JP3444262B2 - 金属管の定径圧延装置および定径圧延方法 - Google Patents

金属管の定径圧延装置および定径圧延方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば継目無鋼管
等の金属管の定径圧延装置および定径圧延方法に関す
る。より具体的には、本発明は、真円度および外径精度
がいずれも高い金属管を確実に製造することができる金
属管の定径圧延装置および定径圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】外周面に継ぎ目が存在しない金属管、例
えば熱間継目無鋼管は、一般的に、鋼塊、鋼片あるいは
棒鋼(管材)を加熱し、ピアサ等の穿孔圧延機により穿
孔して厚肉の短い中空素材とし、この中空素材をマンド
レルミル等の延伸圧延機により薄く細長く延伸して鋼管
とし、さらに、定径圧延機により、この鋼管の外径が全
長にわたって所定の寸法になるとともにその断面形状が
真円となるように定径圧延を行われることによって、製
造される。この定径圧延を行う定径圧延機には、通常、
4〜13基のスタンドを備える3ロールサイザまたは2
ロールサイザや、4〜25基のスタンドを備えるストレ
ッチレデューサ等がある。なお、以降の説明では、定径
圧延機として3ロールサイザを例にとる。
【0003】図10は、各スタンド2が3ロールを有す
る3ロールサイザ1の構成を模式的に示す説明図であ
る。この3ロールサイザ1は、各スタンド2内に、3個
の孔型ロール3、4、5を、それぞれの回転軸3a、4
a、5aが隣接するスタンド2間で互いに平行となる方
向を指向するようにして、配置される。そして、各スタ
ンド2において、3個の孔型ロール3〜5それぞれの外
周面が鋼管6の外周面の全域に当接することにより、鋼
管6の定径圧延が行われる。
【0004】従来より、この定径圧延に関しては、鋼管
6の平均外径のみならず真円度に関しても高い精度が要
求されてきた。このため、これまでにも、継目無鋼管の
定径圧延の際に平均外径や真円度を向上するための提案
が、多数行われている。これらの提案の大部分は、いず
れも、定径圧延後の鋼管6の横断面における複数の位置
での外径の互いの偏差が小さければ鋼管6の真円度は高
いという前提に立っている。すなわち、図10に示すよ
うに、3ロールサイザ1の出側に、複数(図示例は3
つ)の測定チャンネル7a、7b、7cを有する外径測
定器7を設置して定径圧延後の鋼管6の横断面6dにお
ける外径d1 、d2 、d3 を測定し、制御装置8によ
り、外径d1 〜d3 間の偏差が低減されるように各スタ
ンド2の孔型ロール3〜5の圧下位置をそれぞれ修正す
るものである。
【0005】例えば、特公昭60−49047号公報に
は、略述すると、ある圧下方向と同じ方向の外径測定値
が目標外径よりも大きい場合にはこの圧下方向を有する
孔型ロールの圧下位置を閉方向へ、逆に小さい場合には
この圧下方向を有する孔型ロール3〜5の圧下位置を開
方向へそれぞれ制御することにより、定径圧延後の鋼管
6の外径d1 〜d3 間の偏差を孔型ロール3〜5それぞ
れの圧下位置の制御に反映する発明が、提案されてい
る。すなわち、この発明では、孔型ロール3〜5の圧下
方向と平行な方向への外径d1 〜d3 の偏差のみでな
く、異なる複数の方向への外径d1 〜d3 の偏差の影響
を加味して各孔型ロール3〜5それぞれの圧下位置を修
正することにより、定径圧延後の鋼管6の横断面におけ
る2方向もしくは3方向の外径d1 〜d3 の偏差がいず
れも零になるようにし、これにより、定径圧延後の鋼管
6の真円度の向上を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図11(a)および図
11(b)は、いずれも、図10に示す3ロールサイザ
1の最終スタンド2に備えられた孔型ロール3〜5の内
面と鋼管6の外面との接触状況を模式的に示す説明図で
ある。なお、図面の理解を容易にするため、図11
(a)および図11(b)では、孔型ロール3〜5と鋼
管6とを離して示してある。
【0007】図11(a)および図11(b)に示すよ
うに、3ロールサイザ1の最終のスタンド2に備えられ
た孔型ロール3〜5により形成される孔型の形状は、真
円度が高い鋼管6を製造するために、通常は真円形状で
ある。このため、図11(a)に示すように、最終のス
タンド2を通過する際の鋼管6の外面が孔型ロール3〜
5のいずれの外面にも完全に接触すれば、真円度が高い
鋼管6を製造することが可能である。ところが、図11
(b)に示すように、例えば各スタンドの圧下配分の不
適正や各ロールの圧下位置をセットアップする際の誤差
等に起因して、鋼管6の外面の一部に孔型ロール3〜5
の外周面との非接触部分6a、6b、6cが発生するこ
とがある (以後、本明細書ではこの非接触部分6a〜6
cの発生を「未充満現象」という)。この未充満現象が
発生する場合、3ロールサイザ1では最終製品形状は、
図11(b)に示すように扁平な三角形状(おむすび
型)となっている。ちなみに、2ロールサイザにおいて
未充満現象が発生すると、最終製品形状は楕円形状とな
る。
【0008】前述した特公昭60−49047号公報に
より提案された発明に代表される従来の発明では、この
未充満現象が発生して鋼管6の真円度が低下していて
も、外径測定器7により測定される外径d1 〜d3 はい
ずれも略同じ値となって外径d 1 〜d3 の偏差はいずれ
も小さいため、未充満現象に起因した鋼管6の真円度の
低下を検出することができない。このため、従来の発明
では、定径圧延時に未充満現象が発生した場合には、定
径圧延後の鋼管6の真円度を向上することができない。
【0009】本発明の目的は、継目無鋼管等の金属管の
定径圧延の際に未充満現象が発生しても、真円度が高い
金属管を確実に得ることができる金属管の定径圧延装置
および定径圧延方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】未充満現象が発生した際
における鋼管6の三角形状を検知するには、外径測定器
7の測定チャンネルの数を増やして多数の異なる方向へ
の外径を測定することによって鋼管6の形状を正確に検
知することが最も簡便である。しかし、これでは測定チ
ャンネル数が膨大となり、各測定チャンネルの設置やメ
ンテナンスに要するコストが著しく嵩んでしまい、実際
に実施することは困難である。また、外径測定器7の測
定チャンネルの設置数は、鋼管6の外径を修正できる方
向の数と同じ設置数であれば必要かつ十分であることか
ら、3ロールサイザ1では、孔型ロール3〜5の圧下方
向と平行な3方向であればよい。このため、この3方向
に関する外径の測定値d1 〜d3 以外の何らかの特性値
を用いて、鋼管6の外面形状、すなわち鋼管6が真円形
状であるのかあるいは三角形状であるかを求めることが
望ましい。
【0011】そこで、本発明者らは鋭意検討を重ねた結
果、従来の技術のように定径圧延機の出側に設置される
外径測定器による複数の外径測定値それぞれの間の偏差
に着目するのでなくて、これらの複数の外径測定値に基
づいて鋼管の中心位置に関する情報、例えば、鋼管の中
心位置が存在する中心位置存在領域を求め、この中心位
置に関する情報に基づいて未充満現象に起因して発生す
る鋼管の三角形状(おむすび型)の程度を弱めるよう
に、各スタンド、とりわけ最終スタンドよりも一つ上流
側のスタンドの孔型ロールの圧下位置を制御することに
より、鋼管の真円度を向上できるというだけではなくて
平均外径も所望の程度に維持できるという、新規かつ重
要な知見を得て、さらに検討を重ねて本発明を完成し
た。
【0012】本発明は、複数の孔型ロールを有するスタ
ンドを複数基備える金属管の定径圧延機と、この定径圧
延機により圧延を行われた金属管の横断面における外径
を複数の位置で測定する外径測定器と、この外径測定器
により測定された複数の外径測定値から求めた、金属管
の中心位置に関する情報、例えば金属管の中心位置が存
在する中心位置存在領域に基づいて、複数基のスタンド
それぞれが有する孔型ロールのうちの少なくとも一つの
孔型ロールの圧下位置を制御する制御装置とを備えるこ
とを特徴とする金属管の定径圧延装置である。
【0013】また、本発明は、複数の孔型ロールを有す
るスタンドを複数基備える金属管の定径圧延機と、この
定径圧延機により圧延を行われた金属管の横断面におけ
る外径を3以上の位置で測定する外径測定器と、この外
径測定器により測定された3以上の外径測定値から、金
属管の中心位置を内部に有する仮想多角形を求め、求め
たこの仮想多角形の少なくとも一辺の長さが短くなるよ
うに、若しくは、求めたこの仮想多角形の少なくとも3
つの頂点に外接する外接円の径が小さくなるように、複
数基のスタンドそれぞれが有する孔型ロールのうちの少
なくとも一つの孔型ロールの圧下位置を制御する制御装
置とを備えることを特徴とする金属管の定径圧延装置で
ある。
【0014】これらの本発明にかかる金属管の定径圧延
装置では、外径測定器が、複数の孔型ロールそれぞれに
よる圧下方向と略平行な方向についての外径を測定する
測定器であることが例示される。
【0015】これらの本発明にかかる金属管の定径圧延
装置では、制御装置が、さらに、複数基のスタンドそれ
ぞれが有する孔型ロールのうちの少なくとも一つの孔型
ロールの回転数を制御することが例示される。
【0016】別の観点からは、本発明は、最も広義に
は、複数の孔型ロールを有するスタンドを複数基備える
定径圧延機により金属管の圧延を行った後、この圧延を
行われた金属管の横断面における外径を複数の位置で測
定し、測定された複数の外径測定値から金属管の中心位
置に関する情報、例えば金属管の中心位置が存在する中
心位置存在領域を求め、求めたこの中心位置に関する情
報に基づいて、複数基のスタンドそれぞれが有する孔型
ロールのうちの少なくとも一つの孔型ロールの圧下位置
を制御することを特徴とする金属管の定径圧延方法であ
る。
【0017】また、本発明は、複数の孔型ロールを有す
るスタンドを複数基備える定径圧延機により金属管の圧
延を行った後、この圧延を行われた金属管の横断面にお
ける外径を複数の位置で測定し、測定された複数の外径
測定値から金属管の中心位置に関する、2次元または3
次元の存在領域を求め、求めたこの存在領域に基づい
て、複数基のスタンドそれぞれが有する孔型ロールのう
ちの少なくとも一つの孔型ロールの圧下位置を制御する
ことを特徴とする金属管の定径圧延方法である。
【0018】また、本発明は、複数の孔型ロールを有す
るスタンドを複数基備える定径圧延機により金属管の圧
延を行った後、この圧延を行われた金属管の横断面にお
ける外径を3以上の位置で測定し、測定された3以上の
外径測定値から、金属管の中心位置を内部に有する仮想
多角形を求め、求めたこの仮想多角形の少なくとも一辺
の長さが小さくなるように、若しくは、求めたこの仮想
多角形の少なくとも3つの頂点に外接する外接円の径が
小さくなるように、複数基のスタンドそれぞれが有する
孔型ロールのうちの少なくとも一つの孔型ロールの圧下
位置を制御することを特徴とする金属管の定径圧延方法
である。
【0019】これらの本発明にかかる金属管の定径圧延
方法では、孔型ロールのうちの少なくとも一つの孔型ロ
ールの圧下位置を、複数基のスタンドのうちの最終スタ
ンドよりも一つ上流側のスタンドについて、制御するこ
とが望ましい。
【0020】また、これらの本発明にかかる金属管の定
径圧延方法では、さらに、定径圧延機により圧延を行わ
れた金属管の平均外径が目標外径の許容範囲に収まるよ
うに、複数基のスタンドのうちの最終スタンドが有する
孔型ロールの圧下位置を制御することが望ましい。.さ
らに、これらの本発明にかかる金属管の定径圧延方法で
は、さらに、複数基のスタンドそれぞれが有する孔型ロ
ールのうちの少なくとも一つの孔型ロールの回転数を制
御することが望ましい。
【0021】これらの本発明にかかる金属管の定径圧延
装置および定径圧延方法では、金属管が継目無鋼管であ
ることが例示され、この場合、本発明にかかる定径圧延
機は、いわゆるサイザまたはストレッチレデューサであ
ることが例示される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる金属管の定
径圧延装置および定径圧延方法の実施の形態を、添付図
面を参照しながら詳細に説明する。なお、以降の実施の
形態の説明は、金属管が熱間継目無鋼管であり、本発明
にかかる定径圧延装置を3ロールサイザに適用した場合
を例にとる。
【0023】図1は、本実施形態の定径圧延装置10の
構成を、一部簡略化して示す斜視図である。同図に示す
ように、本実施形態の定径圧延装置10は、定径圧延機
11と、外径測定器41と、制御装置51と有する。以
下、本実施形態の定径圧延装置10のこれらの構成要素
について順次説明する。
【0024】(定径圧延機11)本実施形態では、定径
圧延機11は、9基のスタンドF1〜F9を備える。F
1が入側の最初の第1スタンドであり、以下順に、第2
スタンドF2、第3スタンドF3、第4スタンドF4、
第5スタンドF5、第6スタンドF6、第7スタンドF
7、第8スタンドF8、さらに最終スタンドF9がそれ
ぞれ配置されている。なお、図1では、図面を簡略化し
て理解を容易にするために、第1スタンドF1〜第6ス
タンドF6は図示を省略してある。このため、以降の説
明は、第7スタンドF7〜最終スタンドF9について行
う。
【0025】各スタンドF7〜F9は、いずれも、3つ
の孔型ロールを有する。すなわち、第7スタンドF7
は、孔型ロール27a、27b、27cを有し、第8ス
タンドF8は、孔型ロール28a、28b、28cを有
し、さらに、最終スタンドF9は、孔型ロール29a、
29b、29cを有する。
【0026】各孔型ロール27a〜27c、28a〜2
8c、29a〜29cは、いずれも、周知慣用のロール
支持機構(図示しない)によって、各孔型ロール27a
〜27c、28a〜28c、29a〜29cの回転軸と
直交する圧下方向へ移動自在に軸支されている。また、
各孔型ロール27a〜27c、28a〜28c、29a
〜29cは、隣接する各スタンドF7〜F9毎に、ロー
ル圧下方向が120度ずつ異なるように、交互に配置さ
れる。
【0027】各スタンドF7〜F9それぞれの各孔型ロ
ール27a〜27c、28a〜28c、29a〜29c
を軸支するロール支持機構には、それぞれ、圧下位置制
御装置37a〜37c、38a〜38c、39a〜39
cが設けられる。本実施形態では、後述するように、制
御装置51により求められた鋼管60の外面形状が真円
形状でない場合にはこの結果に基づいて各孔型ロール2
7a〜27c、28a〜28cおよび29a〜29cの
うちの少なくとも一つの圧下位置を修正することによ
り、鋼管60の外面形状を真円形状に近づけるが、各孔
型ロール27a〜27c、28a〜28cおよび29a
〜29cそれぞれの圧下位置の修正の程度によっては、
鋼管60の外面形状を真円形状に修正できないばかりか
扁平な三角形状にしてしまうおそれがある。そこで、本
実施形態では、圧下位置制御装置37a〜37c、38
a〜38c、39a〜39cそれぞれから出力される制
御信号により、各孔型ロール27a〜27c、28a〜
28cおよび29a〜29cそれぞれの圧下位置が個別
に独立して制御されるように構成した。
【0028】各圧下位置制御装置37a〜37c、38
a〜38cおよび39a〜39cは、いずれも、後述す
る制御装置51からの制御信号に基づいて、各孔型ロー
ル27a〜27c、28a〜28cおよび29a〜29
cそれぞれの圧下位置を制御する。
【0029】本実施形態における定径圧延機11のこれ
以外の構成は、周知慣用の3ロールサイザの構成と同じ
であるため、定径圧延機11に関するこれ以上の説明
は、省略する。
【0030】本実施形態における定径圧延機11は、以
上のように構成される。 (外径測定器41)本実施形態では、外径測定器41が
定径圧延機11の出側に設置される。この外径測定器4
1は、3つの投受光器42、43および44を有する。
投受光器42〜44は、定径圧延を行われた鋼管60の
任意の横断面において、各孔型ロールによる圧下方向、
すなわち孔型ロール27a〜29aによる圧下方向、孔
型ロール27b〜29bによる圧下方向および孔型ロー
ル27c〜29cによる圧下方向の3方向と略平行な3
方向に関する鋼管60の外径を測定するため、それぞ
れ、これら3方向へレーザ光42a、43a、44aを
照射する。
【0031】図2は、投受光器42、43および44に
よる鋼管60の外径の測定原理を模式的に示す説明図で
ある。なお、投受光器42、43および44は、投受光
方向が異なること以外は略同一の構成を有するため、投
受光器42を例にとって説明する。
【0032】同図に示すように、投受光器42は、鋼管
60の任意の横断面において、鋼管60の外面へ向けて
レーザ光42aを鋼管60の径方向(図2における上下
方向)へ走査しながら投光する。そして、投受光器42
は、鋼管60の外面からの反射光を受光する。そして、
受光した範囲の長さd1 を鋼管60の外径として、認識
する。この投受光器42は周知慣用の工業計測装置であ
るため、これ以上の説明は省略する。
【0033】このように、本実施形態では、外径測定器
41を構成する投受光器42〜44により、それぞれ、
定径圧延機11により圧延を行われた鋼管60の任意の
横断面における外径d1 〜d3 を測定する。測定された
外径d1 〜d3 は、後述する制御装置51に入力され
る。
【0034】本実施形態における外径測定器41のこれ
以外の構成は、周知慣用の外径測定器の構成と同じであ
るため、外径測定器41に関するこれ以上の説明は、省
略する。
【0035】本実施形態における外径測定器41は、以
上のように構成される。 (制御装置51)外径測定器41により検出された鋼管
60の外径d1 〜d3 は、制御装置51に入力される。
【0036】ところで、鋼管60の中心位置は、外径測
定器41が受光した範囲d1 〜d3の中点またはその近
傍に存在するはずである。このため、制御装置51は、
外径d1 〜d3 に基づいて、鋼管60の中心位置に関す
る情報、すなわち鋼管60の真の中心位置が存在する領
域(本明細書では「中心位置存在領域」という)を求め
る。
【0037】図3は、外径測定器41による鋼管60の
外径の測定結果の一例を模式的に示す説明図である。制
御装置51は、図3において、投受光器42により測定
された鋼管60の外径d1 に基づいて孔型ロール27a
〜29aの圧下方向の中点45を求め、また、投受光器
43により測定された鋼管60の外径d2 に基づいて孔
型ロール27b〜29bの圧下方向の中点46を求め、
さらに、投受光器44により測定された鋼管60の外径
3 に基づいて孔型ロール27c〜29cの圧下方向の
中点47を求める。
【0038】次に、制御装置51は、これら中点45〜
47を通過するとともに孔型ロール27a〜29a、2
7b〜29b、27c〜29cそれぞれの圧下方向と直
交する3方向への直線が互いに交わる交点45’〜4
7’を求める。これらの交点45’〜47’により囲ま
れて形成される仮想三角形の領域は、孔型ロール27a
〜29a、27b〜29b、27c〜29cそれぞれの
圧下方向の中心点を含み、かつこの圧下方向と垂直な方
向により囲まれるため、鋼管60の真の中心位置が存在
する中心位置存在領域である。
【0039】このように、本実施形態では、制御装置5
1により、外径測定器41により測定された3つの外径
測定値d1 〜d3 から、鋼管60の中心位置に関する情
報として中心位置存在領域が求められる。
【0040】ところで、3ロールサイザ10を用いて定
径圧延を行うと、定径圧延を行われた鋼管60の外面形
状が真円形状である場合には、前述した図11(a)に
示すように、3つロール圧下方向と同じ3方向に関する
外径の測定値d1 〜d3 はいずれも等しくなり、また、
仮想三角形の頂点をなす交点45’〜47’はいずれも
同一点となり、中心位置存在領域の面積は零となる。こ
れに対し、定径圧延を行われた鋼管60の外面形状が扁
平な形状であると、図10(b)に示すように3つロー
ル圧下方向と同じ3方向に関する外径の測定値d1 〜d
3 はいずれも等しくなるものの、図3に示すように仮想
三角形の頂点をなす交点45’〜47’はいずれも異な
る点となり、中心位置存在領域が存在する。
【0041】このように、交点45’〜47’を頂点と
する仮想三角形により構成される中心位置存在領域は、
鋼管60が真円形状ではなくて図3に例示するような扁
平な三角形状であるために得られるものであり、その内
部に、鋼管60の真の中心位置が存在する。
【0042】したがって、制御装置51は、交点45’
〜47’を頂点とする仮想三角形により構成される中心
位置存在領域の面積が零でない場合には、鋼管60は扁
平な外面形状を有し真円度が低いと判断し、この仮想三
角形の少なくとも一辺の長さL1 、L2 またはL3 を短
くすることができる、各孔型ロール27a〜27c、2
8a〜28c、29a〜29cの圧下位置の修正量、換
言すれば、この仮想三角形の3つの頂点45’〜47’
をいずれも通過する外接円Cの半径を小さくすることが
できる、各孔型ロール27a〜27c、28a〜28
c、29a〜29cの圧下位置の修正量を演算する。
【0043】ところで、一般的に、管の定径圧延は、例
えば薄鋼帯の圧延のように1コイルを長時間連続的に圧
延するのではなく、同一寸法の管を大量に製管する場合
であっても、ある程度の長さを有する管を1本1本圧延
することによって、行われる。そこで、本実施形態で
は、定径圧延機11の出側に設置された外径測定器41
による鋼管60の外径の検出値d1 〜d3 は、制御装置
51に一旦蓄えられ、次材の鋼管60の定径圧延時にお
ける孔型ロール27a〜27c、28a〜28c、29
a〜29cの圧下位置を決定する際に用いられるとい
う、いわゆる学習制御方式を用いた。
【0044】また、この次材の鋼管60の定径圧延時に
おける孔型ロール27a〜27c、28a〜28c、2
9a〜29cの圧下位置の設定は、(i)圧延開始前に
行うセットアップと、(ii)圧延開始後に各スタンド
F7〜F9における圧延長に応じて鋼管60の長手方向
の位置で異なる設定を行うダイナミック制御とのいずれ
であってもよい。以下、セットアップとダイナミック制
御とについて順次説明する。
【0045】(i)セットアップ 定径圧延機11の出側に設置された外径測定器41によ
る外径の測定値d1 〜d3 は、鋼管60の長手方向に関
する外径の分布として得られるが、セットアップの修正
量を算出するためには、この外径の分布を平均化するこ
と、もしくは鋼管60の先端圧延時の値のみを抽出して
平均化してダイナミック制御と併用することにより用い
る手法が一般的である。
【0046】図4は、スタンドF8における鋼管60の
外面形状の一例を模式的に示す説明図であり、図4
(a)はセットアップを行われる前を示し、図4(b)
はセットアップを行われた後を示す。また、図5は、制
御装置51により交点45’〜交点47’が求められて
から次材の鋼板60に対するスタンドF8の孔型ロール
28a〜28cの圧下位置が修正されるまでの処理内容
を示すフローチャートである。以下、図4および図5を
参照しながら、制御装置51の処理内容を経時的に説明
する。
【0047】図5に示すフローチャートにおけるステッ
プ(以下、単に「S」と略記する)1において、現在圧
延を行われている鋼管60について、外径測定器41か
ら入力される外径d1 〜d3 に基づいて、交点45’〜
交点47’が求められる。交点45’〜交点47’が求
められた後、S2へ移行する。
【0048】S2において、鋼管60の長手方向もしく
は鋼管60の先端部における外径d 1 〜d3 の分布に平
均化処理を施す。平均化処理を行った後、S3へ移行す
る。S3において、得られた交点45’、46’、4
7’の座標(x1,y1)、(x2,y2)、(x3,
y3)を求める。これらの座標を求めた後、S4へ移行
する。
【0049】S4において、各交点45’、46’、4
7’間の距離L1〜L3を、それぞれ、下記(1)式〜
(3)式により求める。距離L1〜L3を求めた後、S
5へ移行する。
【0050】 L1=√{(x1−x2)2 +(y1−y2)2 } ・・・・・・(1) L2=√{(x2−x3)2 +(y2−y3)2 } ・・・・・・(2) L3=√{(x3−x1)2 +(y3−y1)2 } ・・・・・・(3) S5において、S4において求めた距離L1〜L3が全
て零であるか否かを判定する。これらの距離L1〜L3
が全て零である場合にはS6へ移行し、全て零でない場
合にはS7へ移行する。
【0051】S6において、距離L1〜L3が全て零で
あることから、鋼管60は真円形状であると判断し、次
材の鋼管60の定径圧下時には孔型ロール28a〜28
cの圧下位置の修正は行わないと決定する。そして、S
1へ移行し、次材の鋼管60について、S1移行の同様
の処理を行う。
【0052】S7において、距離L1〜L3が全て零で
はないことから、鋼管60は真円形状でないと判断され
るため、次材の鋼管60の定径圧下時には、孔型ロール
28a〜28cの圧下位置の修正を行う。このため、各
孔型ロール28a〜28cについての圧下位置の修正量
を算出する。すなわち、距離L1を小さくするために、
最終前スタンドF8の孔型ロール28a、28bの圧下
位置を開方向へ修正し、また、距離L2を小さくするた
めに、最終前スタンドF8の孔型ロール28b、28c
の圧下位置を開方向へ修正し、さらに、距離L3を小さ
くするために、最終前スタンドF9の孔型ロール28
c、28aの圧下位置を開方向へ修正する。つまり、次
材である鋼板60に対する圧下位置の修正量ΔSa、Δ
Sb、ΔScを、下記(4)式〜(6)式により求め、
S8へ移行する。
【0053】 ΔSa=K1×K2×(L1+L3) ・・・・・・(4) ΔSb=K1×K2×(L1+L2) ・・・・・・(5) ΔSc=K1×K2×(L2+L3) ・・・・・・(6) ここで、符号K1は、いわゆる学習ゲインに相当するも
のであり、次材の鋼管60に対する孔型ロール28a〜
28cの圧下位置の修正の程度を調整するゲインであ
る。また、符号K2は、交点45’〜47’それぞれの
間の距離L1〜L3と孔型ロール28a〜28cの圧下
位置の修正量との間の相関ゲインであり、鋼管60の製
管寸法、鋼管60の材質、孔型ロール28a〜28cの
寸法や形状、さらには他の設備特性に依存し、例えば、
実機での試験結果等に基づいて適宜決定される。
【0054】S8において、次材の鋼管60の定径圧延
時に、圧下位置制御装置38a〜38cへ、S8におい
て算出した最終前スタンドF8の孔型ロール28a〜2
8cの圧下位置の修正量ΔSa、ΔSb、ΔScが出力
され、これにより、孔型ロール28a〜28cの圧下位
置が修正量ΔSa、ΔSb、ΔScだけいずれも開方向
へ修正される。これにより、距離L1〜L3は小さくな
り、次材の鋼管60の外面形状を真円形状に近づけるこ
とができる。
【0055】なお、従来から行われている平均外径制御
は、本実施形態における最終前スタンドF8の孔型ロー
ル28a〜28cの圧下位置の修正とともに組み合わせ
て実施することができ、これにより、鋼管60の平均外
径を目標外径へ保持することもできる。
【0056】(ii)ダイナミック制御 次に、ダイナミック制御の設定の変更に利用する場合を
説明する。例えば素管の長手方向の外面形状の分布等に
起因して、同一の鋼管60の長手方向について外面形状
が異なる場合、鋼管60の圧延長に応じて、各スタンド
F7〜F9の孔型ロール27a〜27c、28a〜28
cおよび29a〜29cそれぞれの圧下位置を個別に調
整することにより、鋼管60の外面形状を、均一化して
真円形状化する必要がある。
【0057】この場合、交点45’、46’、47’の
位置情報を、鋼管60の長手方向の複数の位置について
採取し、前述した(1)式〜(6)式による演算を、鋼
管60の長手方向の複数の位置について行う。そして、
最終的に、次材の鋼管60のの最終前スタンドF8の孔
型ロール28a〜28cの圧下位置の修正量ΔSa、Δ
Sb、ΔScも鋼管60の長手方向の複数の位置に応じ
て制御装置51により算出されるため、最終前スタンド
F8での圧延長トラッキング結果を基準として孔型ロー
ル28a〜28cの圧下位置の修正制御を行うため、鋼
管60の長手方向の外面形状の分布を真円形状に均一化
することが可能となる。
【0058】本実施形態では、制御装置51は、以上説
明したように構成されており、外径測定器41により測
定された3つの外径測定値d1 〜d3 から求めた、鋼管
60の中心位置に関する情報、すなわち交点45’〜4
7’を頂点とする仮想三角形により構成される中心位置
存在領域に基づいて、求めた仮想三角形の少なくとも一
辺の長さが小さくなるように、換言すると、求めた仮想
三角形に外接する外接円Cの径が小さくなるように、少
なくとも第8スタンドF8の3つの孔型ロール28a〜
28cのうちの少なくとも一つの圧下位置を制御する。
【0059】本実施形態の定径圧延装置10は、以上詳
細に説明したように、定径圧延機11と、外径測定器4
1と、制御装置51と有する。次に、この定径圧延装置
10を用いて、鋼管60に定径圧延を行う状況を説明す
る。
【0060】本実施形態では、図1に示すように、ま
ず、3つの孔型ロール27a〜27c、28a〜28c
および29a〜29cをそれぞれ有するスタンドF7〜
F9を備える定径圧延機11により鋼管60の定径圧延
を行う。
【0061】次に、外径測定器41により、定径圧延機
11により圧延を行われた鋼管60の任意の横断面にお
ける3つの位置での外径d1 〜d3 をそれぞれ測定す
る。そして、外径測定器41により測定された3つの外
径測定値d1 〜d3 から鋼管60の中心位置に関する情
報、例えば、交点45’〜47’を頂点とする仮想三角
形により構成される中心位置存在領域を求め、求めた仮
想三角形の少なくとも一辺の長さが小さくなるように、
換言すれば、求めた仮想多角形の頂点45’〜47’に
外接する外接円Cの径が小さくなるように、次材である
鋼管60の定径圧延時に、孔型ロール27a〜27c、
28a〜28cおよび29a〜29cのうちの少なくと
も一つの圧下位置を制御する。
【0062】従来、一般的に、最終スタンドF9におけ
る孔型ロール29a〜29cの圧下位置を変更すること
により鋼管60の外面形状を修正して真円度を高め、ス
タンドF7の孔型ロール27a〜27cの圧下位置の修
正量およびスタンドF8の孔型ロール28a〜28cの
圧下位置の修正量は、いずれも、最終スタンドF9の孔
型ロール29a〜29cの圧下位置の修正量に適当な配
分比を乗じることにより、決定していた。
【0063】しかし、実際には、最終スタンドF9にお
ける孔型ロール29a〜29cの圧下位置には、鋼管6
0の平均外径を目標外径に保持しなければならないとい
う制約も存在するため、鋼管60の外面形状の調整には
適さない。例えば、前述した図11(b)に示すように
鋼管60の外面形状が扁平な三角形状である場合、最終
スタンドF9における孔型ロール29a〜29cの圧下
位置の調整によって鋼管60の外面形状を真円形状に修
正するには、最終スタンドF9における孔型ロール29
a〜29c全ての圧下位置をいずれも閉方向に修正する
ことにより孔型ロール29a〜29cの内面に鋼管60
の外面を完全に密着させる必要があるが、これによる
と、交点45’〜交点47’はいずれも同一点に近づく
方向へ変更されて鋼管60の外面形状は真円形状に近づ
くものの、鋼管60の平均外径が小さくなって目標外径
から外れてしまう。
【0064】一方、3ロールサイザでは、一般的に、隣
接する各スタンドF1〜F9毎に孔型ロールの圧下方向
が60度ずれるように、各孔型ロールが交互に配置され
ている。
【0065】このため、本実施形態では、前述した図1
1(b)に示す未充満現象が発生した場合には、最終前
スタンドF8において孔型ロール28a〜28cの圧下
位置を調整することによって、交点45’〜交点47’
が同一点に近づくように制御する。
【0066】すなわち、本実施形態では、未充満現象を
検知した場合、図4(a)に示すように,最終前スタン
ドF8の孔型ロール28a〜28cの圧下位置を開方向
へ修正することにより、最終スタンドF9での圧下代が
増えることになり、これにより、鋼管60の平均外径を
目標外径よりも小さくすることなく、最終スタンドF9
の孔型ロール29a〜29cのいずれの内面にも鋼管6
0の外面を十分に接触させることができる。
【0067】図4(b)に示すように、最終スタンド前
F8の孔型ロール28a〜28bの圧下位置を開方向へ
修正した場合に、鋼管60の外面形状および交点45’
〜交点47’がどのように変化するかを示す。
【0068】交点45’〜交点47’が移動するに伴っ
て、図中の太線で示す距離L1〜L3が短くなることが
わかる。つまり、第1の仮の中心位置45’〜第3の仮
の中心位置47’を通り、かつ定径圧延機11の圧下方
向に垂直な線が互いに交わる交点45’〜47’間の距
離を短くする方向へ孔型ロール28a〜28cの圧下位
置を修正することにより、鋼管60の外面形状を真円形
状に近づけることができる。
【0069】図6は、未充満現象が発生している場合
に、最終前スタンドF8の孔型ロール28a〜28cの
圧下位置を開方向へ動かした場合の,最終スタンドF9
における鋼管60の外面と孔型ロール29a〜29cの
内面との接触率である最終スタンド管外面・ロール周方
向接触率(%)と、最終前スタンドロール圧下位置修正
量(mm)との関係の一例を示すグラフである。
【0070】図6にグラフで示すように、最終前スタン
ドF8の孔型ロール28a〜28cの圧下位置を開方向
へ修正することにより、最終スタンドF9における鋼管
60の外面と孔型ロール29a〜29cの内面との接触
率は増加し、最終スタンドF9における鋼管60の外面
と孔型ロール29a〜29cの内面とを十分に接触させ
ることができることがわかる。
【0071】この場合、最終前スタンドF8の孔型ロー
ル28a〜28cによる圧下量が低下した分だけ、最終
前スタンドF8を通過した時点の鋼管60の平均外径は
大きくなるものの、続いて行われる最終スタンドF9の
孔型ロール29a〜29cによる圧下の圧下位置を閉方
向へ修正することにより、鋼管60の平均外径の誤差を
十分に許容範囲内にすることができる。
【0072】以上詳細に説明したように、本実施形態に
より、継目無鋼管60の定径圧延の際に、鋼管60の外
面の一部にスタンドF8の孔型ロール28a〜28cと
の非接触部分が生じる未充満現象が発生しても、真円度
および平均外径精度がいずれも高い継目無鋼管60を確
実に製造することができる定径圧延装置10を提供でき
た。
【0073】
【実施例】さらに、本発明を実施例を参照しながらより
具体的に説明する。図1〜図5を参照しながら説明した
実施の形態の定径圧延装置10を用いて、5本の継目無
鋼管60の定径圧延を行った。本実施例においても、こ
の定径圧延装置10では、先行材60についての外径d
1 〜d3 を、後行材60の定径圧延時のスタンドF8の
孔型ロール28a〜28cの圧下位置のセットアップ時
の修正量の決定に用いる、いわゆる学習制御方式を用い
た。
【0074】この実施例の結果を図7および図8にそれ
ぞれグラフで示す。図7は、継目無鋼管60の圧延本数
である試験材本数(本)と中心位置存在領域を構成する
仮想三角形の頂点(交点)45’〜47’それぞれ間の
交点間距離L1、L2、L3(mm)との関係を示すグ
ラフであり、図8は、継目無鋼管60の圧延本数である
試験材本数(本)と、スタンドF8の孔型ロール28a
〜28cの圧下位置の変更量である最終前スタンドロー
ル圧下位置Sa、Sb、Sc(mm)との関係を示すグ
ラフである。なお、図7のグラフでは、菱形の符号は距
離L1を、四角の符号は距離L2を、三角の符号は距離
L3をそれぞれ示し、また、図8のグラフでは、菱形の
符号は変更量Saを、四角の符号は変更量Sbを、三角
の符号は変更量Scをそれぞれ示す。
【0075】圧延本数が増加するにつれて、図8にグラ
フで示すようにスタンドF8の孔型ロール28a〜28
cの圧下位置を開方向へ順次修正していくことにより、
図7にグラフで示すように中心位置存在領域を構成する
仮想三角形の頂点45’〜47’それぞれ間の距離L1
〜L3が低減され、継目無鋼管60の真円度が向上して
いくことがわかる。
【0076】図9(a)は最初に定径圧延を行われた鋼
管60−1の外面形状を模式的に示す説明図であり、図
9(b)は最後に定径圧延を行われた鋼管60−5の外
面形状を模式的に示す説明図である。
【0077】図9(a)および図9(b)からも明らか
なように、本実施例により、鋼管60の真円度を確実か
つ顕著に向上できることがわかる。(変形形態)実施の
形態および実施例の説明では、金属管が熱間継目無鋼管
である場合を例にとった。しかし、本発明は、熱間継目
無鋼管には限定されず、熱間継目無鋼管以外の他の金属
管についても同様に適用可能である。
【0078】また、実施の形態および実施例の説明で
は、本発明にかかる定径圧延装置を3ロールサイザに適
用した場合を例にとった。しかし、本発明は、3ロール
サイザには限定されず、2ロールサイザやストレッチレ
デューサ等の3ロールサイザ以外の他の定径圧延機につ
いても同様に適用される。
【0079】また、実施の形態および実施例の説明で
は、定径圧延機11が9基のスタンドを備える場合を例
にとった。しかし、本発明はスタンドの設置数は複数で
あればよく、9基には限定されない。
【0080】また、実施の形態および実施例の説明で
は、3基の投受光器を設置して鋼管の3つの位置での外
径を測定したが、本発明は、鋼管の外径の測定数が3で
ある場合には限定されず、複数であればよい。
【0081】また、実施の形態および実施例の説明で
は、3基の投受光器を設置して鋼管の3つの位置での外
径を測定したため、得られる仮想多角形は三角形となっ
た。しかし、本発明における仮想多角形は、三角形には
限定されず、投受光器の設置数を適宜変更することによ
り三角形以外の他の多角形を呈する場合であってもよ
い。例えば、4基の投受光器を設置すれば、仮想多角形
は四角形となる。この場合に、本発明における「外接
円」は、この仮想多角形の頂点それぞれのうちの少なく
とも3つの頂点を通過する外接円であればよい。
【0082】また、実施の形態および実施例の説明で
は、3基の投受光器により鋼管の長手方向の同一の横断
面における3つの外径を測定したが、本発明では同一の
横断面で3つの外径を測定する必要はなく、異なる横断
面における複数の外径を測定してもよい。
【0083】また、実施の形態および実施例の説明で
は、制御装置からの信号により各孔型ロールそれぞれの
圧下位置が個別に制御されるように構成した。しかし、
本発明ではこれらの孔型ロールを必ずしも個別に制御す
る必要はなく、全部の孔型ロールを一括して、あるいは
いくつかのグループに分けて、それぞれの圧下位置を制
御するようにしてもよい。また、圧下位置の調整は、少
なくとも一つの孔型ロールについて行えばよい。
【0084】また、実施の形態および実施例の説明で
は、外径測定器により測定した鋼管の外径を、次材の鋼
管の定径圧延時に用いる場合を例にとった。しかし、本
発明は、この形態には限定されず、外径測定器により測
定した鋼管の外径をこの鋼管の定径圧延時に用いるこ
と、すなわち外径測定器により測定した鋼管の外径を、
この鋼管の外径制御のフィードバック制御因子として用
いてもよい。
【0085】また、実施の形態および実施例の説明で
は、制御装置により、孔型ロールの圧下位置を修正する
場合を例にとった。しかし、本発明は圧下位置の修正だ
けに限定されるものではなく、圧下位置とともに孔型ロ
ールの回転数を修正するように構成してもよい。
【0086】また、実施の形態および実施例の説明で
は、最終前スタンドの孔型ロールの圧下位置を修正する
場合を例にとった。しかし、本発明は、最終前スタンド
の孔型ロールには限定されず、この最終前スタンドとと
もに最終前スタンド以外の1または2以上の他のスタン
ドの孔型ロールの圧下位置を修正する場合や、最終前ス
タンド以外の1または2以上の他のスタンドの孔型ロー
ルの圧下位置を修正する場合等であっても、同様に適用
される。
【0087】また、実施の形態および実施例の説明で
は、中心位置存在領域の演算と、孔型ロールの圧下位置
の変更量の決定と、圧下位置変更指令の出力とを、いず
れも、同一の制御装置により行うようにしたが、これら
を処理を異なる演算器により行うようにしてもよい。
【0088】また、実施の形態および実施例の説明で
は、仮想三角形の三辺が全て短くなるように制御した場
合を例にとった。しかしながら、本発明はこの形態には
限定されず、仮想三角形のうちの少なくとも一辺の長さ
が小さくなるように制御してもよい。
【0089】また、実施の形態および実施例の説明で
は、本発明における「金属管の中心位置に関する情報」
が、3つの交点をいずれも頂点とする仮想三角形により
構成される中心位置存在領域である場合を例にとった。
しかし、本発明はこの形態には限定されず、金属管の中
心位置を示唆する情報であればよい。金属管の中心位置
を示唆する情報を用いて、孔型ロールの圧下位置を修正
することにより、この中心位置と鋼管外面との距離の偏
差として現れる、未充満に起因した鋼管の外径不良の程
度を把握でき、これにより、この外径不良を解消できる
程度の圧下位置の変更量を定量的に把握することができ
る。
【0090】また、実施の形態および実施例の説明で
は、本発明における「金属管の中心位置に関する情報」
が、金属管の中心位置に関する2次元の存在領域である
場合を例にとった。しかし、本発明はこの形態には限定
されず、「金属管の中心位置に関する情報」が、金属管
の中心位置に関する3次元の存在領域である場合であっ
てもよい。この場合、外径測定器を用いて、金属管の長
手方向の少なくとも2カ所の横断面それぞれにおいて、
鋼管の3つの外径を求め、これら6つ以上の外形測定値
に基づいて、3次元の存在領域を求めればよい。
【0091】さらに、本発明の作用効果を奏する範囲内
において各種の変形が可能であるが、それらも等しく本
発明に包含される。
【0092】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り、継目無鋼管等の金属管の定径圧延の際に未充満現象
が発生しても、真円度が高い金属管を確実に得ることが
できる金属管の定径圧延装置および定径圧延方法を提供
することができた。
【0093】かかる効果を有する本発明の意義は、極め
て著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の定径圧延装置の構成を、一部簡略化
して示す斜視図である。
【図2】投受光器による鋼管の外径の測定原理を模式的
に示す説明図である。
【図3】外径測定器による鋼管の外径の測定結果の一例
を模式的に示す説明図である。
【図4】スタンドF8における鋼管の外面形状の一例を
模式的に示す説明図であり、図4(a)はセットアップ
を行われる前を示し、図4(b)はセットアップを行わ
れた後を示す。
【図5】制御装置により3つの交点が求められてから次
材の鋼板に対するスタンドF8の孔型ロールの圧下位置
が修正されるまでの処理内容を示すフローチャートであ
る。
【図6】未充満現象が発生している場合に、最終前スタ
ンドF8の孔型ロールの圧下位置を開方向へ動かした場
合の,最終スタンドF9における鋼管の外面と孔型ロー
ルの内面との接触率である最終スタンド管外面・ロール
周方向接触率(%)と、最終前スタンドロール圧下位置
修正量(mm)との関係の一例を示すグラフである。
【図7】実施例の結果を示すグラフである。
【図8】実施例の結果を示すグラフである。
【図9】図9(a)は、実施例において最初に定径圧延
を行われた鋼管の外面形状を模式的に示す説明図であ
り、図9(b)は、実施例において最後に定径圧延を行
われた鋼管の外面形状を模式的に示す説明図である。
【図10】各スタンドが3ロールを有する3ロールサイ
ザの構成を模式的に示す説明図である。
【図11】図11(a)および図11(b)は、いずれ
も、図10に示す3ロールサイザの最終スタンドに備え
られた孔型ロールの内面と鋼管の外面との接触状況を模
式的に示す説明図である。
【符号の説明】
10 定径圧延装置 11 定径圧延機 41 外径測定器 51 制御装置 60 鋼管 a、b、c 孔型ロール d1 〜d3 外径 F1〜F9 スタンド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B21B 37/78 B21B 37/00 126 G01B 21/12 BBS // G01B 11/10 (56)参考文献 特開 昭63−268507(JP,A) 特開 昭59−94514(JP,A) 特開 昭53−25259(JP,A) 特開 昭62−230413(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/00 - 37/78 B21B 17/14 B21B 19/10 B21B 31/20 G01B 21/12 G01B 11/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の孔型ロールを有するスタンドを複
    数基備える金属管の定径圧延機と、 該定径圧延機により圧延を行われた金属管の横断面にお
    ける外径を複数の位置で測定する外径測定器と、 該外径測定器により測定された複数の外径測定値から求
    めた、前記金属管の中心位置に関する情報に基づいて、
    複数基の前記スタンドそれぞれが有する前記孔型ロール
    のうちの少なくとも一つの孔型ロールの圧下位置を制御
    する制御装置とを備えることを特徴とする金属管の定径
    圧延装置。
  2. 【請求項2】 前記金属管の中心位置に関する情報は、
    前記金属管の中心位置が存在する中心位置存在領域であ
    る請求項1に記載された金属管の定径圧延装置。
  3. 【請求項3】 複数の孔型ロールを有するスタンドを複
    数基備える金属管の定径圧延機と、 該定径圧延機により圧延を行われた金属管の横断面にお
    ける外径を3以上の位置で測定する外径測定器と、 該外径測定器により測定された3以上の外径測定値か
    ら、前記金属管の中心位置を内部に有する仮想多角形を
    求め、求めた該仮想多角形の少なくとも一辺の長さが短
    くなるように、若しくは、求めた該仮想多角形の少なく
    とも3つの頂点に外接する外接円の径が小さくなるよう
    に、複数基の前記スタンドそれぞれが有する前記孔型ロ
    ールのうちの少なくとも一つの孔型ロールの圧下位置を
    制御する制御装置とを備えることを特徴とする金属管の
    定径圧延装置。
  4. 【請求項4】 複数の孔型ロールを有するスタンドを複
    数基備える定径圧延機により金属管の圧延を行った後、
    該圧延を行われた前記金属管の横断面における外径を複
    数の位置で測定し、測定された複数の外径測定値から前
    記金属管の中心位置に関する情報を求め、求めた該中心
    位置に関する情報に基づいて、複数基の前記スタンドそ
    れぞれが有する前記孔型ロールのうちの少なくとも一つ
    の孔型ロールの圧下位置を制御することを特徴とする金
    属管の定径圧延方法。
  5. 【請求項5】 前記金属管の中心位置に関する情報は、
    前記金属管の中心位置が存在する中心位置存在領域であ
    る請求項4に記載された金属管の定径圧延方法。
  6. 【請求項6】 複数の孔型ロールを有するスタンドを複
    数基備える定径圧延機により金属管の圧延を行った後、
    該圧延を行われた前記金属管の横断面における外径を3
    以上の位置で測定し、測定された3以上の外径測定値か
    ら、前記金属管の中心位置を内部に有する仮想多角形を
    求め、求めた該仮想多角形の少なくとも一辺の長さが小
    さくなるように、若しくは、求めた該仮想多角形の少な
    くとも3つの頂点に外接する外接円の径が小さくなるよ
    うに、複数基の前記スタンドそれぞれが有する前記孔型
    ロールのうちの少なくとも一つの孔型ロールの圧下位置
    を制御することを特徴とする金属管の定径圧延方法。
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