JP3445637B2 - フックドラグ用基布及びフックドラグ - Google Patents
フックドラグ用基布及びフックドラグInfo
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Description
ked rug)の製造に使用する基布、すなわち、フ
ックドラグ用基布、及びフックドラグに関する。
は、麻、綿、合成繊維等からなる通常の平織布の基布に
ハンドフックや自動フックミシンでパイル糸を刺し込ん
でパイルを形成し、続いて合成樹脂ラテックスなどの接
着剤を用いてパイル糸を固定して製造する。基布にパイ
ルを植設する際には、フックガンを基布に突き刺し、貫
通させる必要があるので、従来は、織り目が比較的粗
く、組織が脆弱な布地が基布として使用されていた。す
なわち、高密度で堅牢な布地を基布として使用するのは
一般に困難であった。しかし、これらの基布は布地とし
ての強度が低いためにパイル植設工程時に型崩れが起き
たり、布地が粗く低密度であるのでパイルの固定に使用
する接着剤量が多く必要になり、これに伴って乾燥時間
も長くかかるなどの欠点があった。
ば特公昭56−3457号公報に、パイル植設用の粗な
部分とパイルを植設しない密な部分とからなる基布が記
載されている。この基布では、パイル植設工程時に必要
な強度は或る程度改善されるが、パイルを植設すること
ができる箇所が制限されるため、模様が限られたものに
なるという欠点が新たに生じる。また、パイルを植設し
た部分は粗な構造であるため、パイル固定用の接着剤は
依然として多量に必要であった。
は、パイル植設工程時に必要な強度を有し、パイル植設
部分に制限がなく、更にパイル固定用の接着剤も少量で
よい基布を提供することにある。
より、 (1)合成樹脂から形成されたフィルムをスリットして
得られ、幅が0.5〜2.0mmで、幅/厚さが8〜3
0の合成樹脂製テープ状ヤーンから製織されること、 (2)空隙率が0〜10%であること、及び (3)パイル植設用フックガンが接触する前記合成樹脂
製テープ状ヤーンが前記パイル植設用フックガンの侵入
方向にねじ曲げられて、前記パイル植設用フックガンが
前記合成樹脂製テープ状ヤーンの隙間を通って貫通可能
な構造を有すること を特徴とする、フックドラグ用基布
によって達成することができる。また、本発明は、前記
フックドラグ用基布とパイルとを含み、前記パイルが合
成樹脂製テープ状ヤーンの隙間で固定されていることを
特徴とする、フックドラグにも関する。
(好ましくは、0.7〜1.5mm)で、幅/厚さが8
〜30(好ましくは、10〜25)のテープ状のヤーン
から構成される。本発明の基布は、幅広で薄いテープ状
ヤーンからなり、そのテープ状ヤーンの幅広の表裏面が
そのまま布帛の表裏面となり、テープ状ヤーンの薄い厚
さ方向がそのまま布帛の厚さ方向となるように製織され
ている。更に、従来の粗い基布とは異なり、本発明の基
布は、前記のテープ状ヤーンによりほとんど隙間なく
(すなわち、空隙率0〜10%、好ましくは0〜5%
で)製織されている。ここで空隙率とは、基布を平面図
で見た場合において、一定の基布面積内に占める織物格
子構造間の空隙の総面積の割合を百分率で表したもので
ある。
に、フックガンを基布に当てると、まずフックガンの先
端がテープ状ヤーンに接触する。この場合、フックガン
の先端がテープ状ヤーンに接触する位置は、ヤーンの長
さ方向の中心線からいずれかの端部側に外れ、中心線の
真上に当たる場合は殆どないので、フックガンを基布に
対して更に突き刺していくと、フックガンが触れた部分
を中心にして、ヤーンがフックガンの侵入方向に押し込
まれるようにしてねじ曲げられ、フックガンの侵入とと
もに更に回転又は変形して逃げるので、ヤーンを実質的
に損傷せずに、フックガンの侵入スペースが形成され、
フックガンがヤーンの隙間を通って基布を貫通すること
ができる。また、フックガンが抜けた後はテープ状ヤー
ンが元の状態に戻るので、パイルが固定される。
布を用いることにより、空隙率が低くてもパイルを植設
することが可能となる。空隙率は、10%以内、好まし
くは5%以内であれば、低ければ低い程良い。これは、
パイル植設時の基布強度が高くなって形態安定性が高く
なり、ヤーンによるパイル固定力も高くなり、更に、ヤ
ーン間の空間が少なくなってパイル固定用接着剤の使用
量も少なくなるからである。空隙率が10%を越える
と、基布強度が低くなり、充分な形態安定性が得られ
ず、更に、接着剤の使用量も多くなる。
幅/厚さが8未満であると、通常の糸を用いる場合と変
わらなくなって、高密度に織るとフックガンが貫通しな
くなり、フックガンが貫通するように低密度に織ると基
布の形態安定性がなくなり、パイルを植設するのに多く
の接着剤が必要となる。一方、幅/厚さが30を越える
と植設したパイルの保持力が小さくなり、基布の強度も
低くなる。また、幅が0.5mm未満であると、空隙率
が10%以内の密な基布にした場合、ヤーンの回転又は
変形を利用してフックガンを貫通させることが困難とな
り、2.0mmを越えるとフックガンを打ち込める間隔
が大きくなって細い柄にパイルを植設できなくなるうえ
に、ヤーンとフックガンとが衝突しやすくなって、ヤー
ンが破損しやすくなる。
厚さは、好ましくは0.03〜0.3mm、更に好まし
くは0.05〜0.1mmである。厚さが0.03mm
未満であるとヤーンが薄くなるためパイル植設時にヤー
ンが切断され易くなり、0.3mmを越えると密な基布
にした場合にフックガンを貫通させるのが困難になる。
また、本発明の基布は、引張強度が40kgf/5cm
以上で、引張伸度が30%以下(両者共にJIS L1
096一般織物試験方法による)であるのが好ましい。
れるものではなく、平織、綾織又は朱子織のいずれでも
よいが、経糸と緯糸との交錯点が多く、交錯間隔が短い
組織が好ましい。従って、平織又は綾織が好ましく、平
織が特に好ましい。これは、フックガンによってヤーン
が切断された場合に、交錯点間の間隔が短いと、切断の
影響が広い範囲に及ばないからである。
任意の合成樹脂から製造することができるが、ポリエス
テル系樹脂又はポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリプ
ロピレン樹脂)から製造するのが好ましい。これは、テ
ープ状ヤーンを製造する場合に、これらの樹脂が取り扱
いやすく、また得られるテープ状ヤーンが接着剤の乾燥
工程時に収縮を起こしにくいからである。テープ状ヤー
ンは、例えば、上記合成樹脂を用いて所定厚みのフィル
ムを形成した後、長手方向に所定幅にスリットすること
により得られる。この場合、フィルムは長手方向に延伸
されていることが望ましい。なお、ポリプロピレン製テ
ープ状ヤーンを使用する場合は、耐熱収縮性を付与する
ために、予めヤーンの製造工程において熱処理をするこ
とが望ましい。
ンを特定の空隙率で製織して製造することを除けば、そ
の他の点では従来の基布と代わる点はなく、従来の基布
に適用されている材料や製造工程技術をそのまま適用す
ることができる。なお、パイル固定用のラテックスとし
ても、従来法と同様に、合成樹脂ラテックス、例えばス
チレンブタジエンゴム(SBR)系、アクリロニトリル
−ブタジエンゴム(NBR)系、又はエチレン−酢酸ビ
ニル(EVA)系ラテックスを使用することができる。
本発明の基布はテープ状ヤーンからなり、空隙率も小さ
いため、従来使用されていた基布と違って、ラテックス
が基布にはしみ込みにくく、植設したパイルにとられる
程度なので、ラテックスの使用量が非常に少なくてす
む。このため、必然的に乾燥時間も短縮できる。また、
パイル植設後に基布を張り代える場合でも、従来の基布
と異なり、基布がしっかりとしているので、ほとんど型
崩れすることがない。
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1 幅約1mm×厚さ約0.05mmのテープ状ポリプロピ
レンヤーンからなる平織布帛〔目付=130g/m2 ;
厚み=約0.4mm;空隙率=0%;引張強度(JIS
L1096)=45kgf/5cm;引張伸度20%
(JIS L1096)〕を基布として使用した。この
基布を、ゆがみがないように木枠(1m×0.7m)に
張った。木枠に固定した基布に絵柄を模写し、フックガ
ンでパイル5本を1束として絵柄に沿って打ち込んだ。
この際、パイルを一ケ所に集中して打ち込むと基布が破
れてしまうので一定間隔をおいて打ち込んだ。パイルの
打ち込みが終了した後、基布を木枠に固定したままでS
BRラテックスを約500g/m2 (乾燥時)の量で塗
布し、乾燥器にて乾燥した。ラテックス塗布量は、従来
のフィラメント糸平織基布を用いる場合と比較して約半
分の量に相当し、乾燥時間も約半分に短縮することがで
きた。乾燥終了後基布を枠からはずし、表面のパイルを
シャーリング加工で仕上げた。
に必要な充分な強度を有し、パイルを植設する基布上の
領域に制限がなく、更にパイル固定用の接着剤使用量も
少量でよく、乾燥時間も短縮される。
Claims (2)
- 【請求項1】 (1)合成樹脂から形成されたフィルム
をスリットして得られ、幅が0.5〜2.0mmで、幅
/厚さが8〜30の合成樹脂製テープ状ヤーンから製織
されること、 (2)空隙率が0〜10%であること、及び (3)パイル植設用フックガンが接触する前記合成樹脂
製テープ状ヤーンが前記パイル植設用フックガンの侵入
方向にねじ曲げられて、前記パイル植設用フックガンが
前記合成樹脂製テープ状ヤーンの隙間を通って貫通可能
な構造を有すること を特徴とする、フックドラグ用基
布。 - 【請求項2】 請求項1に記載のフックドラグ用基布と
パイルとを含み、前記パイルが合成樹脂製テープ状ヤー
ンの隙間で固定されていることを特徴とする、フックド
ラグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14281593A JP3445637B2 (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | フックドラグ用基布及びフックドラグ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14281593A JP3445637B2 (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | フックドラグ用基布及びフックドラグ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06330452A JPH06330452A (ja) | 1994-11-29 |
JP3445637B2 true JP3445637B2 (ja) | 2003-09-08 |
Family
ID=15324276
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14281593A Expired - Lifetime JP3445637B2 (ja) | 1993-05-21 | 1993-05-21 | フックドラグ用基布及びフックドラグ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3445637B2 (ja) |
-
1993
- 1993-05-21 JP JP14281593A patent/JP3445637B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06330452A (ja) | 1994-11-29 |
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