JP3444289B2 - 圧電素子を使用した駆動機構 - Google Patents

圧電素子を使用した駆動機構

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JP3444289B2
JP3444289B2 JP2001080967A JP2001080967A JP3444289B2 JP 3444289 B2 JP3444289 B2 JP 3444289B2 JP 2001080967 A JP2001080967 A JP 2001080967A JP 2001080967 A JP2001080967 A JP 2001080967A JP 3444289 B2 JP3444289 B2 JP 3444289B2
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浩幸 岡田
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ミノルタ株式会社
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子を用いた
駆動機構および、この駆動機構を用いたレンズ焦点調節
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電素子を用いた駆動機構として
は、図13に示すタイプのものが存在する。図13は駆
動機構の動作原理を説明する図である。
【0003】図13(a)に示した素子固定タイプの駆
動機構60aは、圧電素子63の伸縮方向一端が駆動部
材64の端部に接続され、他端が固定部材62に接続さ
れている。駆動部材64には被駆動部材65が摩擦力で
係合されており、駆動部材64に沿って移動することが
できる。
【0004】この駆動機構60aの圧電素子63に、例
えば、図13(c)に示すような鋸歯状波形の駆動電圧
70を印加する。まず、70aで示したように駆動電圧
を徐々に変化させるときは、圧電素子63が伸び、駆動
部材64が操出方向に移動する。これに伴って、被駆動
部材65は駆動部材64とともに移動する(図13
(a))。
【0005】次いで、70bに示すように駆動電圧を急
激に変化させると、圧電素子63は急激に縮み、駆動部
材64が戻り方向へ急速に移動する(図13(a)
)。このとき、被駆動部材65は駆動部材64との摩
擦に打ち勝ってその場にとどまり、移動しない。その結
果、駆動部材64に対して移動体は矢印69aで示した
ように操出方向へ移動する。
【0006】また、図13(b)に示した自走式タイプ
の駆動機構60bは、圧電素子63の伸縮方向一端が被
駆動部材65に接続され、他端が駆動部材64に接続さ
れている。駆動部材64は、固定部材62に摩擦結合さ
れており、固定部材62に沿って移動することができ
る。
【0007】この駆動機構60aの圧電素子63に、例
えば、図13(c)に示したような鋸歯状波形の駆動電
圧70を印加する。上記と同様に、70aで示したよう
に駆動電圧を徐々に変化させるときは、圧電素子63が
伸び、駆動部材64が固定部材との間の摩擦により移動
しない。これに伴って、被駆動部材65は操出方向へ移
動する(図13(b))。
【0008】次いで、70bに示すように駆動電圧を急
激に変化させると、圧電素子63は急激に縮み、被駆動
部材65はその場にとどまり、駆動部材64は固定部材
62との摩擦に打ち勝って、矢印6bで示したように操
出方向へ移動する。結果として、被駆動部材65は操出
方向に移動する(図13(b))。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図13(a)
に示した駆動機構では、被駆動部材を長い距離にわたっ
て移動させる場合は、摩擦結合している駆動部材を長く
する必要があった。しかし、駆動部材は完全な剛体では
ないため、長くしすぎると駆動できなくなり、被駆動部
材の移動範囲を大きくするには限界があった。
【0010】一方、図13(a)に示した駆動機構の例
として、特開平9−191665号公報には、移動長以
上の均一な面を持つ移動部材と摩擦結合した作用部材を
往復動させて移動部材を移動させるアクチュエータが開
示されている。しかし、このアクチュエータは移動範囲
全域において均一に摩擦結合させる必要があり、移動部
材に高い精度が要求される。また、作用部材の形状が複
雑なため、たわみなどが生じぶれのない往復動をさせる
のは困難である場合がある。
【0011】また、上記の構成の駆動機構では、一つの
駆動部材に対して、一つの圧電素子を使用する必要があ
り、被駆動部材が増えるにつれ、コストが増大する。
【0012】特開平11−265212号公報には、1
本の駆動棒に被駆動部材であるレンズホルダを2つ係合
させ、それぞれのレンズホルダを選択的に係止して移動
を阻止する係止機構を備えた駆動機構が開示されてい
る。
【0013】しかし、この駆動機構は被駆動部材を駆動
棒に沿って移動させるものであり、上述のように駆動棒
の長さがあまりに長くなると、被駆動部材を移動させる
ことができない。また、一方の被駆動部材について見れ
ば、他の被駆動部材が駆動棒に存在しているので、駆動
棒の全域に亘って移動させることはできない。
【0014】したがって、本発明が解決しようとする技
術的課題は、1つの圧電素子で複数の被駆動部材を広い
範囲で駆動できる圧電素子を使用した駆動機構を提供す
ることである。
【0015】
【課題を解決するための手段および作用・効果】本発明
は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の圧
電素子を使用した駆動機構を提供する。
【0016】圧電素子を用いた駆動機構は、圧電素子の
伸縮方向一端に固定された第1の被駆動部材と、前記圧
電素子の他端に固定された駆動部材に摩擦結合された第
2の被駆動部材と、前記第1および第2の被駆動部材の
それぞれの移動を選択的に阻止する保持手段とを有する
ことを基本的特徴とし、以下の構成により具体化され
る。
【0017】駆動機構は、移動ブロックが、ガイドに沿
って相対的に移動するタイプのものである。そして、駆
動機構は、圧電素子と、前記圧電素子の伸縮方向の一端
に固定された第1の被駆動部材と、前記圧電素子の他端
に固定された駆動部材と、前記駆動部材に対して摩擦結
合され前記圧電素子の伸縮によって前記駆動部材に沿っ
て移動する第2の被駆動部材とを備える、ガイドに沿っ
て相対的に移動する移動ブロックと、前記第1の被駆動
部材の前記ガイドに対する位置の固定・固定解除を切り
替える第1の保持手段と、前記第2の被駆動部材の前記
ガイドに対する位置の固定・固定解除を切り替える第2
の保持手段とを備え、前記第1および第2の被駆動部材
は、前記ガイドに沿って相対的に移動できるように前記
ガイドに係合されている。
【0018】上記構成において、移動ブロックは、2つ
の被駆動部材を備えている。第1の被駆動部材は、圧電
素子の伸縮方向一端に固定され、第2の被駆動部材は、
圧電素子の他端に固定された駆動部材に摩擦結合されて
いる。したがって、圧電素子が伸縮することによって、
駆動部材が振動し、第2の駆動部材と駆動部材との間に
すべりを生じさせることにより、第2の駆動部材を駆動
軸に沿って相対的に移動させることができる。
【0019】また、移動ブロックの第1および第2の被
駆動部材は、ガイドに係合されている。第1の保持手段
は、第1の被駆動部材のガイドに対する相対位置が変化
しないように第1の被駆動部材を固定するか、固定を解
除し移動可能にするかを切り替える。同様に、第2の保
持手段は、第2の被駆動部材のガイドに対する相対位置
が変化しないように第2の被駆動部材を固定するか、固
定を解除し移動可能にするかを切り替える。
【0020】第1の保持手段が第1の被駆動部材をガイ
ドに対して固定し、第2の被駆動部材をガイドに対して
固定解除の状態で圧電素子を駆動させると、第2の被駆
動部材が、ガイドおよび駆動部材に沿って移動する。
【0021】一方、第2の保持手段が第2の被駆動部材
をガイドに対して固定し、第1の被駆動部材をガイドに
対して固定解除の状態で圧電素子を駆動させると、第1
の被駆動部材が圧電素子および駆動部材とともにガイド
に沿って相対的に移動する。
【0022】このように、第1および第2の被駆動部材
の動きを適宜固定しつつ、移動ブロックの第1および第
2の被駆動部材の間隔の接離を繰り返すいわゆるインチ
ワーム動作によって移動ブロック全体をガイドに沿って
移動させることができる。この場合、ガイドには圧電素
子の振動は伝達せず駆動しないため、移動ブロックを長
い距離にわたって移動させることができる。
【0023】したがって、上記構成によれば、移動ブロ
ックを構成する第1および第2の被駆動部材をガイドに
沿って広い範囲で移動させることができるとともに、第
1および第2の被駆動部材を1つの圧電素子を用いて独
立してそれぞれに移動させることができる。
【0024】また、本発明は、以下の構成の圧電素子を
使用した駆動機構を提供する。
【0025】圧電素子を使用した駆動機構は、固定され
た第1の被駆動部材と、伸縮方向一端が前記第1の被駆
動部材に固定された圧電素子と、前記圧電素子の他端に
固定された駆動部材と、前記駆動部材に摩擦結合し前記
駆動部材に沿って移動可能な第2の被駆動部材と、前記
圧電素子への駆動電圧の印加を行って前記第2の被駆動
部材と前記駆動部材との間で滑りを生じさせ、前記第2
の被駆動部材を前記圧電素子の伸縮方向に前記駆動部材
に対して相対的に移動させる圧電素子駆動回路と、前記
第1の被駆動部材および第2の被駆動部材によって前記
第1の被駆動部材に対して移動可能に係合された移動式
ガイドと、前記第1の被駆動部材と一体に構成され、前
記第1の被駆動部材の前記移動式ガイドへの固定・固定
解除を切り替える第1の保持手段と、前記第2の被駆動
部材と一体に構成され、前記第2の被駆動部材の前記移
動式ガイドへの固定・固定解除を切り替える第2の保持
手段と、前記圧電素子駆動回路の前記圧電素子への前記
駆動電圧の印加、前記第1の保持手段の前記第2の被駆
動部材に対する固定・固定解除、および前記第2の保持
手段の前記第1の被駆動部材に対する固定・固定解除の
タイミングを制御する制御手段とを有する。
【0026】上記構成において、第1の被駆動部材に固
定されている圧電素子が圧電素子駆動回路による駆動電
圧の印加によって駆動することによって、第2の被駆動
部材は駆動部材に沿って移動する。また、第1および第
2の保持手段によって、それぞれ第1および第2の被駆
動部材は移動式ガイドに固定又は固定解除の状態を切り
替えられるように係合しており、固定解除の場合は、移
動式ガイドに沿って相対的に移動することができる。し
たがって、第1の保持手段によって第1の被駆動部材と
移動式ガイドとを固定し、第2の保持手段によって第2
の被駆動部材と移動式ガイドとの間を固定解除にした状
態で、圧電素子を駆動させると、第2の被駆動部材は、
単独で移動式ガイドおよび駆動部材に沿って移動する。
【0027】一方、第1の保持手段によって第1の被駆
動部材と移動式ガイドとの間を固定解除し、第2の保持
手段によって第2の被駆動部材と移動式ガイドとの間を
固定した状態で、圧電素子を駆動させると、固定された
第1の被駆動部材は動かず、それぞれ、第2の被駆動部
材は駆動部材に沿って、移動式ガイドは第1の被駆動部
材との相対的な位置関係を変化させるように、第2の被
駆動部材と移動式ガイドが一体となって移動する。した
がって、精密に移動式ガイドの位置決めをすることがで
きる。
【0028】また、第1の保持手段による第1の被駆動
部材の移動式ガイドへの固定・固定解除、第2の保持手
段による第2の被駆動部材の移動式ガイドへの固定・固
定解除タイミングをそれぞれ制御しつつ、圧電素子への
駆動電圧の印加のタイミングを制御して第1の被駆動部
材および第2の被駆動部材の間隔を変化させることによ
りインチワーム操作によって広範囲にわたり移動式ガイ
ドが移動する。
【0029】したがって、上記構成によれば、移動式ガ
イドを広い範囲にわたって精密に移動させることができ
る。また、第1および第2の被駆動部材の間隔を駆動部
材の長さの範囲で可変にすることができ、1つの圧電素
子で2つの部材を駆動させることができる。
【0030】また、本発明は、次の構成の圧電素子を使
用した駆動機構を提供する。
【0031】圧電素子を使用した駆動機構は、圧電素子
と、前記圧電素子の伸縮方向一端に固定された第1の被
駆動部材と、前記圧電素子の他端に固定された駆動部材
と、前記駆動部材に摩擦結合し前記駆動部材に沿って移
動可能な第2の被駆動部材と、前記圧電素子への駆動電
圧の印加を行って前記第2の被駆動部材と前記駆動部材
との間で滑りを生じさせ、前記第2の被駆動部材を前記
圧電素子の伸縮方向に前記駆動部材に対して相対的に移
動させる圧電素子駆動回路と、前記第1の被駆動部材お
よび第2の被駆動部材に固定および固定解除を切り替え
られるように係合されたガイドと、前記第1の被駆動部
材の前記ガイドへの固定および固定解除を切り替える第
1の保持手段と、前記第2の被駆動部材の前記ガイドへ
の固定および固定解除を切り替える第2の保持手段と、
前記圧電素子駆動回路の前記圧電素子への前記駆動電圧
の印加、前記第1の保持手段の前記第2の被駆動部材に
対する固定および固定解除、および前記第2の保持手段
の前記第1の被駆動部材に対する固定および固定解除の
タイミングを制御する制御手段とを有する。
【0032】上記構成において、第1の被駆動部材に固
定されている圧電素子が圧電素子駆動回路による駆動電
圧の印加によって駆動することによって、第2の被駆動
部材は駆動部材に沿って移動する。また、第1および第
2の被駆動部材は、ガイドに係合しており、第1および
第2の保持手段によって、それぞれガイドへ固定又は固
定解除の状態を切り替えられるようになっている。固定
解除の場合は、それぞれがガイドに沿って相対的に移動
することができる。したがって、第1の保持手段によっ
て第1の被駆動部材とガイドとを固定し、第2の保持手
段によって第2の被駆動部材とガイドとの間を固定解除
にした状態で、圧電素子を駆動させると、第2の被駆動
部材は、単独でガイドおよび駆動部材に沿って移動す
る。
【0033】一方、第1の保持手段によって第1の被駆
動部材とガイドとの間を固定解除し、第2の保持手段に
よって第2の被駆動部材とガイドとの間を固定した状態
で、圧電素子を駆動させると、第1の被駆動部材および
これに固定されている圧電素子、駆動部材は、ガイドに
沿って移動する。
【0034】したがって、第1の被駆動部材および第2
の被駆動部材を上記のような操作によって移動させるた
めに、制御手段は、圧電素子の駆動電圧の印加、第1の
保持手段による第1の被駆動部材のガイドへの固定・固
定解除、第2の保持手段による第2の被駆動部材のガイ
ドへの固定・固定解除タイミングをそれぞれ制御する。
また、この操作を繰り返すことにより、第1の被駆動部
材および第2の被駆動部材をインチワーム操作によっ
て、ガイドに沿って移動させることができる。
【0035】したがって、上記構成によれば、広い範囲
にわたって移動させることができる。また、第1および
第2の被駆動部材の間隔を駆動部材の長さの範囲で可変
にすることができ、1つの圧電素子で2つの部材を駆動
させることができる。
【0036】本発明の圧電素子を使用した駆動機構は、
具体的には以下の態様で用いることができる。
【0037】圧電素子を使用した駆動機構は、レンズ焦
点調節装置に好適に用いることができ、レンズ焦点調節
装置は、前記第1の被駆動部材および第2の駆動部材に
それぞれレンズを取りつけ、前記第1の保持手段の動作
で焦点距離の切り替えを行い、前記第2の保持手段の動
作で焦点調節を行う。
【0038】上記構成によれば、第1の被駆動部材およ
び第2の被駆動部材に取りつけられたそれぞれのレンズ
が独立してそれぞれ移動することができ、それぞれのレ
ンズを用いて焦点距離の切り替えおよび焦点の調節を行
うことができる。
【0039】上記レンズ焦点調整機構において、好まし
くは、前記制御手段は、焦点距離の切り替え操作に際し
て、前記第2の保持手段の動作と前記第1の保持手段の
動作とを交互に行うように制御する。
【0040】上記構成によれば、1つの焦点距離の切り
替え操作において、前記第2の保持手段の動作と前記第
1の保持手段の動作とを交互に行うことにより、焦点調
節に対応する第1の被駆動部材の移動と焦点距離切り替
えに対応する第2の被駆動部材の移動が経時的に分割し
て交互に行われる。したがって、ピントがあったままで
焦点距離の切り替え操作をすることができ、違和感を少
なくすることができる。
【0041】上記レンズ焦点調整機構において、好まし
くは、前記制御手段は、焦点距離の切り替えに際して、
第2の保持手段による焦点調節を最終動作とするように
制御する。
【0042】上記構成によれば、ズーム倍率を変えると
ピントが変化するバリフォーカルであっても問題を生じ
ることがない。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態に係る
圧電アクチュエータを用いた駆動機構について、図面を
参照しながら説明する。
【0044】図1に本発明の第1実施形態に係る駆動装
置の構成を示す。図1(b)に示すように、駆動装置1
は、第1の被駆動部材である固定されたL字型のベース
11と、伸縮方向の一端がベース11に固定された圧電
アクチュエータ5と、圧電アクチュエータ5の他端に固
定された駆動軸4と、駆動軸4に摩擦結合された第2の
被駆動部材である移動部12とを有する移動ブロック2
に対して、移動式ガイド6が移動するものである。駆動
軸4における移動部12の位置を検知するために、移動
部12の下部に着磁板16と、ベース11にMR素子1
8が設けられている。着磁板16は移動部12の動きと
一体となって移動し、その下部に位置するMR素子18
によって駆動軸4における移動部12の位置が検出され
る。
【0045】第1の保持部8は、ベース11と一体とし
て構成され、移動式ガイド6と係合している。また、第
2の保持部10は、移動部12と一体として構成され、
移動式ガイド6と係合している。図1(a)に示すよう
に、第1および第2の保持部8,10は、移動式ガイド
6を通すための開口52が設けられており、その開口5
2に電磁石58に取りつけられた押え板56が設けられ
ている。押え板56は、電磁石駆動回路30による電磁
石58への電圧の印加により移動式ガイド6方向に対し
て接離可能に設けられており、押え板56が移動式ガイ
ド6を押えるように持ち上げられたとき第1および第2
の保持部8,10が移動式ガイドに固定され、結果とし
て、ベース11と移動部12の移動式ガイド6に対する
位置が変化することが阻止される。本実施形態では、電
磁石駆動回路30から第1および第2の保持部8,10
に電圧が印加されていないとき、押え板56は移動式ガ
イド6に押えつけられた状態になっており、第1および
第2の保持部8,10と移動式ガイドとは固定される。
一方、電圧が印加されると押え板56は下がり、第1お
よび第2の保持部8,10は移動式ガイド6に対して解
放される。
【0046】圧電アクチュエータ5は、圧電アクチュエ
ータ駆動回路31からの駆動電圧をの印加により伸び、
電圧を停止させると縮む。圧電アクチュエータに鋸歯状
波形の駆動電圧を印加することにより駆動軸4が振動す
る。圧電アクチュエータに印加される駆動電圧として、
例えば、鋸歯状波形のものが印加されたとすると、駆動
電圧を徐々に変化させるときは、圧電アクチュエータ5
がゆっくりと変化し、駆動軸4がゆっくり移動する。こ
れに伴って、移動部12は駆動軸4とともに移動する。
次いで、駆動電圧が急激に変化すると、圧電アクチュエ
ータ5は急激に変化し、駆動軸4が急速に移動する。こ
のとき、移動部12は駆動軸4との摩擦に打ち勝ってそ
の場にとどまり、移動しない。その結果、駆動軸4に対
して移動部12は、その位置を移動する。移動部12を
逆方向に移動させたい場合は、駆動電圧の波形を変える
ことで切り替えることができる。
【0047】このとき、移動部12の位置は上述のよう
にMR素子18で検知され、制御回路32に送信され
る。
【0048】移動部12の駆動軸4に対する移動に伴っ
て、第1および第2の保持部8,10に適宜電圧を印加
させ、移動式ガイド6とベース11または移動部12と
の固定・解放を切り替えることによって、移動式ガイド
6を広範囲にわたり移動させることができる。具体的に
は、第1の保持部8の電圧を停止し、ベース11と移動
式ガイド6を固定させる一方、第2の保持部10に電圧
を印加し、移動部12と移動式ガイド6を解放した場
合、圧電アクチュエータ5に駆動電圧を印加すると、移
動部12は駆動軸4に沿ってが単独で移動する。一方、
第1の保持部8に電圧を印加し、ベース11と移動式ガ
イド6を解放させ、第2の保持部10に電圧を停止し、
移動部12と移動式ガイド6を固定した場合、圧電アク
チュエータ5に駆動電圧を印加すると移動部12は駆動
軸4に沿って移動式ガイドと一体として移動する。これ
らの操作を繰り返すことにより移動式ガイドを、インチ
ワーム動作によって広い範囲にわたり矢印79に示すよ
うにその軸方向に移動させることができる。このよう
に、圧電アクチュエータ5への駆動電圧の印加、第1お
よび第2の保持部への電圧の印加のタイミングは制御回
路32により制御される。制御回路32が移動式ガイド
を右方向に移動させるか左方向に移動させるかの切り替
えは、スイッチ36によって行い、制御回路32があら
かじめ記憶された手順にしたがって次のように処理を行
う。
【0049】図2に、移動式ガイド6の移動における操
作手順を説明する図を示す。図2では、移動式ガイド6
を移動ブロック2に対して図の右向きに移動させる場合
について説明する。移動式ガイド6を左向きに移動させ
たい場合は、逆の手順を行えば良い。
【0050】図2(a)では、移動部12が駆動軸4に
対して、最も圧電アクチュエータ側5に位置している。
このとき、第1の保持部8および第2の保持部10はと
もに移動式ガイド6の移動を阻止するため、固定状態に
ある。(b)では、第1の保持部8が解放状態となり、
ベース11と移動式ガイドとの間の固定が解除される。
このとき、例えば、駆動軸4がゆっくり伸びて急激に縮
むような鋸歯状形の駆動電圧を圧電アクチュエータ5に
印加することにより、移動部12は矢印84に示すよう
に右方向に移動する。このとき移動部12と移動式ガイ
ド6は第2の保持部10によって固定されているため、
移動式ガイド6も移動部12とともに右方向に移動す
る。移動部12が駆動軸4の先端まで移動すると
(c)、圧電アクチュエータ5への電圧の印加を停止す
る。次いで、第1および第2の保持部8,10を固定状
態とし(d)、ベース11および移動部12と移動式ガ
イド6とを固定す。(e)では、第2の保持部を解放状
態とし、圧電アクチュエータ5に移動部12が左側に移
動するような駆動電圧を印加する。すると、移動部12
は駆動軸4に沿って矢印85に示すように単独で移動す
る。移動部12が駆動軸4の根元部分まで移動し圧電ア
クチュエータ5に最接近すると(f)、圧電アクチュエ
ータ5への駆動電圧の印加を停止する。以下、この手順
を繰り返すことにより、移動式ガイドは右方向に広範囲
で移動することができる。
【0051】図3に駆動装置が図2に示す動作をする場
合における制御回路の制御フローを示す。まず、右移動
のためのスイッチ(SR)36が操作されることによ
り、第1の保持部の電磁石58に電圧が印加される(#
301)。このときベース11と移動式ガイド6との固
定は解除される(図2の(a)に相当)。そして、圧電
アクチュエータ5に移動部12を右に移動させる(圧電
アクチュエータから遠ざける)ような駆動電圧を印加す
る(アクチュエータ正駆動)(#302)(図2の
(b)に相当)。
【0052】所定の時間経過ごとに、制御回路は、MR
素子18からの信号に基づいて移動部12の位置を確認
し、移動部12が駆動軸4に対して最先端に位置するか
どうかを判断する(#303)。最先端にない場合は、
スイッチSRが引き続き押されているかどうかを判断し
(#311)、スイッチSRが押されている場合は、引
き続きアクチュエータの正駆動を維持する。このループ
(#303,#311)を繰り返しにより、移動部12
が最先端まで移動したことが検出されたとき、アクチュ
エータの駆動を停止する(#304)(図2の(c)に
相当)。
【0053】次いで、電磁石1に電圧の印加を停止し
(#305)、ベース11と移動式ガイド6とを固定す
る(図2の(d)に相当)。また、電磁石2に電圧を印
加(#306)して、移動部12と移動式ガイド6との
固定を解除する。次いで、アクチュエータ5に移動部1
2が左側に移動するように駆動電圧を印加し(#30
7)、移動部12を圧電アクチュエータに近づく方向に
移動させる(アクチュエータ負駆動)(図2の(e)に
相当)。
【0054】所定の時間経過ごとに、制御回路は、MR
素子18からの信号に基づいて移動部12の位置を確認
し、移動部12が駆動軸4に対して圧電アクチュエータ
に最接近しているかどうかを判断する(#308)。最
接近していない場合は、スイッチSRが引き続き押され
ているかどうかを判断し(#312)、スイッチSRが
押されている場合は、引き続きアクチュエータの負駆動
を維持する。このループ(#308,#312)を繰り
返し、移動部12が最接近したことが検出されると、ア
クチュエータの駆動を停止し(#309)(図2の
(f)に相当)、電磁石2への電圧を印加する(#31
1)(図2の(a))に相当)。
【0055】以下、ステップ#301から#310まで
のステップが繰り返され、移動ガイドを任意の位置まで
移動させる。スイッチSR36が切断されたとき(#3
11、#312)、アクチュエータ5は駆動を停止し
(#313)、次いで電磁石1,2への電圧の印加を停
止する(#314)。
【0056】次に、本発明の第2実施形態に係る焦点調
節装置について説明する。図4に本発明の第2実施形態
に係る焦点調節装置の構成を示す。図4に示すように、
焦点調節装置50は、ボディ3の内部に設けられたガイ
ド6aと、圧電アクチュエータ5aの伸縮方向一端に設
けられた第1の移動部11aと、圧電アクチュエータ5
aの他端に固定された駆動軸4aに摩擦結合された第2
の移動部12aを含む移動ブロック2aとを含んでい
る。ガイド6aは、光軸が撮像素子中心に一致するよう
な方向にのみレンズが動けるようにガイドする。第1お
よび第2の移動部11a,12aには、それぞれズーム
レンズ20およびフォーカスレンズ22を取りつけるた
めの第1および第2の枠(13a,13b,14a,1
4b)が設けられている。第1の枠(13a,13
b)、フォーカスレンズ20とは第1の移動部の動きに
合わせて一体となって移動する。同様に、第2の枠(1
4a,14b),ズームレンズ22とは第2の移動部1
2aの動きに合わせて一体となって移動する。なお、ズ
ームレンズとフォーカスレンズの位置は設計に応じて適
宜逆にしてもよい。
【0057】ボディ3には、被写体光を撮像するための
CCDなどの撮像素子24が設けられている。また、ボ
ディには、第1および第2の電磁石26,28が設けら
れており、このそれぞれには、第1および第2の被駆動
部材を移動しないように固定するためのそれぞれ押え板
8a,10aが取りつけられている。第1および第2の
電磁石26,28には電圧を印加、停止するための駆動
回路30aが設けられている。駆動回路30aにより電
磁石26,28に電圧が印加されている場合は、図4に
示すように電磁石26,28はそれぞれの押え板8a,
10aを第1および第2の被駆動部材に押し付けないよ
うに収納し、第1および第2の被駆動部材はガイド6a
に沿って自由に移動できる。一方、電圧が印加されてい
ない場合は、電磁石26,28はそれぞれの押え板8
a,10aを第1および第2の被駆動部材に押し付け、
第1および第2の被駆動部材を固定し、ガイドに沿った
移動を阻止する。
【0058】第1および第2の枠13b,14bの上部
には、第1および第2の着磁板15,16がそれぞれ設
けられている。また、ボディ3には第1および第2のM
R素子17,18が設けられており、着磁板15,16
の移動量に応じたパルスを出力することによって、第1
および第2の被駆動部材の位置を検出することができる
ように構成されている。第1および第2のMR素子から
の信号は、制御回路32aに送られ、焦点調節操作にお
いて用いられる。制御回路32aはスイッチ36aの操
作に応じて、第1および第2の電磁石26,28への電
圧印加、圧電アクチュエータ5aへの駆動電圧の印加の
タイミングについて駆動回路30aに対して制御を行
う。
【0059】また、焦点調節装置50には、オートフォ
ーカス回路34が設けられており、フォーカシングにお
いて用いられる。
【0060】次に、本実施形態に係る焦点調節装置がレ
ンズをどのように駆動させるのかを説明する。フォーカ
スレンズ22を移動させる場合には、図5(a)に示す
ように、押え板8aによって、第1の移動部11aが固
定されており、移動することができない。一方、第2の
移動部12aは押え板10aによって固定がされていな
い解放状態にある。この状態で圧電アクチュエータ5a
に駆動回路30aにより駆動電圧を印加すると、駆動軸
4aが振動し、移動部12aが駆動軸4aに沿って移動
する。したがって、フォーカスレンズ22は矢印80,
81に示す方向に移動する。フォーカスレンズ22の移
動方向は、圧電アクチュエータ5aに印加される駆動電
圧の波形によって変化させることができる。
【0061】一方、ズームレンズ20を移動させる場合
には、図5(b)に示すように、押え板10aによっ
て、第2の移動部12aが固定されており、移動するこ
とができない。一方、第1の移動部11aは押え板8a
によって固定がされていない解放状態にある。この状態
で圧電アクチュエータ5aに駆動回路30aにより駆動
電圧を印加すると、駆動軸4aが振動し、第1の移動体
11aが圧電アクチュエータ5a駆動軸4aとともに、
第2の移動体に対して移動する。したがって、ズームレ
ンズ20は矢印82,83に示す方向に移動する。ズー
ムレンズ20の移動方向は、上記と同様に圧電アクチュ
エータ5aに印加される駆動電圧の波形を変化させるこ
とによって変化させることができる。
【0062】図6は、レンズ焦点距離とズームレンズと
フォーカスレンズが取りうる位置との関係を示すグラフ
である。本実施形態では、ズームレンズ20は焦点距離
を切り替えるために、ワイド(W)、ミドル(M)、テ
レ(T)の3段階に切り替え可能になっている。レンズ
焦点距離がワイドのときは、ズームレンズ20は、レン
ズ位置1.1に存在し、フォーカスレンズ22は1.2
の範囲内のオートフォーカス回路34により出力された
被写体距離に応じた位置に停止させられる。レンズ焦点
距離がミドルのときは、ズームレンズ20は、レンズ位
置2.1に存在し、フォーカスレンズ22は2.2の範
囲内の被写体距離に応じた位置に停止させられる。同様
に焦点距離がテレの場合には、ズームレンズ20は、レ
ンズ位置3.1に存在し、フォーカスレンズ22は3.
2の範囲内の被写体距離に応じた位置に停止させられ
る。
【0063】図7に、ワイド位置にズームレンズ20が
ある状態でスイッチ36aが押され、ズームレンズ20
がワイド位置からミドル位置に移動する場合の処理の流
れを示す。スイッチ(ST)36aが押され、制御回路
32aに信号が伝わると、第2の電磁石28に電圧が印
加され(#701)、第2の被駆動部材11を解放す
る。次いで、ズームレンズ20が取りつけられている第
1の移動部11aの移動可能範囲を広げるため、一度第
2の移動部を先端に移動させる。このため、駆動回路3
0aにより、圧電アクチュエータ5aに被駆動部材12
を圧電アクチュエータ5aに対して遠ざけるように移動
させる駆動電圧(アクチュエータ正駆動)を印加する
(#702)。所定の時間ごとに、第1および第2のM
R素子17,18からのパルスにより、第2の移動部1
2aが駆動軸4aの先端に位置するか否かを判断し(#
703)、最先端に移動するまでこの処理を繰り返す。
第2の移動部12aが駆動軸4aの最先端まで移動する
と、圧電アクチュエータ5aに電圧の印加を停止しアク
チュエータの駆動を停止させ、(#704)。第2の電
磁石への電圧の印加を停止させ(#705)第2の移動
部12aを固定する。
【0064】次いで、第1の電磁石へ電圧を印加し(#
706)、第1の駆動部材の固定を解除した状態で、圧
第1の移動体が第2の移動部12aに近づくように圧電
アクチュエータ5aに駆動電圧を印加する(アクチュエ
ータ負駆動)(#707)。このとき、第2の移動部1
2aが固定されているので、第1の移動部11aが駆動
軸4aとともに、第2の移動部へ近づくように移動す
る。そして、所定時間経過ごとにズームレンズ20が
2.1の距離あるか否かを判断し(#708)、この動
作をズームレンズ20が2.1の距離に移動するまで繰
り返す。ズームレンズ20が2.1の位置に移動する
と、圧電アクチュエータ5aへの駆動電圧の印加を停止
させ(#709)、また、第1の電磁石26に電圧の印
加を停止させ(#710)て固定し、続くフォーカシン
グのために第2の電磁石28に電圧を印加(#711)
し固定解除させる。
【0065】次いで、オートフォーカス回路34からの
距離データに基づいて、フォーカスレンズ22を適当な
位置に移動するまで圧電アクチュエータ5aを駆動させ
る(#712)。フォーカスレンズ22が適当な位置ま
で移動すると、第2の電磁石28への電圧の印加を停止
し(#713)、第2の移動部12aを固定する。
【0066】図8に、ミドル位置にズームレンズ20が
ある状態でスイッチ(ST)36aが押され、ズームレ
ンズ20がミドル位置からテレ位置に移動する場合の処
理の流れを示す。この処理の流れは、ズームレンズ20
の停止位置がステップ8083.1になることを除い
て、図7に示した処理の流れとほとんど一致している。
なお、ワイド位置にズームレンズ20がある状態でスイ
ッチ(ST)36aが押され、ズームレンズ20がワイ
ド位置からテレ位置に移動する場合の処理の流れは図8
と一致する。
【0067】図9に、テレ位置にズームレンズ20があ
る状態でスイッチ(SW)36aが押され、ズームレン
ズ20がテレ位置からミドル位置に移動する場合の処理
の流れを示す。スイッチ(SW)36aが押され、制御
回路32aに信号が伝わると、第2の電磁石28に電圧
が印加され(#901)、第2の被駆動部材11を解放
する。次いで、ズームレンズ20が取りつけられている
第1の移動部11aの移動可能範囲を広げるため、一度
第2の移動部を圧電アクチュエータ5aに最接近させ
る。駆動回路30aにより、圧電アクチュエータ5aに
被駆動部材12を圧電アクチュエータ5aに対して近づ
けるように移動させる駆動電圧(アクチュエータ負駆
動)を印加する(#902)。所定の時間が経過ごと
に、第1および第2のMR素子17,18からのパルス
により、第2の移動部12aが圧電アクチュエータ5a
に最接近しているか否かを判断(#903)し、最接近
するまでこの作業を繰り返す。第2の移動部12aが圧
電アクチュエータ5aに最接近すると、圧電アクチュエ
ータ5aへの電圧の印加を停止して駆動を停止させ、
(#904)。第2の電磁石への電圧の印加を停止させ
(#905)第2の移動部12aを固定する。
【0068】次いで、第1の電磁石へ電圧を印加し(#
906)、第1の駆動部材の固定を解除した状態で、圧
第1の移動体が第2の移動部12aに近づくように圧電
アクチュエータ5aに駆動電圧を印加する(アクチュエ
ータ正駆動)(#907)。このとき、第2の移動部1
2aが固定されているので、第1の移動部11aが駆動
軸4aとともに、第2の移動部から遠ざかるように移動
する。そして、所定時間経過ごとにズームレンズ20が
2.1の距離あるか否かを判断し(#908)、この動
作をズームレンズ20が2.1の距離に移動するまで繰
り返す。ズームレンズ20が2.1までの距離に移動す
ると、圧電アクチュエータ5aへの駆動電圧の印加を停
止させ(#909)、また、第1の電磁石26に電圧の
印加を停止させ(#910)て固定し、続くフォーカシ
ングのために第2の電磁石28に電圧を印加(#71
1)し、第2の移動部12aの固定を解除させる。
【0069】次いで、オートフォーカス回路34からの
距離データに基づいて、フォーカスレンズ22を適当な
位置に移動するまで圧電アクチュエータ5aに電圧を印
加して駆動させる(#912)。フォーカスレンズ22
が適当な位置まで移動すると、第2の電磁石28への電
圧の印加を停止し(#913)、第2の移動部12aを
固定する。
【0070】図10に、ミドル位置にズームレンズ20
がある状態でスイッチ(SW)36aが押され、ズーム
レンズ20がミドル位置からワイド位置に移動する場合
の処理の流れを示す。この処理の流れは、ステップ10
08において、ズームレンズ20の停止位置が1.1に
なることを除いて、図9に示した処理の流れとほとんど
一致している。なお、テレ位置にズームレンズ20があ
る状態でスイッチ(SW)36aが押され、ズームレン
ズ20がテレ位置からワイド位置に移動する場合の処理
の流れは図10と一致する。
【0071】図7から図10に示した焦点距離切り替え
の手段は、先にズームレンズ20を目的位置まで移動さ
せ、その後に、フォーカスレンズ22を移動させフォー
カシングを行うように処理がなされている。一方、焦点
距離切り替えの操作における処理の変形例として、焦点
距離の切り替え操作に際して、ズームレンズ20の移動
とフォーカスレンズ22の移動とを時分割的に交互に行
うように制御することもできる。図11および図12に
この場合の処理のフローを示す。図11および図12で
は、ワイド位置にズームレンズ20がある状態でスイッ
チ36aが押され、ズームレンズ20がワイド位置から
ミドル位置に移動する場合について説明する。
【0072】本処理のフローにおいて、ステップ110
1からステップ1106までは、図7におけるステップ
701からステップ706までと共通する。
【0073】ステップ1107において、ズームレンズ
の移動のために圧電アクチュエータ5aが駆動している
最中に、第1の移動部11aが所定量移動したか否かに
ついて判断し(#1108)、所定量移動するまで、圧
電アクチュエータ5aに駆動電圧を印加する。第1の移
動部11aが所定量移動すると、圧電アクチュエータ5
aへの駆動電圧の印加を停止し(#1109)、第1の
移動部11aを停止させる。
【0074】次に、ズームレンズ20が所定量移動する
と、一度ズームレンズの移動を停止させ、フォーカスレ
ンズ22の移動を行う。このようにズーミングとフォー
カシングを交互に行うように制御することによって、フ
ォーカスがあった状態で焦点距離の切り替え操作を行う
ことができる。次いで、第1の電磁石26に電圧の印加
を停止させ(#710)て固定し、フォーカスレンズが
所定の位置に位置しているか、すなわちフォーカシング
が完了しているか否かを判断する(#1202)。フォー
カシングが完了している場合は、以下の処理は行われ
ず、すぐにズームレンズが2.1の位置に存在するか、
すなわちズーミングが完了しているかの判断を行う(#
1207)。フォーカシングが完了していない場合は、
続くフォーカシングのために第2の電磁石28に電圧を
印加(#1203)し、第2の移動部12aの固定を解
除させる。
【0075】次いで、オートフォーカス回路34からの
距離データに基づいて、フォーカスレンズ22を所定量
移動しているかを判断(#1205)しながら、所定量
移動するまで圧電アクチュエータ5aを駆動させる。フ
ォーカスレンズ22が所定量移動すると、第2の電磁石
28への電圧の印加を停止し(#1206)、第2の移
動部12aを固定する。その後、ズームレンズ20が
2.1の位置に存在するか否かを判断し(#120
7)、ズームレンズがこの位置に移動するまで、ステッ
プ#1106から#1207までの処理を繰り返す。ズ
ーミングが完了すると、最後にフォーカシングが完了し
ているかを判断し(#1208)、フォーカシングが完
了するまでステップ#1203から#1208までの処
理を繰り返す。
【0076】このように、ズーミングとフォーカシング
を交互に行う場合、フォーカシングを最終動作とするよ
うに制御することによって、ズーム倍率を変えるとピン
トが変化するバリフォーカルであっても問題を生じるこ
とがない。
【0077】以上説明したように、本発明の圧電素子を
使用した駆動機構は、1つの圧電素子によって2つの被
駆動部材を駆動させることができるとともに、この2つ
の被駆動部材の移動を利用したインチワーム操作によっ
て、広い範囲を移動させることができる。
【0078】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る圧電素子を用い
た駆動機構の構成を示す概略図である。
【図2】 移動式ガイド6の移動における操作手順を説
明する図である。
【図3】 駆動装置の動作時おける制御回路の制御フロ
ーである。
【図4】 本発明の第2実施形態に係る焦点調節装置の
構成を示す概略図である。
【図5】 レンズの駆動機構を説明する概略図である。
【図6】 レンズ焦点距離とズームレンズとフォーカス
レンズが取りうる位置との関係を示すグラフである。
【図7】 ズームレンズがワイド位置からミドル位置に
移動する場合の処理の流れを示すフロー図である。
【図8】 ズームレンズがミドル位置からテレ位置に移
動する場合の処理の流れを示すフロー図である。
【図9】 ズームレンズがテレ位置からミドル位置に移
動する場合の処理の流れを示すフロー図である。
【図10】 ズームレンズがミドル位置からワイド位置
に移動する場合の処理の流れを示すフロー図である。
【図11】 ズームレンズがワイド位置からミドル位置
に移動する場合の処理の流れの変形例を示すフロー図で
ある。
【図12】 ズームレンズがワイド位置からミドル位置
に移動する場合の処理の流れの変形例を示すフロー図で
ある。
【図13】 従来の駆動機構の動作原理を説明する図で
ある。
【符号の説明】 1 駆動装置 2,2a 移動ブロック 3 ボディ 4,4a 駆動軸(駆動部材) 5,5a 圧電アクチュエータ(圧電素子) 6 移動式ガイド 6a ガイド 8 第1の保持部 8a 第1の押え板 10 第2の保持部 10a 第2の押え板 11 ベース(第1の被駆動部材) 11a 第1の移動部(第1の被駆動部材) 12 移動部(第2の被駆動部材) 12a 第2の移動部(第2の被駆動部材) 13a,13b 第1の枠 14a,14b 第2の枠 15 着磁版 16 着磁版 18 MR素子 20 ズームレンズ 22 フォーカスレンズ 24 撮像素子 26 第1の電磁石 28 第2の電磁石 30 電磁石駆動回路 30a 駆動回路 31 圧電アクチュエータ駆動回路(圧電素子駆動回
路) 32,32a 制御回路 34 オートフォーカス回路 36,36a スイッチ 52 開口 56 押え板 58 電磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−107440(JP,A) 特開 平6−141561(JP,A) 特開 平10−23771(JP,A) 特開 平9−247968(JP,A) 特開 平11−155292(JP,A) 特開 平11−69847(JP,A) 特開 平6−226579(JP,A) 特開 平11−265212(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00 G02B 7/04 G02B 7/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧を印加されて伸縮する圧電素子と、
    前記圧電素子の伸縮方向の一端に固定された第1の被駆
    動部材と、前記圧電素子の他端に固定された駆動部材
    と、前記駆動部材に対して摩擦結合され前記圧電素子の
    伸縮によって前記駆動部材に沿って移動する第2の被駆
    動部材とを備える、ガイドに沿って相対的に移動する移
    動ブロックと、 前記第1の被駆動部材の前記ガイドに対する位置の固定
    ・固定解除を切り替える第1の保持手段と、 前記第2の被駆動部材の前記ガイドに対する位置の固定
    ・固定解除を切り替える第2の保持手段とを備え、 前記第1および第2の被駆動部材は、前記ガイドに沿っ
    て相対的に移動できるように前記ガイドに係合されたこ
    とを特徴とする、圧電素子を使用した駆動機構。
  2. 【請求項2】 固定された第1の被駆動部材と、 伸縮方向一端が前記第1の被駆動部材に固定された圧電
    素子と、 前記圧電素子の他端に固定された駆動部材と、 前記駆動部材に摩擦結合し前記駆動部材に沿って移動可
    能な第2の被駆動部材と、 前記圧電素子への駆動電圧の印加を行って前記第2の被
    駆動部材と前記駆動部材との間で滑りを生じさせ、前記
    第2の被駆動部材を前記圧電素子の伸縮方向に前記駆動
    部材に対して相対的に移動させる圧電素子駆動回路と、 前記第1の被駆動部材および第2の被駆動部材によって
    前記第1の被駆動部材に対して移動可能に係合された移
    動式ガイドと、 前記第1の被駆動部材と一体に構成され、前記第1の被
    駆動部材の前記移動式ガイドへの固定・固定解除を切り
    替える第1の保持手段と、 前記第2の被駆動部材と一体に構成され、前記第2の被
    駆動部材の前記移動式ガイドへの固定・固定解除を切り
    替える第2の保持手段と、 前記圧電素子駆動回路の前記圧電素子への前記駆動電圧
    の印加、前記第1の保持手段の前記第2の被駆動部材に
    対する固定・固定解除、および前記第2の保持手段の前
    記第1の被駆動部材に対する固定・固定解除のタイミン
    グを制御する制御手段とを有することを特徴とする圧電
    素子を使用した駆動機構。
  3. 【請求項3】 圧電素子と、 前記圧電素子の伸縮方向一端に固定された第1の被駆動
    部材と、 前記圧電素子の他端に固定された駆動部材と、 前記駆動部材に摩擦結合し前記駆動部材に沿って移動可
    能な第2の被駆動部材と、 前記圧電素子への駆動電圧の印加を行って前記第2の被
    駆動部材と前記駆動部材との間で滑りを生じさせ、前記
    第2の被駆動部材を前記圧電素子の伸縮方向に前記駆動
    部材に対して相対的に移動させる圧電素子駆動回路と、 前記第1の被駆動部材および第2の被駆動部材に固定お
    よび固定解除を切り替えられるように係合されたガイド
    と、 前記第1の被駆動部材の前記ガイドへの固定および固定
    解除を切り替える第1の保持手段と、 前記第2の被駆動部材の前記ガイドへの固定および固定
    解除を切り替える第2の保持手段と、 前記圧電素子駆動回路の前記圧電素子への前記駆動電圧
    の印加、前記第1の保持手段の前記第2の被駆動部材に
    対する固定および固定解除、および前記第2の保持手段
    の前記第1の被駆動部材に対する固定および固定解除の
    タイミングを制御する制御手段とを有することを特徴と
    する圧電素子を使用した駆動機構。
  4. 【請求項4】 前記第1の被駆動部材および第2の駆動
    部材にそれぞれレンズを取りつけ、前記第2の保持手段
    の動作で焦点調節を行い、前記第1の保持手段の動作で
    焦点距離の切り替えを行うことを特徴とする、請求項3
    に記載の圧電素子を使用した駆動機構を用いたレンズ焦
    点調節装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、焦点距離の切り替え操
    作に際して、前記第2の保持手段の動作と前記第1の保
    持手段の動作とを交互に行うように制御することを特徴
    とする請求項4記載のレンズ焦点調節装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、焦点距離の切り替えに
    際して、第2の保持手段による焦点調節を最終動作とす
    るように制御することを特徴とする請求項5記載のレン
    ズ焦点調節装置
  7. 【請求項7】 圧電素子の伸縮方向一端に固定された第
    1の被駆動部材と、前記圧電素子の他端に固定された駆
    動部材に摩擦結合された第2の被駆動部材と、前記第1
    および第2の被駆動部材のそれぞれの移動を選択的に阻
    止する保持手段とを有することを特徴とする圧電素子を
    用いた駆動機構。
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