JP3450495B2 - カメラのシャッタ機構 - Google Patents

カメラのシャッタ機構

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JP3450495B2
JP3450495B2 JP04673395A JP4673395A JP3450495B2 JP 3450495 B2 JP3450495 B2 JP 3450495B2 JP 04673395 A JP04673395 A JP 04673395A JP 4673395 A JP4673395 A JP 4673395A JP 3450495 B2 JP3450495 B2 JP 3450495B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラのシャッタ機
構、より詳しくは、レンズ付きフィルムユニットのよう
な簡易カメラに用いるシャッタ機構におけるシャッタ羽
根による遮光構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レンズ付きフィルムユニットのよ
うな簡易的カメラに用いられるシャッタ機構におけるシ
ャッタ羽根の遮光構造として、例えば特開平5−939
40号公報に開示されているシャッタ機構は、シャッタ
ベースの露光開口を囲む周辺位置に設けた突条と、露光
開口に対するシャッタ羽根の面に設けられた突条とを互
いに組み合わせる構成が提案されている。これにより、
シャッタベースとシャッタ羽根との隙間からの漏光が露
光開口に侵入しないようにするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−93940号公報において提案されている構成にあ
っては、露光開口の周囲を囲む突条を設けたので、これ
に対しシャッタ羽根作動時における上記突条との干渉を
防ぐために、シャッタ羽根のストッパ寄りには突条を設
けることができず、そのため、突条の噛み合わせによっ
て光漏れを完全に防ぐ遮光構造が露光開口全周にわたっ
て構成できなかった。さらに、シャッタ羽根開き時にも
シャッタ駆動レバーとの連動作動範囲部の穴から侵入す
る光が、露光開口に入ってしまい易く、これには対応し
ていなかった。
【0004】また、露光開口に対する近傍であるシャッ
タ羽根の先端部寄りに突条が設けられ、シャッタ羽根先
端部の質量が大きくなるので、慣性モーメントが大きく
なり、高速に作動するシャッタとするには適していなか
った。本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであ
り、駆動によるシャッタ羽根の移動範囲部の隙間からの
侵入光に対し、簡単な部品構成で確実な遮光構造を備
え、さらには高速なシャッタ作動に影響を与えないシャ
ッタ機構を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1によるカメラのシャッタ機構は、
露光開口を有するシャッタ基部と、回転軸を中心に回動
自在に支持され回動することで上記露光開口を開閉する
シャッタ羽根と、上記シャッタ基部との間に上記シャッ
タ羽根を回動自在に挟んで支持するシャッタカバーと、
上記シャッタ羽根を駆動する駆動部材とを備えたカメラ
のシャッタ機構において、上記シャッタ基部と上記シャ
ッタカバーとにより、上記シャッタ羽根又は上記駆動部
材の略移動範囲のみを部分開口とし、他は上記シャッタ
羽根を光密にした空間を構成する密閉手段と、 上記シ
ャッタ羽根の上記回転軸付近に設けられていて、上記回
転軸を中心として円弧状に形成された円弧状突条部から
る壁部と、上記シャッタ羽根の上記壁部の移動範囲に
対向する面であって、上記シャッタ基部とシャッタカバ
ーのうち少なくとも一方に設けられた円弧状の凹部と、
を有し、上記シャッタ羽根の開閉の全作動範囲におい
て、常に上記壁部と上記凹部とが組み合わさるよう構成
することによって、上記部分開口から侵入する光線が上
記露光開口内へ到達することを防止するようにしたこと
を特徴とする。
【0006】また、本発明の請求項2によるカメラのシ
ャッタ機構は、請求項1における発明において、上記壁
部は、上記露光開口周辺から離して、できるだけ上記シ
ャッタ羽根の上記回転軸寄りに配設されていることを特
徴とする。
【0007】さらに、本発明の請求項3によるカメラの
シャッタ機構は、請求項1における発明において、上記
壁部は、上記シャッタ羽根の表裏両側の面に設けられて
ることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明のカメラのシャッタ機構は、上記シャッ
タ羽根の上記回転軸付近に設けられていて上記回転軸を
中心として円弧状に形成された円弧状突条部からなる壁
部と、上記シャッタ基部とシャッタカバーのうち少なく
とも一方に設けられた円弧状の凹部とが組み合わさるよ
う構成されていることによって、上記シャッタ羽根の開
閉の全作動範囲において、常に、上記部分開口から侵入
する光線が上記露光開口内へ到達することを防止する。
【0009】
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は、本発明の第1実施例のカメラのシャッタ機
構を搭載した簡易カメラであるレンズ付きフィルムユニ
ットの全体構成を示す分解斜視図である。図1に示すよ
うに、レンズ付きフィルムユニットは大きく分けると、
本体4に種々の主要部材が取り付いた本体ブロック部
1、前カバー2、後カバー3、及び装填状態にあるフィ
ルムパトローネ5から構成されている。本体ブロック1
の背面側には、図の左側からフィルムパトローネ5が装
填されているパトローネ室、中央の露光室、フィルムパ
トローネ5から引き出されたフィルム6をロール状に巻
回してなる未露光フィルムロール7を収納した未露光フ
ィルム室(以上図示せず)が形成されている。本体ブロ
ック1には、前カバー2及び後カバー3が締結され、フ
ィルムパトローネ5、フィルム6及び未露光フィルムロ
ール7を、光密状態にしている。
【0011】実際の撮影は、未露光フィルムロール7を
フィルムパトローネ5へ、すなわち図において左方向へ
1駒づつ巻き取りながら行なわれる。後カバー3には、
全ての撮影終了後にフィルム6を巻き込んだフィルムパ
トローネ5を取り出すため、底蓋3aが開閉可能に設け
られている。本体4の中央の前面及び上面には、シャッ
タ羽根21、係止レバー22、駆動レバー23等からな
るシャッタ駆動機構が配設されている。係止レバー2
2、駆動レバー23は、それぞれ図示しない軸を中心と
して回動可能に支持されている。係止レバー22と駆動
レバー23には図示しないバネが双方寄り合う方向に付
勢して掛けられている。そして、フィルム巻上げ及びシ
ャッタチャージ終了状態においては、駆動レバー23は
反時計方向に回動付勢されて、係止レバー22により係
止されている。その前面には撮影レンズ11を保持した
シャッタカバー12が本体4に締結されている。本体1
には後述の図2に示す露光開口4hが設けられ、シャッ
タ羽根21によって開閉され、フィルム面への露光を行
なうようになっている。
【0012】さらに、本体4の上面には、巻上げノブ
8、駒数計9、ファインダ10が配置されている。巻上
げノブ8は、本体4の孔4aに回転可能に嵌合され、そ
の先端がパトローネ室内に装填されているフィルムパト
ローネ5の回転スプール5aに係合している。本体4の
フィルム給走路中には、撮影時フィルムパトローネ5内
へ給送移動されるフィルム6のパーフォレーション6a
に係合し回動する図示しないスプロケットが設けてあ
る。このスプロケットにはチャージカム24が係合して
おり、スプロケットと一体的に回動可能に構成され、そ
の先端部は図1に示すように本体4の上面に突き出てい
る。チャージカム24の回動により、駒数計9を1駒毎
に回動させ、さらに係止レバー22、駆動レバー23の
チャージ作動を行なう。
【0013】ファインダ10は、本体4に設けられたレ
ンズ装着用凹部4bに対物レンズ10a及び接眼レンズ
10bを組付けて、逆ガリレオ式ファインダ光学系を構
成している。前カバー2の上部には、レリーズボタン1
3が設けられ、押圧することにより係止レバー22を回
動させるように連動している。これにより駆動レバー2
3の係止レバー22による係止を解除し、駆動レバー2
3を作動させ、シャッタ羽根21を開閉作動させるよう
に構成されている。さらに上部にあるコマ窓2aは、透
明部材からなり、前記駒数計9の駒数表示を見るための
ものである。前カバー2の前面の右上部には、ファイン
ダ10の対物レンズ10aに対向してファインダ窓孔2
c、さらに中央部に撮影レンズ11に対向しての開口2
bがある。
【0014】後カバー3の後部には、ファインダ10を
覗くための接眼窓孔3bと、巻上げノブの一部を操作
可能に外部に露呈させる孔3cが設けられている。以
上、説明したレンズ付きフィルムユニットはさらにその
全体を、図示しない紙製のケースによって操作可能な状
態で包装されている。
【0015】以下、本発明の第1実施例のカメラのシャ
ッタ機構の詳細について説明する。図2は、本第1実施
例のカメラのシャッタ部を前側から見た分解斜視図であ
り、特にシャッタ羽根の遮光構造を示している。なお、
シャッタカバー12は裏返して裏側形状を示している。
図2において、シャッタ羽根21は、本体4の前面に固
設された回転軸4fに、その長孔21aを嵌合し、回動
可能に、且つ長孔21aの方向にスライド移動可能に設
けられている。本体4にある図示しない軸に取り付けら
れた閉じバネ22が、一方の腕部を本体側のボス4kに
引っ掛けられ、他方の腕部をシャッタ羽根のバネ掛け部
21bに掛けられている。この閉じバネ22により、シ
ャッタ羽根21は長孔21aの下端が回転軸4fに当接
し、さらに反時計方向に回動付勢されている。
【0016】シャッタ羽根21の裏側にはストッパー部
21cが植設され、本体4のシャッタ羽根作動面に設け
た凹部の一端の壁面4gに当てつき、前記シャッタ羽根
21の閉じバネ22による回動停止位置を決めている。
この位置では、シャッタ羽根21は露光開口4hを遮光
する閉じ状態にある。シャッタ羽根21は、長孔21a
のある側の上部に円弧状の係合部21dを有し、この係
合部21dが駆動レバー23の先端に設けられ、図示の
矢印方向に往復作動する先端部23aと係脱自在に構成
され、開閉作動を行なう。
【0017】本体4の露出開口4hは通常シャッタ羽根
21によって遮光されていて、シャッタ羽根21が駆動
レバー23の先端部23aの右方向への作動によって係
合され、回転軸4fを中心に時計方向に回動されたとき
のみ撮影レンズからの光線を通過させるように構成され
ている。駆動レバー23が図で左方向に移動するチャー
ジ作動によって、シャッタ羽根21は長孔21a及び本
体4の壁面4gに当接し案内され略上下方向に移動し、
この時遮光状態を維持するように構成されている。
【0018】シャッタカバー12は、その周囲に突条の
外縁部12aを有し、本体4に設けられた環状溝4iに
嵌合するように構成されており、シャッタ羽根21と駆
動レバー23とが係合し作動するため必要な隙間である
部分開口12bの部位を除いて、外光に対し光密に密閉
している。シャッタ羽根21の長孔21aから露光開口
4hを遮光する先端部に至る途中には、円弧状壁部21
eがシャッタ羽根の表裏にわたり連なって設けられてい
る。本体4とシャッタカバー12には、シャッタ羽根2
1の円弧状壁部21eに対向する面に、各々円弧状溝4
j、12cが設けられ、シャッタ羽根の円弧状壁部21
eとの間に必要最小限のクリアランスを設けるように構
成されている。これにより、シャッタ羽根21の開閉の
全作動範囲において、部分開口12bから露光開口4h
へ侵入しようとする光線を遮蔽する。
【0019】図3から図6は、本実施例のシャッタ機構
をシャッタカバー上から透視して見た正面透視図であっ
て、図3はシャッタチャージ作動が完了し、撮影前の状
態を、図4はシャッタ羽根が開き作動した開放状態を、
図5はシャッタ羽根の開閉作動が終了した閉じ状態を、
図6は次の撮影のためのシャッタチャージ作動途中の状
態を示している。また図7は本実施例の構成を示す図3
のABCD縦断面図で、要部を拡大して示している。
【0020】図3、図4および図7において、実線で示
す矢印は部分開口12bに侵入する光線を表している。
また、破線で示す矢印は、前記実線の光線が本発明によ
る壁部21eが存在しなかったら露光開口4hへ侵入し
てしまう光線の仮想経路を示している。図7では、シャ
ッタ羽根が前後方向に作動上隙間がどうしても必要であ
り、また作動上浮き、変形などがあり、光線がシャッタ
羽根の表裏に侵入する。
【0021】図3、図4に示すように、部分開口12b
の脇を通過した光線は、壁部21eによってその経路を
遮断される。また、図7に示すように、部分開口12b
からシャッタ羽根21の前後方向の隙間を縫って侵入し
た光線は、やはり壁部21eによってその経路を遮断さ
れる。
【0022】次に、以上のように構成された本実施例の
カメラのシャッタ機構の作用について、図3から図6に
基づいて説明する。図3に示すシャッタチャージ終了後
の撮影前の状態では、駆動レバー23は図示しないシャ
ッタチャージ機構によって、シャッタ開閉作動が可能な
状態に準備されている。この状態において、撮影操作を
開始し、図1に示すレリーズボタン13を押すことによ
り、図示しない係止機構による駆動レバー23の係止が
解除されて、駆動レバー23は図示しないバネの付勢力
によって回動し、図3において駆動レバー23の先端部
23aは右方向へ作動を開始する。
【0023】駆動レバー23の先端部23aがシャッタ
羽根21の円弧状の係合部21dに当接した時点から、
シャッタ羽根21は回転軸4fを中心に、閉じバネ22
の付勢力に抗して時計方向に回動され、露光開口4hを
開放し始める。そして、図4に示す露光開口4hの全開
状態を経て、駆動レバー23の先端部23aがシャッタ
羽根21の円弧状の係合部21dを通り過ぎ、係合が外
れた瞬間に、シャッタ羽根21は閉じバネ22の付勢力
によって反時計方向に回動し、図5に示すシャッタ閉じ
状態へ戻り、開閉作動を終了する。なお、駆動レバー2
3の先端部23aは図5の位置まで移動し図示しないス
トッパに係止されて停止する。
【0024】次の撮影のためシャッタチャージする場
合、図示しないシャッタチャージ機構によって、駆動レ
バー23は図5において左方向へ移動される。この過程
で、シャッタ羽根21の円弧状の係合部21dの上面
に、駆動レバー23の先端部23aが当接し、さらに先
端部23aが左方向へ移動しようとすると、図6に示す
ように突起部21dは先端部23aに押され、シャッタ
羽根21は長孔21a及び本体4に設けた壁面4gに沿
って下方向に移動し、突起部23aから退避する。駆動
レバー23の突起部23aが左へ通過した時点で、シャ
ッタ羽根21は閉じバネ22の付勢力により上方向に復
帰移動し、図3の状態となる。このシャッタ羽根21の
上下移動の際、露出開口4hはシャッタ羽根21によっ
て遮光状態に維持されている。
【0025】上述の全ての作動においては、シャッタ羽
根21の円弧状壁部21eと本体4及びシャッタカバー
12の円弧状溝4j,12cの遮光用の嵌合関係は保た
れている。従って、シャッタ羽根の移動範囲部の隙間で
ある部分開口12bからの侵入光に対し、有害な光線が
露光開口に4hに侵入することを防止している。遮光の
ためにシャッタ羽根21に設ける壁部21eの位置は、
開閉作動時の慣性を小さくすべく、できるだけ回転軸4
fよりに設けたほうが、高速駆動のシャッタとするには
有利である。また、本実施例の変形として、シャッタ羽
根21の表裏両側にかけて円弧状の壁部21eを設け、
これに対向するシャッタ基部である本体4にだけ円弧状
溝4jを設けるようにして、シャッタカバー12には円
弧状溝12cを設けないで、シャッタ羽根21の壁部2
1eのみで遮光するか、別途手段で遮光するようにする
ことにしてもよい。
【0026】以上に説明した本第1実施例によれば、シ
ャッタ基部である本体4とシャッタカバー12がシャッ
タ羽根21又は駆動レバー23の移動範囲のみを部分開
口12bとし、他は光密に密閉した空間を構成し、さら
にシャッタ羽根21は部分開口12bから侵入した光線
が露光開口4hに到達することを防止する壁部21eを
備えるように構成したので、簡単な部品構成で、侵入光
に対し確実な遮光構造を備えたカメラのシャッタ機構と
することができる。さらには、遮光用の壁部21eを回
転中心の近くに配設することにより、遮光構造を有する
シャッタ羽根としては、高速のシャッタ作動に影響を与
えないようにできる。
【0027】次に、本発明の第2実施例のカメラのシャ
ッタ機構について、図8、図9、図10、図11を用い
て説明する。図8は、第2実施例のカメラのシャッタ部
を前側から見た分解斜視図であり、特にシャッタ羽根の
遮光構造を示している。なお、シャッタカバー34は裏
返して裏側形状を示している。
【0028】図9及び図10は、第2実施例のシャッタ
機構をシャッタカバー上から透視して見た正面透視図で
あって、図9はシャッタチャージ作動が完了し、撮影前
の状態を、図10はシャッタ羽根が開き作動した開放状
態を示す。また、図11は、本実施例の構成を示す図9
のEFGH縦断面図で、要部を拡大して示している。本
実施例における本体ブロック1に取り付けられたシャッ
タ機構部以外のカメラの構造については、上記第1実施
例のものと略同一であり、前カバー2、後カバー3、及
び装填されたフィルムパトローネ5は第1実施例と同一
である。
【0029】図8において、シャッタ羽根31は、本体
32に固設された回転軸32aに回動自在に軸支されて
いる。閉じバネ33が、一端を本体32のボス32kに
他端をシャッタ羽根31のボス31bとに掛けてあり、
シャッタ羽根31を反時計方向に付勢し、本体32のス
トッパピン32bに当接させている。この状態では、シ
ャッタ羽根31は本体32に設けられている露光開口3
2hを遮蔽している。
【0030】駆動レバー35の先端部35aは、図示の
矢印方向に往復作動するようになっている。シャッタ羽
根31の上部に円弧状の係合部31dが形成されてい
て、駆動レバー35の先端部35aと係脱自在に配置さ
れている。駆動レバー35の先端35aはシャッタチャ
ージ状態では、図9に示す位置に図示しない係止レバー
に係止されている。駆動レバー35は図示しないバネに
より先端部35aが図10の位置の方向へ作動可能に付
勢されている。
【0031】シャッタチャージ作動の際に、第1実施例
においては駆動レバー23に対しシャッタ羽根を退避移
動させたが、本実施例においては逆にシャッタ羽根31
に対し駆動レバー35の先端部35aを撓み変形させる
ことによって退避させている。本体32の露出開口32
hは、シャッタ羽根31の後方に設けられていて、通常
はシャッタ羽根31によって遮光されており、シャッタ
羽根31が駆動レバー35によって時計方向に回動され
たときのみ開放され、後述する撮影レンズ41からの光
線を入射させるよう構成されている。
【0032】シャッタ羽根31の前方に配置されたシャ
ッタカバー34には、撮影レンズ41が固設されてい
る。シャッタカバー34は、上記第1実施例と同様に、
その外縁部34aが本体32の前面に設けられた環状溝
32iに嵌合するよう構成され、シャッタ羽根31と駆
動レバー35が係合し連動作動するために必要な作動範
囲を切り欠いた部分開口34b以外の部位は光密に密閉
した空間を構成している。
【0033】シャッタ羽根31は、回動中心周りにその
羽根部の両面より突出するように肉厚な円弧状壁部31
eを有している。本体32及びシャッタカバー34のシ
ャッタ羽根31の上記円弧状壁部31eに対向する面に
は、それぞれ円弧状の段差32j,34cが設けられ、
シャッタ羽根31の全作動範囲において、シャッタ羽根
31の円弧状壁部31eと凹凸に組み合わせ、その間に
作動上必要な最小限の隙間を設けて構成されている。よ
って、シャッタ羽根の全作動範囲において、部分開口3
4bから侵入して露光開口32hに到達しようとする光
線を遮断する。
【0034】図9及び図11において、実線で示す矢印
は部分開口34bに侵入する光線を表している。また、
破線で示す矢印は、上記実線の光線が本発明による壁部
31eが存在しなかったら露光開口32hへ侵入してし
まう光線の仮想経路を示している。図9に示すように、
部分開口34bへ侵入しようとする光線は、円弧状壁部
31eによってその経路を遮断される。また、図11に
示すように、部分開口34bからシャッタ羽根31の前
後方向の隙間を縫って侵入した光線は、やはり壁部31
eによってその経路を遮断される。
【0035】次に、以上のように構成された本実施例の
カメラのシャッタ機構の作用について、図9及び図10
に基づいて説明する。図9において、駆動レバー35の
先端部35aは、図示しないシャッタチャージ機構によ
って図の右方向へバネ付勢され、シャッタ開閉作動が可
能な状態に図示しない係止機構により係止されて位置し
ている。
【0036】第1実施例で説明した図1に示すレリーズ
ボタン13を押すことにより、図示しない係止機構によ
る係止が解除されると、駆動レバー35の先端部35a
は図2おいて、右方向へ作動する。先端部35aがシャ
ッタ羽根31の円弧状の突起部31dに当接した時点か
ら、シャッタ羽根31は回転軸32aを中心として、時
計方向に回動し露光開口32hの開放作動を開始する。
そして、図10に示す全開状態を経て、先端部35aが
シャッタ羽根31の円弧状の突起部31dを通過した時
点で、第1実施例に示す図5と同様に、シャッタ羽根3
1は閉じバネ33の付勢力によって復帰し、シャッタ閉
じ作動を終了する。
【0037】次の撮影準備のためシャッタチャージする
場合、図示しないシャッタチャージ機構によって、駆動
レバー35の先端部35aは図10において左方向へ移
動され、図9の状態に復帰する。この過程で、シャッタ
羽根31に当接すると、駆動レバー35の先端部35a
が上方向へ撓み変形して退避しシャッタ羽根31を乗り
越す。
【0038】以上シャッタ羽根31の開閉作動におい
て、シャッタ羽根31に設けた円弧状壁部31eは、部
分開口34bから侵入する光線が露光開口32hへ到達
する経路を遮断する。以上説明した本第2実施例におい
ても、前記第1実施例と同様に、シャッタ基部である本
体32とシャッタカバー34がシャッタ羽根31又は駆
動レバー35の移動範囲のみを部分開口34bとし、他
は光密に密閉した空間を構成し、シャッタ羽根31は部
分開口34bから侵入した光線が露光開口32hに到達
することを防止する壁部31eを備えるように構成した
ので、簡単な部品構成で、侵入光に対し確実な遮光構造
を備えたカメラのシャッタ機構とすることができる。さ
らには、遮光用の壁部31eを回転中心の近くに配設す
ることにより、遮光構造を有するシャッタ羽根として
は、高速のシャッタ作動をも達成し易いようにできる。
【0039】なお、本発明の上記実施態様によれば、以
下のごとき発明を得ることもできる。 (付記1) 露光開口を備えたシャッタ基部と、撮影レ
ンズを具備するシャッタカバーと、上記シャッタ基部と
シャッタカバーとの間で作動自在に構成されたシャッタ
羽根と、上記シャッタ羽根を駆動する駆動部材とを備え
たカメラのシャッタにおいて、上記シャッタ基部及びシ
ャッタカバーは、上記シャッタ羽根又は上記駆動部材の
移動範囲のみを部分開口とし、他は光密に密閉した空間
を構成し、上記シャッタ羽根は上記部分開口から侵入し
た光線が上記露光開口に到達することを防止する壁部を
備えたことを特徴とするカメラのシャッタ機構。
【0040】(付記2) 付記1において、上記シャッ
タ基部及び又はシャッタカバーは、上記壁部の移動範囲
を回避する凹部を備えたことを特徴とするカメラのシャ
ッタ機構。
【0041】(付記3) 付記2において、上記壁部
は、上記シャッタ羽根に設けられた円弧状のリブで構成
され、上記凹部は上記円弧状のリブの移動範囲を回避し
たことを特徴とするカメラのシャッタ機構。
【0042】(付記4) 露光開口を有するシャッタ基
部と、回転軸を中心に回動自在に支持され、回動するこ
とで上記露光開口を開閉するシャッタ羽根と、上記シャ
ッタ基部との間に上記シャッタ羽根を回動自在に挟んで
支持するシャッタカバーと、上記シャッタ羽根を駆動す
る駆動部材とを備えたカメラのシャッタ機構において、
上記シャッタ基部とシャッタカバーとにより、上記シャ
ッタ羽根又は上記駆動部材の略移動範囲のみを部分開口
とし、他はシャッタ羽根を光密にした空間を構成する密
閉手段と、上記シャッタ羽根に設けられ、上記回転軸を
中心とした円弧状突条からなる壁部と、上記シャッタ羽
根の壁部の移動範囲に対向する面であって、上記シャッ
タ基部とシャッタカバーのうち少なくとも一方に設けら
れた円弧状の凹部とを有し、シャッタ羽根の開き及び閉
じ状態で、常に上記壁部と上記凹部とを組み合わさるよ
う構成することによって、上記部分開口から侵入する光
線が上記露光開口内に到達することを防止することを特
徴とするカメラのシャッタ機構。
【0043】(付記5) 付記4において、上記壁部
は、上記露光開口周辺から離して上記シャッタ羽根の回
転軸寄りに配設したことを特徴とするカメラのシャッタ
機構。
【0044】(付記6) 付記1又は4において、上記
壁部は、上記シャッタ羽根の両側の面に設けられている
ことを特徴とするカメラのシャッタ機構。
【0045】(付記7) 付記1又は4において、上記
シャッタカバーは、上記シャッタ基部へ光線を導く撮影
レンズを具備していることを特徴とするカメラのシャッ
タ機構。
【0046】(付記8) 付記1又は4において、上記
シャッタカバーは、上記シャッタ基部へ光線を導く開口
を具備していることを特徴とするカメラのシャッタ機
構。
【0047】
【発明の効果】以上、説明したように本発明のカメラの
シャッタ機構は、以下のような効果を奏する。シャッタ
羽根開き状態及び閉状態において、常に、駆動されるシ
ャッタ羽根の移動範囲部の隙間からの侵入光に対し、簡
単な部品構成で確実な遮光構造を備えたシャッタ機構を
提供できる。さらには、シャッタ羽根の回転中心付近に
遮光用壁部を設けたので、慣性が大きくならず、高速な
シャッタ作動を達成し易くすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のカメラのシャッタ機構を
搭載したカメラの全体構成を示す分解斜視図。
【図2】図1のカメラのシャッタ機構を前側から見た分
解斜視図であり、特にシャッタ羽根の遮光防止構造を示
す。
【図3】図2のシャッタ機構をシャッタカバー上から透
視して見た正面透視図であって、シャッタチャージ作動
が完了し、撮影前の状態を示す。
【図4】図2のシャッタ機構をシャッタカバー上から透
視して見た正面透視図であって、シャッタ羽根が開き作
動した開放状態を示す。
【図5】図2のシャッタ機構をシャッタカバー上から透
視して見た正面透視図であって、シャッタ羽根の開閉作
動が終了した閉じ状態を示す。
【図6】図2のシャッタ機構をシャッタカバー上から透
視して見た正面透視図であって、次の撮影のためのシャ
ッタチャージ作動途中の状態を示す。
【図7】図3のABCD縦断面図で、要部を拡大して示
したものである。
【図8】本発明の第2実施例のカメラのシャッタ機構を
前側から見た分解斜視図であり、特にシャッタ羽根の遮
光構造を示す。
【図9】図8のシャッタ機構をシャッタカバー上から透
視して見た正面透視図であって、シャッタチャージ作動
が完了し、撮影前の状態を示す。
【図10】図8のシャッタ機構をシャッタカバー上から
透視して見た正面透視図であって、を、シャッタ羽根が
開き作動した開放状態を示す。
【図11】図8のEFGH縦断面図で、要部を拡大して
示したものである。
【符号の説明】
1、32 本体ブロック部 4、32 本体(シャッタ基部) 4f、32a 回転軸 4i、32i 環状溝(密閉手段) 4j、32j 本体の円弧状溝(凹部) 4h、32h 露光開口 11、41 撮影レンズ 12、34 シャッタカバー 12a、34a 外縁部(密閉手段) 12b、34b 部分開口 12c、34c シャッタカバーの円弧状溝(凹
部) 21、31 シャッタ羽根 21d、31d 係合部 21e、31e 壁部 22、33 閉じバネ 23、35 駆動レバー 23a、35a 先端部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光開口を有するシャッタ基部と、
    転軸を中心に回動自在に支持され回動することで上記露
    光開口を開閉するシャッタ羽根と、上記シャッタ基部と
    の間に上記シャッタ羽根を回動自在に挟んで支持するシ
    ャッタカバーと、上記シャッタ羽根を駆動する駆動部材
    とを備えたカメラのシャッタ機構において、 上記シャッタ基部と上記シャッタカバーとにより、上記
    シャッタ羽根又は上記駆動部材の略移動範囲のみを部分
    開口とし、他は上記シャッタ羽根を光密にした空間を構
    成する密閉手段と、上記シャッタ羽根の上記回転軸付近に設けられていて、
    上記回転軸を中心として円弧状に形成された円弧状突条
    部からな る壁部と、上記シャッタ羽根の上記壁部の移動範囲に対向する面で
    あって、上記シャッタ基部とシャッタカバーのうち少な
    くとも一方に設けられた円弧状の凹部と、 を有し、 上記シャッタ羽根の開閉の全作動範囲において、常に上
    記壁部と上記凹部とが組み合わさるよう構成することに
    よって、上記部分開口から侵入する光線が上記露光開口
    内へ到達することを防止するようにした ことを特徴とす
    るカメラのシャッタ機構。
  2. 【請求項2】 上記壁部は、上記露光開口周辺から離し
    て、できるだけ上記シャッタ羽根の上記回転軸寄りに配
    設されていることを特徴とする請求項1に記載のカメラ
    のシャッタ機構。
  3. 【請求項3】 上記壁部は、上記シャッタ羽根の表裏両
    側の面に設けられていることを特徴とする請求項1に
    載のカメラのシャッタ機構。
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