JP3445880B2 - 4級アンモニウム塩の合成法及び4級アンモニウム塩を配合した液体漂白剤組成物 - Google Patents

4級アンモニウム塩の合成法及び4級アンモニウム塩を配合した液体漂白剤組成物

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JP3445880B2 JP22036295A JP22036295A JP3445880B2 JP 3445880 B2 JP3445880 B2 JP 3445880B2 JP 22036295 A JP22036295 A JP 22036295A JP 22036295 A JP22036295 A JP 22036295A JP 3445880 B2 JP3445880 B2 JP 3445880B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は4級アンモニウム塩
の合成法及びそれにより得られた4級アンモニウム塩を
配合した液体漂白剤組成物に関するものであり、より詳
細には貯蔵中に匂いの劣化や粘度の上昇が起こらず、ま
た液体漂白剤組成物の貯蔵安定性に影響しない4級アン
モニウム塩の合成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】漂白剤
は塩素系漂白剤と酸素系漂白剤に分けられるが、塩素系
漂白剤は使用できる繊維に制限があり、色、柄物には使
用できず、また特有の臭いを有していることから、これ
らの欠点のない酸素系漂白剤が最近著しく普及してい
る。この酸素系漂白剤のうち、過炭酸ナトリウム、過ほ
う酸ナトリウムが粉末漂白剤として使用されており、ま
た過酸化水素は液体酸素系漂白剤として使用されてい
る。しかしながら、液体酸素系漂白剤は塩素系漂白剤に
比べ漂白力が低く、その改善が求められている。
【0003】これらの欠点を補うために漂白活性化剤や
有機ペルオキシ酸を配合した液体漂白剤組成物の研究が
なされている。特開昭62−230897号には有機過
酸を生成する漂白活性化剤の粒子を過酸化水素を含む酸
性水溶液中に分散させてなる液体漂白剤組成物が開示さ
れている。また、特開平7−70593号に実質上水不
溶性の有機ペルオキシ酸を有する流動性水性液体洗浄剤
組成物について開示されている。さらに我々は特開平6
−207196号、特開平7−82591号に第四級ア
ンモニウム塩系カチオン性界面活性剤を含む特定の界面
活性剤と漂白活性化剤を組み合わせた液体漂白剤組成物
を開示した。
【0004】ところで特開平7−82591号に開示さ
れているような第四級アンモニウム塩系カチオン性界面
活性剤は種々の方法で合成することができる。例えばジ
アルキル硫酸により3級アミンを4級化する合成方法が
知られており、この方法では通常、エタノールやイソプ
ロピルアルコールを反応溶媒として用いて反応し、その
後、水を添加して未反応のジアルキル硫酸を分解する方
法が採られている。しかしながら、この方法で合成した
4級アンモニウム塩は溶剤以外に強い刺激臭成分が副生
し、特開平7−82591号に開示されている液体漂白
剤組成物に配合すると著しく匂いを劣化させるという問
題が生じた。
【0005】このような問題を回避する手段として非イ
オン界面活性剤を4級化反応の反応溶媒として使用する
方法がある。例えば、米国特許第4237064号明細
書や特開昭61−194274号では脂肪酸から誘導さ
れる非イオン界面活性剤を反応溶媒として4級化反応を
行う方法が開示されている。しかし、このような4級ア
ンモニウム塩は貯蔵中の匂いの劣化や粘度の上昇などの
問題があり、さらに特開平7−82591号に開示され
ている液体漂白剤組成物に配合すると貯蔵中に匂いが劣
化するという問題が生じた。
【0006】従って、本発明は、これらの欠点を改善し
た4級アンモニウム塩の合成方法を見出し、貯蔵中の匂
いの劣化の問題のない4級アンモニウム塩を配合した液
体漂白剤組成物を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決するために鋭意検討した結果、特定の非イオン界面
活性剤を反応溶媒として3級アミンとジアルキル硫酸と
を反応させることで上記問題を解決し得る4級アンモニ
ウム塩が得られることを見出し、本発明を完成するに到
った。
【0008】すなわち本発明は、トリアルキルアミンと
ジアルキル硫酸との反応により4級アンモニウム塩を合
成する方法において、反応溶媒としてデービス氏の方法
で求めたHLBが 4.5〜10である下記一般式(1)で示
される非イオン界面活性剤を使用することを特徴とする
4級アンモニウム塩の合成方法、及びこの合成方法で得
られた4級アンモニウム塩を含有する特定組成の液体漂
白剤組成物を提供するものである。 R1-O-(AO)m-Y (1) 〔式中、 R1:直鎖もしくは分岐鎖の炭素数6〜22のアルキル基も
しくはアルケニル基又は直鎖もしくは分岐鎖の総炭素数
1〜18のアルキル基が置換していてもよいアリール基を
示す。 A:直鎖又は分岐鎖の炭素数2〜3のアルキレン基を示
す。 Y: H又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。 m:平均値が2〜50の数を示す。〕 以下本発明を詳細に説明する。
【0009】〔4級アンモニウム塩の合成方法〕本発明
で使用する3級アミンは好ましくは下記一般式(2)で
示される化合物を使用する。
【0010】
【化4】
【0011】〔式中、 R2,R3,R4:これらの基のうち少なくとも1つが炭素数6
〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、残りが炭素
数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキレン基
を示す。〕 より具体的には以下の化合物が挙げられる。
【0012】
【化5】
【0013】また4級化剤であるジアルキル硫酸として
は、ジメチル硫酸あるいはジエチル硫酸を使用すること
が好ましい。ジアルキル硫酸/3級アミンのモル比率は
0.9/1.0 〜 1.2/1.0 、好ましくは0.95/1.0 〜 1.1
/1.0 である。
【0014】さらに4級化反応溶媒として使用する非イ
オン界面活性剤は、デービス氏の方法で求めたHLBが
4.5〜10である下記一般式(1)で示される非イオン界
面活性剤である。 R1-O-(AO)m-Y (1) 〔式中、 R1:直鎖もしくは分岐鎖の炭素数6〜22のアルキル基も
しくはアルケニル基又は直鎖もしくは分岐鎖の総炭素数
1〜18のアルキル基が置換していてもよいアリール基を
示す。 A:直鎖又は分岐鎖の炭素数2〜3のアルキレン基を示
す。 Y: H又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。 m:平均値が2〜50の数を示す。〕 一般式(1)において、 A基はエチレン基又はプロピレ
ン基を示すが、これらはブロック型に付加していてもよ
いし、ランダム型に付加していてもよい。これらの中で
も特にA 基がエチレン基のものが好ましい。また、R1
m はデービス氏の方法で求めたHLBが 4.5〜10となる
ように選定する必要がある。
【0015】ここで、デービス氏の方法によるHLBは
「界面活性剤 物性・応用・化学生態学」第7版、第24
頁、北原文夫、玉井康勝、早野茂夫、原一郎編、講談社
サイエンティフィク発行(1990年発行)において定義さ
れるHLBの計算方法であり、本発明ではHLB= 4.5
〜10、好ましくは 4.5〜8、より好ましくは 4.5〜7で
ある非イオン界面活性剤が使用される。HLBが4.5 未
満の場合には反応中に粘度が著しく増加し取り扱いが難
しくなり、またHLBが10を超える場合には満足できる
反応率が得られない。
【0016】本発明において反応溶媒として用いられる
上記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤の具体
例を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】本発明において反応溶媒の使用量は使用す
る3級アミン 100重量部に対し5重量部以上、好ましく
は5重量部〜 200重量部、より好ましくは10重量部〜 1
00重量部である。溶媒量が5重量部未満では反応物の粘
度が上昇し、しかも満足できる反応率が得られない。本
発明の4級化反応においては、反応温度を30〜100 ℃、
好ましくは40〜90℃とする。また原料の仕込み方法は、
3級アミンと反応溶媒を混合させて設定温度でジアルキ
ル硫酸を滴下する方法が好ましい。この場合、ジアルキ
ル硫酸の滴下時間は任意であるが、発熱を伴うことか
ら、上記反応温度を越えないように滴下することが好ま
しい。4級化反応終了後は任意の後処理を行うことがで
きる。例えば、未反応アミンを減圧蒸留などの方法で除
去したり、水を加えて未反応のジアルキル硫酸を分解さ
せる等の後処理を行うことができる。
【0019】〔液体漂白剤組成物〕本発明の液体漂白剤
組成物は、上記の方法で合成した4級アンモニウム塩
(以下、本発明の4級アンモニウム塩という場合もあ
る)を含有する特定の組成からなり、具体的には下記の
(a)〜(d)成分を必須成分するものである。また、
残部は任意成分及び水である。 (a)過酸化水素 0.5〜10重量% (b)非イオン界面活性剤 0.5〜30重量% (c)本発明の4級アンモニウム塩 0.1〜20重量% (d)下記一般式(3)で示される漂白活性化剤 0.1〜
10重量%
【0020】
【化6】
【0021】〔式中、 R5:炭素数5〜19のアルキル基あるいはアルケニル基を
示す。 Z :-SO3M 又は-COOM を示す。 Mは有機又は無機の陽イ
オンである。〕 以下、各成分について説明する。
【0022】〔(b)成分〕本発明の(b)成分は非イ
オン界面活性剤であり、具体例としては本発明の4級ア
ンモニウム塩の合成において反応溶媒として用いた前記
一般式(1)で示される化合物であり、より具体的には
前掲の表1で示される化合物が好ましい。液体漂白剤組
成物中に配合する非イオン界面活性剤は、上記4級化反
応で使用する非イオン界面活性剤と同一でも異なってい
てもよい。
【0023】〔(c)成分〕本発明のc)成分は上記に
示した特定の非イオン界面活性剤を反応溶媒として3級
アミンとジアルキル硫酸を4級化反応させて得られた4
級アンモニウム塩である。
【0024】〔(d)成分〕本発明では、(d)成分と
して下記一般式(3)で示される漂白活性化剤を配合す
る。
【0025】
【化7】
【0026】〔式中、 R5:炭素数5〜19のアルキル基あるいはアルケニル基を
示す。 Z :-SO3M 又は-COOM を示す。 Mは有機又は無機の陽イ
オンである。〕 かかる漂白活性剤の具体例としては、以下の化合物が挙
げられる。
【0027】
【化8】
【0028】本発明の液体漂白剤組成物において、
(a)成分は 0.5〜10重量%、好ましくは1〜10重量
%、より好ましくは1〜6重量%、(b)成分は 0.5〜
30重量%、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは1
〜10重量%配合される。また、(c)成分は 0.1〜20重
量%、好ましくは 0.5〜10重量%、より好ましくは 1.0
〜10重量%配合される。また、(d)成分は 0.1〜10重
量%、好ましくは 0.1〜5重量%、より好ましくは 0.1
〜3重量%配合される。(a)成分が 0.5重量%未満で
は十分な漂白性能が得られず、10重量%を超えると過酸
化水素の保存安定性が著しく低下する。(b)成分が
0.5重量%未満では十分な漂白性能が得られず、また、3
0重量%を超えると組成物の粘度が上昇し、取り扱いに
くくなるという問題が生じる。(c)成分が 0.1重量%
未満では十分な漂白性能が得られず、20重量%を超える
と組成物の粘度が上昇し取り扱いにくくなる。また、
(d)成分が0.1重量%未満では十分な漂白性能が得ら
れず、10重量%を超えると組成物に溶解し難く外観を著
しく損なう。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の液体漂白剤組成物は、基
本的には上記(a)成分〜(d)成分を、上記の割合で
水中に溶解又は分散させたものであるが、低温での液の
安定化及び凍結復元性を改善したり、高温での液分離を
防止する目的でハイドロトロープ剤を配合しても差し支
えない。このようなハイドロトロープ剤としては、一般
的には、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩
などに代表される短鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、
エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、グリセリンなどに代表され
るアルコール及び多価アルコール等が挙げられる。ハイ
ドロトロープ剤は漂白剤組成物中0〜30重量%程度配合
することができる。
【0030】また、本発明の液体漂白剤組成物には更に
金属封鎖剤を配合してもよい。金属封鎖剤の具体的例と
しては以下の化合物が挙げられる。 (1) フィチン酸等のリン酸系化合物又はこれらのアルカ
リ金属塩もしくはアルカノールアミン塩 (2) エタン−1,1 −ジホスホン酸、エタン−1,1,2 −ト
リホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1 −ジホス
ホン酸およびその誘導体、エタンヒドロキシ−1,1,2 −
トリホスホン酸、エタン−1,2 −ジカルボキシ−1,2 −
ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホ
ン酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノール
アミン塩 (3) 2−ホスホノブタン−1,2 −ジカルボン酸、1−ホ
スホノブタン−2,3,4 −トリカルボン酸、α−メチルホ
スホノコハク酸等のホスホノカルボン酸又はこれらのア
ルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩 (4) アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン等のアミ
ノ酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノール
アミン塩 (5) ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミン
四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエー
テルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、
トリエチレンテトラミン六酢酸、ジエンコル酸等のアミ
ノポリ酢酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカ
ノールアミン塩 (6) ジグリコール酸、オキシジコハク酸、カルボキシメ
チルオキシコハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ
酸、リンゴ酸、オキシジコハク酸、グルコン酸、カルボ
キシメチルコハク酸、カルボキシメチル酒石酸などの有
機酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノール
アミン塩 (7) ゼオライトAに代表されるアルミノケイ酸のアルカ
リ金属塩又はアルカノールアミン塩 (8) アミノポリ(メチレンホスホン酸)もしくはそのア
ルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、又はポリ
エチレンポリアミンポリ(メチレンホスホン酸)もしく
はそのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩 等が挙げられる。これらの中で上記(2) 、(5) 、(6) 及
び(7) からなる群より選ばれる少なくとも1種が好まし
く、上記(2) からなる群より選ばれる少なくとも1種が
さらに好ましい。このような金属封鎖剤は、本発明の液
体漂白剤組成物中に、0.0005〜5重量%、好ましくは
0.005〜5重量%、更に好ましくは0.01〜1重量%配合
される。
【0031】また、本発明の液体漂白剤組成物には更に
種々の化合物を含有させることができる。例えば、過酸
化水素の安定化剤として知られているリン酸、バルビツ
ール酸、尿酸、アセトアニリド、オキシキノリンやフエ
ナセチンなどに代表されるアミノポリカルボン酸類、及
びDL−α−トコフェロール、没食子酸誘導体、ブチル
化ヒドロキシアニソール(BHA)、2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)などを添加
することができる。これらの安定化剤の添加量は過酸化
水素の濃度にもよるが、通常0〜5%程度、好ましくは
0.01〜3%含有させるのがよい。
【0032】さらに、本発明の液体漂白剤組成物は、変
褪色防止剤として公知の物質を含むことができる。この
ような物質としては、フェニルアラニン、ヒスチジン、
リジン、チロシン、メチオニン等のアミノ酸及びアミノ
酸塩類、及びヒドロキシイミノジ酢酸等のアミノ又はイ
ミド化合物更には、アクリロニトリルと第四級アンモニ
ウム基を有するアクリロニトリルと共重合可能なモノマ
ーの1種又は2種以上とのコポリマー等である。尚、ア
ミノ酸には光学異性体が存在するが、本発明の効果にお
いては光学異性体は関与しない。従って、化学的に合成
したアミノ酸を使用することも可能である。
【0033】また、白物繊維に対する漂白効果を増すた
めに蛍光増白剤として、チノパール(Tinopal)CBS
〔チバ・ガイギー(Ciba-Geigy)社製〕、チノパールSW
N〔チバ・ガイギー社製〕やカラー・インデックス蛍光
増白剤28,40,61,71などのような蛍光増白剤
を0〜5%添加しても良い。
【0034】更に、組成物の粘度を高め使い勝手を向上
させる目的で増粘剤を0〜20%添加することが可能であ
る。一般的には、ポリアクリル酸塩、アクリル酸マレイ
ン酸共重合体、カルボキシメチルセルロース誘導体、メ
チルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースといった
合成高分子、キサンタンガム、グアーガム、ケルザンと
いった天然高分子、モンモリロナイト、ビーガムといっ
た水膨潤性粘土鉱物などである。又、特開平1−319
600号公報に記載されているような、両性界面活性剤
とアニオン界面活性剤を組み合わせることで粘弾性レオ
ロジー特性を持たせることも可能である。
【0035】また、本発明の液体漂白剤組成物には更
に、染料や顔料のような着色剤、香料、シリコーン類、
殺菌剤、紫外線吸収剤、無機電解質等の種々の微量添加
物を適量(各々0〜約2%程度)配合することが出来
る。尚、染料としては、酸性溶液で耐過酸化水素性を有
する酸性染料が特に好ましい。
【0036】又、本発明組成物において、漂白性能を向
上させるため、従来公知の酵素(セルラーゼ、アミラー
ゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等)を必要に応じ、配合す
ることができる。
【0037】本発明の液体漂白剤組成物のpHは6以
下、好ましくは 3.5以下とすることが望ましい。pHを
調整するためには、硫酸、リン酸のような無機酸や、ト
ルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸のような有機酸
を使用したり、前述のキレート剤やアニオン界面活性剤
を酸の型で添加したり、必要に応じて水酸化ナトリウム
や水酸化カリウムのような苛性アルカリを用いて調整す
るのが良い。
【0038】また、本発明の液体漂白剤組成物は、硫
酸、塩酸及びリン酸、並びにこれらのアルカリ金属塩及
びこれらのアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれる
少なくとも一種(例えば、NaCl、Na2SO4、H3PO4 等)を
0〜5重量%含有していても差支えない。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、強い刺激臭成分を副生
することなく、しかも貯蔵中に匂いの劣化や粘度の上昇
を引き起こさない4級アンモニウム塩の合成方法が提供
され、本発明の方法により得られた4級アンモニウム塩
を配合した液体漂白剤組成物は貯蔵中に匂いの劣化を引
き起こさない。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0041】実施例1〜4及び比較例1〜4 <4級アンモニウム塩の合成>下記の3級アミン及び非
イオン界面活性剤を使用し、表2に示す反応条件で4級
アンモニウム塩を合成した。収率、匂い及び粘度の安定
性の評価結果を表2に示す。
【0042】
【化9】
【0043】 C12H25(OC2H4)4-OH (d−1) HLB=4.52 C18H37(OC2H4)25-OCH3 (d−2) HLB=7.53 C12H25(OC2H4)3-OH (d'−1) HLB=4.19 C18H37(OC2H4)30-OH (d'−2) HLB=10.25 C17H35CO(OC2H4)5-OH (d'−3) (米国特許第 4,
237,064号明細書)
【0044】
【表2】
【0045】注) ・匂い安定性;50ccのふた付きガラスビン(底部直径35
mm、ビン高さ78mmの円筒形ガラスビン)に試料10ccを入
れ、ふたをして20℃で1時間放置した。その後ふたを開
け、すぐに匂いをかぎ、下記のように評価した。 全く刺激臭が無い …○ 刺激臭がややある …△ 著しく刺激臭がある…× ・粘度安定性;水浴等で試料を所定の温度にし、東京計
器 (株) 製B形粘度計で粘度を測定し保存前後での粘度
を変化をみた。
【0046】<液体漂白剤組成物の調製>上記の4級ア
ンモニウム塩及び下記の成分を使用して表3に示す各種
液体漂白剤組成物を調製し、匂いの安定性、粘度の安定
性を上記と同様に評価した。その結果を表3に示す。
(a)成分としてはH2O2を使用した。(b)成分として
は、 C12H25O(OC2H4)10-OH (b−1) HLB=6.50 C10H21O(OC2H4)6-OCH3 (b−2) HLB=5.70 を使用した。また(c)成分として表2で得られたC−
1〜C−4(本発明品)及びE−1〜E−4(比較品)
を使用した。更に、下記の(d)成分及び(e)成分
(金属封鎖剤)も使用した。
【0047】
【化10】
【0048】
【表3】
【0049】注)pH;1/10N硫酸で調整した。
フロントページの続き (72)発明者 青柳 宗郎 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社 研究所内 (56)参考文献 特開 平2−91050(JP,A) 特開 平1−197461(JP,A) 特開 平6−40709(JP,A) 特開 昭55−115498(JP,A) 特開 昭62−15299(JP,A) 特開 昭61−293299(JP,A) 特公 昭63−12520(JP,B1) 特表 平5−505621(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 209/20 C07C 211/63 C11D 3/395

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリアルキルアミンとジアルキル硫酸と
    の反応により4級アンモニウム塩を合成する方法におい
    て、反応溶媒としてデービス氏の方法で求めたHLBが
    4.5〜10である下記一般式(1)で示される非イオン界
    面活性剤を使用することを特徴とする4級アンモニウム
    塩の合成方法。 R1-O-(AO)m-Y (1) 〔式中、 R1:直鎖もしくは分岐鎖の炭素数6〜22のアルキル基も
    しくはアルケニル基又は直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1
    〜18のアルキル基が置換していてもよいアリール基を示
    す。 A:直鎖又は分岐鎖の炭素数2〜3のアルキレン基を示
    す。 Y: H又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。 m:平均値が2〜50の数を示す。〕
  2. 【請求項2】 トリアルキルアミンが下記一般式(2)
    で示される化合物である請求項1記載の4級アンモニウ
    ム化合物の合成方法。 【化1】 〔式中、 R2,R3,R4:これらの基のうち少なくとも1つは炭素数6
    〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、残りは炭素
    数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキレン基
    を示す。〕
  3. 【請求項3】(a)過酸化水素 0.5〜10重量% (b)非イオン性界面活性剤 0.5〜30重量% (c)トリアルキルアミンとジアルキル硫酸とを、デー
    ビス氏の方法で求めたHLBが 4.5〜10である下記一般
    式(1)で示される非イオン界面活性剤を反応溶媒とし
    て反応させて得られた4級アンモニウム塩 0.1〜20重量
    % R1-O-(AO)m-Y (1) 〔式中、 R1:直鎖もしくは分岐鎖の炭素数6〜22のアルキル基も
    しくはアルケニル基又は直鎖もしくは分岐鎖の総炭素数
    1〜18のアルキル基が置換していてもよいアリール基を
    示す。 A:直鎖又は分岐鎖の炭素数2〜3のアルキレン基を示
    す。 Y: H又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。 m:平均値が2〜50の数を示す。〕 (d)下記一般式(3)で示される漂白活性化剤 0.1〜
    10重量% 【化2】 〔式中、 R5:炭素数5〜19のアルキル基あるいはアルケニル基を
    示す。 Z :-SO3M 又は-COOM を示す。 Mは有機又は無機の陽イ
    オンである。〕を含有する液体漂白剤組成物。
  4. 【請求項4】 トリアルキルアミンが下記一般式(2)
    で示される化合物である請求項3記載の液体漂白剤組成
    物。 【化3】 〔式中、 R2,R3,R4:これらの基のうち少なくとも1つは炭素数6
    〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、残りは炭素
    数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキレン基
    を示す。〕
  5. 【請求項5】 金属封鎖剤を0.0005〜 5.0重量%含有す
    る請求項3又は4記載の液体漂白剤組成物。
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