JP3447283B1 - 路盤材およびその製法 - Google Patents

路盤材およびその製法

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JP3447283B1 JP2002156723A JP2002156723A JP3447283B1 JP 3447283 B1 JP3447283 B1 JP 3447283B1 JP 2002156723 A JP2002156723 A JP 2002156723A JP 2002156723 A JP2002156723 A JP 2002156723A JP 3447283 B1 JP3447283 B1 JP 3447283B1
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Abstract

【要約】 【課題】建設汚泥を、低コストで、高い生産性で全量再
生でき、しかも十分な強度を有する路盤材とその製法を
提供する。 【解決手段】建設汚泥にコンクリート殻とセメントのみ
を練混ぜし、その練混ぜ物を乾燥させ、乾燥した練混ぜ
物を破砕して路盤材を得る。コンクリート殻はコンクリ
ート廃材を破砕したものが、表面積が大きく吸水性が良
いので好ましく、普通セメントを用いる場合、配合割合
は、建設汚泥100 :コンクリート殻90〜110 :セメン
ト40〜60である。破砕後の粒径を0〜30mmある
いは0〜40mmとすると、路盤材として必要な圧縮強
度が得られ、施工性も良好となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、路盤材およびその
製法に関する。さらに詳しくは、産業廃棄物である建設
汚泥の再生処理を兼ねて作られる路盤材とその製法に関
する。
【0002】
【従来の技術】建設汚泥とは建設現場やトンネル工事な
どの土木現場から排出される掘削土であって、ベントナ
イトあるいは膨潤土と呼ばれる水を吸着して膨潤する性
質をもつ粘土を多く含む排土である。このような建設汚
泥の排出量は、年間約1000万トンに達するといわれ
ている。ところが、建設汚泥は含水率が非常に高くダン
プトラックに山積みできず、その上を人が歩くこともで
きないほど液状化したものであるため、その扱いははな
はだ困難であると共に、盛土等に直接用いることもでき
ない。そこでその多くが最終処分場に埋め立てられてい
るが、最終処分場の不足という問題があり、建設汚泥の
再利用が検討されている。
【0003】このような建設汚泥の再利用法の一つとし
て、路盤材や埋戻土としての利用があり、その先行技術
としては、つぎがある。 (1)特開平10−244297号 この先行技術は、前処理として建設汚泥に凝集剤を添加
して水分と固形分を分離し、ある程度水分の除去された
汚泥にセメント系固化剤(好ましくは高分子系固化助剤
も含めて)とコンクリート廃材の砕石を混合して固化
し、路盤材とするものである。しかし、この技術では、
前処理の手間が必要であって生産性が劣り、セメント系
固化剤や高分子系固化助剤を用いなければならないの
で、再生コストが高くなる。 (2)特開2000−33399 この先行技術は、建設汚泥を天日乾燥したあとセメント
と水を加えて型に入れ、さらに再破砕して再生砕石とす
るものである。しかし、この技術では、最初に水分が多
い状態で天日乾燥するので、日数がかかり生産性が劣る
ものでしかない。 (3)特開2001−137895 この先行技術は、建設汚泥を自然脱水したあと、破砕し
て固化させ、埋戻土や路盤材を得るものであるが、固化
剤としてセメント系固化剤と高分子改良剤を用いるもの
である。この技術でも、水分の多い状態で自然脱水する
ので、日数がかかり生産性に劣ると共に、セメント系固
化剤を用いる点で、高コストとなる。 (4)特開2001−178051 この先行技術は、建設汚泥にセメントと吸水剤を混合・
撹拌し、粒状に形成して土質分を団粒とした人工骨材を
得るものである。しかし、この技術でも吸水剤を用いる
ので再生コストが高くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑み、建設汚泥を、低コストかつ高い生産性で全量再生
でき、しかも十分な強度を有する路盤材とその製法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の路盤材は、建
建設汚泥にコンクリート殻とセメントのみを練混ぜて固
化させた後、破砕した物であることを特徴とする。請求
項2の路盤材は、請求項1記載の発明において、前記コ
ンクリート殻が、コンクリート廃材を破砕した、粒径が
0〜30mmまたは0〜40mmの物であることを特徴
とする。請求項3の路盤材の製法は、破砕後の粒径が0
〜30mmまたは0〜40mmの物であることを特徴と
する。請求項4の路盤材の製法は、建設汚泥をコンクリ
ート殻とセメントと共に練混ぜする練混ぜ工程と、前記
工程で得られた練混ぜ物を乾燥させる乾燥工程と、乾燥
した練混ぜ物を破砕する破砕工程とからなることを特徴
とする。請求項5の路盤材の製法は、請求項4記載の発
明において、前記コンクリート殻が、コンクリート廃材
を破砕した、粒径が0〜30mmまたは0〜40mmの
物であることを特徴とする。請求項6の路盤材の製法
は、請求項4記載の発明において、用いたセメントが、
普通ポルトランドセメントの場合、建設汚泥とコンクリ
ート殻とセメントの配合割合が、100 :90〜110 :4
0〜60であることを特徴とする。請求項7の路盤材の
製法は、請求項4記載の発明において、用いたセメント
が、高炉セメントの場合、建設汚泥とコンクリート殻と
セメントの配合割合が、100 :70〜90:40〜60
であることを特徴とする。請求項8の路盤材の製法は、
請求項4記載の発明において、前記破砕工程で得られた
破砕物の粒径が、0〜30mmまたは0〜40mmであ
ることを特徴とする。
【0006】請求項1の発明において、コンクリート殻
は汚泥中の水分を吸収するほか骨材あるいは増量材とし
て機能し、セメントはコンクリート殻と汚泥を結合する
結合材として機能する。そして、コンクリート殻はコン
クリート廃材を破砕したものであるため表面積が大きく
水分吸収能力が高く、このため特別の吸水剤等を用いる
ことなく、建設汚泥を脱水できる。また、脱水された汚
泥がセメントによって核となるコンクリート殻に結合さ
れるが、コンクリート殻の表面積が大きいため、付着面
積も大きくなることから固化した後の結合強度は路盤材
として十分なものとなる。このように、価格の安いセメ
ントと廃材であるコンクリート殻のみを用いて建設汚泥
を再生できるので、路盤材のコストは非常に低廉なもの
となる。請求項2の発明によれば、粒径を0〜30mm
または0〜40mmとすることによって、骨材としての
コンクリート殻全体の表面積を十分に確保でき、練混ぜ
性能も低下せず、路盤材に十分な強度を与えることがで
きる。請求項3の発明によれば、最終的に路盤材として
使いやすく強度も出しやすい粒径になるので、道路工事
の施工が容易になる。請求項4の発明によれば、練混ぜ
工程で建設汚泥の練混ぜ物を作った後、乾燥して固化さ
せ破砕すれば適当な大きさの路盤材が得られる。この製
法における練混ぜ工程では、コンクリート殻によって建
設汚泥中の水分が十分に吸収されるので、天日乾燥や吸
水剤投与等の前処理が必要なく高い生産性が達成でき
る。また、固化に要する原材料はセメントとコンクリー
ト殻のみであり、セメントは安価でコンクリート殻は廃
材であるから、再生処理に要する費用は低廉である。請
求項5の発明によれば、コンクリート殻が異形であって
表面積が大きいことから、建設汚泥の吸水速度が早いの
で、早く再生処理できる。また、コンクリート殻に対し
汚泥とセメントが付着する付着面積も大きくなることか
ら、十分な結合強度が出やすい。請求項6の発明によれ
ば、建設汚泥とコンクリート殻の配合割合がほぼ同等で
よいので、産業廃棄物を効率よく再利用でき、適切なセ
メントの配合割合によって、十分な強度の路盤材を得る
ことができる。請求項7の発明によれば、建設汚泥に対
するコンクリート殻の配合割合が若干低いが、産業廃棄
物を効率よく再利用できることに変わりはなく、適切な
セメントの配合割合によって十分な強度の路盤材が得ら
れ、かつ高炉セメントが安価であることから、より低廉
な路盤材を提供できる。請求項8の発明によれば、使い
やすく強度も十分な粒径の路盤材が得られるので、道路
工事の施工が容易になる。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面
に基づき説明する。図1は本発明の路盤材の製法を示す
フローチャート、図2は本発明の路盤材の性能試験の結
果を示す表である。以下、図1に基づき説明する。
【0008】本発明における路盤材の主原料である建設
汚泥は、含水率の非常に高い排土であり、ダンプトラッ
クに山積みできず、その上を人が歩くこともできない性
状の土であるが、本発明ではその建設汚泥を特別の脱水
工程を設けることなく、路盤材に再生することを特徴と
するものである。そして、路盤材に再生するに当たり、
コンクリート殻とセメントのみを用いるが、コンクリー
ト殻は骨材あるいは増量材として機能し、セメントは結
合材として機能する。これら以外に吸水剤や固化剤等は
用いない。よって、安価に処理することができる。
【0009】本明細書にいうコンクリート殻は、土木建
築物(ビル、橋、道路等)を廃棄する際に生ずるコンク
リート廃材を更に破砕したものである。その破砕したコ
ンクリート殻は、その形状は全く整っていない異形であ
り、それゆえ体積に比べて表面積が大きいという特徴を
有している。この表面積が大きいという特徴によって、
コンクリート殻は建設汚泥に混入されたとき、建設汚泥
中の水分を多く吸収できるという効果を奏し、また、建
設汚泥を含むセメントペースト(セメント+水)が付着
できる表面積が大きくなるので、建設汚泥との結合力を
高くできるという効果を奏する。本発明で用いるコンク
リート殻の大きさは、粒径が0〜30mmまたは0〜4
0mmが好適である。ここでいう粒径は、JIS Z8801 で
定めるフルイの目開きが30mmのフルイでふるって得
られる粒径、または目開きが40mmのフルイでふるっ
て得られる粒径を意味している。目開き30mm、ある
いは目開き40mmのフルイでふるうと、最大粒径が3
0mmあるいは40mmに近い粒と、それより小さい粒
が得られる。小さい粒は限りなく0に近い粒まであり、
砕石の技術分野では、上記のようなフルイで得られる粒
径を0〜30mm、あるいは0〜40mmと表してい
る。粒径が上記の範囲であると、セメントの使用量が過
大にならず、路盤材としての強度も十分となる。これに
対し、粒径が30mmまたは40mmを越えると、骨材
全体としての表面積が小さくなり、建設汚泥との結合力
が弱まる。また、練り混ぜ性能も低下するので強度が低
下する。なお、粒径が30mmでも40mmでも、破砕
に要する労力はほぼ同じである。また、粒径が20mm
未満であると、コンクリート殻を砕くコストが大きくな
り過ぎ、かつ骨材全体としての表面積も大きくなり過
ぎ、セメントの必要混入量が多くなってコスト高とな
る。
【0010】セメントは種々のセメントを利用でき、利
用できるセメントの代表的なものにポルトランドセメン
トと混合セメントがある。ポルトランドセメントには、
普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメン
ト、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランド
セメント、白色ポルトランドセメントなどがあり、混合
セメントには、高炉セメント、フライアッシュセメント
などがある。これらのうち、いずれのセメントを用いる
かは、得られる結合強度と価格から選択すればよく、最
も標準的に高い結合強度を得やすいのが、普通ポルトラ
ンドセメントであり、価格の安いのが高炉セメントであ
る。
【0011】図1に示す練混ぜ工程において、建設汚泥
にはコンクリート殻とセメントが混合されて練り合わさ
れる。そして、建設汚泥とコンクリート殻とセメントの
配合割合は、セメントの種類によって異なるが、下記が
好ましい。 1.普通セメントを用いた場合 建設汚泥 : コンクリート殻 : セメント 100 90〜110 40〜60 単位重量% 2.高炉セメントを用いた場合 建設汚泥 : コンクリート殻 : セメント 100 70〜90 40〜60 単位重量% 高炉セメントを用いた場合のコンクリート殻の配合割合
は、普通セメントを用いた場合の配合割合よりも若干小
さくなっている。これは、高炉セメントは普通セメント
に比べて単位重量が軽いので、普通セメントと同じ重量
にすると容積が大きくなり過ぎ、コンクリート殻の混入
量が減少することによる。
【0012】建設汚泥にコンクリート殻とセメントが投
入されて練混ぜられるとき、コンクリート殻は前記のご
とく建設汚泥中の水分を吸収すると共に骨材または増量
材として機能し、セメントは結合材として機能する。そ
して、上記配合割合で練り混ぜると十分な強度を有する
路盤材が得られる。これに対し、上記範囲外であると、
つぎの不都合が生ずる。すなわち、コンクリート殻が少
なすぎると、建設汚泥中の水分を十分に吸収できず結合
強度不足となり、多すぎると汚泥の再生量が少なくな
る。また、セメントの量が少ないと結合強度が不足し、
多すぎるといたずらに高価となる。
【0013】つぎに、本発明の製法を説明する。図1に
おける混練り工程101 は、建設汚泥にコンクリート殻と
セメントを十分に練混ぜできるものであれば、どのよう
な装置を用いてもよい。練り上った状態ではコンクリー
ト殻に建設汚泥中の水分がある程度吸収されているが、
まだ十分固化していない。つぎの乾燥工程102 では、こ
の練混ぜ物を天日乾燥で乾燥させる。天日乾燥の日数
は、3日(夏期)〜7日(冬期)位である。つぎに破砕
工程103 で、乾燥した練混ぜ物を破砕する。破砕には公
知のクラッシャー等を用いればよい。破砕後の粒径は、
0〜30mmまたは0〜40mmが好ましい。ここでい
う粒径も、JIS Z8801 で定める目開きが30mmまたは
40mmのフルイでふるって得られる粒径である。この
粒径であると、路盤材を敷設する工事がやりやすく、路
盤材の強度も十分となる。なお、粒径が30mmと40
mmとでは、破砕に要する労力はほぼ同じであり、かつ
強度もほぼ同じである。これにより路盤材に適した大き
さとなる。
【0014】つぎに、得られた路盤材の実施例とそれに
ついて行った性能試験を説明する。実施例1〜6および
比較例1〜4について、建設汚泥、セメント、コンクリ
ート殻の配合量をそれぞれ計量した後、強制2軸練りミ
キサで約3分練り混ぜ、ただちにスランプを測定(JIS
A 1101に基づく)した後、φ10×20cmの円柱型枠
に詰めた(JIS A 1132に基づく)。翌日脱型した後、気
中養生を行ない、養生日数7日で圧縮強度を測定した
(JIS A 1108に基づく)。配合量の単位はkg、強度の
単位はN/mmである。 (1)普通ポルトランドセメント配合の例 建設汚泥 セメント コンクリート殻 強度 実施例1 800 400 822 11.2 実施例2 800 400 849 15.0 実施例3 800 400 824 9.2 比較例1 800 209 972 3.0 比較例2 800 300 927 5.6 比較例3 800 300 909 6.2 (2)高炉セメント配合の例 建設汚泥 セメント コンクリート殻 強度 実施例4 800 400 836 13.0 実施例5 800 400 665 8.4 実施例6 800 400 670 10.1 比較例4 800 300 901 8.0 上記の圧縮強度が、8N/mmを越えると、後述する
路盤材料試験の各試験を満足するものと考えられる。上
記実施例1〜5は、いずれも圧縮強度が8N/mm
越えているので、後述する実施例6と同様に路盤材とし
ての性能を満足するものである。
【0015】つぎに、上記実施例6について、路盤材料
試験の各試験を行った。以下、図2を参照しながら説明
する。 (1)粒度試験(JIS A 1204) 試料として、実施例6の路盤材を用いた。この試料を、
110 ℃の恒温乾燥炉で一定質量になるまで乾燥し、2.36
mmフルイを用いて通過分と残留分に分け、残留分は全
量を2.36mmフルイで水洗いを行い、再乾燥して規定フ
ルイでふるい分けた。通過分は、200 g採って0.075 m
mフルイで水洗い後、再乾燥して規定フルイでふるい分
けた。なお、2.36mm以下の試料の通過百分率は、2.36
mm通過百分率により補正を行って全試料に対する通過
百分率を求めた。結果は図2のとおりであり、規格値を
いずれも満足している。よって、路盤を支持するための
強度を満足していることを示している。 (2)液性限界・塑性限界試験(JIS A 1205) 試料として、実施例6の路盤材を用いた。この試料を空
気乾燥をさせ、0.425mm通過分を採取し、試験に用い
た。液性限界は、試料の含水比を変化させてLLカウン
ターの落下回数をとり「含水比〜落下回数」の流動曲線
を描き、25回の落下回数に相当する含水比(LL)と
し、塑性限界は、すりガラス上で試料を3mm径のヒモ
状にしたときにヒモが切れる時の含水比(PL)とし
た。 PI=LL−PL なお、次の場合はNP(ノンプラスティク)の記号で報
告する。 液性限界が求められない場合。 塑性限界が求められない場合。 塑性限界が液性限界と等しいか、または、塑性限界
が液性限界より大きい場合。 結果は図2のとおりNP、すなわち上記、、のい
ずれかに該当することを示している。このことは、水が
入っても路盤の強度が落ちないことを示している。 (3)突固め試験(JIS A 1210) 試料として、実施例6の路盤材を用いた。この試料を、
37.5mmフルイ通過分を空気乾燥させたものを、非繰返
し法で含水比を変え用いた。供試体は、15cmのモー
ルドに3層に入れ、各層につき4.5kgランマーを4
5cmの高さより92回自然落下させて締固めた。湿潤
質量および含水比の測定結果より、締固め曲線を描き、
最大乾燥密度(ρdmax)および最適含水比(Wopt)を求
めた。施工含水比の範囲は、締固め曲線において、最大
乾燥密度の93%(95%)に相当する含水比の範囲と
した。この試験は施工するうえの最適な含水比を求める
もので、結果は図2のとおり、最適含水比(Wopt)が、
24.1であることを示している。また、93%あるいは9
5%の締固めには含水比が、14.2〜31.2%あるいは16.6
〜29.6%が適当であることを示している。 (4)修正CBR試験(JIS A 1211 舗装試験法便覧) 試料として、実施例6の路盤材を用いた。この試料を、
含水比が最適含水比との差が1.0 %となるように調整
し、十分に混合してビニール袋で覆って含水比の変化を
防ぎ、水とよくなじませてから使用した。試料は、15
cmのモールドに3層に入れ、各層につき4.5kgラ
ンマーを45cmの高さより92・42および17回で
締固めて供試体を作製した。供試体は、4日水浸後、貫
入試験を行ってCBR値を求めた。締固め回数の異なる
3組の供試体の「CBR〜乾燥密度」のグラフより最大
乾燥密度の95%に相当するCBR値を修正CBR値と
した。結果は図2のとおりであり、規格値をいずれも満
足している。なお、図2において、「RC」は粒度調整
していない砕石をさし、「RM」は粒度調整したものを
いう。本明細書における各試験は粒度調整していない3
0mm以下のもので行ったので、RC−30に相当し、
その部分を太線で囲んで示している。この修正CBR試
験値は、路盤材の強度を示すものとして最も重要と考え
られているが、結果は規格値を大幅に越えるものであ
る。よって、実施例6の路盤材は、十分満足できる性能
を有していると判断できる。なお、既述のごとく、実施
例1〜5も圧縮強度が実施例6とほぼ同様であるので、
実施例1〜5の修正CBR試験値も実施例6と同様であ
ると推測され、十分満足できる路盤性能を有しているも
のと考えられる。 (5)土壌汚染にかかる環境基準 上記実施例1〜6については、環境基本法第16条に基
づき定められた環境基準(平成3年8月環告46)を満
足するか否かを検査した。結果は、次のとおりである。
テトラクロロエチレン、1,3−ジクロロプロペン、チ
ウラム、シマジン、チオベンカルブ、ベンゼンおよびセ
レンの溶出試験は、いずれも前記基準を満足している。
銅および砒素の含有量試験も前記基準を満足している。
よって、本発明の路盤材は土壌汚染の問題は生じない。
【0016】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、特別の吸水剤
等を用いることなく、建設汚泥を脱水でき、コンクリー
ト殻の付着面積も大きいことから固化した後の結合強度
は路盤材として十分なものとなる。このように、価格の
安いセメントと廃材であるコンクリート殻のみを用いて
建設汚泥を再生できるので、路盤材のコストは非常に低
廉なものとなる。請求項2の発明によれば、骨材として
のコンクリート殻全体の表面積を十分に確保でき、練混
ぜ性能も低下せず、路盤材に十分な強度を与えることが
できる。請求項3の発明によれば、最終的に路盤材とし
て使いやすく強度も出しやすい粒径になるので、道路工
事の施工が容易になる。請求項4の発明によれば、コン
クリート殻によって建設汚泥中の水分が十分に吸収され
るので、天日乾燥や吸水剤投与等の前処理が必要なく高
い生産性が達成できる。また、固化に要する原材料はセ
メントとコンクリート殻のみであり、セメントは安価で
コンクリート殻は廃材であるから、再生処理に要する費
用は低廉である。請求項5の発明によれば、建設汚泥の
吸水速度が早いので、早く再生処理できる。また、コン
クリート殻に対し汚泥とセメントが付着する付着面積も
大きくなることから、十分な結合強度が出やすい。請求
項6の発明によれば、建設汚泥とコンクリート殻の配合
割合がほぼ同等でよいので、産業廃棄物を効率よく再利
用でき、適切なセメントの配合割合によって、十分な強
度の路盤材を得ることができる。請求項7の発明によれ
ば、産業廃棄物を効率よく再利用できる、適切なセメン
トの配合割合によって十分な強度の路盤材が得られ、か
つ高炉セメントが安価であることから、より低廉な路盤
材を提供できる。請求項8の発明によれば、使いやすく
強度も十分な粒径の路盤材が得られるので、道路工事の
施工が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の路盤材の製法を示すフローチャートで
ある。
【図2】本発明の路盤材の性能試験の結果を示す表であ
る。
【符号の説明】
101 練混ぜ工程 102 乾燥工程 103 破砕工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 天羽外3名,産業副産物の建設材料化 及び利用に関する可能性試験,新技術成 果発表会in徳島資料集,日本,2000 年,22−26 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01C 3/00 C02F 11/00 101

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建設汚泥にコンクリート殻とセメントのみ
    を練混ぜて固化させた後、破砕した物であることを特徴
    とする路盤材。
  2. 【請求項2】前記コンクリート殻が、コンクリート廃材
    を破砕した、粒径が0〜30mmまたは0〜40mmの
    物であることを特徴とする請求項1記載の路盤材。
  3. 【請求項3】破砕後の粒径が0〜30mmまたは0〜4
    0mmの物であることを特徴とする請求項1記載の路盤
    材。
  4. 【請求項4】建設汚泥をコンクリート殻とセメントと共
    に練混ぜする練混ぜ工程と、前記工程で得られた練混ぜ
    物を乾燥させる乾燥工程と、乾燥した練混ぜ物を破砕す
    る破砕工程とからなることを特徴とする路盤材の製法。
  5. 【請求項5】前記コンクリート殻が、コンクリート廃材
    を破砕した、粒径が0〜30mmまたは0〜40mmの
    物であることを特徴とする請求項4記載の路盤材の製
    法。
  6. 【請求項6】用いたセメントが、普通ポルトランドセメ
    ントの場合、建設汚泥とコンクリート殻とセメントの配
    合割合が、100 :90〜110 :40〜60であることを
    特徴とする請求項4記載の路盤材の製法。
  7. 【請求項7】用いたセメントが、高炉セメントの場合、
    建設汚泥とコンクリート殻とセメントの配合割合が、10
    0 :70〜90:40〜60であることを特徴とする請
    求項4記載の路盤材の製法。
  8. 【請求項8】前記破砕工程で得られた破砕物の粒径が、
    0〜30mmまたは0〜40mmであることを特徴とす
    る請求項4記載の路盤材の製法。
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