JP3458022B2 - 回転体外観検査装置 - Google Patents

回転体外観検査装置

Info

Publication number
JP3458022B2
JP3458022B2 JP19541295A JP19541295A JP3458022B2 JP 3458022 B2 JP3458022 B2 JP 3458022B2 JP 19541295 A JP19541295 A JP 19541295A JP 19541295 A JP19541295 A JP 19541295A JP 3458022 B2 JP3458022 B2 JP 3458022B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
drive roller
sphere
rotating body
inspection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP19541295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0972850A (ja
Inventor
俊雅 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp filed Critical NTN Corp
Priority to JP19541295A priority Critical patent/JP3458022B2/ja
Publication of JPH0972850A publication Critical patent/JPH0972850A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3458022B2 publication Critical patent/JP3458022B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼やセラミック等
からなる回転体、例えば球体や円柱体等の表面における
疵等の欠陥の有無や、回転体表面の仕上がり状態を光学
的に検査する回転体外観検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】玉軸受の鋼球等の球体は、真球であると
共に表面に疵の無いことが要求されることから、球体製
造の最終段階において球体の表面疵の有無検査が行なわ
れている。この球体表面疵の有無検査の一般的な方法と
して、球体の全表面にスポット光を順に走査させて、ス
ポット光の球体表面からの反射光を受光素子で検出し
て、その受光量から球体表面疵の有無や大小を検出する
方法が知られている。
【0003】上記検査方法は、具体的に次のように行な
われている。図7に示すように、図示しない回転ローラ
等で定位置に保持された球体1を所定方向に回転(自
転)させ、この球体1の表面に所定方向から投光素子2
のスポット光を投射し、その球体表面からの反射光を定
位置に設置された受光素子3で受光する。球体1が36
0゜回転して球体表面のスポット光で走査された所定幅
(スポット光の直径に相当)の円周部分(図7の1本の
子午線L部分)が検査されると、球体1の回転軸を球体
中心を中心に定ピッチ回転(公転)させて、更に球体1
を1回転(自転)させる。このような球体1の自転と公
転を連続的に繰返し行なって、図7のスポット光走査さ
れる子午線部分を順に移動させ、最終的に球体1の全表
面にスポット光を走査させる。球体1の表面からの反射
光を受光する受光素子3の受光量を、予め設定された疵
有無判定の基準光量と比較処理等することで、球体1の
表面の疵の有無が検査される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなスポット
光走査による球体表面疵有無の検査方法は、球体表面の
スポット光走査される子午線部分の幅、間隔を小さく
し、投受光素子による光学センサーの感度を上げること
で、疵検査精度を高くすることができる。しかし、球体
表面のスポット光走査される子午線部分の幅、間隔を小
さくする程、球体の全表面を検査するため必要な球体の
回転数が多くなり(直径10mm程度の球体で20回転
程度)、1個の球体の検査時間(サイクルタイム)が長
くなる問題があった。
【0005】また、球体の回転速度を上げる程、1回の
検査時間が短くなるが、回転速度を上げることが、次の
(a)(b)の理由で難しくて、検査時間の短縮化が難
しい問題があった。
【0006】(a)球体の回転速度を上げる程、球体を
保持して回転させる回転ローラに対して球体が滑り易く
なり、球体の正確な回転が難しくなって、球体表面に検
査されない部分が生じる可能性がでてくる。このような
球体の滑りは、球体表面の油分が多い程、油分で助長さ
れる。
【0007】(b)球体を回転ローラや押えローラ等で
定位置に回転可能に保持しているが、球体の回転速度を
上げる程、球体を定位置に保持するローラによる球体押
圧力に大きなものを要し、このときの球体押圧力で球体
表面に疵が付く可能性が大となる。この可能性は、球体
の材料が軟質なもの程大きくて、尚更に軟質材料の球体
の外観検査の高速化を難しくしている。
【0008】また、上記の(a)の理由における球体表
面の油分が、正確な検査の邪魔をすることから、検査前
に球体表面の洗浄脱脂乾燥処理を念入りに行なう必要が
あり、この洗浄脱脂乾燥処理に長時間を要していた。更
に、球体の洗浄脱脂乾燥処理後1日以内で検査をしない
と、球体の表面状態が湿気等で変化して回転速度を上げ
ることを難しくするため、球体の洗浄脱脂乾燥処理後1
日以内の早期に外観検査しなければならないといった管
理上の制約があった。
【0009】本発明の目的とするところは、球体をはじ
めとする回転体の表面検査を高精度、高速で行なうこと
の容易な回転体外観検査装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、水平な駆動軸
を中心として所定方向に回転し、外周に、段差と回転体
を収容可能な凹部を有する略円形カム状の駆動ローラ
と、この駆動ローラの外周の上面位置に回転体を1個ず
つ供給し、この供給された回転体を駆動ローラ外周の上
面定位置に回転可能に保持する定配保持部と、駆動ロー
ラの上面定位置に保持された回転体に一定の検査荷重を
与える押さえローラと、駆動ローラの上面定位置に保持
された回転体の表面の、この回転体の回転軸と直交する
輪切り方向で区分けされた連続する複数の円周部分の各
々に検査光を投光してその反射光を受光する複数の光電
センサーを備えてなる外観検出部とを具備する。この検
査装置においては、駆動ローラの回転により、駆動ロー
ラ外周の上面定位置に保持された回転体を所定方向に1
回転以上従動回転させ、定配保持部で1個の回転体を供
給して、これを押えローラに当てることなく駆動ローラ
外周の上面定位置に回転可能に保持した後、回転体を駆
動ローラの段差で上昇させて押えローラに当接させ、こ
の状態で、外観検出部で回転体の全表面の外観検査を行
ない、駆動ローラの外周の凹部が外周上面位置に移動し
たところで凹部に検査済みの回転体を落下させて駆動ロ
ーラ外に排出する。
【0011】前記定配保持部を、駆動ローラの回転に連
動して開閉動作することで駆動ローラ外周の上面位置に
回転体を1個ずつ供給する定配装置と、この定配装置か
ら供給された回転体を駆動ローラ外周の上面定位置に回
転可能に保持するローラ装置とで構成してもよい。
【0012】回転する駆動ローラの外周の上面に1個の
回転体を供給し、これを定位置に保持して駆動ローラを
回転させると、駆動ローラの回転による摩擦力で回転体
が駆動ローラと反対向に従動回転する。そして、この回
転体が少なくとも1回転する間に回転体の全表面が外観
検出部の複数の光電センサーで外観検査が行なわれ、こ
の外観検査後に駆動ローラの回転でその外周の凹部が上
面位置に移動すると、凹部に検査済みの回転体が落下
し、さらなる駆動ローラの回転で凹部が上面位置から下
がったところで回転体が凹部から排出される。つまり、
駆動ローラを所定方向に連続して回転させることで、回
転体の定配供給、回転体の定位置での所定方向回転によ
る表面検査、回転体の排出が一連して行なわれ、回転体
の全表面の外観検査が回転体を少なくとも1回転させる
だけで可能となって、回転体の供給と排出の一連の動作
時間を含む回転体の1個の検査時間が短縮される。
【0013】また、回転体検査時間の短縮化で、回転体
の低速回転化が可能となり、更に、この低速回転化で回
転体を駆動ローラ上の定位置に保持するローラ等による
回転体保持力を小さくして回転体表面に疵が付くのを防
止することでき、更に、回転体表面の油分や湿気による
影響を低減させることができ、検査前の回転体表面の洗
浄脱脂乾燥処理を不要とするばかりか、油中での検査も
可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明装置を、図1乃至図
6及び図8に基づいて説明する。但し、以下の説明で
は、回転体の一例として球体を使用している。
【0015】図1は、図2乃至図6の本発明装置による
球体表面疵有無検査の方法を説明するためのもので、そ
の検査方法の概要を先に説明する。回転軸が水平で所定
方向に回転する略円形カム状の駆動ローラ5の外周の上
面の定位置に球体1を供給して回転可能に保持する。駆
動ローラ5を図1矢印の所定方向に回転させて、球体1
を定位置で駆動ローラ5と反対方向に従動回転させる。
【0016】一方で、球体1の表面を、球体1の回転軸
Xと直交する輪切り方向で連続する複数の円周部分m、
…に分け、その各分割円周部分m、…の夫々に対応させ
て1基ずつの光電センサー21、…を固定配備してお
く。複数の各光電センサー21、…は、例えば光ファイ
バー22、…とこれに光結合された図示しない投光素子
と受光素子を備える。各光ファイバー22、…は、同一
平面上に放射状配列で固定配置され、各々の先端(検出
部)は、球体1の表面形状に倣って、すなわち球体1表
面の回転軸両極部を両端とする半円弧線状に並べて、球
体1の対応する各分割円周部分m、…の夫々に定距離か
ら対向させてあり、この各先端の光軸は、球体1の略中
心に向けられている。各光ファイバー22、…の間隔
は、球体1のサイズや検出したい疵の大きさ等に応じて
適宜設定される。各光ファイバー22、…の後端に、投
光素子や受光素子が選択的に光結合されて、複数の光電
センサー21、…が構成される。
【0017】所定方向に回転する駆動ローラ5で球体1
を定位置で回転させて、各光電センサー21、…を同時
に作動させる。各光電センサー21、…は、光ファイバ
ー22、…の先端(検出部)から球体1の各円周部分
m、…に投光し、その反射光を受光し、受光した受光量
に相当する出力信号を図示しない疵有無検査回路に出力
する。疵有無検査回路は入力された信号を、予め設定さ
れた疵有無判定の基準値と比較処理等することで、球体
1の表面の疵の有無を検査する。各光電センサー21、
…が、球体1の各円周部分m、…での疵有無検出のため
の動作をすることで、球体1を少なくとも360゜の1
回転させると、各円周部分m、…の全域が検査され、球
体1の全表面が検査される。
【0018】上記のように光電センサー21、…で球体
1の表面疵検査を行なう場合、疵有無判定の基準となる
しきい値を設定すればよい。例えば、疵無しのOK模範
の出力値を設定し、疵有りのNG模範の出力値を設定し
て、この2つの出力値の中間にしきい値を設定する。O
K模範としては、外乱の影響を避けるために、良品反射
光量の70〜80%に相当する表面の曇った球体を使用
し、NG模範としては、検出したい疵の反射光量に相当
した表面の曇った球体を使用すればよい。以上のように
しきい値を設定すると、球体1に疵が有る場合、この疵
がしきい値以下の出力に相当する疵であれば、球体1が
1回転する間に各光電センサー21、…のいずれかが疵
を検出して、疵有りの判定が行なわれる。
【0019】次に図1の球体外観検査方法を実施する本
発明装置の具体例を、図2乃至図6に基づき説明する。
尚、図2及び図3は、駆動ローラ5の外周の上面で球体
1を回転させて検査する検査開始時及び検査終了時での
側面図、図4及び図5は、球体1の外観検査終了後の球
体排出時と定配供給時の側面図である。
【0020】同図に示される実施例の球体外観検査装置
は、定位置で所定方向に回転する駆動ローラ5と、駆動
ローラ5の外周の上面位置に球体1を1個ずつ供給して
定位置に回転可能に保持する定配保持部10と、定位置
で回転する球体1の表面の疵の有無を光学的に検査する
外観検出部20で構成される。
【0021】駆動ローラ5の具体例を図6に示す。駆動
ローラ5は略円形のカム構造で、中心の水平な駆動軸4
に支持されて矢印方向に回転する。駆動ローラ5の外周
は、凹部6と投入の割付部7と検査の割付部8に分けら
れる。凹部6は、1個の球体1が余裕をもって出入りで
きる大きさの凹み、切り欠き等である。投入の割付部7
は、凹部6の片端(回転時における後行側端部)から延
在する外周で、駆動ローラ5が半径rの円形カムである
とすると、投入の割付部7は図6の鎖線で示す半径rの
外周を深さdで削ったカム面として形成される。検査の
割付部8は、半径rの円形カム面で、投入の割付部7か
ら凹部6の先行側端部まで延在させて形成される。
【0022】駆動ローラ5の側面の一部にカム9が固定
される。カム9は、凹部6の底と面一となる半径の円弧
カムで、凹部6と投入の割付部7の間に配置される。こ
のカム9は、後述するように定配保持装置10を駆動ロ
ーラ5と連動させるためのものである。
【0023】定配保持装置10は、例えば駆動ローラ5
の外周の上面(最上位置での外周面)に向けて球体1を
供給する傾斜したシュート11と、シュート11の先端
から球体1を1個ずつ切り出して駆動ローラ5の外周上
面に供給する定配装置12と、駆動ローラ5の外周上面
に供給された球体1を定位置で回転可能に保持するロー
ラ装置13で構成される。
【0024】定配装置12は、駆動ローラ5の上方に延
在する上部12aと駆動ローラ5の上部側方に延在する
下部12bを有し、この上部12aと下部12bの中間
を支点にして駆動ローラ5の回転方向に往復揺動可能に
配置される。定配装置12の下部12bを駆動ローラ5
のカム9で押圧すると、定配装置12は図4に示す開動
作を行ない、下部12bがカム9から外れると、定配装
置12は下部12bに連結されたバネ14で図5に示す
閉動作を行なう。
【0025】ローラ装置13は、駆動ローラ5の外周上
面の近傍に固定配置されたサポートローラ15と押えロ
ーラ16とを備える。サポートローラ15は、駆動ロー
ラ5の外周上面の定位置に球体1を止めて回転可能に保
持し、押えローラ16は、球体1を駆動ローラ5とサポ
ートローラ15に向けて回転可能に押圧する。サポート
ローラ15と押えローラ16は、球体1に従動回転して
球体1を定位置に保持する。
【0026】サポートローラ15と押えローラ16の間
に外観検出部20が設置される。外観検出部20は、複
数の光ファイバー22、…を同一平面に放射状に支持し
たセンサーヘッドを備え、このセンサーヘッドがサポー
トローラ15と押えローラ16の間に斜めに固定配置さ
れる。センサーヘッドの各光ファイバー22、…の先端
が駆動ローラ5の外周上面の定位置に保持された球体1
に半円弧配列で対向する。
【0027】以上の球体外観検査装置は、駆動ローラ5
の連続回転でもって球体1の定配、外観検査、排出の各
動作を連続して自動的に行なう。これら一連の各動作状
態は図2乃至図5に示されている。
【0028】駆動ローラ5が所定方向に回転して、その
外周上面位置の手前に凹部6が在るとき(図3の状
態)、カム9が定配装置12の下部12bに当接する。
この状態で駆動ローラ5が更に回転すると、カム9で定
配装置12の下部12bがバネ14のバネ力に抗して押
圧されて、定配装置12が図4に示すように揺動して開
く。この開動作でもってシュート11の先端に在る1個
の球体1が駆動ローラ5の外周上面に落下供給される。
尚、シュート11の先端から2個目の球体1は開いた定
配装置12の上部12aに当たって落下しないようにし
てある。シュート11の先端の球体1が落下する駆動ロ
ーラ5の外周上面は、凹部6から延在する投入の割付部
7になり、この割付部8の半径rからの削り代に相当す
る段差dの分だけ球体1の停止位置が下がって、球体1
は押えローラ16に当たること無くその下を通過してサ
ポートローラ15に当接する定位置で停止する。
【0029】更に駆動ローラ5が回転すると、図5に示
すように、カム9が定配装置12の下部12bから離脱
して、定配装置12がバネ14の復元力で元の閉じた位
置に戻り、シュート11からの球体落下を阻止する。同
時進行的に駆動ローラ5の外周上面に供給された球体1
が、駆動ローラ5の回転に従動回転しながら投入の割付
部7から検査の割付部8へと相対移動し、この相対移動
時に球体1が段差dの分だけ(1mm程度)上昇して押
えローラ16に当接する。
【0030】そして、図2に示すように、駆動ローラ5
の検査の割付部8が外周上面位置に入った段階で、球体
1が押えローラ16で駆動ローラ5とサポートローラ1
5に一定の圧力で押圧されて定位置に保持された状態
で、駆動ローラ5の回転方向と反対方向に回転する。駆
動ローラ5が図2の検査開始の段階から図3の検査終了
の段階まで回転する間に、検査の割付部8の全長で球体
1が少なくとも1回転させられ、この間に外観検出部2
0が作動して球体1の全表面の外観検査を行なう。尚、
図2から図3の検査期間における球体1の回転数は、1
以上であればよいが、実際には1.5回転から3回転程
度までが安定した外観検査を行なう上で望ましい。
【0031】図3の検査終了の段階から駆動ローラ5が
更に回転すると、図4に示すように、凹部6が検査済み
の球体1の位置まで移動して、凹部6に検査済み球体1
が落下し、同時にカム9で定配装置12が開いて次の球
体1の定配が行なわれる。駆動ローラ5が更に回転して
凹部6が駆動ローラ5の側面まで移動すると、凹部6の
中の検査済み球体1が駆動ローラ5の遠心力でもって凹
部6から排出される。この排出に前後して次の球体1の
外観検査が行なわれる。
【0032】以上のように球体1の全表面の疵有無等の
外観検査は、球体1を少なくとも1回転させるだけで可
能となる結果、1回の検査時間が球体1の1回転時間に
大幅に短縮される。この検査時間の大幅な短縮化は、球
体1を従来より多少低速回転させても可能である。球体
1を低速回転させるようにすると、押えローラ16によ
る球体1の押圧力を小さく設定して、各ローラで球体1
が疵付けられることを抑制することが可能となる。ま
た、球体1の1回転と低速回転化で、球体1の表面に多
少の油分や湿気分が在り、球体1の回転に滑り発生して
も、これに影響を受けず正確な検査が可能となる。従っ
て、球体1の検査前の洗浄脱脂乾燥処理を簡素化または
不要とすることが可能となる。
【0033】本発明装置は、上述した球体のみなず、回
転体、すなわち、平面上の特定形状を、その平面上にあ
る一軸の周りで回転させた時に生ずる形態、例えば円筒
ころ軸受のころのような円筒体にも適用可能である。
【0034】図8は、このような円筒ころの検査用とし
て好適な検査装置の側面図である。この装置は、駆動ロ
ーラ5と別体に設けたカム9で押えローラ16を昇降駆
動して円筒ころ1の定配を行なうことを特徴とするもの
であり、以下、この装置の構成及び作用を説明する。
【0035】駆動ローラ5とカム9は、歯車(図示省
略)を介して連結されており、両者は1:1の回転比で
回転する。駆動ローラ5を駆動してカム9を回転させる
と、押えローラ16が一時的に押し上げられるのと同時
に、カム9と同軸に取り付けた定配ブラシ17により押
し出された円筒ころ1がシュート11から検査部に投入
される(c図)。この時、投入の割付部7が上部に達
し、円筒ころ1は、押えローラ16に接触することなく
サポートローラ15に接触する。
【0036】円筒ころ1が検査部に入ると、駆動ローラ
5の検査の割付部7が上部に達する。また、カム9によ
り押えローラ16が降下し、円筒ころ1は、2mm程度駆
動ローラ5により上昇させられ、押えローラ16により
一定の検査荷重をかけられた状態で支持されながら従動
回転する。円筒ころ1は、1回転以上転がり、その間に
円筒ころ1の外周面及び両端面の形状に倣って配置され
た光ファイバ22、23により全表面を検査される(d
図及びa図)。外周面検査用の光ファイバ22は、円筒
ころ1の軸線と平行に一直線上に並べられ、また、端面
検査用の光ファイバ23は、円筒ころ1の端面に対向さ
せて直径方向に一列に並べられている。
【0037】検査が終了した後、凹部6が上部に達し、
円筒ころ1は凹部6に押えローラ16によって押されて
落下し(b図及びc図)、駆動ローラ5の回転で搬送さ
れて排出部30より排出される(d図)。また、円筒こ
ろ1の排出直後にカム9により押えローラ15が一時的
に押し上げられるのと同時に、定配ブラシ17により次
の円筒ころ1が検査部に投入され、上記の運動を繰り返
す。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、駆動ローラを所定方向
に連続して回転させるだけで、駆動ローラへの回転体の
定配供給、回転体の定位置での所定方向回転による表面
検査、駆動ローラからの回転体の排出が一連して行なわ
れ、また、駆動ローラで回転体を少なくとも1回転させ
るだけで回転体の全表面の外観検査が可能となって、回
転体の供給と排出の一連の動作時間を含む回転体の1個
の検査時間が短縮される。
【0039】この回転体検査時間の短縮化で、回転体の
低速回転化が可能となり、回転体を駆動ローラ上の定位
置に保持するローラ等による回転体保持力を小さくして
回転体表面に疵が付くのを防止することや、回転体表面
の油分や湿気による影響を低減させることができ、検査
前の回転体表面の洗浄脱脂乾燥処理を不要とするばかり
か、油等の液中での検査も可能となる。液中で検査を行
なえば、円筒ころの洗浄後、検査前の乾燥工程が不要に
なり、また、ゴミ等の付着による誤判定を抑制すること
ができる。
【0040】また、駆動ローラの回転力を利用して回転
体の定配、回転体回転、回転体の排出を行なうようにし
たので、装置稼働のため必要なモータ等の駆動源が少な
くでき、設備の低コスト化、小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置による球体外観検査方法の概要を説
明するための要部の斜視図。
【図2】本発明の一実施例を示す要部の側面図。
【図3】図1装置の球体検査終了時の側面図。
【図4】図1装置の球体定配及び排出時の側面図。
【図5】図1装置の球体排出及び検査前の側面図。
【図6】図1装置における駆動ローラの側面図。
【図7】従来装置で外観検査される球体の斜視図。
【図8】本発明装置の他の実施例を示す側面図。
【符号の説明】
1 球体(回転体) m 複数の円周部分 4 駆動軸 5 駆動ローラ 6 凹部 10 定配保持部 12 定配装置 13 ローラ装置 20 外観検出部 21 光電センサー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平な駆動軸を中心として所定方向に回
    転し、外周に、段差と回転体を収容可能な凹部を有す
    る略円形カム状の駆動ローラと、 この駆動ローラの外周の上面位置に回転体を1個ずつ供
    給し、この供給された回転体を駆動ローラ外周の上面定
    位置に回転可能に保持する定配保持部と、駆動ローラの上面定位置に保持された回転体に一定の検
    査荷重を与える押さえローラと、 駆動ローラの上面定位置に保持された回転体の表面の、
    この回転体の回転軸と直交する輪切り方向で区分けされ
    た連続する複数の円周部分の各々に検査光を投光してそ
    の反射光を受光する複数の光電センサーを備えてなる外
    観検出部とを具備し、 前記駆動ローラの回転により、駆動ローラ外周の上面定
    位置に保持された回転体を所定方向に1回転以上従動回
    転させ、定配保持部で1個の回転体を供給して、これを押えロー
    ラに当てることなく駆動ローラ外周の上面定位置に回転
    可能に保持した後、回転体を駆動ローラの段差で上昇さ
    せて押えローラに当接させ、この状態で、 外観検出部で
    回転体の全表面の外観検査を行ない、 駆動ローラの外周の凹部が外周上面位置に移動したとこ
    ろで凹部に検査済みの回転体を落下させて駆動ローラ外
    に排出することを特徴とする回転体外観検査装置。
  2. 【請求項2】 前記定配保持部が、駆動ローラの回転に
    連動して開閉動作することで駆動ローラ外周の上面位置
    に回転体を1個ずつ供給する定配装置と、この定配装置
    から供給された回転体を駆動ローラ外周の上面定位置に
    回転可能に保持するローラ装置とを備えることを特徴と
    する請求項1記載の回転体外観検査装置。
JP19541295A 1995-06-28 1995-07-31 回転体外観検査装置 Expired - Lifetime JP3458022B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19541295A JP3458022B2 (ja) 1995-06-28 1995-07-31 回転体外観検査装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-162497 1995-06-28
JP16249795 1995-06-28
JP19541295A JP3458022B2 (ja) 1995-06-28 1995-07-31 回転体外観検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0972850A JPH0972850A (ja) 1997-03-18
JP3458022B2 true JP3458022B2 (ja) 2003-10-20

Family

ID=26488268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19541295A Expired - Lifetime JP3458022B2 (ja) 1995-06-28 1995-07-31 回転体外観検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3458022B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013020277A1 (zh) * 2011-08-10 2013-02-14 天津大学 基于多图像传感器的钢球表面展开方法及装置
CN104007124B (zh) * 2014-04-29 2017-01-25 雄华机械(苏州)有限公司 一种带止回组件的外观检查设备
CN104267039B (zh) * 2014-08-15 2017-01-11 宁波百加百测控设备有限公司 一种钢球表面展开装置及方法
CN104155309B (zh) * 2014-08-15 2017-02-15 宁波百加百测控设备有限公司 基于机器视觉的钢球表面展开装置
JP2016188834A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 Ntn株式会社 回転方法、検査方法、軸受の製造方法および軸受
WO2016158204A1 (ja) * 2015-03-30 2016-10-06 Ntn株式会社 回転方法、検査方法、軸受の製造方法、軸受、回転装置および検査装置
CN105928950A (zh) * 2016-04-15 2016-09-07 宁波百加百测控设备有限公司 一种基于机器视觉的轴承检测装置
CN105784721A (zh) * 2016-04-28 2016-07-20 宁波百加百测控设备有限公司 一种基于机器视觉的轴承检测装置
CN107552406A (zh) * 2017-08-18 2018-01-09 江苏力星通用钢球股份有限公司 一种成品海上风电大球探伤工艺
JP2019053162A (ja) * 2017-09-14 2019-04-04 日本電産サンキョー株式会社 検査装置
CN108890246B (zh) * 2018-07-21 2020-05-29 麻金花 用于配重保险柜配重板钢珠的自动装入装置
CN111249699B (zh) * 2018-07-25 2021-01-29 郑桓立 一种可连续检测的简易式乒乓球弹跳高度检测装置及检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0972850A (ja) 1997-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3458022B2 (ja) 回転体外観検査装置
DK168896B1 (da) Inspektionsmaskine til plastflasker
US4969746A (en) Component inspection apparatus and method
KR100542477B1 (ko) 고형 제제의 외관검사장치
JP3774891B2 (ja) 被試験体の検査装置
JPH05249279A (ja) 核燃料ペレットの周面検査装置
EP0117402B1 (en) Apparatus for inspecting capsules
JP4849202B2 (ja) 扁平錠剤の外観検査装置
JPH08271445A (ja) 球体外観検査方法及び球体外観検査装置
JP2000343383A (ja) 扁平ワークの検査装置
CN208383743U (zh) 一种钢球表面全展开的表面缺陷自动检测装置
JPS6222095B2 (ja)
JP3358560B2 (ja) 粉粒体中の異物検査方法および異物検査装置
JPH07218442A (ja) 円筒物検査装置
JPH0481261A (ja) シリンダブロックの筒穴鋳巣検査方法
JPH0145022B2 (ja)
JPH09229908A (ja) 球体の探傷用回転装置
CN110672012A (zh) 气门全尺寸检测机
JPH0323560Y2 (ja)
US3787983A (en) Roller support and drive arrangement for roller testing devices
JPS5988609A (ja) カプセルの形状不良検査装置
JPH05126628A (ja) 振動測定装置
JP2503091Y2 (ja) 円形物体の形状検査装置
JPH07139531A (ja) 周面に条体を施したピンの検査装置
TWI675720B (zh) 直立式圓盤檢測研磨設備的操作方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030626

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080801

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080801

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090801

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090801

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100801

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120801

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120801

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130801

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term