JP3448987B2 - 微小機構部品の製造方法 - Google Patents

微小機構部品の製造方法

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JP3448987B2
JP3448987B2 JP26700394A JP26700394A JP3448987B2 JP 3448987 B2 JP3448987 B2 JP 3448987B2 JP 26700394 A JP26700394 A JP 26700394A JP 26700394 A JP26700394 A JP 26700394A JP 3448987 B2 JP3448987 B2 JP 3448987B2
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拓嗣 小田
小林  実
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、例えば、寸法が数ミリ
以下でμm級の精度が求められるマイクロ機械部品、マ
イクロセンサーやマイクロアクチュエータ、マイクロモ
ールド型等の微小機構部品及びその製造方法に関し、特
にそれらの機構部品の小型化に適応する高精度化に関す
るものである。 【0002】 【従来の技術】従来、微小機構部品等を所定形状に加工
する方法としては、例えば放電加工が知られている。こ
の放電加工による方法を図14によって説明する。 【0003】図14は従来の放電加工に使用する放電加
工機を示す概略構成図である。「“加工技術データファ
イル”第7巻、1章1節、機械振興協会技術研究所発
行」に記載の放電加工機で、この加工機は微小機構部品
を加工するために使用するものである。図14におい
て、21は加工試料で、この加工試料21は、加工液2
2が溜められた容器23に設置され、サーボ機構24に
保持された工具電極25と対向している。26は電源
で、この電源26は前記容器23と工具電極25との間
に電圧を繰り返し発生させるように構成されている。 【0004】このように構成された放電加工機を使用し
て加工試料21を放電加工するには、まず、図14に示
すように加工試料21を工具電極25に加工液22を介
して対向させる。そして、その状態で、電源26によっ
てパルス状の電圧を加工試料21と工具電極25との間
に印加する。このようにすると、極間ではアーク放電に
よる熱作用と加工液22の気化爆発作用により放電痕が
発生し、その累積により加工試料21が所定形状に加工
される。 【0005】また、従来の他の微小機構部品を製造する
ための方法としては、X線リソグラフィーと電気めっき
を併用する加工方法が知られている。この種の加工方法
はLIGAプロセスと呼ばれており、図12によって説
明する。 【0006】図15(a)〜(d)は「“機械の研究”第4
6巻、第1号(1994) P.73」に記載されたLI
GAプロセスの概略工程を順に示す断面模式図である。
図15において、27は露光光となるX線、28はマス
ク、29はPMMA(ポリメタクリル酸メチル)レジス
ト、30は導電性基板、31は電鋳金属、32は微小機
構部品として供する完成品である。 【0007】この方法で完成品32を得るためには、ま
ず、導電性基板30の表面にPMMAレジスト29を所
望の厚さに塗布する。次に、予め所望形状のパターニン
グが施されたマスク28を利用してX線27を導電性基
板30上のPMMAレジスト29に照射して露光する
(図15(a))。X線の照射により現像液に可溶となっ
た露光部を現像により除去する(図15(b))。その
後、例えばニッケルなどの金属をPMMAレジスト29
除去部に電鋳して所望形状の電鋳金属31を得る(図1
5(c))。この後、PMMAレジスト29を除去して完
成品32を得る(図15(d))。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】上述した従来の放電加
工により表面を加工し所定形状に形成する方法では、加
工中に工具電極5が消耗したり、放電間隙が変化するた
め、加工形状精度が悪くなる。また、加工試料21表面
にクラックが発生したり、加工変質層が発生するなどの
問題点があった。さらに、加工対象物の寸法が数ミリ以
下に微小化すると、加工時に発生する熱や応力の影響、
加工治具の位置決め精度の制約等により精度の高い加工
が困難になるという問題点があった。さらにまた、バッ
チ処理に不向きで、大量生産が困難であるなどの問題点
もあった。 【0009】また、LIGAプロセスによる加工方法は
以上のように行われるので、加工性には優れるが、得ら
れる形状は厚さ方向には一様なものに限定され、3次元
構造のものは形成できないという問題点があった。さら
に、露光源としてX線を使用するため、X線を発生させ
るシンクロトロン装置のような特別な装置を必要とする
ばかりでなく、そのランニングコストや、X線吸収体を
有するマスクの加工コストが極めて高くなり、コスト対
バリューのトレードオフから適用対象が制限されるとい
う問題もあった。 【0010】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、3次元的に微細で複雑な形状を
有する微小機構部品、及びこれらを高精度、かつ従来か
らある一般的な装置、材料で簡便に製造できる方法を得
ることを目的とする。 【0011】 【0012】【課題を解決するための手段】 本発明に係る微小機構部
品の製造方法は、感光性樹脂膜を形成する工程、この感
光性樹脂膜を所望のパターンに露光する工程、所望のパ
ターンに露光した上記感光性樹脂膜上に上記感光性樹脂
膜の混合を防止するとともに上記感光性樹脂膜を露光す
る光を遮る中間膜を形成する工程、及び上記工程を順に
繰り返し施して形成した多層構造物の上記感光性樹脂膜
を選択除去する工程を備え、上記感光性樹脂膜の露光工
程においては、上記感光性樹脂膜の選択除去部が少なく
とも先に除去される隣接する上記感光性樹脂膜の選択除
去部と重なりを有するよう露光を行うようにし、上記感
光性樹脂膜とともに中間膜を選択除去して所望の立体形
状を形成するものであって、多層構造物の感光性樹脂膜
には影響を与えず中間膜を除去する工程を備え、上記感
光性樹脂膜と中間膜を交互に除去するものである。 【0013】 【0014】 【0015】 【0016】 【0017】 【0018】 【0019】【作用】 本発明微小機構部品の製造方法においては、
多層構造物の感光性樹脂膜には影響を与えず除去すべき
中間膜が円滑、確実に取り除かれるため、現像不良に起
因する寸法変動を回避でき、歩留りが向上する。除去す
べき中間膜及び樹脂膜の除去部が効率的に取り除かれ現
像時間の短縮が図られる。 【0020】 【0021】 【0022】 【0023】 【実施例】以下、本発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.図1(a)は本発明の実施例1の微小機構部
品、マイクロ歯車を半分に切断したものを断面方向から
みた斜視図であり、同図(b)は同図(a)のB部の拡大斜
視図である。図において、1は感光性樹脂膜、この場合
はAZ4350(ヘキスト社)、2は感光性樹脂膜1の
混合を防止するとともに上記感光性樹脂膜を露光する光
を遮る中間膜、3は感光性樹脂膜1と中間膜2で構成さ
れる歯車、4は感光性樹脂膜1と中間膜2で構成される
歯車3を拘束する軸、5は感光性樹脂膜1と中間膜2で
構成される軸4の台座部である。 【0024】次に、この実施例1のマイクロ歯車の製造
方法について、図2(a)〜(d)の工程順に示す断面図に
基づいて説明する。まず、図2(a)に示すように、基材
6表面に感光性樹脂をスピンコート等の手法を用いて膜
厚を高精度に制御しつつ塗布した後、オーブンやホット
プレート等の乾燥手段を用いて樹脂の溶剤を除去し、所
望の膜厚の感光性樹脂膜1を形成する。ついで、この感
光性樹脂膜1に対し、紫外光や電子ビーム、レーザビー
ム等を露光用マスクやビームの直接描画等の手段により
選択的に照射して露光することにより、感光性樹脂膜1
内に現像液に対し可溶となる領域(露光部1b)と不溶
な領域(未露光部1a)が得られ、いわゆる潜像が形成
できる。この実施例では露光用マスクを用いて行った。
次に、図2(b)に示すように、選択的露光により所望形
状の潜像を形成した感光性樹脂膜1の上に、樹脂1の混
合を防止するとともに露光光を遮光する中間膜2、例え
ばAlを少なくとも1μm以下の膜厚で真空蒸着する。 【0025】この場合、中間膜2の形成方法は、潜像に
対して化学反応、熱、光に起因する影響を回避できる方
法であることが必要である。例えば、スパッタや真空蒸
着等の乾式成膜法で中間膜2を形成する場合には、成膜
中に発生する光を遮光する手段が必要になる。具体的に
は、露光後の潜像に影響する光の波長領域をカットする
光学フィルターや反射防止板を設置する必要が有る。ま
た、めっき等の湿式の成膜法で中間膜2を形成する場
合、そのめっき液組成が感光性樹脂膜1に化学的に影響
を与えないものを選択する必要があることは言うまでも
ない。また、成膜中に感光性樹脂膜1の温度が上昇して
物性が変化しないように適宜冷却を行う必要が有る。 【0026】さらに、図2(c)に示すように、感光性樹
脂膜1の形成、所望のパターン露光、中間膜2の形成を
繰り返して多層構造物を形成する。 【0027】各層の露光パターンは作製しようとする微
小機構部品の形状対応で数種類使用する。例えばこの実
施例のマイクロ歯車の場合、図3(a)〜(c)の平面図に
示す3種類のパターンを使用する。図2(c)に示す下層
領域では歯車の台座5となる図3(a)に示すパターンで
露光を行う。中層領域では軸4とする図3(b)のパター
ン、上層領域では軸4と歯車3とする図3(c)のパター
ンで露光を行う。 【0028】最後に、このようにして形成した多層構造
物を感光性樹脂膜1の現像液に浸漬すると、感光性樹脂
膜1の露光部が選択的に除去(現像)されるとともに、
露光部上の中間膜2が露光部と共にリフトオフされるた
め、最下層まで露光部の除去が進行し、図2(d)に示す
ような感光性樹脂膜1と中間膜2を積層した構成のマイ
クロ歯車が作製できる。 【0029】以上のように、この実施例によれば、微小
機構部品(マイクロ歯車)を感光性樹脂膜1と中間膜2
の形成及び感光性樹脂膜1の露光、現像という工程だけ
で形成でき、この感光性樹脂膜1、中間膜2の厚みや露
光パターンの精度はサブμmオーダーで保証できるた
め、極めて高精度に信頼性高く形成できる。また、LI
GAプロセスのような特別な装置を用いることなく、従
来からある一般的、安価な装置、材料で、簡便に、一括
して大量に製造できる。従って、所望の微小かつ複雑な
立体形状のものが得られ、高精度化が図れる。得られた
感光性樹脂膜1、中間膜2からなるマイクロ歯車は極め
て高精度なものであった。 【0030】なお、現像の際に現像液に超音波を印加す
るプロセスとすれば中間膜2の除去が促進され、歩留り
が向上するとともに現像時間も短縮される。 【0031】さらに、中間膜2を除去しうるエッチング
液の内で感光性樹脂膜1には影響を与えない液を選択
し、上記感光性樹脂膜1と中間膜2を交互に積層してな
る多層構造物をこのエッチング液と現像液に交互に浸漬
するプロセスに改善すると、中間膜2の除去が確実に行
われるためにさらに信頼性が向上する。例えば、この実
施例で説明した感光性樹脂膜AZ4350は耐アルカリ
性に乏しい。このため、中間膜としてAlを採用した場
合、エッチング液として水酸化ナトリウムは不適であ
り、塩酸系のエッチャントを選択することが望ましい。 【0032】なお、上記実施例では、露光により現像液
に可溶となるポジ型の感光性樹脂について説明したが、
未露光部が可溶で露光部は残存するネガ型の感光性樹脂
を用いて微小機構部品を作製しても同様の効果を奏す
る。 【0033】さらに、上記実施例では、下層領域、中層
領域、上層領域がそれぞれ同じパターンに露光された3
層、2層、5層の同様の厚みの感光性樹脂膜からなって
いるが、異なる厚みのものを積層してもよく、例えば同
じパターンの2層の中層領域を1層で形成してもよく、
同様の効果を奏する。 【0034】実施例2.図4は本発明の実施例2の微小
機構部品、マイクロタービン歯車を示す斜視図である。
この実施例では微小機構部品の一例として、マイクロタ
ービン歯車について説明する。この歯車は、流体の中に
設置され、流体の流れを受けて回転することにより、外
部に運動エネルギーを取り出したり、回転数をレーザ光
を利用して読み取ることにより流量計として用いられ
る。図において、7はタービン歯車、8は歯車7の回転
軸である。 【0035】図5(a)〜(d),図6(a)(b)及び図7は
この実施例2のマイクロタービン歯車の製造方法を工程
順に示す断面図であり、これらの図は図4のA−A’線
における断面を示している。これらの図に基づいてマイ
クロタービン歯車の製造方法を説明する。まず、図5
(a)に示すように、基材6表面に感光性樹脂をスピンコ
ート等の手法を用いて膜厚を高精度に制御しつつ塗布し
た後、オーブンやホットプレート等の乾燥手段を用いて
樹脂の溶剤を除去し、所望の膜厚の感光性樹脂膜1を形
成する。次に図5(b)に示すように、この感光性樹脂膜
1に対し、紫外光や電子ビーム、レーザビーム等を露光
用マスクや直接描画等の手段により選択的に照射して露
光することにより、所望形状の潜像を形成する。次に、
図5(c)に示すように、選択的露光により所望形状の潜
像を形成した感光性樹脂膜1の上に、樹脂の混合を防止
するとともに露光光を遮光する材質の中間膜2を成膜す
る。 【0036】さらに、図5(d)に示すように、感光性樹
脂膜1の形成、所望のパターン露光、中間膜2の形成を
繰り返して多層構造物を形成する。各層の露光パターン
は作製しようとする微小機構部品の形状対応で通常は数
種類使用するが、このマイクロタービン歯車の場合は図
8(a)の平面図に示す1種類のパターンを使用するだけ
で形成が可能である。すなわち、図8(b)の説明図に示
すように1層毎に露光するパターンを所定の角度θだけ
中心軸回りに回転させることにより、図4に示すような
複雑な立体形状の部品の作製が可能になる。例えば、図
4に示すような最上層と最下層の歯のねじれが45度の
歯車を20回の積層繰り返しにより形成する場合は、θ
=2.25度 づつ中心軸回りに回転させて露光すること
により加工できる。従って、パターン作製に要する期
間、費用の削減が可能になる。 【0037】このようにして形成した多層構造物を感光
性樹脂膜1の現像液に浸漬すると、感光性樹脂膜1の露
光部が選択的に除去(現像)されるとともに、露光部上
の中間膜2が露光部と共にリフトオフされるため、最下
層まで露光部の除去が進行し図6(a)に示すような感光
性樹脂膜1と中間膜2を積層した構成のマイクロタービ
ン歯車の型9が作製できる。 【0038】最後に、図6(b)に示すように、作製した
型の空隙部に例えばニッケル等の金属材料10をめっき
等の方法により充填した後、不要となった感光性樹脂膜
1と中間膜2からなる型をウェットエッチングやドライ
エッチングなどの方法により除去することにより、図7
に示すマイクロタービン歯車を得ることができる。 【0039】上記実施例と同様、複雑な螺旋形状のもの
(型、機構部品)も簡便に高精度に形成できる。得られ
たマイクロタービン歯車も高精度で信頼性のたかいもの
であった。高い形状精度で転写形成が可能となるととも
に、所望の機能材料を用いて微小機構部品を形成でき
る。従って適用対象を拡大できる。 【0040】実施例3.図9は本発明の実施例3の微小
機構部品のマイクロ電磁石を示す斜視図であり、この実
施例では微小機構部品の一例としてマイクロ電磁石につ
いて説明する。図において、16はコイル線の引出電極
17を予め形成した基材、18は磁気コア、19は直線
部19aと巻回部19bからなるコイル線である。 【0041】次に、この実施例3の製造方法について図
10(a)〜(d),図11(a)(b)の工程順に示す断面図
に基づいて説明する。これらの図は図9のA−A’線に
おける断面を示す。まず、図10(a)に示すように、基
材16表面に第1の感光性樹脂をスピンコート等の手法
を用いて膜厚を高精度に制御しつつ塗布した後、オーブ
ン等の乾燥手段を用いて樹脂の溶剤を除去し、所望の膜
厚の第1の感光性樹脂膜11を形成する。次に図10
(b)に示すように、この第1の感光性樹脂膜11に対
し、紫外光や電子ビーム、レーザビーム等を露光用マス
クや直接描画等の手段により選択的に照射して露光する
ことにより、所望形状の潜像を形成する。 【0042】次に、図10(c)に示すように、第1の感
光性樹脂と溶剤、感光波長が異なる第2の感光性樹脂か
らなる第2の感光性樹脂膜12を、先の感光性樹脂膜1
1上に形成する。さらに、第1の感光性樹脂膜11の感
光波長と異なる方式で所望形状のパターンを露光する。
積層に際して溶剤が異なるために隣合う樹脂間の混合が
回避されると共に、感光波長が異なるために露光量の適
正化が図られれば下層の感光性樹脂膜に対し影響を与え
ることなく露光を完了できる。したがって、積層構造物
の形成に関して中間膜2の形成を省略することが可能と
なり、加工時間の短縮が図られる。 【0043】さらに、図10(d)に示すように、第1の
感光性樹脂膜11の形成、所望のパターン露光、第2の
感光性樹脂膜12の形成、パターン露光を繰り返して多
層構造物を形成する。各層の露光パターンは作製しよう
とする微小機構部品の形状対応で数種類使用する。例え
ば、このマイクロ電磁石の場合、図12(a)(b)の平面
図に示す2種類のパターンを併用して各層の感光性樹脂
膜を露光する。図12(a)の右パターンは磁気コア1
8、左パターンはコイル線19の直線部19aを形成す
るためのものである。図12(b)のパターンはコイル線
19の巻回部19bを形成するためのもので、図13の
説明図に示すように、各感光性樹脂層を露光する度に磁
気コア18を中心に円を描くように露光位置を連続して
変化させつつ露光を行う。従って、最終的には高さ方向
に連続した螺旋状の潜像領域が得られる。 【0044】次に、このようにして形成した多層構造物
を第1の感光性樹脂膜11の現像液および第2の感光性
樹脂膜12の現像液に交互に浸漬すると、感光性樹脂膜
の露光部が選択的に除去(現像)されるため、最下層ま
で露光部の除去が進行し図11(a)に示すような第1の
感光性樹脂膜11と第2の感光性樹脂膜12を積層した
構成のマイクロ電磁石の型が作製できる。 【0045】最後に、コイル線9を形成すべき型の空隙
内に例えば銅などの導電材をめっきにより充填してコイ
ル線形成を行い、さらに磁気コア8を形成すべき型の空
隙部にパーマロイ等の磁性材を充填してマイクロ電磁石
を作製する。 【0046】上記実施例と同様、簡便に高精度に形成で
きる。中間膜の形成が不要となるため、より簡便に、精
度、信頼性とも高く形成でき、得られる微小機構部品
(マイクロ電磁石)のより一層の高精度化が図れる。 【0047】なお、この実施例3では、微小機構部品の
一例としてマイクロ電磁石の製造方法について述べた
が、これを2個組み合わせればマイクロトランスの製造
にも適用可能であることは自明である。また、第1の感
光性樹脂膜11と第2の感光性樹脂膜12を交互に積層
したものについて示したが、3種以上の溶剤が異なり混
合せず、かつ感光波長または感光方式が異なり共に露光
されることのない異なる感光性樹脂膜を用いて形成して
もよく、各感光性樹脂膜の厚みがそれぞれ異なっていて
もよく、同様の効果を奏する。 【0048】 【0049】【発明の効果】 本発明によれば、感光性樹脂膜を形成す
る工程、この感光性樹脂膜を所望のパターンに露光する
工程、所望のパターンに露光した上記感光性樹脂膜上に
上記感光性樹脂膜の混合を防止するとともに上記感光性
樹脂膜を露光する光を遮る中間膜を形成する工程、及び
上記工程を順に繰り返し形成した多層構造物の上記感光
性樹脂膜を選択除去する工程を施し、上記感光性樹脂膜
の露光工程においては、上記感光性樹脂膜の選択除去部
が少なくとも先に除去される隣接する上記感光性樹脂膜
の選択除去部と重なりを有するよう露光を行い、上記感
光性樹脂膜とともに中間膜を選択除去して所望の立体形
状を形成して微小機構部品を製造するようにし、多層構
造物の感光性樹脂膜には影響を与えず中間膜を除去する
工程を追加し、上記感光性樹脂膜と中間膜を交互に除去
するようにしたので、除去すべき中間膜が円滑、確実に
取り除かれるため、現像不良に起因する寸法変動を回避
でき、歩留りが向上する。 【0050】 【0051】 【0052】 【0053】
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の実施例1の微小機構部品、マイクロ
歯車の断面を示す斜視図である。 【図2】 本発明の実施例1の微小機構部品の製造方法
を工程順に示す断面図である。 【図3】 本発明の実施例1の微小機構部品の製造で使
用する露光パターンの平面図である。 【図4】 本発明の実施例2の微小機構部品、マイクロ
タービン歯車を示す斜視図である。 【図5】 本発明の実施例2の微小機構部品の製造方法
を工程順に示す断面図の一つである。 【図6】 本発明の実施例2の微小機構部品の製造方法
を工程順に示す断面図の一つである。 【図7】 本発明の実施例2の微小機構部品の製造方法
を工程順に示す断面図の一つである。 【図8】 本発明の実施例2の微小機構部品の製造方法
に係わる露光パターンの位置関係を示す説明図である。 【図9】 本発明の実施例3の微小機構部品、マイクロ
電磁石を示す斜視図である。 【図10】 本発明の実施例3の微小機構部品の製造方
法を工程順に示す断面図の一つである。 【図11】 本発明の実施例3の微小機構部品の製造方
法を工程順に示す断面図の一つである。 【図12】 本発明の実施例3の微小機構部品の製造で
使用する露光パターンの平面図である。 【図13】 本発明の実施例3の微小機構部品の製造方
法に係る露光位置関係を示す説明図である。 【図14】 従来例の放電加工に使用する放電加工機の
概略構成図である。 【図15】 従来例のLIGAプロセスを工程順に示す
断面模式図である。 【符号の説明】 1 感光性樹脂膜、1a 未露光部、1b 露光部、2
中間膜、3 歯車、6,16 基材、7 タービン歯
車、9 マイクロタービン歯車の型、10 金属材料、
11 第1の感光性樹脂膜、12 第2の感光性樹脂
膜、18 磁気コア、19 コイル線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−108519(JP,A) 特開 昭62−32009(JP,A) 特開 平5−94937(JP,A) 特開 平6−212477(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B81C 1/00 - 5/00 B29C 35/08 B29C 67/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 感光性樹脂膜を形成する工程、この感光
    性樹脂膜を所望のパターンに露光する工程、所望のパタ
    ーンに露光した上記感光性樹脂膜上に上記感光性樹脂膜
    の混合を防止するとともに上記感光性樹脂膜を露光する
    光を遮る中間膜を形成する工程、及び上記工程を順に繰
    り返し施して形成した多層構造物の上記感光性樹脂膜を
    選択除去する工程を備え、上記感光性樹脂膜の露光工程
    においては、上記感光性樹脂膜の選択除去部が少なくと
    も先に除去される隣接する上記感光性樹脂膜の選択除去
    部と重なりを有するよう露光を行うようにし、上記感光
    性樹脂膜とともに中間膜も選択除去して所望の立体形状
    を形成する微小機構部品の製造方法であって、上記多層
    構造物の上記感光性樹脂膜には影響を与えず上記中間膜
    を除去する工程を備え、上記感光性樹脂膜と上記中間膜
    を交互に除去するようにしたことを特徴とする微小機構
    部品の製造方法。
JP26700394A 1994-10-31 1994-10-31 微小機構部品の製造方法 Expired - Lifetime JP3448987B2 (ja)

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