JP3457706B2 - 液化ガスタンクの保冷層内圧力変動防止装置 - Google Patents
液化ガスタンクの保冷層内圧力変動防止装置Info
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Description
層内圧力変動防止装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図2及び図3は、液化ガス船に備えられ
る液化ガスタンクの一例を示すもので、かかる液化ガス
タンクは、外表面をポリウレタンフォーム等の多数のパ
ネルを気密に配設した構成を有する保冷層1により小さ
な隙間2を形成して覆ったアルミ合金製のタンク本体3
を、船体内殻4(外殻体)との間にホールドスペースH
を形成するように、船体内殻4底部上に配設した断熱性
を有する複数のタンク支持台5によって支持せしめた構
造を有している。 【0003】この種の液化ガス船においては、タンク本
体3内に貯留された極めて低温の液化ガスが万が一漏洩
した場合、隙間2に溜まった液化ガスを安全に排出する
必要がある。 【0004】このため、従来においては、図3に示され
る如く、各タンク支持台5の外周と保冷層1との間に前
記隙間2に連通した間隔6を形成し、該間隔6にグラス
ウール等の低温下で弾力性を有する保冷材7を詰込み、
この保冷材7が詰込まれた間隔6を介して漏出した液化
ガスが流下できるようにしている。一方、流下した液化
ガスにより船体内殻4が低温になって脆化することを防
止するために、ホールドスペースHにおけるタンク支持
台5の外周部に、周方向に突出した漏洩液化ガスの受け
装置8を設け、前記間隔6から落下する低温の漏洩液化
ガスをここで溜めて蒸発させるか或いは回収することに
より船体内殻4には到達しないようにしている。 【0005】又、図2及び図3の液化ガスタンクにおい
ては、前記タンク支持台5と保冷層1との間に設けられ
た間隔6によって、該間隔6をガスが出入りすることに
より、温度変化や液化ガスの漏洩などによって保冷層1
内の圧力が上昇した時にタンク本体3が変形するのを防
止したり、また前記隙間2内の圧力が上昇した時にタン
ク本体3から保冷層1が剥離されて保冷効果が低下する
のを防止するようにしている。 【0006】又、液化ガス船に備えられる別の液化ガス
タンクとして、図4に示すように、外表面をポリウレタ
ンフォーム等の保冷層1により所要の隙間2を有して覆
ったアルミ合金製の球形タンク本体9を、低温用鋼材1
0により船体内殻4(外殻体)との間にホールドスペー
スHを形成するように船体内殻4に支持するようにした
構造を有するものがある。 【0007】この種の液化ガス船においては、温度変化
や液化ガスの漏洩により、前記隙間2内の圧力が上昇し
てタンク本体3から保冷層1が剥離されて保冷効果が低
下する様な問題の発生を防止するべく、保冷層1内の圧
力調節を行うようにした圧力制御装置11を備えてい
る。即ち、保冷層1の内側の隙間2に、イナートガス供
給管12とイナートガス排出管13を接続し、前記イナ
ートガス供給管12に流量調節弁14を取付けると共
に、前記イナートガス排出管13に圧力センサ15及び
圧力調節弁16を取付け、イナートガスの給排により前
記保冷層1内の圧力を制御するようにしている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図2及
び図3の液化ガスタンクにおいては、タンク支持台5と
保冷層1との間に設けられた間隔6を通ってガスが出入
りすることにより保冷層1内の圧力を自動調整させるよ
うにしているために、前記間隔6を気密にシールしてし
まうことはできず、このために間隔6を介して保冷層1
内の冷気が重力によって外部(ホールドスペースH)へ
常時流下し、代りにホールドスペースHの暖かい気体が
間隔6から保冷層1内に侵入することになって、断熱性
能が悪くなってしまう問題を有していた。 【0009】又、図4の液化ガスタンクにおいては、イ
ナートガス供給管12及びイナートガス排出管13等の
配管、圧力センサ15、流量調節弁14や圧力調節弁1
6等の圧力制御装置11を特別に装備する必要があり、
構成が複雑となってコストの増大を招く問題を有してい
た。 【0010】本発明は、斯かる実情に鑑み、簡単な構造
でコストの増大を抑え、且つ保冷効果を低下させること
なく保冷層内の圧力の変動を無くすことができるように
した液化ガスタンクの保冷層内圧力変動防止装置を提供
しようとするものである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は、タンク本体の
外周に隙間を隔てて気密に包囲する保冷層を配設し、且
つ該保冷層の外周をホールドスペースを隔てて包囲した
外殻体を備えている液化ガスタンクの保冷層内圧力変動
防止装置であって、前記タンク本体の外周に配設してい
る保冷層の最も高い位置付近に、前記保冷層を貫通しタ
ンク本体の外周に形成される前記隙間と前記ホールドス
ペースとを連通するバランスホールを設け、該バランス
ホールによりガスの出入りを制限しつつ隙間とホールド
スペースの圧力を均一に保持することを特徴とする液化
ガスタンクの保冷層内圧力変動防止装置、に係るもので
ある。 【0012】 【作用】温度変化等によって保冷層内の圧力が変動しよ
うとすると、保冷層の最も高い位置付近に保冷層を貫通
するよう形成したバランスホールを介して、ガスが保冷
層内とホールドスペースとの間を自由に出入りすること
によって、保冷層内の圧力が上昇することによるタンク
本体の変形を防止したり、また前記保冷層内の圧力が上
昇した時にタンク本体から保冷層が剥離されて保冷効果
が低下する様なことを防止する。 【0013】更に、前記バランスホールが保冷層の最も
高い位置付近に形成してあるので、ガスの出入りが行わ
れるのは圧力の変動がある時のみであり、冷気が重力で
流出するようなことがなく、よって高い断熱性能を維持
することができる。 【0014】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。 【0015】図1は、前記図2の液化ガス船に備えられ
る液化ガスタンクに適用した本発明の一実施例を示すも
のであって、タンク本体3の外周に隙間2を有して保冷
層1を配設し、且つ該保冷層1の外周をホールドスペー
スHを隔てて包囲した船体内殻4(外殻体)を備えてい
る液化ガスタンクにおいて、前記タンク本体3の外周に
配設している保冷層1の最も高い位置付近(タンク本体
3のタンクドーム17の立上がり部外周)に、前記保冷
層1を貫通して前記保冷層1内の隙間2と前記ホールド
スペースHとを連通するバランスホール18を設け、該
バランスホール18に連通管19を配設し、該連通管1
9のホールドスペースH側外側端を下方に曲げて、タン
ク本体3上部の保冷層1から150センチメートル程度
とした点検等の作業が行い易い間隔位置Lに下向きに開
口させるようにしている。 【0016】温度変化等によって保冷層1内の圧力が変
動しようとすると、保冷層1の最も高い位置付近に形成
したバランスホール18に配設している連通管19を介
して、ガスが保冷層1内とホールドスペースHとの間を
自由に出入りすることになり、従って保冷層1内とホー
ルドスペースHの圧力が均一となり、保冷層1内の圧力
が上昇することによるタンク本体3の変形を防止するこ
とができ、また前記保冷層1内の圧力が上昇した時にタ
ンク本体3から保冷層1が剥離されて保冷効果が低下す
る様なことも防止される。 【0017】この時、前記したようにバランスホール1
8によって保冷層1内の圧力の変動を防止できるように
しているので、図3に示したタンク支持台5外周の間隔
6を、万一液化ガスの漏洩があった場合にのみ破断方式
などによって前記間隔を通して液化ガスを流下させるこ
とができ、通常時は気密を保持してガスの出入りを遮断
することができるようにしたテープ等のシール20を配
設しておくことができる。 【0018】従って、前記保冷層1内へのガスの出入り
は、バランスホール18により高い位置で行われるのみ
であり、従来の様に冷気が重力によって常時流出するよ
うなことはなくなり、よって断熱性能を高い状態に維持
することができる。 【0019】又、本発明は保冷層1の高い位置付近に、
前記保冷層1を貫通して前記保冷層1内の隙間2と前記
ホールドスペースHとを連通するバランスホール18を
設けた構成のみにて確実に作用させることができ、よっ
て従来の圧力制御装置等を備えた場合に比して簡略な構
成で安価に実施することができる。 【0020】尚、本発明の液化ガスタンクの保冷層内圧
力変動防止装置は、上述の実施例にのみ限定されるもの
ではなく、バランスホールの位置は高い場所であれば任
意に選定できること、その他本発明の要旨を逸脱しない
範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。 【0021】 【発明の効果】以上、説明したように本発明の液化ガス
タンクの保冷層内圧力変動防止装置によれば、簡単な構
造でコストアップを抑えつつ保冷層内の圧力の変動を確
実に防止することができ、しかも保冷層内の冷気の流出
を防止して保冷層による断熱性能を高く維持できるとい
う優れた効果を奏し得る。
の一例を示す断面図である。 【図3】図2のIII部詳細図である。 【図4】従来の液化ガス船に備えられる液化ガスタンク
の別の例を示す断面図である。 【符号の説明】 1 保冷層 2 隙間 3 タンク本体 4 船体内殻(外殻体) 18 バランスホール H ホールドスベース
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 タンク本体の外周に隙間を隔てて気密に
包囲する保冷層を配設し、且つ該保冷層の外周をホール
ドスペースを隔てて包囲した外殻体を備えている液化ガ
スタンクの保冷層内圧力変動防止装置であって、前記タ
ンク本体の外周に配設している保冷層の最も高い位置付
近に、前記保冷層を貫通しタンク本体の外周に形成され
る前記隙間と前記ホールドスペースとを連通するバラン
スホールを設け、該バランスホールによりガスの出入り
を制限しつつ隙間とホールドスペースの圧力を均一に保
持することを特徴とする液化ガスタンクの保冷層内圧力
変動防止装置。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13351693A JP3457706B2 (ja) | 1993-06-03 | 1993-06-03 | 液化ガスタンクの保冷層内圧力変動防止装置 |
TW083104188A TW261654B (ja) | 1993-05-20 | 1994-05-09 | |
US08/240,624 US5464116A (en) | 1993-05-20 | 1994-05-11 | Insulation structure for liquefied gas tank |
KR1019940010882A KR0166608B1 (ko) | 1993-05-20 | 1994-05-19 | 액화 가스탱크용 절연구조 |
EP94303634A EP0628763B1 (en) | 1993-05-20 | 1994-05-20 | Insulated liquefied gas tanks |
DE69400094T DE69400094T2 (de) | 1993-05-20 | 1994-05-20 | Wärmeisolierte Flüssiggastanks |
ES94303634T ES2084526T3 (es) | 1993-05-20 | 1994-05-20 | Depositos de gas licuado aislados. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13351693A JP3457706B2 (ja) | 1993-06-03 | 1993-06-03 | 液化ガスタンクの保冷層内圧力変動防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06341597A JPH06341597A (ja) | 1994-12-13 |
JP3457706B2 true JP3457706B2 (ja) | 2003-10-20 |
Family
ID=15106614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13351693A Expired - Lifetime JP3457706B2 (ja) | 1993-05-20 | 1993-06-03 | 液化ガスタンクの保冷層内圧力変動防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3457706B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110715167A (zh) * | 2018-07-13 | 2020-01-21 | 东成泛泰克株式会社 | 储存罐结构物 |
-
1993
- 1993-06-03 JP JP13351693A patent/JP3457706B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110715167A (zh) * | 2018-07-13 | 2020-01-21 | 东成泛泰克株式会社 | 储存罐结构物 |
CN110715167B (zh) * | 2018-07-13 | 2021-07-02 | 东成泛泰克株式会社 | 储存罐结构物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06341597A (ja) | 1994-12-13 |
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