JP3455438B2 - 真空マイクロ素子及びその製造方法 - Google Patents

真空マイクロ素子及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界放出型冷陰極
を有する真空マイクロ素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電界放出型の真空マイクロ素子はその高
速応答の可能性、耐放射線、耐高温特性の向上の可能
性、さらに高精細で自発光型のディスプレイの可能性な
どから、近年活発に研究開発が行われている。エミッタ
材料は電子親和力の小さい材料が使用されている。例え
ば、近年、ダイヤモンドの電子親和力が0に近いことが
見出され(例えばJ .Van 等、J .Vac .Sci .Techno
l .8,10,4, “1992" )、このダイヤモンドをエミッタ
材料にした真空マイクロ素子の形成方法が種々提案され
ている。
【0003】しかしながら、ダイヤモンドをエミッタ材
料に使用する場合、次の間題が生じる。即ち、ダイヤモ
ンドヘの電子の注入が非常に困難であると言うことであ
る。ダイヤモンドと電極材料である金属を直接接触させ
た場合のバンドプロファイルを図4aに示す。Ec、E
f、Evはそれぞれ伝導帯、フェルミ準位、価電子帯を
示し、Vacは真空準位を示す。同図に示すように電極
とダイヤモンドとの間に高いエネルギー障壁が生じ、電
子の注入に高いエネルギー(高電圧)が必要になる。こ
のため現在ではダイヤモンドの優れた特性である0に近
い電子親和力が生かされず、低電圧駆動が不可能とな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ダイヤモンドをエミッ
タ材料に使用する場合、電極とダイヤモンドとの間に高
いエネルギー障壁が生じ、電子の注入に高いエネルギー
(高電圧)が必要になる。このため現在ではダイヤモン
ドの優れた特性である0に近い電子親和力が生かされ
ず、低電圧駆動が不可能となる。
【0005】本発明は、エミッタ材料としてダイヤモン
ドを使用する場合、電子の注入を容易にし、ダイヤモン
ド本来の特性を十分活用可能な新しい真空マイクロ素子
およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、Si基
板に異方性エッチングなどによって形成した尖端型鋳型
にダイヤモンドグレーテッド層を形成することにある。
【0007】本発明は、電子を電界放出するエミッタ
と、その放出を制御するゲート電極とを有する真空マイ
クロ素子において、エミッタのバンドギャップを連続的
に変化させることを特徴とする真空マイクロ素子を提供
する。
【0008】本発明によれば、ダイヤモンドエミッタヘ
の電子の注入が客易となり、ダイヤモンドエミッタ層は
ダイヤモンドの本来の特性である低電圧での電子放出が
可能となる。
【0009】本発明では、上記真空マイクロ素子におい
てエミッタ材料として炭素系材料が用いられる。
【0010】本発明では、上記真空マイクロ素子におい
てエミッタ材料としてダイヤモンドが用いられる。
【0011】本発明では、上記真空マイクロ素子におい
てエミッタの先端部に向かってバンドギャップが広く設
定されている。
【0012】本発明は、第1 の基板に底部を尖鋭化した
凹部を形成する工程と、この第1 の基板上に少なくとも
凹部を覆う絶縁膜を形成する工程と、この絶縁膜上にバ
ンドギャップを連続的に変化させたエミッタ層を形成す
る工程と、このエミッタ層を前記第1の基板と第2の基
板とで挟むように第2の基板とエミッタ層を接着する工
程と、第1 の基板を除去して尖鋭化されたエミッタ層を
被覆する絶縁膜を露出する工程と、この露出した絶縁膜
上にゲート電極層を形成する工程と、尖鋭化されたエミ
ッタ層の頂部を被覆するゲート電極層及び絶縁膜を順次
エッチング除去する工程とを含む真空マイクロ素子の製
造方法を提供する。
【0013】本発明では、上記真空マイクロ素子の製造
方法において、バンドギャップを連続的に変化させたエ
ミッタ層を形成する工程は、基坂温度を連続的に減少す
ることにより行われる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0015】図1(a)乃至(i)は、本発明の実施の
形態に係わる真空マイクロ素子の製造過程の各工程にお
ける素子の断面図を示している。
【0016】先ず、図1(a)に示すように、第1の基
板101に底部を尖らせた凹部102を形成する。この
ような凹部の形成方法としては、以下に示すようなSi
単結晶基板の異方性エッチングを利用する方法が挙げら
れる。すなわち、まず(100)結晶方位のSi単結晶
基板上に、厚さ0.1μm程度の熱酸化SiO2層を形
成し、更にレジストをスピンコート法により塗布する。
次いで露光・現像が行われ、NH4F・HF混合溶液に
よりSiO2熱酸化膜のエッチングを行う。レジストが
除去された後、KOH水溶液を用いて異方性エッチング
を行なうことによりSi基板101上に逆ピラミッド状
の凹部102が形成される。
【0017】次に、図1(b)に示すように基板101
上にゲート絶縁層となる熱酸化膜103を形成し、次に
エミッタ層となるn型ダイヤモンドグレーデッド層10
4を形成する。本実施形態ではn型ダイヤモンドグレー
デッド層は熱フィラメント法を用いて形成した。n型ダ
イヤモンドグレーデッド層104は尿素をドーバントと
してアセトン中に溶解させて使用し、H2流量100sc
cm、アセトン流量0.5sccmからなる混合ガスを用い、
圧力150Torr、基板温度800℃とし、0.1μmの
厚みに形成した。この様に結晶性のよい所定の厚さの同
一組成のダイヤモンド層の領域を備えることにより、エ
ミッタの信頼性を向上させることができる。
【0018】次に、連続して基板温度を5℃/min の速
度で300℃まで減少させる。
【0019】この操作によって1μmから数μm程度の
グレーデッド層が形成される。また、n型ダイヤモンド
層を形成する際の基板温度800℃の保持時間を無しと
し、完全グレーデッド層のみでも問題はない。この様に
して連続的に組成が変化したダイヤモンドグレーデッド
層を得ることができる。
【0020】次に、エミッタ電極として金属をダイヤモ
ンドグレーテッド層上に形成する(図示せず)。金属材
料としてはチタン(Ti)、アルミニウム(Al)、ク
ロム(Cr)、モリブデン(Mo)、等が挙げられる。
電極用金属の成膜方法は電子ビーム蒸着法、スパッタ法
等があるが、本実施形態では電子ビーム蒸着法を用いて
形成した。ダイヤモンドグレーテッド層とエミッタ金属
電極間の抵抗を出来るだけ小さくするためさまざまな処
理が考えられる。例えば、ダイヤモンドグレーテッド層
104の表面のH2プラズマ処理による表面クリーニン
グ、高真空下での金属電極の形成などである。本実施形
態では、これら両者の処理を行った。ダイヤモンドグレ
ーテッド層104のH2プラズマ処理はRFプラズマに
よって行った。条件はH2ガスを100sccm流し、プラ
ズマ処理圧力を0.1Torr、RFパワーを300Wで3
0分行った。金属電極の材料はMoを用い、10−7To
rr台の真空中において電子ビーム蒸着法で形成した。
【0021】一方、第2の基板となる構造基板として背
面に厚さ0.3μmのAl層106を被覆したパイレッ
クスガラス基板(薄さ1mm)105を用意し、図1(c
)に示すように、ガラス基板105とSi基坂101
とをエミッタ材料であるn型ダイヤモンドグレーデッド
層104を介するように接着する。この接着法には、例
えは静電接着法を適用することができる。本実施形態以
外に構造基板としてSiや金属板などを用いてもよい。
ガラス基板105背面のAl層106をHNO3・CH
3COOH・HF混合液で除去した後、KOH水溶液等
でSi基板101のみをエッチングし、図1(d )に示
すようにゲート絶縁膜となる熱酸化膜103を露出させ
る。次にゲート電極層として例えばW層107を図1
(e )に示すように熱酸化膜103上に形成する。この
実施形態ではスパッタ法によりW層を厚さ0.5μm 形
成した。
【0022】さらに図1(f )に示すようにゲート電極
層107とゲート絶縁層である熱酸化膜103に覆われ
た凸部108の先端がわずかに隠れる程度に、レジスト
109を形成する。
【0023】以下の工程は既に出願した特開平6−36
682号と同一であり、図1 (g )に示すように酸素プ
ラズマによるドライエッチングを行い、ピラミッド状凸
部108に沿ったゲート電極層107の先端がある程度
現れるようにレジスト109をエッチングし、ついで図
1 (h )に示されるようピラミッド状凸部108に沿っ
たn型タイヤモンドグレーデッド層104の先端がある
程度現れるようにゲート電極層107をエッチングす
る。
【0024】次に、図1 (i )に示すように、ピラミッ
ド状凸部108の先端、この場合、エミッタ層であるn
型ダイヤモンドグレーテッド層104がある程度現われ
るように熱酸化膜である絶縁層103を弗化アンモニウ
ム溶液によりエッチングし、最後にレジスト109を除
去して、真空マイクロ素子が完成する。
【0025】真空マイクロ素子の素子構成は、上記実施
形態に限らずSiゲート真空マイクロ素子でも良い。S
iゲート真空マイクロ素子とは、例えば第1の基板10
1にp型Si基板を用い、n型不純物、例えば3×10
20から1021cm3程度の濃度のP(リン)を含む
リン拡散層をほぼ一様な厚さで例えば0.3μmの厚さ
に形成する。このリン拡散層は前述のSi基板をエッチ
ング除去する際に電気化学エッチングを行うと、エッチ
ング停止層として働き、そのままゲート電極層として利
用できる。また、Siゲートを用いると、Siが全てエ
ッチングされず、ゲート電極として残るためダイヤモン
ドが有する内部応力によって、第2の基板を接着した
後、Si基板101を全てエッチング除去することによ
る膜剥がれが生じる確率が非常に低くなる。
【0026】上記実施形態では、ダイヤモンドグレーテ
ッド層を熱フィラメント法を用いて作製したが、作製法
は熱フィラメント法に限ったものではない。平行平板型
RFプラズマ法、誘導コイル型RFプラズマ法、DCプ
ラズマ法、マイクロ波プラズマ法等を用いても作製可能
である。
【0027】マイクロ波CVD法によってダイヤモンド
グレーテッド層を作製する実施形態を以下に説明する。
【0028】マイクロ波電源は一般的に用いられる2.
45GHzの発信周波数を使用した。使用したガスは水
素ガス、炭素源としてはメタン(CH4)ガス、または
アセトン、メタノール、エタノール等の有機溶剤でも差
し支えない。N型のダイヤモンドグレーテッド層を作製
する場合は、ドーパントとして窒素(N2)ガス、アン
モニヤ(NH3)ガス、フォスヒン(PH3)ガス、ま
たは先の実施形態で記述した尿素、またはジメチルアミ
ン、ジェチルアミン等の薬品を上記した有機溶剤に溶か
して用いても良い。
【0029】本実施形態では、炭素源としてアセトン、
ドーパントとしてはジメチルアミンを用いた。ジメチル
アミンはアセトンに1%溶かした。H2ガス流量は20
0sccm、アセトンは0.5sccmとした。基板温度は80
0℃、マイクロ波パワー3kW、反応圧力100Torrと
し、基板上に0.1μmの結晶性の良いダイヤモンドを
形成する。
【0030】次に、基板温度を5℃/min の速度で30
0℃まで連続的に温度を下げる。この結果、数ミクロン
のグレーテッド層が形成される。グレーテッド層の形成
には、基板温度の連続減少のみならず、段階的に基板温
度を下げてゆく方法も可能である。例えば、基板温度を
800℃から750℃に減少させ、750℃で10分間
温度保持し、次に700℃に下げ10分温度保持する。
このように50℃間隔で10分間温度保持する。一定の
温度を保持している間のみ成膜を行うことにより段階的
なバンドギャップ不連続層を有するグレーデッド層が形
成される。この実施形態では、基板温度以外の膜形成条
件は固定しているが、適宜変化させても差し支えない。
例えば、反応圧力を基板温度減少に合わせて減少させる
方法も有効である。また、マイクロ波パワーを減少させ
ながら形成することも可能である。ダイヤモンドグレー
テッド層の作製にマイクロ波CVD法のみだけではな
く、他の成膜方法を組み合わせて用いても良い。例え
ば、図5に示すような装置構成において反応室の上下に
磁場発生装置を設け、電子のサイクロトロン共鳴を利用
した、所謂ECR法を使用する。ダイヤモンドをマイク
ロ波CVD法で作製し、グレーテッド層はECR法を用
いて形成する。
【0031】グレーテッド層の膜特性をその場で評価す
るために反応室に評価装置を設けることは非常に有効な
手段である。評価装置を設けた場合の実施形態を以下に
示す。
【0032】この実施形態では、プラズマ分光評価装置
とラマン分光評価装置を設ける方法が示されている。図
6に示すように反応室に評価装置を設置する。プラズマ
分光はダイヤモンド及びダイヤモンドグレーテッド層の
形成時にプラズマの発光を観察することで再現性の良い
膜を形成することが可能となる。ラマン分光評価はダイ
ヤモンドグレーテッド層のSp3軌道とSp2軌道の割
合の変化を観察することでバンドギャップの変化を間接
的に観察できる。即ち、図4(b)に示されるように8
00゜Cの雰囲気での成長によりエミッタの先端はダイ
ヤモンドとなり、ダイヤモンドの下層はダイヤモンド状
態からアモルファスカーボン状態へと遷移している。ダ
イヤモンドではSp3軌道が支配的であるが、アモルフ
ァスカーボンではSp2軌道の結合の割合が増え、エネ
ルギーギャップが減少する。即ち、エミッタのバンドギ
ャップを連続的に変化させている。図4(c)はエミッ
タに対向してアノードを設けた場合の電子放出素子の動
作を示すバンド図である。この図によると、グレーデッ
ド炭素エミッタ層を用いることにより電極からエミッタ
への電子のトンネル注入が容易になる。
【0033】評価装置は上述した2つの評価装置に限ら
ず、赤外分光(FT−IR)や電子エネルギー損失分光
(EELS)等を設けても良い。
【0034】この様な低電界放出型の真空マイクロ素子
の用途としては、各種デバイスが考えられる。例えば、
図1 (i )のエミッタ104に対向してアノード電極を
設けスイッチング用のパワーデバイスとして用いること
が可能である。
【0035】本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でいろいろ変形
して実施できる。例えば、n 型ダイヤモンドを形成する
際ドーバントに窒素を用いたがn型を形成するリンをド
ーバントに用いることも可能である。更に、低抵抗のp
型ダイヤモンドを用いても可能である。またゲート電極
層にタングステン(W)以外にもモリブデン(Mo)でも
可能である。また、本発明は、ダイヤモンドに限らず、
炭素系のワイドバンドギャップを有する材料に広く適用
が可能である。例えば、BCNヘテロダイヤモンドやS
iCなど炭素を含む材料系であれば、成膜過程でその供
給ガス組成などを変化させることによって、バックコン
タクト側の表面を連続的に炭素リッチにしていくことが
可能であり、更に、この炭素系層を上述のように連続的
にあるいは段階的に変化させてコンタクト・電荷注入が
容易な適度なバンドギャップを有する層や金属的な導電
性を示す層、具体的にはアモルファス炭素層や窒素など
をドープしたアモルファス炭素層、グラファイト層など
に連続的に変化させることができる。
【0036】次に、上記実施形態による真空マイクロ素
子を用いた平板型画像表示装置について図2の模式図を
用いて説明する。この実施形態の平板型画像表示装置は
図1(i )と同様の構成の、真空マイクロ素子のピラミ
ッド状エミッタが多数アレイ状に形成された(ここでは
便宜上1 つのエミッタで図示している)ガラス基板10
5(以下、真空マイクロ素子部100と記す)とこの基
板105と対向配置きれた蛍光体層203及びITO(I
ndium Tin Oxide)から成る透明電極(アノード電極)層
202が順次形成されたガラスフェースプレート201
とが所定の間隔を設けられており、これらにより真空筐
体が構成されている。すなわち真空マイクロ素子部10
0は真空筐体の一部として用いられている。この様な画
像表示装置によれば、低電圧でエミッタからの電子放出
が可能であり低消費電力化を図ることができる。
【0037】図3に示したのは、パワースイッチ応用の
実施例である。本実施例では、エミッタ層として極薄の
表面ダイヤモンド層301を用いており、その裏面に連
続してグレーテッド層302とエミッタ裏面電極層30
3が形成されている。更に、この例では、構造基板30
4として、導電性材料が用い装され、更に絶縁スペーサ
309を介してアノード電極308と向かい合わせ、全
体を減圧し、真空封止される。エミッタ外部端子からエ
ミッタに至るまでの電荷移動抵抗が低く、パワースイッ
チ用として重要なオン抵抗の小さい、高効率素子が得ら
れる。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明を用いることによ
り、ダイヤモンドエミッタに容易に電子が注入される。
このため電子親和力が0に近いと言うダイヤモンドなど
のワイドバンドギャップ炭素系材料エミッタの特性を最
大限に生かした、即ち低電圧において電子放出が可能な
真空マイクロ素子が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による真空マイクロ素子の
製造工程における素子構造の断面図。
【図2】本発明の一実施形態による平板型画像表示装置
の断面図
【図3】本発明の一実施形態によるパワースイッチ装置
の断面図
【図4】(a)ダイヤモンドと電極を直接接合した場合
のバンドプロファイルと(b)ダイヤモンドグレーテッ
ド層と電極を接合した場合のバンドプロファイル(電界
なしの場合)と(c)ダイヤモンドグレーテッド層と電
極を接合した場合のバンドプロファイル(電界印加時)
を示す図
【図5】本発明の一実施形態によるECRを備えたダイ
ヤモンド形成装置の概略構成図
【図6】本発明の一実施形態による評価装置を備えたダ
イヤモンド形成装置の概の他のゲート電極306等の形
成方法は前述の通りである。このようにして得たゲート
と集積されたエミッタは、図のように外部電極端子30
7に実略構成図
【符号の説明】
100…真空マイクロ素子部 101…Si基板 102…凹部 103…ゲート絶稼層 104…n型ダイヤモンドグレーデッド層 105…ガラス基板 106…Al層 107…ゲート電極層 108…凸部 109…レジスト 110…エミッタ電極層 201…フェースプレート 202…透明電極(アノード電極) 203…蛍光体層 301…エミッタ層 302…グレーテッド層 303…エミッタ裏面電極層 304…導電性構造基板 305…ゲート絶縁層 306…ゲート電極層 307…エミッタ外部端子 308…アノード電極 309…絶縁スペーサ 501…マイクロ波発生装置 502…上部磁場発生装置 503…下部磁場発生装置 504…基板 505…基板ホルダー 506…ターボ分子ポンプ 507…ロータリーポンプ 508…ガス導入口 601…Arレーザ 602…分光器 603…検出器 604…基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 和也 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平5−47296(JP,A) 特開 平5−198253(JP,A) 特開 平9−63465(JP,A) 特開 平7−254369(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 1/30 - 1/304 H01J 9/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子を電界放出するエミッタと、その放
    出を制御するゲート電極とを有する真空マイクロ素子に
    おいて、前記エミッタはSp3軌道が支配的であるダイ
    ヤモンドで形成される先端部とSP2軌道の結合の割合
    が増える層とで形成され、前記エミッタの先端部に向か
    ってバンドギャップが連続的に広くなっていることを特
    徴とする真空マイクロ素子。
  2. 【請求項2】 電子を電界放出するエミッタと、その放
    出を制御するゲート電極とを有する真空マイクロ素子に
    おいて、前記エミッタはダイヤモンドで形成される先端
    部とこの先端部の下層においてダイヤモンド状態からア
    モルファスカーボン状態に遷移している層とで形成さ
    れ、前記エミッタの先端部に向かってバンドギャップが
    連続的に広くなっていることを特徴とする真空マイクロ
    素子。
  3. 【請求項3】 第1の基板に底部を尖鋭化した凹部を形
    成する工程と、この第1の基板上に少なくとも前記凹部
    を覆う絶縁膜を形成する工程と、基坂温度を連続的に減
    少することにより、前記絶縁膜上にバンドギャップを連
    続的に変化させたエミッタ層を形成する工程と、このエ
    ミッタ層を前記第1の基板と第2の基板とで挟むように
    前記第2の基板と前記エミッタ層を接着する工程と、前
    記第1の基板を除去して尖鋭化されたエミッタ層を被覆
    する絶縁膜を露出する工程と、この露出した絶縁膜上に
    ゲート電極層を形成する工程と、前記尖鋭化されたエミ
    ッタ層の頂部を被覆するゲート電極層及び絶縁膜を順次
    エッチング除去する工程とを含む真空マイクロ素子の製
    造方法。
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