JP3449002B2 - 生産管理方法 - Google Patents

生産管理方法

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JP3449002B2
JP3449002B2 JP31617594A JP31617594A JP3449002B2 JP 3449002 B2 JP3449002 B2 JP 3449002B2 JP 31617594 A JP31617594 A JP 31617594A JP 31617594 A JP31617594 A JP 31617594A JP 3449002 B2 JP3449002 B2 JP 3449002B2
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    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

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  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数種類から成るデバ
イスの製造工程を管理するシステムにおいて、異種のデ
バイスの搬送単位における最適な組合せのための支援を
行う生産管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ウエハの大口径化とともにデバイ
スの多品種少量生産が進み、これに対応するため半導体
の製造工程ではいわゆる枚葉処理が盛んに行われてい
る。枚葉処理とは、例えばウエハ単位で個別の処理を行
うことを言い、製造工程の設定、履歴データの収集、製
造途中での品質管理データの収集などをウエハ一枚一枚
について行うことができるという特徴を有する。このよ
うな枚葉処理を行うためにはウエハ単位のプロセスを統
括管理するための生産管理システムが必要不可欠であ
る。生産管理システムには、各ウエハ毎のプロセス条件
や製造履歴データ等が蓄積された種々のデータベースが
備えられており、このデータベースに基づいて各ウエハ
毎の生産管理すなわち枚葉管理を行っている。
【0003】また、このようなウエハ毎の枚葉処理を行
うとともに生産効率を向上させる観点から所定の搬送単
位(以下、これをロットと言う。)でウエハを搬送して
処理することが考えられている。例えば、ウエハ25枚
を1ロットとして設定した場合、ロット毎に所定の加工
装置まで搬送し、そこで枚葉処理を行った後に次の加工
装置まで先と同様なロット毎の搬送を行う。
【0004】生産管理システムは、ウエハをロット毎に
搬送していても枚葉管理を行っているため、1ロット内
に複数種類のウエハすなわち異なるデバイスを製造する
ためのウエハが混在する場合がある。つまり、同種のデ
バイスを製造するためのウエハ(同じ製造条件から成る
ウエハ)がロットの整数倍になっていないとき(例え
ば、25枚を1ロットとした場合に28枚のウエハを投
入するようなとき)、ロット内に収まらない端数(先の
例においては3枚)がでることになる。そこで、異種の
デバイスを製造するためであってもこのような端数とな
るウエハを1ロット内にまとめて搬送するようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、異種の
デバイスを製造するためのウエハを1ロット内にまとめ
て搬送する場合、各デバイス間の製造工程があまりにも
異なっている場合にはロットを投入してから各デバイス
が完成するまでのターンアラウンドタイムを互いに長く
する恐れがある。これを回避するためには、各デバイス
間の製造工程の相違を人手によって検討しなければなら
ず、例えば数百にもおよぶ製造工程の全てについてこの
ような相違をチェックするには多大な労力と時間を要す
ることになる。また、このようなチェックを行う場合に
人為的なミスが生じると生産効率の低下を招き、枚葉管
理を行う上での重要な問題となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するために成された生産管理方法である。すな
わち、本発明の生産管理方法は、製造を行う複数種類の
デバイスの少なくとも生産数量や処理条件から成るプロ
セス情報をホストコンピュータへ入力し、そのプロセス
情報に基づいて所定の搬送単位内での各デバイスの組合
せを求める生産管理方法であり、先ず、ホストコンピュ
ータによりプロセス情報に基づいて、各デバイス毎の生
産数量から搬送単位の整数倍を引いた余りの数量をそれ
ぞれ算出しておく。次いで、ホストコンピュータにより
全ての種類のデバイスにおける延べの製造工程名を抽出
するとともに各製造工程名が示す製造工程に対して各デ
バイスが該製造工程と関わるか否かをそれぞれ調べ、こ
の延べの製造工程名に対する各デバイスの関係の有無を
示すデータを作成する。次に、ホストコンピュータによ
り作成したデータを用いて各デバイス間で関わりが異な
る製造工程名を探してその数を算出し、各デバイス間で
算出した関わりの異なる製造工程名の数および各デバイ
スで余りの数量を合計した値を、異種のデバイスの組合
せに対応させて作業者用端末に表示する生産管理方法で
ある。
【0007】また、各デバイス間で算出した関わりの異
なる製造工程名の数各デバイスで余りの数量を合計し
数とのうち、予めホストコンピュータに優先条件とし
て与えられた一方の数の順に異種のデバイスの組合せを
作業者用端末に表示する方法でもある。また、デバイス
を製造するための基板を一定枚数集めた数を搬送単位と
した生産管理方法でもある。さらに、各デバイス間で算
出した関わりの異なる製造工程名の数およびこれらの製
造工程名の作業における加工装置の差異の数を異種のデ
バイスの組合せに対応させて作業者用端末に表示させた
り、各デバイス間で算出した関わりの異なる製造工程名
の数およびこれらの製造工程名における各作業条件の差
の数を異種のデバイスの組合せに対応させて作業者用
端末に表示させたりする生産管理方法でもある。
【0008】また、製造工程名に対する各デバイスの関
係の有無を示すデータから所定のデバイスの組合せを選
択し、これらの間における製造工程名の中から同じ作業
内容で異なる作業条件となるものをホストコンピュータ
により抽出し、この抽出した各作業における過去の平均
リードタイムおよび平均ラップタイムを製造履歴情報か
ら取得し、これらに基づき組合せの中の一のデバイスを
基準とした他のデバイスとの間の相対的なリードタイム
延長時間を算出し、これに基づいてデバイスの組合せ良
否を判断する生産管理方法でもある。
【0009】
【作用】本発明では、ホストコンピュータに入力された
プロセス情報に基づき、先ず、各デバイス毎の生産数量
を搬送単位の整数倍で割った余りの数量を算出してお
き、次に種類の異なる各デバイスにおける延べの製造工
程名を抽出して各デバイスの各製造工程に対する関わり
の有無をデータとして作成している。このため、作成し
たデータから異種のデバイス間で関わりが異なる製造工
程名を容易に探し出しその数を算出できるようになる。
また、この数と先に算出した各デバイスにおける余りの
数量を合計した値とに基づいて搬送単位での異種のデバ
イスの組合せを決定する。
【0010】すなわち、デバイス間において余りの数量
の合計が搬送単位に収まり、かつ関わりが異なる製造工
程の数が少ないほどそれらを組合せた場合における生産
効率が向上することになる。また、各デバイス間で算出
した関わりの異なる製造工程名の数および各デバイスで
余りの数量を合計した値を出力することでオペレータに
よる異種のデバイスの組合せ判断が容易となる。
【0011】さらに、本発明では、各デバイス間で関わ
りの異なる製造工程における加工装置の差異や、作業条
件の差異を抽出しているため、単に関わりの異なる製造
工程名の数だけでなく、作業内容まで考慮したより細か
い判断基準によって異種のデバイスの組合せ決定を行う
ことができるようになる。
【0012】また、本発明では、デバイスの組合せの中
から同種の製造工程で作業が異なるものを抽出し、この
各作業における過去の平均リードタイムおよびラップタ
イムを製造履歴情報から得て、これらに基づき組合せの
中の一のデバイスを基準とした他のデバイスとの間の相
対的なリードタイム延長時間を算出している。このリー
ドタイム延長時間は、所定のデバイスの組合せを想定し
た場合のリードタイムの延長時間すなわち作業における
基準のリードタイムからどれだけ時間を延長する必要が
あるかを示すものであり、これによってデバイスの組合
せにおける良否判断の基準を示すことができるようにな
る。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の生産管理方法の実施例を図
に基づいて説明する。図1は、本発明の生産管理方法を
行うための生産管理システムを説明する構成図である。
すなわち、生産管理システムは複数種類のデバイスにお
ける工程管理やプロセス条件管理等をホストコンピュー
タ1にて一括管理するものである。ホストコンピュータ
1は、通信回線10を介してデータ入力を行うためのワ
ークステーション11および種々の情報を入出力するた
めの作業者用端末12と接続されている。また、ホスト
コンピュータ1にはプロセスパラメータのデータベース
2やロット枚葉管理のデータベース3、製造履歴のデー
タベース4などが備えられている。
【0014】本発明の生産管理方法を行うにあたり、予
め、ワークステーション11から各デバイスに対するプ
ロセス条件情報21や投入デバイスのデバイス名、生産
数量等から成る投入情報31が生産管理システムのオペ
レータ(以下、単にオペレータと言う)によって入力さ
れている。そして、このプロセス条件情報21がプロセ
スパラメータのデータベース2内に、また投入情報31
がロット枚葉管理のデータベース3内にそれぞれ記憶さ
れている。本発明の生産管理方法は、これらのデータベ
ースを有効に活用することによって、一つの搬送単位で
組み合わせる最適な異種のデバイスを探し出す支援を行
うものである。なお、以下に実施例において説明を分か
りやすくするために、半導体の製造に用いるウエハを一
定枚数集めた数を搬送単位として、この搬送単位をロッ
トと言うようにする。
【0015】図2〜図5は本発明の第1実施例における
生産管理方法を説明するフローチャートである。また、
図6〜図10は第1実施例における生産管理方法を説明
するための具体例を示す図であり、図6は各デバイスの
工程表の一例を示す図、図7は各デバイスの余り数量を
示す図、図8〜図9は表CPを示す図、図10はロット
の編成を説明する図である。
【0016】また、図11は本発明の第2実施例におけ
る生産管理方法を説明するフローチャート、図12はデ
バイスD1 とデバイスD2 との差異を示す図、図13は
各デバイス間の差異を示す図である。さらに、図14は
本発明の第3実施例における生産管理方法を説明するフ
ローチャート、図15は各製造装置における製造履歴情
報を示す図、図16、17はリードタイム延長時間を示
す図である。なお、以下の実施例の説明においてこれら
の図に示されない符号は図1を参照するものとする。
【0017】初めに第1実施例における生産管理方法の
説明を行う。先ず、図2のステップ2aに示すように、
生産したいデバイス名とその生産数量等から成る投入情
報31をワークステーション11から入力し、それをロ
ット枚葉管理のデータベース3内に格納する。また、各
デバイスに関するプロセス条件情報21は、図6に示す
各デバイスの工程表として予めホストコンピュータ1の
プロセスパラメータのデータベース2として記憶されて
いる。ステップ2aでは、図6(a)〜(c)に示す3
種類のデバイスのデバイス名、および生産数量を入力し
たものとする。
【0018】次に、ステップ2bで示すように、先に入
力した各デバイス毎の余りの数量を算出する。図7に示
すように、余りの数量とは、各デバイスにおける生産数
量からロットの整数倍を引いた余りの数量、すなわちロ
ットに収まらなかった端数である。ここで値が「0」す
なわち端数が出なかったデバイスに対しては、その後の
処理の対象外とするが、以下においては各デバイスD1
、D2 、D3 の余りの数量x1、x2、x3がそれぞ
れ「0」でなかったものとする。そして、算出した余り
の数量をロット枚葉管理のデータベース3内に記憶して
おく。
【0019】続いて、ステップ2cに示すように、入力
された各デバイスの中で最も工程数の多いものをD1 と
し(図6参照)、次にステップ2dで示すように、この
デバイスD1 の工程名をロット枚葉管理のデータベース
3から読み出して、図8(a)に示すような初期の表C
Pを作成する。なお、工程数が等しいデバイスがある場
合にはいずれをD1 としてもよい。以降においては、こ
の表CPの工程名を基本として各デバイス間の工程の相
違を順次調べることになる。
【0020】次に、図3のステップ3aで示すように表
CPから工程名Pj を読み込み、次いでステップ3bに
示すようにデバイスDk の中から工程名Pj を探す作業
を行う。ここで、kおよびjの初期値は1であるため、
工程名P1 は図8(a)に示すA1工程であり、これが
デバイスD1 の中にあるか否かを探すことになる。
【0021】次に、ステップ3cに示すように、デバイ
スDk の中に工程名Pj があるか否かの判断を行い、無
かった場合にはステップ3dへ進んで表CPの工程名P
j に対するデバイスDk の欄へ「0」を入力する。ただ
し、初めてステップ3a〜ステップ3cを行う場合に
は、図8(a)に示す初期の表CPとデバイスD1 の工
程名とが1対1で対応しているため、ステップ3cで必
ず「Yes」となり、さらにステップ3gへ進んで表C
PのデバイスD1 の欄へ「1」のフラグが入ることにな
る。さらに、このステップ3gでは、工程名Pj をPaj
として別途記憶する。
【0022】そして、ステップ3iにてjを1ずつ加算
していき、表CPの工程名Pj が最後の工程となるまで
同じ処理を繰り返すことにより、図8(b)に示すよう
な全ての工程名におけるデバイスD1 の欄が「1」のフ
ラグとなる表CPが生成される。工程名Pj が表CPの
最後の工程となった場合にはステップ3hにて「Ye
s」となり、図4のステップ4aへ進む。なお、始めて
ステップ4aに進んだ場合には必ず「No」となりステ
ップ4cにてkを1加算して(すなわち、k=2となっ
て)ステップ4eへ進み、jを1に戻して図3のステッ
プ3aへ戻る。
【0023】次に、ステップ3aで表CPから工程名P
j を読み込んだ後、Dk すなわちデバイスD2 の工程名
の中から工程名Pj があるか否かを調べる。つまり、j
=1の場合には図8(b)に示す表CPの工程名P1 で
あるA1工程が図6(b)に示すデバイスD2 の工程表
の中にあるか否かを調べることになる。A1工程はデバ
イスD2 の工程表の中にあるためステップ3cで「Ye
s」となり、ステップ3eへ進む。
【0024】j=1の場合にはステップ3eの判断で
「No」となり、ステップ3gへ進んで表CPの工程名
P1 すなわちA1工程におけるD2 の欄に「1」のフラ
グを入力し、この工程名P1 をPa1に記憶しておく。こ
のように表CPの工程名がデバイスD2 の工程表の中に
あるか否かを判断し、ある場合には表CPのD2 の欄に
「1」のフラグを入力し、無い場合には「0」のフラグ
を入力する。そして、図9(a)に示す表CPから図9
(b)に示す表CPを作成する。
【0025】ここで、図9(a)に示す表CPの工程名
Pj を順次デバイスD2 の工程表の中から探す場合、例
えば工程名P3 すなわちC1工程はデバイスD2 の工程
表の中に存在するが、デバイスD2 のC1工程と一つ前
にフラグが「1」となった工程名Paj-1すなわちA1工
程との間に他の工程が存在するか否かをステップ3eに
て判断する。この場合には、B2工程がそれに該当する
ため、ステップ3fでB2工程がここでいう工程PX と
なり、このB2工程をC1工程の前に挿入して図9
(b)に示す表CPを作成する。なお、間に他の工程が
複数存在する場合にはこの全ての工程をC1工程の前に
挿入するようにする。そして、挿入したB2工程のD1
の欄に「0」のフラグを入力し、D2 の欄に「1」のフ
ラグを入力する。
【0026】これによって、図9(b)に示す表CPに
は、デバイスD1 とデバイスD2 との延べの工程名が抽
出されているとともに、各デバイスD1 、D2 と各工程
名の示す工程との関係の有無もフラグによって示される
ことになる。また、もしデバイスD1 とデバイスD2 と
の工程数が等しい場合には、表CPの最後の工程まで関
係を調べた段階でステップ4aへ進み、表CPの最後の
工程名より以降にデバイスD2 に工程名PY があるか否
かを判断する。そして、工程名PY がある場合には表C
Pの最後の工程名Pj の後に工程名PY を挿入して、表
CPのD1 の欄に「0」のフラグを入力し、D2 の欄に
「1」のフラグを入力する。これにより、デバイスD1
とデバイスD2 との工程数が等しい場合であっても両方
における延べの工程名を全て表CPに表すことができ
る。
【0027】次に、図9(b)に示す表CPを基準にし
てその工程名Pj が図6(c)に示すデバイスD3 の工
程表の中にあるか否かを先と同様に調べる。その結果、
工程表の中にある場合にはステップ3gによって表CP
のD3 の欄に「1」のフラグを入力し、無い場合にはス
テップ3dによって表CPのD3 の欄に「0」を入力す
る。また、表CPにない工程名がデバイスD3 の工程表
の中にある場合には、ステップ3fによってその工程名
を表CPに追加していく。これによって、図9(c)に
示すような表CPが生成される。
【0028】この図9(c)に示す表CPには、デバイ
スD1 〜D3 まで延べの工程名が抽出されており、さら
に各工程名に対するデバイスD1 〜D3 の関係の有無が
フラグによって示されている。例えば、A1工程におけ
るD1 〜D3 の欄のフラグは全て「1」であり、デバイ
スD1 〜D3 の全てがA1工程と関わっているというこ
とが分かる。また、B2工程の場合にはD2 とD3 の欄
のみフラグが「1」となっており、デバイスD1 はB2
工程と関わらず、デバイスD2 、D3 がB2工程と関わ
っていることが分かる。
【0029】全てのデバイスについて表CPの工程名と
その工程とのの関わりを調べた後にはステップ4dにて
Noとなり、ステップ4fへ進む。ステップ4fでは、
図10(a)に示す最終の表CP(図9(a)と等し
い)に基づいて、各デバイス間で関わりが異なる工程名
の数を算出する。すなわち、各デバイス間における関わ
りが異なる工程名は、図10(a)で示す表CPのフラ
グの異なる(デバイス間でフラグが「0」「1」、また
は「1」「0」となっている)工程名である。
【0030】例えば、デバイスD1 とデバイスD2 との
間においては、B1工程、B2工程、D1工程、D2工
程、G1工程、H1工程の6つが異なっている。ただ
し、デバイスD2 はF1工程が最後であるため、F1工
程より後の工程名は関係なく、デバイスD1 とデバイス
D2 との間においては合計4つの工程で関わりが異な
る。つまり、デバイスD1 とデバイスD2 との間では異
なる工程が4つあるということになる。
【0031】同様な算出をデバイス1DとデバイスD3
、デバイスD2 とデバイスD3 との間でも行い、図1
0(b)に示す各デバイス間の異なる工程数のデータを
作成する。次いで、図5のステップ5aに示すように、
各デバイスの組合せとそのデバイス間における異なる工
程数との対応を作成し、さらにステップ5bに示すよう
に各組合せでの余りの数量の合計を算出する。そして、
ステップ5cに示すようにその結果を例えば図10
(c)に示すような表として出力する。
【0032】図10(c)に示す表には、各デバイスの
組合せとそれぞれの場合における異なる工程の数、さら
に各組合せにおける余りの数量の合計(予め算出してお
いた図7に示す各デバイスD1 〜D3 の端数x1〜x3
を用いて各組合せでの合計を計算したもの)が表されて
いる。
【0033】次に、この出力結果を例えばオペレータが
参照し、適当なデバイスの組合せであるか否かをステッ
プ5dにて入力する。そして、この入力した組合せに基
づきステップ5eにてロットの編成を行うようにする。
例えば、図10(c)に示す表において最も異なる工程
数の少ない組合せがデバイスD1 、デバイスD2 であ
り、その余りの数量の合計(x12)が1ロット以下で
あった場合には、この2つのデバイスD1 、D2 を組み
合わせることで最も効率の良いロット編成を行うことが
できる。
【0034】なお、異なる工程数が最少でない場合であ
っても、例えば余りの数量の合計が丁度1ロット分とな
るような場合もある。つまり、生産効率の良いロットの
編成を行う場合には、異なる工程数が少ない組合せを優
先するか、余りの数量の合計値を優先するかによって最
適なデバイスの組合せが異なるが、いずれにおいても図
10(c)に示す表を参考にして容易に判断することが
できるようになる。
【0035】例えば、図10(c)に示す表の作成をホ
ストコンピュータ1で行い、これをワークステーション
11に表示することで、どのデバイスの組合せが最も適
しているかの判断材料をオペレータに与えることができ
る。これにより、オペレータが人手によってデバイス間
の工程の相違をチェックすることなく組合せを判断する
ことができるようになる。また、組合せの判断における
優先条件を予めホストコンピュータ1に与えておくこと
で、図10(c)に示す表をワークステーション11に
表示することなくホストコンピュータ1が最適な組合せ
を見つけだし、その結果を出力するようにしてもよい。
【0036】次に、第2実施例における生産管理方法を
説明する。すなわち、第2実施例における生産管理方法
は、主として第1実施例で求めた各デバイス間での関わ
りの異なる製造工程において、これらの製造工程での作
業内容をさらに細かく比較することで異種のデバイスの
組合せを行うための新たな判断材料を提供するものであ
る。つまり、最終の表CP(図10(a)参照)を求め
るまでの処理は第1実施例と同一であり、その後に第2
実施例における新たな処理を行うことになる。以下、そ
の処理を図11に沿って順に説明する。
【0037】先ず、ステップ11aに示すように、表C
P(図10(a)参照)より各デバイス間でフラグの一
方が「1」、他方が「0」となるような工程名すなわち
関わりの異なる工程名を探し出す処理を行う。例えば、
デバイスD1 とデバイスD2 とではB1工程、B2工
程、D1工程、D2工程の4つがこれに該当する(な
お、デバイスD2 の最終工程がF1工程であるため(図
6(b)参照)、F1工程より後の工程については考慮
していない)。
【0038】次に、ステップ11bに示すように、先に
抽出された工程名のうちその作業内容が同種のものを抽
出する。例えば、B1工程、B2工程、D1工程、D2
工程のうちにおいてB1工程とB2工程とが同種の作業
を行う工程であり、またD1工程とD2工程とが同種の
作業を行う工程である。そして、図12(a)、(b)
に示すように、抽出した同種の作業を行う工程名とそれ
に対応する作業名、作業レシピ、加工装置の名称をプロ
セスパラメータのデータベース2から読み出す処理を行
う。
【0039】次に、ステップ11cに示すように、抽出
した同種の作業を行う工程名における各作業毎の加工装
置の差異、および各作業毎の作業レシピの差異を抽出す
る処理を行う。例えば、図12(a)に示すデバイスD
1 、D2 間のB1工程、B2工程では、作業内容(洗浄
−成膜−測定)が同種であるとともに各作業を行う加工
装置も同じである。しかし、成膜における作業レシピが
異なっていることが分かる。
【0040】また、図12(b)に示すデバイスD1 、
D2 間のD1工程、D2工程では、作業内容(エッチン
グ−レジスト剥離−洗浄−測定)のうちエッチング作業
を行う加工装置が異なっており(E1とE2)、これに
ともなって作業レシピも異なっている。これらのことか
ら図12(c)に示す差異結果を求める。すなわち、デ
バイスD1 /D2 間における関わりの異なる工程名の数
(異なる工程数)、関わりの異なる同種の製造工程のう
ち各作業毎の比較で加工装置が異なる場合のその加工装
置の数(異なる装置数)、関わりの異なる同種の製造工
程のうち各作業毎の比較において加工装置が同一であっ
て作業レシピが異なる場合のそのレシピ数(同一装置で
異なるレシピ数)を示すようにする。先の例において
は、異なる工程数が4、異なる装置数が1(D工程によ
る差異)、同一装置で異なるレシピ数が1(B工程によ
る差異)となる。
【0041】次に、ステップ11dによって全ての組合
せにおける差異抽出が終了したか否かの判断を行う。す
なわち、先に示したデバイスD1 /D2 間におけるステ
ップ11a〜11cまでの処理を各デバイス間において
行う。この実施例の場合においてはデバイスD1 /D2
間の他にデバイスD1 /D3 間およびデバイスD2 /D
3 間についても同様な差異の抽出処理を行う。
【0042】全てのデバイス間における差異抽出が終了
した後はステップ11dの判断でYesとなり、ステッ
プ11eに示す画面表示処理を行う。つまり、図13に
示すように、全てのデバイス間における異なる工程数、
異なる装置数、同一装置で異なるレシピ数をワークステ
ーション11に表示する。
【0043】オペレータは、このワークステーション1
1への表示を参照することにより最適な異種のデバイス
の組合せを判断する。例えば、異なる工程数が少ないも
のを優先する場合には、図13において異なる工程数の
最も少ないデバイスの組合せ(D1 /D2 )を選択す
る。また、もしも異なる工程数が等しい組合せ(図示せ
ず)があった場合には、異なる装置数の少ない組合せま
たは同一装置で異なるレシピ数の少ない組合せを選択す
るようにする。
【0044】最適な異種のデバイスの組合せを選択する
場合において、異なる装置数の値で判断するか同一装置
で異なるレシピ数の値で判断するかは生産ラインの状況
に応じて選択する。例えば、各作業を行う加工装置がそ
れぞれ1台だけの場合にはその加工装置で複数のデバイ
スにおける処理を平行して行うことができないため、同
一装置で異なるレシピ数の値が少なくなる組合せを選択
する。また、各作業を行う加工装置がそれぞれ複数台あ
る場合には平行処理を行うことができるため、同一装置
で異なるレシピ数の値で判断するよりも異なる装置数の
値が少ない組合せを選択する。
【0045】このように、一義的な判断基準によって異
種のデバイスの組合せを選択できるような場合には、ホ
ストコンピュータ1にこの判断基準を与えておくことで
最適な異種のデバイスの組合せを自動的に出力できるよ
うになる。
【0046】また、オペレータが異種のデバイスの組合
せを判断する場合であっても、図13に示すような各デ
バイス間での差異がワークステーション11に表示され
るため、異なる工程数のみを参照する場合と比べてより
細かな組合せ判断を容易に行うことが可能となる。な
お、第2実施例では、フローチャート(図11参照)の
ステップ11cに示す処理として加工装置および作業レ
シピの両方の差異を抽出する例を示したが、必要に応じ
て一方の差異のみを抽出するようにしてもよい。
【0047】次に、本発明の第3実施例における生産管
理方法を説明する。第3実施例における生産管理方法で
は、図10(a)に示す表CPを求めるまでの処理は第
1実施例と同一であり、その後に図15に示すような製
造履歴情報を用いて各デバイスの組合せにおけるリード
タイム延長時間を算出して、その組合せの良否判断を行
う点に特徴がある。なお、図15に示す各装置の製造履
歴情報としては、主として各作業レシピに対する平均リ
ードタイムRta(装置への仕掛りから搬出までに要する
時間の平均)、Rtaの3σ、ラップタイム(実作業時
間)が図1に示す履歴データのデータベース4内に格納
されている。これらのデータは逐次更新されるものであ
る。
【0048】以下、第3実施例における処理を図14に
沿って順に説明する。先ず、ステップ14aに示すよう
に、表CP(図10(a)参照)から所定のデバイスの
組合せを選択する。なお、ここでは説明を分かりやすく
するために、表CPの中からデバイスD1 とD2 とを組
み合わせた場合を例とする。次いで、ステップ14bに
示す組合せの有無の判断を行う。初めはYesとなって
次のステップ14cへ進む。ステップ14cでは、組合
せるデバイスのうちの一つを基準とした場合、他のデバ
イスとの間でリードタイムが長くなると予想される時間
すなわちリードタイム延長時間を示すための変数ΔRta
Dk を「0」とする初期化を行う。
【0049】次に、ステップ14dに示すように、表C
P(図10(a)参照)より選択した組合せに係るデバ
イス間での同種の工程Pを探す処理を行う。例えば、デ
バイスD1 、D2 間ではA工程、B工程、C工程、D工
程、E工程、F工程が同種の工程ということになる。そ
して、次のステップ14eにより、同種の工程Pの有無
の判断を行い、無かった場合にはステップ14bへ戻
り、有る場合にはステップ14fへ進むことになる。
【0050】ステップ14fでは、先のステップ14d
で探した同種の工程P(Dk −Dk+1 )のうち、作業レ
シピが異なるものを抽出する。デバイスD1 、D2 間の
場合には、A工程、C工程、E工程、F工程は同じ作業
レシピであるため同一装置による同時処理を行うことが
可能である。一方、B工程はデバイスD1 がB1工程、
デバイスD2 がB2工程と作業レシピが異なっており、
またD工程はデバイスD1 がD1工程、デバイスD2 が
D2工程と作業レシピが異なっている。ステップ14f
ではこのB1工程、B2工程、D1工程、D2工程が抽
出されることになる。このように、同種の工程で作業レ
シピが異なる場合には、組合せたデバイスにおいて同一
装置で同時処理を行うことができない。このため、どの
ようなデバイスの組合せが最適であるかを判断する必要
が生じることになる。
【0051】次のステップ14gでは異なる作業レシピ
の有無の判断を行い、無い場合にはステップ14eへ戻
ることになる。また、異なる作業レシピが有る場合には
ステップ14hへ進む。ステップ14h以降の処理にお
いては、デバイスの組合せにおける良否判定を行うため
の判断材料として、各加工装置の設備態様に応じたリー
ドタイム延長時間ΔRtaDk の算出を行う。ステップ1
4hでは、その異なる作業レシピを行うための装置が同
じであるか否かを判断する。
【0052】例えば、図12(a)に示すように、B工
程(成膜処理)におけるB1工程とB2工程とでは成膜
を行うための加工装置が両方ともC1であり同じ装置を
使用していることが分かる。この場合にはステップ14
hの判断でYesとなりステップ14iへ進む。また、
図12(b)に示すように、D工程(エッチング処理)
におけるD1工程とD2工程とではエッチングを行うた
めの加工装置がE1、E2と異なっており、この場合に
はステップ14hの判断でNoとなりステップ14jへ
進む。
【0053】以下、ステップ14hの判断でYesとな
った場合、Noとなった場合とに分けて説明を行う。先
ず、ステップ14hの判断でYesとなった場合にはス
テップ14iへ進み、その作業を行うための同じ加工装
置が複数台あるか否かの判断を行う。例えば、図12
(a)に示すB1工程、B2工程で使用する同じ加工装
置C1が複数台ある場合にはYesとなってステップ1
4mへ進む。また、加工装置C1が1台しかない場合に
はNoとなってステップ14kへ進む。
【0054】例えば、加工装置C1が1台しかない場合
にデバイスD1 、D2 の処理を行うには、並列処理が不
可能であるため一方のデバイスを処理している間、他方
のデバイスを待ち状態にする必要がある。また、処理が
終了した一方のデバイスについては即座に搬出できず、
他方のデバイスの処理が終了するまで待ち状態にしてお
く必要がある。そこで、ステップ14kでは、組合せの
一方を基準とした場合のΔRtaDk に履歴データのデー
タベース4(図1参照)から読み出した他方の作業レシ
ピにおけるラップタイムを加算する処理を行う。
【0055】すなわち、デバイスD1 を基準とした場合
には、他方のデバイスD2 の作業レシピにおけるラップ
タイム(図15(a)の作業レシピ2におけるラップタ
イム20分)をΔRtaDk に加算する。反対に、デバイ
スD2 を基準とした場合には、他方のデバイスD1 の作
業レシピにおけるラップタイム(図15(a)の作業レ
シピ1におけるラップタイム25分)をΔRtaDk に加
算する。つまり、他方のデバイスのラップタイムが一方
のデバイスの待ち状態の時間となるため、このΔRtaD
k が加工装置1台の場合の一方のデバイスを基準とした
他方のデバイスとの間の相対的なリードタイム延長時間
となる。
【0056】また、加工装置C1が複数台ある場合には
デバイスD1 、D2 における処理を並列して行うことが
できるが、この場合には組合せにおけるリードタイムは
各作業でのリードタイムの長い方に合わせられることに
なる。つまり、一方のデバイスの処理が終了しても、そ
れよりリードタイムの長い他方のデバイスの処理が終了
するまで搬出を行うことができない。そこで、ステップ
14mでは、各作業レシピにおける平均リードタイムR
taを履歴データのデータベース4(図1参照)から読み
出してその差分ΔRtaを算出し、これをリードタイムの
短い方のΔRtaDk に加算する処理を行う。
【0057】すなわち、デバイスD1 における作業レシ
ピ1(図15(a)参照)では平均リードタイムRtaが
75分であり、デバイスD2 における作業レシピ2では
平均リードタイムRtaが60分である。したがって、こ
れらを複数台の加工装置C1で並列処理した場合、全体
のリードタイムは長い方(75分)に合わせられること
になる。このため、デバイスD1 を基準とした場合のΔ
RtaDk は影響を受けずそのままとなり、デバイスD2
を基準とした場合のΔRtaDk にはその差分である15
分が加算されることになる。このΔRtaDk が加工装置
複数台の場合の一方のデバイスを基準とした他方のデバ
イスとの間の相対的なリードタイム延長時間となる。
【0058】図16はデバイスD1 とデバイスD2 との
組合わせにおけるリードタイム延長時間ΔRtaDk を示
すものである。すなわち、図16(a)に示すようにB
工程で加工装置1台の場合には、デバイスD1 を基準と
するとデバイスD2 との間で相対的に+25分のリード
タイム延長となり、デバイスD2 を基準とするとデバイ
スD1 との間で相対的に+20分のリードタイム延長と
なる。また、図16(b)に示すようにB工程で加工装
置複数台の場合には、デバイスD1 を基準とするとデバ
イスD2 との間で相対的なリードタイム延長はなく、デ
バイスD2 を基準とするとデバイスD1 との間で相対的
に15分のリードタイム延長となる。
【0059】次に、ステップ14hの判断でNoとなっ
た場合における処理を説明する。この判断でNoとなる
のは、同種の工程で異なる作業レシピを異なる加工装置
で処理する場合である。この場合には、ステップ14j
へ進み、各加工装置での平均リードタイムRtaを履歴デ
ータのデータベース4(図1参照)から読み出してその
差分ΔRtaを算出し、これをリードタイムの短い方のΔ
RtaDk に加算する処理を行う。つまり、異なる加工装
置で各デバイスの処理を行う場合、その全体のリードタ
イムは各加工装置の作業レシピにおける平均リードタイ
ムRtaの長い方に合わせられることになる。
【0060】例えば、D工程での加工装置はE1、E2
の2つがあり(図12(b)参照)、各々の加工装置に
おける製造履歴データが図15(b)、(c)に示され
るようなものであり、デバイスD1 、D2 における各作
業レシピをこれらの加工装置E1、E2でそれぞれ並列
処理する場合を考えると、全体のリードタイムは平均リ
ードタイムRtaの長い方に合わせられることになる。
【0061】すなわち、デバイスD1 を処理する加工装
置E1の作業レシピ1では平均リードタイムRtaが60
分であり、デバイスD2 を処理する加工装置E2の作業
レシピ1では平均リードタイムRtaが50分である。し
たがって、これらを並列処理した場合、全体のリードタ
イムは長い方(60分)に合わせられることになる。こ
のため、デバイスD1 を基準とした場合のΔRtaDk は
影響を受けずそのままとなり、デバイスD2 を基準とし
た場合のΔRtaDk にはその差分である10分が加算さ
れることになる。このΔRtaDk が異なる加工装置で並
列処理した場合の一方のデバイスを基準とした他方のデ
バイスとの間の相対的なリードタイム延長時間となる。
【0062】図16(c)はD工程でのデバイスD1 、
D2 の組合せにおけるリードタイム延長時間ΔRtaDk
を示すものである。すなわち、デバイスD1 を基準とす
るとデバイスD2 との間では相対的なリードタイム延長
はなく、デバイスD2 を基準とするとデバイスD1 との
間で相対的に10分のリードタイム延長があることにな
る。
【0063】ステップ14j〜14mによって加工装置
の各設備態様でのリードタイム延長時間ΔRtaDk の算
出を行った後は、ステップ14gに戻り、各デバイス間
における同種の工程で異なる作業レシピがある場合の全
てに対するリードタイム延長時間ΔRtaDk の加算を行
い、その合計を算出する。例えば、デバイスD1 、D2
間ではB工程とD工程における各作業レシピでのリード
タイム延長時間ΔRtaDk の加算を行う。
【0064】図16(d)は、B工程で加工装置が1台
であった場合のB工程、D工程の合計のリードタイム延
長時間ΔRtaDk を示すものである。すなわち、図16
(a)と図16(c)との加算が図16(d)に示され
ている。また、図16(e)は、B工程で加工装置が複
数台あった場合のB工程、D工程の合計のリードタイム
延長時間ΔRtaDk を示すものである。すなわち、図1
6(b)と図16(c)との加算が図16(e)に示さ
れている。
【0065】同種の工程で異なる作業レシピにおけるリ
ードタイム延長時間ΔRtaDk の加算が終了した後は、
ステップ14gの判断およびステップ14eの判断でN
oとなり、ステップ14bからステップ14nへと進
む。ステップ14nでは、図16(d)または図16
(e)に示すリードタイム延長時間ΔRtaDk を図1に
示すワークステーション11のディスプレイ等に表示す
る処理を行う。オペレータは、この表示を参照すること
により、デバイスの組合せにおける良否判断を行うこと
になる。
【0066】また、このようなリードタイム延長時間Δ
RtaDk の算出を、デバイスD1 、D2 間だけでなく各
デバイスで行うようにしてもよい。図17は、デバイス
D1 、D2 、D3 間におけるリードタイム延長時間ΔR
taDk の一例を示すもので、(a)はB工程が加工装置
1台であった場合の合計、(b)はB工程が加工装置複
数第であった場合の合計を示している。
【0067】例えば、B工程の加工装置が1台であった
場合、デバイスD3 を基準に考えると、デバイスD1 と
組合せた場合はリードタイム延長時間ΔRtaDk が+2
0分となり、デバイスD2 と組合せた場合はリードタイ
ム延長時間ΔRtaDk が+10分となっている。つま
り、デバイスD3 を基準として組合せを考える場合に
は、デバイスD2 と組合せた方が全体のリードタイム延
長時間が短くて済むことが容易に分かることになる。こ
のようにしてオペレータによるデバイスの組合せ良否判
定を行う。
【0068】なお、第3実施例においては、製造履歴情
報の中の平均リードタイムRtaのみを考慮する例を示し
たが、実際には統計学的なバラツキが生じているためR
taの3σを考慮して算出するリードタイム延長時間ΔR
taDk に所定の幅を持たせるようにしてもよい。これに
よって、さらに細かいデバイス組合せの判断を行うこと
が可能となる。
【0069】また、第1実施例〜第3実施例では3種類
のデバイス(D1 〜D3 )を用いた例について説明した
が本発明はこれに限定されず、さらに多くのデバイスの
組合せであっても同様である。さらに、第1実施例〜第
3実施例においてはウエハを一定枚数集めた数を搬送単
位として説明したが、本発明はこれ以外であっても同様
である。例えば、ウエハなどの基板1枚を搬送単位と
し、その中に異種のデバイスを組み込んで製造するよう
なチップ単位の管理を行うような場合であっても上記の
説明と同様にデバイスの最適な組合せ(組み込み)を行
うことができる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の生産管理
方法には次のような効果がある。すなわち、1つの搬送
単位で異種のデバイスを製造する場合、各デバイス間に
おける異なる製造工程数や搬送単位に収まらない端数の
数量、加工装置および作業レシピの差異をプロセス情報
を算出し、さらには各デバイスの組合せにおけるリード
タイム延長時間を製造履歴情報から算出しているため、
最適な組合せを行うための判断を容易にしかも短時間に
行うことができるようになる。特に、この判断をオペレ
ータが行う場合には、組合せの判断材料となる情報を容
易に入手することができるため大幅な労力軽減と時間短
縮を図ることができるようになる。また、オペレータ自
身が各デバイス間での製造工程の相違のチェックを行う
必要がなくなり組合せ判断の信頼性が向上することにな
る。これらによって、加工装置の稼働率が向上し、さら
に原材料の有効利用が図れるようになるため、枚葉処理
におけるデバイスの生産性を大幅に向上させることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】生産管理システムを説明する構成図である。
【図2】本発明の第1実施例を説明するフローチャート
(その1)である。
【図3】本発明の第1実施例を説明するフローチャート
(その2)である。
【図4】本発明の第1実施例を説明するフローチャート
(その3)である。
【図5】本発明の第1実施例を説明するフローチャート
(その4)である。
【図6】各デバイスの工程表の一例を示す図で、(a)
はデバイスD1 の工程表、(b)はデバイスD2 の工程
表、(c)はデバイスD3 の工程表である。
【図7】各デバイスの余りの数量を示す図である。
【図8】表CPを示す図(その1)で、(a)は初期の
表CP、(b)はD1 のフラグを入力した後を示してい
る。
【図9】表CPを示す図(その2)で、(a)はD1 の
フラグの入力後、(b)はD2のフラグの入力後、
(c)はD3 のフラグの入力後である。
【図10】ロット編成を説明する図で、(a)は最終の
表CP、(b)は各デバイス間の異なる工程数、(c)
はデバイスの組合せ出力を示している。
【図11】本発明の第2実施例を説明するフローチャー
トである。
【図12】デバイスD1 とデバイスD2 との差異を示す
図で、(a)はB工程、(b)はD工程、(c)は差異
結果を示している。
【図13】各デバイス間の差異を示す図である。
【図14】本発明の第3実施例を説明するフローチャー
トである。
【図15】各加工装置における製造履歴情報を示す図
で、(a)は加工装置C1、(b)は加工装置E1、
(c)は加工装置E2のものである。
【図16】リードタイム延長時間を示す図で、(a)は
B工程で装置1台の場合、(b)はB工程で装置複数台
の場合、(c)はD工程、(d)はB工程で装置1台の
場合の合計、(e)はB工程で装置複数台の場合の合計
である。
【図17】デバイスD1 〜D3 間におけるリードタイム
延長時間を示す図で、(a)はB工程で装置1台の場合
の合計、(b)はB工程で装置複数台の場合の合計であ
る。
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ 2 プロセスパラメータのデータベース 3 ロット枚葉管理のデータベース 4 製造履歴のデータベース 11 ワークステーション 12 作業者用端末 21 プロセス条件情報 31 投入情報

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製造を行う複数種類のデバイスの少なく
    とも生産数量や処理条件から成るプロセス情報をホスト
    コンピュータへ入力し、該プロセス情報に基づいて所定
    の搬送単位内での各デバイスの組合せを求める生産管理
    方法において、 予め、前記ホストコンピュータにより前記プロセス情報
    に基づいて、各デバイス毎の生産数量から前記搬送単位
    の整数倍を引いた余りの数量をそれぞれ算出する工程
    と、 次いで、前記ホストコンピュータにより全ての種類のデ
    バイスにおける延べの製造工程名を抽出するとともに各
    製造工程名が示す製造工程に対して各デバイスが該製造
    工程と関わるか否かをそれぞれ調べ、前記延べの製造工
    程名に対する各デバイスの関係の有無を示すデータを作
    する工程と、 次に、前記ホストコンピュータにより前記データを用い
    て各デバイス間で関わりが異なる製造工程名を探してそ
    の数を算出する工程と、 その後、 前記各デバイス間で算出した関わりの異なる製
    造工程名の数および各デバイスで前記余りの数量を合計
    した値を、異種のデバイスの組合せに対応させて作業者
    用端末に表示する工程と、 を備える ことを特徴とする生産管理方法。
  2. 【請求項2】 前記各デバイス間で算出した関わりの異
    なる製造工程名の数各デバイスで前記余りの数量を合
    計した数とのうち、予め前記ホストコンピュータに優先
    条件として与えられた一方の数の順に前記異種のデバイ
    スの組合せを前記作業者用端末に表示することを特徴と
    する請求項1記載の生産管理方法。
  3. 【請求項3】 前記搬送単位は、前記デバイスを製造す
    るための基板を一定枚数集めた数であることを特徴とす
    る請求項1記載の生産管理方法。
  4. 【請求項4】 製造を行う複数種類のデバイスの少なく
    とも生産数量や処理条件から成るプロセス情報をホスト
    コンピュータへ入力し、該プロセス情報に基づいて所定
    の搬送単位内での各デバイスの組合せを求める生産管理
    方法において、 先ず、前記ホストコンピュータにより全ての種類のデバ
    イスにおける延べの製造工程名を抽出するとともに各製
    造工程名が示す製造工程に対して各デバイスが該製造工
    程と関わるか否かをそれぞれ調べ、前記延べの製造工程
    名に対する各デバイスの関係の有無を示すデータを作成
    する工程と、 次いで、前記ホストコンピュータにより前記データを用
    いて各デバイス間で関わりが異なる製造工程名を探して
    その数を算出する工程と、 次に、前記ホストコンピュータにより前記異なる製造工
    程名の中から同じ作業内容となるものを抽出するととも
    に、抽出した製造工程名における各作業毎の加工装置の
    差異の数を見つけ出す工程と、 その後、前記各デバイス間で関わりの異なる製造工程名
    の数および見つけ出した前記加工装置の差異の数を、異
    種のデバイスの組合せに対応させて作業者用端末に表示
    する工程と、 を備えることを特徴とする生産管理方法。
  5. 【請求項5】 製造を行う複数種類のデバイスの少なく
    とも生産数量や処理条件から成るプロセス情報をホスト
    コンピュータへ入力し、該プロセス情報に基づいて所定
    の搬送単位内での各デバイスの組合せを求める生産管理
    方法において、 先ず、前記ホストコンピュータにより全ての種類のデバ
    イスにおける延べの製造工程名を抽出するとともに各製
    造工程名が示す製造工程に対して各デバイスが該製造工
    程と関わるか否かをそれぞれ調べ、前記延べの製造工程
    名に対する各デバイスの関係の有無を示すデータを作成
    する工程と、 次いで、前記ホストコンピュータにより前記データを用
    いて各デバイス間で関わりが異なる製造工程名を探して
    その数を算出する工程と、 次に、前記ホストコンピュータにより前記異なる製造工
    程名の中から同じ作業内容となるものを抽出するととも
    に、抽出した製造工程名における各作業毎の作業条件の
    差異の数を見つけ出す工程と、 その後、前記各デバイス間で関わりの異なる製造工程名
    の数および見つけ出した前記作業条件の差異の数を、異
    種のデバイスの組合せに対応させて作業者用端末に表示
    する工程と、 を備えることを特徴とする生産管理方法。
  6. 【請求項6】 製造を行う複数種類のデバイスの少なく
    とも生産数量や処理条件から成るプロセス情報および製
    造履歴情報をホストコンピュータへ入力し、該プロセス
    情報および製造履歴情報に基づいて所定の搬送単位内で
    の各デバイスの組合せを求める生産管理方法において、 先ず、前記ホストコンピュータにより全ての種類のデバ
    イスにおける延べの製造工程名を抽出するとともに各製
    造工程名が示す製造工程に対して各デバイスが該製造工
    程と関わるか否かをそれぞれ調べ、前記延べの製造工程
    名に対する各デバイスの関係の有無を示すデータを作成
    する工程と、 次いで、前記ホストコンピュータにより前記データから
    所定のデバイスの組合せを選択し、これらの間における
    前記製造工程名の中から同じ作業内容で異なる作業条件
    となるものを抽出する工程と、 次に、前記ホストコンピュータにより抽出した製造工程
    での各作業における過去の平均リードタイムおよび平均
    ラップタイムを前記製造履歴情報から取得し、これらに
    基づき前記組合せの中の一のデバイスを基準とした他の
    デバイスとの間の相対的なリードタイム延長時間を算出
    する工程と、 その後、前記リードタイム延長時間を、異種のデバイス
    の組合せに対応させて作業者用端末に表示する工程と、 を備えることを特徴とする生産管理方法。
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