JP3458038B2 - アルミニウム合金スラブの縦型連続鋳造方法 - Google Patents

アルミニウム合金スラブの縦型連続鋳造方法

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JP3458038B2 JP12455496A JP12455496A JP3458038B2 JP 3458038 B2 JP3458038 B2 JP 3458038B2 JP 12455496 A JP12455496 A JP 12455496A JP 12455496 A JP12455496 A JP 12455496A JP 3458038 B2 JP3458038 B2 JP 3458038B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚さ 300mm以上×
幅1000mm以上の大矩形断面を有するアルミニウム合金ス
ラブの縦型連続鋳造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム合金スラブの縦型連続鋳造
は既に広く知られており、アルミニウム合金溶湯を上下
開放式の強制冷却鋳型の上部から導入し、鋳型により一
次冷却して凝固殻を形成せしめるとともに、凝固殻を形
成した鋳塊を強制冷却鋳型の下部から引き出し、その引
き出されてくる鋳塊表面に冷媒流体を直接当て二次冷却
することにより行われる。そして、冷媒流体を直接当て
る二次冷却の形態としては、例えば特開昭52−126619号
公報、特公昭54−8611号公報、特開平 6−210402号公報
に記載されているように、鋳型下部に直接設けられた二
次冷却手段により、あるいはこの二次冷却手段に加えて
鋳型下方に設けた冷却手段とにより、あるいは鋳型下方
に設けた冷却手段のみにより行う等の形態がある。
【0003】ところで、上記アルミニウム合金スラブの
縦型連続鋳造方法においては、上記特許公報に見られる
ように、従来より鋳塊割れなどの問題のあることが知ら
れている。そしてこの問題を改善するために、特開昭52
−126619号公報では、鋳型の内壁部を冷却する水室を隔
壁にて多数の小室に分割し、コーナー部の小室に供給す
る冷却水量を少なく他の小室に供給する冷却水量を多く
することで、二次冷却により鋳型の内壁部に形成される
溶融金属の凝固殻をコーナー部と中央部とでほぼ同一高
さレベルになるように制御し鋳塊割れなどを防止する方
法が提案されている。また、特公昭54−8611号公報で
は、鋳型とは別に鋳型の下方に冷却手段を設け、鋳型に
よる冷却を比較的軽く、冷却手段による冷却を比較的強
く行うことで鋳塊割れなどを防止する方法が提案されて
いる。また、特開平 6−210402号公報では、鋳型とは別
に鋳型の下方に冷却手段を設け、鋳型では一次冷却のみ
を行い、冷却手段では液体冷却媒体を霧状に噴射して二
次冷却することで、二次冷却における液体冷却媒体量が
少ない場合にも確実に液体冷却媒体を制御して二次冷却
することで鋳塊割れなどを防止する方法が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した提案方法の
内、特開昭52−126619号公報に提案の方法は、従来の小
断面(厚さ 100〜 150mm×幅 300mm程度)のスラブを鋳
造する場合に採用されてきたもので、この種の小断面ス
ラブを鋳造する鋳型においては、コーナー部の冷却水量
を減らし冷却能力を抑制することで鋳塊割れが効果的に
防止できた。そして、この方法は、その後に大矩形断面
スラブ(厚さ 300mm以上×幅1000mm以上)の鋳造がなさ
れるようになった際にも鋳塊割れが防止され得るとの考
えに基づいて採用されてきた。しかしながら、大矩形断
面スラブの鋳造では主に鋳塊表面から内部に進展する鋳
塊割れが発生することがあり、必ずしも十分な方法とは
言えない。
【0005】一方、上述した提案方法の内、特公昭54−
8611号公報及び特開平 6−210402号公報に提案の方法
は、一次冷却と二次冷却といった縦方向の冷却能の最適
化を図るものであり、鋳塊割れなどの防止のためには、
縦方向の冷却能の最適化のみでは不十分であり、水平方
向の冷却能のバランスが重要となるが、現在までほとん
ど考慮されていないのが実情である。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑みなされたもの
であって、その目的は、鋳塊割れの無い大矩形断面スラ
ブ(厚さ 300mm以上×幅1000mm以上)の鋳造をなし得る
アルミニウム合金の縦型連続鋳造方法を提供するもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係るアルミニウム合金スラブの縦型連続
鋳造方法は、アルミニウム合金溶湯を上下開放式の強制
冷却鋳型の上部から導入し、鋳型により一次冷却して凝
固殻を形成せしめるとともに、凝固殻を形成した鋳塊を
強制冷却鋳型の下部から引き出し、その引き出されてく
る鋳塊表面に冷媒流体を直接当て二次冷却することによ
り厚さ 300mm以上×幅1000mm以上の大矩形断面のアルミ
ニウム合金スラブを鋳造するアルミニウム合金スラブの
縦型連続鋳造方法において、鋳型広面部の中央部分から
コーナー部に到る広面部の幅方向1/3 〜 1/4 の長さ
の両側方部分の冷却能を、広面部の中央部分の冷却能に
対し 0.8倍〜 1.5倍に設定して鋳型による一次冷却する
ものである。
【0008】そして、上記アルミニウム合金スラブの縦
型連続鋳造方法においては、鋳型広面部の中央部分と両
側方部分の冷却能の制御を、鋳型を冷却する冷媒流体の
流量により行ってもよく、その場合の冷媒流体としては
冷却水であってもよい。
【0009】また、上記アルミニウム合金スラブの縦型
連続鋳造方法においては、鋳型の下部から引き出されて
くる鋳塊表面の二次冷却を、鋳型下方に設けた冷却手段
により行ってもよい。
【0010】また更に、上記アルミニウム合金スラブの
縦型連続鋳造方法においては、鋳型の下部から引き出さ
れてくる鋳塊表面の二次冷却を、鋳型の下部に直接設け
られている二次冷却手段に加えて鋳型下方に 100〜 500
mm離して設けた冷却手段により行うとともに、二次冷却
手段における冷媒流体量を冷却手段における冷媒流体量
の 1/4 〜 3/4 に設定して行うようにしてもよい。
【0011】以下、本発明の構成並びに作用について説
明する。本発明者等が、鋳造後の大矩形断面スラブ(厚
さ 300mm以上×幅1000mm以上)を観察してきた結果で
は、鋳塊が割れる場合は、鋳塊のコーナー部から幅中心
方向 1/4 の間の位置に割れが多く観察され、また同位
置の鋳型内初期凝固殻が薄くなっていることが分かっ
た。そこで、その原因を調査した結果、大矩形断面スラ
ブの場合、小断面スラブの場合と異なり、フロートから
流出する溶湯の流動が均一になりにくく前記位置に高温
溶湯が流れてくること、及びコーナー部が過剰に冷却さ
れにくいことが判明し、その上、上述したようにコーナ
ー部の冷却は、小断面スラブ鋳造と同様の考え方により
冷媒流体量(冷却水量)を減らし冷却能力を抑制してい
るため、鋳塊割れに大きく影響を及ぼす最表面の初期凝
固殻が薄くなり割れが発生することが判明した。
【0012】本発明は上記の調査結果を踏まえてなした
もので、鋳型広面部の中央部分からコーナー部に到る広
面部の幅方向 1/3 〜 1/4 の長さの両側方部分の冷却
能を、広面部の中央部分の冷却能に対し 0.8倍〜 1.5倍
に設定して鋳型内における一次冷却を均一に行い、コー
ナー部から幅中心方向 1/4 の間の鋳塊割れに大きく影
響を及ぼす最表面の初期凝固殻を均一に生成させること
で、鋳塊のコーナー部から幅中心方向 1/4 の間の位置
に発生する割れを防止するもので、このような作用効果
を得るには、鋳型広面部の中央部分からコーナー部に到
る広面部の幅方向 1/3 〜 1/4 の長さの両側方部分の
冷却能を、広面部の中央部分の冷却能に対し 0.8倍〜
1.5倍に設定する必要があり、 0.8倍未満では広面の両
側方部分の冷却能力が不足し割れ発生が起こる。また、
1.5倍を超えると広面の両側方部分の冷却能力が中央部
分より勝ち過ぎるため、中央部分の表面強度が低下し中
央部分の破断が問題となる。
【0013】一方、上記のように鋳型による一次冷却を
比較的均一に行うことで、大矩形断面スラブの初期凝固
殻による鋳塊割れが防止されるが、この効果をより確実
なものとするためには鋳型の下部から引き出されてくる
鋳塊表面の二次冷却を合わせ操作することが好ましい。
具体的には、鋳型の下部に直接設けられている二次冷却
手段に加えて鋳型下方に 100〜 500mm離して冷却手段を
設け、これら冷却手段により二次冷却を行うとともに、
二次冷却手段における冷媒流体量を冷却手段における冷
媒流体量の 1/4 〜 3/4 に設定して行うようにするも
ので、二次冷却手段は、通常、鋳型内冷却と連通してお
り鋳型内の冷却媒体流により左右されるため効果的な操
作が難しいが、冷却手段は独立して操作でき効果的な操
作が行え、合わせて操作することで、鋳塊割れ低減効果
を大きく向上させうる。
【0014】しかし、二次冷却手段の冷媒流体量が冷却
手段の冷媒流体量の 1/4 未満では、冷媒流量比が大き
過ぎ、鋳型下方の冷媒流のはね上がり、あるいは冷却不
足による鋳型直下でのアルミ溶湯の漏れ、更には水蒸気
爆発、ブレークアウトなどの危険が懸念される。また、
3/4 を超えると、鋳型下方に離して設けた冷却手段の
意味合いが薄れ、鋳塊割れ低減効果の期待が低下する。
また一方、冷却手段を鋳型下方 100mm以下の間隔で設け
る場合は、鋳型直下での冷媒流のはね上がりが発生して
危険であり鋳造自体が困難となる。また、冷却手段を鋳
型下方 500mmを超える間隔で設ける場合は、冷却手段に
よる冷却が遅れ鋳塊の割れやブレークアウトなどの危険
が懸念される。
【0015】なお、本発明で使用される冷媒流体として
は、普通には冷却水であるが、炭酸水や霧などの気体と
液体の混合(例えばミスト)、あるいは空気、窒素等の
気体であってもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明に係るアルミニウ
ム合金スラブの縦型連続鋳造方法に適用される鋳造装置
の説明図であって、aは上面図、bは正断面図であっ
て、1は鋳型、2は冷却手段である。
【0017】鋳型1は、広面部3と短面部4とにより矩
形に形成され、その内部は、上部に貫通孔5を有する仕
切壁6によりヘッダ部7と鋳型部8に仕切られている。
またヘッダ部7には冷却水9を給水するための給水管10
が接続され、また更に鋳型部8の下部には冷却水9の噴
出口11が設けられている。仕切壁6に設ける貫通孔5
は、その大きさ及び/又はその数を調整することで、広
面部3の両側方部分の冷却能が中央部分の冷却能に対し
て 0.8倍〜 1.5倍に予め設定される。
【0018】冷却手段2は、鋳造される矩形スラブSの
長辺及び短辺の外側に間隔を開けて設置された角管12よ
り構成され、内壁13には噴出口14が、外側壁15には給水
管16が設けられている。この冷却手段2の冷却水17と上
記鋳型1の冷却水9の給水量の調節は図示省略した給水
管10及び給水管16に取付けられたバルブ等周知の手段に
より適宜行われる。なお、図中、符号18は注湯ノズル、
19はフロート、20は底台、21はスクリーンをそれぞれ示
す。
【0019】上記鋳造装置による鋳造は、予め冷却水9
及び冷却水17の流量調整を行う以外は従来と同様の要領
で行われ、鋳型1及び冷却手段2に冷却水9を通水しな
がらアルミ合金溶湯Mを注湯ノズル18、フロート19を介
して鋳型1の下部にセットされた底台20上に注湯すると
ともに、底台20を所定の鋳造速度で降下させて行われ
る。鋳型1内に注湯されたアルミ合金溶湯Mは、広面部
3の両側方部分の冷却能が中央部分の冷却能に対して
0.8倍〜 1.5倍になるように予め調整された鋳型部8の
内壁によって一次冷却されるため初期凝固殻が均一に生
成し、得られた鋳塊Sの鋳塊割れが低減される。以下、
その効果を実施例により説明する。
【0020】
【実施例】上述した図1に示す装置部分を備える縦型連
続鋳造装置を用い、下記鋳造条件のもとで下記に実施例
及び比較例として示す冷却条件によりアルミニウム合金
の鋳造を行った。
【0021】〔実施例1〕鋳型1に供給される冷却水量
を 1.0m3/min とし、鋳型1の広面部3と短面部4のコ
ーナー部付近(コーナーから約30mm程度)を除き鋳型幅
全域にわたり、単位幅当たりの冷却水量を2.5l/min ・
cmで冷却して鋳造した。なお冷却手段2は使用しなかっ
た。鋳造されたアルミ鋳塊Sを調査した結果、鋳塊割れ
の発生頻度は 0.3%以下と低いものであった。
【0022】〔比較例1〕鋳型1に供給される冷却水量
を実施例1と同じ 1.0m3/min とし、鋳型1の広面幅を
4等分し、その中央部の 1/2 幅部分を単位幅当たり冷
却水量3.04 l/min ・cmで、両側の 1/4 幅部分を単位
幅当たり冷却水量2.17 l/min ・cmで冷却して鋳造し
た。なお冷却手段2は使用しなかった。また短面部4の
単位幅当たりの冷却水量は2.17 l/min ・cmとした。こ
の比較例では、両側の 1/4 幅部分の冷却水量を中央部
の 1/2 幅部分の冷却水量の0.71倍(冷却水量比)とし
たため、鋳造されたアルミ鋳塊Sを調査した結果、鋳塊
割れの発生頻度は約 3.0%となり高いものとなった。
【0023】〔実施例2〕比較例1における、両側の 1
/4 幅部分の冷却水量と中央部の 1/2 幅部分の冷却水
量を調節して冷却水量比を0.80倍にして鋳造した。鋳造
されたアルミ鋳塊Sを調査した結果、鋳塊割れの発生頻
度は 0.5%以下と低いものであった。
【0024】〔実施例3〕比較例1における、両側の 1
/4 幅部分の冷却水量と中央部の 1/2 幅部分の冷却水
量を調節して冷却水量比を1.50倍にして鋳造した。本実
施例では、両側の1/4 幅部分の冷却水量が中央部の 1
/2 幅部分の冷却水量より多くなることから過冷却にな
ることが懸念されたが、問題なく鋳造がなされ、鋳造さ
れたアルミ鋳塊Sの鋳塊割れの発生頻度も 0.5%以下と
低いものであった。
【0025】〔実施例4〕冷却水を炭酸水に変更した他
は実施例1又は比較例1と同条件で鋳造した。その結
果、実施例1と同条件の場合には鋳造されたアルミ鋳塊
Sの鋳塊割れの発生頻度が 0.2%以下と低かったが、比
較例1と同条件の場合には鋳造されたアルミ鋳塊Sの鋳
塊割れの発生頻度が約 2.5%とになり、冷却水の場合と
同様の傾向が見られ、広面幅方向で冷却水量に大きな偏
りがあると、大矩形断面アルミニウム合金スラブの鋳造
では、鋳塊割れの発生頻度が多くなることが判明した。
【0026】〔実施例5〕本実施例では、鋳型1に供給
される冷却水量を 0.6m3/min とし、鋳型1の広面部3
と短面部4のコーナー部付近(コーナーから約30mm程
度)を除き鋳型幅全域にわたり、単位幅当たりの冷却水
量を1.5l/min ・cmで冷却するとともに、冷却手段2に
供給される冷却水量を 1.7m3/min とし、鋳型幅全域に
わたり、単位幅当たりの冷却水量を 4.25l/min ・cmで
冷却して鋳造した。鋳造されたアルミ鋳塊Sを調査した
結果、鋳塊割れの発生頻度は 0.2%以下と低いものであ
った。
【0027】〔比較例2〕鋳型1に供給される冷却水量
を実施例5と同じ 0.6m3/min とし、鋳型1の広面幅を
4等分し、その中央部の 1/2 幅部分を単位幅当たり冷
却水量1.83 l/min ・cmで、両側の 1/4 幅部分を単位
幅当たり冷却水量1.30 l/min ・cmで冷却し、その他の
条件は上記実施例5と同じにして鋳造した。なお短面部
4の単位幅当たりの冷却水量は1.30 l/min ・cmとし
た。この比較例では、両側の 1/4 幅部分の冷却水量を
中央部の 1/2 幅部分の冷却水量の0.71倍(冷却水量
比)としたため、鋳造されたアルミ鋳塊Sを調査した結
果、鋳塊割れの発生頻度は約 2.0%となり高いものとな
った。
【0028】〔実施例6〕比較例2における、両側の 1
/4 幅部分の冷却水量と中央部の 1/2 幅部分の冷却水
量を調節して冷却水量比を0.80倍にして鋳造した。鋳造
されたアルミ鋳塊Sを調査した結果、鋳塊割れの発生頻
度は 0.4%以下と低いものであった。
【0029】〔実施例7〕比較例1における、両側の 1
/4 幅部分の冷却水量と中央部の 1/2 幅部分の冷却水
量を調節して冷却水量比を1.50倍にして鋳造した。本実
施例では、両側の1/4 幅部分の冷却水量が中央部の 1
/2 幅部分の冷却水量より多くなることから過冷却にな
ることが懸念されたが、問題なく鋳造がなされ、鋳造さ
れたアルミ鋳塊Sの鋳塊割れの発生頻度も 0.4%以下と
低いものであった。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るアル
ミニウム合金スラブの縦型連続鋳造方法によれば、従来
技術の欠点であった鋳塊割れの発生を防止することがで
き品質の良い大矩形断面スラブが得られる。また、これ
により鋳造以降の工程における鋳塊割れを原因とするト
ラブルが少なくなり、全体として生産性の向上及びコス
トの低減が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアルミニウム合金スラブの縦型連
続鋳造方法に適用される鋳造装置の説明図であって、a
は上面図、bは正断面図である。
【符号の説明】
1:鋳型 2:冷却手段
3:広面部 4:短面部 5:貫通孔
6:仕切壁 7:ヘッダ部 8:鋳型部
9, 17:冷却水 10, 16:給水管 11, 14:噴出口 1
2:角管 13:内壁 15:外壁 1
8:注湯ノズル 19:フロート 20:底台 2
1:スクリーン M:アルミ合金溶湯 S:鋳塊
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城田 剛造 栃木県真岡市鬼怒ケ丘15番地 株式会社 神戸製鋼所真岡製造所内 (72)発明者 大下 浩 栃木県真岡市鬼怒ケ丘15番地 株式会社 神戸製鋼所真岡製造所内 (56)参考文献 特開 昭52−126619(JP,A) 特開 平3−297541(JP,A) 特開 平6−210402(JP,A) 特公 昭54−8611(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/049 B22D 11/055 B22D 11/124 B22D 11/22

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金溶湯を上下開放式の強
    制冷却鋳型の上部から導入し、鋳型により一次冷却して
    凝固殻を形成せしめるとともに、凝固殻を形成した鋳塊
    を強制冷却鋳型の下部から引き出し、その引き出されて
    くる鋳塊表面に冷媒流体を直接当て二次冷却することに
    より厚さ 300mm以上×幅1000mm以上の大矩形断面のアル
    ミニウム合金スラブを鋳造するアルミニウム合金スラブ
    の縦型連続鋳造方法において、鋳型広面部の中央部分か
    らコーナー部に到る広面部の幅方向 1/3 〜 1/4 の長
    さの両側方部分の冷却能を、広面部の中央部分の冷却能
    に対し 0.8倍〜 1.5倍に設定して鋳型による一次冷却す
    ることを特徴とするアルミニウム合金スラブの縦型連続
    鋳造方法。
  2. 【請求項2】 鋳型広面部の中央部分と両側方部分の冷
    却能の制御を、鋳型を冷却する冷媒流体の流量により行
    う請求項1記載のアルミニウム合金スラブの縦型連続鋳
    造方法。
  3. 【請求項3】 冷媒流体が冷却水である請求項2記載の
    アルミニウム合金スラブの縦型連続鋳造方法。
  4. 【請求項4】 鋳型の下部から引き出されてくる鋳塊表
    面の二次冷却を、鋳型下方に設けた冷却手段により行う
    請求項1記載のアルミニウム合金スラブの縦型連続鋳造
    方法。
  5. 【請求項5】 鋳型の下部から引き出されてくる鋳塊表
    面の二次冷却を、鋳型の下部に直接設けられている二次
    冷却手段に加えて鋳型下方に 100〜 500mm離して設けた
    冷却手段により行うとともに、二次冷却手段における冷
    媒流体量を冷却手段における冷媒流体量の 1/4 〜 3/
    4 に設定して行う請求項1記載のアルミニウム合金スラ
    ブの縦型連続鋳造方法。
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