JP3444973B2 - パイプ曲げ加工方法及びその装置 - Google Patents

パイプ曲げ加工方法及びその装置

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JP3444973B2
JP3444973B2 JP14717094A JP14717094A JP3444973B2 JP 3444973 B2 JP3444973 B2 JP 3444973B2 JP 14717094 A JP14717094 A JP 14717094A JP 14717094 A JP14717094 A JP 14717094A JP 3444973 B2 JP3444973 B2 JP 3444973B2
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mandrel
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bending
shaped
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正剛 松野
義昭 佐竹
孝一 小松
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株式会社日立ユニシアオートモティブ
上日工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はパイプ曲げ加工方法及
びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のパイプ曲げ加工方法とし
て、図6に示すパイプ曲げ加工装置を使用したものが知
られている。
【0003】前記パイプ曲げ加工装置は、一対の支持軸
30を備えた支持治具31と、両支持軸30に各々回動
自在に枢支されると共に、パイプMが挿入されるパイプ
挿入溝32を備え、各パイプ挿入溝32が長手方向に連
なるように互いの先端部が突き合わされてセットされた
一対の揺動ダイス33(受け部材)と、支持治具31に
対して相対的に接離するように設けられ、先端には略パ
イプMの直径を有する円弧状の成形溝34が形成された
押圧部35を備え、該押圧部35によってパイプMを押
圧するラム36(成形型)と、揺動ダイス33の突合わ
せ端部をラム36の反対側から支持するクッション部材
37とを有している。
【0004】このようなパイプ曲げ加工装置を使用して
パイプ曲げ加工を行う場合には、揺動ダイス33をパイ
プ挿入溝32が長手方向に連なるように突き合わせた状
態でパイプMをパイプ挿入溝32に挿入した後、両揺動
ダイス33の突合わせ端部をクッション部材37により
支持しながら、揺動ダイス33の反対側からパイプMを
ラム36で押圧して行う。このとき、ラム36の押圧で
パイプMが両揺動ダイス33の突合わせ端部間に向かっ
て押し込まれ、パイプMと揺動ダイス33との間に生じ
る摩擦力によりパイプMのクッション部材37側部位に
伸びが発生することとなり、この結果、パイプMは押圧
部35に見合った曲げ半径に曲げられる。
【0005】しかしながら、上記従来のパイプ曲げ加工
方法では、パイプMのクッション部材37側部位をパイ
プMの内側から支持していないことから、パイプMのク
ッション部材37側部位に伸びが生じるが、その伸びは
小さくて曲げ変形に追い付かないこととなる。この結
果、パイプMのクッション部材37側部位は伸びると共
にラム36側に偏位することとなる。このため、曲げ半
径が大きい場合は良いが、小さくなると、パイプMが偏
平になるおそれがある。この点から、曲げ半径を余り小
さくできない。
【0006】そこで、図7に示すパイプ曲げ加工装置を
使用したパイプ曲げ加工方法が考えられている。
【0007】このパイプ曲げ加工装置が前記パイプ曲げ
加工装置と異なる点は、パイプM内に両側から挿入され
る一対の棒状心金38を設けて、クッション部材をなく
したことである。尚、同一部品には同一符号を付した。
【0008】このようなパイプ曲げ加工装置を使用して
パイプ曲げ加工を行う場合には、パイプM内に両側から
各々棒状心金38を挿入しておき、支持治具の支持軸3
0に回動可能に設けられた一対の受け部材33を各々の
パイプ挿入溝が長手方向に連なるように突き合わせた状
態でパイプMを前記パイプ挿入溝に挿入した後、両受け
部材33の反対側からパイプMを成形型36で押圧して
曲げ加工を行う。このとき、棒状心金38の先端部はパ
イプMの成形型36側の反対側部位に押し付けられて、
棒状心金38とパイプMとの間に摩擦力が生じ、この摩
擦力で棒状心金38は後退し難くなる。最小曲げ半径R
=3D(D:パイプ外径)ぐらいまでは、棒状心金38
によりパイプMの成形型36側の反対側部位は伸ばされ
ると共に成形型36側に偏位することが抑えられ、この
結果、パイプMは偏平になることなく曲げられると共
に、このパイプMの曲り部位から棒状心金38が漸次後
退して行く。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、棒状心
金38を使用する上記従来のパイプ曲げ加工方法では、
最小曲げ半径Rを3Dより小さく、例えばパイプ外径以
下にする場合には、パイプMの成形型36側の反対側部
位に生じる伸びが曲げ変形に追い付かず、このため成形
型36側に偏位することとなり、この結果、パイプMが
偏平になったり破壊する。たとえパイプMに焼鈍や表面
処理を行ってパイプMの変形能を大きくしても、曲げ半
径Rはパイプ外径までであり、それより小さくすると、
やはりパイプMが偏平になったり破壊する。
【0010】そこで、従来、極小曲げを行う場合には、
伸びのあるパイプ材料を使用し、その曲げ部位に熱を加
えて曲げ加工を行い、これにより生じる座屈,偏平や破
壊に対する対策として液圧,ボール通し,砂圧等の二次
工程を行うことが考えられている。
【0011】しかし、このパイプ曲げ加工方法では、パ
イプの極小曲げは行えるが、伸びのあるパイプ材料を使
用した上で尚かつ局部加熱や二次工程をしなければなら
ず、加工コストの上昇を招くと共に、最適形状を保つこ
とが難しいという問題が生じる。
【0012】この発明は上記課題を解決するためになし
たもので、その第1の目的は、極小曲げを無理なく行え
るパイプ曲げ加工方法を提供することにある。
【0013】また、この発明の第2の目的は、既存のパ
イプ曲げ加工装置の簡単な改造等により簡単に製作でき
ると共に、上記パイプ曲げ加工方法を確実に実施できる
パイプ曲げ加工装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、この発明は、請求項1に記載した通り、パイ
プ内部に球体状心金を挿入し、この球体状心金の両側か
それぞれ棒状心金を挿入して球体状心金を所定位置に
位置決めし、前記両棒状心金を挿入状態のまま前記パイ
プにおける球体状心金の挿入部位を回動可能に設けられ
た一対の受け部材により支持しながら前記受け部材の反
対側から成形型で押圧し、球体状心金をパイプ内部に残
した状態でパイプを前記球体状心金の位置にて曲げ加工
を行うものである。
【0015】また、上記第2の目的を達成するために、
この発明は、請求項2に記載した通り、一対の支持軸を
備えた支持治具と、前記両支持軸に各々回動自在に枢支
されると共に、パイプが挿入されるパイプ挿入溝を備
え、各パイプ挿入溝が長手方向に連なるように互いの先
端部が突き合わされてセットされた一対の受け部材と、
前記パイプ内に両側から挿入される一対の棒状心金と、
前記支持治具に対して相対的に接離するように設けら
れ、先端には略前記パイプの直径を有する円弧状の成形
溝が形成された押圧部を備え、該押圧部によって前記パ
イプを押圧する成形型とを有するパイプ曲げ加工装置に
おいて、前記各受け部材を、前記支持軸に回動自在に枢
支された溝部を有する外側部材と前記パイプ挿入溝を有
し前記外側部材の溝部に摺動自在に収容された内側部材
とで構成すると共に、前記両棒状心金間の前記パイプ内
には球体状心金を配設し、つ、前記各外側部材の突合
わせ端部を前記成形型の反対側からクッション部材によ
って支持して、前記パイプを前記両棒状心金の挿入状態
のまま前記球体状心金の位置にて前記押圧部により押圧
して曲げ加工を行うものである。
【0016】
【作用】上記請求項1記載の構成によれば、両受け部材
の突合わせ端部を成形型の反対側からクッション部材に
より支持しながらパイプの球体状心金の挿入部位を成形
型の押圧部により押圧して、パイプを曲げ変形させ、こ
れによってパイプと該パイプ内に両側から挿入された棒
状心金との間に摩擦力を発生させ、この摩擦力で前記棒
状心金を後退し難くし、これら棒状心金によりパイプの
球体状心金の挿入部位のクッション部材側を伸ばす。こ
の伸びに伴いパイプを両受け部材のパイプ挿入溝内で摺
動させて、該受け部材で抑えずに前記伸びを自由にす
る。また、前記パイプに挿入した球体状心金によりその
挿入部位を曲げる前から曲げ完了までパイプが偏平しな
いように拘束する。この結果、曲げ半径がパイプ外径よ
り小さい曲げができることとなり、極小曲げが可能とな
る。
【0017】また、上記請求項2記載の構成によれば、
パイプ内に両側から棒状心金を挿入するタイプのパイプ
曲げ加工装置に、各受け部材の突合わせ端部を成形型の
反対側から支持するクッション部材を付設し、かつ前記
両棒状心金間の前記パイプ内に挿入される球体状心金を
使用すると共に、前記各受け部材を外側部材と内側部材
とで構成することで、パイプ曲げ加工装置を簡単に製作
可能となる。
【0018】また、パイプ曲げ加工は次のように行う。
つまり、突き合わせた一対の内側部材のパイプ挿入溝に
パイプを挿入する。このパイプ内には、中央に球体状心
金を位置させ、両側に各々棒状心金を挿入して、これら
の棒状心金により前記球体状心金を前記両内側部材の突
合わせ端部間に対応させて配置しておく。上記パイプの
挿入後、該パイプの前記球体状心金の挿入部位に成形型
を接近移動させて、押圧部の成形溝を係合させ、該押圧
部で前記パイプの球体状心金の挿入部位を押圧する。こ
のとき、前記成形型による押圧でパイプが曲げ変形する
と共に、これに伴って前記両内側部材を各々収容した外
側部材の突合わせ端部がクッション部材により支持され
ながら外側部材の支持軸を中心として回動する。
【0019】そして、上記成形型による押圧時、両外側
部材の突合わせ端部をクッション部材により支持して、
パイプと該パイプ内に両側から各々挿入された棒状心金
との間に摩擦力を発生させ、この摩擦力で前記両棒状心
金を後退し難くし、これら棒状心金によりパイプの曲げ
部位のクッション部材側を伸ばす。また、前記内側部材
を前記外側部材の溝部に摺動自在に収容して、上記パイ
プの伸長時、該パイプを両棒状心金の挿入状態のままで
両外側部材の溝部内で摺動させ、パイプを自由に伸長さ
せる。更に、前記パイプの曲げ部位に挿入した球体状心
金によりパイプが偏平しないように拘束する。このた
め、上記パイプ曲げ加工方法を実施することが可能とな
る。
【0020】
【実施例】まず、この発明のパイプ曲げ加工方法を実施
するパイプ曲げ加工装置の実施例を説明する。
【0021】図1(1)はこの発明の一実施例になるパ
イプ曲げ加工装置の要部を示す(2)のA−A線に沿う
正断面図、(2)は同要部を示す(1)のB−B線に沿
う側断面図、図2は図1(2)の側面図、図3は図1に
示すパイプ曲げ加工装置の要部の作用説明図、図4は同
パイプ曲げ加工装置の作動前の状態を示す正面図、図5
は同パイプ曲げ加工装置の作動後の状態を示す正面図で
ある。
【0022】パイプ曲げ加工装置は、図4及び図5に示
すように支持治具1と成形型2を備えている。支持治具
1は下部取付フレーム3上に設置され、成形型2は上部
取付フレーム4にガイド5を介して上下動自在に取り付
けられて前記上部取付フレーム4に設けたシリンダ6に
支持されている。そして、この成形型2は前記ガイド5
に案内されて前記シリンダ6により前記支持治具1に対
して図示所定のラインL上を相対的に接離するように設
けられている。
【0023】前記支持治具1は、下部取付フレーム3上
に互いに対向する一対の支持壁7を立設し、これら支持
壁7の一側間と他側間に各々支持軸10を架設して構成
されている。8は前記支持壁7間に臨む前記下部取付フ
レーム3に形成された複数の貫通穴である。
【0024】また、パイプ曲げ加工装置は、前記両支持
軸10に各々回動自在に枢支される一対の受け部材9を
備えていて、これら受け部材9の回動中心(支持軸1
0)は各々前記所定のラインLに対して対称に配置され
ている。
【0025】前記両受け部材9は、パイプMが挿入され
るパイプ挿入溝13を備えていて、各パイプ挿入溝13
が長手方向に連なるように図示しない停止機構により前
記回動中心を結ぶ線上で停止して互いの先端部が前記所
定のラインL上で突き合わされてセットされている。
【0026】各受け部材9は、図1に示すように、前記
支持軸10に回動自在に枢支された溝部11を有する外
側部材9Aと、前記パイプ挿入溝13を有し前記外側部
材9Aの溝部11に摺動自在に収容された内側部材9B
とで構成されている。前記支持軸10は前記溝部11を
形成する一対の側壁部12に各々取り付けられている。
また、前記外側部材9Aの後端部と前記内側部材9Bの
後端部との間には該内側部材9Bを前記所定のラインL
側に付勢するスプリング14(弾性部材)が縮設されて
いる。更に、前記外側部材9の先端部には前記支持軸
10を中心とした円弧面15が底面から突合わせ部位に
渡って形成されていて、該円弧面15により前記外側部
材9Aが後述する押し板17上で摺動回動できるように
なっている。
【0027】更に、パイプ曲げ加工装置は、前記外側部
材9Aの突合わせ端部を前記成形型2の反対側から支持
するクッション部材21を備えている。つまり、前記下
部取付フレーム3に設けた前記各貫通穴8には、図5に
示すように、ロッド16が上下動自在に挿通されてい
て、これらロッド16の上端は押し板17で結合され、
該ロッド16の下端は受け板18で結合されている。一
方、前記下部取付フレーム3には、前記受け板18を移
動自在に挿通したボルト19(取付部材)が垂設され、
該ボルト19の挿通部にはナット20(受け部)が設け
られている。このナット20と前記受け板18との間に
前記クッション部材21が縮設されていて、該クッショ
ン部材21の力により前記押し板17が前記外側部材9
Aの底面に当接している。前記クッション部材21の力
は前記ナット20の回転操作で調整される。
【0028】また、パイプ曲げ加工装置は、前記内側部
材9Bのパイプ挿入溝13に挿入された前記パイプMの
内部に両側から挿入される一対の棒状心金23を備えて
いる。つまり、前記外側部材9Aの後端部には各々前記
内側部材9Bの後端に臨む支持片22が設けられ、該支
持片22には貫通孔が形成されていて、該貫通孔に前記
棒状心金23が摺動自在に挿通されている。これら棒状
心金23の基端部には各々係合部24が設けられてい
る。尚、前記上部取付フレーム4には前記所定のライン
Lに対して対称にV状に心金取出し用のシリンダ25が
配設され、該シリンダ25のロッド先端には逆V状の係
止具26が装着されている。この係止具26は、パイプ
Mが曲げ変形したときに該パイプM内に挿入してある前
記棒状心金23の基端部に係合され、シリンダ25のロ
ッド引込み作動時に前記棒状心金23の基端部に設けた
前記係合部24に係止可能となっている。
【0029】前記成形型2は、先端には略前記パイプM
の直径を有する円弧状の成形溝28が形成された略V形
状の押圧部27を備えている。
【0030】更に、パイプ曲げ加工装置は、前記棒状心
金23の他、前記棒状心金23間の前記パイプM内に挿
入される球体状心金29を備えている。
【0031】上記のように構成したパイプ曲げ加工装置
を使用してパイプ曲げ加工を行う場合には、パイプMの
内部に、中央に球体状心金29を位置させ、両側に各々
棒状心金23を挿入しておく。そして、一対の内側部材
9Bを各々のパイプ挿入溝13が長手方向に連なるよう
に突き合わせた状態で前記パイプMを前記パイプ挿入溝
13に挿入し、前記パイプMの前記球体状心金29の挿
入部位を前記両内側部材9Bの突合わせ端部間に対応さ
せる。
【0032】しかる後、シリンダ6のロッド伸長作動に
よりガイド5で案内しながら成形型2の押圧部27を前
記両内側部材9Bの反対側からパイプMの球体状心金2
9の挿入部位に接近移動させ、該挿入部位に前記押圧部
27の成形溝28を係合させて、該押圧部27で前記パ
イプMの球体状心金29の挿入部位を押圧する。
【0033】このとき、図3に示すように、両内側部材
9Bの突合わせ端部をクッション部材21により支持し
て、パイプMと該パイプM内に両側から各々挿入された
棒状心金23との間に摩擦力を発生させ、この摩擦力で
前記両棒状心金23を後退し難くし、これら棒状心金2
3によりパイプMの曲げ部位のクッション部材21側を
伸ばす。また、前記内側部材9Bを前記外側部材9Aの
溝部11に摺動自在に収容して、上記パイプMの伸長
時、該パイプMを両棒状心金23の挿入状態のままで両
外側部材9Aの溝部11内で摺動させ、図3に矢印で示
すようにパイプMを自由に伸長させる。更に、前記パイ
プMの曲げ部位に挿入した球体状心金29によりパイプ
Mの曲げ部位のクッション部材21側が成形型2側に偏
位して該パイプMが偏平になることがないように、その
曲げ加工中、前記パイプMを拘束する。
【0034】このようにして、パイプMが曲げ加工され
ると共に、これに伴って、内側部材9Bを各々収容した
外側部材9Aの突合わせ端部がクッション部材21によ
り支持されながら支持軸10を中心として回動される。
パイプMの曲げ加工完了時には、パイプMの伸長と共に
棒状心金23が後退することで該棒状心金23に設けた
係合部24と外側部材9Aに設けた支持片22との間に
隙間が生じ、該隙間において前記棒状心金23にシリン
ダ25の係止具26が係合する。このため、パイプMの
曲げ加工完了後、シリンダ25のロッド引込み作動によ
り前記棒状心金23をパイプM内から取り出すことがで
きる。
【0035】以上のように、パイプMの曲げ部位のクッ
ション部材21側を自由に伸長させると共に、前記パイ
プMの曲げ部位における偏平を阻止することにより、曲
げ半径がパイプ外径より小さい曲げができることとな
り、一般市販品のパイプで十分に極小曲げも可能とな
る。
【0036】この発明の効果試験は、パイプ外径D=3
〜24mm、肉厚t=0.6〜1.5mm、パイプの材
質は非鉄金属から合金鋼鉄等の鉄系、パイプの構造はシ
ームレス,二重巻き鋼管等、各種のパイプについて行っ
た。この結果、パイプに偏平や皺を生じさせることな
く、また内面めっきを施してあるときにはめっきの剥離
を生じることなく、更にパイプの曲げ部位を加熱するこ
となく、最大曲げ角度110°で最小曲げ半径R=0.
35D(D:パイプ外径)以下の極小曲げを行うことが
でき、R=0.2Dの極小曲げも可能であることが分か
った。
【0037】尚、上記実施例では、成形型2を上方に配
置し、受け部材9等を下方に配置したが、その配置関係
は例えば上下逆にしても良い。
【0038】また、球体状心金は完全な球に限らず、曲
げによって楕円等、あるいは、成形後取りやすいように
棒の先端に球面が形成されているものでも良く、少なく
とも一部が球体状であれば良い。
【0039】
【発明の効果】以上の通り、この発明は、パイプ内部に
球体状心金を挿入し、この球体状心金の両側からそれぞ
棒状心金を挿入して球体状心金を所定位置に位置決め
し、前記両棒状心金を挿入状態のまま前記パイプにおけ
る球体状心金の挿入部位を回動可能に設けられた一対の
受け部材により支持しながら前記受け部材の反対側から
成形型で押圧し、球体状心金をパイプ内部に残した状態
パイプを前記球体状心金の位置にて曲げ加工を行うた
め、両受け部材の突合せ端部を成形型の反対側からクッ
ション部材により支持しながらパイプの球体状心金の挿
入部位を成形型の押圧部により押圧して、前記パイプを
曲げ変形させ、これによってパイプと該パイプ内に両側
から挿入された棒状心金との間に摩擦力を発生させ、こ
の摩擦力で前記棒状心金を後退し難くし、これら棒状心
金によりパイプの球体状心金の挿入部位のクッション部
材側を伸ばすことができ、かつ、この伸びに伴いパイプ
を両棒状心金の挿入状態のまま両受け部材のパイプ挿入
溝内で摺動させて、該両受け部材で抑えずに前記伸びを
自由にすることができる。また、前記パイプに挿入した
球体状心金によりその挿入部位を曲げ加工中パイプが扁
平しないように拘束することができる。従って、従来と
異なって1つの曲げ工程で半径がパイプ外形より小さい
曲げができ、極小曲げも可能となることから、加工作業
の能率の向上が図れる。
【0040】また、この発明は、一対の支持軸を備えた
支持治具と、前記両支持軸に各々回動自在に枢支される
と共に、パイプが挿入されるパイプ挿入溝を備え、各パ
イプ挿入溝が長手方向に連なるように互いの先端部が突
き合わされてセットされた一対の受け部材と、前記パイ
プ内に両側から挿入される一対の棒状心金と、前記支持
治具に対して相対的に接離するように設けられ、先端に
は略前記パイプの直径を有する円弧状の成形溝が形成さ
れた押圧部を備え、該押圧部によって前記パイプを押圧
する成形型とを有するパイプ曲げ加工装置において、前
記各受け部材を、前記支持軸に回動自在に枢支された溝
部を有する外側部材と前記パイプ挿入溝を有し前記外側
部材の溝部に摺動自在に収容された内側部材とで構成す
ると共に、前記両棒状心金間の前記パイプ内には球体状
心金を配設し、つ、前記各外側部材の突合わせ端部を
前記成形型の反対側からクッション部材によって支持し
て、前記パイプを前記両棒状心金の挿入状態のまま前記
球体状心金の位置にて前記押圧部により押圧して曲げ加
工を行うものであるため、前記パイプ曲げ加工装置の各
受け部材を外側部材と内側部材とで構成すると共に、各
外側部材の突合せ端部を成形型の反対側から支持するク
ッション部材を付設する簡単な改造と、前記両棒状心金
間の前記パイプ内に挿入される球体状心金の使用とで従
来と同様に製作することができると共に、上記パイプ曲
げ加工方法を確実に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1) この発明の一実施例になるパイプ曲げ
加工装置の要部を示す(2)のA−A線に沿う正断面図
である。 (2) 同要部を示す(1)のB−B線に沿う側断面図
である。
【図2】図1(2)の側面図である。
【図3】図1に示すパイプ曲げ加工装置の要部の作用説
明図である。
【図4】同パイプ曲げ加工装置の作動前の状態を示す正
面図である。
【図5】同パイプ曲げ加工装置の作動後の状態を示す正
面図である。
【図6】従来例のパイプ曲げ加工装置を示す正面図であ
る。
【図7】(1) 他の従来例のパイプ曲げ加工装置を示
す正面図である。 (2) 同パイプ曲げ加工装置の作動後の状態を示す正
面図である。
【符号の説明】
M パイプ 1 支持治具 2 成形型 9 受け部材 9A 外側部材 9B 内側部材 10 支持軸 11 溝部 13 パイプ挿入溝 21 クッション部材 23 棒状心金 27 押圧部 28 成形溝 29 球体状心金
フロントページの続き (72)発明者 小松 孝一 静岡県裾野市上ヶ田52番地の1 上日工 業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭51−131449(JP,A) 特開 昭50−79472(JP,A) 実開 平3−51917(JP,U) 実開 平4−39511(JP,U) 実開 昭61−162322(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 7/06 B21D 9/03 - 9/15

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイプ内部に球体状心金を挿入し、 この球体状心金の両側からそれぞれ棒状心金を挿入して
    球体状心金を所定位置に位置決めし、前記両棒状心金を挿入状態のまま 前記パイプにおける球
    体状心金の挿入部位を、回動可能に設けられた一対の受
    け部材により支持しながら前記受け部材の反対側から成
    形型で押圧し、 球体状心金をパイプ内部に残した状態でパイプを前記球
    体状心金の位置にて曲げ加工を行うことを特徴とするパ
    イプ曲げ加工方法。
  2. 【請求項2】 一対の支持軸を備えた支持治具と、前記
    両支持軸に各々回動自在に枢支されると共に、パイプが
    挿入されるパイプ挿入溝を備え、各パイプ挿入溝が長手
    方向に連なるように互いの先端部が突き合わされてセッ
    トされた一対の受け部材と、前記パイプ内に両側から挿
    入される一対の棒状心金と、前記支持治具に対して相対
    的に接離するように設けられ、先端には略前記パイプの
    直径を有する円弧状の成形溝が形成された押圧部を備
    え、該押圧部によって前記パイプを押圧する成形型とを
    有するパイプ曲げ加工装置において、前記各受け部材
    を、前記支持軸に回動自在に枢支された溝部を有する外
    側部材と前記パイプ挿入溝を有し前記外側部材の溝部に
    摺動自在に収容された内側部材とで構成すると共に、前
    記両棒状心金間の前記パイプ内には球体状心金を配設
    し、つ、前記各外側部材の突合わせ端部を前記成形型
    の反対側からクッション部材によって支持して、前記パ
    イプを前記両棒状心金の挿入状態のまま前記球体状心金
    の位置にて前記押圧部により押圧して曲げ加工を行うこ
    とを特徴とするパイプ曲げ加工装置。
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