JP3447309B2 - 伝熱管群の支持構造 - Google Patents
伝熱管群の支持構造Info
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Description
伝熱管群の支持構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】電力需要の急激な増加と、原子力発電所
や火力発電所の立地難などから、既に建設時以来10万
時間以上運用されてきた既設の火力発電用ボイラもデー
リスタートストップ(DSS)運用、高負荷変化率運用
を行なうなど、建設時とは数段に厳しい運転条件で運用
されている。 【0003】図4は火力発電用ボイラを示す概略図であ
る。図に示すように、水冷壁管15、天井壁管16によ
って火炉1が形成されており、水冷壁管15に風箱3が
取り付けられ、火炉1の下部には火炉ホッパ17が設け
られ、火炉1の上部にペントハウス4が設けられてい
る。また、火炉1の出口には二次過熱器6、再熱器9、
一次過熱器11が設けられ、ペントハウス4内に二次過
熱器6の入口管寄5、出口管寄7、再熱器9の入口管寄
8、出口管寄10が位置している。 【0004】図5は二次過熱器の天井壁管貫通部の構造
を示す斜視図である。図に示すように、天井壁管16に
フィン61が取り付けられ、天井壁管16にタイバー6
2が取り付けられ、タイバー62にケーシング63が取
り付けられ、ケーシング63に板部材64が取り付けら
れ、板部材64にスリーブ65が取り付けられ、二次過
熱器6の垂直管がスリーブ65内を貫通し、天井壁管1
6と板部材64との間にキャスタ41が設けられてい
る。 【0005】図6は二次過熱器の構造を示す概略図、図
7は図6の一部詳細図、図8は図6、図7に示した二次
過熱器の一部を示す詳細図である。図に示すように、出
口管寄7に支持されたサポート51にスリング管23が
取り付けられ、スリング管23の天井壁管16より下部
にJサポートラグ30が取り付けられ、水平管22がJ
サポートラグ30によって支持されている。 【0006】図9は他の二次過熱器の構造を示す概略
図、図10は図9の一部詳細図、図11は図10の一部
詳細図、図12は図11のA矢視図である。図に示すよ
うに、垂直管32の天井壁管16より下部にUサポート
ラグ31が取り付けられ、Uサポートラグ31によって
出口管寄7に支持された垂直管32に他の垂直管32が
支持され、垂直管32の天井壁管16より下部にJサポ
ートラグ30が取り付けられ、水平管22がJサポート
ラグ30によって支持され、天井壁管16の上方に位置
する垂直管32にラスボードおよびキャスタ42が設け
られている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかし、このような伝
熱管群の支持構造においては、Jサポートラグ30、U
サポートラグ31が燃焼ガス流路内に配置されおり、ボ
イラが起動されて、負荷が上昇するにつれて、燃焼ガス
の温度が約1100〜1250℃となるから、Jサポー
トラグ30、Uサポートラグ31の表面温度が高温とな
るのに対して、伝熱管内の流体温度は約540〜580
℃であるから、伝熱管の温度はJサポートラグ30、U
サポートラグ31の温度と比較して低温であり、伝熱管
とJサポートラグ30、Uサポートラグ31との温度差
は100〜200℃となる。このため、伝熱管の熱膨張
量とJサポートラグ30、Uサポートラグ31の熱膨張
量とが大きく相違し、伝熱管とJサポートラグ30、U
サポートラグ31との間に大きな熱応力が発生するか
ら、伝熱管とJサポートラグ30、Uサポートラグ31
との間に亀裂が発生し、この亀裂が伝熱管に達すること
がある。とくに、近年のように電力供給の落差が大き
く、デーリスタートストップ運用、高負荷変化率運用が
なされたときには、ボイラの起動停止回数が多くなるか
ら、Jサポートラグ30、Uサポートラグ31に低サイ
クル熱疲労割れが発生し、伝熱管に亀裂が生じやすい。
また、Jサポートラグ30、Uサポートラグ31は天井
壁管16に近い高い場所に取り付けられているから、J
サポートラグ30、Uサポートラグ31部の点検、修理
を行なうのが困難である。 【0008】この発明は上述の課題を解決するためにな
されたもので、伝熱管に亀裂が発生することがなく、ま
た伝熱管の支持部の点検、修理を容易に行なうことがで
きる伝熱管群の支持構造を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明においては、ボイラの火炉出口に二次過熱
器、再熱器などの伝熱管群と、前記火炉の上方に天井壁
管と、前記天井壁管の上方に前記各伝熱管群の管寄とが
設けられ、前記伝熱管群の複数の曲げ形状の伝熱管から
なる上部を前記天井壁管間を貫通して該天井壁管と管寄
との間に位置させ、前記管寄に接続された伝熱管によ
り、前記天井壁管の上方の前記伝熱管群上部の伝熱管間
および該伝熱管と前記管寄に接続された伝熱管との間に
設けたサポートラグを介して支持する構造とし、前記天
井壁管の上方の前記伝熱管群上部をラスボードおよびキ
ャスタで覆う構造とする。 【0010】 【作用】この伝熱管群の支持構造においては、上部伝熱
管を天井壁管の上方で支持しているから、上部伝熱管と
支持部材との間に大きな熱応力が発生することがなく、
また上部伝熱管の支持部は天井壁管の上方に位置する。 【0011】 【実施例】図1は参考例の二次過熱器の伝熱管群の支持
構造を示す概略図、図2は図1のB−B断面図である。
図に示すように、水平管33が天井壁管16の上方に位
置しており、出口管寄7に取り付けられた非溶着型のサ
ポート52によりスリング管23および水平管33が支
持され、伝熱管群の天井壁管16より上方の部分の一部
がラスボードおよびキャスタ42で覆われている。 【0012】この伝熱管群の支持構造においては、水平
管33が天井壁管16の上方のペントハウス4内でサポ
ート52により支持されているから、水平管33とサポ
ート52との間に大きな熱応力が発生することがない。
このため、経年ユニットでデーリスタートストップ運用
を行なったとしても、水平管33に亀裂が発生すること
がない。また、水平管33の支持部は天井壁管16の上
方に位置するから、水平管33の支持部の点検、修理を
容易に行なうことができる。 【0013】図3はこの発明に係る二次過熱器の伝熱管
群の支持構造を示す概略図である。図に示すように、水
平管33が天井壁管16の上方に位置しており、垂直管
32の天井壁管16より上部にUサポートラグ31が取
り付けられ、Uサポートラグ31によって出口管寄7に
支持された垂直管32に他の垂直管32が支持され、天
井壁管16の上方に位置する水平管33がラスボードお
よびキャスタ42によって覆われている。 【0014】この伝熱管群の支持構造においては、水平
管33が天井壁管16の上方のペントハウス4内で支持
されており、しかも伝熱管群の天井壁管16より上方の
部分をラスボードおよびキャスタ42で覆っており、さ
らに天井壁管16の上部にキャスタ41が設けられてい
るから、垂直管32とUサポートラグ31との温度差は
ほとんどないので、垂直管32とUサポートラグ31と
の間に大きな熱応力が発生することがない。このため、
経年ユニットでデーリスタートストップ運用を行なった
としても、垂直管32とUサポートラグ31との間に亀
裂が発生することがなく、垂直管32に亀裂が発生する
ことがなく、Uサポートラグ31の材質として高耐熱材
(たとえば、50Cr−50Ni材)を使用せずにCr
−Mo鋼等を使用することができる。さらに、垂直管3
2の支持部は天井壁管16の上方に位置するから、垂直
管32の支持部の点検、修理を容易に行なうことができ
る。 【0015】なお、上述実施例においては、二次過熱器
の伝熱管群の支持構造について説明したが、他の伝熱管
群の支持構造についてもこの発明を適用できることは明
かである。 【0016】 【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る伝
熱管群の支持構造においては、上部伝熱管と支持部材と
の間に大きな熱応力が発生することがないから、上部伝
熱管と支持部材との間に亀裂が発生することがなく、上
部伝熱管に亀裂が発生することがなく、また上部伝熱管
の支持部は天井壁管の上方に位置するから、上部伝熱管
の支持部の点検、修理を容易に行なうことができる。こ
のように、この発明の効果は顕著である。
す概略図である。 【図2】図1のB−B断面図である。 【図3】この発明に係る二次過熱器の伝熱管群の支持構
造を示す概略図である。 【図4】図4は火力発電用ボイラを示す概略図である。 【図5】二次過熱器の天井壁管貫通部の構造を示す斜視
図である。 【図6】二次過熱器の構造を示す概略図である。 【図7】図6の一部詳細図である。 【図8】図6、図7に示した二次過熱器の一部を示す詳
細図である。 【図9】他の二次過熱器の構造を示す概略図である。 【図10】図9の一部詳細図である。 【図11】図10の一部詳細図である。 【図12】図11のA矢視図である。 【符号の説明】 5…入口管寄 6…二次過熱器 7…出口管寄 16…天井壁管 31…Uサポートラグ 32…垂直管 33…水平管 42…ラスボードおよびキャスタ 52…サポート
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】ボイラの火炉出口に二次過熱器、再熱器な
どの伝熱管群と、前記火炉の上方に天井壁管と、前記天
井壁管の上方に前記各伝熱管群の管寄とが設けられ、前
記伝熱管群の複数の曲げ形状の伝熱管からなる上部を前
記天井壁管間を貫通して該天井壁管と管寄との間に位置
させ、前記管寄に接続された伝熱管により、前記天井壁
管の上方の前記伝熱管群上部の伝熱管間および該伝熱管
と前記管寄に接続された伝熱管との間に設けたサポート
ラグを介して支持する構造とし、前記天井壁管の上方の
前記伝熱管群上部をラスボードおよびキャスタで覆った
ことを特徴とする伝熱管群の支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19506992A JP3447309B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 伝熱管群の支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19506992A JP3447309B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 伝熱管群の支持構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0634102A JPH0634102A (ja) | 1994-02-08 |
JP3447309B2 true JP3447309B2 (ja) | 2003-09-16 |
Family
ID=16335042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19506992A Expired - Fee Related JP3447309B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 伝熱管群の支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3447309B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8695514B2 (en) * | 2009-05-14 | 2014-04-15 | Alstom Technology Ltd. | Gas leakage reduction system |
JP2019203661A (ja) * | 2018-05-24 | 2019-11-28 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | ボイラ装置及び過熱器 |
-
1992
- 1992-07-22 JP JP19506992A patent/JP3447309B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0634102A (ja) | 1994-02-08 |
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