JP3448719B2 - 無臭化改質培養処理槽 - Google Patents

無臭化改質培養処理槽

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JP3448719B2 JP33355794A JP33355794A JP3448719B2 JP 3448719 B2 JP3448719 B2 JP 3448719B2 JP 33355794 A JP33355794 A JP 33355794A JP 33355794 A JP33355794 A JP 33355794A JP 3448719 B2 JP3448719 B2 JP 3448719B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機性排水の無臭化
改質に関し、更に詳しくは通常の有機性排水処理フロー
で生産される汚泥あるいは汚泥と被処理水の混合液を無
臭化改質し、これを被処理水中に混入させることによっ
て、有機性排水の浄化処理を無臭の状態で行い、更に処
理効率を向上させることができる無臭化改質培養処理槽
に関するものである。尚、無臭化改質培養処理の被培養
液としては、濃縮層などで濃縮され被処理水が比較的少
なく汚泥濃度の高い混合液のほか、曝気層や嫌気濾床な
どにおける沈殿物のように被処理水が比較的多く汚泥濃
度の低い混合液など、様々であってよい。
【0002】
【従来の技術】従来から、有機物を含有する有機性排水
の処理としては、一般に浮遊性微生物を用いる標準活性
汚泥法、酸化溝法、回分法および長時間曝気法など、あ
るいは付着性微生物を用いる接触酸化法、回転円板法お
よび散水濾床法などの生物学的処理方法による浄化が通
常行われている。標準活性汚泥法を例に説明すると、従
来の活性汚泥法による排水処理は基本的には例えば図7
に示すような処理フローで行われている。即ち、被処理
水である有機物を含む生排水は、先ず前処理施設へと導
入され、そこで大きなし渣はスクリーンでの篩い分け
や、砂などは沈砂池における沈降によって除去される。
被処理水は、次に曝気槽などの生化学的処理施設に導入
される。例えば曝気槽では最初沈殿池で浮遊物の30〜
40%を沈殿除去した後の処理液を被処理水として、活
性汚泥と被処理水とを通気撹拌しながら混合することに
よって微生物を繁殖させて有機物を分解する。次に被処
理液は最終沈殿池に導かれる。ここでは活性汚泥が吸着
性に富むフロックを生じて沈降し分離する。汚泥が沈降
分離した際の上澄液は溢流させて処理水として放流され
る。一方、沈降した活性汚泥の一部は曝気槽に返送汚泥
として返送され、曝気槽内では微生物が再び繁殖する。
活性汚泥の増殖分は汚泥濃縮槽で濃縮された後、余剰汚
泥として貯留槽へ導かれ、脱水され、ケーキ化され、時
々系外へと出されて処分される。このように、活性汚泥
法などの生化学的処理方法は自然界の自浄作用を人為的
に設計し、各種微生物を利用して排水処理を行うもので
あり、地球環境保護の面からも好ましい方法であり、種
々の施設で採用され普及している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、活性汚
泥法などの生化学的処理方法を行う処理施設では、例え
ば好気的微生物に溶存酸素が十分に行き渡るように広い
表面積を有する曝気槽を要し、且つ水面が十分に空気と
接触するように処理槽が大気中に開放された状態となっ
ているため、生化学的処理施設周辺は臭気を伴うという
問題がある。また、最終的に系外へ取り出され処分され
る余剰汚泥もかなりの臭気を有し、余剰汚泥の減量と共
に廃棄処理する場合の大きな問題となっている。尚、悪
臭の発生源としては、曝気槽中などの有機性被処理水自
体が臭いを有していたり、臭いの原因となる微生物が存
在していたり、また、微生物を培養した場合に悪臭物質
が産生されるなどが考えられる。従って本発明の目的
は、上記したような従来より各種の施設で広く行われて
いる有機性排水処理フローに何ら変更を加えることな
く、そのままの状態で、これに別途付加的に組み入れる
ことによって、有機性排水処理施設における臭気の発生
を格段に抑制し、且つ排水処理の効率が向上する無臭化
改質培養処理槽を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明の無臭化改質培養処
理槽は、有機性排水の浄化処理フローに付加的に設け、
有機性排水処理フローで生じた汚泥あるいは汚泥と被処
理水の混合液を培養処理するものであり、培養処理を施
す対象となる被培養液を流入させる流入口および培養処
理を施した培養液を抜出す抜出口とを備えた処理槽の略
中央部に回転円筒を設けたことを特徴とし、更には処理
槽内に腐植、黒ボク土および火山灰土壌、塩化鉄、珪酸
塩、軽石のうち少なくとも一つを備えるほか、処理槽内
に曝気装置を備えるものである。
【0005】
【作用】本発明者は、上記した従来技術の問題点を解決
すべく鋭意研究の結果、有機性排水処理フローにおいて
生じる汚泥あるいは汚泥と被処理水の混合液を被培養液
として、腐植土などを含有したペレットを用いた培養槽
で培養処理するだけで、汚泥の臭気が容易に取り除か
れ、更に、無臭化され改質された混合液や汚泥を排水処
理フロー中に返送し、これらを含んだ状態で通常の排水
処理を継続すれば、余剰汚泥などの臭気を格段に減少す
ることができ、有機性排水処理フローにおける各段階で
の無臭化が達成されることを知見して本発明に至った。
また、特に余剰汚泥の濃縮段階など有機性排水処理フロ
ーの最終段階で集められる悪臭がし易い汚泥濃度の高い
混合液を被培養液として、腐植土などを含有したペレッ
トを用いた培養槽で培養処理することにより、無臭化が
達成されるとともに余剰汚泥の減量化が達成されること
も知見して本発明に至った。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、好ましい実施態様を図を参
照しながら説明し、本発明を更に詳しく説明する。本発
明にかかる無臭化改質培養処理槽は、通常の有機性排水
の浄化フローに付加的に設けることを特徴とする。この
付加的に設ける無臭化改質培養処理槽は、有機性排水処
理フローで生じる汚泥あるいは汚泥と被処理水の混合液
の少なくとも一部を抜き出し、これを無臭化改質培養処
理槽に導き処理し、各種混合液を無臭化改質する。更
に、無臭化改質した混合液や汚泥を有機性排水処理フロ
ーのいずれかの段階に返送することによって、無臭化改
質された混合液や汚泥が被処理水に混合されて通常の有
機性排水の浄化処理が継続されるため、処理された処理
水が無臭化されるとともに水質も改質安定化される。
【0007】本発明の有機性被処理水の無臭化改質を達
成する無臭化改質培養処理槽は、更に腐植ペレットを用
い、上記した汚泥あるいは汚泥と被処理水の混合液など
の被培養液を生化学的に処理し得るものを使用するのが
好ましい。無臭化改質培養処理槽に内蔵される材料とし
ては、植物性の腐植土を主としたもの、あるいは黒ボク
土および火山灰土壌、塩化鉄、珪酸塩、軽石などといっ
た吸着性の強い材料などから適宜に選択して構成する。
これらの材料は15〜50mm程度の粒径の粒状物にし
て用いるのが好ましい。このような腐植ペレットを用い
た無臭化改質培養処理槽に有機性被処理水を接触させて
処理すると、メルカプタン、スルフィドおよびケトン類
などの悪臭物質が分解あるいは吸着などされて処理水の
臭気が格段に減少し、且つ処理フローで生じる汚泥の臭
気や脱水性が改善されて安定化する。
【0008】本発明に使用する無臭化改質培養処理槽の
構造は、図6に示すような構造の、地上に設置する地上
型の無臭化改質培養処理槽(液体解臭機とも呼ばれる)
が小型で簡易、且つ効率のよい処理が可能であるため、
特に好ましく使用することができる。図6に示した無臭
化改質培養処理槽について説明すると、この培養処理槽
は図に示すように金属製またはコンクリート製などから
なる細長い処理槽の側壁部に被培養液の流入口および抜
出口が設けられ、且つ処理槽の略中央部に回転円筒が設
けられている。この際、被培養液の流入口および培養済
液の抜出口は処理槽側壁部のいずれの位置に設けてもよ
いが、図6に示すように被培養液の流入口を処理槽上部
に設け、培養済液の抜出口を処理槽の側壁部の略中央に
設けるのが好ましい。そして、抜出口に培養済液を移送
するための移送管を連結し、更に、移送管への培養済液
の吸入口を処理槽の底部に設けるのが好ましい。このよ
うにすれば、十分に培養された培養済液を選択的に抜き
出すことが可能となる。
【0009】上記のような構造の無臭化改質培養処理槽
の形状および寸法はいかなるものでもよく処理量に依存
するが、例えば一日当たりの処理量が3000mより
少ない場合には0.8mφ〜2.0mφで高さが2.5
m〜7m程度の金属製のタンクを使用し、一日当たりの
処理量が3000m以上5000m以下のものにつ
いては、2.0mφ〜2.4mφで高さが5m〜8m程
度の金属製のタンクを使用するのが好ましい。また、一
日当たりの処理量が10000m〜150000m
と多い場合には3.0mφ〜10.0mφで高さが8m
〜12m程度のコンクリート製のタンクを使用するのが
好ましい。
【0010】本発明の無臭化改質培養処理槽において
は、処理槽内の被培養液に上向流および下向流を発生さ
せる装置を設け、上記したようなペレットに被培養液が
効率よく接触するようにするのが好ましく、このための
上・下向流発生装置として図6に示したように処理槽の
略中央に設けられた回転円筒を回転させるものである。
尚、上・下向流発生装置としては、他にも例えばポンプ
によって被培養液を噴出させるものや、散気を勢いよく
噴射させて上向流および下向流を発生させるなどの方法
も考えられる。これらの方法は適宜に組み合わせてもよ
く、例えばペレットの材料である触媒的な接触材が硬く
て重い場合には被培養液の上向流に接触させるようにし
てもよいし、特に、軽くて柔らかい材料をペレットに用
いる場合には下向流に接触させるなど、最適な状態とし
て使用する。
【0011】更に、無臭化改質培養処理槽の内部には腐
植ペレットなどを保持する保持具を設けることが好まし
い。例えば図6に示したように、回転円筒からなる上・
下向流発生装置の上部近傍で、処理槽内に生じている下
向流に腐植ペレットが効率よく接触する位置に保持具を
設ける。保持具としては、例えば金属製などの網容器が
用いられ、この中に腐植ペレットなどが充填される。こ
のような保持具は、図6に示したように処理槽の側壁に
固定して設けてあってもよいが、回転円筒に固定して取
り付けても勿論よい。更に、これらの位置に着脱自在に
設けられていてもよい。また、その形状はいずれのもの
でもよく、容器全体が網目構造を有していてもよいが、
少なくとも容器の上面および下面のみが網目構造を有し
ていればよい。容器の寸法も特に限定されず、網目の大
きさもいずれのものでもよいが、中に充填される腐植ペ
レットが落下することなく、一方、汚泥や混合液が適宜
に落下することができ、且つ被培養液がペレットの間に
自在に流入することができ、十分にペレットと接触し得
るものであればよい。
【0012】例えば、被培養液が無臭化改質培養処理槽
内の上記のような保持具内に充填されている腐植ペレッ
トなどの間を下向流となって流れるような場合には、下
向流が先ず通過する上段の網の部分の目を細かくし、目
詰まりし易いものを網で除去し、保持具内での目詰まり
を防止するため、順次、中段、下段の網目を大きくして
おくのが好ましい。更に、上段に設ける目の細かい網は
取り外し可能にしておくのが好ましい。このようにすれ
ば、目の細かい詰まり易い網の掃除を簡便にすることが
でき、無臭化培養処理槽の保守が簡便となり効率のよい
処理が可能となる。網目の大きさの例としては、例えば
上段を3〜5mm、中段を13〜15mm、下段を13
〜30mm程度とするのが好ましい。
【0013】図6に示した無臭化改質培養処理槽では、
上記したような保持具に充填されている腐植ペレットに
よって被培養液中の悪臭成分の分解・吸着などが効率よ
く行われるように、回転円筒の回転によって上向流およ
び下向流を発生させるのみならずタンクの下部から空気
を連続・間欠に導入することができる構造となってい
る。このため、無臭化改質培養処理槽内を好気的雰囲気
にすることができるとともに、被培養液が図に示したよ
うに処理槽内を矢印の方向に上向流と下向流をもって循
環し、保持具の部分では軽いペレットが浮遊転動し消耗
してしまう上向流ではなく、下に押しつけられる下向流
がペレット間を流通するため、被培養液は十分に腐植ペ
レットに接触し悪臭成分の分解などを効率よくすること
ができる。
【0014】また、上記のような構造の無臭化改質培養
処理槽において、回転円筒の回転およびタンクの下部か
らの空気の流入を連続または間欠運転で緩急自在に運転
して被培養液の流動撹拌および曝気を適切に行えば、腐
植ペレットとの接触効率をより向上させることができ、
更に好ましい。上記のような無臭化改質培養処理槽を使
用して汚泥あるいは有機性排水と汚泥との混合液を処理
した場合には、偏性嫌気性菌が無成育であり、特に下向
流にペレットを接触させる構造とすれば、ペレットの消
耗がなく発生する汚泥量が減少するという効果がある。
更に、上記したと同一の機能を有する水中式に設計され
た無臭化改質培養処理槽を使用し、被処理水中に水没さ
せて被処理水の無臭化改質を行うのも本発明の好ましい
態様である。この場合には、無臭化改質培養処理槽を流
量調整槽もしくは曝気槽などの処理槽内に設置するた
め、汚泥と被処理水との混合液からなる被培養液の汚泥
濃度は比較的低い。この場合には、一日一回ほぼ半量ず
つ無臭化改質培養処理槽内の混合液を入れ替えて無臭化
改質培養処理する方式をとってもよいが、被培養液の濃
度が薄いことにより効果の程度は若干低くなる。しか
し、汚泥濃度の高い混合液を被培養液とした場合には保
持具やその中に充填されているペレットで目詰まりを起
こし易いとう傾向があるが、濃度の薄い混合液を処理す
る場合にはこのような問題を生じることがない。
【0015】本発明では、上記したような無臭化改質培
養処理槽を使用して、生物学的な排水処理フローで産生
される汚泥あるいは汚泥を含む混合液の少なくとも一部
を上記の方法によって無臭化改質した後、処理した汚泥
あるいは混合液を通常行われている生物学的な有機性排
水の浄化処理フロー中のいずれかの段階に返送し、継続
して処理を行う。また、廃棄処理する場合に悪臭の発生
が問題となるフローの最終段階で産生される余剰汚泥を
濃縮槽などから抜き出して無臭化改質培養処理を行う。
この結果、従来の生物学的な有機性排水の浄化処理フロ
ーを何ら変更することなく、得られる処理水の無臭化、
産生する汚泥量の減少、薬品を注入せずに余剰汚泥の脱
水をすることが可能となる。
【0016】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。 実施例1 本実施例では主に処理量の多い大規模な処理場で使用さ
れている標準活性汚泥法による有機性排水処理フローを
無臭化する。図1(a)を参照しながら本実施例につい
て説明する。図1(a)は排水処理フローを示す図であ
り、図7に示した通常の標準活性汚泥法による有機性排
水処理フローに、付加的に本発明の無臭化改質培養処理
槽を組み入れたものである。本実施例では、先ずで示
したように通常の有機性排水処理フローで産生され濃縮
された混合液の少なくとも一部を抜き出し、図6に示す
無臭化改質培養処理槽に導入し、少なくとも1日程度で
無臭化改質培養処理する。次に′に示すように、無臭
化改質された汚泥濃度の高い混合液を好気的な微生物処
理を行う曝気槽の流入部へと返送し、無臭化改質された
混合液を通常の有機性排水処理フロー中の被処理水の流
れの中に混入させて通常の処理を継続して行う。
【0017】この結果、被処理水中に無臭化改質された
混合液が混入された状態で排水処理がなされるため、曝
気槽内の無臭化が進行する。曝気槽内で処理された水は
最終沈殿池に導かれ、上澄液は処理水として放流され
る。本実施例によって得られる処理水は、無臭化してい
るとともに通常の処理水よりも格段に透明度が向上して
いた。また、沈降分離された混合液は、その後、濃縮・
脱水してケーキとするが、ケーキも格段に無臭化してい
た。また、混合液の量が格段に減少していた。
【0018】更には、通常、最終沈殿池で沈降分離され
た汚泥の一部は曝気槽に返送されるが、この返送汚泥も
上記の処理の結果無臭化改質されるため、図1(a)に
で示したように、これを前処理施設の被処理水の流入
口に返送した場合には、処理の初期段階から無臭化改質
された混合液が被処理水に混入された状態で排水処理が
なされるため、有機性排水処理フローを全行程にわたっ
て無臭化改質することができる。
【0019】また、近年、図1(b)に示すような最終
沈殿池で沈降分離された汚泥のうちの一部を返送汚泥と
して曝気槽の流入口に返送し、残りの混合液を最初沈殿
池の流入口に返送し、最初沈殿池で沈降分離し、混合液
を濃縮した後、脱水ケーキ化する有機性排水処理フロー
が採用されている。この場合には、最初沈殿池で沈殿し
た混合液の一部を無臭化改質培養処理槽で処理して無臭
化改質し、無臭化改質した混合液を曝気槽の流入口に返
送する。
【0020】実施例2 図2(a)を参照しながら、処理量の少ない小規模の活
性汚泥施設に適用されている有機性排水処理フローに本
発明の無臭化改質培養処理槽を付加的に設けた本実施例
の場合について説明する。小規模の活性汚泥施設の場合
には、最初沈殿池は設けず前処理施設で大きなゴミをス
クリーンなどで取り除いた後に流量調整槽へ導き、ここ
で曝気槽へ流入させる被処理水の量を一定量に調整して
いる。また、被処理水は一旦嫌気槽へ導かれて通性嫌気
性菌による嫌気処理が行われた後、好気槽で好気的な微
生物処理が行われた後に最終沈殿池に導かれる。本実施
例でも実施例1の場合と同様に混合液の一部を抜き出し
て図6に示す無臭化改質培養処理槽に導入し、その混合
液を無臭化改質する。無臭化改質された混合液は好気性
処理を行う好気槽の流入部へと返送する。この結果、無
臭化改質された混合液が被処理水中に混入した状態で継
続して排水処理が行われる。
【0021】本実施例の場合、図2(a)に示すように
通常の有機性排水処理フローが好気槽から出た混合液を
再度嫌気槽の流入口に返送して繰り返し生物学的な処理
を行うものであるため、無臭化改質混合液が混入された
状態の被処理水が繰り返し生物学的な処理を受けること
になり、無臭化改質および処理効率が更に向上する。更
に、本実施例では、この際の返送水を嫌気槽への流入口
のみではなく図中で示したように流量調整槽への流入
口まで返送する。このようにすれば流量調整槽の段階に
おいても無臭化改質される。また、通常は嫌気槽へ送ら
れる被処理水は流量調整槽からポンプで汲み出され計量
槽で一定量を処理槽へ送られ、余分な液は戻り水として
流量調整槽へ戻されるが、本実施例では図中に′で示
したように、この戻り水を流量調整槽へ直接戻すのでは
なく前処理施設への流入口へと戻す(図2(b)参
照)。この結果、通常の有機性排水処理フローの初期段
階であるスクリーンなどが無臭化されることになるた
め、処理施設の各段階における臭気の発生を抑制するこ
とができ、処理フロー全体の無臭化改質、処理の効率化
がなされる。本実施例においても実施例1と同様に、得
られる処理水が無臭化および透明化した。また、余剰汚
泥の量が格段に減少し、且つ無臭化した。
【0022】実施例3 図3(a)を参照しながら本実施例について説明する。
本実施例では接触酸化法で行う有機性排水処理フローに
本発明の無臭化改質培養処理槽を付加的に設ける。図3
(a)に示すように、本実施例の場合は汚泥濃縮槽で濃
縮された余剰汚泥の一部を無臭化改質して好気濾床の流
入口へと返送して、無臭化改質された汚泥を被処理水中
に混入させて処理を継続する。更に、好気濾床からの液
の一部を嫌気槽および流量調整槽の流入口まで返送水と
して戻し、また、流量調整槽の余水を前処理施設の流入
口に返送して処理の初期段階からの無臭化改質を行う。
本実施例の場合も、実施例1の場合と同様に、無臭化お
よび透明化した処理水が得られ、余剰汚泥の量が減少し
且つ無臭化していた。
【0023】実施例4 図3(b)を参照しながら本実施例について説明する。
本実施例も実施例3と同様に接触酸化法で行う有機性排
水処理フローに本発明の無臭化改質培養処理槽を付加的
に設けたものである。本実施例の場合は、汚泥濃縮槽で
濃縮された混合液を用いずに、図中にで示したように
主に嫌気濾床に沈殿する汚泥濃度が比較的薄い混合液の
一部を図6で示した無臭化改質培養処理槽で無臭化改質
し、培養済液を好気濾床への流入口へと返送する(参
照)。本実施例では嫌気濾床からの混合液を無臭化改質
したが、好気濾床からの混合液であってもよいし、これ
らを合わせた混合液でもよいのは勿論である。また、本
実施例の場合は好気濾床からの水を実施例3のように流
量調整槽の流入口に戻すのではなく、前処理施設の流入
段階まで返送水として戻す。このようにしても流量調整
槽の流入口に戻したと同様に、無臭化改質された汚泥が
流量調整槽および計量槽に混入するため、同様の効果が
得られる。本実施例の場合も実施例1の場合と同様に無
臭化および透明化した処理水が得られ、余剰汚泥の量が
減少し且つ無臭化していた。
【0024】実施例5 図4(a)を参照しながら本実施例について説明する。
本実施例は無臭化改質培養処理槽に水中型としたものを
使用し、小規模活性汚泥法に適用した場合の実施例であ
る。本実施例では、好気槽内に水中型の無臭化改質培養
処理槽を水没させておくことによって前処理施設以降の
無臭化改質を行う。
【0025】実施例6 図4(b)を参照しながら本実施例について説明する。
本実施例は接触酸化法による処理フローで水中型とした
無臭化改質培養処理槽を流量調整槽内に水没させ、無臭
化改質培養処理された混合液を間欠的に流量調整槽内に
流出させ、同量を流量調整槽内の混合液で補充して、図
中で示したように計量槽の余水を前処理施設の流入口
へと戻し、処理を継続する。尚、水中型の無臭化改質培
養処理槽の場合にはモータなどを水密化するほか、更に
散気で上向流を発生させる方法やポンプで上向流を発生
させる方法などを併せて使用するのも好ましいものであ
る。
【0026】実施例7 本実施例では、図5に示すように図7で示したような従
来の有機性排水処理フローで産出される600m/日
程度の濃縮された余剰汚泥の全てを、逐次、安定化槽へ
と導入し、安定化槽で曝気あるいは撹拌などの処理をし
た後、混合液の一部を図6に示した無臭化改質培養処理
槽へと導き、この無臭化改質培養処理槽で24〜72時
間程度処理し、半量を曝気撹拌する安定化槽へ戻し、余
剰汚泥の一部、若しくは安定化槽の混合液でもって補充
し、再び無臭化培養処理を繰り返して余剰汚泥の全部を
無臭化改質培養処理した。次に、無臭化改質培養処理し
た混合液を再び安定化槽に戻し曝気・撹拌する。その
後、脱水ケーキとして汚泥を処理した。この結果、ケー
キは殆ど悪臭を発生しなかった。尚、本実施例では無臭
化改質培養処理槽での処理を1度しか行わなかったが、
安定化槽で曝気処理などした混合液を更に無臭化改質培
養処理槽へと導入し、無臭化改質培養処理槽での処理を
複数回繰り返せば、更に脱水後のケーキの臭気を少なく
することができる。
【0027】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
有機性排水の浄化処理において、従来の処理フローを何
ら変更することなく、放流される処理水を無臭化し、従
来の方法で得られる処理水よりも透明化することがで
き、更に、余剰汚泥の量を減量し且つ無臭化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機性排水処理フローの無臭化改
質方法の一例を示す有機性排水処理フローである。
【図2】本発明に係る有機性排水処理フローの無臭化改
質方法の一例を示す有機性排水処理フローである。
【図3】本発明に係る有機性排水処理フローの無臭化改
質方法の一例を示す有機性排水処理フローである。
【図4】本発明に係る有機性排水処理フローの無臭化改
質方法の一例を示す有機性排水処理フローである。
【図5】本発明に係る有機性排水処理フローの無臭化改
質方法の一例を示す有機性排水処理フローである。
【図6】本発明に係る無臭化改質培養処理槽を示すもの
である。
【図7】従来の標準活性汚泥法による有機性排水の浄化
処理フローである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/12 C02F 11/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 培養処理を施す対象となる被培養液を流
    入させる流入口および培養処理を施した培養液を抜出す
    抜出口とを備えた処理槽の略中央部に、回転する事によ
    り円筒内側に上向流を発生させ円筒外側に下向流を発生
    させる回転円筒を設け、処理槽内に腐植、黒ボク土およ
    び火山灰土壌、塩化鉄、珪酸塩、軽石のうちの少なくと
    も一つを備えたものである無臭化改質培養処理槽。
  2. 【請求項2】 処理槽内に腐植、黒ボク土および火山灰
    土壌、塩化鉄、珪酸塩、軽石のうちの少なくとも一つを
    備えると共に、これが軽量および/または脆弱なものに
    ついては被培養液に発生させた下向流を接触させるよう
    にしたものである請求項1に記載の無臭化改質培養処理
    槽。
  3. 【請求項3】 処理槽内に曝気装置を備えたものである
    請求項1または請求項2のいずれかに記載の無臭化改質
    培養処理槽。
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月刊下水道,日本,環境新聞社,1995年,Vol.18 No.3,71〜76

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