JP3446603B2 - 情報処理装置及びパイプライン処理方法 - Google Patents

情報処理装置及びパイプライン処理方法

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JP3446603B2
JP3446603B2 JP10790998A JP10790998A JP3446603B2 JP 3446603 B2 JP3446603 B2 JP 3446603B2 JP 10790998 A JP10790998 A JP 10790998A JP 10790998 A JP10790998 A JP 10790998A JP 3446603 B2 JP3446603 B2 JP 3446603B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1回のフェッチス
テージでメモリから複数の命令を同時に読み込むように
した複数語フェッチ式のパイプライン処理方法、及びそ
の方法を採用した情報処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、メモリから命令を読み込んで
実行するための処理機能を複数種類のステージに分け、
並列して異なるステージの処理を行うことにより、複数
の命令処理サイクルを部分的に重複したタイミングで実
行するパイプライン処理方法を採用した情報処理装置が
知られている。
【0003】そして更に、この種の情報処理装置とし
て、処理速度をより高速化するために、メモリから複数
の命令を同時に読み込むようにした複数語フェッチ式の
パイプライン処理を行うものが提案されている(例え
ば、本出願人による特願平9−289994号)。
【0004】ここで、こうした複数語フェッチ式のパイ
プライン処理を行う情報処理装置の基本的な動作につい
て、同時に読み込む命令の数が2つである2語フェッチ
式の5段パイプライン処理を行う図8のCPU(マイク
ロプロセッサ)100を例に挙げて説明する。
【0005】まず、図8に示すように、この例のCPU
100は、データバス101とアドレスバス102を介
して、プログラムを記憶したプログラム記憶用のメモリ
103に接続されると共に、データバス104とアドレ
スバス105を介して、命令以外のデータを記憶するデ
ータ記憶用のメモリ106に接続される。また、特に図
示はされていないが、プログラム記憶用のメモリ103
には、CPU100が1回のアクセスで2つの命令を同
時に読み込むことができるようにするため、その1アド
レス当りに、偶数アドレスの命令とそれに続く奇数アド
レスの命令とが1組にされて格納されている。
【0006】そして、このCPU100では、処理機能
を、メモリ103から命令を読み込むIF(フェッチ)
ステージと、IFステージで読み込んだ命令を解読する
DEC(デコード)ステージと、DECステージで解読
した命令の内容に応じて、IFステージで読み込むべき
命令のアドレスやデータ記憶用のメモリ106へアクセ
スする際のアドレス等を演算するEXE(実行)ステー
ジと、DECステージで解読した命令の内容に応じて、
EXEステージでの演算結果をアドレスとしてメモリ1
06へのアクセス(即ち、データの読み込み或いは書き
込み)を行うMA(メモリアクセス)ステージと、DE
Cステージで解読した命令の内容に応じて、演算データ
或いはメモリ106からのデータを内部レジスタに書き
込むWB(ライトバツク)ステージとの、5つのステー
ジに分割し、図9の如き並列関係にてパイプライン処理
が行われる。
【0007】即ち、図9に示すように、n番目の命令処
理サイクルC100では、まずIFステージにて、メモ
リ103から2つの命令を同時に読み込み、次にDEC
ステージにて、上記読み込んだ2命令のうちの最初の命
令(つまり、偶数アドレスの命令)を解読し、続くEX
Eステージにて、上記解読した命令の内容に応じたレジ
スタ間演算を行う。そして、上記解読した命令がメモリ
106へアクセスするメモリアクセス命令ならば、続く
MAステージにて、メモリ106へのアクセス(データ
の読み込み或いは書き込み:リード/ライト)が行わ
れ、最後にWBステージにて、演算データ或いはメモリ
106からのデータが内部レジスタに格納される。
【0008】また、n+1番目の命令処理サイクルC1
01では、IFステージの処理が行われず、その命令処
理サイクルC101のDECステージの処理は、命令処
理サイクルC100のEXEステージと並列に行われ
る。そして、この命令処理サイクルC101では、DE
Cステージにて、命令処理サイクルC100のIFステ
ージで読み込んだ2命令のうちの2番目の命令(つま
り、奇数アドレスの命令)を解読し、続くEXEステー
ジ以降の各ステージの処理は、命令処理サイクルC10
0の場合と同様に行われていく。
【0009】そして、図9では、n番目からn+5番目
までの6つの命令処理サイクルC100〜C105しか
図示されていないが、前述した2つの命令処理サイクル
C100,C101と同様の動作が繰り返されることと
なる。具体的には、n番目の命令処理サイクルC100
のDECステージとn+1番目の命令処理サイクルC1
01のDECステージとの期間に亘って、n+2番目の
命令処理サイクルC102のIFステージの処理が行わ
れ、その命令処理サイクルC102のEXEステージの
ときに、IFステージを持たないn+3番目の命令処理
サイクルC103のDECステージの処理が行われる。
そして更に、n+2番目の命令処理サイクルC102の
DECステージとn+3番目の命令処理サイクルC10
3のDECステージとの期間に亘って、n+4番目の命
令処理サイクルC104のIFステージの処理が行わ
れ、その命令処理サイクルC104のEXEステージの
ときに、IFステージを持たないn+5番目の命令処理
サイクルC105のDECステージの処理が行われる、
といった具合に、複数の命令処理サイクルにおける異な
るステージの処理が並列に行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした複
数語フェッチ式のパイプライン処理を行う情報処理装置
では、図8に示したCPU100の如く、プログラム記
憶用のメモリ103とデータ記憶用のメモリ106とが
別々のメモリであると共に、メモリ103に接続される
ためのバス101,102と、メモリ106に接続され
るためのバス104,105とが、分離されている構成
(所謂ハーバードアーキテクチャ)の場合には、特に問
題無く処理を行うことができる。
【0011】しかしながら、命令と命令以外のデータと
を記憶する1つ或いは複数のメモリに1系統のバスを介
して接続される場合、即ち、:プログラム記憶用のメ
モリ103とデータ記憶用のメモリ106とが同一のメ
モリからなり、そのメモリの異なる記憶領域に命令とデ
ータとが夫々記憶される構成の場合、或いは、:プロ
グラム記憶用のメモリ103とデータ記憶用のメモリ1
06とに同一のバスを介して接続される構成の場合に
は、バス上で命令とデータとが衝突してしまい、正常な
処理動作を行うことができなくなってしまう。
【0012】例えば、図9において、命令処理サイクル
C100のIFステージで読み込まれた2命令のうちの
最初の命令が、バス上のメモリからデータを読み込むた
め或いはバス上のメモリにデータを書き込むためのメモ
リアクセス命令であった場合には、命令処理サイクルC
100のMAステージの処理と、命令処理サイクルC1
04のIFステージの処理の前半部とが同時に行われる
こととなり、また同様に、命令処理サイクルC100の
IFステージで読み込まれた2命令のうちの2番目の命
令がメモリアクセス命令であった場合には、命令処理サ
イクルC101のMAステージの処理と、命令処理サイ
クルC104のIFステージの処理の後半部とが同時に
行われることとなる(図9の斜線部参照)。
【0013】そして、このようにMAステージの処理と
IFステージの処理とが同時に行われると、1系統のバ
ス上で命令の信号とデータの信号とが衝突してしまい、
その結果、命令の読み込みとデータの読み書き(リード
/ライト)とが不可能になってしまう。つまり、MAス
テージとIFステージとの両ステージの処理ができなく
なってしまうのである。
【0014】特に、命令とデータを上記の如く1つの
メモリに格納するように構成すれば、部品の実装スペー
スやコストの面で有利となるが、その様に構成すること
ができなかった。そこで、本発明は、1回のフェッチス
テージで複数の命令を同時に読み込むようにした複数語
フェッチ式のパイプライン処理を行う情報処理装置にお
いて、命令とデータとを記憶する1つ或いは複数のメモ
リに1系統のバスを介して接続されるようにしても、バ
ス上での信号衝突を回避して正常な処理動作ができるよ
うにすることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】上記目
的を達成するためになされた本発明の情報処理装置
(2)は、命令と命令以外のデータとを記憶する1つ或
いは複数のメモリ(8)に1系統のバス(4,6)を介
して接続される。これは、命令とデータとが、同一のメ
モリに記憶されていても良いし、また、異なるメモリに
夫々記憶されていても良いという意味であり、何れにし
ても、命令の読み込みとデータの読み込み或いは書き込
みとが、同一のバス(4,6)を介して行われる。
【0016】尚、()内の符号は、図1〜図7における
符号のうちで本発明の主要な部分に対応するものを示し
ている。そして、本発明の情報処理装置(2)は、従来
装置と同様に、前記バス(4,6)上のメモリ(8)か
ら命令を読み込むためのフェッチステージ(IF)の処
理時間が他のステージ(DEC,EXE,MA等)の処
理時間よりも長く、且つ、1回のフェッチステージ(I
F)で複数の命令を同時に読み込むようにした複数語フ
ェッチ式のパイプライン処理を行うが、特に、フェッチ
ステージ(IF)の処理の開始時に、バス(4,6)上
のメモリ(8)からデータを読み込むため或いはバス
(4,6)上のメモリ(8)にデータを書き込むための
メモリアクセスステージ(MA)の処理を行うべきメモ
リアクセス条件が成立した場合には(t5 )、前記フェ
ッチステージ(IF)の処理の開始を一時中止して、前
記メモリアクセスステージ(MA)の処理を先に行って
から(t5 〜t6 )、前記フェッチステージ(IF)の
処理を行い(t6 〜t8 )、また、フェッチステージ
(IF)の処理を行っている最中に、前記メモリアクセ
ス条件が成立した場合には(t7 )、既に行っている前
記フェッチステージ(IF)の処理が終了してから(t
8 )、前記メモリアクセスステージ(MA)の処理を行
う(t8 〜t9 )ように構成されている。
【0017】尚、「メモリアクセス条件が成立した場
合」とは、バス上のメモリに対してデータの読み込み或
いは書き込みを行うメモリアクセス命令が解読されて、
そのアクセス先のアドレスが演算された場合であり、例
えば、パイプライン処理の流れを示す図7において、n
番目の命令処理サイクルC10のDECステージで解読
された命令がメモリアクセス命令であったとすると、そ
のDECステージに続くEXEステージでアクセス先の
アドレスが演算された場合である。
【0018】つまり、本発明の情報処理装置では、フェ
ッチステージの処理開始時に、そのフェッチステージと
メモリアクセスステージとが衝突してしまう様な場合に
は、メモリアクセスステージの処理を先に行ってからフ
ェッチステージの処理を開始するようにし、また、フェ
ッチステージの処理中に、そのフェッチステージとメモ
リアクセスステージとが衝突してしまう様な場合には、
フェッチステージの処理が終わってからメモリアクセス
ステージの処理を行うようにしている。
【0019】例えば、図7において、本来ならば命令処
理サイクルC14のIFステージの処理が開始されるは
ずの時刻t5 にて、命令処理サイクルC10のMAステ
ージの処理を行うべき条件が成立した場合には、そのM
Aステージの処理が先に行われ、その処理が終了した時
刻t6 にて、命令処理サイクルC14のIFステージの
処理が開始されることとなる。また、図7において、命
令処理サイクルC14のIFステージの処理が行われて
いる最中の時刻t7 にて、命令処理サイクルC11のM
Aステージの処理を行うべき条件が成立した場合には、
命令処理サイクルC14のIFステージの処理が終了し
た時刻t8 にて、命令処理サイクルC11のMAステー
ジの処理が開始されることとなる。
【0020】よって、本発明の情報処理装置によれば、
メモリアクセスステージの処理とフェッチステージの処
理とが同時に行われてしまうことを、効率的に防ぐこと
ができる。このため、命令とデータとを記憶する1つ或
いは複数のメモリに1系統のバスを介して接続されるに
も拘らず、バス上における命令とデータとの信号衝突を
確実に回避して、正常な処理動作が可能となる。
【0021】ところで、1回のフェッチステージで同時
に読み込む命令の数が2つである場合には、請求項2に
記載の如きクロック制御部(25)を設け、そのクロッ
ク制御部(25)が、フェッチステージ(IF)の処理
の開始時にメモリアクセス条件が成立した場合(t5 )
と、フェッチステージ(IF)の処理を行っている最中
にメモリアクセス条件が成立した場合(t7 )との各々
の場合に、当該情報処理装置にてクロックに同期して動
作する各部のうち、フェッチステージ(IF)で読み込
んだ命令を解読する命令解読部(22)と、該命令解読
部(22)により解読された命令の内容に応じた演算を
行う命令実行部(32,34)と、フェッチステージ
(IF)で読み込むべき命令のアドレスをカウントする
プログラムカウンタ(36)との各々に供給されるクロ
ックの周期を、メモリアクセスステージ(MA)の処理
時間分だけ引き伸ばすようにすれば、パイプライン処理
の乱れを確実に回避することができる。
【0022】つまり、まず通常この種の情報処理装置で
は、命令解読部(22)がクロックに同期して動作する
ことによりDECステージの処理が行われ、命令実行部
(32,34)がクロックに同期して動作することによ
りEXEステージの処理が行われる。また、プログラム
カウンタ(36)がクロックに同期してカウントするア
ドレスのデータがアドレスバス(6)へ出力されて、そ
のアドレスに対応するメモリ(8)内の命令がデータバ
ス(4)を介して読み込まれることによりIFステージ
の処理が行われる。
【0023】そして、本発明の情報処理装置では、IF
テージの処理の開始時にメモリアクセス条件が成立した
場合と、IFステージの処理を行っている最中にメモリ
アクセス条件が成立した場合との各々の場合に、本来な
らばIFステージと並行して行われるはずのMAステー
ジの処理を、IFステージの処理期間からずらして行う
ようにしているため、結果的に、そのMAステージの処
理期間がパイプライン処理の流れ中に追加挿入されるこ
ととなる。
【0024】よって、このように追加挿入されるMAス
テージの処理期間の分だけ、命令解読部(22)、命令
実行部(32,34)、及びプログラムカウンタ(3
6)にクロックが余分に供給されてしまうと、DECス
テージの処理とEXEステージの処理とが余分に行われ
てしまうと共に、プログラムカウンタ36でカウントさ
れる命令のアドレスが余分に進んでしまい、パイプライ
ン処理の流れが異常になってしまう。
【0025】そこで、請求項2に記載の如きクロック制
御部(25)を設けて、IFテージの処理の開始時にメ
モリアクセス条件が成立した場合と、IFステージの処
理を行っている最中にメモリアクセス条件が成立した場
合との各々の場合(即ち、MAステージの処理が追加挿
入される場合)に、命令解読部(22)、命令実行部
(32,34)、及びプログラムカウンタ(36)への
クロックの周期をMAステージの処理時間分だけ引き伸
ばすようにすれば、DECステージとEXEステージの
各処理が余分に行われてしまうことと、プログラムカウ
ンタ(36)でカウントされる命令のアドレスが余分に
進んでしまうこととを確実に防止して、パイプライン処
理の流れが異常になってしまうのを防ぐことができるの
である。
【0026】一方、本発明の複数語フェッチ式のパイプ
ライン処理方法は、フェッチステージの処理の開始時
に、バス上のメモリからデータを読み込むため或いはバ
ス上のメモリにデータを書き込むためのメモリアクセス
ステージの処理を行うべきメモリアクセス条件が成立し
た場合には、前記フェッチステージの処理の開始を一時
中止して、前記メモリアクセスステージの処理を先に行
ってから、前記フェッチステージの処理を行い、また、
フェッチステージの処理を行っている最中に、前記メモ
リアクセス条件が成立した場合には、既に行っている前
記フェッチステージの処理が終了してから、前記メモリ
アクセスステージの処理を行うことにより、実施するこ
とができる。
【0027】そして、命令と命令以外のデータとを記憶
する1つ或いは複数のメモリに1系統のバスを介して接
続される情報処理装置が、本発明のパイプライン処理方
法を実施すれば、前述したように、バス上における命令
とデータとの信号衝突を回避して、正常な処理動作がで
きるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施形
態の情報処理装置としてのCPU2について、図面を用
いて説明する。まず、本実施形態のCPU2は、1回の
IFステージで2つの命令を同時に読み込む2語フェッ
チ式の図7の如き5段パイプライン処理を行ってプログ
ラムを実行するものであり、図1に示すように、データ
バス4とアドレスバス6を介して、実行対象のプログラ
ムを構成する命令とプログラムの実行時に参照されるデ
ータとを記憶したメモリ8に接続される。そして、CP
U2には、リセット信号線12を介して初期化用のリセ
ット信号RSが与えられ、また、クロック信号線14を
介して動作用のシステムクロックCK1が入力される。
【0029】尚、メモリ8には、CPU2が1回のアク
セスで2つの命令を同時に読み込むことができるように
するため、その1アドレス当りに、偶数アドレスの命令
とそれに続く奇数アドレスの命令とが1組にされて格納
されている。つまり、メモリ8のデータ線及びデータバ
ス4のバス幅が、命令セットの基本ビット長(1命令の
ビット長)の2倍になっている。
【0030】次に、CPU2は、図2に示すように、パ
イプライン処理のための制御を行うデコーダ16と、デ
ータやアドレス等の演算を行うデータパス18とから構
成されている。そして、デコーダ16は、IFステージ
にてメモリ8からデータバス4を介して命令を読み込む
命令レジスタ20と、DECステージにて命令を解読す
る命令解読部22と、パイプライン処理の流れを管理す
るメモリコントローラ24と、制御クロックCK2を生
成するクロック制御部25とを備えている。
【0031】一方、データパス18は、MAステージに
てメモリ8からデータバス4を介してデータを読み込ん
だり、メモリ8に書き込むべきデータをデータバス4へ
出力するロードストアユニット30と、EXEステージ
にて命令に応じた演算を行う実行ユニット32と、複数
のレジスタ(内部レジスタ)を内蔵したレジスタファイ
ルユニット34と、メモリ8からIFステージで読み込
むべき命令のアドレスを格納及びカウントするプログラ
ムカウンタ36と、IFステージとMAステージとの各
々にてアドレスバス6へアドレスを出力するアドレスユ
ニット38とを備えている。
【0032】ここで、デコーダ16内の命令レジスタ2
0は、メモリコントローラ24から後述するように出力
される状態信号JSに従い、且つ、システムクロックC
K1に同期して、メモリ8からデータバス4を介して2
つの命令(詳しくは、命令のデータ)を同時に読み込み
格納する。
【0033】そして、命令解読部22は、クロック制御
部25から後述するように出力される制御クロックCK
2に同期して動作し、1制御クロックCK2(制御クロ
ックCK2の1周期)毎に、命令レジスタ20内の命令
を、偶数アドレスの命令と奇数アドレスの命令の順に命
令バス26を介して1つずつ取り込むと共に、取り込ん
だ命令を解読して、その解読した命令の内容に応じて、
データパス18内のロードストアユニット30,実行ユ
ニット32,レジスタファイルユニット34,及びプロ
グラムカウンタ36を制御するための制御信号を制御バ
ス28へ出力する。
【0034】そして更に、命令解読部22は、解読した
命令が、メモリ8からデータを読み込むため或いはメモ
リ8にデータを書き込むためのメモリアクセス命令であ
れば、今回解読した命令の内容に応じた演算(この場合
はデータの読み書きを行うべきメモリ8のアドレスの演
算)が実行ユニット32で行われるEXEステージの期
間中における特定のタイミング(換言すれば、MAステ
ージの処理が本来開始されるタイミングの手前)で、メ
モリコントローラ24へのメモリアクセス信号MSを論
理1にする。また、命令解読部22は、解読した命令が
メモリアクセス命令でなければ、上記特定のタイミング
でメモリコントローラ24へのメモリアクセス信号MS
を論理0にする。
【0035】一方、メモリコントローラ24は、リセッ
ト信号RSによって初期化されるようになっている。そ
して、メモリコントローラ24は、システムクロックC
K1に同期し、且つ、命令解読部22からのメモリアク
セス信号MSに応じて、自己の状態を遷移させると共
に、自己の現在の状態を示す状態信号JSを出力する。
【0036】尚、状態信号JSは、複数の状態を示すこ
とができるように複数ビットのデータ信号となってい
る。また、メモリコントローラ24の動作については、
図3を用い後で詳しく説明する。そして、クロック制御
部25は、システムクロックCK1とメモリコントロー
ラ24からの状態信号JSとから、制御クロックCK2
を生成して出力する。
【0037】一方更に、データパス18内のロードスト
アユニット30は、命令解読部22からの制御バス28
の制御信号とメモリコントローラ24からの状態信号J
Sとに従い、且つ、システムクロックCK1に同期し
て、レジスタファイルユニット34からの出力データ
(即ち、レジスタ値)Rmをデータバス4へ出力した
り、或いは、データバス4から入力したデータをデータ
パス18内のWB(ライトバック)バス40へ出力す
る。
【0038】そして、実行ユニット32は、制御バス2
8の制御信号に従い、且つ、クロック制御部25からの
制御クロックCK2に同期して、レジスタファイルユニ
ット34からの2つの出力データRm,Rnに対し演算
を行い、その演算結果をWBバス40へ出力する。
【0039】尚、実行ユニット32は、命令解読部22
で解読された命令の内容に応じた演算を行う。例えば、
命令解読部22で解読された命令がメモリアクセス命令
であれば、実行ユニット32はアクセスすべき(即ち、
データの読み書きを行うべき)メモリ8のアドレスを演
算することとなり、また、命令解読部22で解読された
命令が論理積や論理和等を行う命令であれば、実行ユニ
ット32はその命令に応じた論理演算を行うこととな
る。
【0040】また、レジスタファイルユニット34は、
制御バス28の制御信号に従い、且つ、クロック制御部
25からの制御クロックCK2に同期して、WBバス4
0のデータを内部のレジスタに格納したり、或いは、そ
の格納したデータを上記出力データRm,Rnとして実
行ユニット32やロードストアユニット30へ出力す
る。
【0041】そして、プログラムカウンタ36は、制御
バス28の制御信号に従い、且つ、クロック制御部25
からの制御クロックCK2に同期して、WBバス40の
データを格納したりカウントアップして、そのデータを
データパス18内のプログラムバス42へ出力する。
尚、プログラムバス42へは、プログラムカウンタ36
内のデータの各ビットのうち、最下位ビット以外のビッ
トが出力されるようになっている。このため、プログラ
ムバス42のデータであって、メモリ8から命令を読み
込むためのアドレスは、制御クロックCK2の2周期毎
に更新されることとなる。
【0042】また、アドレスユニット38は、メモリコ
ントローラ24からの状態信号JSに従って、プログラ
ムバス42のデータとWBバス40のデータとのうちの
何れか一方を、アドレスバス6へアドレスとして出力す
る。そして、プログラムバス42のデータがアドレスバ
ス6へ出力された場合には、IFステージの動作が行わ
れ、逆に、WBバス40のデータがアドレスバス6へ出
力された場合には、MAステージの動作が行われること
となる。
【0043】次に、デコーダ16のメモリコントローラ
24は、1システムクロックCK1(システムクロック
CK1の1周期)毎に、自己の状態を図3の如く遷移さ
せる。まず、メモリコントローラ24は、リセット信号
RSがアクティブレベルの論理1の時にRESET状態
を維持するが、リセット信号RSが論理0になると、シ
ステムクロックCK1に同期した状態遷移を開始して、
最初にIF0状態へ遷移する。
【0044】次に、メモリコントローラ24は、IF0
状態から、命令解読部22からのメモリアクセス信号M
Sが論理0であればIF1状態へと遷移し、逆にメモリ
アクセス信号MSが論理1であればIF1・MA状態へ
と遷移する。ここで、IF1状態へ遷移した場合には、
そのIF1状態から、メモリアクセス信号MSが論理0
であればIF0状態へと戻り、逆にメモリアクセス信号
MSが論理1であればMA0状態へと遷移する。そし
て、MA0状態に遷移すると、メモリアクセス信号MS
に拘らず次のシステムクロックCK1のタイミングでI
F0状態へと遷移する。
【0045】また、IF1・MA状態へ遷移した場合に
は、そのIF1・MA状態から、メモリアクセス信号M
Sに拘らず次のシステムクロックCK1のタイミングで
MA1状態へと遷移する。そして、そのMA1状態か
ら、メモリアクセス信号MSが論理0であればIF0状
態へと遷移し、逆にメモリアクセス信号MSが論理1で
あればMA0状態へと遷移する。
【0046】そして、メモリコントローラ24は、自己
の現在の状態に応じて、クロック制御部25,命令レジ
スタ20,ロードストアユニット30,及びアドレスユ
ニット38へ出力する状態信号JSのデータ値を変化さ
せる。例えば、メモリコントローラ24は、IF0状態
の時にはそのIF0状態に対応したデータ値の状態信号
JSを出力し、MA1状態の時にはそのMA1状態に対
応したデータ値の状態信号JSを出力する。よって、状
態信号JSのデータ値は、1システムクロックCK1毎
に変化することとなる(図5参照)。
【0047】次に、クロック制御部25は、図4に示す
ように、状態信号JSのデータ値がMA0状態とIF1
・MA状態との何れかに対応した値である場合(つま
り、メモリコントローラ24がMA0状態かIF1・M
A状態である場合)に、ハイレベルの信号(論理1の信
号)を出力するデコーダ回路25aと、そのデコーダ回
路25aの出力信号とシステムクロックCK1との論理
和信号を、制御クロックCK2として出力するオア回路
25bとから構成されている。
【0048】よって、クロック制御部25から命令解読
部22,実行ユニット32,レジスタファイルユニット
34,及びプログラムカウンタ36の各々に出力される
制御クロックCK2は、図5に示すように、メモリコン
トローラ24がMA0状態とIF1・MA状態との何れ
でもない場合には、システムクロックCK1と同じにな
るが、メモリコントローラ24がMA0状態かIF1・
MA状態になっている期間は、ハイレベルのままとな
る。
【0049】このため、メモリコントローラ24がMA
0状態かIF1・MA状態になった場合には、制御クロ
ックCK2の周期は、システムクロックCK1の1周期
分だけ引き伸ばされることとなり、その結果、メモリコ
ントローラ24がMA0状態とそれに続くIF0状態で
ある期間、及び、メモリコントローラ24がIF1・M
A状態とそれに続くMA1状態である期間においては、
命令解読部22,実行ユニット32,レジスタファイル
ユニット34,及びプログラムカウンタ36の各々に、
制御クロックCK2が1発しか供給されないこととな
る。
【0050】次に、メモリコントローラ24からの状態
信号JSによって制御されるクロック制御部25以外の
各部の動作について説明する。まず、命令レジスタ20
は、状態信号JSのデータ値がIF1状態とIF1・M
A状態との何れかに対応した値である場合(即ち、メモ
リコントローラ24がIF1状態かIF1・MA状態で
ある場合)にだけ、データバス4上のデータをシステム
クロックCK1に同期して格納する。
【0051】また、ロードストアユニット30は、状態
信号JSのデータ値がMA0状態とMA1状態との何れ
かに対応した値である場合(即ち、メモリコントローラ
24がMA0状態かMA1状態である場合)にだけ、デ
ータバス4に対するデータの入出力を行い、それ以外の
場合には、出力がハイインピーダンスとなる。
【0052】そして、アドレスユニット38は、状態信
号JSのデータ値がMA0状態とMA1状態との何れか
に対応した値である場合(即ち、メモリコントローラ2
4がMA0状態かMA1状態である場合)にだけ、WB
バス40のデータをアドレスバス6へ出力し、それ以外
の場合には、プログラムバス42のデータをアドレスバ
ス6へ出力する。
【0053】よって、メモリコントローラ24がMA0
状態かMA1状態である場合にだけ、MAステージの処
理が行われ、それ以外の場合には、IFステージの処理
が行われることとなる。また、前述したように、プログ
ラムバス42のデータは、制御クロックCK2の2周期
毎に更新されると共に、命令レジスタ20は、メモリコ
ントローラ24がIF1状態かIF1・MA状態である
場合にデータバス4上のデータを格納するため、IFス
テージの処理は、制御クロックCK2の2周期毎に行わ
れることとなる。
【0054】次に、CPU2の動作について、メモリコ
ントローラ24の状態遷移と併せて図6及び図7を用い
説明する。尚、図6及び図7において、t1 〜t15で示
す各時刻は、システムクロックCK1の立ち上がりタイ
ミングであり、その各時刻t1 〜t15の間隔は、システ
ムクロックCK1の1周期分である。
【0055】まず、リセット信号RSが論理1から論理
0になると、CPU2が動作を開始し、図6(a)に示
すように、メモリコントローラ24は、最初の時刻t1
でIF0状態になる。そして、この時、最初の命令処理
サイクルC10のIFステージの処理が始まる。つま
り、アドレスユニット38からアドレスバス6へ、メモ
リ8から命令を読み込むためのアドレス(即ち、プログ
ラムカウンタ36からプログラムバス42へのデータ)
が出力される。
【0056】ここで、この状態では、命令解読部22が
メモリアクセス命令を解読しておらず、その命令解読部
22からのメモリアクセス信号MSは論理0であるた
め、メモリコントローラ24は、次の時刻t2 でIF1
状態になる。すると、メモリコントローラ24がIF1
状態となっている時刻t2 から次の時刻t3 までの間
に、命令レジスタ20がデータバス4上のデータ(即
ち、メモリ8からデータバス4へ同時に出力される2つ
の命令)を格納するため、時刻t3 で命令処理サイクル
C10のIFステージの処理が終了する。
【0057】次に、メモリコントローラ24は、時刻t
3 でIF0状態になり、この時刻t3 から次の時刻t4
までの期間で、命令解読部22により命令処理サイクル
C10のDECステージの処理が行われる。つまり、命
令解読部22が、命令処理サイクルC10のIFステー
ジで命令レジスタ20に格納された2つの命令のうちの
最初の命令(偶数アドレスの命令)を解読する。
【0058】また、アドレスユニット38からアドレス
バス6へ出力されるプログラムバス42のデータが時刻
t3 で更新されるため、この時刻t3 で、命令処理サイ
クルC12のIFステージの処理が始まる。そして、メ
モリコントローラ24は、時刻t4 でIF1状態にな
る。
【0059】また、時刻t4 から次の時刻t5 までの期
間で、実行ユニット32とレジスタファイルユニット3
4とにより、命令処理サイクルC10のEXEステージ
の処理が行われる。つまり、実行ユニット32が、命令
処理サイクルC10のDECステージで命令解読部22
により解読された命令に応じた演算を行う。
【0060】そして更に、上記命令処理サイクルC10
のEXEステージの処理と並行して、命令解読部22に
より命令処理サイクルC11のDECステージの処理が
行われる。つまり、命令解読部22が、命令処理サイク
ルC10のIFステージで命令レジスタ20に格納され
た2つの命令のうちの2番目の命令(奇数アドレスの命
令)を解読する。
【0061】また、メモリコントローラ24がIF1状
態となっている時刻t4 から時刻t5 までの間に、命令
レジスタ20がデータバス4上のデータを格納するた
め、時刻t5 で命令処理サイクルC12のIFステージ
の処理が終了する。ここで、命令処理サイクルC10の
DECステージで命令解読部22により解読された命令
が、メモリアクセス命令であったとすると、命令解読部
22は、命令処理サイクルC10のEXEステージの期
間中(t4 〜t5 )における特定のタイミングで、メモ
リアクセス信号MSを論理1にする。
【0062】よって、この場合には、メモリコントロー
ラ24は、時刻t5 でIF1状態からMA0状態に遷移
し、次の時刻t6 でMA0状態からIF0状態に遷移す
ることとなる。すると、図6(b),(c)に示すよう
に、本来ならば時刻t5 で開始されるはずの命令処理サ
イクルC14のIFステージの処理が、1システムクロ
ックCK1分だけ遅れた時刻t6 で開始されると共に、
時刻t5 から時刻t6 までの期間にて、命令処理サイク
ルC10のMAステージの処理が行われることとなる。
【0063】つまり、時刻t5 から時刻t6 までの期間
では、メモリコントローラ24がMA0状態であるた
め、アドレスユニット38が、アドレスバス6へWBバ
ス40のデータ(この場合には、命令処理サイクルC1
0のEXEステージでメモリアクセス命令に応じて演算
されたアドレス)を出力すると共に、ロードストアユニ
ット30が、データバス4に対するデータの入出力を行
うこととなり、こうしたアドレスユニット38とロード
ストアユニット30の動作によってMAステージの処理
が行われる。
【0064】そして、時刻t6 になると、メモリコント
ローラ24がIF0状態になるため、アドレスユニット
38が、アドレスバス6へプログラムバス42のデータ
を出力することとなり、これによって命令処理サイクル
C14のIFステージの処理が開始される。
【0065】一方、時刻t5 から時刻t6 までの間は、
メモリコントローラ24がMA0状態であるため、図5
に示したように、クロック制御部25から出力される制
御クロックCK2がハイレベルのままとなり、その結
果、時刻t5 から時刻t7 までの期間では、命令解読部
22,実行ユニット32,レジスタファイルユニット3
4,及びプログラムカウンタ36の各々へ、制御クロッ
クCK2が1発しか供給されなくなる。
【0066】よって、図6(c)に示すように、実行ユ
ニット32及びレジスタファイルユニット34による命
令処理サイクルC11のEXEステージの処理と、命令
解読部22による命令処理サイクルC12のDECステ
ージの処理は、時刻t5 から時刻t7 までの2システム
クロックCK1(システムクロックCK1の2周期)分
の期間に渡って行われることとなり、その期間におい
て、プログラムカウンタ36のカウント値は、1つだけ
カウントアップされることとなる。
【0067】次に、命令処理サイクルC11のDECス
テージで命令解読部22により解読された命令が、メモ
リアクセス命令であったとすると、命令解読部22は、
命令処理サイクルC11のEXEステージの期間中(t
5 〜t7 )における特定のタイミングで、メモリアクセ
ス信号MSを論理1にする。
【0068】よって、この場合には、メモリコントロー
ラ24は、時刻t7 でIF0状態からIF1・MA状態
に遷移し、次の時刻t8 でIF1・MA状態からMA1
状態に遷移することとなる。すると、図6(d),
(e)に示すように、本来ならば時刻t7 で開始される
はずの命令処理サイクルC11のMAステージの処理
が、命令処理サイクルC14のIFステージの処理が終
了する時刻t8 から開始されることとなる。つまり、時
刻t7 から時刻t8 までの期間では、メモリコントロー
ラ24がIF1・MA状態であるため、アドレスユニッ
ト38が、アドレスバス6へプログラムバス42のデー
タを出力し続けることとなり、時刻t8 で、データバス
4から命令レジスタ20への命令の格納が完了すること
により、命令処理サイクルC14のIFステージの処理
が終了する。
【0069】そして、時刻t8 になると、メモリコント
ローラ24がMA1状態になるため、その時刻t8 から
次の時刻t9 までの期間にて、アドレスユニット38
が、アドレスバス6へWBバス40のデータ(この場合
には、命令処理サイクルC11のEXEステージでメモ
リアクセス命令に応じて演算されたアドレス)を出力す
ると共に、ロードストアユニット30が、データバス4
に対するデータの入出力を行うこととなり、こうした動
作によってMAステージの処理が行われる。
【0070】一方、時刻t7 から時刻t8 までの間は、
メモリコントローラ24がIF1・MA状態であるた
め、図5に示したように、クロック制御部25から出力
される制御クロックCK2がハイレベルのままとなり、
その結果、時刻t7 から時刻t9 までの期間では、命令
解読部22,実行ユニット32,レジスタファイルユニ
ット34,及びプログラムカウンタ36の各々へ、制御
クロックCK2が1発しか供給されなくなる。
【0071】よって、図6(e)に示すように、実行ユ
ニット32及びレジスタファイルユニット34による命
令処理サイクルC12のEXEステージの処理と、命令
解読部22による命令処理サイクルC13のDECステ
ージの処理は、時刻t7 から時刻t9 までの2システム
クロックCK1分の期間に渡って行われることとなり、
その期間において、プログラムカウンタ36のカウント
値は、1つだけカウントアップされることとなる。
【0072】そして、命令処理サイクルC12,C13
の各DECステージで解読された命令がメモリアクセス
命令ではなく、且つ、時刻t9 以降においてもメモリア
クセス命令が無い場合には、図7の時刻t9 以降に示す
ように、その後、メモリコントローラ24の状態は、シ
ステムクロックCK1に同期してIF0状態とIF1状
態とを繰り返すこととなり、処理の流れは図7のように
なる。
【0073】尚、図7において、命令処理サイクルC1
0,C11以外の各命令処理サイクルC12〜C16中
のMAステージ(「MA」)は、実際にはメモリ8への
アクセス処理を行わないものであるが、通常の処理位置
を示すために記している。また、図6及び図7におい
て、命令処理サイクルC10,C11のWBステージ
(「WB」)は、DECステージで解読したメモリアク
セス命令がデータの読み込み命令であって、MAステー
ジでロードストアユニット30内に読み込んだデータを
レジスタファイルユニット34内のレジスタに書き込む
場合、或いは、EXEステージでの演算結果を、そのW
Bステージのタイミングでレジスタファイルユニット3
4内のレジスタに書き込む必要がある場合に行われる。
また更に、命令処理サイクルC10,C11以外の各命
令処理サイクルC12〜C16中のWBステージは、E
XEステージでの演算結果を、そのWBステージのタイ
ミングでレジスタファイルユニット34内のレジスタに
書き込む必要がある場合に行われる。
【0074】以上詳述したように、本実施形態のCPU
2では、DECステージでメモリアクセス命令が解読さ
れ、続くEXEステージでアクセス先のアドレス(即
ち、データの読み書きを行うべきメモリ8のアドレス)
が演算された場合に、MAステージの処理を行うべきメ
モリアクセス条件が成立したとして、命令解読部22か
ら出力されるメモリアクセス信号MSが論理1になる。
【0075】そして、IFステージの処理の開始時に、
メモリアクセス信号MSが論理1の場合には(t5 )、
IFステージの処理の開始を一時中止して、MAステー
ジの処理を先に行ってから(t5 〜t6 )、IFステー
ジの処理を行い(t6 〜t8)、また、IFステージの
処理を行っている最中に、メモリアクセス信号MSが論
理1になった場合には(t7 )、既に行っているIFス
テージの処理が終了してから(t8 )、MAステージの
処理を行うようにしている(t8 〜t9 )。
【0076】つまり、本実施形態のCPU2では、IF
ステージの処理開始時に、そのIFステージとMAステ
ージとが衝突してしまう様な場合には、MAステージの
処理を先に行ってからIFステージの処理を開始するよ
うにし、また、IFステージの処理中に、そのIFステ
ージとMAステージとが衝突してしまう様な場合には、
IFステージの処理が終わってからMAステージの処理
を行うようにしている。
【0077】よって、本実施形態のCPU2によれば、
MAステージの処理とIFステージの処理とが同時に行
われてしまうことを、効率的に防ぐことができる。この
ため、命令とデータとを記憶する1つのメモリ8に1系
統のデータバス4及びアドレスバス6を介して接続され
るにも拘らず、データバス4上における命令とデータと
の信号衝突及びアドレスバス6上におけるアドレスの衝
突を確実に回避して、正常なパイプライン処理の動作が
可能となる。
【0078】また更に、本実施形態のCPU2では、I
Fステージの処理の開始時にメモリアクセス信号MSが
論理1の場合(t5 )と、IFステージの処理を行って
いる最中にメモリアクセス信号MSが論理1になった場
合(t7 )との各々の場合(即ち、本来ならばIFステ
ージと並行して行われるはずのMAステージの処理を、
IFステージの処理期間からずらして、追加挿入するか
たちで行う場合)に、命令解読部22,命令実行部とし
ての実行ユニット32とレジスタファイルユニット3
4,及びプログラムカウンタ36への制御クロックCK
2の周期を、MAステージの処理時間分であるシステム
クロックCK1の1周期分だけ引き伸ばすようにしてい
る。
【0079】よって、MAステージの処理期間をパイプ
ライン処理の流れ中に追加挿入するようにしているにも
拘らず、命令解読部22によるDECステージの処理
と、実行ユニット32及びレジスタファイルユニット3
4によるEXEステージの処理とが余分に行われてしま
うことと、プログラムカウンタ36でカウントされる命
令のアドレスが余分に進んでしまうこととを確実に防止
でき、延いては、パイプライン処理の流れが異常になっ
てしまうのを確実に防ぐことができる。
【0080】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではな
く、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。例え
ば、上記実施形態では、1つのメモリ8に命令とデータ
との両方が記憶されていたが、命令とデータとが異なる
メモリに夫々記憶されており、命令を記憶したメモリと
データを記憶したメモリとの両方が1系統のデータバス
4及びアドレスバス6に接続されている場合でも、全く
同様である。
【0081】また、上記実施形態のCPU2は、1回の
IFステージで2つの命令を同時に読み込むものであっ
たが、本発明は、1回のIFステージで2つ以外の複数
(例えば4つや6つ等)の命令を同時に読み込むように
した、あらゆる複数語フェッチ式のパイプライン処理を
行う情報処理装置について、前述した実施形態と同様の
手法で適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態のCPUのメモリとの接続状態を表
す構成図である。
【図2】 実施形態のCPUの内部構成を表すブロック
図である。
【図3】 メモリコントローラの状態遷移を表す状態遷
移図である。
【図4】 クロック制御部の構成を表すブロック図であ
る。
【図5】 クロック制御部の動作を説明するタイムチャ
ートである。
【図6】 実施形態のCPUで行われるパイプライン処
理の流れを段階的に表すタイムチャートである。
【図7】 実施形態のCPUで行われるパイプライン処
理の流れ全体を表すタイムチャートである。
【図8】 従来のCPUのメモリとの接続状態を表す構
成図である。
【図9】 1回のフェッチステージで2つの命令を同時
に読み込む2語フェッチ式のパイプライン処理の基本的
な流れを表すタイムチャートである。
【符号の説明】 2…CPU(情報処理装置) 4…データバス 6
…アドレスバス 8…メモリ 12…リセット信号線 14…クロッ
ク信号線 16…デコーダ 18…データパス 20…命令レ
ジスタ 22…命令解読部 24…メモリコントローラ 2
5…クロック制御部 26…命令バス 28…制御バス 30…ロードス
トアユニット 32…実行ユニット 34…レジスタファイルユニッ
ト 36…プログラムカウンタ 38…アドレスユニット
40…WBバス 42…プログラムバス CK1…システムクロック CK2…制御クロック MS…メモリアクセス信号
JS…状態信号

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 命令と命令以外のデータとを記憶する1
    つ或いは複数のメモリに1系統のバスを介して接続され
    ると共に、 前記バス上のメモリから命令を読み込むためのフェッチ
    ステージの処理時間が他のステージの処理時間よりも長
    く、且つ、1回のフェッチステージで複数の命令を同時
    に読み込むようにした複数語フェッチ式のパイプライン
    処理を行う情報処理装置であって、 フェッチステージの処理の開始時に、前記バス上のメモ
    リからデータを読み込むため或いは前記バス上のメモリ
    にデータを書き込むためのメモリアクセスステージの処
    理を行うべきメモリアクセス条件が成立した場合には、
    前記フェッチステージの処理の開始を一時中止して、前
    記メモリアクセスステージの処理を先に行ってから、前
    記フェッチステージの処理を行い、 フェッチステージの処理を行っている最中に、前記メモ
    リアクセス条件が成立した場合には、既に行っている前
    記フェッチステージの処理が終了してから、前記メモリ
    アクセスステージの処理を行うように構成されているこ
    と、 を特徴とする情報処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の情報処理装置におい
    て、 1回のフェッチステージで同時に読み込まれる命令の数
    は2つであり、 更に、フェッチステージの処理の開始時に前記メモリア
    クセス条件が成立した場合と、フェッチステージの処理
    を行っている最中に前記メモリアクセス条件が成立した
    場合との各々の場合に、当該情報処理装置にてクロック
    に同期して動作する各部のうち、フェッチステージで読
    み込んだ命令を解読する命令解読部と、該命令解読部に
    より解読された命令の内容に応じた演算を行う命令実行
    部と、フェッチステージで読み込むべき命令のアドレス
    をカウントするプログラムカウンタとの各々に供給され
    るクロックの周期を、前記メモリアクセスステージの処
    理時間分だけ引き伸ばすクロック制御部を備えているこ
    と、 を特徴とする情報処理装置。
  3. 【請求項3】 命令と命令以外のデータとを記憶する1
    つ或いは複数のメモリに1系統のバスを介して接続され
    る情報処理装置に用いられ、 前記バス上のメモリから命令を読み込んで実行するため
    の処理機能を複数種類のステージに分け、並列して異な
    るステージの処理を行うことにより、複数の命令処理サ
    イクルを部分的に重複したタイミングで実行すると共
    に、前記バス上のメモリから命令を読み込むためのフェ
    ッチステージの処理時間が他のステージの処理時間より
    も長く、且つ、1回のフェッチステージで複数の命令を
    同時に読み込むようにした複数語フェッチ式のパイプラ
    イン処理方法において、 フェッチステージの処理の開始時に、前記バス上のメモ
    リからデータを読み込むため或いは前記バス上のメモリ
    にデータを書き込むためのメモリアクセスステージの処
    理を行うべきメモリアクセス条件が成立した場合には、
    前記フェッチステージの処理の開始を一時中止して、前
    記メモリアクセスステージの処理を先に行ってから、前
    記フェッチステージの処理を行い、 フェッチステージの処理を行っている最中に、前記メモ
    リアクセス条件が成立した場合には、既に行っている前
    記フェッチステージの処理が終了してから、前記メモリ
    アクセスステージの処理を行うこと、 を特徴とするパイプライン処理方法。
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