JP3444321B2 - 充填装置の殺菌方法及び充填装置 - Google Patents

充填装置の殺菌方法及び充填装置

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JP3444321B2 JP27657895A JP27657895A JP3444321B2 JP 3444321 B2 JP3444321 B2 JP 3444321B2 JP 27657895 A JP27657895 A JP 27657895A JP 27657895 A JP27657895 A JP 27657895A JP 3444321 B2 JP3444321 B2 JP 3444321B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品や医薬品など
といった内容物を包装容器へ向けて吐出する充填装置及
びその充填装置の内部を殺菌するための殺菌方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】紙製包装容器やプラスチック製包装容器
などの内部に食品や医薬品などといった内容物を自動的
に充填する装置として、従来より、充填包装装置が知ら
れている。この充填包装装置は、一般に、充填ノズルを
備えた充填装置を有しており、通常の充填包装作業で
は、空の包装容器をその充填ノズルの所まで持ち運び、
その後、その充填ノズルから内容物を吐出して包装容器
の内部に内容物を充填する。この充填包装装置では、内
容物を無菌状態に維持するために、内容物を吐出するた
めの充填装置の内部を殺菌する必要がある。
【0003】従来の充填装置では、一般に、殺菌処理を
実行するときに図9に示すように、内容物を貯留するた
めの内容物タンク51に連通する充填ノズル52の先
端、すなわち吐出口にノズルカップ53を装着してそれ
を密封し、内容物搬送管55及び充填ノズル52へ向け
てスチーム供給路54から高温のスチームを供給する。
供給されたスチームは、微開状態のドレンバルブ56か
ら外部へ流出し、これにより、内容物搬送管55及び充
填ノズル52の内部に、常時、スチームの流れが形成さ
れる。このスチームの流れにより、内容物搬送管55及
び充填ノズル52の内部は常に新しいスチームにさらさ
れると共に常に一定の温度に維持される。さらに、ドレ
ンバルブ53を微開状態に設定することにより、スチー
ムの圧力を高くして内容物搬送管55及び充填ノズル5
2の内部の温度を高くする。こうして、内容物搬送管5
5及び充填ノズル52の内部を一定時間高温に保持、例
えば130℃で30分間保持することにより、それらの
内部を殺菌する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の充填装置では、殺菌処理を行う際には、いちいち、
ノズルカップ53を充填ノズル52の吐出口まで持ち運
んでそこに隙間なく装着するという面倒な作業を行わな
ければならなかった。また、ノズルカップ53は、充填
ノズルの吐出口の形状に正確に合っていなければならな
いので、充填ノズルごとに専用のノズルカップを用意し
なければならず、経費がかかるという問題があった。
【0005】本発明は、従来装置における上記の問題点
を解消するためになされたものであって、充填ノズルな
どを殺菌するに際して、ノズルカップなどといった吐出
口を塞ぐための専用の器具を用いなくても済むようにす
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る第1の充填装置の殺菌方法は、内部に
配置した吐出制御弁を開位置と閉位置との間で開閉する
ことによって吐出口から内容物を吐出する充填ノズル
と、吐出制御弁よりも上流位置において充填ノズルの内
部へ内容物を導く内容物搬送管とを有する充填装置の殺
菌方法において、弁を全開位置と閉位置との間の中間位
置である半開位置に置いた状態で、内容物搬送管を通し
て充填ノズルの内部にスチームを導入することを特徴と
する。
【0007】この殺菌方法では、吐出制御弁を半開状態
に設定した状態で充填ノズルの内部へスチームを導入す
るので、充填ノズルの中に常時スチームの流れを形成で
き、しかもそのスチームの圧力を高い圧力に昇圧でき
る。それ故、内容物搬送管及び充填ノズルの内部を、常
に新しいスチームにさらした状態で一定時間高温に、例
えば130℃で30分間程度保持できる。その結果、吐
出口を塞ぐためのノズルカップなどを用いることなく、
充填ノズル及び内容物搬送管の内部を確実に殺菌でき
る。
【0008】次に、本発明に係る第1の充填装置は、吐
出制御弁を開位置と閉位置との間で開閉することによっ
て吐出口から内容物を吐出する充填ノズルと、吐出制御
弁よりも上流位置において充填ノズルの内部へ内容物を
導く内容物搬送管とを有する充填装置において、内容物
搬送管へスチームを供給するスチーム供給手段と、吐出
制御弁を殺菌時に、開位置と閉位置との間の中間位置で
あり、かつ、充填ノズル内に供給されるスチームの高温
及び高圧を維持可能な半開位置に固定する弁半開位置保
持手段とを有することを特徴とする。
【0009】この充填包装装置によれば、弁半開位置保
持手段によって吐出制御弁を半開位置に保持し、その状
態でスチーム供給手段によって充填ノズルの内部にスチ
ームを導入することにより、充填ノズルの中に常時スチ
ームの流れを形成できると共に充填ノズルの中を一定時
間高圧に保持できる。これにより、充填ノズル及び内容
物搬送管の内部を確実に殺菌できる。
【0010】弁半開位置保持手段としては、吐出制御弁
を開閉駆動するための開閉機構の構造に応じて種々の構
成を採用できる。エアーシリンダを用いてこの開閉機構
を構成する場合には、エアーシリンダのピストンロッド
のストローク移動を規制する止め部材によって弁半開位
置保持手段を構成することができる。通常広く用いられ
ているエアーシリンダでは、ピストンロッドがエアーシ
リンダの本体部分を貫通してその後端がエアーシリンダ
の本体部分の後方へ突出する場合が多い。この種のエア
ーシリンダに対しては、止め部材をピストンロッドの後
端に当てるようにすることによってピストンロッドのス
トローク移動を規制できる。
【0011】本発明に係る第2の充填装置の殺菌方法
は、吐出制御弁を開位置と閉位置との間で開閉すること
によって吐出口から内容物を吐出する充填ノズルと、吐
出制御弁よりも上流位置において充填ノズルの内部へ内
容物を導く内容物搬送管とを有する充填装置の殺菌方法
において、(1)充填ノズル及び内容物搬送管の少なく
ともいずれか一方を加熱すると共に、(2)吐出制御弁
を連続して開閉移動させた状態の下で、(3)内容物搬
送管を通して充填ノズルの内部へスチームを供給するこ
とを特徴とする。
【0012】この殺菌方法によれば、吐出制御弁が連続
して開閉移動するので、充填ノズル及び内容物搬送管の
内部には常にスチームの流れが形成される。また、吐出
制御弁が閉移動するときにスチームの圧力が高圧になる
ので、充填ノズル及び内容物搬送管の内部の温度を引き
上げることができる。この方法では、吐出制御弁が開閉
移動を繰り返すので、充填ノズルなどの内部の温度が脈
動する傾向にある。しかしながら本発明によれば、充填
ノズル及び内容物搬送管の少なくともいずれか一方を加
熱するようにしたので、内部温度の脈動を実用上問題の
ない程度まで低減できる。
【0013】本発明に係る第2の充填装置は、吐出制御
弁を開位置と閉位置との間で開閉することによって吐出
口から内容物を吐出する充填ノズルと、吐出制御弁より
も上流位置において充填ノズルの内部へ内容物を導く内
容物搬送管とを有する充填装置において、内容物搬送管
へスチームを供給するスチーム供給手段と、充填ノズル
及び内容物搬送管の少なくともいずれか一方を加熱する
ヒータと、吐出制御弁を開閉駆動する弁開閉駆動手段と
を有することを特徴とする。
【0014】この充填装置では、弁開閉駆動手段によっ
て吐出制御弁を開閉させることによって、充填ノズル及
び内容物搬送管の内部にスチームの流れを確保する。ま
た、吐出弁を閉移動させるときに、スチームの圧力を昇
圧してスチームの温度を引き上げる。さらに、ヒータに
よって充填ノズルなどを加熱することにより、吐出制御
弁の開閉に伴って発生する内部温度の脈動を実用上支障
がない程度まで低減する。
【0015】この発明の充填装置において、ヒータは、
充填ノズル及び内容物搬送管の内部に配置することもで
きるし、あるいは、それらの外部に配置することもでき
る。また、ヒータそれ自体の構造は、通電によって発熱
する形式の通常のヒータを用いることができるのは当然
であり、これ以外にも、充填ノズルや内容物搬送管のま
わりにスチーム通路を形成し、そのスチーム通路にスチ
ームを流すことという構造を用いることもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態) 図1は、本発明に係る充填装置の一
実施形態、特に請求項1に記載の殺菌方法及び請求項2
に記載の充填装置に関する一実施形態を示している。こ
の充填装置は、食品、医薬品などといった内容物、通常
は流体状の内容物を貯留した内容物タンク1と、内容物
を包装容器7へ向けて吐出する充填ノズル2と、内容物
タンク1と充填ノズル2とを連絡する内容物搬送管5と
を有している。内容物タンク1の側面には、内容物タン
ク内へ内容物を送り込むための内容物供給ライン4が接
続される。内容物搬送管5の途中には、その搬送管内を
流れる内容物の流量を計測してその計測結果を電気信号
として出力する流量計3が設けられる。この流量計3の
出力信号は充填制御回路6へ送られる。符号18は、内
容物搬送管5の中を流れる内容物やスチームの温度を測
定するための温度センサを示している。
【0017】充填ノズル2は、円筒形状のノズル管壁1
5と、そのノズル管壁15の下端位置に形成された内容
物を吐出するための吐出口8と、その吐出口8を開閉す
る吐出制御弁9と、そして、エアーシリンダ本体11及
びピストンロッド12を有するエアーシリンダ13とを
有している。エアーシリンダ13は、吐出制御弁9を上
下移動、すなわち開閉移動させるための弁駆動装置とし
て作用するものであり、吐出制御弁9はピストンロッド
12の下端に設けられる。エアーシリンダ本体11のエ
アー入力ポートには、その動作が充填制御回路6によっ
て制御される電磁弁14が接続される。電磁弁14は、
ピストンロッド12をノズル管壁15の内部において昇
降移動させる。ピストンロッド12の中央部分に設けら
れた蛇腹状の伸縮部材22は、充填ノズル2の内部のう
ち内容物が流れ込む下部分を外部から密封して無菌状態
を保持する働きを行う。蛇腹状としたのは、ピストンロ
ッド12の上下運動に追従できるようにするためであ
る。
【0018】ピストンロッド12が上昇移動するとき、
その先端に設けた吐出制御弁9は吐出口8を開く。一
方、ピストンロッド12が下降移動したとき、吐出制御
弁9は吐出口8を閉じる。ピストンロッド12の後端部
分、すなわち図の上端部分は、エアーシリンダ本体11
を貫通してそのエアーシリンダ本体11の後方側、すな
わち図の上方側へ突出している。内容物タンク1の底面
から延びる内容物搬送管5は、吐出制御弁9よりも上方
位置、すなわち上流位置において充填ノズル2のノズル
管壁15に接続される。
【0019】以下、上記構成より成る充填装置について
その動作を説明する。 (内容物の充填作業)まず、図1において、ピストンロ
ッド12を下降移動させて吐出制御弁9を図3に示すよ
うに閉位置、すなわち吐出口8を閉じる位置に置く。そ
して、図1において、内容物供給ライン4を通して内容
物タンク1の中に内容物を供給する。供給された内容物
は、内容物タンク1の中に充満すると共に内容物搬送管
5及び充填ノズル2の内部にも充満する。
【0020】以上の状態の下において充填ノズル2の吐
出口8の下方位置に包装容器7が持ち運ばれ、さらに必
要に応じて鎖線で示すように、その包装容器7が吐出口
8を覆う位置まで持ち上げられると、充填制御回路6か
らの指示に従って電磁弁14が動作してピストンロッド
12が持ち上げられ、これにより、図4に示すように吐
出制御弁9が上昇して吐出口8を開く。吐出口8が開く
と内容物がその吐出口8を通して外部へ吐出され包装容
器7の中へ注入される。内容物が吐出口8から吐出され
るとき、図1において、その吐出量に対応して内容物搬
送管5の中を内容物が流れ、その流れた内容物の流量が
流量計3によって計測される。
【0021】流量計3によって測定される流量が所定値
に達すると、充填制御回路6からの指示に従って電磁弁
14が動作してピストンロッド12が下降移動し、これ
により、吐出制御弁9が図3に示すように吐出口8を閉
じて、包装容器7に対する充填作業を終了する。こうし
て、所定量の内容物が包装容器7へ充填される。以上の
充填作業は、新しい包装容器7が充填ノズル2の下方位
置へ順次に持ち運ばれるたびに繰り返して実行される。
【0022】(殺菌処理)包装容器に充填される内容物
を無菌状態に保持するためには、充填装置の内部を無菌
状態に保持しなければならない。このように充填装置の
内部を無菌状態にするために、適宜のタイミングで以下
に述べる殺菌処理が実行される。なお、殺菌処理を行う
ときには、内容物タンク1、内容物搬送管5及び充填ノ
ズル2の内部から内容物を抜き取って、それらの内部を
空の状態にしておく。
【0023】まず、図2に示すように、エアーシリンダ
13のピストンロッド12を下方へ下げて吐出制御弁9
を閉位置に置いた状態(図3参照)で、ノズル管壁15
の上端部に設けた穴16(図1参照)の中に棒状の止め
部材17を挿入する。挿入された止め部材17は、ピス
トンロッド12の上端部の上方に位置する。この状態
で、エアーシリンダ本体11へのエアーの導入によって
ピストンロッド12を上方へ持ち上げると、そのピスト
ンロッド12はその上端が止め部材17に当たるまで上
昇し、止め部材17に当たったところで停止する。つま
り、ピストンロッド12は上死点に達する以前に停止
し、これにより、ピストンロッド12の下端に設けた吐
出制御弁9は、図5に示すように、開位置(図4)と閉
位置(図3)との間の中間位置である半開位置まで上が
った状態で停止する。この半開位置は、例えば、吐出制
御弁9とノズル管壁15との間の隙間Gが0.12mm
程度になるように設定される。止め部材17の挿入位置
を変更可能としておけば、この隙間Gの値を希望する任
意の値に調節できる。
【0024】吐出制御弁9が半開位置に置かれた後、図
2において、内容物供給ライン4を通して高温のスチー
ムが送り込まれる。送り込まれたスチームは、内容物タ
ンク1、内容物搬送管5及び充填ノズル2の各部の内部
に充満すると共に、半開状態の吐出制御弁9とノズル管
壁15との間の隙間Gを通って少しずつ、しかし常時、
外部へ放出される。このように、吐出制御弁9を半開状
態に設定した状態でスチームを流すことにより、充填ノ
ズル2及び内容物搬送管5の内部に一定時間、スチーム
の流れを確保すると共にそのスチームの圧力を昇圧して
その温度を高温に保持する。例えば、130℃で30分
程度保持する。こうして、高温及び高圧を維持した状態
で流れるスチームにより、充填ノズル2及び内容物搬送
管5の内部が効率良く殺菌される。
【0025】本実施形態によれば、従来用いられていた
ノズルキャップのような、充填ノズルの吐出口を閉鎖す
るための器具を用いなくても殺菌処理を行うことができ
るようになる。このことは、ノズルキャップそれ自体の
ための経費が節減でき、また、ノズルキャップを吐出口
に着脱するための着脱機構を設ける必要がなくなるので
その面からも経費の節減となる。さらに、ノズルキャッ
プを用いた従来の充填装置では、充填ノズルの吐出口の
形状が変化すると、そのたびにノズルキャップの形状も
変形しなければならなかったが、本実施形態ではノズル
キャップを使用しないので、吐出口の形状が種々に変化
する場合にも自由に対応できる。
【0026】(第2の実施形態)図6は、本発明に係る
充填装置の他の実施形態、特に請求項5に記載の殺菌方
法及び請求項6に記載の充填装置に関する一実施形態を
示している。この充填装置は、図1に示した実施形態と
同様に、内容物タンク1、充填ノズル2及び内容物搬送
管5を有している。内容物タンク1の側面には内容物供
給ライン4が接続され、内容物搬送管5の途中には流量
計3及び温度センサ18が設けられる。
【0027】充填ノズル2は、これも図1に示した実施
形態と同様に、円筒形状のノズル管壁15と、そのノズ
ル管壁15の下端位置に形成された吐出口8と、吐出制
御弁9と、そしてエアーシリンダ13とを有している。
充填制御回路6が流量計3の出力信号に基づいて電磁弁
14の動作を制御することも、図1に示した実施形態と
同様である。
【0028】図6の実施形態が図1の実施形態と異なる
点は主に次の2点である。まず第1点は、図1の実施形
態では、殺菌作業時に吐出制御弁9を半開状態に保持す
るようにしたが、図6の実施形態では、殺菌作業時に吐
出制御弁9を所定時間間隔で繰り返して開閉動作させ
る。例えば、数秒〜数十秒に1回程度ピストンロッド1
2を上下させて吐出制御弁9を開閉する。異なる点の第
2は、内容物搬送管5の外側に加熱用ヒータ19を巻
き、さらに充填ノズル2のノズル管壁15の外側、特に
内容物が溜められる下部分の外側にも加熱用ヒータ21
を巻いたことである。
【0029】本実施形態の充填装置によって行われる内
容物の充填作業は、図1の実施形態と同じであるのでそ
の説明は省略する。本実施形態の充填装置において行わ
れる殺菌処理は、以下の通りである。まず、充填制御回
路6からの指令に基づいて電磁弁14が動作して、ピス
トンロッド12従って吐出制御弁9が所定時間間隔で吐
出口8に対して開閉動作を繰り返す。そして、内容物供
給ライン4を通して高温のスチームを内容物タンク1へ
送り込む。送り込まれたスチームは、内容物タンク1、
内容物搬送管5及び充填ノズル2の各部の内部に充満す
ると共に、吐出制御弁9が間欠的に開くときに吐出口8
から外部へ噴射される。
【0030】本実施形態の充填装置によれば、吐出制御
弁9が閉状態になっているときに充填ノズル2などの内
部のスチームの圧力が高圧になってその温度が高温にな
り、これにより十分な殺菌効果を発揮する。また、吐出
制御弁9が開状態になったときにスチームが充填ノズル
2の外部へ噴射されるので、充填ノズル2、内容物搬送
管5及び内容物タンク1の内部にスチームの流れを確保
できる。
【0031】ところで、本充填装置では吐出制御弁9を
連続して開閉移動させるようにしたので、充填ノズル2
などの内部を流れるスチームの流れは一定ではなく脈動
状態となる。その結果、何らの措置も講じないと、図7
の曲線Bで示すように、充填ノズル2などの内部温度が
脈動して不安定になるおそれがある。内容物搬送管5及
び充填ノズル2の外側に設置したヒータ19及び21
は、それぞれ、内容物搬送管5及び充填ノズル2を加熱
することにより、図7の曲線Aで示すように、内部温度
の脈動を防止してスチーム温度をほぼ一定の安定状態に
保持する。これにより、スチームによる安定した殺菌処
理が保証される。本実施形態によっても、従来の殺菌作
業時に用いられていたノズルキャップなどを使用せずに
充填ノズル及び内容物搬送管などを確実に殺菌できる。
【0032】(第3の実施形態)図8は、本発明に係る
充填装置のさらに他の実施形態、特に請求項5に記載の
殺菌方法及び請求項6に記載の充填装置に関するさらに
他の一実施形態を示している。この充填装置は、図1に
示した実施形態と同様に、内容物タンク1、充填ノズル
2及び内容物搬送管5を有している。内容物タンク1の
側面には内容物供給ライン4が接続され、内容物搬送管
5の途中には流量計3及び温度センサ18が設けられ
る。
【0033】充填ノズル2は、これも図1に示した実施
形態と同様に、円筒形状のノズル管壁15と、そのノズ
ル管壁15の下端位置に形成された吐出口8と、吐出制
御弁9と、そしてエアーシリンダ13とを有している。
充填制御回路6が流量計3の出力信号に基づいて電磁弁
14の動作を制御することも、図1に示した実施形態と
同様である。
【0034】図8の実施形態が図1の実施形態と異なる
点は主に次の2点である。まず第1点は、図1の実施形
態では、殺菌作業時に吐出制御弁9を半開状態に保持す
るようにしたが、図8の実施形態では、殺菌作業時に吐
出制御弁9を所定時間間隔で繰り返して開閉動作させ
る。例えば、数秒〜数十秒に1回程度ピストンロッド1
2を上下させて吐出制御弁9を開閉する。このことは、
図6に示した実施形態と同じである。異なる点の第2
は、内容物搬送管5の外側に搬送管5よりも径の大きな
補助管23を設置して両管の間にスチーム通路を形成
し、さらに充填ノズル2のノズル管壁15の内側に加熱
用ヒータ24を巻いたことである。
【0035】本実施形態の充填装置によって行われる内
容物の充填作業は、図1の実施形態と同じであるのでそ
の説明は省略する。本実施形態の充填装置において行わ
れる殺菌処理は、以下の通りである。まず、充填制御回
路6からの指令に基づいて電磁弁14が動作して、ピス
トンロッド12従って吐出制御弁9が所定時間間隔で吐
出口8に対して開閉動作を繰り返す。そして、内容物供
給ライン4を通して高温のスチームを内容物タンク1へ
送り込む。送り込まれたスチームは、内容物タンク1、
内容物搬送管5及び充填ノズル2の各部の内部に充満す
ると共に、吐出制御弁9が間欠的に開くときに吐出口8
から外部へ噴射される。
【0036】本実施形態の充填装置によれば、吐出制御
弁9が閉状態になっているときに充填ノズル2などの内
部のスチームの圧力が高圧になってその温度が高温にな
り、これにより十分な殺菌効果を発揮する。また、吐出
制御弁9が開状態になったときにスチームが充填ノズル
2の外部へ噴射されるので、充填ノズル2、内容物搬送
管5及び内容物タンク1の内部にスチームの流れを確保
できる。
【0037】また、内容物搬送管5のまわりに形成され
たスチーム通路の中にはスチーム道入管25を通して高
温のスチームが導入され、導入されたそのスチームはド
レンバルブ26を通して外部へ排出される。このスチー
ムの流れにより、内容物搬送管5が高温に保持される。
一方、充填ノズル2の内部は、ヒータ24の働きによっ
て高温に保持される。このように、内容物タンク1、内
容物搬送管5及び充填ノズル2の各部の内部にスチーム
を流してそれらを殺菌する際に、内容物搬送管5及び充
填ノズル2の内部をスチームやヒータ24によって高温
に保持することにより、図7の曲線Aで示すように、内
部温度の脈動を防止してスチーム温度をほぼ一定の安定
状態に保持できる。これにより、スチームによる安定し
た殺菌処理が保証される。なお、本実施形態によって
も、従来の殺菌作業時に用いられていたノズルキャップ
などを使用せずに充填ノズル及び内容物搬送管などを確
実に殺菌できる。
【0038】(その他の実施形態)以上、好ましい実施
形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はそれらの
実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に
記載した技術的範囲内で種々に改変できる。例えば、図
1及び図2に示した実施形態に関して見れば、吐出制御
弁9を半開位置に保持するための構成は、ノズル管壁1
5に設けた穴16に挿入される棒状の止め部材17に限
られず、他の任意の構造とすることができる。また、ノ
ズル管壁15に設ける穴16を複数個として、それらの
穴のうちから適宜のものを選択してそれに止め部材17
を差し込むことにより止め部材17の配置位置を種々に
変化させることもできる。こうすれば、吐出制御弁9の
開き量を希望する値に変化させることができる。
【0039】図6及び図8に示した実施形態に関して見
れば、常に内容物搬送管5及び充填ノズル2の両方を加
熱しなければならないということはなく、いずれか一方
を加熱するような場合も本発明に含まれる。また、図6
及び図8に示す加熱方法は好ましいと考えられる例であ
って、これら以外の任意の加熱方法を採用することもで
きる。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る充填装置の殺菌方法及び本
発明に係る充填装置によれば、ノズルカップなどといっ
た充填ノズルの吐出口を塞ぐための専用の器具を用いな
くても、充填ノズル及び内容物搬送管などの内部に高温
で高圧のスチームの流れを形成でき、このスチーム流に
よって充填ノズルなどを確実に殺菌できる。また、ノズ
ルカップなどが不要になったので、経費を節減できる。
また、充填ノズルの形状に合わせて種々の形状のノズル
カップを準備するなどといった問題も解消される。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る充填装置の一実施形態を示す正面
断面図である。
【図2】図1の実施形態において殺菌作業を開始する当
初の状態を示す正面断面図である。
【図3】図1に示す実施形態において吐出制御弁が閉じ
た状態を示す断面図である。
【図4】図1に示す実施形態において吐出制御弁が開い
た状態、すなわち内容物の充填時の状態を示す断面図で
ある。
【図5】図1に示す実施形態において吐出制御弁が半開
状態にあるとき、すなわち殺菌処理時の状態を示す断面
図である。
【図6】本発明に係る充填装置の他の実施形態を示す正
面断面図である。
【図7】図6の実施形態におけるスチーム温度の変動状
態を示すグラフである。
【図8】本発明に係る充填装置のさらに他の実施形態を
示す正面断面図である。
【図9】従来の充填装置を殺菌処理する時の様子を示す
正面図である。
【符号の説明】
1 内容物タンク 2 充填ノズル 3 流量計 4 内容物供給ライン 5 内容物搬送管 7 包装容器 8 吐出口 9 吐出制御弁 11 エアーシリンダ本体 12 ピストンロッド 13 エアーシリンダ 14 電磁弁 15 ノズル管壁 16 止め部材挿入用穴 17 止め部材 19,21,24 加熱用ヒータ 22 伸縮部材 23 補助管(スチーム通路形成用) 25 スチーム導入管 26 ドレンバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−113502(JP,A) 特開 昭56−113587(JP,A) 特開 平2−166091(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65B 3/00 B67C 3/00 B67C 3/28

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に配置した吐出制御弁を開位置と閉
    位置との間で開閉することによって吐出口から内容物を
    吐出する充填ノズルと、吐出制御弁よりも上流位置にお
    いて充填ノズルの内部へ内容物を導く内容物搬送管とを
    有する充填装置の殺菌方法において、 吐出制御弁を開位置と閉位置との間の中間位置である半
    開位置に置いた状態で、内容物搬送管を通して充填ノズ
    ルの内部にスチームを導入することを特徴とする充填装
    置の殺菌方法。
  2. 【請求項2】 吐出制御弁を開位置と閉位置との間で開
    閉することによって吐出口から内容物を吐出する充填ノ
    ズルと、吐出制御弁よりも上流位置において充填ノズル
    の内部へ内容物を導く内容物搬送管とを有する充填装置
    において、 内容物搬送管へスチームを供給するスチーム供給手段
    と、 吐出制御弁を殺菌時に、開位置と閉位置との間の中間位
    置であり、かつ、充填ノズル内に供給されるスチームの
    高温及び高圧を維持可能な半開位置に固定する弁半開位
    置保持手段とを有することを特徴とする充填装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の充填装置において、吐出
    制御弁はエアーシリンダによって開閉駆動され、そし
    て、上記弁半開位置保持手段は、エアーシリンダのピス
    トンロッドのストローク移動を規制する止め部材を有す
    ることを特徴とする充填装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の充填装置において、エア
    ーシリンダのピストンロッドはエアーシリンダ本体の後
    方側へ突出し、止め部材はピストンロッドの後端に当た
    ることによってそのピストンロッドのストローク移動を
    規制することを特徴とする充填装置。
  5. 【請求項5】 吐出制御弁を開位置と閉位置との間で開
    閉することによって吐出口から内容物を吐出する充填ノ
    ズルと、吐出制御弁よりも上流位置において充填ノズル
    の内部へ内容物を導く内容物搬送管とを有する充填装置
    の殺菌方法において、 充填ノズル及び内容物搬送管の少なくともいずれか一方
    を加熱すると共に吐出制御弁を連続して開閉移動させた
    状態の下で、内容物搬送管を通して充填ノズルの内部へ
    スチームを供給することを特徴とする充填装置の殺菌方
    法。
  6. 【請求項6】 吐出制御弁を開位置と閉位置との間で開
    閉することによって吐出口から内容物を吐出する充填ノ
    ズルと、吐出制御弁よりも上流位置において充填ノズル
    の内部へ内容物を導く内容物搬送管とを有する充填装置
    において、 内容物搬送管へスチームを供給するスチーム供給手段
    と、 充填ノズル及び内容物搬送管の少なくともいずれか一方
    を加熱するヒータと、 吐出制御弁を開閉駆動する弁開閉駆動手段とを有するこ
    とを特徴とする充填装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の充填装置において、ヒー
    タは、充填ノズル及び/又は内容物搬送管の外側に設け
    られることを特徴とする充填装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の充填装置において、ヒー
    タは、充填ノズル及び/又は内容物搬送管の内側に設け
    られることを特徴とする充填装置。
  9. 【請求項9】 請求項6記載の充填装置において、ヒー
    タは、充填ノズル及び/又は内容物搬送管の外側に設け
    られるスチーム通路と、そのスチーム通路を流れるスチ
    ームとを有することを特徴とするとする充填装置。
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