JP3453706B2 - 管理型廃棄物処分設備及び処分法 - Google Patents
管理型廃棄物処分設備及び処分法Info
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Description
れる管理型廃棄物処分設備及び管理型廃棄物処分法に関
するものである。
埋立処分されたときに分解・溶出などの変化に伴い、汚
水やガスが発生環境を汚染することがあるため、充分な
管理を必要とする。このため、管理型処分場は廃棄物を
貯留する擁壁や浸出水による地下水汚染を防止するため
の遮水工、埋立地の浸出水を集める集水設備、集水した
浸出水を処理する浸出水処分設備及び発生ガスを排除す
る設備などによって施設が構成されている。
物処理施設では、埋立地の地盤に遮水工を施し、ここに
廃棄物を投棄した後、土砂によって埋立る。このため、
埋立地に降った雨水や、埋立地に流れ込む地表水が廃棄
物層を通過しつつ廃棄物を洗い流すために、浸出水は高
BOD、高CODの汚水となるために、高度の水処理施
設を必要とする。
余儀なくされ、長期の水処理施設の運営費は結果的に国
又は地方の財政を圧迫することとなる。
トや合成ゴム系シートを施工する遮水シート工法が費用
の面で圧倒的に多く採用されるが、埋立廃棄物の種類や
荷重、埋立地の自然条件等によって長期の使用に耐えら
れず、遮水工としての信頼性に欠ける問題があり、信頼
性のある強固な遮水工は、当然のことながら、建設費用
を高め、先の水処理施設の運営費も加算されることとな
る。
処理施設を不要とする管理型廃棄物処分設備及び管理型
廃棄物処分法を得ることを目的とする。
明に係る管理型廃棄物処分設備は、陸上で埋立処分され
る管理型廃棄物処分設備において、略水平に転圧された
廃棄物層と該廃棄物層を覆う覆土層との各層が上部開口
位置近傍まで積層され、内部の廃棄物の流出及び外部か
らの水の侵入を遮蔽するコンクリート製の器状施設と、
該器状施設の上部開口への水の侵入を遮断して閉塞する
コンクリート製の蓋状施設と、が一体として地中に埋設
されてなり、 前記蓋状施設の周縁に、前記器状施設の上
部開口をその外縁側壁上部まで回り込んで覆う垂れ縁が
一体形成されているものである。
棄物処分設備は、請求項1に記載された蓋状施設で閉塞
した器状施設内部に連通するガス抜き孔を更に備えたも
のである。
棄物処分法は、上部開口を露呈させて内部の廃棄物から
の浸出水の漏出及び外部からの水の侵入を遮蔽するコン
クリート製の器状施設を建設する工程と、前記上部開口
への雨水の侵入を防止する屋根施設を建設する工程と、
前記器状施設内部に廃棄物を搬入して施設内部に転圧し
ながら略水平に広げて廃棄物層を形成する工程と、前記
廃棄物層の上に粘土又は土を転圧しながら略水平に広げ
て覆土層を形成する工程と、前記廃棄物層を形成する工
程と前記覆土層を形成する工程とを繰り返し、器状施設
の上部開口位置近傍まで各層を積層させた後、前記器状
施設の上部開口への水を遮断して閉塞するコンクリート
製の蓋状施設を建設する工程と、前記屋根施設を撤去す
る工程と、前記蓋状施設上に土をかぶせて、前記器状施
設と蓋状施設とを地中に埋設する工程とを備え、 前記屋
根施設の撤去工程が、別の器状施設の建設工程に含まれ
る屋根施設の建設工程と同時に行われる方法である。
棄物処分法は、請求項3に記載された蓋状施設の建設工
程が、器状施設内部に連通するガス抜き孔を形成する工
程を含む方法である。
棄物処分法は、請求項3に記載された屋根施設の建設工
程が、上部開口への地表水の侵入を防止する排水施設を
建設する工程を含む方法である。
及びそれから発生する有害物質を含む浸出水の漏出及び
外部からの水の侵入を遮蔽するコンクリート製の器状施
設と、該器状施設の上部開口からの雨水、地下水或いは
地表水等の水の侵入を遮断して閉塞するコンクリート製
の蓋状施設とを備えるものであるため、廃棄物を通過す
る水の内外移動を全て防止する。これにより、廃棄物中
の有害物質を含んだ浸出水の外部への漏出を実質的にな
くすことができ、長期の運営を余儀なくされる水処理施
設を不要とすることができる。また、処分設備を埋め立
てた後の平地は、特別な処理施設を不要としているた
め、公園等に利用することも可能である。
廃棄物からの浸出水の漏出及び外部からの水の侵入を遮
蔽するものであればよく、経年的な強度及び遮蔽効果を
達成させるために、コンクリート製とする。また、更な
る長期的な強度及び遮蔽効果を達成させるために、好ま
しくは鉄筋コンクリート製とする。更に、器状施設の内
側に更にゴムシート、ビニールシート等の遮水層の形成
を施す簡略な遮水工も必要に応じて行うこともできる。
せてどのような形状とすることも可能であるが、ダンプ
車両による廃棄物の投棄作業のし易さ等を考慮して、平
面形状が矩形の器状とし、内法は直方体形状とする。
部開口への雨水、地下水及び地表水の侵入を遮断して閉
塞するものであればよく、経年的な強度及び遮蔽効果を
達成させるために、コンクリート製とする。また、更な
る長期的な強度及び遮蔽効果を達成させるために、好ま
しくは鉄筋コンクリート製とする。更に、器状施設と一
体とした際に、内側となる下面部分に更にゴムシート、
ビニールシート等の遮水層を形成する簡略な遮水工も必
要に応じて行うこともできる。
に合わせて作製される。小規模のものでは、予め器状施
設及び蓋状施設を作製し、廃棄物及び土砂の層を積層さ
せた後に、蓋状施設をクレーン等で吊って一体とすれば
よいし、大規模のものでは、器状施設を建設して廃棄物
及び土砂の層を積層させた後、この上に蓋状施設を建設
する工法をとってもよい。
設の周縁に、前記器状施設の上部開口から外側壁上部ま
で回り込んで覆う垂れ縁が形成されているものは、雨
水、地表水及び地下水の施設内部への侵入を長期にわた
って阻止することができる。
物の経年的な保管の際に、分解してガスが発生する場合
がある。このため、好ましくは、蓋状施設で閉塞した器
状施設内部に連通するガス抜き孔を更に備える。
を露呈させて内部の廃棄物からの浸出水の漏出及び外部
からの水の侵入を遮蔽するコンクリート製の器状施設を
建設する工程と、前記上部開口への雨水の侵入を防止す
る屋根施設を建設する工程と、前記器状施設内部に廃棄
物を搬入して施設内部に転圧しながら略水平に広げて廃
棄物層を形成する工程と、前記廃棄物層の上に粘土又は
土を転圧しながら略水平に広げて覆土層を形成する工程
と、前記廃棄物層を形成する工程と前記覆土層を形成す
る工程とを繰り返し、器状施設の上部開口位置近傍まで
各層を積層させた後、前記器状施設の上部開口への水の
侵入を遮断して閉塞するコンクリート製の蓋状施設を建
設する工程と、前記屋根施設を撤去する工程と、前記蓋
状施設上に土をかぶせて、前記器状施設と蓋状施設とを
地中に埋設する工程とを備える。
質的になくすことができ、長期の運営を余儀なくされる
水処理施設を不要とすることができ、また、処分設備を
埋め立てた後の平地は、特別な処理施設を不要としてい
るため、公園等に利用することも可能な管理型廃棄物処
分設備を得ることができる。尚、廃棄物及び粘土又は土
を施設内部へ搬入し、これを転圧して廃棄物層及び覆土
層を形成させる際には、屋根が器状施設を覆っているた
め、不要な雨水の浸入を防止することができる。
ましくは、蓋状施設の建設工程が、器状施設内部に連通
するガス抜き孔を形成する工程を含むため、蓋状施設で
閉塞した器状施設内部に連通するガス抜き孔を遅滞なく
形成することができる。
は、好ましくは、屋根施設の建設工程が、上部開口への
地表水の侵入を防止する排水施設を建設する工程を含む
ため、廃棄物及び土又は粘土の搬入の際に雨水の浸入を
防止することができる。
は、好ましくは、屋根施設の撤去工程が、別の器状施設
の建設工程に含まれる屋根施設の建設工程と同時に行わ
れるため、一つの屋根施設の資材で遅滞なく廃棄物及び
土又は粘土の搬入の際に雨水の浸入を防止することがで
きる。
施例の概要を示す説明図である。図2は図1に示した管
理型廃棄物処分設備の平面図である。図3は器状施設の
断面図であり、a図は器状施設の建設工程の状態を示
し、b図は廃棄物層及び複素層の形成工程の状態を示
す。図に示す通り、本管理型廃棄物処分設備(1) は、鉄
筋コンクリート製の器状施設(2) と、この器状施設(2)
の上部開口を閉塞する鉄筋コンクリート製の蓋状施設
(3) とを備える。
クリートで形成されているため、地中に埋設されて数十
年〜百数十年もの長期にわたって内部の廃棄物からの浸
出水の漏出及び外部からの地下水及び地表水等の侵入を
遮蔽して閉塞状態を保つことが可能である。また、蓋状
施設(3) の周縁には、器状施設(2) の上部開口をその外
縁側壁上部まで回り込んで覆う垂れ縁(4) が形成されて
いるため、外部からの水の侵入に対して確実な閉塞が可
能となる。
の通りである。 (1) 掘削をする。 (2) 予定通りの掘削の後、転圧をして地盤を固める。 (3) 基礎コンクリート及び基礎躯体コンクリートを打つ
(鉄筋コンクリート)。 (4) 四角面の鉄筋コンクリート壁を作る(長方形の器状
施設(2) を作る)。 (5) 器状施設(2) の外側を土砂で埋め戻す。
うに、破線で示すような鉄骨スレート・鉄板ぶきの屋根
施設(5) を建設する。 (7) 器状施設の一端に廃棄物運搬車両用に盛り土をして
公道までの道を作る。廃棄物を投入する場所は当然屋根
があり、廃棄物の投棄の際にも雨水が器状施設(2) には
侵入しない。投棄する廃棄物は、通常の管理型廃棄物処
理施設で投棄処分されるべきあらゆる種類の廃棄物であ
る。 (8) 投棄された廃棄物は、器状施設(2) 内に搬入された
ブルドーザ等で厚さ3m前後に水平に広げながら転圧
し、例えばアスファルトで舗装する前の地盤のように硬
い廃棄物層(6) を形成する。この廃棄物層の上に粘土又
は土を厚さ0.2〜0.3mとなるように覆土層(7) を
形成する。この覆土層(7) は廃棄物の分解に伴う熱の発
生を吸収する作用がある。
(7) とを積層して形成し、器状施設(2)の開口上縁部近
傍まで積層し、最後に砕石及び砂を広げてアスファルト
で舗装する前の地盤のように硬い最上層の廃棄物層(6)
を形成する。最上層の廃棄物層(6) の上に鉄筋を網目状
に張設し、コンクリートを打設して蓋状施設(3) を建設
する。尚、蓋状施設(3) の周縁には、器状施設(2) の上
部開口をその外縁側壁上部まで回り込んで覆う垂れ縁
(4) を形成して、確実な閉塞構造とする。
解に伴うガスの発生が予想されるので、側方に多数のガ
ス抜き孔を穿設したガス抜きパイプ(8) を各層を貫通し
て埋設する。ガス抜きパイプ(8) は、本施設を土砂で埋
設した際に、地上5m〜7mの高さになるように形成す
る。 (11)また、器状施設(2) 内側に、ゴムシート又はビニー
ルシート等の簡略な遮水工を施して、廃棄物が直接コン
クリート壁に接面しないようにしてもよい。
去が行われる。この際、撤去作業と共に、別の器状施設
の建設を行いつつ、この別の器状施設を覆う屋根施設を
建設することにより、一つの屋根施設の資材で遅滞なく
廃棄物及び土又は粘土の搬入の際に雨水の浸入を防止す
ることができる。 (13)蓋状施設(3) の建設が終了して管理型廃棄物処分設
備(1) が完成した後、土砂でこの管理型廃棄物処分設備
(1) を埋設する。土砂の厚さは約2〜3m程度とし、埋
設された跡地は、図1に示したような公園とすることも
可能であるし、農地として使用することも可能である。
場では、汚水の処理を埋立が完了してからも10年〜2
0年の長期にわたり汚水が浸出しなくなるまで行う必要
があった。このため、埋立完了後も大きな費用が必要で
あった。これに対して、本願の管理型廃棄物処分設備及
び管理型廃棄物処分法では、建設当初には建設費用は大
きな費用を必要とするが、埋立完成後の費用は殆ど不要
である。また、埋立跡地の利用についても、一般的な管
理型処分場に比べて自由度が高い特徴を有する。
を余儀なくされる水処理施設を不要とする管理型廃棄物
処分設備及び管理型廃棄物処分法を得ることができると
いう効果がある。
要を示す説明図である。
ある。
設工程の状態を示し、b図は廃棄物層及び複素層の形成
工程の状態を示す。
Claims (5)
- 【請求項1】 陸上で埋立処分される管理型廃棄物処分
設備において、 略水平に転圧された廃棄物層と該廃棄物層を覆う覆土層
との各層が上部開口位置近傍まで積層され、内部の廃棄
物の流出及び外部からの水の侵入を遮蔽するコンクリー
ト製の器状施設と、 該器状施設の上部開口への水の侵入を遮断して閉塞する
コンクリート製の蓋状施設と、が一体として地中に埋設
されてなり、 前記蓋状施設の周縁に、前記器状施設の上部開口をその
外縁側壁上部まで回り込んで覆う垂れ縁が一体形成され
ている ことを特徴とする管理型廃棄物処分設備。 - 【請求項2】 前記蓋状施設で閉塞した器状施設内部に
連通するガス抜き孔を更に備えたことを特徴とする請求
項1に記載された管理型廃棄物処理施設。 - 【請求項3】 上部開口を露呈させて内部の廃棄物から
の浸出水の漏出及び外部からの水の侵入を遮蔽するコン
クリート製の器状施設を建設する工程と、 前記上部開口への雨水の侵入を防止する屋根施設を建設
する工程と、 前記器状施設内部に廃棄物を搬入して施設内部に転圧し
ながら略水平に広げて廃棄物層を形成する工程と、 前記廃棄物層の上に粘土又は土を転圧しながら略水平に
広げて覆土層を形成する工程と、 前記廃棄物層を形成する工程と前記覆土層を形成する工
程とを繰り返し、器状施設の上部開口位置近傍まで各層
を積層させた後、前記器状施設の上部開口への水を遮断
して閉塞するコンクリート製の蓋状施設を建設する工程
と、 前記屋根施設を撤去する工程と、 前記蓋状施設上に土をかぶせて、前記器状施設と蓋状施
設とを地中に埋設する工程とを備え、 前記屋根施設の撤去工程が、別の器状施設の建設工程に
含まれる屋根施設の建設工程と同時に行われる ことを特
徴とする管理型廃棄物処分法。 - 【請求項4】 前記蓋状施設の建設工程が、器状施設内
部に連通するガス抜き孔を形成する工程を含むことを特
徴とする請求項3に記載された管理型廃棄物処分法。 - 【請求項5】 前記屋根施設の建設工程が、上部開口へ
の地表水の侵入を防止する排水施設を建設する工程を含
むことを特徴とする請求項3記載された管理型廃棄物処
分法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000147771A JP3453706B2 (ja) | 2000-05-19 | 2000-05-19 | 管理型廃棄物処分設備及び処分法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000147771A JP3453706B2 (ja) | 2000-05-19 | 2000-05-19 | 管理型廃棄物処分設備及び処分法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001321739A JP2001321739A (ja) | 2001-11-20 |
JP3453706B2 true JP3453706B2 (ja) | 2003-10-06 |
Family
ID=18653912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000147771A Expired - Lifetime JP3453706B2 (ja) | 2000-05-19 | 2000-05-19 | 管理型廃棄物処分設備及び処分法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3453706B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008173570A (ja) * | 2007-01-19 | 2008-07-31 | Towani:Kk | 粉粒状廃棄物の処分法 |
-
2000
- 2000-05-19 JP JP2000147771A patent/JP3453706B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008173570A (ja) * | 2007-01-19 | 2008-07-31 | Towani:Kk | 粉粒状廃棄物の処分法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001321739A (ja) | 2001-11-20 |
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