JP3458161B2 - 静電荷像現像用負帯電性トナー - Google Patents

静電荷像現像用負帯電性トナー

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JP3458161B2
JP3458161B2 JP28054493A JP28054493A JP3458161B2 JP 3458161 B2 JP3458161 B2 JP 3458161B2 JP 28054493 A JP28054493 A JP 28054493A JP 28054493 A JP28054493 A JP 28054493A JP 3458161 B2 JP3458161 B2 JP 3458161B2
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康敬 岩本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、静電印刷法などに用いられる静電荷像現像用トナー
に関し、特に負帯電性にすぐれた現像用トナーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、静電荷像をトナーを用いて現
像する方法は大別して、トナーとキャリアとが混合さ
れてなるいわゆる二成分系現像剤を用いる方法と、キ
ャリアとは混合されずにトナー単独で用いられる一成分
系現像剤を用いる方法とがある。
【0003】前記の方法は、トナーとキャリアとを撹
拌摩擦することにより、各々を互いに異なる極性に帯電
せしめ、この帯電したトナーにより反対極性を有する静
電荷像が可視化されるものであり、トナー及びキャリア
の種類により、鉄粉キャリアを用いるマグネットブラシ
法、ビーズキャリアを用いるカスケード法、ファーブラ
シ法等がある。前記の方法には、トナー粒子を噴霧状
態にして用いるパウダークラウド法、トナー粒子を直接
的に静電荷像面に接触させて現像する接触現像法(タッ
チダウン現像ともいう)、磁性の導電性トナーを静電荷
像面に接触させる誘導現像法などがある。
【0004】これらの各種の現像方法に適用されるトナ
ーとしては、天然樹脂あるいは合成樹脂からなるバイン
ダー樹脂に、カーボンブラック等の着色剤を分散させた
微粉末が用いられている。例えば、ポリスチレン等のバ
インダー樹脂中に、着色剤を分散させたものを1〜30
μm程度に微粉砕した粒子がトナーとして用いられてい
る。また、これらの成分に更にマグネタイト等の磁性材
料を含有せしめたものは磁性トナーとして用いられる。
【0005】前述のごとく、種々の現像方法に用いられ
るトナーは、現像される静電荷像の極性に応じて、正又
は負の電荷が保有せしめられる。トナーに電荷を保有せ
しめるためには、トナー成分の一つである樹脂の摩擦帯
電性を利用することもできるが、この方法ではトナーの
帯電性が小さいので、現像によって得られる画像はカブ
リ易く、不鮮明なものとなる。そこで、所望の摩擦帯電
性をトナーに付与するために、帯電性を付与する染料・
顔料、あるいは荷電制御剤なるものを添加することが一
般に行なわれている。
【0006】例えば、負極性荷電制御剤としては、モノ
アゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリ
チル酸、ナフトエ酸又はジカルボン酸のCo、Cr、F
e等の金属錯体、スルホン化した銅フタロシアニン顔
料、ニトロ基、ハロゲンを導入したスチレンオリゴマー
塩素化パラフィン、メラミン樹脂等があるが、これらは
構造が複雑で性質が一定せず、安定性に乏しい。また、
熱混練時に分解、機械的衝撃、摩擦、温湿度条件の変化
などにより分解または変質し易く、荷電制御性が低下す
る現象を起こし易い。更に、環境により帯電性が変化す
るものもある。また、従来のこれら荷電制御剤を含有す
るトナーを長時間使用した際には帯電不良に起因して感
光体へフィルミングを起こしたりする。
【0007】また、摩擦帯電制御性や安全性を考慮し
て、特開昭61−155463号、特開昭61−155
464号、特開平5−53375号、特開平5−533
76号、特開平5−53377号公報等に記載されてい
る鉄錯体が荷電制御剤として用いられているが、これら
の荷電制御剤は、バインダー樹脂に対して不溶であり、
また荷電制御剤粒子が極めて凝集し易いため、トナーバ
インダー中に均一に分散せしめることが極めて困難であ
り、個々のトナー粒子への荷電制御剤の分散が不均一と
なるため、トナー帯電量がブロードとなり、カブリ、ト
ナー飛散などの問題を生じる。
【0008】トナー表面から脱離した荷電制御剤粒子に
よるキャリア表面の汚染が、現像剤の帯電量低下をもた
らすことが知られているが、このような荷電制御剤によ
るキャリア表面の汚染を防止するため、機械的粉砕によ
る荷電制御剤粒子の小粒径化や、分級による荷電制御剤
粒子の粗粉側成分除去により、荷電制御剤のバインダー
樹脂に対する分散性を向上せしめたり、あらかじめ荷電
制御剤とバインダー樹脂の一部を熱溶融混練する方法が
とられているが、未だ充分な効果が得られていないのが
現状である。
【0009】一方、トナーの耐塩ビマット融着性や、貯
蔵安定性と低温定着性が両立する等の利点から、最近、
ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂がバインダー樹脂とし
てよく利用されている。しかし、ポリエステル樹脂やエ
ポキシ樹脂をバインダー樹脂としてトナーに使用する
と、いずれの場合にも、帯電量が低いか又は高くても繰
り返し使用すると帯電量が低下し、カブリ・トナー飛散
等が生じて使用しにくいという問題があった。これはポ
リエステル樹脂とエポキシ樹脂は化学構造上−COO
H、−OH基等の官能基が残っており、安定な帯電性を
維持することを阻害しているためと考えられる。
【0010】二成分系現像剤を使用したときの現像のメ
カニズムとして、比較的大きなキャリア粒子表面上に微
小なトナー粒子が、両粒子の摩擦により発生した静電力
により保持されており、これが静電潜像(静電荷像)に
近接すると、静電潜像が形成する電界によるトナー粒子
に対する潜像方向への吸引力が、トナー粒子とキャリア
粒子との間の結合力に打ち勝って、トナー粒子は静電潜
像上に吸引付着されて静電潜像が可視化されるものであ
ることが提唱されている。そして、現像剤は現像によっ
て消費されたトナーを補充しながら反復使用されるた
め、キャリアは長期間の使用中、常にトナー粒子を所望
する極性で且つ充分な帯電量に摩擦帯電しなければなら
ない。しかし従来の現像剤は、粒子間の衝突、又は粒子
との現像装置との衝突等の機械的衝突により、更にま
た、これらの作用による発熱で、キャリア表面上にトナ
ー膜が形成され、いわゆるスペント化が生じ、キャリア
の帯電性が使用時間の経過と共に低下し、遂には現像剤
全体を取り替える必要が生じる。
【0011】このようなスペント化を防止するために、
従来からキャリア表面に種々の樹脂を被覆する方法が提
案されているが、未だ満足のゆくものは得られていない
のが実状である。例えばスチレン/メタクリレート共重
合体、スチレン重合体等の樹脂で被覆されたキャリア
は、帯電特性は優れているが、表面の臨界表面張力が比
較的高く、繰り返し複写するうちにやはりスペント化を
起すため、現像剤としての寿命はあまり長くなかった。
【0012】これに対して、低表面張力を有するシリコ
ーン樹脂を被覆したキャリアが提案されているが、シリ
コーン樹脂は機械的強度が弱いために、例えば高速複写
機のような強い撹拌や現像部内での長時間の撹拌によ
り、キャリア粒子が現像部内部壁や感光体表面に衝突し
たり、又は粒子同士が衝突すると、シリコーン樹脂被覆
層が時間と共に摩損・剥離して、摩擦帯電がトナーとシ
リコーン樹脂との間の関係から、トナーとキャリア核体
粒子との間の関係に変化するため、現像剤の帯電量が一
定に保てず、画像品質が低下するという問題があった。
また、キャリア核体粒子をシリコーン樹脂で被覆すると
シリコーン樹脂自体の電気抵抗が高いため、これを二成
分系現像剤として用いた場合、エッジ現象や電荷の蓄積
現象によって画像品質が劣るという欠点があった。
【0013】このような被覆キャリアの欠点は、被覆層
に導電性物質を分散させることにより改良することがで
きる。即ち、キャリアにある程度の導電性が与えられる
とキャリアが現像電極として作用し、現像電極と感光体
表面とが非常に密接した状態でその感光体上の静電潜像
の現像が行われるために、線部はいうまでもなく大面積
の黒部であっても原稿どおり忠実に再現される。
【0014】従来このような導電性材料としてはカーボ
ン、酸化スズ等が用いられているが、このような導電性
材料をキャリアの被覆層に分散させた場合次のような欠
点がみられる。即ち、一般にトナーとキャリアは両者が
接触することにより帯電する。この場合、キャリアの電
気抵抗が小さくなると、トナーに発生した電荷はキャリ
アを通して減衰してしまい、帯電量を維持できない。ま
た、経時の使用により導電性材料がキャリアの被覆層か
ら離脱してしまい、帯電量が変化してしまうという問題
があった。この問題を解決するために、特開昭62−1
82759号公報では、カーボンをアミノシラン、アミ
ノ変性シリコーンオイル等で処理することによって改良
しているが、処理工程が増えるためにコストが高くなる
ことが問題であった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の実情に鑑みてなされたものであって、その目的はトナ
ー粒子同士間又はトナーとキャリアとの間、現像スリー
ブあるいはブレードのような帯電付与部材との摩擦帯電
が安定で、且つ摩擦帯電量分布がシャープで均一であ
り、帯電の立ち上がり性及び環境安定性がよく、使用す
る現像システムに適した帯電量にコントロールできるト
ナーを提供することであり、他の目的は、連続使用時に
おいても初期画像と同程度の画像が得られるトナーを提
供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、荷電制御剤によるキャリア表面の汚染に
ついて、荷電制御剤の微粉側成分が関与していることを
突き止め、微粉側成分を含む特定の粒度分布を有する含
鉄アゾ染料からなる荷電制御剤を含有したトナーによっ
て、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0017】即ち、本発明によれば、バインダー樹脂、
着色剤及び荷電制御剤を主成分とするトナーにおいて、
該荷電制御剤が下記一般式化1で示される含鉄アゾ染料
からなり、しかもその粒度分布が100μmのアパーチ
ャを用い、測定領域が1.00〜40.0μmであるコ
ールター法による測定において、4.0μm以下の成分
が個数%で75%以下、16μm以上の成分が重量%で
10%以下、重量平均径が5.0〜9.0μmの範囲と
なるようあらかじめ調整されたものであることを特徴と
する静電荷像現像用負帯電性トナーが提供される。
【化1】
【0018】また、本発明によると、前記荷電制御剤と
共に補助帯電制御剤として下記一般式化2で示される含
フッ素4級アンモニウム塩を含有してなることを特徴と
する静電荷像現像用負帯電性トナーが提供される。
【化2】 (式中、X、Y、R5〜R6、n及びmはそれぞれ以下の
ものを表わす。 X;−SO2−又は−CO−、R5、R6、R7及びR8
水素原子、炭素数1〜10の低級アルキル基又はアリー
ル基、Y;沃素原子又は臭素原子、n;正の整数、m;
正の整数。)
【0019】一般に、静電荷像現像用トナーは、バイン
ダー樹脂、着色剤、荷電制御剤等からなる原材料を熱溶
融混練して作成するが、荷電制御剤粒子は非常に凝集し
易いため、バインダー樹脂に対して一次粒子の状態で分
散せずに、二次、三次凝集した状態で分散し易い。該二
次、三次凝集体がトナー中に多数存在する場合、トナー
表面及び表面近傍に存在する荷電制御剤の凝集物が、機
械的衝撃力によりトナー表面から脱離し、キャリア表面
の汚染を助長する結果となる。
【0020】バインダー樹脂中における荷電制御剤の分
散状態をより均一化する目的で、機械的粉砕による荷電
制御剤粒子の小粒径化や、分級による荷電制御剤粒子の
粗粉側成分除去を施すことが行なわれているが、これら
の方法ではバインダー樹脂中における荷電制御剤の凝集
体の割合は増加する結果となる。また、あらかじめ荷電
制御剤とバインダー樹脂の一部を熱溶融混練して分散状
態の均一化を図る方法がとられているが、この方法にお
いてもバインダー樹脂中の荷電制御剤凝集体を一次粒子
化することは容易ではない。また、荷電制御剤凝集体の
一次粒子化に成功しても、トナー表面からの荷電制御剤
の脱離は完全に防げるものではなく、脱離が生じた場
合、微細な荷電制御剤粒子は比表面積が大きいためキャ
リア表面の汚染を助長し、現像剤の帯電量低下をもらた
す。また、この方法は定着特性を著しく損なうことが知
られている。
【0021】ところが、本発明の静電荷像現像用負帯電
性トナーにおいては、荷電制御剤として前記一般式化1
で示される含鉄アゾ染料を選択し、しかも荷電制御剤粒
子中の微粉側成分の含有率をあらかじめ特定範囲に調整
したものを使用するということにしたことから、バイン
ダー樹脂中における荷電制御剤の凝集体の割合が低減さ
れ、その結果荷電制御剤によるキャリア表面の汚染が低
減されたものとなる。
【0022】なお、前記一般式化1で示される含鉄アゾ
染料を静電荷像現像用トナーに使用することは、前記し
た特開昭61−155464号公報に開示されている
が、該公報においては含鉄アゾ染料の粒度分布について
何も述べておらず、該公報からは本発明によるキャリア
汚染低減の効果は示唆されない。また、特開昭62−5
4276号、特開昭63−202759号、特開平3−
157670号公報には粒径を規定した荷電制御剤を配
合したトナーが提案されてはいるが、これらにおいても
荷電制御剤の微粉側成分については言及していない。
【0023】本発明の静電荷像現像用負帯電性トナーに
おいては、荷電制御剤として、前記一般式化1で示され
る含鉄アゾ染料からなり、しかもその粒度分布が100
μmのアパーチャを用い、測定領域が1.00〜40.
0μmであるコールター法による測定において、4.0
μm以下の成分が個数%で75%以下、16μm以上の
成分が重量%で10%以下、重量平均径が5.0〜9.
0μmの範囲となるようあらかじめ調整したものを使用
する。
【0024】4.0μm以下の成分を個数%で60〜7
5%の割合で含有する場合、荷電制御剤によるキャリア
汚染に起因する経時帯電量低下が実用レベルに達する。
また、4.0μm以下の成分を個数%で40〜60%の
割合で含有する場合、飽和帯電量、帯電の立ち上がり、
環境安定性、経時帯電量低下が特に良好である。更に、
16μm以上の成分を重量%で10%以下、重量平均径
が5.0〜9.0μmの範囲にある時、飽和帯電量、帯
電の立ち上がり、環境安定性が良好である。16μm以
上の成分が重量%で10%を越えるか、又は重量平均径
が9.0μm以上のいずれかの場合、飽和帯電量、帯電
の立ち上がり、環境安定性等の初期特性が悪化する。
【0025】荷電制御剤の粒度分布を調整する方法とし
ては、公知のあらゆる方法が全て使用可能であり、後述
する実施例に限定されるものではない。具体的な手段と
しては、結晶化時の温度、反応時間、溶媒組成、濃度等
の反応条件を制御することによって調整することが可能
だが、より簡便な方法としては、風力分級機により該荷
電制御剤の微粉側成分を除去する方法が挙げられる。
【0026】また、本発明のトナーにおいては、前記の
荷電制御剤と共に、補助帯電制御剤として前記一般式化
2で示される含フッ素4級アンモニウム塩を含有させる
ことが非常に好ましい。該4級アンモニウム塩を含有さ
せることにより、より良好な摩擦帯電能を付与すること
ができる。
【0027】本発明のトナーを二成分系現像剤として使
用する場合には、混合するキャリアとして、シリコーン
樹脂被覆層を有するものを用いるのが好ましい。特に、
キャリアのシリコーン樹脂被覆層に導電性微粉末、ある
いは導電性微粉末及びシランカップリング剤を含有して
いればより望ましく、また、該導電性微粉末がカーボン
ブラックであり、更にまた、該シランカップリング剤が
アミノシランカップリング剤であれば一層望ましい。即
ち、耐久性があり、エッジ効果や電荷の蓄積現象による
画像品質の劣化がなく、経時使用においても安定した摩
擦帯電性を発揮する乾式二成分系現像剤が得られるよう
になる。
【0028】核体粒子表面に導電性微粉末とシランカッ
プリング剤を含有したシリコーン樹脂を被覆することに
より得られるキャリアは、従来のシリコーン樹脂被覆キ
ャリアの有している利点を有していると共に、キャリア
に導電性が付与されることにより、キャリアへの電荷の
蓄積現象と被覆層の剥がれ・導電性微粉末の脱離が効果
的に抑止されるものとなる。特に1級及び/又は2級ア
ミノ基を有するアミノシランカップリング剤がトナーの
負帯電制御性において好適である。
【0029】本発明のトナーにおいて荷電制御剤として
使用される前記一般式化1で示される含鉄アゾ染料の代
表的な具体例としては、保土谷化学工業社製、アイゼン
カラー T−77が挙げられるが、これに限定されるも
のではない。また、その使用量は、バインダー樹脂の種
類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を
含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義
的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー
樹脂100重量部に対して、1〜10重量部の範囲で用
いられる。特に、好ましくは、2〜5重量部の範囲であ
る。1重量部未満では、トナーの負帯電が不足し実用的
でないし、逆に10重量部を越える場合には、トナーの
帯電性が大きすぎ、キャリアとの静電的吸引力の増大の
ため、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
【0030】また、前記一般式化1で示される含鉄アゾ
染料と共に、補助帯電制御剤として使用される前記一般
式化2で示される含フッ素4級アンモニウム塩の代表的
な具体例としては、以下の表1に示すようなものが挙げ
られる。
【0031】
【表1−(1)】
【0032】
【表1−(2)】
【0033】
【表1−(3)】
【0034】
【表1−(4)】
【0035】
【表1−(5)】
【0036】
【表1−(6)】
【0037】
【表1−(7)】
【0038】
【表1−(8)】
【0039】
【表1−(9)】
【0040】本発明のトナーで使用されるバインダー樹
脂としては、例えばポリスチレン、ポリp−クロロスチ
レン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換
体の単重合体;スチレン/p−クロロスチレン共重合
体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニル
トルエン共重合体、スチレン/ビニルナフタリン共重合
体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/
アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチ
ル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、
スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メ
タクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブ
チル共重合体、スチレン/α−クロルメタクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、ス
チレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタ
ジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチ
レン/アクリロニトリル/インデン共重合体、スチレン
/マレイン酸共重合体、スチレン/マレイン酸エステル
共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタク
リレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジ
ン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化
水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラ
フィンワックスなどが挙げられ、これらが単独であるい
は混合して使用される。
【0041】また、特に圧力定着用に好適なバインダー
樹脂としては、例えば下記のものが挙げられ、それらが
単独であるいは混合して使用される。ポリオレフィン
(低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、酸
化ポリエチレン、ポリ四フッ化エチレンなど)、エポキ
シ樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン/ブタジェン共重
合体(モノマー比5〜30:95〜70)、オレフィン
共重合体(エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/
アクリル酸エステル共重合体、エチレン/メタクリル酸
共重合体、エチレン/メタクリル酸エステル共重合体、
エチレン/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル
共重合体、アイオノマー樹脂)、ポリビニルピロリドン
樹脂等。
【0042】これらの中でも、特にポリエステル樹脂と
エポキシ樹脂の使用が、耐塩ビマット融着性や、貯蔵安
定性と低温定着性が両立する等の点から好ましい。この
場合のポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸と
の縮重合によって得られるものであり、アルコール及び
カルボン酸の具体例としては、以下のようなものが挙げ
られる。
【0043】アルコール類;ポリエチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,
2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコ
ール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、
1.4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビ
スフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキ
シエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン
化ビスフェノールAなどのエーテル化ビスフェノール
類、これらを炭素数3〜22の飽和若しくは不飽和の炭
化水素基で置換した二価のアルコール単位体、その他の
二価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,
6−ヘキサンテトロール、1,4−サルビタン、ペンタ
エスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエス
リトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,
2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチ
ルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタ
ントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロール
プロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン
等の三価以上の多価アルコール単量体等。
【0044】カルボン酸類;パルミチン酸、ステアリン
酸、オレイン酸などのモノカルボン酸、マレイン酸、フ
マール酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グ
ルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、
セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和
若しくは不飽和の炭化水素基で置換した二価の有機酸単
量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリ
ノレイン酸の二量体、その他の二価の有機酸単量体、
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベ
ンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサント
リカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン
酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,
4−ブタントカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカ
ルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−
メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボ
キシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカル
ボン酸エンボール三量体酸、これらの酸の無水物等の三
価以上の多価カルボン酸単量体等。
【0045】また、エポキシ樹脂としては、ビスフェノ
ールAとエピクロルヒドリンとの重縮合物などであり、
例えば、エポミックR362、R364、R365、R
366、R367、R369、(以上、三井石油化学工
業社製)、エポトートYD−011、YD−012、Y
D−014、YD−904、YD−017、(以上、東
都化成社製)、エピコート1002、1004、100
7(以上、シェル化学社製)等市販のものがある。
【0046】本発明のトナーに使用される着色剤として
は、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、
ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ロー
ダミン6G、レーキ、カルコオイルブルー、クロムイエ
ロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベン
ガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系及びジスア
ゾ系染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独で
あるいは混合して使用し得る。
【0047】本発明のトナーは更に磁性材料を含有さ
せ、磁性トナーとしても使用し得る。磁性トナー中に含
まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、
フェライト等の酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケルのよう
な金属あるいはこれら金属のアルミニウム、コバルト、
銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリ
リウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガ
ン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのよう
な金属の合金及びその混合物などが挙げられる。これら
の強磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが望
ましく、トナー中に含有させる量としては、樹脂成分1
00重量部に対し約20〜200重量部、特に好ましく
は樹脂成分100重量部に対し40〜150重量部であ
る。
【0048】本発明のトナーには、必要に応じて添加物
を混合してもよい。添加物としては、例えば四フッ化エ
チレン樹脂、ステアリン酸亜鉛のごとき滑剤あるいは酸
化セリウム、炭化ケイ素等の研磨剤、あるいは例えばコ
ロイダルシリカ、酸化アルミニウムなどの流動性付与
剤、ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラッ
ク、酸化スズ等の導電性付与剤、あるいは低分子量ポリ
オレフィンなどの定着助剤等がある。
【0049】本発明のトナーは、二成分系現像剤として
用いる場合にはキャリア粉と混合して用いられる。本発
明に使用し得るキャリアとしては、公知のものがすべて
使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル
粉などのごとき磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及び
これらの表面を樹脂などで処理したものなどが挙げられ
る。特に、本発明における望ましいキャリアは、前記し
たように、キャリア核体粒子(平均粒径10〜1000
μm、好ましくは30〜500μm)の表面をシリコー
ン樹脂で被覆したタイブのものであり、シリコーン樹脂
の使用量としては、キャリア核体粒子に対して1〜10
重量%である。
【0050】この場合のシリコーン樹脂としは、従来よ
り知られるいずれのシリコーン樹脂であってもよく、例
えば市販品として入手できる信越シリコーン社製のKR
261、KR271、KR272、KR275、KR2
80、KR282、KR285、KR251、KR15
5、KR220、KR201、KR204、KR20
5、KR206、SA−4、ES1001、ES100
1N、ES1002T、KR3093や東レダウコーニ
ングシリコーン社製のSR2100、SR2101、S
R2107、SR2110、SR2108、SR210
9、SR2115、SR2400、SR2410、SR
2411、SH805、SH806A、SH840等が
用いられる。シリコーン樹脂層の形成法としては、従来
と同様、キャリア核体粒子の表面に噴霧法、浸漬法等の
手段でシリコーン樹脂を塗布すればよい。
【0051】被覆層組成物は、好ましくは、シリコーン
樹脂溶液中に導電性微粉末とシランカップリング剤を添
加して適宜のミキサーで分散して調整される。被覆層中
に分散される導電性微粉末は0.01〜5.0μm程度
の粒径のものが好ましく、シリコーン樹脂100重量部
に対して0.01〜30重量部添加されることが好まし
く、更には0.1〜20重量部が好ましい。導電性微粉
末としては従来より公知のカーボンブラックでよく、そ
の他、コンタクトブラック、ファーネスブラック、サー
マルブラックが挙げられる。
【0052】シランカップリング剤は、 X3−Si(OR93 なる式で表わされる化合物であり、ここでのX3は有機
質と反応する官能基で、R9は加水分解可能な基であ
る。特にアミノ基を有するアミノシランカップリング剤
が望ましく、シリコーン樹脂100重量部に対して0.
1〜10重量部、好ましくは0.2〜5重量部添加する
のが良い。アミノシランカップリング剤としては、例え
ばγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキ
シシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロ
ピルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−
(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロラ
イド等が挙げられる。
【0053】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下に示す部はいずれも重量基準である。
【0054】(荷電制御剤の粒度分布調整) 含鉄アゾ染料 保土谷化学工業社製、アンゼンカラーT−77の粒度分
布を100μmのアパーチャを有するコールターマルチ
サイザーにて、測定領域が1.00〜40.0μmの範
囲で測定したところ、4.0μm以下の成分が個数%で
86.4%、16μm以上の成分が重量%で5.8%、
個数平均径が3.0μm、重量平均径が4.5μmであ
った。
【0055】荷電制御剤A 保土谷化学工業社製、アンゼンカラーT−77を100
MZR分級機で微粉分級を施したところ、4.0μm以
下の成分が個数%で74.8%、16μm以上の成分が
重量%で5.9%、個数平均径が3.3μm、重量平均
径が5.3μmである荷電制御剤Aを得た。
【0056】荷電制御剤B 同様に、アンゼンカラーT−77を100MZR分級機
で微粉分級を施したところ、表2に示す粒度分布の荷電
制御剤Bを得た。
【0057】荷電制御剤C アンゼンカラーT−77、50gを120gのエチレン
グリコールに加え、100℃に加熱し、充分に溶解させ
た後、室温まで放置冷却し、析出した結晶を濾別、洗浄
した後、50〜60℃で減圧乾燥し、黒褐色微粉末を得
た。この黒褐色微粉末の粒度分布をコールターカウンタ
ーで測定したところ、4.0μm以下の成分が個数%で
45.7%、16μm以上の成分が重量%で8.9%、
個数平均径が3.9μm、重量平均径が7.7μmであ
った。この黒褐色微粉末を荷電制御剤Cとする。
【0058】荷電制御剤D アンゼンカラーT−77を100MZR分級機で粗粉分
級を施したところ、表2に示す粒度分布の荷電制御剤D
を得た。
【0059】荷電制御剤E アンゼンカラーT−77をジェットミルで粉砕したとこ
ろ、表2に示す粒度分布の荷電制御剤Eを得た。
【0060】荷電制御剤F アンゼンカラーT−77を100MZR分級機で微粉分
級を施したところ、表2に示す粒度分布の荷電制御剤F
を得た。
【0061】
【表2】
【0062】(キャリアの製造)次に、いくつかのシリ
コーン樹脂を被覆層に有するキャリアの製造例を示す。
これらは公知の手段により行なうことができる。
【0063】キャリア製造例1 被覆層形成液の組成 シリコーン樹脂(KR206:信越シリコーン社製) 100部 カーボンブラック(#44:三菱化成工業社製) 3部 上記処方をホモミキサーで30分間分散して、被覆層形
成液を調製した。この被覆層形成液を、平均粒径100
μmの球状フェライト1000部の表面に、流動床型塗
布装置を用いて塗布し、被覆層を形成したキャリアAを
得た。
【0064】キャリア製造例2〜5 下記に示す各成分とトルエン100部を混合し、ホモミ
キサーで30分間分散して被覆層形成液を調製した。
【0065】製造例2 シリコーン樹脂 (SR2400:東レダウコーニングシリコーン社製) 100部 酸化スズ(S−1:三菱金属社製) 2部
【0066】製造例3 シリコーン樹脂 (SR2400:東レダウコーニングシリコーン社製) 100部 カーボンブラック (ケッチェンブラック:ライオンアクゾ社製) 1.5部 γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン (SZ6083:東レダウコーニングシリコーン社製) 0.3部
【0067】製造例4 シリコーン樹脂(KR206:信越シリコーン社製) 100部 カーボンブラック(#3600:三菱化成工業社製) 1部 γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン (SH6020:東レダウコーニングシリコーン社製) 0.1部
【0068】製造例5 シリコーン樹脂(KR206:信越シリコーン社製) 100部 カーボンブラック(#44:三菱化成工業社製) 1.5部 γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン (SH6020:東レダウコーニングシリコーン社製) 0.4部
【0069】この被覆層形成液を、平均粒径70μmの
球状フェライト1000部の表面に、流動床型塗布装置
を用いて塗布し、被覆層を形成したキャリアB、C、
D、Eを得た。
【0070】実施例1 スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート共重合体 100部 カーボンブラック 10部 荷電制御剤A 2部
【0071】上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中
で充分撹拌混合した後、ロールミルで130〜140℃
の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得ら
れた混練物を粉砕分級し、5〜20μmの粒径のトナー
を得た。このトナー2.5部に対し、100〜250メ
ッシュの鉄粉キャリア97.5部をボールミルで混合
し、現像剤を得た。
【0072】次に、上記現像剤をリコー社製普通紙複写
機(FT7570)にセットし、現像を行なったとこ
ろ、良好な画像が得られ、その画像は8万枚画像出し後
も変わらなかった。また、トナーの帯電量をブローオフ
法で測定したところ、初期の帯電量は−20.1μC/
gであり、8万枚ランニング後におけるトナーの帯電量
は−17.1μC/gとほとんど差がなかった。また、
35℃、90%RHという高湿環境下、及び10℃、1
5%RHという低湿環境下でも、常湿と同等の画像が得
られた。更に、感光体へのトナーフィルミングもなかっ
た。
【0073】比較例1 実施例1において、荷電制御剤Aの代りに保土谷化学工
業社製アンゼンカラーT−77を用いたこと以外は、実
施例1と同様にして現像剤を得、画像テストを行なっ
た。初期画像は、カブリのない鮮明な画像が得られた
が、2万枚頃から、カブリのある不鮮明な画像になり感
光体表面にはトナーのフィルミングが見られた。また、
35℃、90%RHの高湿環境下で画像テストを行なっ
たところ、画像濃度が0.85と低く、カブリのある不
鮮明な画像が得られた。また、実施例1と同様に帯電量
を測定したところ、初期の帯電量は−18.4μC/g
であったが、2万枚後には−7.7μC/gと低下して
いた。なお、実施例1及び比較例1における現像剤の帯
電量の推移は、図1で示される。
【0074】実施例2 キャリアCを使用したこと以外は、実施例1と同様にし
てトナー、現像剤を調製し、同様な画像出しテストを実
施したところ、良好な画像が得られ、その画像は10万
枚画像出し後も変わらなかった。また、トナーの帯電量
をブローオフ法で測定したところ、初期の帯電量は−2
3.8μC/gであり、10万枚ランニング後における
トナーの帯電料は−18.7μC/gと初期値とほとん
ど差がなかった。更に、感光体へのトナーフィルミング
もなかった。
【0075】実施例3 エポキシ樹脂(R365:三井石油化学社製) 80部 エポキシ樹脂(YD−017:東都化成社製) 20部 カーボンブラック 10部 荷電制御剤A 2部
【0076】上記組成の混合物を実施例1と同様に、溶
融混練、冷却、粉砕、分級して、5〜25μmの粒径の
トナーを得た。このトナー2.5部に対し、シリコーン
樹脂を被覆したキャリアA97.5部をボールミルで混
合し、現像剤を得た。
【0077】次に、上記現像剤を実施例1で用いた複写
機(FT7570)にセットし、画像テストを行なった
ところ、実施例1と同様、鮮鋭度の高い良好な画像が得
られ、その画像は10万枚画像出し後も変わらなかっ
た。更に、トナーの帯電量をブローオフ法で測定したと
ころ、初期の帯電量は−22.1μC/gであり、10
万枚ランニング後におけるトナーの帯電量は−17.3
μC/gと初期値とほとんど差がなかった。また、35
℃、90%RHという高湿環境下、及び10℃、15%
RHという低湿環境下でも、常湿と同等の画像が得られ
た。更に、感光体へのトナーフィルミングもなかった。
【0078】実施例4 エポキシ樹脂(R365:三井石油化学社製) 80部 エポキシ樹脂(YD−017:東都化成社製) 20部 カーボンブラック 10部 荷電制御剤A 2部 例示化合物2 1部
【0079】上記組成の原料混合物を実施例1と同様
に、溶融混練、冷却、粉砕、分級して、5〜25μmの
粒径のトナーを得た。このトナー2.5部に対し、シリ
コーン樹脂を被覆したキャリアB97.5部をボールミ
ルで混合し、現像剤を得た。
【0080】次に、上記現像剤を実施例1で用いた複写
機(FT7570)にセットし、画像テストを行なった
ところ、実施例1と同様、鮮鋭度の高い良好な画像が得
られ、その画像は10万枚画像出し後も変わらなかっ
た。更に、トナーの帯電量をブローオフ法で測定したと
ころ、初期の帯電量は−22.1μC/gであり、10
万枚ランニング後におけるトナーの帯電量は−17.3
μC/gと初期値とほとんど差がなかった。また、35
℃、90%RHという高湿環境下、及び10℃、15%
RHという低湿環境下でも、常湿と同等の画像が得られ
た。更に、感光体へのトナーフィルミングもなかった。
【0081】実施例5 エポキシ樹脂(R365:三井石油化学社製) 80部 エポキシ樹脂(YD−017:東都化成社製) 20部 カーボンブラック 8部 荷電制御剤B 3部 例示化合物1 2部
【0082】上記組成の混合物を実施例1と同様に、ヘ
ンシェルミキサー中で充分撹拌混合した後、ロールミル
で130〜140℃の温度で約30分間加熱熱溶融し、
室温まで冷却後、得られた混練物を粉砕分級し、5〜2
0μmの粒径のトナーを得た。このトナー100部に対
し、炭化ケイ素(粒径約2μm)3部、疎水性コロイダ
ルシリカ0.1部をスピードニーダで充分撹拌混合して
トナーとした。
【0083】このトナーを図2に示すような現像装置に
装入し、連続複写を行ない、画像テストを行なったとこ
ろ、良好な画像が得られた。その画像は4万枚画像出し
後も変わらなかった。
【0084】この現像方法について説明すると、図面に
示すようにトナータンク7に内臓されているトナー6は
撹拌羽根5によりスポンジローラ4に強制的に寄せら
れ、トナー6はスポンジローラ4に供給される。そし
て、スポンジローラ4に取り込まれたトナーは、スポン
ジローラが矢印方向に回転することにより、トナー搬送
部材2に運ばれ、摩擦され、静電的あるいは物理的に吸
着し、トナー搬送部材2が矢印方向に強く回転し、弾性
ブレード3により均一なトナー薄層が形成されると共に
摩擦帯電する。その後、トナー搬送部材2と接触若しく
は近接している静電潜像担持体1の表面に運ばれ、潜像
が現像される。静電潜像は有機感光体に800Vのマイ
ナスDC帯電をした後、露光し、潜像を形成し、反転現
像されるのである。
【0085】また、トナー搬送部材上のトナーの比電荷
量:Q/Mを測定するために、出口側にフィルター層を
具備したファラデーケージを介してトナー搬送部材上の
トナーを吸引し、ファラデーゲージ内にトラップされた
トナーの比電荷を測定する吸引法比電荷量測定装置によ
りQ/Mを測定したところ、−9.7μC/gと充分な
帯電がなされているのが確かめられた。また、4万枚ラ
ンニング後におけるトナーの帯電量は−7.8μC/g
と初期値とほとんど差がなかった。更に、高湿、低湿下
でも、常湿と同等の画像品質が得られた。また、感光体
へのトナーフィルミングもなかった。
【0086】実施例6 ポリエステル樹脂(ルナペール1447:荒川化学社製) 100部 ポリプロピレン 5部 カーボンブラック 10部 荷電制御剤B 3部 例示化合物3 0.5部 含金属モノアゾ染料 1部
【0087】上記組成の混合物を実施例1と同様に、溶
融混練、冷却、粉砕、分級して、5〜25μmの粒径の
トナーを得た。このトナー2.5部に対し、シリコーン
樹脂を被覆したキャリアD97.5部をボールミルで混
合し、現像剤を得た。
【0088】次に、上記現像剤を実施例1で用いた複写
機(FT7570)にセットし、画像テストを行なった
ところ、実施例1と同様、忠実度の高い良好な画像が得
られ、その画像は12万枚画像出し後も変わらなかっ
た。また、トナーの帯電量をブローオフ法で測定したと
ころ、初期の帯電量は−25.4μC/gであり、12
万枚ランニング後におけるトナーの帯電量は−19.4
μC/gと初期値とほとんど差がなかった。また、35
℃、90%RHという高湿環境下、及び10℃、15%
RHという低湿環境下でも、常湿と同等の画像が得られ
た。更に、感光体へのトナーフィルミングもなかった。
【0089】実施例7 ポリエステル樹脂(ルナペール1447:荒川化学社製) 100部 キャンデリラワックス102(野田ワックス社製) 5部 カーボンブラック 10部 荷電制御剤C 3部 例示化合物3 0.5部
【0090】上記組成の原料混合物を実施例1と同様
に、溶融混練、冷却、粉砕、分級して、5〜25μmの
粒径のトナーを得た。このトナー2.5部に対し、シリ
コーン樹脂を被覆したキャリアE97.5重量部をボー
ルミルで混合し、現像剤を得た。
【0091】次に、上記現像剤を実施例1で用いた複写
機(FT7570)にセットし、画像テストを行なった
ところ、実施例1と同様、忠実度の高い良好な画像が得
られ、その画像は12万枚画像出し後も変わらなかっ
た。また、トナーの帯電量をブローオフ法で測定したと
ころ、初期の帯電量は−26.1μC/gであり、12
万枚ランニング後におけるトナーの帯電量は−20.6
μC/gと初期値とほとんど差がなかった。また、35
℃、90%RHという高湿環境下、及び10℃、15%
RHという低湿環境下でも、常湿と同等の画像が得られ
た。更に、感光体へのトナーフィルミングもなかった。
【0092】比較例2 実施例3における荷電制御剤Aの代わりに、荷電制御剤
Dを用いたこと以外は、実施例3と同様にして現像剤を
得、画像テストを行なった。初期画像はカブリのない鮮
明な画像が得られたが、1万枚頃からカブリのある不鮮
明な画像になり、感光体表面にはトナーのフィルミング
が見られた。35℃、90%RHの高湿環境下で画像テ
ストを行なったところ、画像濃度が0.80と低く、カ
ブリのある不鮮明な画像が得られた。また、実施例3と
同様にトナー帯電量を測定したところ、初期の帯電量は
−18.8μC/gであったが、1万枚後には−7.9
μC/gと低下していた。
【0093】比較例3 実施例6における荷電制御剤Bの代わりに、荷電制御剤
Eを用いたこと以外は、実施例6と同様にして現像剤を
得、画像テストを行なった。初期画像はカブリのない鮮
明な画像が得られたが、1万枚頃からカブリのある不鮮
明な画像になり、感光体表面にはトナーのフィルミング
が見られた。また、35℃、90%RHの高湿環境下で
画像テストを行なったところ、画像濃度が0.78と低
く、カブリのある不鮮明な画像が得られた。また、実施
例6と同様にトナー帯電量を測定したところ、初期の帯
電量は−17.1μC/gであったが、1万枚後には、
−6.9μC/gと低下していた。
【0094】比較例4 実施例7における荷電制御剤Cの代わりに、荷電制御剤
Fを用いたこと以外は、実施例7と同様にして現像剤を
得、画像テストを行なった。初期画像はカブリを少し生
じ貧弱な画像となり、2万枚頃から、カブリが多くなり
不鮮明な画像になった。また、35℃、90%RHの高
湿環境下で画像テストを行なったところ、画像濃度が
0.92と低く、カブリも生じた。また、実施例7と同
様にトナー帯電量を測定したところ、初期の帯電量は−
11.5μC/gと低く、更に2万枚後には−6.5μ
C/gと低下していた。
【0095】
【発明の効果】請求項1の静電荷像現像用負帯電性トナ
ーは、微粉側成分を含む特定の粒度分布を有する含鉄ア
ゾ染料からなる荷電制御剤を使用したことから、負極性
の安定した摩擦帯電性を示し、また、バインダー樹脂へ
の分散性が良好で、環境安定性に優れている。そのた
め、本トナーによると、連続複写後も初期画像と同等の
品質を示す画像が得られる。
【0096】請求項2の静電荷像現像用負帯電性トナー
は、更に補助帯電制御剤として特定の含フッ素4級アン
モニウム塩を含有したことから、より良好な摩擦帯電能
が付与されるという効果が加わる。
【0097】請求項3の静電荷像現像用負帯電性トナー
は、バインダー樹脂としてポリエステル樹脂又はエポキ
シ樹脂を使用したことから、耐塩ビマット融着性や、貯
蔵安定性と低温定着性が両立するという効果が加わる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例1における現像剤の帯電量
の推移を示すグラフである。
【図2】実施例5で使用した現像装置の概略図である。
【符号の説明】
1 静電潜像担持体 2 トナー搬送部材 3 弾性ブレード 4 スポンジローラ 5 撹拌羽根 6 トナー 7 トナータンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−155464(JP,A) 特開 平4−78861(JP,A) 特開 平4−204855(JP,A) 特開 平4−186367(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/00 - 9/097

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダー樹脂、着色剤及び荷電制御剤
    を主成分とするトナーにおいて、該荷電制御剤が下記一
    般式化1で示される含鉄アゾ染料からなり、しかもその
    粒度分布が100μmのアパーチャを用い、測定領域が
    1.00〜40.0μmであるコールター法による測定
    において、4.0μm以下の成分が個数%で75%以
    下、16μm以上の成分が重量%で10%以下、重量平
    均径が5.0〜9.0μmの範囲となるようあらかじめ
    調整されたものであることを特徴とする静電荷像現像用
    負帯電性トナー。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記荷電制御剤と共に補助帯電制御剤と
    して下記一般式化2で示される含フッ素4級アンモニウ
    ム塩を含有してなることを特徴とする請求項1に記載の
    静電荷像現像用負帯電性トナー。 【化2】 (式中、X、Y、R5〜R6、n及びmはそれぞれ以下の
    ものを表わす。 X;−SO2−又は−CO−、 R5、R6、R7及びR8;水素原子、炭素数1〜10の低
    級アルキル基又はアリール基、 Y;沃素原子又は臭素原子、 n;正の整数、 m;正の整数。)
  3. 【請求項3】 前記バインダー樹脂がポリエステル樹脂
    又はエポキシ樹脂である請求項1又は2に記載の静電荷
    像現像用負帯電性トナー。
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