JP3453680B2 - 指装着式筆記具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、人指し指等の先端
部に着脱自在に装着して所望の筆記を行うための指装着
式筆記具に関する。 【０００２】 【従来の技術】従来、この種の筆記具として、ベース板
の上面に、指先端部に弾性的に締着させるべき横断面Ｃ
形の締着片を一対設けてなる指キャップの下面にインク
入り芯およびボールペン先を固定したものが知られてい
る（特開平９−２７２２９５）。 【０００３】しかし、上記の従来筆記具では、通常それ
を人指し指に装着して使用することになるが、そのよう
に装着した場合は、該筆記具で必要なデータを摘記しな
がらコンピューターのキーボードを打つこと、テストを
採点しながら答案用紙をめくること、伝票やチェックシ
ートにチェックを記入しながらそれらをめくること等の
ように、筆記しながら他の作業を行うことができない欠
点があり、しかも筆記においては、指に装着した筆記具
が安定しないため、筆記に相当の熟練を必要とする難点
があった。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、指に装着し
た筆記具で所望の筆記を行いながらコンピューターのキ
ーボードを打つ等他の作業も行うことができると共に、
筆記具を安定させて所望の筆記を確実に行うことのでき
る指装着式筆記具を提供することを課題とする。 【０００５】 【課題を達成する手段】そこで、本発明は、人指し指等
の先端部に圧着状態に被着されるべき着脱自在の指キャ
ップにおける先端部に筆記具のペン先を突出させた構成
において、上記筆記具ペン先からやや後部の指キャップ
外側面における少くとも下面に、作業凸部を、上記ペン
先が作業平面から適宜離間した状態にあるとき該作業平
面に接しうる位置関係で突設し、上記人指し指等の先端
部に被着された指キャップにおける上記人指し指等の両
側の各指が添接しうる面を、滑り止め面に形成した、指
装着式筆記具を提案する。 【０００６】本発明における上記「滑り止め面」は、多
数の突起、突条等を形成したもの、あるいは砂等の固形
粒子を混合した接着剤を塗布したもの、その他種々の構
造のものが含まれる。以下図面を参照して本発明の実施
例について説明する。 【０００７】 【実施例】図１、２、３において、指キャップ（１）
は、比較的硬質の弾性を有する合成樹脂でつくられ、内
部に指挿入孔（２）を有する後端開口のほぼ砲弾形のも
ので、その中間部周壁のほぼ上半部を切除すると共に、
その後部周壁をスリット（４）を有する横断面Ｃ形の締
着片（３）に形成してあり、さらに指キャップ（１）先
端部から斜め上方へゆるく弧状に延長する筆記具ホルダ
ー（５）を形成し、該ホルダー（５）内に、筆記具とし
て本例では、先端にボールペン先（７）を有するインク
入り芯（６）を挿入し、そのボールペン先（７）をホル
ダー（５）先端から突出させている。 【０００８】上記指挿入孔（２）は、人指し指の先端部
を圧入できる径にすると共に、本例では人指し指の第一
関節まで圧入できる深さに設計してある。 【０００９】上記のような指装着式筆記具において、上
記ボールペン先（７）からやや後部の指キャップ（１）
外側面における下面および左、右側面に、本例では摩擦
係数の大きい弾性作業凸部（８）…を突設してある。こ
の場合、下面の作業凸部（８）は、上記ペン先（７）が
図１に示すように作業を行う平面（Ｗ）から適宜離間し
た状態にあるとき、該作業平面（Ｗ）に接することがで
きる位置関係にある。 【００１０】本例の作業凸部（８）…は、ゴム、合成樹
脂、気泡の細い合成樹脂発砲体、その他の柔軟弾性材で
あって、材質そのものの摩擦係数の大きいもの、あるい
は表面に多数の小突起を形成する等の加工を施して摩擦
係数を大きくしたものが使用される。 【００１１】上記締着片（３）における親指および中指
が添接されうる面は、本例では、多数の滑り止め突条
（９）…を突設した滑り止め面に形成してある。 【００１２】上例の作用を使用例とともに説明する。ま
ず筆記具ホルダー（５）を手の甲がわに向けた状態で、
図１のように指挿入孔（２）内に人指し指を圧入して本
発明筆記具を人指し指に装着する。その状態でコンピュ
ーターのキーボードを打つ場合は、上記ボールペン先
（７）を該キーボード面からやや上に持ち上げた状態
で、下面の作業凸部（８）によりキーボードを打つ。次
に、所要データを別紙に記録する場合は、図２のように
両隣りの親指および中指を締着片（３）の滑り止め突条
（９）…、（９）…面に添接して所要の筆記を行う。そ
の際、人指し指、親指および中指の３指により筆記具を
把持すると共に、親指と中指が筆記具を両側から滑り止
め状態で支えるから、上記筆記を安定状態で確実に行う
ことができる。 【００１３】また、テストの採点を行う場合は、上記の
ように筆記具を把持して正誤、添削、採点等を記入し、
ついで上記ペン先（７）を紙面からやや持ち上げた状態
で、例えば下面の作業凸部（８）を答案用紙面に圧接し
移動させることにより１枚をめくる。以下同様に記入お
よびめくりを順次繰り返す。 【００１４】上記答案用紙のめくりにおいて、上記作業
凸部（８）を答案用紙に圧接すると、該作業凸部（８）
が弾性変形して接触面を拡大して当接し、さらに大きい
摩擦力で用紙に接することとなり、それにより用紙を確
実にめくることができる。 【００１５】他の実施例として、上記作業凸部を、摩擦
係数が大きくなく且つ柔軟弾性も乏しい材質のものにし
た例もえられる。本例は、作業凸部により用紙をめくる
作業は不十分であるが、キーボードを打つ作業は上例と
同様である。 【００１６】 【発明の効果】本発明の指装着式筆記具によれば、指に
装着した状態で筆記具により所望の筆記を行いながら作
業凸部によりコンピューターのキーボードを打つ等の他
の作業も行うことができ、しかも筆記具による筆記にお
いては、指キャップを装着された人指し指等の両隣りの
指を指キャップの滑り止め面に添接して、３本の指で指
キャップを把持すると共に、上記両隣りの指で指キャッ
プを滑り止め状態で支えることができるから、筆記を安
定確実に行うことができる。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明の指装着式筆記具の側面図である。 【図２】同上平面図である。 【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図である。 【符号の説明】 １ 指キャップ ７ 筆記具ペン先 ８ 作業凸部 ９ 滑り止め突条

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B43K 23/012 B43K 29/00 B43L 15/00 B42D 9/04

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 人指し指等の先端部に圧着状態に被着さ
   れるべき着脱自在の指キャップにおける先端部に筆記具
   のペン先を突出させた構成において、 上記筆記具ペン先からやや後部の指キャップ外側面にお
   ける少くとも下面に、作業凸部を、上記ペン先が作業平
   面から適宜離間した状態にあるとき該作業平面に接しう
   る位置関係で突設し、 上記人指し指等の先端部に被着された指キャップにおけ
   る上記人指し指等の両側の各指が添接しうる面を、滑り
   止め面に形成した、指装着式筆記具。