JP3452360B2 - ロータリキルンの改良 - Google Patents

ロータリキルンの改良

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、気体を反応させて固体生成物を形成するロ
ータリキルンに関するものである。本発明は特に、これ
に限られるものではないが、後で核燃料ペレットに変換
するのに適した二酸化ウラン粉末の製造に使用されるロ
ータリキルンに関するものである。
既知のロータリキルンの１タイプでは、六フッ化ウラ
ン蒸気を水蒸気と一緒にキルンの入口端に供給する。六
フッ化ウラン蒸気と水蒸気との反応により、フッ化ウラ
ニルの形の固体中間生成物が生成され、これが渦巻形供
給装置によって加熱回転バレルに入る。フッ化ウラニル
は、バレル中を進むにつれて向流として流れる水素及び
水蒸気と反応する。これによってフッ化ウラニルが二酸
化ウラン粉末に還元され、二酸化ウラン粉末はキルンの
出口端から放出される。
キルン内の反応で生じた排ガスは入口端に向かって流
れ、渦巻形供給装置の上に配置されたフィルタホッパに
入る。ホッパの頂部には、反応気体から固体粒子を抽出
するのに使用される数個のフィルタアセンブリが取り付
けられている。
使用時には、フッ化ウラニル粒子の大部分は、粒子が
成長して樹枝状に凝集できるまでの時間、入口領域内で
循環する。最終的に、この粒子は反応気体から分離され
て落下し、渦巻形供給装置に入って、渦巻形供給装置が
これをキルンのバレルに運ぶ。
本発明者等は、下記の構造を使用することにより、生
成物の品質及び入口領域での反応に悪影響を与えること
なく、フィルタホッパの高さを小さくできることを発見
した。入口領域が改良されたロータリキルンを提供する
ことが、本発明の目的である。
本発明の一態様によると、気体状反応体から固体物質
を生成するためのロータリキルンであって、前記キルン
は、入口装置と、出口装置と、入口装置と出口装置との
間に延在する回転可能なバレルと、気体状反応体を前記
入口装置に導入する手段とを有し、前記反応体が互いに
反応して固体生成物を形成し、入口装置が、固体生成物
をバレルに供給するための回転可能な渦巻形供給装置
と、キルン内で発生した気体から粒子を分離するための
フィルタとを含み、フィルタは渦巻形供給装置の少なく
とも一部を取り囲むように配置され渦巻形供給装置に隣
接するロータリキルンが提供される。
渦巻形供給装置は、フィルタに対するクリーニング動
作を行う数枚のらせん状ブレードを備えることが好まし
い。
フィルタは、フィルタを取り囲む環状スリーブの形の
多孔質金属またはセラミック体を備えることができる。
フィルタを通ってキルンから出る気体は、フィルタの外
部を取り巻くチャンバから、チャンバと通じるパイプを
介して抽出することができる。
好ましい実施例では、キルンで生成される固体物質は
二酸化ウラン粉末である。
前記入口装置に導入される気体状反応体は、使用中に
互いに反応して固体のフッ化ウラニル中間生成物を形成
する六フッ化ウランと水蒸気であることが好ましく、バ
レルに沿って前記入口装置の方向に流れるように前記出
口装置に水蒸気及び水素を導入するための手段が設けら
れ、水蒸気及び水素がフッ化ウラニル生成物と反応して
前記二酸化ウラン粉末を生成する。
六フッ化ウラン及び水蒸気反応体は、環状通路で囲ま
れた内管を有するノズルを介して入口装置に導入し、一
方の反応体は内管を通して供給し、他方の反応体は環状
通路を通して搬送することができる。六フッ化ウランは
内管を通して供給し、水蒸気は環状通路を通して搬送す
ることが好ましい。
次に、本発明の実施例を、添付の図面を参照して例示
的にのみ説明する。
第１図は、ロータリキルンアセンブリの図である。
第２図は、ロータリキルンの入口装置の断面図であ
る。
第３図は、線III−IIIの断面図である。
第１図を参照すると、二酸化ウラン粉末の生成に適し
たロータリキルンアセンブリは、入口装置１、ロータリ
キルン部２、及び出口装置３を含む。入口装置１は、反
応体気体入口ノズル４を含み、水蒸気用の入口パイプ５
及び気化した六フッ化ウラン用の入口パイプ６が反応体
気体入口ノズル４に接続されている。出口装置３は水蒸
気用の入口ジェット７、さらに水素用の入口ジェット
（図示せず）、及び二酸化ウラン粉末を放出するホッパ
８を含む。ロータリキルン部２には別々に温度を調節で
きるセクション９がいくつかあるので、キルン内で望ま
しい温度分布が得られる。回転式シールアセンブリ10が
入口装置１とロータリキルン部２との間に配置され、回
転式シールアセンブリ11がロータリキルン部２と出口装
置３との間に設けてある。キルンアセンブリの入口端に
は駆動アセンブリ12が配置され、使用中には駆動アセン
ブリ12が歯車13を回転させるので、ロータリキルン部２
内の円筒形バレル14が回転する。バレル14は、キルンア
センブリの出口端に配置された支持体15に回転可能に取
り付けられる。
キルンアセンブリは水平に図示されているが、実際に
は、出口端に向かう物質が流れやすいように、入口装置
から出口装置まで下方に傾く。
第２図に見られるように、入口装置１はケーシング16
を含み、ケーシング16は供給装置を、好ましくは渦巻形
供給装置17または同様のタイプのスクリュコンベヤを収
納する。渦巻形供給装置は通常、支持リング19に溶接さ
れた４枚のらせん形ブレード18を備える。ブレード18
は、渦巻形供給装置17の後端で環状端プレート20に溶接
され、これにより、供給装置がケーシング16の後端壁に
取り付けられたベアリング／シールアセンブリ21によっ
て支持される。
渦巻形供給装置17が、その前端で、シールアセンブリ
10の内スリーブ22中を延びる。支持リング23は、ブレー
ド18の前端に溶接される。短いらせん形渦巻形ブレード
24が、歯車13に連結された内スリーブ22の内側に溶接さ
れる。連結プレート25は、歯車13をバレル14に連結す
る。バレル14の内部表面に沿って、直線の押上羽根26が
延びるが、その機能については後述する。
環状フィルタ28が、渦巻形供給装置17を取り囲み、ケ
ーシング16内に収納されており、その内部表面はブレー
ド18の外部端との小さい隙間を規定する。フィルタ28は
渦巻形供給装置を完全に取り囲み、焼結法で形成された
多孔質金属で構成することが好ましい。フィルタ28は、
渦巻形供給装置を完全に取り囲むことが好ましいが、フ
ィルタが装置の一部しか取り囲まなくても十分な構成が
得られることが理解されよう。フッ化ウラニル粒子は再
循環する必要があり、再循環できるように渦巻形供給装
置及びフィルタの直径を選定することができる。ケーシ
ング16内にフィルタ28を通過した気体を受け取るための
チャンバ29が形成され、その気体は２本の気体放出パイ
プ30によってチャンバ29から除去される。
二酸化ウラン粉末を生成するためにキルンを使用する
場合は、入口パイプ６を介して六フッ化ウランの蒸気
を、また入口パイプ５を介して水蒸気を、ノズル４に供
給する。ノズルは、同軸の外部環状通路4bで囲まれた内
部管4aを有することが好ましい。六フッ化ウランは内部
管4aを通って送られ、水蒸気は環状通路4bを通る。ノズ
ル４から渦巻形供給装置17内に出された六フッ化ウラン
及び水蒸気は、バレル14の入口端に向かう羽毛の形にな
って互いに反応する。反応の結果、フッ化ウラニルの形
の固体中間生成物ができ、フッ化ウラニルは回転する渦
巻形供給装置17の働きによって回転バレル14に入る。渦
巻形供給装置17、内スリーブ22、及びバレル14の回転
は、駆動アセンブリ12から駆動力を伝達された歯車13か
ら得られる。
バレル14を通過する間に、フッ化ウラニルは、キルン
アセンブリの出口端から導入された向流として流れる水
蒸気と水素の混合気と反応する。押上羽根26がフッ化ウ
ラニル生成物にもたらす押し上げ及び混転の動作によっ
て、固体物質と気体物質の効率的な接触が確保され、フ
ッ化ウラニルが効率的に二酸化ウラン粉末に転化する。
二酸化ウラン粉末の品質は、３つの温度領域９を500〜8
00℃の適切なプロフィルに制御することによって変化さ
せる。二酸化ウラン粉末は、ホッパ８を通して放出さ
れ、その後、核燃料ペレットに加工できる。
入口装置１に向かう処理流れの結果生じた排ガスは、
余分な水素、窒素、フッ化水素及び水蒸気から構成さ
れ、固体粒子を取り出すためにフィルタ28を通して抽出
される。濾過された気体はチャンバ29に入り、チャンバ
29からパイプ30を通ってプラントに放出され、さらに処
理される。
渦巻形供給装置17のブレード18は、フッ化ウラニルを
前方のバレル14に送る他に、フィルタ28の内部表面から
余分な物質を掻き取る役割も果たす。従って、フィルタ
は清浄な状態に維持されるので、寿命が延び、保守が削
減される。
フィルタは、例えば多孔質金属など、高温環境内で使
用可能などんな適切な材料からも作成できることを理解
されたい。フィルタは、使用済みフィルタを新品と交換
するのに便利なように、簡単に取り外せるように設計す
ることが好ましい。
本発明は、特に、二酸化ウラン粉末の生成に使用され
るロータリキルンに関するものであるが、その他の固体
物質を生成する同様の噴霧反応器に組み込むこともでき
る。一例は二酸化チタン粉末の生成で、この場合、気体
入口ノズル４に供給される反応体は、四塩化チタン蒸気
と水蒸気である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 セメラス，ジヨン・テリー イギリス国、ピー・アール・４・０・エ ツクス・ジエイ、ランカシヤー、プレス トン、サルウイツク、スプリングフイー ルズ・ワークス、ブリテイツシユ・ニユ クリアー・フユールズ・ピー・エル・シ ー気付（番地なし) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F27B 7/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】入口装置と、出口装置と、入口装置と出口
    装置との間に延在する回転可能なバレルと、気体状反応
    体を前記入口装置に導入する手段とを備え、前記反応体
    が互いに反応して固体生成物を形成する、気体状反応体
    から固体物質を生成するロータリキルンであって、入口
    装置が、固体生成物をバレルに供給する回転可能な渦巻
    形供給装置とキルン内で生成した気体から粒子を分離す
    るフィルタとを含み、フィルタが渦巻形供給装置の少な
    くとも一部を取り囲み、それに隣接するように配置され
    ることを特徴とするロータリキルン。
  2. 【請求項２】渦巻形供給装置が、フィルタをクリーニン
    グする働きのあるらせん形ブレードをいくつか備えるこ
    とを特徴とする、請求の範囲第１項に記載のロータリキ
    ルン。
  3. 【請求項３】フィルタが多孔質金属体を備えることを特
    徴とする、請求の範囲第１項または第２項に記載のロー
    タリキルン。
  4. 【請求項４】フィルタが多孔質セラミック体を備えるこ
    とを特徴とする、請求の範囲第１項または第２項に記載
    のロータリキルン。
  5. 【請求項５】フィルタが、渦巻形供給装置を取り囲む環
    状スリーブを備えることを特徴とする、請求の範囲第１
    項から第４項のいずれか一項に記載のロータリキルン。
  6. 【請求項６】フィルタが、フィルタを通過した気体を受
    け取るチャンバを規定するケーシング内に収納され、パ
    イプ手段が前記チャンバと通じていて、前記チャンバか
    ら前記気体を取り除くことを特徴とする、請求の範囲第
    １項から第５項のいずれか一項に記載のロータリキル
    ン。
  7. 【請求項７】キルンによって生成される固体物質が二酸
    化ウラン粉末を含むことを特徴とする、請求の範囲第１
    項から第６項のいずれか一項に記載のロータリキルン。
  8. 【請求項８】気体状反応体が六フッ化ウラン及び水蒸気
    であり、これが互いに反応し固体のフッ化ウラニル中間
    生成物を生成し、バレルに沿って前記入口装置に向かっ
    て流れるように前記出口装置から水蒸気及び水素を導入
    するための手段が設けてあり、水蒸気及び水素がフッ化
    ウラニルと反応して前記二酸化ウラン粉末を生成するこ
    とを特徴とする、請求の範囲第７項に記載のロータリキ
    ルン。
  9. 【請求項９】六フッ化ウラン及び水蒸気の反応体が、環
    状通路で囲まれた内管を有するノズル手段を介して前記
    入口装置に導入され、一方の前記反応体が内管を通して
    供給され、他方の前記反応体が環状通路を通して送られ
    ることを特徴とする、請求の範囲第８項に記載のロータ
    リキルン。
  10. 【請求項１０】六フッ化ウランが内管を通して供給さ
    れ、水蒸気が環状通路を通して送られることを特徴とす
    る、請求の範囲第９項に記載のロータリキルン。
  11. 【請求項１１】キルンによって生成された固体物質が二
    酸化チタン粉末を含むことを特徴とする、請求の範囲第
    １項から第６項のいずれか一項に記載のロータリキル
    ン。
  12. 【請求項１２】入口装置に導入される気体状反応体が四
    塩化チタン蒸気と水蒸気であることを特徴とする、請求
    の範囲第11項に記載のロータリキルン。
  13. 【請求項１３】実質的に添付図面を参照して前述した通
    りのロータリキルン。
JP52510894A 1993-05-08 1994-05-04 ロータリキルンの改良 Expired - Lifetime JP3452360B2 (ja)

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GB9309505.7 1993-05-08
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