JP3456464B2 - 圧延荷重算出方法および圧延制御方法 - Google Patents
圧延荷重算出方法および圧延制御方法Info
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Description
動される圧下装置を有する圧延機の圧延荷重を算出する
方法、および圧延工程を制御する圧延制御方法に関する
ものである。
機用ロードセルを用いるものが知られている。この計測
方法では、「板圧延の理論と実際」日本鉄鋼協会(昭和
59年9月1日発行)、第257〜260頁に詳しく説
明されているように、ロールチョックとハウジングとの
間、ロールチョックとスクリューまたはナットとの間に
ロードセルを設置し、そのロードセルの出力に基づいて
圧延荷重を計測するようにしている。
たロードセルを用いる計測方法にあっては、ロードセル
をミル内に設置するため、劣悪な環境による電気的不良
や腐食等の機械的不良が発生し易いと共に、その交換に
も時間がかかるという保全上不都合な場合が多い。ま
た、ロードセルには、歪みゲージ式、磁歪式、静電容量
式等のものがあるが、いずれの方式でも、ロードセル本
体に負荷された力を電気的な信号に変換する素子(例え
ば歪みゲージ)等を多数設けて構成されていることか
ら、高価であり、計測装置のコストアップを招く要因に
なると共に、取り扱いにも細心の注意が必要となり、保
全上の問題も多い。
発明の第1の目的は、ロードセルを用いることなく安価
に、しかも保全上有利に実施できる圧延荷重算出方法を
提供しようとするものである。
延荷重算出方法によって算出された圧延荷重を用いて圧
延工程を制御する圧延制御方法を提供しようとするもの
である。
る請求項1に係る圧延荷重算出方法の発明は、油圧シリ
ンダで駆動される圧下装置を有する圧延機の圧延荷重を
算出するにあたり、上記油圧シリンダにより上記圧下装
置の機械要素を動作させるのに要する力を算出すると共
に、上記油圧シリンダのヘッド側およびロッド側の圧力
を計測してシリンダロッドにかかる力を算出し、このシ
リンダロッドにかかる力から上記機械要素を動作させる
のに要する力を減算して圧延荷重を算出することを特徴
とするものである。
圧延荷重算出方法において、上記機械要素を動作させる
のに要する力は、上記機械要素の動的なモデルから、上
記油圧シリンダの動作に関するシリンダロッド位置また
は油圧配管系に設けられる制御弁の弁開度の実績値を用
いて算出することを特徴とするものである。
圧延制御方法の発明は、請求項1または2に記載の圧延
荷重算出方法により算出した圧延荷重を用いて圧延工程
を制御することを特徴とするものである。
方法は、油圧シリンダで駆動される圧下装置を有する圧
延機に適用される。この圧延機には、図1に示すよう
に、圧延材料1が通る圧延通路の下側に油圧シリンダ2
が配置され、この油圧シリンダ2のシリンダロッド3に
結合されて下ロールチョック4が配置され、この下ロー
ルチョック4に回転自在に下ロール5が軸受けされてい
る。油圧シリンダ2には、そのロッド側およびヘッド側
にそれぞれロッド側配管6およびヘッド側配管7が連結
されている。これらロッド側配管6およびヘッド側配管
7は、油圧シリンダ制御弁8を介して油圧ポンプ9に連
結され、油圧ポンプ9の作動により油圧シリンダ制御弁
8を介して、油圧シリンダ2のロッド側およびヘッド側
の油圧をそれぞれ制御することにより、シリンダロッド
3を介して下ロールチョック4を上下動させるようにし
ている。
ック11が配置され、この上ロールチョック11に回転
自在に上ロール12が軸受けされている。上ロールチョ
ック11には、スクリューナット13に螺合して圧下ス
クリュー14が結合され、この圧下スクリュー14によ
り上ロールチョック11を介して上ロール12の上方位
置を規制するようにしている。
て、以下に説明する知見に基づいてなされたものであ
る。すなわち、圧延材料1の圧延中に発生する力は、全
て油圧シリンダ2のシリンダロッド3で受けるのである
から、シリンダロッド3にかかる力を計測すれば圧延荷
重を求めることが可能となる。このシリンダロッド3に
かかる力は、例えば図2に示すように、ロッド側配管6
およびヘッド側配管7にそれぞれ圧力計21および22
を設けて、油圧シリンダ2のロッド側およびヘッド側の
圧力をぞれぞれ計測すれば、それらの計測値と、ロッド
受圧面積およびヘッド受圧面積とから算出することがで
きる。すなわち、圧力計21によるロッド側の圧力計測
値をPr、ロッド受圧面積をSr、圧力計22によるヘ
ッド側の圧力計測値をPh、ヘッド受圧面積をShとす
ると、(Ph・Sh)−(Pr・Sr)、を演算するこ
とで算出することができる。
は、油圧シリンダ2のロッド側およびヘッド側の圧力を
ぞれぞれ計測することで算出することができ、しかもこ
れらの圧力を計測する圧力計21,22は、ロードセル
と比較して安価であると共に、その設置位置もミル外に
おいてロッド側配管6およびヘッド側配管7に設けるこ
とができるので、保全上も有利となる。
る力を圧延荷重とすると、実際に圧延材料1にかかる圧
延荷重を正確に計測することができないことになる。そ
の理由は、油圧シリンダ2は下ロール5等の質量を有す
る圧下装置の機械要素を動作させているからである。
を動作させるのに要する力を算出し、この力を上記のシ
リンダロッド3にかかる力から減算することで、圧延荷
重を算出する。このようにすれば、圧延材料1に実際に
かかる圧延荷重を正確に算出することができるようにな
る。
力は、直接的には計測できないので、これを適切に表現
するモデルを構築することによって算出することができ
る。例えば、最も簡単なモデルはニュートン力学で、下
記の(1)式から求めることができる。
作させるのに要する力、Mは機械要素の質量であり、S
は機械要素の位置で、この場合はシリンダロッド3の位
置となるので、計測可能である。
上記モデルでは現実的でない場合もある。この場合に
は、速度に対する抵抗をRとして、下記の(2)式から
機械要素を動作させるのに要する力Fを算出する。
を作成して、機械要素を動作させるのに要する力を算出
し、この力をシリンダロッド3にかかる力から減算する
ことで、圧延材料1に実際にかかる圧延荷重を正確に算
出することが可能となる。
位置の2階微分を演算することになるため、計測データ
のノイズによる影響を受け易い場合がある。このような
場合には、油圧シリンダ制御弁8の弁開度を使用して、
機械要素を動作させるのに要する力を算出することもで
きる。
いて、dS/dtはシリンダロッド3の速度を表し、こ
のシリンダロッド速度は、面積と油の流速との積で表さ
れ、油の流速は、(油の流速)=f(制御弁開度、油
圧)、で表わされる。ここで、fは油の流速を表現する
モデルである。これにより、上記(1)および(2)式
のシリンダロッド位置の2階微分は、シリンダロッド速
度の1階微分で済むことになり、計測データのノイズに
よる影響を軽減でき、機械要素を動作させるのに要する
力を高精度で算出することが可能となる。
した圧延荷重を用いて、例えば板厚制御やロール偏心制
御等を行なって圧延工程を制御することにより、圧延材
料1を所望の板厚に正確に圧延することが可能となる。
て、図面を参照して説明する。図3は、本発明に係る圧
延荷重算出方法を実施する圧延荷重算出装置の一例の構
成を示すものである。本実施の形態では、図1に示した
圧延機において、図2で説明したように、油圧シリンダ
2のロッド側に連結されるロッド側配管6と、ヘッド側
に連結されるヘッド側配管7とにそれぞれ圧力計21お
よび22を設けて、ロッド側およびヘッド側の圧力をぞ
れぞれ計測する。これら圧力計21での圧力計測値Pr
および圧力計22での圧力計測値Phは、第1演算回路
31にそれぞれ供給する。
に、ロッド受圧面積Srおよびヘッド受圧面積Shを予
め格納しておき、これらSr,Shと圧力計21,22
からの圧力計測値Pr,Phとに基づいて、(Ph・S
h)−(Pr・Sr)、を演算して、シリンダロッド3
にかかる力を算出する。なお、圧力計21および/また
は22の設置位置が油圧シリンダ2から遠く離れ、圧力
が伝播するのに要する時間が無視できない場合には、ロ
ッド側配管6および/またはヘッド側配管7のダイナミ
ックスを加味したモデルを構築して、より詳細に演算す
るようにしてもよい。
ド3の位置を検出する例えば差動トランス等の位置検出
手段32を設け、この位置検出手段32で検出したシリ
ンダロッド位置を第2演算回路33に供給し、ここで例
えば上記(2)式により機械要素を動作させるのに要す
る力を算出する。
リンダ2によって動作させる機械要素の質量Mを予め測
定して、図示しないメモリに格納しておく。また、速度
に対する抵抗Rは、実際に動作する機械要素のすべり具
合を表わし、単純な演算では算出できないので、例えば
実機試験により求めてメモリに格納しておく。
圧シリンダ2を無負荷状態、すなわち荷重ゼロの状態で
一定速度で動作させ、その際に第1演算回路31から得
られるシリンダロッド3にかかる力に基づいて算出す
る。すなわち、無負荷状態でシリンダヘッド3を一定速
度で動作させると、上記(2)式において、d2S/d
t2=0、となるので、第1演算回路31の出力(シリ
ンダロッド3にかかる力)は、機械要素を動作させるの
に要する力となる。したがって、この出力を動作速度で
除せば、抵抗Rを算出することができる。なお、この抵
抗Rは、無負荷状態で油圧シリンダ2の動作中に自動的
に演算してもよい。また、他の方法としては、適応制御
の手法を用いて未知のパラメータを自動的に同定する手
法を適応してもよい。
路33の出力は、減算回路35に供給し、ここで第1演
算回路31の出力から第2演算回路33の出力を減算し
て、すなわち、(シリンダロッド3にかかる力)−(機
械要素を動作させるのに要する力)、を演算して圧延荷
重を算出し、その算出した圧延荷重を図示しないホスト
コンピュータに供給して、例えば板厚制御やロール偏心
制御等を行なって圧延工程を制御する。
(実線)と従来のロードセルを用いる計測装置で計測し
た圧延荷重(破線)とを比較して示す図である。図4か
ら明らかなように、本実施の形態によると、従来の計測
装置よりも圧延荷重を精度良く計測できていることが分
かる。
み限定されるものではなく、幾多の変更または変形が可
能である。例えば、上述した実施の形態では、油圧シリ
ンダ2に位置検出手段32を設け、この位置検出手段3
2で検出したシリンダロッド位置を用いて機械要素を動
作させるのに要する力を算出するようにしたが、図3に
破線で示すように、油圧シリンダ制御弁8の弁開度を第
2演算回路33に取り込んで、機械要素を動作させるの
に要する力を算出することもできる。この場合には、油
の流速を求めることになるので、計測した圧力を用いて
ベルヌーイの式等に従って流速を演算してもよい。
出方法によれば、ロードセルを用いることなく、油圧シ
リンダにより機械要素を動作させるのに要する力を算出
すると共に、油圧シリンダのヘッド側およびロッド側の
圧力を計測してシリンダロッドにかかる力を算出して、
シリンダロッドにかかる力から機械要素を動作させるの
に要する力を減算して圧延荷重を算出するようにしたの
で、安価に、しかも保全上有利に実施することができ
る。
ば、上記のようにして算出された圧延荷重を用いて圧延
工程を制御するので、圧延材料を所望の板厚に正確に圧
延することができる。
圧延機の要部の構成を示す図である。
出する工程を説明するための図である。
延荷重算出装置の一例の構成を示す図である。
延荷重と従来のロードセルを用いる計測装置で計測した
圧延荷重とを比較して示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 油圧シリンダで駆動される圧下装置を有
する圧延機の圧延荷重を算出するにあたり、 上記油圧シリンダにより上記圧下装置の機械要素を動作
させるのに要する力を算出すると共に、 上記油圧シリンダのヘッド側およびロッド側の圧力を計
測してシリンダロッドにかかる力を算出し、 このシリンダロッドにかかる力から上記機械要素を動作
させるのに要する力を減算して圧延荷重を算出すること
を特徴とする圧延荷重算出方法。 - 【請求項2】 上記機械要素を動作させるのに要する力
は、上記機械要素の動的なモデルから、上記油圧シリン
ダの動作に関するシリンダロッド位置または油圧配管系
に設けられる制御弁の弁開度の実績値を用いて算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の圧延荷重算出方法。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の圧延荷重算出
方法により算出した圧延荷重を用いて圧延工程を制御す
ることを特徴とする圧延制御方法。
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JP2000073288A JP3456464B2 (ja) | 2000-03-16 | 2000-03-16 | 圧延荷重算出方法および圧延制御方法 |
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