JP3448475B2 - インサート金型及びインサート成形方法 - Google Patents

インサート金型及びインサート成形方法

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JP3448475B2
JP3448475B2 JP31386597A JP31386597A JP3448475B2 JP 3448475 B2 JP3448475 B2 JP 3448475B2 JP 31386597 A JP31386597 A JP 31386597A JP 31386597 A JP31386597 A JP 31386597A JP 3448475 B2 JP3448475 B2 JP 3448475B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インサート金型及
びインサート成形方法に係り、特に、カメラ等の精密小
型製品に内蔵させるモータ用の回転子を製造するための
インサート金型及びインサート成形方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラのシャッタ等の開閉に利用
されるモータとして、図12に示すような揺動型の回転
子100がある。この回転子100は、磁性材料からな
る磁性体101と、磁性体101に一体成形した樹脂部
分102とからなる。この樹脂部分102は、円筒状の
磁性体101の中央の上下端から突出するシャフト部1
03A,103Bと、磁性体101の周面から突出し
て、シャッタ(図示せず)の開閉レバーを駆動させる作
動アーム104とからなり、シャフト部103A,10
3Bと作動アーム104とは一体化が図られている。ま
た、このような回転子100を製造するためのインサー
ト成形金型105は、図13に示すように、上下動する
上型部106及び固定された下型部107からなり、内
部に円筒状の磁性体101(図14参照)を収容するキ
ャビティ108を有している。そこで、型開きの状態
で、キャビティ108内にインサート部品としての磁性
体101を装填した後、上型部106と下型部107と
を型締めし、ランナー109を介してキャビティ108
内に溶融樹脂を供給する。その結果、磁性体101と溶
融樹脂とが一体となり、図12に示すような成型品とし
ての回転子100が金型105内で作り出される。
【0003】また、磁性体101に対するその後の着磁
工程を考慮して、作動アーム104は、磁性体101の
もつ磁化容易軸(図15参照)に対して所定の角度をも
って、金型105内で成形されることを要す。そこで、
磁性体101の磁化容易軸と作動アーム104とを金型
105内で位置合わせするにあたって、磁性体101の
周面には、位置決め用のアール溝101aが、磁化容易
軸に対して垂直な位置で軸線方向に沿って予め形成され
ている。これに対して、キャビティ108内には、アー
ル溝101aと合致させるための位置決めピン110が
設けられている。従って、図16に示すように、キャビ
ティ108内に磁性体101を装填した場合、位置決め
ピン110と磁性体101のアール溝101aとの嵌合
により、磁性体101は、キャビティ108内で所定の
位置に配置されることになり、その結果、作動アーム1
04を、磁性体101の所定位置に一体的に作り出して
いる。なお、このような回転子100をカメラのシャッ
タに適用した例として、特開平7−248524号公
報,特開平8−122850号公報等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インサート金型は、上述したように構成されているた
め、次のような課題が存在していた。すなわち、磁性体
101にアール溝101aを形成させる場合、アール溝
101aは、磁性体101の周面のどの位置でもよい訳
ではなく、磁性体101のもつ磁化容易軸を考慮して形
成させる必要があり、その結果、磁性体101のアール
溝101aの加工にあたって、高い精度が要求され、結
果的にコストアップを招来していた。更に、磁性体10
1をキャビティ108内で位置決めするにあたって、キ
ャビティ108内における位置決めピン110の位置精
度も高い次元で要求される。しかも、アール溝101a
と位置決めピン110との間にできる僅かな隙間も、磁
性体101の位置決めに際して悪影響を与えていた。
【0005】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたもので、特に、磁性体のもつ磁化容易軸と作動部
との位置関係を高精度で実現化し、作業性アップと低コ
スト化をも可能にするインサート金型及びインサート成
形方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明の
インサート成形方法は、第1の金型部に設けられた第1
のキャビティ部と第2の金型部に設けられた第2のキャ
ビティ部との協働により形成されたキャビティ内に磁性
体を配置して、この磁性体に作動部を成形させるインサ
ート成形方法において、磁性体は、円柱状をなすと共に
磁性体の中心軸線に沿った平面に対して直交する方向に
磁化容易軸を有し、作動部を、平面の延在方向において
磁性体の周面から突出させる場合、第2の金型部の第2
のキャビティ部内に、キャビティ内で成形される作動部
を通る平面に対して直交する方向に磁界を発生させ、
の磁界と磁性体の磁化容易軸とを一致させることによ
り、第2のキャビティ部内で磁性体を位置決めさせる
うにしたことを特徴とする。
【0007】このインサート成形方法においては、第1
の金型部と第2の金型部とを型開き状態にして、第2の
金型部の第2のキャビティ部内に、磁性体をインサート
部品として装填させると、第2のキャビティ部内で発生
する磁界の影響により、磁性体の磁化容易軸と磁界の方
向とが一致するように、磁性体が第2キャビティ部内で
動く。これは、磁性体の磁化容易軸の方向が透磁率ピー
クとなることに起因している。すなわち、磁界の影響下
で、磁性体は、磁化容易軸との関係で物理的安定が得ら
れるまで動くことになり、第2のキャビティ部内で常に
一定の磁界を与え続ける限り、磁性体は、第2のキャビ
ティ部内で常に一定のポジションを保つことになる。こ
のような物理的現象を応用することで、金型内におい
て、磁性体のもつ磁化容易軸に対し、常に一定の位置関
係をもつ作動部を簡単に作り出すことができる。そし
て、このような方法は、インサート成形完了後におい
て、作動部と所定の位置関係を有する磁化容易軸に沿っ
て、磁性体を着磁させることが望まれる技術に最適であ
る。
【0008】さらに、磁性体が円柱状をなすことで、磁
界の影響下において、磁性体は、その中心軸線を回転中
心として、それ自体で物理的安定が得られるまで周方向
に回転することになる。従って、磁性体をキャビティ内
に無造作に装填させた場合でも、磁性体の位置決めは、
磁界の作用により簡単に達成される。この場合、作動部
は、磁化容易軸に対して直交する方向の平面上に成形さ
れることになり、このようにしてできた部品は、モータ
内に組込まれる回転子として有用である。
【0009】請求項に係る本発明のインサート金型
は、第1の金型部に設けられた第1のキャビティ部と第
2の金型部に設けられた第2のキャビティ部との協働に
より形成されたキャビティ内に磁性体を配置して、この
磁性体に作動部を成形させるインサート金型において、
磁性体は、円柱状をなすと共に磁性体の中心軸線に沿っ
た平面に対して直交する方向に磁化容易軸を有し、作動
部を、平面の延在方向において磁性体の周面から突出さ
せる場合、第2のキャビティ部には、円柱状の磁性体を
収容させる磁性体収容部と、磁性体収容部から連通して
作動部を成形する作動部成形部と、磁性体収容部内で磁
界を発生させるように磁性体収容部に臨む位置で磁性体
の径方向に対向して配置させた一対の永久磁石である磁
力線発生源とが設けられたことを特徴とする。
【0010】このインサート金型においては、第1の金
型部と第2の金型部とを型開き状態にして、第2の金型
部の第2のキャビティ部に設けられた磁性体収容部内
に、磁性体をインサート部品として装填させると、磁力
線発生源により発生する磁界の影響により、円柱状の磁
性体の磁化容易軸と磁界の方向とが一致するように、磁
性体が、磁性体収容部内で磁性体の周方向に回転する。
これは、磁性体の磁化容易軸の方向が透磁率ピークとな
ることに起因している。すなわち、磁界の影響下で、磁
性体は、磁化容易軸との関係で物理的安定が得られるま
で周方向に動くことになり、磁力線発生源により、磁性
体収容部内で常に一定の磁界を与え続ける限り、磁性体
は、磁性体収容部内で常に一定のポジションを保つこと
になる。このような物理的現象を応用することで、金型
内において、磁性体のもつ磁化容易軸に対し、常に一定
の位置関係をもつ作動部成形部により、作動部を簡単に
作り出すことができる。そして、このような金型は、イ
ンサート成形完了後において、作動部と所定の位置関係
を有する磁化容易軸に沿って、磁性体を着磁させること
が望まれる技術に最適である。
【0011】さらに、一方の永久磁石のN極と他方の永
久磁石のS極とで、磁性体を径方向に挟むようにする
と、磁性体の物理的安定が得られるまで、磁性体は、磁
性体収容部内でその周方向に動き、最終的に、永久磁石
の磁界の影響下で磁性体は静止する。このように、一対
の永久磁石を利用すると、簡単な構成をもって磁力線発
生源とすることができる。
【0012】請求項記載のインサート金型において、
磁性体は、磁化容易軸の方向に着磁されるモータ用回転
子の本体であり、作動部は、磁性体の周面から径方向に
突出した樹脂製の作動アームであると好ましい。このよ
うな構成を採用した場合、カメラ等の精密小型製品に内
蔵させるモータ用の回転子として、その利用を図ること
ができる。例えば、このような構成の回転子は、シャッ
タの駆動用モータへの適用が可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明によるイ
ンサート金型及びインサート成形方法の好適な実施形態
について詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明に係るインサート金型を利
用して成形させた回転子を示す斜視図であり、図2は、
回転子の平面図であり、図3は、回転子の縦断面図であ
る。これら図面に示す回転子Sは、異方性の磁性材料
(例えばネオジウム)からなって回転子Sの本体を構成
する円筒状の磁性体1と、円筒状の磁性体1に一体成形
した樹脂部分2とからなる。更に、磁性体1は、近年小
部品化が進み、直径4mm高さ5mm程度の極めて小さ
な部品として、マグネットになる前の未着磁状態にあ
る。また、この樹脂部分2は、円筒状の磁性体1の上下
端から突出する回転軸としてのシャフト部3,4と、磁
性体1の周面から突出して、図示しないシャッタの開閉
レバーを駆動させる作動アーム(作動部)5とからな
り、シャフト部3,4と作動アーム5とは一体化が図ら
れている。
【0015】図1〜図3に示すように、このような回転
子Sにおいて、磁性体1と樹脂部分2とは所定の関係を
満たしている。すなわち、磁性体1が、異方性であるこ
とに起因し、この中心軸線Lに沿った平面(図2におい
てIII-III線に沿ってできた平面)Pに対して直交する
方向に磁化容易軸Gを有している(図4参照)。これに
対して、作動レバー5は、図2に示すように、平面Pの
延在方向において磁性体1の周面から径方向に突出して
いる。
【0016】また、作動レバー5は、磁性体1の周面か
ら磁化容易軸Gに対して直交する方向に突出させること
が必要である。これは、作動レバー5の先端に、シャッ
タ開閉レバーに係止させるためのフィンガ部5aを形成
させるためである。このフィンガ部5aは、磁性体1の
中心軸線L方向に突出し、シャフト部3,4に回転軸線
から所定距離だけ離されている。そして、インサート成
形後、磁性体1は、作動レバー5と所定の位置関係を有
する磁化容易軸Gに沿って着磁され、マグネットとなっ
て、モータ内に組み込まれる。
【0017】次に、前述した回転子Sをインサート成形
するためのインサート金型12について説明する。
【0018】図5に示すように、インサート金型12
は、可動側金型部をなす上金型部(第1の金型部)13
と、固定側金型部をなす下金型部(第2の金型部)14
とを備え、これらは、図示しない射出成型機内に組み込
まれている。上金型部13は、上下方向に可動すると共
に、キャビティAの上側を構成する上側キャビティ部
(第1のキャビティ部)15を有している。そして、下
金型部14は、所定の据付け台上に固定される基台部1
6と、この基台部16の上面で左右に分割開閉するスラ
イド駒17とからなる(図6参照)。また、下金型部1
4は、キャビティAの下側を構成する下側キャビティ部
(第2のキャビティ部)18を有し、この下側キャビテ
ィ部18は、円柱状の磁性体1を収容するための磁性体
収容部19と、この磁性体収容部19から連通して作動
レバー5を成形するための形状をもった作動部成形部2
0とからなる。
【0019】図7及び図8に示すように、円柱状の磁性
体収容部19に臨む位置において、下金型部14の基台
部16内には、磁性体収容部19内で水平方向に磁界を
発生させるための磁力線発生源21が設けられている。
また基台部16は、この磁力発生源21の内包を考慮し
て、非磁性材であるステンレス系の鋼材等からなり、下
金型部14自体が磁気を帯びないようにしている。具体
的に、この磁力線発生源21は、インサート部品として
の磁性体1の径方向に対向して配設した一対の棒状の永
久磁石21A,21Bからなり、一方の永久磁石21A
は、その先端のN極側を磁性体収容部19に向け、他方
の永久磁石21Bは、その先端のS極側を磁性体収容部
19に向け、永久磁石21Aと21Bとで、磁性体1を
径方向で挟むようにしている。
【0020】また、各永久磁石21A,21Bの先端面
は、磁性体収容部19内に突出することはなく、磁性体
収容部19の壁面の直ぐ近くに位置することで、磁性体
収容部19内で安定した磁界を作り出している。永久磁
石21A,21Bの先端面は、磁性体1と触ないような
位置に配置される。各永久磁石21A,21Bの磁性体
収容部19側の先端部に、磁性体1と触れる可能性を考
慮して、透磁率の良い補強部21Aa,21Baを設
け、摩耗を回避させている。この補強部21Aa,21
Baは、稼働間隔が大きく空いた場合に磁性体1を挿入
しない成形作業を行うときに形状を整えるためにも有効
である。
【0021】そこで、図9に示すように、上金型部13
と下金型部14とを型開き状態にし、下金型部14の下
側キャビティ部18に設けられた磁性体収容部19内
に、磁性体1をインサート部品として装填させる。この
場合、磁性体1は、その磁化容易軸Gを全く考慮するこ
となく、磁性体収容部19内に単に装填されるたけであ
るから、図10に示すように、磁性体1の磁化容易軸G
と、永久磁石21A,21Bにより形成される磁界との
向きが必ずしも一致するとは限らない。しかしながら、
磁力線発生源21により一定方向に発生する磁界の影響
により、円筒状の磁性体1の磁化容易軸Gと磁界の方向
とが一致するように、磁性体1が、磁性体収容部19内
で、中心軸線Lを回転中心として周方向に回転する。そ
して、最終的に、図11に示すように、磁化容易軸Gと
磁界とが一致する時に、磁性体1は、磁性体収容部19
内で安定し、静止する。
【0022】これは、磁性体1の磁化容易軸Gの方向が
透磁率ピークとなることに起因している。すなわち、磁
界の影響下で、磁性体1は、磁化容易軸Gとの関係で物
理的安定が得られるまで周方向に動くことになり、磁力
線発生源21により、磁性体収容部19内で常に一定方
向の磁界を与え続けられる限り、磁性体1は、磁性体収
容部19内で常に一定のポジションを保つことになる。
このように、磁性体収容部19内に常に一定方向の磁界
を発生させると、磁性体収容部19内に磁性体1を単に
装填させるだけで、磁性体収容部19内での磁性体1の
位置決めが簡単に達成される。その結果、インサート部
品の装填作業が極めて単純化され、作業に効率化が図ら
れる。そして、このような位置決め方法は、磁性体1
が、直径4mm高さ5mm程度の極めて小さな部品をイ
ンサート部品として採用する場合に特に有益である。
【0023】このような物理的現象に着目して、前述し
た作動部成形部20は、図7に示すように、磁性体1の
もつ磁化容易軸Gに対し、常に一定の位置関係をもって
金型12内に設けられている。すなわち、作動部成形部
20は、磁性体1の磁化容易軸Gに対して直交する平面
P内に形成されて、磁性体1の周面から径方向に突出す
る作動レバー5を作り出すための形状を有していること
は言うまでもない。なお、符号20aは、フィンガ部5
aを成形するためのフィンガ成形部である。
【0024】
【発明の効果】本発明によるインサート金型は、以上の
ように構成されているため、次のような効果を得る。す
なわち、第1の金型部に設けられた第1のキャビティ部
と第2の金型部に設けられた第2のキャビティ部との協
働により形成されたキャビティ内に磁性体を配置して、
この磁性体に作動部を成形させるインサート金型におい
て、磁性体は、円柱状をなすと共に磁性体の中心軸線に
沿った平面に対して直交する方向に磁化容易軸を有し、
作動部を、平面の延在方向において磁性体の周面から突
出させる場合、第2のキャビティ部には、円柱状の磁性
体を収容させる磁性体収容部と、磁性体収容部から連通
して作動部を成形する作動部成形部と、磁性体収容部内
で磁界を発生させるように磁性体収容部に臨む位置で磁
性体の径方向に対向して配置させた一対の永久磁石であ
る磁力線発生源とが設けられたことにより、磁性体のも
つ磁化容易軸と作動部との位置関係を高精度で実現化
し、作業性アップと低コスト化をも可能にする。
【0025】同様に、本発明によるインサート成形方法
は、第1の金型部に設けられた第1のキャビティ部と第
2の金型部に設けられた第2のキャビティ部との協働に
より形成されたキャビティ内に磁性体を配置して、この
磁性体に作動部を成形させるインサート成形方法におい
て、磁性体は、円柱状をなすと共に磁性体の中心軸線に
沿った平面に対して直交する方向に磁化容易軸を有し、
作動部を、平面の延在方向において磁性体の周面から突
出させる場合、第2の金型部の第2のキャビティ部内
、キャビティ内で成形される作動部を通る平面に対し
て直交する方向に磁界を発生させ、この磁界と磁性体の
磁化容易軸とを一致させることにより、第2のキャビテ
ィ部内で磁性体を位置決めさせるようにしたことで、磁
性体のもつ磁化容易軸と作動部との位置関係を高精度で
実現化し、作業性アップと低コスト化をも可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインサート金型及びインサート成
形方法で成形した回転子を示す斜視図である。
【図2】図1に示した回転子の平面図である。
【図3】図1に示した回転子のIII-III線に沿う縦断面
図である。
【図4】回転子に適用した円柱状の磁性体の磁化容易軸
の方向を示す平面図である。
【図5】本発明に係るインサート金型内のキャビティを
示す断面図である。
【図6】インサート金型のうち下側の金型部を示す斜視
図である。
【図7】下側の金型部内に磁力発生源を配置した状態を
示す断面図である。
【図8】金型内におけるインサート成形品の成形状態を
示す斜視図である。
【図9】下側の金型部のキャビティ内に磁性体を配置さ
せた状態を示す断面図である。
【図10】金型内における磁界方向と磁化容易軸の方向
とがズレている状態を示す平面図である。
【図11】金型内における磁界方向と磁化容易軸の方向
とが一致している状態を示す平面図である。
【図12】従来の回転子を示す斜視図である。
【図13】従来のインサート金型を示す断面図である。
【図14】従来の磁性体を示す斜視図である。
【図15】従来の磁性体を示す平面図である。
【図16】従来のインサート金型内に磁性体を配置した
状態を示す断面図である。
【符号の説明】
A…キャビティ、G…磁化容易軸、L…中心軸線、S…
回転子、1…磁性体、5…作動アーム(作動部)、12
…インサート金型、13…上金型部(第1の金型部)、
14…下金型部(第2の金型部)、15…上側キャビテ
ィ部(第1のキャビティ部)、18…下側キャビティ部
(第2のキャビティ部)、19…磁性体収容部、20…
作動部成形部、21…磁力線発生源、21A,21B…
永久磁石。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−266350(JP,A) 特開 平6−29139(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 33/16 B29C 45/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の金型部に設けられた第1のキャビ
    ティ部と第2の金型部に設けられた第2のキャビティ部
    との協働により形成されたキャビティ内に磁性体を配置
    して、この磁性体に作動部を成形させるインサート成形
    方法において、前記磁性体は、円柱状をなすと共に前記磁性体の中心軸
    線に沿った平面に対して直交する方向に前記磁化容易軸
    を有し、 前記作動部を、前記平面の延在方向において前記磁性体
    の周面から突出させる場合、 前記第2の金型部の前記第2のキャビティ部内に、前記
    キャビティ内で成形される前記作動部を通る平面に対し
    て直交する方向に磁界を発生させ、 この磁界と前記磁性体の磁化容易軸とを一致させること
    により、前記第2のキャビティ部内で前記磁性体を位置
    決めさせるようにしたことを特徴とするインサート成形
    方法。
  2. 【請求項2】 第1の金型部に設けられた第1のキャビ
    ティ部と第2の金型部に設けられた第2のキャビティ部
    との協働により形成されたキャビティ内に磁性体を配置
    して、この磁性体に作動部を成形させるインサート金型
    において、前記磁性体は、円柱状をなすと共に前記磁性体の中心軸
    線に沿った平面に対して直交する方向に磁化容易軸を有
    し、 前記作動部を、前記平面の延在方向において前記磁性体
    の周面から突出させる場合、 前記第2のキャビティ部には、円柱状の前記磁性体を収
    容させる磁性体収容部と、前記磁性体収容部から連通し
    て前記作動部を成形する作動部成形部と、前記磁性体収
    容部内で磁界を発生させるように前記磁性体収容部に臨
    む位置で前記磁性体の径方向に対向して配置させた一対
    の永久磁石である磁力線発生源とが設けられたことを特
    徴とするインサート金型。
  3. 【請求項3】 前記磁性体は、前記磁化容易軸の方向に
    着磁されるモータ用回転子の本体であり、前記作動部
    は、前記磁性体の周面から径方向に突出した樹脂製の作
    動アームであることを特徴とする請求項記載のインサ
    ート金型。
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