JP3448389B2 - 薄型高分子固体電解質電池の製造方法 - Google Patents

薄型高分子固体電解質電池の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、薄型高分子固体電解質
電池の封口部の改良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年の電子機器類の小型化、軽量化、薄
型化に伴って、これに使用される電池として、小型で且
つ厚みが極めて薄い高性能のものが要望されている。 【0003】これらの用途に用いられる電池としては、
リチウム電池が高エネルギー密度、信頼性の点で有望で
ある。 【0004】しかしながら、従来のリチウム電池では、
電解質として液体電解質を使用していたため、漏液を防
止するための封口部材等の電池容積に占める割合が大き
くなり、電池の薄型化を十分に図ることができなくなる
という問題点を有していた。 【0005】そこで、漏液の心配のない固体電解質、特
に柔軟性のあるフィルム状に成形することが容易な有機
高分子をベースとした高分子固体電解質を用いる研究が
行われている。 【0006】ところで、従来、高分子固体電解質を用い
た薄型電池の封口体には、熱溶着性樹脂単体が使用され
てきた。 【0007】しかしながら、熱溶着性樹脂自身は、通常
のポリエチレンやポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂と
比較して、水分の透過性が非常に高い。 【0008】従って、このような熱溶着性樹脂を薄型高
分子固体電解質電池の封口体として使用した場合、周囲
の水分が熱溶着性樹脂(封口体)を通って、電池内に浸
入して、電池性能が低下してしまうという問題を有して
いた。 【0009】これに対して、封口体を3層構造(熱溶着
性樹脂17/アルミニウム等の金属18/熱溶着性樹脂
17、又は熱溶着性樹脂19/ポリエチレンあるいはポ
リプロピレン等の樹脂20/熱溶着性樹脂19)にする
ことが考えられている。(図9、図10) しかしながら、図9のような電気導電性のアルミニウム
等を中間層とした場合、封口体を熱溶着し、電池を密閉
する時に、正極外装体1と負極外装体2とがアルミニウ
ムを介して接触することがあり、電気的ショートの不良
発生率が非常に高いものであった。 【0010】又、図10のようなポリエチレン等の樹脂
を中間層とした封口体の場合、ポリエチレン等は、アル
ミニウムなどの金属と比較して、熱溶着性樹脂との接着
強度が弱いので、長期保存中における漏液の問題が生じ
る。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
に従来の封口体における問題点を解決し、水分浸入にお
ける電池性能劣化を防止でき、且つ溶着時における電気
的ショートによる不良率を低下させることを目的とする
ものである。 【0012】 【課題を解決するための手段】薄型高分子固体電解質電
は、正極活物質と、高分子固体電解質と、負極活物質
とを重ねて発電要素を構成し、該発電要素を正極外装体
及び負極外装体の間に配置し、該外装体の周縁部を封口
体により密閉した薄型高分子固体電解質電池において、
前記封口体は、熱溶着性樹脂と、この熱溶着性樹脂より
も水分透過性が低い樹脂とから構成され、前記熱溶着性
樹脂は、前記各外装体との接触部と、封口体の電池外部
露出部又は電池内部露出部の少なくとも一方を備えると
共に、これらが一体に形成されており、且つ前記水分透
過性の低い樹脂が、前記熱溶着性樹脂の外装体接触部間
に介在していることを特徴とする。 【0013】又、前記熱溶着性樹脂が、外装体接触部と
電池外部露出部とからなる断面略コ字状であることが好
ましい。 【0014】又、前記熱溶着性樹脂が、変性ポリエチレ
ン、変性ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル、エチレ
ンアクリル酸、エチレンメタクリル酸、アイオノマー、
エチレンメタアクリレート、エチレンエチルアクリレー
トから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。 【0015】又、前記熱溶着性樹脂よりも水分透過性が
低い樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレンから選ばれ
る少なくとも1種であることが好ましい。 【0016】又、薄型高分子固体電解質電池の製造方法
は、正極外装体及び負極外装体の各周縁端部に熱溶着性
樹脂を配置する工程と、該熱溶着性樹脂間に熱溶着性樹
脂よりも水分透過性が低い樹脂を配置して、前記正極外
装体と前記負極外装体で正極活物質と高分子固体電解質
と負極活物質とを重ねてなる発電要素を挟み込み、前記
外装体の周縁部を熱重合する工程と、前記熱重合部の外
面において、前記正負極外装体周縁上に配置した熱溶着
性樹脂間を更なる熱溶着性樹脂によって接続し、これら
熱溶着性樹脂を一体化する工程と、からなることを特徴
とする。 【0017】発明の製造方法は、正極外装体又は負極
外装体のどちらか一方の周縁端部に熱溶着性樹脂、熱溶
着性樹脂よりも水分透過性の低い樹脂、熱溶着性樹脂の
順で積層した3層構造の第1の枠状シートを配置する工
程と、前記一方の外装体に、正極活物質と高分子固体電
解質と負極活物質とを重ねてなる発電要素を配置する工
程と、前記第1の枠状シートの外側にさらに熱溶着性樹
脂の第2の枠状シートを配置する工程と、一方の外装体
と他方の外装体で前記第1及び第2の枠状シートを挟み
込み熱重合する工程と、からなることを特徴とする。 【0018】 【作用】本発明による封口体は、正負極外装体との接触
部と、封口体の電池外部露出部又は電池内部露出部の少
なくとも一方を備えると共に、これらが一体に形成され
ており、正極外装体と、負極外装体とを熱溶着性樹脂に
よって強固に接着することができると共に、水分透過性
の低い樹脂が熱溶着性樹脂の外装体接触部間に介在して
いるので、電池外部から電池内部へ浸入する水分等の不
純物を抑制して電池性能の低下を防止することができ
る。 【0019】尚、本発明の熱溶着性樹脂としては、変性
ポリエチレン、変性ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニ
ル、エチレンアクリル酸、エチレンメタクリル酸、アイ
オノマー、エチレンメタアクリレート、エチレンエチル
アクリレート等が使用される。 【0020】 【実施例】 [実施例1]図1に本発明の薄型高分子固体電解質電池
の断面図を示す。図1に基づいて本発明薄型高分子固体
電解質電池の構造について説明する。 【0021】1は厚さ0.1mmのアルミニウム板から
なる正極集電体を兼ねた正極外装体であり、2は厚さ
0.1mmのステンレスからなる負極集電体を兼ねた負
極外装体である。6は正極活物質層3と高分子固体電解
質層5と負極活物質層4とを積層してなる発電要素であ
る。正極活物質層3はLiCoO2を活物質とし、負極
活物質層4はリチウムからなる。尚、負極活物質層とし
ては、リチウムの代わりにリチウム合金又は炭素材料を
用いてもよい。高分子固体電解質層5は四フッ化ホウ酸
リチウム、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネ
ート及びポリウレタンを主要成分とする。7は正極外装
体と負極外装体とを電気的に絶縁する枠状の形態をした
封口体である。ここで、封口体7は変性ポリエチレンか
らなる熱溶着性樹脂9と、熱溶着性樹脂よりも水分透過
性の低いポリエチレン8からなり、その封口体断面は、
外装体接触部10と電池外部露出部11とから構成され
る熱溶着性樹脂9は略コ状を形成しており、その他の部
分はポリエチレン8からなるものである。 【0022】尚、熱溶着性樹脂として、変性ポリエチレ
ンを使用したが、例えば、変性ポリプロピレン、エチレ
ン酢酸ビニル、エチレンアクリル酸、エチレンメタクリ
ル酸、アイオノマー、エチレンメタアクリレート、エチ
レンエチルアクリレート等の熱溶着性樹脂を使用しても
よい。 【0023】さらに、熱溶着性樹脂よりも水分透過性の
低い樹脂として、ポリエチレンを使用したが、熱溶着性
樹脂よりも水分透過性の低い樹脂であれば、例えばポリ
プロピレンを使用してもよい。 【0024】次に、薄型高分子固体電解質電池の組立工
程を図2に示し、その組立工程について説明する。 【0025】まず、正極外装体1及び負極外装体2の周
縁部分に各々アプリケータを使用して、変性ポリエチレ
ンを枠状にラミネートし、外装体接触部10を形成す
る。外装体接触部10の厚みは10μmであり、その幅
は4mmである。(図2a) 次に、負極外装体2上に発電要素6を作製し、正極外装
体1で挟み込む。この時、外装体接触部10上には別途
枠状に形成したポリエチレン8を載置する。尚、ポリエ
チレンの厚みは180μm、幅は3mmとし、外装体接
触部10の電池内部周縁端とポリエチレン8の電池内部
周縁端とが一致するように載置する。従って、電池外部
周縁端には凹状部12が形成される。(図2b) さらに、この状態でインパルス式のヒートシーラを使用
し、加熱温度150℃で加熱処理することにより、変性
ポリエチレンを溶融・固化して熱溶着した。 【0026】尚、この状態では、ポリエチレン8の外周
側面が凹状部12から電池外部に露出した形態になって
おり、この部分から水分等が電池内部に透過するという
問題が生じる。従って、その後、アプリケータを使用し
て、凹状部12に変性ポリエチレンをさらに塗布するこ
とによって(図2c)、ポリエチレン8の外周側面を完
全に変性ポリエチレンによって被い、電池外部露出部1
1を形成する。尚、電池周囲からのはみ出した変性ポリ
エチレンはカッター等で取り除いた。 【0027】以上のように封口体7は形成され、その断
面は外装体接触部10と電池外部露出部11からなる変
性ポリエチレン9が略コ字状となり、その内周側にポリ
エチレン8が収納された状態となっている。(図2d) このようにして作製した本発明薄型高分子固体電解質電
池を本発明電池A1とする。又、本発明電池A1の電池
寸法は、縦86mm×横54mm×厚み0.4mmであ
る。 【0028】図3に他の実施例を示す。尚、実施例1で
使用した変成ポリエチレン9の代わりにエチレンアクリ
ル酸13を使用する以外は、実施例1と同様のものを使
用した。 【0029】図4に本発明の実施例の組立工程図を示
し、その組立工程について説明する。 【0030】まず、負極外装体2の周縁部分にエチレン
アクリル酸/ポリエチレン/エチレンアクリル酸からな
る3層構造の枠状シート14を載置する。この時、枠状
シートは厚み200μm、幅3mmであり、載置個所は
負極外装体2の最外周端部から1mmのスペースをとる
ものとする。(図4a) 次に、負極外装体2上に発電要素6を作製し、正極外装
体1で挟み込む。さらに、3層構造の枠状シート14の
外側にエチレンアクリル酸枠状シート15を載置する。
尚、このエチレンアクリル酸枠状シート15の厚みは2
00μm、幅は1mmである。(図4b) さらに、この状態でインパルス式のヒートシーラを使用
し、加熱温度150℃で加熱処理することにより、エチ
レンアクリル酸を溶融・固化して熱溶着した。(図4
c) 以上のように封口体7は形成され、その断面はエチレン
アクリル酸13が略コ字状となり、その内周側にポリエ
チレンが収納された状態となっている。(図4d) このようにして作製した本発明薄型高分子固体電解質電
池を本発明電池A2とする。又、本発明電池A2の電池
寸法は、縦86mm×横54mm×厚み0.4mmであ
る。 【0031】又、図5に、熱溶着性樹脂が、各外装体と
の接触部10と、封口体の電池内部露出部21とを備え
た場合の本発明の他の実施例を示す。図中、実施例1と
同一番号は同一物を示す。この場合、熱溶着性樹脂の断
面は略逆コ字状になっている。 【0032】さらに、図6に、熱溶着性樹脂が、各外装
体との接触部10と、封口体の電池外部露出部11及び
電池内部露出部21を備えた場合の本発明の他の実施例
を示す。図中、実施例1と同一番号は同一物を示す。こ
の場合、熱溶着性樹脂の断面は略ロ字状となっている。 【0033】[比較例1]図7に従来の薄型高分子固体
電解質電池の断面図を示す。尚、実施例1で使用した封
口体の代わりとして変性ポリエチレン16の単独物を使
用する以外は、実施例1と同様のものを使用した。 【0034】図8に従来の薄型高分子固体電解質電池の
組立工程を示し、その組立工程について説明する。 【0035】変性ポリエチレンの枠状シート16を負極
外装体周縁部上に載置した。この変性ポリエチレン枠状
シートは、厚み200μm、幅4mmである。(図8
a) 次に、負極外装体2上に、発電要素6を作製し、正極外
装体1で挟み込む。(図8b)さらに、この状態でイン
パルス式のヒートシーラを使用し、加熱温度150℃で
加熱処理することにより、変性ポリエチレンを溶融・固
化して熱溶着した。(図8c) このようにして作製した比較薄型高分子固体電解質電池
を比較電池X1とする。又、比較電池X1の電池寸法
は、縦86mm×横54mm×厚み0.4mmである。 【0036】[比較例2]図9に従来の薄型高分子固体
電解質電池の要部断面図を示す。尚、封口体として変性
ポリエチレン17/アルミニウム18/変性ポリエチレ
ン17の3層構造使用する以外は、比較例1と同様のも
のを使用した。 【0037】尚、変性ポリエチレンの厚さは50μm、
アルミニウムの厚さを100μmとした。 【0038】このようにして作製した比較薄型高分子固
体電解質電池を比較電池X2とする。又、比較電池X2
の電池寸法は、縦86mm×横54mm×厚み0.4m
mである。 【0039】[比較例3]図10に従来の薄型高分子固
体電解質電池の要部断面図を示す。尚、封口体として変
性ポリエチレン19/ポリエチレン20/変性ポリエチ
レン19の3層構造を使用する以外は、比較例1と同様
のものを使用した。 【0040】尚、変性ポリエチレンの厚さは50μm、
ポリエチレンの厚さを100μmとした。 【0041】このようにして作製した比較薄型高分子固
体電解質電池を比較電池X3とする。又、比較電池X3
の電池寸法は、縦86mm×横54mm×厚み0.4m
mである。 【0042】〔実験1〕本発明電池A1、A2と比較電
池X1〜X3との製造時、特に封口体の熱溶着時におけ
る電気的ショートによる不良率を表1に示した。 【0043】 【表1】 【0044】尚、各電池とも試験した数量は25個であ
る。 【0045】表1から本発明電池A1、A2と、比較電
池X2とを比較すると、不良率が非常に低いことが判
る。 【0046】これは、比較電池X2の封口体が3層構造
からなり、さらに、その3層構造の中間層がアルミニウ
ムであるので、封口体を熱溶着し、電池を密閉する時
に、正極外装体と負極外装体とがアルミニウムを介して
接触して、電気的ショートの不良発生率が高くなったと
考えられる。 【0047】従って、本発明電池A1、A2は、封口体
熱溶着時における電気的ショートの不良率を非常に有効
に低減できるものである。 【0048】〔実験2〕本発明電池A1、A2、比較電
池X1〜X3の外装体と封口体との接着強度を測定し
た。測定条件は、各電池を60℃,90%の恒温恒湿槽
に入れ、一定期間保存するものとし、保存後の各電池
を、引張速度25mm/secにおいて測定したときの
外装体と封口体が剥離したときの強度を接着強度とし
た。 【0049】図11にその実験結果を示す。図11か
ら、比較電池X3は、本発明電池A1、A2と比較し
て、保存日数が長くなるにつれて、封口体の接着強度が
低下していることが判る。 【0050】ここで、比較電池X3の接着強度試験後の
電池を観察すると、封口体の剥離部分は、すべて変性ポ
リエチレンとポリエチレンとの界面であり、正,負極外
装体と変性ポリエチレンとの界面では全く剥離していな
かった。 【0051】このことからも比較電池X3のような封口
体構造であると、熱溶着性樹脂である変性ポリエチレン
と外装体との接着強度は十分得られるが、変性ポリエチ
レンとポリエチレンとの界面では十分な強度が得られな
いので、わずかな力でも変性ポリエチレンとポリエチレ
ンの界面で剥離してしまい電池性能に悪影響を与える。 【0052】これに対して、本発明電池では、熱溶着性
樹脂が断面コ字状を有し、電池外部露出部によって、正
極外装体と負極外装体とが同種類の熱溶着性樹脂で一体
に連結されている。従って、本発明電池の接着強度は、
外装体と熱溶着性樹脂との接着強度に依存することにな
り、十分な強度を得ることができる。 【0053】〔実験3〕次に、60℃,90%の恒温恒
湿槽への保存における各電池の内部抵抗の変化を測定し
た。 【0054】尚、各電池の保存前の電池内部抵抗値を1
00として、保存後の電池内部抵抗値をそれぞれ示し
た。 【0055】図12にその実験結果を示す。図12か
ら、比較電池X1は、本発明電池A1、A2と比較し
て、保存日数が長くなるにつれて、電池内部抵抗が増加
していることが判る。 【0056】これは、比較電池X1の封口体が水分透過
性の高い変性ポリエチレンで構成されているので、電池
外部に存在する水分が封口体の変性ポリエチレンから電
池内部に侵入して、内部抵抗の上昇が生じたと考えられ
る。 【0057】これに対して、本発明電池A1、A2の封
口体構造では、内部構造が変性ポリエチレンより水分透
過性の低いポリエチレンであるので、電池内部への水分
の透過を防止することができ、内部抵抗の上昇を抑制す
ることができる。 【0058】 【発明の効果】本発明は、薄型高分子固体電解質電池に
おける封口体を、熱溶着性樹脂と、この熱溶着性樹脂よ
りも水分透過性が低い樹脂とから構成され、この熱溶着
性樹脂は、各外装体との接触部と、封口体の電池外部露
出部又は電池内部露出部の少なくとも一方を備えると共
に、これらが一体に形成されており、且つ水分透過性の
低い樹脂が、熱溶着性樹脂の外装体接触部間に介在する
構成としたことにより、電池外部からの水分透過性を防
止することができので、電池内部抵抗の上昇を抑制する
ことができ、さらに、封口体溶着時における電気的ショ
ートによる不良率を低下させることができ、また、封口
体と外装体との接着強度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明電池A1の断面図を示す。 【図2】本発明電池A1の組立工程図を示す。 【図3】本発明電池A2断面図を示す 【図4】本発明電池A2の組立工程図である。 【図5】本発明の他の実施例を示す図である。 【図6】本発明の他の実施例を示す図である。 【図7】比較電池X1の断面図である。 【図8】比較電池X1の組立工程図である。 【図9】比較電池X2の要部断面図である。 【図10】比較電池X3の要部断面図である。 【図11】保存日数と接着強度の関係を示す図である。 【図12】保存日数と電池内部抵抗値の関係を示す図で
ある。 【符号の説明】 1・・・・正極外装体 2・・・・負極外装体 3・・・・正極活物質層 4・・・・負極活物質層 5・・・・高分子固体電解質 6・・・・発電要素 7・・・・封口体 8・・・・ポリエチレン 9・・・・熱溶着性樹脂 A1,A2・・・・・・・本発明電池 X1,X2,X3・・・・比較電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 束 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−47360(JP,A) 特開 平4−167351(JP,A) 特開 平2−60050(JP,A) 特開 平1−320753(JP,A) 特開 昭61−176054(JP,A) 特開 昭62−219459(JP,A) 特開 昭61−29063(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 2/08 H01M 10/40

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 正極外装体又は負極外装体のどちらか一
    方の周縁端部に熱溶着性樹脂、熱溶着性樹脂よりも水分
    透過性の低い樹脂、熱溶着性樹脂の順で積層した3層構
    造の第1の枠状シートを配置する工程と、前記一方の外
    装体に、正極活物質と高分子固体電解質と負極活物質と
    を重ねてなる発電要素を配置する工程と、前記第1の枠
    状シートの外側にさらに熱溶着性樹脂の第2の枠状シー
    トを配置する工程と、一方の外装体と他方の外装体で前
    記第1及び第2の枠状シートを挟み込み熱重合する工程
    と、からなることを特徴とする薄型高分子固体電解質電
    池の製造方法。
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