【0003】そして、この昇圧トランス11が、発振ト
ランジスタ14、15、時定回路を形成する抵抗16及
びコンデンサ17、ダイオ−ド18などと共にDC−D
Cコンバ−タを形成しており、入力側に接続された電池
電源19の直流電圧を昇圧し、その出力電圧によってメ
インコンデンサ20を充電する構成となっている。 【0004】その他、この回路において、21はメイン
コンデンサ20が所定の電圧まで充電されることによっ
て点灯するネオンランプ、22はトリガ−スイッチ23
を閉成させて動作させるトリガ−回路、24はキセノン
放電管、25、26は動作安定用のコンデンサ、27は
発振トランジスタ14、15を保護するダイオ−ド、2
8は電源スイッチである。 【0005】上記した発光器回路は、電源スイッチ28
の投入によって発振トランジスタ14、15がON、O
FFを繰返しDC−DCコンバ−タが発振する。この発
振によりメインコンデンサ20が充電され、その充電々
圧が所定値(例えば、330ボルト)に達したときにネ
オンランプ21が点灯して発光準備が整ったことを表示
する。 【0006】上記の充電状態でトリガ−スイッチ23が
カメラシャッタに同期して閉成されると、トリガ−回路
22が動作し、その高電圧出力がキセノン放電管24の
励起電極に印加される。このため、メインコンデンサ2
0の充電々荷がキセノン放電管24を通って一挙に放電
し、このキセノン放電管24が発光する。なお、キセノ
ン放電管24が発光した後、DC−DCコンバ−タの発
振により、メインコンデンサ20が再度充電される。 【0007】上記した発光器回路を有する閃光放電発光
器はカメラ外付タイプのものであるが、カメラ内蔵の閃
光放電発光器の場合は、電池電源19がカメラ電源と共
用され、また、電源スイッチ28がカメラ機構と連動し
てONする半導体スイッチとなっており、さらに、ネオ
ンランプ21が点灯したとき充電完了信号をカメラ機構
に送って閃光撮影モ−ドに切換える構成となっている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】上記した発光器回路
は、昇圧トランス11の入力コイル12aと出力コイル
13aとで一方のトランス部分を、入力コイル12bと
出力コイル13bとで他方のトランス部分を各々形成
し、さらに、入力コイル12a、12bとが並列接続と
なっている関係で、メインコンデンサ20の充電時間を
早めることができて有利である。 【0009】しかしながら、この種の発光器回路は、充
電時間を更に短縮させることが望ましい。また、この発
光器回路は、メインコンデンサ20の充電初期において
昇圧トランス11の入力コイル12a、12bに大きな
電源電流が流れるために、電池電源19に大きな電圧変
動が現われる。 【0010】つまり、メインコンデンサ20の充電初期
では、DC−DCコンバ−タが無負荷に近い状態で発振
するため、充電初期において入力電流が大きく、電源電
圧の変動が大きくなる。特に、この発光器回路のように
入力コイル12a、12bを並列接続させた昇圧トラン
ス11を備える場合にはその変動の影響が大きい。 【0011】上記のような電源電圧の変動は、電池電源
19をカメラ電源と共用させる構成の閃光放電発光器の
場合に特に問題となる。つまり、電池電源19の電圧変
動がカメラに組込まれているマイクロコンピュ−タに支
障を与えるためである。 【0012】周知のように、この種のマイクロコンピュ
−タはその給電々圧が一定電圧(例えば、3ボルト)以
下に降下することによって暴走することがあるため、給
電々圧を正確に保持する必要がある。 【0013】本発明は、上記した実情にかんがみ、電池
電源の変動をおさえ、さらに、充電時間の短縮を図るこ
とのできるこの種のDC−DCコンバ−タを提案するこ
とを目的とする。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記した問題点を解決す
るため、本発明では、昇圧トランスを備え、このトラン
スの入力側に加えた直流電圧を昇圧して出力側に接続し
たコンデンサ負荷を充電するDC−DCコンバ−タにお
いて、昇圧トランスには複数の出力コイルを備えると共
に、これら出力コイルはコイル間にスイッチング部材を
介在させて直列接続可能とし、出力コイルの直列接続体
をダイオ−ドを介してコンデンサ負荷に接続する直列充
電回路と、出力コイル各々をダイオ−ドを介してコンデ
ンサ負荷に並列接続する並列充電回路とを設け、さら
に、コンデンサ負荷の負電位側に接続した出力コイル以
外の出力コイルには、コンデンサ負荷の充電電圧にした
がって前記スイッチング部材を導通させる電圧検出コイ
ル部分を設け、コンデンサ負荷が並列充電回路で充電さ
れた後、電圧検出コイル部分の検出電圧の上昇にしたが
って前記スイッチング部材が導通し、その後直列充電回
路によって充電する構成としたことを特徴とするDC−
DCコンバ−タを提案する。 【0015】DC−DCコンバ−タを発振始動させたと
き、コンデンサ負荷が無充電となっていれば、各スイッ
チング部材が非導通を保ち、コンデンサ負荷が複数の出
力コイル各々に発生した出力電圧を並列的に受けて充電
される。つまり、並列充電回路によって充電される。 【0016】コンデンサ負荷の充電々圧が進むと、出力
コイルに設けた電圧検出コイル部分に発生する検出電圧
によってスイッチング部材が導通しコンデンサ負荷の負
電位側に位置する出力コイルから順次出力コイルが直列
接続される。このため、コンデンサ負荷が直列接続され
た各出力コイルの加算出力電圧と直列接続されていない
出力コイルの出力電圧を並列的に受けて充電される。 【0017】以後、同様に、コンデンサ負荷の充電がさ
らに進むにつれて各出力コイルが順次接続され直列充電
回路が形成され、出力コイルの段階的に加算された出力
電圧によってコンデンサ負荷が充電される。 【0018】 【発明の実施の形態】次に、本発明のDC−DCコンバ
−タを閃光放電発光器の電源回路として利用した実施形
態について図面に沿って説明する。図1はDC−DCコ
ンバ−タの回路図で、このコンバ−タはカメラ内蔵用閃
光放電発光器の電源回路を構成している。 【0019】図示する如く、昇圧トランス51は、並列
接続した入力コイル52a、52bと直列接続した出力
コイル53a、53bとを備える他に、タップPを設け
て出力コイル53bと一連に巻線した帰還コイル54、
充電停止後の発振動作を遅延させる遅延用コイル55を
備えている。 【0020】56は発振トランジスタで、入力コイル5
2a、52bに接続され、57は発振トランジスタ56
のベ−スとタップPとの間に設けた発振制御用のトラン
ジスタである。 【0021】発振トランジスタ56のエミッタと帰還コ
イル54との間には帰還回路を形成するコンデンサ58
と抵抗59とが接続してある。 【0022】電池電源60は6ボルトのリチュ−ム電池
で、これは閃光放電発光器とカメラの電源となってい
る。この電池電源60には、抵抗61、ツェナ・ダイオ
−ド62、トランジスタ63の直列回路体を並列に接続
し、また、この電池電源60の正極側に発振トランジス
タ56のエミッタが接続してある。 【0023】上記した直列回路体は、トランジスタ63
のONによって発振制御用のトランジスタ57をONさ
せ発振を開始させる発振始動回路として働くが、ツェナ
・ダイオ−ド62によって電池電源60の電圧降下を監
視する監視回路ともなっている。 【0024】すなわち、入力端子64から送られるスタ
−ト信号がベ−ス入力してトランジスタ63がONする
が、このとき、電池電源60の電圧が3ボルト以上であ
れば、ツェナ・ダイオ−ド62が導通する。ツェナ・ダ
イオ−ド62の導通によって、発振制御用のトランジス
タ57がONするため、発振トランジスタ56がONし
て発振を開始する。 【0025】電池電源60の電圧が3ボルト以下に降下
している場合には、ツェナ・ダイオ−ド62が非導通と
なる。したがって、発振制御用のトランジスタ57がO
FFのままとなり、発振が開始しない。 【0026】上記した直列回路体のトランジスタ63の
ベ−ス〜エミッタ間には発振停止用のトランジスタ65
が接続してある。このトランジスタ65はツェナ・ダイ
オ−ド66の導通信号を入力してONしてトランジスタ
63をONからOFFに切換え発振を停止させる。な
お、ツェナ・ダイオ−ド66はメインコンデンサ67が
所定電圧(例えば、330ボルト)まで充電されたとき
に導通する。 【0027】また、ツェナ・ダイオ−ド66が導通する
ことで、コンデンサ68が充電され、この充電々圧が充
電完了信号として出力端子69から出力される。 【0028】昇圧トランス51の出力コイル53aは、
高電位側となる巻始端側がメインコンデンサ67の正極
側に接続してある。これにより、出力コイル53aの出
力電圧がメインコンデンサ67に加わり、このコンデン
サ67を充電する。 【0029】また、この出力コイル53aはタップQを
設けて、電圧検出コイル70を一連に形成している。出
力コイル53aはタップQに接続したSCR72とダイ
オ−ド73を介して出力コイル53bに接続し、また、
電圧検出コイル70の他端側は抵抗71を介してSCR
72のゲ−トに接続してある。 【0030】また、タップQは整流用のダイオ−ド74
を介してタップPに接続してある。なお、ダイオ−ド7
3はSCR72が出力コイル53aのバック電圧によっ
て破壊することを防ぐものであるから、SCR72がこ
のバック電圧に耐えることができればダイオ−ド73は
不要となる。 【0031】上記したSCR72は巻線比を切換えるス
イッチング部材で、電圧検出コイル70の検出電圧をゲ
−ト入力して導通するようになっている。すなわち、メ
インコンデンサ67の充電過程において、その充電々圧
が所定電圧に達したとき、電圧検出コイル70に発生す
る検出電圧がSCR72のゲ−トに入力し、このSCR
72が導通に転移する。 【0032】昇圧トランス51のタップPに接続したダ
イオ−ド75とコンデンサ76の並列回路はメインコン
デンサ67の充電経路を形成すると共に、充電初期にお
いて発振トランジスタ56の帰還作用を弱める働きをす
るものである。 【0033】また、出力コイル53bとメインコンデン
サ67の正電位側とをダイオ−ド100によって接続し
てある。つまり、SCR72が非導通のときは、ダイオ
−ド75、出力コイル53b、ダイオ−ド100の出力
電圧回路と、ダイオ−ド75、74、出力コイル53a
の出力電圧回路とがメインコンデンサ67に対して並列
接続回路を形成するようになっている。 【0034】その他、電池電源60に並列接続したコン
デンサ77は電源電圧を安定させるもの、SCR72の
ゲ−トに接続したコンデンサ78は雑音信号の吸収用の
もの、遅延用コイル55に直列接続したコンデンサ79
は発振停止用のトランジスタ65に作用するものであ
る。 【0035】また、80は閃光放電発光器に備えたフォ
トダイオ−ドで、ツエナ・ダイオ−ド66の導通によっ
て点灯して発光準備が整ったことを表示する。 【0036】次に、上記したDC−DCコンバ−タの動
作について説明する。なお、メインコンデンサ67は無
充電状態にあり、また、電池電源60は3ボルト以上の
電源電圧となっているものとする。 【0037】図2(A)に示すようなスタ−ト信号が入
力端子64より入力してトランジスタ63がONする
と、電源電流がツェナ・ダイオ−ド62を流れ、このダ
イオ−ド62が導通する。これより、発振制御用のトラ
ンジスタ57がONし、続いて発振トランジスタ56が
ONすることにより発振を開始する。 【0038】発振トランジスタ56のONにより入力コ
イル52a、52bに電源電流が流れ、これら入力コイ
ル52a、52bには図示する向きの電圧が発生すると
共に、帰還コイル54にも図示する向きの電圧が発生
し、この電圧をベ−ス〜エミッタ間に受ける発振トラン
ジスタ56が正帰還作用によって入力コイル電流をさら
に増加させるように動作する。 【0039】上記の動作によって、出力コイル53a、
53b、電圧検出コイル70、遅延コイル55には図示
する向きの電圧が発生する。この動作段階では、メイン
コンデンサ67が無充電となっており、その充電々圧が
零に近い状態にあるため、電圧検出コイル70に発生し
た検出電圧がSCR72のゲ−トに加わっても、このS
CR72が導通せず、非導通のままとなっている。 【0040】したがって、メインコンデンサ67には、
出力コイル53a、53bの並列充電回路が動作し、出
力コイル53bの出力電圧と、出力コイル53aの出力
電圧とが並列的に印加され、このコンデンサ67が充電
される。つまり、出力コイル53a、メインコンデンサ
67、ダイオ−ド74、75のル−プ回路と、出力コイ
ル53b、ダイオ−ド100、メインコンデンサ67、
ダイオ−ド75のル−プ回路によって充電されることに
なる。 【0041】この場合、メインコンデンサ67が無充電
となっていても、タップPの位置電圧が極端に低くなら
ないから、発振トランジスタ56の帰還作用が抑制され
る。つまり、発振トランジスタ56が大きな帰還作用を
受けることによって生ずる電源電圧の極端な電圧変動が
防止される。 【0042】入力コイル52a、52bの電流が電池電
源60の内部抵抗や発振トランジスタ56の抵抗によっ
て一定となるため、このとき、入力コイル52a、52
bには図示矢印とは逆向きの電圧が発生し、したがっ
て、出力コイル53a、53b、帰還コイル54、電圧
検出コイル70、遅延用コイル55には図示矢印とは逆
向きの電圧が発生する。 【0043】図示矢印とは逆向きとなる出力電圧(逆起
電力電圧)によって流れようとする出力電流は、ダイオ
−ド73、74、75、100、SCR72によって阻
止される。また、帰還コイル54によって発生した逆向
きの電圧が発振トランジスタ56のエミッタと発振制御
用のトランジスタ57のコレクタに加わり、これにより
逆バイアスされた発振トランジスタ56がONからOF
Fに切換わる。 【0044】電池電源60が3ボルト以上の電圧であれ
ば、ツェナ・ダイオ−ド62が導通したままとなってい
るから、発振トランジスタ56がOFFした後、再度O
Nに切換わり、上記同様に発振を繰返してメインコンデ
ンサ67を充電する。以後同様に発振を繰返すことによ
ってメインコンデンサ67の充電が進む。 【0045】メインコンデンサ67の充電が進み、その
充電々圧が所定電圧V1に達すると、このとき電圧検出
コイル70に発生する検出電圧をゲ−ト入力してSCR
72が導通に転移する。すなわち、出力コイル53a、
53bが直列接続となった直列充電回路が形成される。
このため、その後の発振動作で発生する出力コイル53
a、53bの出力電圧が加算されてメインコンデンサ6
7に印加され、この加算出力電圧によって充電される。 【0046】メインコンデンサ67がこのように充電さ
れると、入力コイル電流が一定になる前に昇圧トランス
51が磁気飽和するため、この磁気飽和によって発振ト
ランジスタ56がONからOFFに切換わる。 【0047】メインコンデンサ67の充電がさらに進
み、その充電々圧が予め定めた充電電圧V2(例えば、
330ボルト)に達したとき、ツェナ・ダイオ−ド66
が導通する。この導通により、発振停止用のトランジス
タ65がONするため、トランジスタ63のOFFに応
じて発振制御用のトランジスタ57がOFFとなり、し
たがって、発振トランジスタ56がOFFして発振が停
止し、メインコンデンサ67の充電動作が停止する。 【0048】このように充電されたメインコンデンサ6
7は自然放電によって電圧降下し、ツェナ・ダイオ−ド
66が非導通となるが、遅延用コイル55の発生電圧に
よって充電されたコンデンサ79より発振停止用のトラ
ンジスタ65にベ−ス電流が流れ込むために、直ちに発
振を開始しない。 【0049】つまり、コンデンサ79の放電によりトラ
ンジスタ65がOFFした後でトランジスタ63がON
となって発振を開始することから、図3に示したよう
に、短時間tの間隔をおいて発振と発振停止を繰返すよ
うになる。なお、図3において、toはメインコンデン
サ67を充電電圧V2まで充電するに要する時間、Va
は出力コイル53aと出力コイル53bとが並列出力回
路として充電動作したときの充電特性曲線、Vbは出力
コイル53a、53bの出力電圧が加算され充電される
ときの充電特性曲線を各々示す。 【0050】メインコンデンサ67が充電電圧V2まで
充電されたとき、図2(B)に示すような充電完了信号
が出力端子69より出力される。その後は、従来例同様
にカメラのシャッタ動作にしたがってトリガ−回路が動
作し、キセノン放電管がメインコンデンサ67の充電々
荷を放電させて発光する。 【0051】図4は他の実施形態を示したDC−DCコ
ンバ−タの回路図である。このコンバ−タ回路では、昇
圧トランス51に3つの入力コイル52a、52b、5
2cと3つの出力コイル53a、53b、53cとを備
え、このうち総体的な出力電圧で最も高い電圧となる出
力コイル53aと、次に高い電圧となる出力コイル53
bとに電圧検出コイル70、81部分を設けると共に、
出力コイル53aと53b、出力コイル53bと53c
を各々SCR72、82によって接続して直列接続体を
構成するようにしてある。 【0052】また、図面中の参照符号83は雑音信号吸
収用のコンデンサ、84はSCR82の保護用ダイオ−
ド、85は整流用のダイオ−ド、101はダイオ−ド1
00と同様に並列出力回路を形成するためのダイオ−ド
である。なお、この図4のコンバ−タ回路の説明の中
で、図1に示したコンバ−タ回路と同一部材については
同符号を付してその説明を省略する。 【0053】このコンバ−タ回路は、メインコンデンサ
67が充電されていなければ、出力コイル53a、53
b、53c各々の出力電圧が並列的にメインコンデンサ
67に加わって充電する。充電が進みメインコンデンサ
67が所定の電圧に達すると、検出電圧をゲ−ト入力し
てSCR72が導通する。これより、出力コイル53
a、53bの出力電圧が加算された出力電圧と、出力コ
イル53cの出力電圧とがメインコンデンサ67に加わ
り、このコンデンサ67が充電される。 【0054】充電がさらに進むと、検出電圧をゲ−ト入
力したSCR82が導通する。これにより、出力コイル
53a、53b、53cの出力電圧が加算され、この加
算出力電圧によってメインコンデンサ67が充電され
る。このように、充電の初段階では出力コイル53a、
53b、53c各々の出力電圧が並列的にメインコンデ
ンサ67に加わり、充電が進むに連れて出力コイルが段
階的に直列接続されて加算された出力電圧がメインコン
デンサ67に加わる。 【0055】以上、2つの実施形態について説明した
が、昇圧トランス51は一つの入力コイルとして構成す
ることができ、また、出力コイル各々は同じ巻数として
も、適当に異なる巻数にしてもよい。さらに、ダイオ−
ド100、101は同様に機能する他の半導体素子に置
き換えることができる。 【0056】さらに、出力コイル数については、コンバ
−タの使途に応じて増減することができる。また、昇圧
トランス51はEIEコアタイプや、EE、EIコアタ
イプのトランスとして構成することができ、さらに、各
実施形態に示したSCR72、82はサイダックなどに
置き換えても同様に実施することができる。 【0057】 【発明の効果】上記した通り、本発明に係るDC−DC
コンバ−タは、コンデンサ負荷がある電圧値まで充電さ
れる間は、並列充電回路により複数の出力コイル各々の
出力電圧が並列的に加わって充電されるので、無負荷状
態となる充電初期においても入力コイル電流が余り大き
くならないから、電源電圧の変動が少ない。 【0058】また、コンデンサ負荷の充電が進むと各出
力コイルが順次直列接続されて直列充電回路が形成さ
れ、これら出力コイルの加算出力電圧によって充電され
るので、コンデンサ負荷の充電時間がかなり早くなる。 【0059】スイッチング部材が導通して複数の出力コ
イルが直列接続されるまでの間は、昇圧トランスの複数
の入力コイルに等分の電流が流れるので、鉄損と銅損の
減少によって磁気回路の使用効率がアップする他、出力
コイルの出力インピ−ダンスが低下し、複数の出力コイ
ル総合の銅損が減少する。この結果、電気的雑音が減少
すると共に、鉄損、銅損の減少によって充電時間がアツ
プする。 【0060】したがって、電池電源をカメラと共用する
閃光放電発光器の電源回路として有利なDC−DCコン
バ−タとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すDC−DCコンバ−タ
の回路図である。 【図2】図2(A)はスタ−ト信号を示す図である。図
2(B)は充電完了信号を示す図である。 【図3】メインコンデンサの充電動作説明図である。 【図4】本発明の他の実施形態を示すDC−DCコンバ
−タの回路図である。 【図5】従来例として示した閃光放電発光器の回路図で
ある。 【符号の説明】 51 昇圧トランス 52a、52b、52c 入力コイル 53a、53b、53c 出力コイル 54 帰還コイル 56 発振トランジスタ 57 発振制御用のトランジスタ 60 電池電源 62 ツエナ・ダイオ−ド 64 入力端子 65 発振停止用のトランジスタ 66 ツエナ・ダイオ−ド 67 メインコンデンサ 69 出力端子 70、81 電圧検出コイル 72、82 SCR 100、101 ダイオ−ド
の回路図である。 【図2】図2(A)はスタ−ト信号を示す図である。図
2(B)は充電完了信号を示す図である。 【図3】メインコンデンサの充電動作説明図である。 【図4】本発明の他の実施形態を示すDC−DCコンバ
−タの回路図である。 【図5】従来例として示した閃光放電発光器の回路図で
ある。 【符号の説明】 51 昇圧トランス 52a、52b、52c 入力コイル 53a、53b、53c 出力コイル 54 帰還コイル 56 発振トランジスタ 57 発振制御用のトランジスタ 60 電池電源 62 ツエナ・ダイオ−ド 64 入力端子 65 発振停止用のトランジスタ 66 ツエナ・ダイオ−ド 67 メインコンデンサ 69 出力端子 70、81 電圧検出コイル 72、82 SCR 100、101 ダイオ−ド
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H02M 3/28
H02M 3/338
H05B 41/32
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 昇圧トランスを備え、このトランスの入
力側に加えた直流電圧を昇圧して出力側に接続したコン
デンサ負荷を充電するDC−DCコンバ−タにおいて、 昇圧トランスには複数の出力コイルを備えると共に、 これら出力コイルはコイル間にスイッチング部材を介在
させて直列接続可能とし、出力コイルの直列接続体をダ
イオ−ドを介してコンデンサ負荷に接続する直列充電回
路と、出力コイル各々をダイオ−ドを介してコンデンサ
負荷に並列接続する並列充電回路とを設け、 さらに、コンデンサ負荷の負電位側に接続した出力コイ
ル以外の出力コイルには、コンデンサ負荷の充電電圧に
したがって前記スイッチング部材を導通させる電圧検出
コイル部分を設け、 コンデンサ負荷が並列充電回路で充電された後、電圧検
出コイル部分の検出電圧の上昇にしたがって前記スイッ
チング部材が導通し、その後直列充電回路によって充電
する 構成としたことを特徴とするDC−DCコンバ−
タ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28631695A JP3458259B2 (ja) | 1995-10-09 | 1995-10-09 | Dc−dcコンバ−タ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28631695A JP3458259B2 (ja) | 1995-10-09 | 1995-10-09 | Dc−dcコンバ−タ |
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JPH09107679A JPH09107679A (ja) | 1997-04-22 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
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1995
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