JP3453913B2 - オリゴマー分解性架橋型高分子、オリゴマー分解性架橋型高分子の成形体の製造方法及びオリゴマー分解性架橋型高分子の再利用方法 - Google Patents

オリゴマー分解性架橋型高分子、オリゴマー分解性架橋型高分子の成形体の製造方法及びオリゴマー分解性架橋型高分子の再利用方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エラストマー又はゴム
であるオリゴマー分解性架橋型高分子、オリゴマー分解
性架橋型高分子の成形体の製造方法及びオリゴマー分解
性架橋型高分子の再利用方法に関する。本発明は、エラ
ストマー又はゴムとして実用できる物性を維持しつつ、
その成形品の廃品、成形不良品、成形端材等を液状化し
て任意の形状に再成形するという再利用を繰り返すこと
ができる新規な架橋型高分子を提供しようとする。
【0002】
【従来の技術】
(従来技術1)U.S.P.4,882,399 号及びU.S.
P.5,260,411 号には、エポキシ樹脂又は付加型(熱硬
化型)ポリイミドの主鎖中にS−S結合を導入し、その
還元反応(−S−S−→−SH HS−)により樹脂を
低分子化(液状化)したり、逆に酸化反応(−SH H
S−→−S−S−)により樹脂を再硬化したりする技術
が開示されている。
【0003】(従来技術2)通常のいわゆる加硫ゴム
は、炭素主鎖からなる長い鎖状有機化合物の集合体であ
る生ゴムに、硫黄又は硫黄化合物を混合し、炭素主鎖間
に−S−結合,−S−S−結合,−S−S−S−結合等
の多種のS架橋結合を形成させてエラストマー又はゴム
の性状を示すようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術1及び
従来技術2は、仮にその成形品を一旦液状化して再成形
し、再度の利用に供しようとしたとき、それぞれに次の
ような問題点がある。
【0005】(従来技術1の問題点)S−S結合の導入
比ρ(高分子中のS−S結合の数:高分子中のモノマー
の数)が、ρ=1:1〜1:2程度であり、主鎖におけ
るS−S結合の導入密度が非常に高い。
【0006】なぜなら、エポキシ樹脂や熱硬化型ポリイ
ミドは元々高い架橋密度を必要とするものであり、これ
を主鎖部におけるS−S結合の開裂だけで液状化するた
めには、S−S結合を高密度に導入する必要があるから
であり、従って、S−S結合の導入比率が高い点は従来
技術1に不可避のものである。
【0007】その結果、S−S結合を短時間で開裂さ
せ、液状化させることが困難となる。なぜなら、高分子
材料の高密度の架橋により、S−S結合開裂剤の高分子
材料中への浸透が困難となり、反面、高密度のS−S結
合を短時間で開裂させるためには多量のS−S結合開裂
剤が高分子材料中へ浸透する必要があるからである。従
って、処理速度の面で実用性に欠ける技術である。
【0008】(従来技術2の問題点)炭素主鎖間に−S
−結合,−S−S−結合,−S−S−S−結合等の多種
のS架橋結合が形成されているために、これらの架橋を
同時に、有効に切断して液状化することが困難である。
とりわけ、−S−結合は切断し難く、液状化処理が容易
でない。そして過酷な条件で−S−結合を切断しようと
すると、炭素主鎖の結合まで切断されてしまい、再生材
料の物性が変化してしまうという問題もある。
【0009】(着眼点)本願発明者は、エラストマータ
イプやゴムタイプの架橋型高分子が、再成形のニーズが
高いのに、これを可能にする材料が提供されていない
点、一方、かかる高分子は再成形のニーズが高いのに、
これを可能にする材料が提供されていない点に着眼し
た。
【0010】(発明の目的)本願発明は、エラストマー
又はゴムであって、その本来の物性を損なうことなく液
状化と再成形を実用的に行うことができるオリゴマー分
解性架橋型高分子、かかるオリゴマー分解性架橋型高分
子の成形体の製造方法、及びオリゴマー分解性架橋型高
分子の再利用方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成) 上記課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記
載の発明)の構成は、流動状態を呈し得る程度のモノマ
ー重合度あるいは分子量を備えた重合体であるオリゴマ
ー部と、前記オリゴマー部同士の間に架橋結合を形成す
ることにより、流動状態を呈し得る程度の架橋オリゴマ
ー部を形成させた架橋部と、前記複数のオリゴマー部を
連結することにより高分子の主鎖部を形成させた連結部
と、からなるエラストマー又はゴムであり、前記架橋部
が、硫黄架橋又は過酸化物架橋であり、かつ、前記連結
部は、−Si−Si−結合、エステル結合、ジスルフィ
ド結合、フラン環とマレイミド環を前駆体とする結合、
クマリンとアントラセンを前駆体とする結合、アントラ
センを二量化させた結合のいずれかである、ことを特徴
とするオリゴマー分解性架橋型高分子である。
【0012】(第2発明の構成) 上記課題を解決するための本願第2発明(請求項に記
載の発明)の構成は、以下のプロセスのうち材料の不融
化を伴うプロセスを賦形手段による形状限定を与えた状
態で行う、との前提の下に以下の(1)〜(3)のプロ
セスを実施して、前記第1発明の高分子の成形体を得る
オリゴマー分解性架橋型高分子の成形体の製造方法であ
る。 (1)モノマーを重合させて請求項1に記載のオリゴマ
ー部を形成させるオリゴマー部形成プロセス。 (2)オリゴマー部の端部あるいは端部を構成すべきモ
ノマーと連結部とを結合させる連結部形成プロセス。 (3)オリゴマー部あるいは請求項1に記載の主鎖部間
に架橋結合を形成させる架橋部形成プロセス。
【0013】(第3発明の構成) 上記課題を解決するための本願第3発明(請求項に記
載の発明)の構成は、以下のプロセスのうち材料の不融
化を伴うプロセスを賦形手段による形状限定を与えた状
態で行う、との前提の下に以下の(1)〜(4)のプロ
セスを実施して、前記第1発明の高分子の成形体を得る
オリゴマー分解性架橋型高分子の成形体の製造方法であ
る。 (1)モノマーを重合させて請求項1に記載のオリゴマ
ー部を形成させるオリゴマー部形成プロセス。 (2)オリゴマー部の端部あるいは端部を構成すべきモ
ノマーと連結部の前駆体とを結合させる連結部準備プロ
セス。 (3)前記連結部の前駆体から連結部を形成させる連結
部完成プロセス。 (4)オリゴマー部あるいは請求項1に記載の主鎖部間
に架橋結合を形成させる架橋部形成プロセス。
【0014】(第4発明の構成) 上記課題を解決するための本願第4発明(請求項に記
載の発明)の構成は、前記第1発明のオリゴマー分解性
架橋型高分子の材料又は成形体、あるいはこれらが他種
材料中に混在した対象物に対し、以下のプロセスのうち
材料の不融化を伴うプロセスを賦形手段による形状限定
を与えた状態で行う、との前提の下に、少なくとも以下
の(a)〜(c)のプロセス、更に選択的に(d)のプ
ロセスを実施することを特徴とするオリゴマー分解性架
橋型高分子の再利用方法。 (a)前記オリゴマー分解性架橋型高分子における連結
部の化学結合を開裂させるための前記第1発明に記載の
所定の処理を施して、オリゴマー分解性架橋型高分子を
流動可能状態の架橋オリゴマー部の集合体とするオリゴ
マー化プロセス。 (b)流動可能状態の前記架橋オリゴマー部の集合体を
回収するオリゴマー部回収プロセス。 (c)前記の回収物に対して連結部の化学結合を再形成
させるための前記第1発明に記載の所定の処理を施す連
結部再生プロセス。 (d)前記(a)の処理により前記オリゴマー分解性架
橋型高分子における架橋結合も影響を受けていた場合に
は、その架橋結合を回復させるための処理を施す架橋部
再生プロセス。
【0015】
【作用】
(第1発明の作用)第1発明のオリゴマー分解性架橋型
高分子は、その連結部の化学結合を開裂させることによ
って液状化することができる。かかる液状化の際、前記
従来技術におけるような液状化の困難を伴わず、かつオ
リゴマー部を損傷させることがない。また、本発明のオ
リゴマー分解性架橋型高分子はエラストマー又はゴムで
あり、高い耐熱性や剛性を要求されない関係から、元
来、架橋部の密度が低い。従って、連結部結合の開裂剤
の浸透が高密度架橋によって阻害されることもない。
【0016】(第2発明の作用)第2発明においては、
オリゴマー部、架橋部及び連結部をそれぞれ形成するプ
ロセスを行うことにより、第1発明のオリゴマー分解性
架橋型高分子が構成される。そしてこれらの各プロセス
のうち、材料の不融化を伴うプロセスを賦形手段による
形状限定を与えた状態で行うため、前記オリゴマー分解
性架橋型高分子の成形体が構成される。
【0017】(第3発明の作用)第3発明においては、
連結部が、その前駆体の状態でオリゴマー部あるいはそ
れを構成するモノマーと結合した後に、連結部として完
成される、という場合において、オリゴマー部形成プロ
セス、架橋部形成プロセス、連結部準備プロセス及び連
結部完成プロセスをそれぞれ行うことにより、第1発明
のオリゴマー分解性架橋型高分子が構成される。そして
これらの各プロセスのうち、材料の不融化を伴うプロセ
スを賦形手段による形状限定を与えた状態で行うため、
前記オリゴマー分解性架橋型高分子の成形体が構成され
る。
【0018】また、第3発明は、連結部の化学結合が−
S−S−結合であり、架橋部が加硫架橋である場合にお
けるオリゴマー分解性架橋型高分子の有効な製造方法を
提供する。即ち、オリゴマー部形成プロセスの後、オリ
ゴマー部の端部に連結部の前駆体である−SH基を結合
させる連結部準備プロセスを行い、ついでオリゴマー部
に対して架橋部形成プロセスである加硫処理を行い、最
後に酸化反応により連結部の−S−S−結合を完成させ
る、という順序で高分子の合成を行えば、加硫処理の際
に連結部を形成すべき部位が−SHでブロックされてい
るために、ここに各種の加硫結合(−S−、−S−S
−、−S−S−S−等)がランダムに形成されることを
防止することができ、かつ連結部完成プロセスによって
連結部には−S−S−結合のみが確実に形成されるので
ある。
【0019】(第4発明の作用)第4発明において、オ
リゴマー化プロセスにより、オリゴマー分解性架橋型高
分子の材料又は成形体が流動可能状態の架橋オリゴマー
部の集合体とされ、他種材料中に混在していた場合にも
容易に回収される。そして、連結部再生プロセス、更に
必要な場合には架橋部再生プロセスを施すことによりオ
リゴマー分解性架橋型高分子の成形体が再度構成され
る。また、材料の不融化を伴うプロセスを賦形手段によ
る形状限定を与えた状態で行うため、前記オリゴマー分
解性架橋型高分子の成形体が構成される。
【0020】このような成形体の再生に当たり、前記従
来技術2におけるような再生材料の物性の変化を起こさ
ない。
【0021】
【発明の効果】
(第1発明の効果)第1発明のオリゴマー分解性架橋型
高分子は、連結部を導入することによっても、エラスト
マー又はゴムとしての物性を損なうことがない。そし
て、その物性を損なうことなく、かつ実用的な処理速度
で、その液状化及び再成形を行うことができる。
【0022】(第2発明の効果)第2発明の製造方法
は、第1発明のオリゴマー分解性架橋型高分子について
の有効な製造手段を提供する。
【0023】(第3発明の効果)第3発明の製造方法
は、第1発明のオリゴマー分解性架橋型高分子の連結部
が、その前駆体の状態でオリゴマー部あるいはそれを構
成するモノマーと結合した後に、連結部として完成され
る、という場合において、第1発明のオリゴマー分解性
架橋型高分子についての有効な製造手段を提供する。
【0024】(第4発明の効果)第4発明の再利用方法
は、第1発明のオリゴマー分解性架橋型高分子の廃棄材
料や成形体等からオリゴマー部の集合体を有効に回収し
て、オリゴマー分解性架橋型高分子の成形体を再生させ
る有効な手段を提供する。
【0025】
【実施態様】次に本願第1発明〜第4発明の実施態様に
ついて説明する。
【0026】〔第1発明の実施態様〕 (オリゴマー分解性架橋型高分子の実施態様)本願発明
のオリゴマー分解性架橋型高分子は、エラストマー又は
ゴムである。エラストマー又はゴムの種類には限定がな
く、例えば化学構造上でエラストマー又はゴムに分類さ
れるものや、いわゆるエラストマー様又はゴム様の物性
を示すものがいずれも含まれる。
【0027】特に以下の〜に列挙するものは、実使
用条件において良好なゴム弾性を示すので好ましい。な
お、一般的に、高分子の架橋密度が10%を超えるとゴ
ム弾性を示さなくなる。 ガラス転移点が0°C以下であるもの 架橋密度(高分子全体に対する架橋部の重量%)が
0.1〜10%のもの とりわけ、架橋密度が0.1〜5%のもの
【0028】また、分子構造としては、ガラス転移温度
以上の温度において、応力のかからない状態で無定形
(結晶状態をとらない)であるものも好ましい。
【0029】更に、特性としては、張力が加えられると
迅速に、かつエネルギーの散逸なく伸長(例えば数十%
〜数百%伸長)し、張力を除くと素早く収縮して元の長
さに回復するものも好ましい。
【0030】オリゴマー分解性架橋型高分子の、高分子
としてのタイプ別で言えば、単独重合体、ランダム共重
合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト重合
体のいずれのタイプのものに連結部と架橋部が導入され
たものであっても良い。
【0031】具体的な例としては、それぞれ架橋され
た、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、エ
チレン−プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、
クロロプレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、エピ
クロルヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、
塩素化ポリエチレン、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の
いずれのタイプのものに連結部が導入されたものであっ
ても良い。
【0032】(オリゴマー部の実施態様)オリゴマー部
のモノマー重合度あるいは分子量については、流動状態
を呈し得る程度であれば良い。ここに「流動状態」と
は、添加物を混入したり、賦形したりすることができる
可塑化状態を言う。温度も含めて実使用状態において現
に流動状態を示すものが特に好ましい。具体的な重合度
あるいは分子量については、発明の目的に適う限りにお
いてオリゴマー分解性架橋型高分子の種類に応じて個々
に定まるものであり、一律に規定することは困難であ
る。一例として、2量体あるいは分子量が500に満た
ないオリゴマー部や、数十量体あるいは分子量が10,
000程度以上のオリゴマー部を有効に使用できる場合
がある。
【0033】オリゴマー部は、必ずしもモノマーが鎖状
に結合されている必要はなく、いわゆる分枝状(ブラン
チ状)に結合されていても良い。
【0034】(架橋オリゴマー部の実施態様)架橋オリ
ゴマー部のモノマー重合度、架橋度あるいは分子量につ
いては、流動状態を呈し得る程度であれば良い。ここに
「流動状態」とは、添加物を混入したり、賦形したりす
ることができる可塑化状態を言う。温度も含めて実使用
状態において現に流動状態を示すものが特に好ましい。
具体的な重合度、架橋度あるいは分子量については、発
明の目的に適う限りにおいてオリゴマー分解性架橋型高
分子の種類に応じて個々に定まるものであり、一律に規
定することは困難である。
【0035】(添加剤の実施態様)オリゴマー分解性架
橋型高分子は、通常のエラストマー又はゴムに対してブ
レンドされることがある他種の高分子や、添加されるこ
とがある各種の添加物を含むことができる。このような
添加物の2,3の例として、加硫剤、加硫促進剤、カー
ボンブラック等の補強剤、増量のための充填剤、老化防
止剤、軟化剤等を挙げることができる。
【0036】(架橋部の実施態様)オリゴマー分解性架
橋型高分子の架橋部は、いわゆる「加硫」、即ち、−S
−、−S−S−、−S−S−S−等の硫黄架橋をもって
構成される場合が多い。但し、非硫黄架橋として、例え
ばラジカルを発生させて主鎖部の炭素−炭素間に架橋を
形成する過酸化物架橋を以て構成されても良い。
【0037】(連結部の実施態様)連結部は、オリゴマ
ー部におけるモノマー相互間の結合が開裂しない所定の
処理をもって開裂、再結合を繰り返し得る化学結合をも
ってオリゴマー部を連結するものでなければならない。
但し、オリゴマー部の化学結合の開裂処理により架橋部
の架橋結合が一部開裂することとなる場合を排除するも
のではない。例えば連結部の化学結合がジスルフィド結
合(−S−S−)であり、架橋部が硫黄架橋(−S−、
−S−S−、−S−S−S−等)をもって構成されてい
る場合等がこれに含まれる。
【0038】連結部の一例として、−Si−Si−結合
がある。この連結部は、モノクロルシリル基(−Si−
Cl)を有する化合物等を連結部構成用の化合物として
用いることにより導入することができる。この−Si−
Si−結合は、遠紫外光(254nm)の照射により開
裂させることができ、カップリング反応により再結合さ
せることができる。
【0039】連結部の他の一例として、エステル結合
(−C(=O)−O−)がある。この連結部は、例えば
カルボキシル基を有する化合物と水酸基を有する化合物
とを連結部構成用の化合物として用いることにより導入
することができる。このエステル結合は、加水分解反応
により開裂させることができ、脱水縮合反応により再結
合させることができる。なお、モノマー相互間が加水分
解され易い結合を有しているポリウレタン、ポリアミ
ド、ポリカーボネート、ポリエステル等については、連
結部をこの構成とすることは避けた方が良い。
【0040】連結部の他の一例として、前記したジスル
フィド結合(−S−S−)がある。この連結部はメルカ
プト基を有する化合物等を連結部構成用の化合物として
用いることにより導入することができる。ジスルフィド
結合は還元反応により開裂させることができ、酸化反応
により再結合させることができる。
【0041】連結部の他の一例として、フラン環とマレ
イミド環とを前駆体とする連結部がある。この連結部
は、一方のモノマーあるいはオリゴマーにはフリル基を
結合させておき、他方のモノマーあるいはオリゴマーに
はマレイミド基を結合させておくことによって、次の
「化1」に示すような Diels-Alder反応により開裂させ
たり再結合させたりすることができる。「化1」中でS
字状に表示した結合手はオリゴマーとの結合手を示し、
アルキレン基を介してオリゴマーと結合していても良
い。
【0042】
【化1】
【0043】連結部の他の一例として、クマリン、アン
トラセン等を前駆体とする連結部がある。この連結部
は、対のモノマーあるいはオリゴマーに、前駆体として
のクマリンあるいはアントラセンを結合させておき、次
の「化2」に示すような近紫外光を照射したもとでの光
二量化反応によって連結部を完成させるものである。
「化2」中でS字状に表示した結合手は、「化1」にお
ける場合と同じ意味である。
【0044】
【化2】
【0045】クマリン、アントラセン等を前駆体とする
連結部を用いたオリゴマー分解性高分子につき、これを
オリゴマー化する際には、照射光の波長を変えることに
より、前記光二量化反応の逆の反応を起こさせれば良
い。
【0046】〔第2、第3発明の実施態様〕 (第2、第3発明における各プロセスの順序)第2発明
における前記(1)〜(3)のプロセス、及び第3発明
における前記(1)〜(4)のプロセスについては、発
明の目的を達成し得る限りにおいて、その実行順序の先
後を問わない。可能な場合には、複数のプロセスを同時
並行的に実行することもできる。
【0047】各プロセスの実行順序の1,2の例とし
て、オリゴマー部形成プロセス→連結部形成プロセス→
賦形手段による形状限定→架橋部形成プロセスという順
序、あるいは、オリゴマー部形成プロセス→架橋部形成
プロセス→連結部準備プロセス→賦形手段による形状限
定→連結部完成プロセスという順序が考えられる。これ
らの例において、賦形手段による形状限定の後のプロセ
スは、例えば温度制御(加熱等)、マイクロ波等の外部
刺激の印加等により実行可能である。
【0048】連結部形成プロセス(あるいは連結部準備
プロセス及び連結部完成プロセス)と架橋部形成プロセ
スとの実行の先後関係は、実質的に可能な限りにおいて
任意に設定することができる。通常、この両プロセスが
完了した時点では既に材料が不融化しているので、そう
なる前の必要又は適切なステップにおいて、材料に賦形
手段による形状限定を与えておく必要がある。
【0049】(オリゴマー部形成プロセスの実施態様)
オリゴマー部形成プロセスは、オリゴマー分解性架橋型
高分子を構成すべき所定の重合度のオリゴマー部を、モ
ノマーの重合によって形成するプロセスである。このオ
リゴマー部は、その一端部あるいは両端部に、連結部と
の結合を形成するための官能基を備えていた方が良い場
合が多い。
【0050】オリゴマー部形成プロセスの有利な実施態
様の一つとして、リビング重合法がある。リビング重合
法は、周知のように、ある特定の重合開始剤及び重合条
件を用いることにより、単純な重合法では得られない以
下のような特徴ある重合体を得る方法である。 1)分子量分布の狭い、即ち重合度の揃った重合体が得
られる。 2)重合体の分子量を、数百以下の低分子量のオリゴマ
ーから、分子量が数十万以上の高分子量体に至る広い範
囲で任意にコントロールできる。 3)重合体の一方あるいは両方の端部に、連結部との結
合を形成させるための官能基を容易に導入することがで
きる。
【0051】このリビング重合法には、周知のようにカ
チオン重合法、アニオン重合法、ラジカル重合法、配位
重合法(ツィーグラーナッタ重合法又はメタセシス重合
法)があるが、そのいずれの方法を用いても良い。
【0052】オリゴマー部形成プロセスの他の実施態様
として、ラジカル重合開始剤を用いる方法がある。この
方法は、連結部との結合を形成し得る官能基を備えたラ
ジカル重合開始剤を用いてモノマーのラジカル重合を行
わせ、こうして成長したラジカル同士を反応させて、両
端に前記の官能基を備えたオリゴマー部を形成する方法
である。
【0053】オリゴマー部形成プロセスの他の実施態様
として、連鎖移動剤を利用したテロメリゼーション法が
ある。この方法は、例えば次の「化3」で示すように、
テローゲンX−Yとn個のモノマー(nM)を用いて重
合反応を起こさせ、テレケリオックオリゴマー(X−M
n −Y)を形成する方法である。
【0054】
【化3】
【0055】上記のラジカル重合開始剤を用いる方法と
連鎖移動剤を利用したテロメリゼーション法とを併用す
ると、より収率良く目的のオリゴマーを得ることができ
る。例えば、次の「化4」で示す4,4−アゾビス−4
−シアノ吉草酸をラジカル重合開始剤に用い、「化5」
で示すジチオグリコール酸を連鎖移動剤に用いて、スチ
レン等のモノマーのラジカル重合を行うと、両端にカル
ボキシル基を有するオリゴスチレンを形成することがで
きる。
【0056】
【化4】
【0057】
【化5】
【0058】オリゴマー部形成プロセスの他の実施態様
として、重縮合反応あるいは重付加反応を利用する方法
がある。この方法では、2種類のモノマーのうち一方の
モノマーの量を過剰にすることにより、オリゴマー部の
末端に連結部との結合が可能な特定の官能基を備えさせ
ることができる。例えば、次の「化6」で示すように、
ジアミンモノマーと酸無水物モノマーとの重縮合により
ポリイミドタイプのオリゴマー部を形成する場合、ジア
ミンモノマー成分を過剰に加えることにより、オリゴマ
ー部の両端をアミノ基とすることが可能である。
【0059】
【化6】
【0060】(連結部の形成、準備、完成プロセスの実
施態様)連結部形成プロセスは、オリゴマー部の端部と
連結部とを結合させるプロセスである。ここにおいて、
オリゴマー部は必ずしも完成している必要はなく、オリ
ゴマー部の端部を構成すべきモノマーが連結部と結合し
た後に、そのモノマーからオリゴマー部の重合が開始さ
れても良い。また、第2発明のように連結部が既に完成
されていても良いが、第3発明のように連結部準備プロ
セスとして連結部の前駆体がオリゴマー部と結合した後
に、連結部完成プロセスとしてその前駆体から連結部が
完成されても良い。
【0061】連結部形成プロセスの実施態様の一つとし
て、例えば、リビングアニオン重合法で合成したオリゴ
マー部と、連結部を構成するテトラメチルジクロロジシ
ランCl−Si(CH3 2 −Si(CH3 2 −Cl
とを反応させる方法がある。この場合、次の「化7」で
示すオリゴマー分解性高分子が得られる。「化7」中、
波線は一定の重合度のスチレンオリゴマー部を示す。
【0062】
【化7】
【0063】こうして形成されたオリゴマー分解性架橋
型高分子の主鎖部は、連結部のSi−Si結合の開裂、
再結合によりオリゴマー部への分解と、主鎖部の再生と
を繰り返すことができる。
【0064】連結部準備プロセスに引き続いて連結部完
成プロセスが行われる場合の実施態様の一つとして、例
えば「化8」に示すように、リビングアニオン重合法で
合成したオリゴマー部の両端部に連結部の前駆体である
ブロモアントラセンを結合させて重合を停止させ、対で
光二量化反応によってブロモアントラセンを二量化させ
て連結部を完成させる方法がある。「化8」中、波線は
一定の重合度のオリゴマー部を示す。
【0065】
【化8】
【0066】連結部準備プロセスに引き続いて連結部完
成プロセスが行われる場合の他の実施態様として、例え
ば、互いに結合可能な官能基A,Bをそれぞれ有する、
対のリビングカチオン重合剤とリビングアニオン重合剤
とからそれぞれオリゴマー重合を行わせ、一方の重合末
端の炭素カチオンと、他方の重合末端の炭素アニオンと
を結合させてオリゴマー部を形成させる方法がある。こ
れらのオリゴマーをその末端の官能基A,B間の結合に
より多数連結させると、オリゴマー分解性架橋型高分子
の主鎖部が形成される。
【0067】連結部準備プロセスに引き続いて連結部完
成プロセスが行われる場合の更に他の実施態様として、
オリゴマーの両端部に互いに異なる連結部前駆体が結合
される場合がある。例えば次の「化9」に示すように、
アセトキシビニルエーテルのHI付加体を重合開始剤と
してリビングカチオン重合でオリゴマーを合成した後、
ナトリウムマロン酸エチルNa−CH(COOC
2 5 2 によって重合を停止し、その後に加水分解を
行うと、一端に水酸基、他端にカルボキシル基を有する
オリゴマーが合成される。そして、連結部完成プロセス
として、これらのオリゴマーを相互にエステル結合によ
り連結させれば、オリゴマー分解性架橋型高分子の主鎖
部を得る。この主鎖部は、上記エステル結合の加水分解
によりオリゴマー部に分解することができる。
【0068】
【化9】
【0069】連結部準備プロセスに引き続いて連結部完
成プロセスが行われる場合の更に他の実施態様として、
両端に同一の官能基Aを備えたオリゴマーと、両端に同
一の官能基B(官能基Aと官能基Bとは互いに結合した
り開裂したりできる)を備えたオリゴマーとの2種類の
オリゴマーを調製し、これらのオリゴマーを、その官能
基Aと官能基Bとの反応により連結させてオリゴマー分
解性架橋型高分子の主鎖部を得る場合がある。例えば、
連結部準備プロセスとして、両端に水酸基を有するオリ
ゴマーと両端にカルボキシル基を有するオリゴマーとを
調製し、連結部完成プロセスとしてこれらのオリゴマー
を相互にエステル結合により連結させれば、オリゴマー
分解性架橋型高分子の主鎖部を得る。この主鎖部は、上
記エステル結合の加水分解によりオリゴマー部に分解す
ることができる。
【0070】(上記各プロセスにおける主鎖部の実施態
様)以上に述べたオリゴマー部形成プロセス、連結部形
成プロセス、連結部準備プロセス、連結部完成プロセス
の各実施態様のいずれにおいても、オリゴマー部が直鎖
状であっても、分枝状(ブランチ状)であっても良い。
【0071】(架橋部形成プロセスの実施態様)架橋部
形成プロセスは、前記した「架橋オリゴマー部の実施態
様」や「架橋部の実施態様」に従って行われる。
【0072】〔第4発明の実施態様〕 (オリゴマー化プロセスの実施態様)オリゴマー化プロ
セスは、オリゴマー分解性架橋型高分子における連結部
の化学結合を開裂させる処理を施して、オリゴマー分解
性架橋型高分子を流動可能状態の架橋オリゴマー部の集
合体とするプロセスである。このプロセスにおいて、架
橋部の架橋結合も影響を受け、その一部が開裂すること
もあり得る。
【0073】連結部の化学結合を開裂させる処理は、既
に述べたように連結部の化学結合の種類に応じて様々で
あるが、一般的には、熱分解、遠紫外光〜可視光による
光分解、加水分解、メタノールやグリコール等による加
溶媒分解、酸化−還元系や照射光波長の変換による可逆
反応の利用、等のうちから好適なものを選択すれば良
い。
【0074】(オリゴマー部回収プロセスの実施態様)
オリゴマー部回収プロセスは、前記オリゴマー化プロセ
スで得られた架橋オリゴマー部の、流動性あるいは溶媒
に対する溶解性における他種材料との差異を利用して、
当該架橋オリゴマー部を分別するプロセスである。
【0075】例えば、各種の高分子材料が混在する廃棄
物に対してオリゴマー化プロセスを行うと、通常はオリ
ゴマー分解性架橋型高分子のみが架橋オリゴマー化さ
れ、低分子量化する。その結果、第1に、当該架橋オリ
ゴマーは廃棄物中の他種の高分子材料に比較して顕著に
流動性が向上するので、メッシュ板を用いた濾過、ある
いはデカンテーション等の方法により架橋オリゴマーを
分別することができる。第2に、当該架橋オリゴマーは
廃棄物中の他種の高分子材料に比較して種々の溶媒に対
する溶解性が向上するので、特定の溶媒を用いて当該架
橋オリゴマーのみを抽出することにより分別することが
できる。
【0076】第4発明における再生プロセス、及び架橋
結合を回復させるための処理は、前記した連結部形成プ
ロセス、連結部準備プロセス、連結部完成プロセス、架
橋部形成プロセスに準じて必要な操作を行えば良い。
【0077】
【実施例】次に、本願第1発明〜第4発明の実施例につ
いて説明する。
【0078】(実施例1)2つのフラスコ中にそれぞ
れ、ナトリウム(460mg、20mmol)とナフタ
レン(2.56g、20mmol)とのTHF(テトラ
ヒドロフラン)溶液を仕込み、両者を室温で2時間攪拌
することにより、ナトリウム−ナフタレン錯体を調製し
た。この溶液にイソプレン(68g、1mol)のTH
F溶液を加え、1時間反応を行って、両末端が炭素のア
ニオンである両末端アニオンポリイソプレンオリゴマー
を合成した。
【0079】上記の両末端アニオンポリイソプレンオリ
ゴマー溶液を2分し、一方の溶液には25mmolの
「化10」の化合物を加えた後、1時間攪拌して、分子
量が約3,600の、両末端に連結部の前駆体としての
フラン環が導入された「化11」に示すポリイソプレン
オリゴマー(オリゴマーA)を得た。
【0080】
【化10】
【0081】
【化11】
【0082】上記の他一方の溶液には25mmolの
「化12」の化合物を加えた後、1時間攪拌して、分子
量が約3,500の、両末端に連結部の前駆体としての
マレイミド環が導入された「化13」に示すポリイソプ
レンオリゴマー(オリゴマーB)を得た。
【0083】
【化12】
【0084】
【化13】
【0085】オリゴマーAとオリゴマーBとの溶液を混
合し、50°Cで20時間反応させたところ、オリゴマ
ーAとオリゴマーBとが、その末端のフラン環とマレイ
ミド環との Diels-Alder反応により形成された連結部を
もって連結された、分子量約25万の鎖状ポリマーを得
た。
【0086】上記の鎖状ポリマー100重量部に、硫黄
2重量部、加硫促進剤としてノクセラー NS−P(大
内新興化学製、物質名はN−tert−ブチル−2−ベンゾ
チアゾリルスルフェンアミド)を1重量部、酸化亜鉛3
重量部、ステアリン酸2重量部を加え、混練によりいわ
ゆる加硫を行い、図1にその高分子構造の一部を示すオ
リゴマー分解性架橋型高分子(架橋ポリイソプレン型)
を調製した。図1において、波線で示す部分は上記のポ
リイソプレンオリゴマーを、白抜きの四角形は上記の連
結部を、−S−や−S−S−は加硫による架橋部を、そ
れぞれ示す。
【0087】上記の混練物より、プレス成形により厚さ
5mmの30cm×30cmのシートを作製し、このシ
ートからJIS−K6301に準じてダンベル型試験片
を切り出し、引張試験を行った。その結果を表1に「初
期品」として示す。
【0088】
【表1】
【0089】本例に対応する比較例1として、連結部を
含まない市販の加硫ポリイソプレン(数平均分子量約2
5万)の引張試験に係る物性値を、表1に併せて示し
た。本例のオリゴマー分解性架橋型高分子は、引張強度
においても、引張伸びにおいても、市販の加硫ポリイソ
プレンと同程度の物性値を示している。
【0090】次に、本例のオリゴマー分解性架橋型高分
子につき、オリゴマー化プロセスとして、130°Cで
1時間加熱して、逆 Diels-Alder反応による分解を行っ
たところ、粘度が著しく低下した。その理由は、オリゴ
マー分解性架橋型高分子の連結部が分解され、オリゴマ
ーA、オリゴマーBの架橋体の集合物になったためであ
ると考えられる。このような粘度低下の結果、例えば他
種の塵芥等の混在廃棄物中からこのオリゴマー架橋体を
分別することは容易であると思われる。
【0091】上記逆 Diels-Alder反応による分解物につ
き、再生プロセスとして、これを一定形状のキャビティ
を有する金型に流し込み、40°Cで1時間加熱して D
iels-Alder反応を起こさせた。すると、連結部が再度形
成され、成形体が得られた。この成形体の引張試験の結
果を表1に「再生品」として示すが、初期品と同等の物
性を示した。
【0092】なお、比較例2として、比較例1の加硫ポ
リイソプレンを本例の上記オリゴマー化プロセスと同じ
条件(130°Cで1時間加熱)で処理したが、粘度の
低下や流動化が全く起こらず、従って再成形することも
できなかった。
【0093】(実施例2)実施例1と同じ両末端アニオ
ンポリイソプレンオリゴマーのTHF溶液に「化14」
の化合物を10mmolとなるように加えて1時間攪拌
し、「化14」の化合物の両端の臭素をオリゴマーで置
換する反応により、両末端アニオンポリイソプレンオリ
ゴマーが、「化14」の化合物を連結部として(−S−
S−結合が連結部結合となる)多数連結された、数平均
分子量が約25万の鎖状ポリマーを得た。
【0094】
【化14】
【0095】そして、上記の鎖状ポリマーに実施例1と
同じ加硫処理を行い、オリゴマー分解性架橋型高分子
(架橋ポリイソプレン型)を調製した。次に、加硫混練
物から実施例1と同じシートを成形し、かつ同じ試験片
を作製して(実施例2の初期品)、実施例1と同じ試験
を行った。その結果は、引張強度が240kg/cm2、引張
伸びが640%であり、市販品である前記比較例1と同
等の物性を示した。
【0096】続いて、上記の加硫混練物を微粉砕し、ジ
オキサン中で、トリブチルフォスフィンで1時間加熱還
流(〜100度C)処理した。この処理により連結部結
合である−S−S−結合が切断されてオリゴマーの架橋
体の集合物を生成すると共に、加硫処理による架橋結合
のうち−S−S−結合タイプのものも切断されたと推定
されるが、微粉砕物は流動体化し、有機溶媒に可溶とな
った。
【0097】上記の流動体を金型に流し込み、150度
Cで10分間加熱したところ、再度硬化し、再生品の成
形体が得られた(実施例2の再生品)。そしてこの成形
体の物性を実施例1と同じ条件で試験したところ、引張
強度が270kg/cm2、引張伸びが580%であり、実施
例2の初期品とほぼ同等であった。従って、再生処理に
より、連結部結合が再度形成されると共に、一旦切断さ
れた−S−S−結合タイプの架橋結合も再形成されたも
のと推定される。
【0098】実施例2に対応する比較例3として、連結
部を含まない市販の加硫ポリイソプレン(数平均分子量
約25万)を実施例2と同じ条件で加熱還流処理したと
ころ、架橋結合の一部が切断したものと推定され、低分
子量化した。しかし、粘性の低下度合いが不十分であ
り、再成形することはできなかった。
【0099】次に比較例4として、前記市販の加硫ポリ
イソプレンを微粉砕し、ジフェニルジスルフィドを加
え、オートクレーブ中、160°Cで5時間加熱処理し
たところ、再成形可能な程度に低粘度化した。その理由
は、処理条件が厳しかったために架橋結合が−S−S−
結合のみでなく、−S−結合や−S−S−S−結合も切
断されたためと考えられる。
【0100】しかし、上記の低粘度化物に硫黄を加えて
再加硫した材料の物性は、実施例1と同じ条件の試験
で、引張強度が120kg/cm2、引張伸びが275%とい
う低い値に止まった。その理由は、前記の低粘度化処理
の際に、処理条件が厳しいためにイソプレン主鎖の切断
も起こってしまい、この主鎖の切断は再加硫によって回
復しないためである、と考えられる。
【0101】(実施例3)実施例1と同じ両末端アニオ
ンポリイソプレンオリゴマーのTHF溶液に「化15」
の化合物を50mmolとなるように加えて1時間攪拌
し、両末端にシクロペンタジエニル環を有するポリイソ
プレンオリゴマーを得た。このオリゴマー同士を50°
Cで15時間反応させ、数平均分子量が約27万の鎖状
ポリマーを得た。
【0102】
【化15】
【0103】そして、上記の鎖状ポリマーに実施例1と
同じ加硫処理を行い、オリゴマー分解性架橋型高分子
(架橋ポリイソプレン型)を調製した。次に、加硫混練
物から実施例1と同じシートを成形し、かつ同じ試験片
を作製して(実施例3の初期品)、実施例1と同じ試験
を行った。その結果は、引張強度が250kg/cm2、引張
伸びが620%であり、市販品である前記比較例1と同
等の物性を示した。
【0104】続いて、上記の加硫混練物を微粉砕し、1
50°Cで1時間加熱という連結部結合の切断処理を行
って低粘度化させた後、これを金型に流し込み、50°
Cで1時間加熱という連結部の再形成処理を行って再度
硬化し、再生品の成形体を得た(実施例3の再生品)。
そしてこの成形体の物性を実施例1と同じ条件で試験し
たところ、引張強度が230kg/cm2、引張伸びが600
%であり、実施例3の初期品とほぼ同等であった。
【0105】(実施例4)モノマーをイソプレンからブ
タジエンに変えた点以外は実施例1と全く同様に行っ
た。本例において、初期品の物性値において、引張強度
が200kg/cm2、引張伸びが500%であり、再生品の
物性値において、引張強度が175kg/cm2、引張伸びが
400%であった。
【0106】なお、比較例5として、市販の連結部を含
まない加硫ポリブタジエンの物性値は、引張強度が17
5kg/cm2、引張伸びが400%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のオリゴマー分解性架橋型高分子の構
造を模式的に示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 岡田 茜 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1株式会社 豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 平7−247364(JP,A) 特開 平7−247320(JP,A) 特開 平5−262808(JP,A) 特開 昭59−187005(JP,A) 特開 昭57−200403(JP,A) 特開 昭56−22429(JP,A) 特開 昭54−6083(JP,A) 特開 平5−247153(JP,A) 特表 平9−507507(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 8/00 - 8/50

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動状態を呈し得る程度のモノマー重合
    度あるいは分子量を備えた重合体であるオリゴマー部
    と、 前記オリゴマー部同士の間に架橋結合を形成することに
    より、流動状態を呈し得る程度の架橋オリゴマー部を形
    成させた架橋部と、 前記複数のオリゴマー部を連結することにより高分子の
    主鎖部を形成させた連結部と、 からなるエラストマー又はゴムであり、前記架橋部が、硫黄架橋又は過酸化物架橋であり、 かつ、前記連結部は、−Si−Si−結合、エステル結
    合、ジスルフィド結合、フラン環とマレイミド環を前駆
    体とする結合、クマリンとアントラセンを前駆体とする
    結合、アントラセンを二量化させた結合のいずれかであ
    る、 ことを特徴とするオリゴマー分解性架橋型高分子。
  2. 【請求項2】 ガラス転移点が0℃以下であり、架橋密
    度(高分子全体に対する架橋部の重量%)が0.1〜1
    0%である、請求項1に記載のオリゴマー分解性架橋型
    高分子。
  3. 【請求項3】 架橋密度が0.1〜5%である、請求項
    2に記載のオリゴマー分解性架橋型高分子。
  4. 【請求項4】 オリゴマー分解性架橋型高分子が、ブタ
    ジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、エチレン−
    プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプ
    レンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、エピクロルヒ
    ドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポ
    リエチレン、シリコーンゴム、フッ素ゴムからなる、請
    求項1から請求項3のいずれかに記載のオリゴマー分解
    性架橋型高分子。
  5. 【請求項5】 以下のプロセスのうち材料の不融化を伴
    うプロセスを賦形手段による形状限定を与えた状態で行
    う、との前提の下に以下の(1)〜(3)のプロセスを
    実施して、請求項1に記載の高分子の成形体を得ること
    を特徴とするオリゴマー分解性架橋型高分子の成形体の
    製造方法。 (1)モノマーを重合させて請求項1に記載のオリゴマ
    ー部を形成させるオリゴマー部形成プロセス。 (2)オリゴマー部の端部あるいは端部を構成すべきモ
    ノマーと連結部とを結合させる連結部形成プロセス。 (3)オリゴマー部あるいは請求項1に記載の主鎖部間
    に架橋結合を形成させる架橋部形成プロセス。
  6. 【請求項6】 以下のプロセスのうち材料の不融化を伴
    うプロセスを賦形手段による形状限定を与えた状態で行
    う、との前提の下に以下の(1)〜(4)のプロセスを
    実施して、請求項1に記載の高分子の成形体を得ること
    を特徴とするオリゴマー分解性架橋型高分子の成形体の
    製造方法。 (1)モノマーを重合させて請求項1に記載のオリゴマ
    ー部を形成させるオリゴマー部形成プロセス。 (2)オリゴマー部の端部あるいは端部を構成すべきモ
    ノマーと連結部の前駆体とを結合させる連結部準備プロ
    セス。 (3)前記連結部の前駆体から連結部を形成させる連結
    部完成プロセス。 (4)オリゴマー部あるいは請求項1に記載の主鎖部間
    に架橋結合を形成させる架橋部形成プロセス。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のオリゴマー分解性架橋
    型高分子の材料又は成形体、あるいはこれらが他種材料
    中に混在した対象物に対し、以下のプロセスのうち材料
    の不融化を伴うプロセスを賦形手段による形状限定を与
    えた状態で行う、との前提の下に、少なくとも以下の
    (a)〜(c)のプロセス、更に選択的に(d)のプロ
    セスを実施することを特徴とするオリゴマー分解性架橋
    型高分子の再利用方法。 (a)前記オリゴマー分解性架橋型高分子における連結
    部の化学結合を開裂させるための請求項1に記載の所定
    の処理を施して、オリゴマー分解性架橋型高分子を流動
    可能状態の架橋オリゴマー部の集合体とするオリゴマー
    化プロセス。 (b)流動可能状態の前記架橋オリゴマー部の集合体を
    回収するオリゴマー部回収プロセス。 (c)前記の回収物に対して連結部の化学結合を再形成
    させるための請求項1に記載の所定の処理を施す連結部
    再生プロセス。 (d)前記(a)の処理により前記オリゴマー分解性架
    橋型高分子における架橋結合も影響を受けていた場合に
    は、その架橋結合を回復させるための処理を施す架橋部
    再生プロセス。
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