JPH06212477A - 微小構造物製造方法 - Google Patents

微小構造物製造方法

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JPH06212477A
JPH06212477A JP334993A JP334993A JPH06212477A JP H06212477 A JPH06212477 A JP H06212477A JP 334993 A JP334993 A JP 334993A JP 334993 A JP334993 A JP 334993A JP H06212477 A JPH06212477 A JP H06212477A
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JP
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hollow portion
etchant
mold
microstructure
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Pending
Application number
JP334993A
Other languages
English (en)
Inventor
Motomi Ozaki
元美 尾崎
Junichi Takahashi
淳一 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高さ精度を向上させるとともに容易に大量生
産し得る微小構造物製造方法を提供する。 【構成】 基板8の上に第一の材料を第一層9として積
層し、この第一層9の一部をエッチャントにより除去し
て所望の微小構造物14の形状に形成し、第一層9の上
に該エッチャントによってはエッチングされない第二の
材料による第二層10を積層し、この第二層10に穴1
1を形成し、この穴11から該エッチャントを浸透させ
ることにより第一層9を除去して中空部12を形成し、
この中空部12を型として電鋳或いは射出成形を施した
後に第二層10を除去することにより、金属製或いはプ
ラスチックス製の微小構造物14を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロマシニングの
分野において、種々の部品や素子を形成するための微小
構造物製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Micro Parts 社のカタログに「L
IGAプロセス」として開示されているように、シンク
ロトロン放射光のX線を用いてレジストを高アスペクト
比で現像することにより型を形成し、その型によりプラ
スチックス成形を行い、又は、さらに電鋳することによ
り微細部品を大量生産する方法がある。
【0003】また、TECHNICAL DIGEST OF THE 10th SEN
SOR SYMPOSIUM 1991.pp.25〜28において、ケンイチ シ
マオカ、オサム タバタ、ススム スギヤマの三氏によ
る「Etch Stop Technique of Polysilicon」なる記事が
紹介されている。これは、ポリシリコンを犠牲層として
シリコンナイトライドの微小な橋型構造を作る方法で、
第一の方法は、図8(a)に示すように、シリコン基板
1にシリコンナイトライド2を積層し、その上に所定形
状のポリシリコンを積層し、さらに、その上にシリコン
ナイトライド3を積層し、このシリコンナイトライド3
に形成したエッチホール4からエッチャントを入れてポ
リシリコンをエッチングすることにより、それまでポリ
シリコンが存在していた部分に中空部5を形成する方法
である。他の方法は、図8(b)に示すように、シリコ
ン基板1にシリコンナイトライド2を積層し、その上に
ポリシリコンを積層し、そのポリシリコンの一部にボロ
ン等のイオン6を打ち込み、さらに、その上にシリコン
ナイトライド3を積層し、このシリコンナイトライド3
に形成したエッチホール4からエッチャントを入れてポ
リシリコンをエッチングすることにより、イオン6が打
ち込まれていないポリシリコンを除去して中空部5を形
成する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】シンクロトロン放射光
のX線を用いてレジストを高アスペクト比で現像するこ
とにより型を形成する方法は、光源を得るための装置が
非常に高価なため、製造にかかるコストが極めて高い。
また、型の側面にシリコン基板の表面に対して垂直でな
い曲線をもつ三次元的な構造を作ることは極めて困難で
ある。また、被加工物の近傍にX線によってダメージを
受ける電子回路等を形成しておくことはできない。さら
に、最初の加工がレジストに対して行われるため、高さ
寸法の精度が出し難い。
【0005】また、図8に示す方法は、犠牲層エッチン
グを用いたサーフェスマイクロマシニングの製造方法で
あるが、構造体がシリコン基板1の上にIC製造プロセ
スによって形成されるため、構造体の材料はCVD(Ch
emical Vapor Deposition )やスパッタリングやスピン
コート等の製造法によって形成し得るものに限定され
る。また、シリコン基板1の表面に複数の層を複数回繰
り返してデポジション及びエッチングすることにより、
型の側面を三次元的な形状にすることができるが、各層
のデポジションはその下層の形状の影響を受け、さら
に、エッチングはその下層にも影響を与えるため、構造
体の設計上の制約が大きい。さらに、極めて清浄な環境
で製造する必要があるため、成膜装置にかかる負担が大
きい。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
基板の上に第一の材料を第一層として積層し、前記第一
層の一部をエッチャントにより除去して所望の微小構造
物の形状に形成し、前記第一層の上に前記エッチャント
によってはエッチングされない第二の材料による第二層
を積層し、この第二層に穴を形成し、この穴から前記エ
ッチャントを浸透させることにより前記第一層を除去し
て中空部を形成し、この中空部を型として電鋳を施した
後に前記第二層を除去するようにした。
【0007】請求項2記載の発明は、中空部を型として
射出成形を行った後に第二層を除去するようにした。
【0008】請求項3記載の発明は、中空部を型とする
成形前に中空部と大気とを連通する貫通穴を基板に形成
するようにした。
【0009】請求項4記載の発明は、所望の微小構造物
の形状に対応する部分がエッチャントによってエッチン
グされるように変質された第一の材料を第一層として基
板の上に積層するようにした。
【0010】請求項5記載の発明は、所望の微小構造物
の形状に対応する部分がエッチャントによってエッチン
グされないように変質された第一の材料を第一層として
基板の上に積層するようにした。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項4記載の第
一層の形成工程を複数回繰り返すようにした。
【0012】請求項7記載の発明は、請求項5記載の第
一層の形成工程を複数回繰り返すようにした。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明は、第一層の成膜とエッチ
ングとにより最終製造品と同一形状の膜が形成され、こ
の膜を第二層で覆った後に第一層をエッチングすること
により中空部が形成され、この中空部を型として電鋳を
施してから第二層を除去することにより、金属製の微小
構造物が形成される。
【0014】請求項2記載の発明は、中空部を型として
射出成形を行った後に第二層を除去することにより、プ
ラスチックス製の微小構造物が形成される。
【0015】請求項3記載の発明は、中空部を型として
電鋳又は射出成形する場合に、中空部内の空気が外部に
放出されるため、微小構造物に空気溜りが発生すること
がない。
【0016】請求項4記載の発明は、第一層の変質され
た部分がエッチングされるために中空部が形成され、第
一層の変質されない部分により中空部の側壁の幅が確保
されるため、型としての構造が強化されるとともに、型
としての側壁の寸法形状の精度が高められる。また、第
一層の変質された部分及び変質されない部分との平坦な
全平面に第二層を形成することが可能であるため、第二
層の成膜が容易となる。
【0017】請求項5記載の発明は、第一層の変質され
ない部分がエッチングされるために中空部が形成され、
第一層の変質された部分により中空部の側壁の幅が確保
されるため、型としての構造が強化されるとともに、型
としての側壁の寸法形状の精度が高められる。また、第
一層の変質された部分及び変質されない部分との平坦な
全平面に第二層を形成することが可能であるため、第二
層の成膜が容易となる。
【0018】請求項6記載の発明は、第一層の形成工程
を複数回繰り返す度に、変質させる部分のパターンを変
えることにより、中空部の側壁の形状を三次元的に変化
させることが可能である。
【0019】請求項7記載の発明は、第一層の形成工程
を複数回繰り返す度に、変質させる部分のパターンを変
えることにより、中空部の側壁の形状を三次元的に変化
させることが可能である。
【0020】
【実施例】請求項1記載の発明の一実施例を図1に基づ
いて説明する。まず、図1(a)に示すように、表面に
クローム層7が200nm程の厚さをもって形成された
シリコン基板8を基板として用意する。そして、シリコ
ン基板8のクローム層7の上に第一の材料とてのポリシ
リコンを第一層9として積層する。この第一層9の厚さ
は4μmである。そして、フォトリソエッチングにより
この第一層9の必要な部分のみを残し他の部分を除去し
て所定形状の第一層9を得る。ここで、残った第一層9
は目的とする微小構造物の形状と一致する。次に、図1
(b)に示すように、第一層9の上にこの第一層9の材
料のエッチャントによってはエッチングされない第二の
材料としてのシリコンナイトライドによる第二層10を
積層し、この第二層10にフォトリソエッチングによっ
て穴11を形成する。次に、図1(c)に示すように、
第二層10に形成した穴11から前述したエッチャント
を浸透させて第一層9を除去して中空部12を形成す
る。次に、図1(d)に示すように、クローム層7を種
としてニッケル13を電鋳によって中空部12の中に埋
める。最後に、図1(e)に示すように、第二層10と
同材のシリコンナイトライドのエッチャントにより第二
層10を除去する。ここで、残ったニッケル13の生成
物が金属製の微小構造物14である。
【0021】以上のように、第一層9のデポジションと
フォトリソエッチングとにより製造目的の微小構造物1
4と同形状の膜を形成し、これを第二層10で覆い、犠
牲層エッチングにより第一層9を除いて中空部12を形
成し、この中空部12にニッケル13を電鋳で埋め込ん
でから第二層10を除くので、高さが数μmから数十μ
mで断面形状が一定な二次元的微小構造物14を、高さ
の精度を保ちながらバッチプロセスで大量に製造するこ
とができる。
【0022】なお、穴11の形成はフォトリソエッチン
グに限られるものではなく、マイクロ放電加工やレーザ
加工等でもよい。また、第一層9(ポリシリコン)のエ
ッチング法はウェットエッチングに限られるものではな
く、ケミカルドライエッチングやリアクティブイオンエ
ッチング等のドライエッチング等でもよい。
【0023】次に、請求項2記載の発明の一実施例を図
2に基づいて説明する。前記実施例と同一部分について
は同一符号を用い説明も省略する(以下同様)。本実施
例において、図2(a)から同図(c)に至る中空部1
2を形成する工程は、前記実施例における図1(a)か
ら同図(c)までの工程と同様である。図2(d)に示
す工程では、耐酸性のプラスチックス15を射出成形に
よって中空部12の中に埋める。最後に、図2(e)に
示すように、第二層10をシリコンナイトライドのエッ
チャントにより除去する。ここで、残ったプラスチック
ス15の成形物が微小構造物16である。
【0024】したがって、微小構造物16の材質が異な
る点以外の点については、前記実施例と同様の利点が得
られる。
【0025】次に、請求項3記載の発明の一実施例を図
3に基づいて説明する。本実施例において、図3(a)
から同図(c)に至る中空部12を形成する工程は、前
記実施例における図1及び図2(a)から同図(c)ま
での工程と同様である。図3(d)に示す工程では、水
酸化ナトリュウム等やシリコンのエッチャントによりシ
リコン基板8の一部をエッチングし、さらに、クローム
のエッチャントによりクローム層7の一部をエッチング
することにより中空部12と外気とを連通する貫通穴1
7を形成する。続いて、図3(e)に示すように、クロ
ームを種にしてニッケル13を電鋳により中空部12に
埋め込み、或いは、中空部12に耐酸性のプラスチック
ス15を射出成形により埋め込む。最後に、図3(f)
に示すように、第二層10をシリコンナイトライドのエ
ッチャントにより除去する。ここで、残ったニッケル1
3又はプラスチックス15が微小構造物14又は16で
ある。
【0026】以上のように、中空部12を型として電鋳
又は射出成形する場合に、中空部12内の空気が外部に
放出されるため、微小構造物に空気溜りが発生すること
がない。なお、貫通穴17を形成する方法は、上述した
ようなウェットエッチングに限られものではなく、ドラ
イエッチング、マイクロ放電加工、レーザ加工等によっ
てもよい。
【0027】次に、請求項4記載の発明の一実施例を図
4に基づいて説明する。本実施例は、図4(a)におい
て、シリコン基板8のクローム層7の上に第一層9をデ
ポジションした後に、図4(b)において、第一の材料
のエッチャントによってエッチングされるn型又はp型
の添加不純物を用い、1017/cm3 以上のドーピング
を第一層9の所望の部分9aに対して行う。9bはドー
ピングされない部分である。続いて、図4(c)に示す
ように、第一層9の上にシリコンナイトライドを第二層
10として積層し、この第二層10にフォトリソエッチ
ングによって穴11を形成する。しかして、弗素10ミ
リリットル、硝酸30ミリリットル、酢酸80ミリリッ
トルを混合してなるポリシリコンのエッチャントを穴1
1から注入し、図4(d)に示すように、第一層9のド
ーピングされた部分9aをエッチングして除去すること
により中空部12を形成する。この中空部12を形成す
るエッチャントのエッチレートは、ドーピングされた部
分9aが、ドーピングされなかった部分9bの約150
倍である。続いて、図4(e)に示すように、クローム
を種にしてニッケル13を電鋳により中空部12に埋め
込み、或いは、中空部12に耐酸性のプラスチックス1
5を射出成形により埋め込む。最後に、図4(f)に示
すように、第二層10をシリコンナイトライドのエッチ
ャントにより除去する。ここで、残ったニッケル13又
はプラスチックス15が微小構造物14又は16であ
る。
【0028】図4(d)に示すように、第一層9のドー
ピングされない部分9bにより中空部12の側壁の幅が
確保されるため、型としての構造を強化するとともに、
型としての側壁の寸法形状の精度を高めることができ
る。また、図4(c)に示す工程では、第一層9のドー
ピングされた部分9a及びドーピングされない部分9b
との平坦な全平面に第二層10を形成することが可能で
あるため、第二層10の成膜が容易となる。
【0029】前記実施例において、ドーピングにより変
質される第一層9の材料はポリシリコンに限られるもの
ではなく、また、変質はドーピングに限られるものでは
ない。例えば、ポリシリコンの代わりにポジレジストを
用い、そのポジレジストを露光により変質させた部分を
現像液によってエッチングするような方法も含まれるも
のである。
【0030】次に、請求項5記載の発明の一実施例を図
5に基づいて説明する。本実施例は、図5(a)におい
て、シリコン基板8のクローム層7の上に第一層9をデ
ポジションした後に、図5(b)において、第一の材料
のエッチャントによってエッチングされボロン又は燐の
添加不純物を用い、4×1020/cm3 以上のドーピン
グを第一層9の所望の部分9aに対して行う。9bはド
ーピングされない部分である。続いて、図5(c)に示
すように、第一層9の上にシリコンナイトライドを第二
層10として積層し、この第二層10にフォトリソエッ
チングによって穴11を形成する。しかして、80℃の
環境において、10%水酸化カリウム溶液のエッチャン
トを穴11から注入し、図5(d)に示すように、第一
層9のドーピングされなかった部分9bをエッチングし
て除去することにより中空部12を形成する。この中空
部12を形成するエッチャントのエッチレートは、ドー
ピングされた部分9aが、ドーピングされなかった部分
9bの約0.01倍である。続いて、前記実施例と同様
に、図5(e)に示すように、クロームを種にしてニッ
ケル13を電鋳により中空部12に埋め込み、或いは、
中空部12に耐酸性のプラスチックス15を射出成形に
より埋め込む。最後に、図5(f)に示すように、第二
層10をシリコンナイトライドのエッチャントにより除
去する。ここで、残ったニッケル13又はプラスチック
ス15が微小構造物14又は16である。
【0031】図5(d)に示すように、第一層9のドー
ピングされた部分9aにより中空部12の側壁の幅が確
保されるため、型としての構造が強化されるとともに、
型としての側壁の寸法形状の精度が高められる。また、
図5(c)に示す工程においては、第一層9のドーピン
グされた部分9a及びドーピングされない部分9bとの
平坦な全平面に第二層10を形成することが可能である
ため、第二層の成膜が容易となる。
【0032】本実施例においても、変質される材料はポ
リシリコンに限られるものではなく、また、変質もドー
ピングに限られるものではない。例えば、ポリシリコン
の代わりにネガレジストを用い、そのネガレジストの一
部を露光により変質させ、露光しない部分のみを現像液
によってエッチングするような方法も含まれるものであ
る。
【0033】次に、請求項6記載の発明の一実施例を図
6に基づいて説明する。請求項6記載の発明は、請求項
4記載の第一層9の形成工程を複数回繰り返すことを特
徴とするものである。すなわち、図6(b)に示すよう
に、シリコン基板8のクローム層7の上には一部9aが
ドーピングにより変質された第一層9を形成するが、図
6(c)(d)においても第一層9を重ねて形成する。
図6(e)における第二層10の形成及び穴11の形
成、図6(f)における電鋳又は射出成形、図6(f)
における型の除去については請求項4記載の発明の実施
例と同様につき説明を省略する。
【0034】ここで、第一層9の形成工程を複数回繰り
返す度に、変質させる部分9aのパターンを変えること
により、中空部12の側壁の形状を三次元的に変化させ
ることが可能である。なお、本実施例においては、ドー
ピングによって変質された部分9aがエッチングにより
除去されてしまうので、ドーピングの影響が下層の第一
層9に及ぶことを考慮すると、ドーピングさせる寸法形
状は、上層から見て下層に含まれる寸法形状にすること
が望ましい。すなわち、請求項6記載の発明は、図6
(e)に示すように、上方に向かうに従い次第に狭くな
る中空部12を形成する場合に適している。
【0035】次に、請求項7記載の発明の一実施例を図
7に基づいて説明する。請求項7記載の発明は、請求項
5記載の第一層9の形成工程を複数回繰り返すことを特
徴とするものである。すなわち、図7(b)に示すよう
に、シリコン基板8のクローム層7の上には一部9aが
ドーピングにより変質された第一層9を形成するが、図
7(c)(d)においても第一層9を重ねて形成する。
図7(e)における第二層10の形成及び穴11の形
成、図7(f)における電鋳又は射出成形、図7(f)
における型の除去については請求項5記載の発明の実施
例と同様につき説明を省略する。
【0036】ここで、第一層9の形成工程を複数回繰り
返す度に、変質させる部分9aのパターンを変えること
により、中空部12の側壁の形状を三次元的に変化させ
ることが可能である。なお、本実施例においては、ドー
ピングによって変質されない部分9bがエッチングによ
り除去されてしまうので、ドーピングの影響が下層の第
一層9に及ぶことを考慮すると、ドーピングさせる寸法
形状は、上層から見て下層を含む寸法形状にすることが
望ましい。すなわち、請求項7記載の発明は、図7
(e)に示すように、上方に向かうに従い次第に広くな
る中空部12を形成する場合に適している。
【0037】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、基板の上に第一
の材料を第一層として積層し、前記第一層の一部をエッ
チャントにより除去して所望の微小構造物の形状に形成
し、前記第一層の上に前記エッチャントによってはエッ
チングされない第二の材料による第二層を積層し、この
第二層に穴を形成し、この穴から前記エッチャントを浸
透させることにより前記第一層を除去して中空部を形成
し、この中空部を型として電鋳を施した後に前記第二層
を除去するようにしたので、第一層の成膜とエッチング
とにより最終製造品と同一形状の膜が形成し、この膜を
第二層で覆った後に第一層をエッチングすることにより
中空部が形成し、この中空部を型として電鋳を施してか
ら第二層を除去することにより、断面形状が一定で二次
元的形状の金属製の微小構造物を、高さの精度を保ちな
がらバッチプロセスで大量に製造することができる効果
を有する。
【0038】請求項2記載の発明は、中空部を型として
射出成形を行った後に第二層を除去するようにしたの
で、断面形状が一定で二次元的形状のプラスチックス製
の微小構造物を、高さの精度を保ちながらバッチプロセ
スで大量に製造することができる効果を有する。
【0039】請求項3記載の発明は、中空部を型とする
成形前に中空部と大気とを連通する貫通穴を基板に形成
するようにしたので、中空部を型として電鋳又は射出成
形する場合に、中空部内の空気を外部に放出させること
ができるため、微小構造物に空気溜りが発生することを
防止することができる効果を有する。
【0040】請求項4記載の発明は、所望の微小構造物
の形状に対応する部分がエッチャントによってエッチン
グされるように変質された第一の材料を第一層として基
板の上に積層するようにしたので、第一層の変質された
部分がエッチングされるために中空部が形成され、第一
層の変質されない部分により中空部の側壁の幅が確保さ
れるため、型としての構造を強化するとともに、型とし
ての側壁の寸法形状の精度を高めることができ、また、
第一層の変質された部分及び変質されない部分との平坦
な全平面に第二層を形成することが可能であるため、第
二層の成膜を容易にすることができる効果を有する。
【0041】請求項5記載の発明は、所望の微小構造物
の形状に対応する部分がエッチャントによってエッチン
グされないように変質された第一の材料を第一層として
基板の上に積層するようにしたので、第一層の変質され
ない部分がエッチングされるために中空部が形成され、
第一層の変質された部分により中空部の側壁の幅が確保
されるため、型としての構造を強化するとともに、型と
しての側壁の寸法形状の精度を高めることができ、ま
た、第一層の変質された部分及び変質されない部分との
平坦な全平面に第二層を形成することが可能であるた
め、第二層の成膜を容易にすることができる効果を有す
る。
【0042】請求項6記載の発明は、請求項4記載の発
明における第一層の形成工程を複数回繰り返すようにし
たので、第一層の形成工程を複数回繰り返す度に、変質
させる部分のパターンを変えることにより、中空部の側
壁の形状を三次元的に変化させることができ、特に、基
板側の下層に向かうに従い断面が大きくなる形状の微小
構造物を得る方法に適する等の効果を有する。
【0043】請求項7記載の発明は、請求項5記載の発
明における第一層の形成工程を複数回繰り返すようにし
たので、第一層の形成工程を複数回繰り返す度に、変質
させる部分のパターンを変えることにより、中空部の側
壁の形状を三次元的に変化させることができ、特に、基
板側の下層に向かうに従い断面が小さくなる形状の微小
構造物を得る方法に適する等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の一実施例を工程順に示す
縦断側面図である。
【図2】請求項2記載の発明の一実施例を工程順に示す
縦断側面図である。
【図3】請求項3記載の発明の一実施例を工程順に示す
縦断側面図である。
【図4】請求項4記載の発明の一実施例を工程順に示す
縦断側面図である。
【図5】請求項5記載の発明の一実施例を工程順に示す
縦断側面図である。
【図6】請求項6記載の発明の一実施例を工程順に示す
縦断側面図である。
【図7】請求項7記載の発明の一実施例を工程順に示す
縦断側面図である。
【図8】従来例を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
8 基板 9 第一層 10 第二層 11 穴 12 中空部 14,16 微小構造物 17 貫通穴

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の上に第一の材料を第一層として積
    層し、前記第一層の一部をエッチャントにより除去して
    所望の微小構造物の形状に形成し、前記第一層の上に前
    記エッチャントによってはエッチングされない第二の材
    料による第二層を積層し、この第二層に穴を形成し、こ
    の穴から前記エッチャントを浸透させることにより前記
    第一層を除去して中空部を形成し、この中空部を型とし
    て電鋳を施した後に前記第二層を除去するようにしたこ
    とを特徴とする微小構造物製造方法。
  2. 【請求項2】 中空部を型として射出成形を行った後に
    第二層を除去するようにしたことを特徴とする請求項1
    記載の微小構造物製造方法。
  3. 【請求項3】 中空部を型とする成形前に中空部と大気
    とを連通する貫通穴を基板に形成するようにしたことを
    特徴とする請求項1又は2記載の微小構造物製造方法。
  4. 【請求項4】 所望の微小構造物の形状に対応する部分
    がエッチャントによってエッチングされるように変質さ
    れた第一の材料を第一層として基板の上に積層すること
    を特徴とする請求項1,2又は3記載の微小物構造物製
    造方法。
  5. 【請求項5】 所望の微小構造物の形状に対応する部分
    がエッチャントによってエッチングされないように変質
    された第一の材料を第一層として基板の上に積層するこ
    とを特徴とする請求項1,2又は3記載の微小物構造物
    製造方法。
  6. 【請求項6】 第一層の形成工程を複数回繰り返すこと
    を特徴とする請求項4記載の微小構造物製造方法。
  7. 【請求項7】 第一層の形成工程を複数回繰り返すこと
    を特徴とする請求項5記載の微小構造物製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH08127073A (ja) * 1994-10-31 1996-05-21 Mitsubishi Electric Corp 微小機構部品及びその製造方法
JPH08127074A (ja) * 1994-10-31 1996-05-21 Mitsubishi Electric Corp 微小機構部品の製造方法
US7253787B2 (en) 2004-11-25 2007-08-07 High Tech Computer, Corp. Helix antenna and method for manufacturing the same
JP2013242330A (ja) * 2009-01-21 2013-12-05 Seiko Instruments Inc 機械部品の製造方法

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