JP3443969B2 - 物体検出装置 - Google Patents

物体検出装置

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JP3443969B2
JP3443969B2 JP21884194A JP21884194A JP3443969B2 JP 3443969 B2 JP3443969 B2 JP 3443969B2 JP 21884194 A JP21884194 A JP 21884194A JP 21884194 A JP21884194 A JP 21884194A JP 3443969 B2 JP3443969 B2 JP 3443969B2
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正史 長田
賢一 伊藤
洋俟 大塚
正彦 福田
正人 半田
仁一 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、物体の放射する赤外
線を集光して検出エリア内の物体の位置を判別する物体
検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の物体検出装置においては、物体か
ら放射される遠赤外線を捉える赤外線素子や集光レンズ
を用いて、物体の有無を判別する方式が安価で一般的で
ある。
【0003】また、この従来の物体検出装置内、赤外線
素子や集光レンズからなる赤外線検出手段を駆動させな
い固定式の従来の物体検出装置では、複数の所望の検出
エリアから人体等の情報を得たい場合、人体等の赤外線
源から放射される赤外線を検出する赤外線素子と、この
赤外線素子と対で設けられ、赤外線を集光するフルネル
レンズ等の集光部を用いて、複数の集光エリアからそれ
ぞれ赤外線を検出するように構成した装置がしばしば使
用されている。
【0004】このときの赤外線素子は、赤外線の入射
量、特にその変化量に応じた電気信号を出力する焦電型
の素子を用いる場合が多い。この素子を用いた場合、所
望検出エリア内において人体等が移動している時に限
り、素子に入射される赤外線の量が変化するために、移
動している人体の検出は可能であるが、移動して静止し
たままの人体、及び背景赤外線分布の対象となるストー
ブ等のその他の移動しない赤外線源や、また移動する人
体が各レンズの集光領域を越えないような微少移動をし
た場合には、赤外線量がほとんど変化しないため、これ
らの移動して静止したままの人体や移動しない赤外線源
等は存在しないと判別するものであった。
【0005】従って、これらの問題点を解決するため
に、赤外線素子である赤外線センサや赤外線を集光する
集光レンズを固定して赤外線を検出するのではなく、赤
外線センサや集光レンズを回転駆動させ、この回転駆動
する赤外線検出手段が得る検出集光領域からの赤外線変
化量を捉え、静止したままの人体や移動しないその他の
赤外線源等の検出を可能とした駆動式の物体検出装置が
近年発表されている。
【0006】このような例としては、例えば、図40、
図41に示すような特開平1−222135号公開公報
に空気調和装置として記載されている。
【0007】図40は、従来の赤外線検出装置の構成図
であり、101は赤外線検出手段としての赤外線セン
サ、102は赤外線の検出を行う方向を限定することに
より、赤外線センサに指向性を持たせ、赤外線を効率的
に入力させるレンズ、103は赤外線センサを出力軸1
04を介して回転走査する手段としての駆動モータ、1
05は出力軸104の他端部に赤外線センサの走査角を
検出するための走査角検出装置、106は静止している
人体である。
【0008】図41は、図40の構成における、赤外線
センサの走査角とその出力波形との関係の一例を示すグ
ラフ図であり、赤外線センサ101の走査範囲内に静止
人体106が居れば、人体の居る位置の方向で出力波形
の極大値Pが現れることが示されている。
【0009】図41からも明らかなように、赤外線セン
サ101を回転走査することにより、各方向からの赤外
線の放射量を所定の走査間隔で読みとり、その出力波型
から静止人体の有無及び、その存在位置を検出すると共
に、検出位置の時間変化、即ち、赤外線センサ101の
回転走査の1周期前の信号と今回の信号との変化量か
ら、人体の活動状態を検出して、適正な空調状態を実現
することを目的としている。
【0010】また、赤外線センサ等を回転走査する他の
公開公報の例としては、実開昭62−173651号公
開公報記載の空気調和機、特開平1−219525号公
開公報記載の赤外線検出装置等がある。これらの目的
は、静止人体の有無の検出や、被空調室内の温度分布の
検出や、検出範囲の拡大等にあるが、具体的には温度変
動等によるノイズを低減させる手段、及び構造等につい
て記述されたものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の物
体検出装置に共通した問題点としては、赤外線センサ等
を回転走査しても、しなくても、所望検出エリア内にお
ける静止人体以外の移動しない静止赤外線源物体であ
る、例えば居住空間であれば、テレビやストーブ等の突
然の電源の投入や、また、日差し等の突然の開閉によっ
て赤外線量が急激に変化し、この変化した検出結果から
移動しないその他の赤外線源物体を移動する赤外線源物
体であると判断してしまう。即ち、移動する赤外線源物
体と移動しない赤外線源物体との区別が出来ないという
問題点があった。
【0012】また、特開平1−222135号公開公報
においては、赤外線センサが回転走査した1周期前の信
号と今回の信号との変化量から、人体等の活動状態を検
出しているため、赤外線センサが回転走査しても、移動
する赤外線源物体である人体等が1周期以上静止したま
までいるときは、この移動する赤外線源物体である静止
人体を移動しない他の赤外線源物体であると判断してし
まう。このように、人体等の移動する赤外線源物体なの
か、移動しない他の赤外線源物体なのかの区別が出来な
いという問題点があった。
【0013】また、上記した従来の実施例においては、
赤外線センサが回転走査中に人の移動が発生した場合、
回転走査の赤外線量変化と移動人体の赤外線量変化との
信号が重畳されるため、複雑あるいは相殺されたいい加
減な信号を出力することになるので、人体存在位置の判
別は極めて困難となる。言い替えると、移動しない他の
赤外線源物体や、移動する赤外線源物体が静止している
ときには正確に判別するが、人体等の移動する赤外線源
物体が移動しているときには、いい加減な判別結果を出
力するという問題点があった。
【0014】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、人体等以外の移動しない赤外
線源物体や、人体等の移動する赤外線源物体の位置を正
確に判別する経済的で信頼性の高い物体検出装置を得る
ことを目的とする。また、移動しない赤外線源物体の影
響、即ち、背景の赤外線源分布の影響を除去して、人体
等の移動する赤外線源物体が移動して静止した位置を正
確に判別する経済的で信頼性の高い物体検出装置を得る
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる物体検
出装置は、物体が放射する赤外線を検出する赤外線セン
サ、およびこの赤外線センサと対で設けられ、その赤外
線検出エリアを互いに隔てられた複数の集光領域に分割
する集光部、からなる赤外線検出手段と、この赤外線検
出手段を回動させる駆動手段と、この駆動手段の回動速
度を制御する駆動制御手段と、この駆動制御手段の制御
結果に基づいて前記赤外線検出手段の出力波形から前記
物体の位置を判別する信号処理手段と、を備えたもので
ある。
【0016】また、物体が放射する赤外線を検出する赤
外線センサ、およびこの赤外線検出センサと対で設けら
れ、その赤外線検出エリアを互いに隔てられた複数の集
光領域に分割する集光部、からなる複数個の赤外線検出
手段と、これら複数個の赤外線検出手段を回動させる駆
動手段と、この駆動手段の回動速度を制御する駆動制御
手段と、この駆動制御手段の制御結果に基づいて前記赤
外線検出手段の出力波形から前記物体の位置を判別する
信号処理手段と、を備え、前記複数個の赤外線検出手段
が、その赤外線検出エリアの一部を互いに重複させもの
である。
【0017】また、前記集光部が複数の集光レンズから
なり、この複数の集光レンズが前記赤外線検出エリアを
長い集光距離と短い集光距離との交互の集光距離の領域
に分割するように、その各レンズの光学中心が交互に相
違した各レンズで構成されたものである。
【0018】また、前記集光部が複数の集光レンズから
なり、この複数の集光レンズが前記赤外線検出エリアを
互いに等しい集光角度の各集光領域に分割するように、
その中心に対して対称であるレンズが互いに等しい幅の
レンズで、かつその中心レンズから順次所定の割合で増
大させた幅のレンズで構成されたものである。
【0019】また、駆動制御手段が、前記赤外線検出手
段が一定速度で回動するように前記駆動手段の回動速度
を制御したものである。
【0020】また、駆動制御手段が、前記赤外線検出手
段が所定角度づつ回動するように前記駆動手段の回動速
度を制御したものである。
【0021】また、信号処理手段が、前記駆動制御手段
の制御結果に基づいて、前記駆動手段が回動させなかっ
た前記赤外線検出手段の出力波形から前記物体が移動し
て静止したことを検出した時に、前記駆動制御手段の制
御を動作させるトリガ手段と、このトリガ手段が動作さ
せた前記駆動制御手段の制御結果によって回動した前記
赤外線検出手段の出力波形から前記物体の位置を判別す
る静止人体位置推論手段と、を備えたものである。
【0022】また、前記赤外線検出手段が所定角度づつ
間欠回動するように、前記駆動制御手段が前記駆動手段
の回動速度を制御するものにおいて、前記信号処理手段
が、前記駆動制御手段の制御結果に基づいて、前記駆動
手段が回動させなかった前記赤外線検出手段の出力波形
から前記物体が移動して静止したことを検出した時に、
前記駆動制御手段の制御を動作させるトリガ手段と、こ
のトリガ手段が動作させた前記駆動制御手段の制御結果
によって間欠回動した前記赤外線検出手段の回動間欠時
の出力波形から前記物体の移動を検出した時、前記駆動
制御手段の制御動作位置を初期の制御動作位置に戻すリ
セット手段と、このリセット手段が戻す動作をしなかっ
た時に、前記間欠回動した赤外線検出手段の出力波形か
ら前記物体の位置を判別する静止人体位置推論手段と、
を備えたものである。
【0023】また、信号処理手段が、前記駆動制御手段
の制御結果に基づいて、前記駆動手段が回動させなかっ
た前記赤外線検出手段の出力波形から前記物体の移動が
所定時間内にあったか、なかったかを判定し、この判定
結果で前記物体の移動が所定時間内になかった時に、前
記駆動制御手段の制御を動作させる背景トリガ手段、お
よび、前記判定結果で前記物体の移動が所定時間内にあ
った時に、前記駆動制御手段の制御を動作させる人体ト
リガ手段、からなるトリガ手段と、前記背景トリガ手段
が動作させた前記駆動制御手段の制御結果によって回動
した前記赤外線検出手段からの出力波形を記憶する背景
記憶部と、前記人体トリガ手段が動作させた前記駆動制
御手段の制御結果によって回動した前記赤外線検出手段
からの出力波形を記憶する人体記憶部と、この人体記憶
部の記憶した出力波形から前記背景記憶部の記憶した出
力波形を減算する減算手段と、この減算手段の減算した
出力波形から前記物体が移動して静止した位置を判別す
る位置人数推論手段と、を備えたものである。
【0024】また、前記赤外線検出手段が所定角度づつ
間欠回動するように、前記駆動制御手段が前記駆動手段
の回動速度を制御するものにおいて、前記信号処理手段
が、前記駆動制御手段の制御結果に基づいて、前記駆動
手段が回動させなかった前記赤外線検出手段の出力波形
から前記物体の移動が所定時間内にあったか、なかった
かを判定し、この判定結果で前記物体の移動が所定時間
内になかった時に、前記駆動制御手段の制御を動作させ
る背景トリガ手段、および、前記判定結果で前記物体の
移動が所定時間内にあった時に、前記駆動制御手段の制
御を動作させる人体トリガ手段、からなるトリガ手段
と、このトリガ手段が動作させた前記駆動制御手段の制
御結果によって間欠回動した前記赤外線検出手段の回動
間欠時の出力波形から前記物体の移動を検出した時に、
前記駆動制御手段の制御動作位置を初期の制御動作位置
に戻すリセット手段と、このリセット手段が戻す動作を
しなかった時に、前記背景トリガ手段が動作させた前記
駆動制御手段の制御結果によって間欠回動した前記赤外
線検出手段からの出力波形を記憶する背景記憶部と、前
記リセット手段が戻す動作をしなかった時に、前記人体
トリガ手段が動作させた前記駆動制御手段の制御結果に
よって間欠回動した前記赤外線検出手段からの出力波形
を記憶する人体記憶部と、この人体記憶部の記憶した出
力波形から前記背景記憶部の記憶した出力波形を減算す
る減算手段と、この減算手段の減算した出力波形から前
記物体が移動して静止した位置を判別する位置人数推論
手段と、を備えたものである。
【0025】また、前記信号処理手段が、前記背景トリ
ガ手段が動作させた前記駆動制御手段の制御結果によっ
て回動させた前記赤外線検出手段からの出力波形と前記
人体記憶部が記憶している出力波形とを比較し、この比
較した前記出力波形が相違した時に、この相違した前記
背景トリガ手段が前記駆動制御手段を介して回動させた
前記赤外線検出手段の出力波形で前記背景記憶部が記憶
している出力波形を更新する背景メモリ制御手段と、を
備え、この背景メモリ制御手段の更新結果に基づいて前
記減算手段が、前記人体記憶部の記憶した出力波形から
前記背景記憶部の記憶した出力波形を減算するものであ
る。
【0026】また、前記信号処理手段が、前記駆動制御
手段の制御結果に基づいて、前記駆動手段が回動させな
かった前記赤外線検出手段の出力波形から前記物体が移
動した位置を判別する移動人体推論手段と、この移動人
体推論手段の判別結果と前記位置人数推論手段の判別結
果との論理積に基づいて前記物体が移動して静止した位
置を判別する移動静止論理積手段と、を備えたものであ
る。
【0027】また、前記信号処理手段が、前記移動人体
推論手段が判別した前記物体が移動して静止した位置を
記憶する移動人体記憶手段と、この移動人体記憶部が記
憶した前回と今回との物体が移動して静止した位置の和
を算出する移動人体論理和手段と、この移動人体論理和
手段の算出結果と前記位置人数推論手段の判別結果との
論理積に基づいて前記物体が移動して静止した位置を判
別する移動和静止論理積手段と、を備えたものである。
【0028】また、前記信号処理手段が、前記位置人数
推論手段が判別した前記物体が移動して静止した位置を
記憶する静止人体記憶部と、この静止人体記憶部が記憶
した前回と今回との物体が移動して静止した位置を比較
し、この比較結果から一致する前記物体が移動して静止
した位置を選出する一致エリア選出部と、この選出部の
選出結果と前記移動静止論理積手段の判別結果とを加算
する加算部と、この加算結果に基づいて前記物体が移動
して静止した位置を決定する位置決定部と、からなる出
力調整手段と、を備えたものである。
【0029】また、前記信号処理手段が、前記位置人数
推論手段が判別した前記物体が移動して静止した位置を
記憶する静止人体記憶部と、この静止人体記憶部が記憶
した前回と今回との物体が移動して静止した位置を比較
し、この比較結果から一致する前記物体が移動して静止
した位置を選出する一致エリア選出部と、この選出部の
選出結果と前記移動和静止論理積手段の判別結果とを加
算する加算部と、この加算結果に基づいて前記物体が移
動して静止した位置を決定する位置決定部と、からなる
出力和調整手段と、を備えたものである。
【0030】また、前記信号処理手段が、前記出力調整
手段が決定した前記物体が移動して静止した位置を左・
右ゾーン別に記憶する位置情報累積メモリ部と、この位
置情報累積メモリ部の記憶結果に基づいて、記憶回数が
所定回数を越えても前記左・右ゾーンのうち一定ゾーン
のみしか記憶していない時に、前記赤外線検出手段の回
動開始位置が前記一定ゾーンより反対ゾーン方向へ所定
量ずれた位置から開始するように前記駆動制御手段の制
御動作を変更する集光領域設定手段と、を備えたもので
ある。
【0031】また、位置人数推論手段が、前記減算手段
が減算した出力波形の振幅値と予め設定された振幅基準
値と比較し、この比較結果より前記物体が移動して静止
した物体の位置を判別するものである。
【0032】また、位置人数推論手段が、前記減算手段
が減算した出力波形の振幅値を前記各領域の物体有無を
示すニューラルネットワークの符号に変換する正規化処
理手段と、この正規化処理手段が変換した符号と予め設
定されたニューラルネットワークの符号と比較し、この
比較結果より前記物体が移動して静止した位置を判別す
る判別部と、を具備したものである。
【0033】
【作用】上記のように構成された物体検出装置において
は、集光部が、物体が放射する赤外線の検出エリアを拡
大すると共に、互いに隔てられた複数の集光領域に細分
化し、この拡大化され、細分化された検出エリアの各集
光領域からの赤外線の赤外線センサが検出する。この細
分化され、拡大化された赤外線検出手段の検出エリアの
回動を駆動制御手段が駆動手段を介して制御し、この制
御された検出エリアの回動結果からの赤外線を赤外線検
出手段は検出し、この検出した赤外線の出力波形から信
号処理手段が物体の位置を判別する。
【0034】また、集光部が、物体が放射する赤外線の
検出エリアを拡大すると共に、互いに隔てられた複数の
集光領域に細分化し、この拡大化され、細分化された検
出エリアの各集光領域からの赤外線を赤外線センサが検
出する。また、この赤外線センサと複数の集光レンズと
からなる複数個の赤外線検出手段の互いの集光領域を一
部重複させ、重複出エリアとそれぞれの重複しない検出
エリアとにさらに区分する。この細分化され、区分化さ
れた赤外線検出手段の拡大した検出エリアの回動を駆動
制御手段が駆動手段を介して制御し、この制御された検
出エリアの回動結果からの赤外線を赤外線検出手段が検
出し、この検出した赤外線の出力波形から信号処理手段
が物体の位置を判別する。
【0035】また、複数の集光レンズを、その光学中心
が交互に相違したレンズで構成したので、物体が放射す
る赤外線の検出エリアを長い集光距離と短い集光距離と
の交互の集光距離の領域に分割し、この分割した交互の
各集光領域の検出エリアの回動を駆動制御手段が駆動手
段を介して制御し、この制御された検出エリアの回動結
果からの赤外線を赤外線検出手段が検出し、この検出し
た赤外線の出力波形から信号処理手段が物体の位置を判
別する。
【0036】また、複数の集光レンズを、その中心に対
して対称であるレンズは互いに等しい幅のレンズ、かつ
その中心レンズから順次所定の割合で増大させた幅のレ
ンズで構成したので、物体が放射する赤外線の検出エリ
アを互いに等しい集光角度の集光領域で複数に分割し、
この等しい集光角度で分割した各集光領域の検出エリア
の回動を駆動制御手段が駆動手段を介して制御し、この
制御された検出エリアの回動結果からの赤外線を赤外線
検出手段が検出し、この検出した赤外線の出力波形から
信号処理手段が物体の位置を判別する。
【0037】また、駆動制御手段が、赤外線検出手段の
検出エリアが一定速度で回動するように駆動手段の回動
速度を制御したので、この一定速度で回動した検出エリ
アからの赤外線を赤外線検出手段が検出し、この検出し
た赤外線の出力波形から信号処理手段が物体の位置を判
別する。
【0038】また、駆動制御手段が、赤外線検出手段の
検出エリアが所定角度づつ回動するように駆動手段の回
動速度を制御したので、この所定角度づつ回動する検出
エリアからの赤外線を赤外線検出手段が検出し、この検
出した赤外線の出力波形から信号処理手段が物体の位置
を判別する。
【0039】また、信号処理手段が、トリガ手段によっ
て、駆動制御手段が回動させなかった赤外線検出手段の
出力波形から、物体が移動して静止したことを検出した
時に、駆動制御手段が駆動手段を介して赤外線検出手段
の検出エリアを回動する。この回動した検出エリアから
の赤外線を赤外線検出手段が検出し、この検出した赤外
線の出力波形から静止人体位置推論手段が物体の位置を
判別する。
【0040】また、赤外線検出手段が所定角度づつ間欠
回動するように、駆動制御手段が駆動手段の駆動速度を
制御するものにおいて、信号処理手段が、トリガ手段に
よって、駆動制御手段が回動させなかった赤外線検出手
段の出力波形から物体が移動して静止したことを検出し
た時に、駆動制御手段が駆動手段を介して赤外線検出手
段の検出エリアの間欠回動する。この間欠回動した検出
エリアの回動間欠時の赤外線出力波形から物体の移動を
検出した時、リセット手段が駆動制御手段の制御動作位
置を初期の制御動作位置に戻す。この戻す動作をリセッ
ト手段がしなかった時には、この間欠回動した検出エリ
アからの赤外線を赤外線検出手段が検出し、この検出し
た赤外線の出力波形から静止人体位置推論手段が物体の
位置を判別する。
【0041】また、信号処理手段が、トリガ手段によっ
て、駆動制御手段が回動させなかった赤外線検出手段の
出力波形から所定時間内に物体の移動があったか、なか
ったかを判定し、この判定結果で物体の移動が所定時間
内になかった時、背景トリガ手段が駆動制御手段の制御
を動作させ、また、この判定結果で所定時間内に物体の
移動があった時、人体トリガ手段が駆動制御手段の制御
を動作させる。この背景トリガ手段が駆動制御手段を介
して回動させた検出エリアからの赤外線を赤外線検出手
段が検出し、この検出した赤外線の出力波形を背景記憶
部が記憶し、また、人体トリガ手段が駆動制御手段を介
して回動させた検出エリアからの赤外線を赤外線検出手
段が検出し、この検出した赤外線の出力波形を人体記憶
部が記憶する。この人体記憶部の記憶した出力波形から
背景記憶部の記憶した出力波形を減算手段が減算し、こ
の減算した出力波形から物体が移動して静止した位置を
位置人数推論手段が判定する。
【0042】また、赤外線検出手段が所定角度づつ間欠
回動するように、駆動制御手段が駆動手段の駆動速度を
制御するものにおいて、信号処理手段が、トリガ手段に
よって、駆動制御手段が回動させなかった赤外線検出手
段の出力波形から所定時間内に物体の移動があったが、
なかったかを判定し、この判定結果で所定時間内に物体
の移動がなかった時、背景トリガ手段が駆動制御手段の
制御を動作させ、また、この判定結果で所定時間内に物
体の移動があった時には、人体トリガ手段が駆動制御手
段の制御を動作させる。このトリガ手段が駆動制御手段
を介して間欠回動させた検出エリアの回動間欠時の赤外
線出力波形から物体の移動を検出した時、および、人体
トリガ手段が駆動制御手段を介して間欠回動させた検出
エリアの回動間欠時の赤外線出力波形から物体の移動を
検出した時は、リセット手段が駆動制御手段の制御動作
位置を初期の制御動作位置に戻す。この戻す動作をリセ
ット手段がしなかった時には、この背景トリガ手段およ
び人体トリガ手段がそれぞれ間欠回動させた検出エリア
からの赤外線を赤外線検出手段が検出し、このそれぞれ
に検出した赤外線の出力波形を背景記憶部および人体記
憶部がそれぞれ記憶する。この人体記憶部の記憶した出
力波形から背景記憶部の記憶した出力波形を減算手段が
減算し、この減算した出力波形から物体が移動して静止
した位置を位置人数推論手段が判定する。
【0043】また、信号処理手段が、背景メモリ制御手
段によって、背景トリガ手段が動作させた駆動制御手段
の制御結果によって回動させた赤外線検出手段の検出エ
リアからの出力波形と人体記憶部が記憶している出力波
形とを比較し、この比較した出力波形が相違した時に、
この相違した背景トリガ手段が回動させた赤外線検出手
段の出力波形で背景記憶部が記憶している出力波形を更
新する。この更新結果に基づいて減算手段が、人体記憶
部の記憶した出力波形から背景記憶部の記憶した出力波
形を減算し、この減算した出力波形から物体が移動して
静止した位置を位置人数推論手段が判定する。
【0044】また、信号処理手段が、移動人体推論手段
によって、駆動制御手段が回動させなかった赤外線検出
手段の出力波形から物体が移動して静止した位置を判別
し、この移動人体推論手段が判別した物体が移動して静
止した位置と位置人数推論手段が判定した物体が移動し
て静止した位置との論理積から物体が移動して静止した
位置を移動静止論理積手段が判別する。
【0045】また、信号処理手段が、移動人体記憶手段
によって、移動人体推論手段が判別した物体が移動して
静止した位置を記憶し、この記憶した前回と今回との物
体が移動した静止した位置の和を移動人体論理和手段が
算出し、この移動人体論理和手段が算出した物体が移動
して静止した位置と位置人数推論手段が判別した物体が
移動して静止した位置との論理積から物体が移動して静
止した位置を移動和静止論理積手段が判別する。
【0046】また、信号処理手段が、出力調整手段の静
止人体記憶部によって、位置人数推論手段が判別した物
体が移動して静止した位置を記憶し、この記憶した前回
と今回との物体が移動して静止した位置を比較し、この
比較結果から一致する物体が移動して静止した位置を一
致エリア選出部が選出し、この選出結果と移動静止論理
積手段の判別結果とを加算部が加算し、この加算結果か
ら物体が移動して静止した位置を決定部が決定する。
【0047】また、信号処理手段は、出力和調整手段の
静止人体記憶部によって、位置人数推論手段が判別した
物体が移動して静止した位置を記憶し、この記憶した前
回と今回との物体が移動して静止した位置を比較し、こ
の比較結果から一致する物体が移動して静止した位置を
一致エリア選出部が選出し、この選出結果と移動静止論
理積手段の判別結果とを加算部が加算し、この加算結果
から物体が移動して静止した位置を決定部が決定する。
【0048】また、信号処理手段が、置情報累積メモリ
部によって、出力調整手段が出力した前記物体が移動し
て静止した位置を左・右ゾーン別に記憶し、この記憶回
数が所定回数を越えても左・右ゾーンのうち一定ゾーン
のみしか記憶していない時に、赤外線検出手段の回動開
始位置が一定ゾーンより反対ゾーン方向へ所定量ずれた
位置から開始するように、集光領域設定手段が駆動制御
手段の制御動作を変更する。
【0049】また、位置人数推論手段が、減算手段が減
算した出力波形の振幅値と予め設定された振幅基準値と
比較し、この比較結果から物体が移動して静止した位置
を判別する。
【0050】また、位置人数推論手段が、正規化処理手
段によって、減算手段が減算した出力波形の振幅値を各
領域の物体有無を示すニューラルネットワークの符号に
変換し、この変換した符号と予め設定されたニューラル
ネットワークの符号とを比較して物体が移動して静止し
た位置を判別部が判別する。
【0051】
【実施例】
実施例1.図1から図9はこの実施例1の動作を説明す
るための図であり、これらの図1〜9で、以下にこの実
施例1の詳細な動作について説明する。
【0052】図1は全体構成を示す構成ブロック図で、
1は焦電素子、サーモパイル素子等で構成された、人体
から放射される赤外線を捉え、この検出結果を電気信号
に変換する赤外線センサ、4はこの赤外線センサ1上に
焦点を結び、赤外線エリアを互いに隔てられた複数の集
光領域3a〜3eに分割する集光部、2はこの集光部4
と赤外線センサ1とからなる赤外線検出手段、5はこの
赤外線検出手段2からの赤外線信号の出力波形を帯域増
幅する増幅器、6はこの増幅器5からの出力波形の波高
値を検出して人体検出信号を抽出する信号処理手段で、
マイクロコンピュータ7内で実現される。
【0053】8は上記赤外線検出手段2を、所定の走査
角で左右方向に回転駆動させる駆動手段であり、駆動用
モータ9を内蔵している。10はモータ9の駆動・停止
や所定の回転走査角範囲、速度を制御する駆動制御手段
で、上記マイクロコンピュータ7内で実現されると共
に、これらの駆動・停止、及び駆動速度からの時間情報
を信号処理手段6内に構成された静止人体位置推論手段
11に伝達する。
【0054】この静止人体位置推論手段11は、駆動制
御手段10からの駆動制御の時間情報と駆動時における
赤外線検出手段2からの各出力波形の時間情報との関係
を、予め設定した対応テーブル表で内蔵し、この関係表
から移動した静止人体の位置を推論するものである。ま
た、駆動制御手段10からの駆動・停止信号、および速
度制御信号は、マイクロコンピュータ7により所定の時
間間隔をおいて、周期的に繰り返し制御される。従っ
て、駆動制御手段10は、赤外線検出手段2の回転速度
を一定に制御したり、また所定回転角度づつ回転するよ
うに制御できるものである。
【0055】図2は人体検出装置の構成を示す斜視図で
あり、集光部4は、ポリエチレン等の赤外線が透過する
材料で形成されたドーム状のフレネルレンズであり、互
いに隔てられた5方向の集光領域3a〜3eのそれぞれ
から赤外線を検出するため、5分割されたレンズ4a〜
4eで形成されている。
【0056】図3は人体検出装置の構成の一部を切り欠
いた側断面図であり、集光部4のレンズ面は、モータ9
の駆動軸中心9aに対して、所定の傾斜角θをもって下
方向に配設され、かつ赤外線センサ1の赤外線受光面
(図示せず)は、この集光部4面と平行に配設されてい
る。
【0057】図4は集光部4の正面展開図、図5はこの
集光部4の集光領域を示す集光図で、(a)は平面図、
(b)は側断面図である。上記5分割されたレンズ4a
〜4eは、各々の光学中心を偏光プリズムにより直線状
に配設し、かつ各々のレンズの幅Wを図4に示す通り中
央レンズから遠ざかる程幅広く配設、即ちWa=We>
Wb=Wd>Wcの関係に設定したことにより、集光領
域3a〜3eは、図5に示すように、集光距離に対し同
等の大きさの集光領域を形成することが可能となると共
に、赤外線検出手段2からの集光距離が等しく、かつ等
しい集光角度の間隔(図では22.5゜ピッチ)に隔て
られるように配設される。また、集光領域3a〜3eは
全体集光領域3として約90゜の広角視野を有する構成
となる。
【0058】以上説明した図1〜5と以下の図6〜図9
を用いて、実施例1の動作を説明する。図6には、駆動
手段8が停止状態において、即ち図5に示した複数の集
光領域3a〜3eにおいて人体Zが、図中(A)から
(B)に移動して停止した場合と、逆(B)から(A)
の所望選出領域外に移動した場合との、人体からの赤外
線を赤外線検出手段2が捉え、増幅器5を介して信号処
理手段6に入力された信号波形を示す。
【0059】図6中の(a)は(A)から(B)に移動
して停止した場合、(b)は(B)から(A)の所望選
出領域外に移動した場合を各々示している。図6に示す
ように、(a)の2つのピーク信号P3a・P3bは、
人体Zが集光領域の3a・3bを順に通過するために発
生し、また(b)のピーク信号P3b/P3aも、人体
Zが集光領域を3b・3aの方向に通過するために発生
する。
【0060】各ピーク信号の検出は、信号処理手段6
が、赤外線検出手段2からの出力波形のサンプリング時
間毎の波高値の変化から求めるものである。例えば現サ
ンプリングの波高値から前回サンプリングの波高値を減
算した結果のバッファが、プラスからマイナスに変化し
た時はプラスピーク、またマイナスからプラスに変化し
たタイミングを捉えて各ピーク信号を確定する。
【0061】しかし、これらの出力波形には、どの集光
領域3a〜3eからの出力波形であるかの情報を含まな
いために、全集光領域3内のどこに居るかを確認するこ
とができない。(b)のように所望検出領域から出てし
まっても、(a)とほぼ同様のピーク信号を出力するの
はこのためである。
【0062】従って、両者の出力波形は、全集光領域3
内への人体Zが侵入あるいは通過している情報を、リア
ルタイムで判断できることに有効がある。即ち、出力波
形にピーク波形Pを検出した時、即座に人体Zの存在を
検出できる。この処理において全集光領域3を互いに隔
てられた複数の集光領域3a〜3eで構成することによ
り、広範囲(約90゜視野)の検出が可能となる。
【0063】図7は、全集光領域3を構成する赤外線検
出手段2が駆動手段8によって回転駆動される場合にお
ける、全集光領域3の回転走査範囲を示したものであ
る。赤外線検出手段2を壁面に取り付けて、回転走査に
より得られる所望集光領域を前方180゜とした場合、
集光部4の全集光領域は約90゜広角幅を有しているた
め、図中実線の領域から破線の領域まで右へ90゜とい
う少ない回転走査で全領域をカバーできる。これらの回
転走査範囲は、駆動制御手段10によって制御される。
【0064】また、上述したように集光部4のレンズ4
a〜4e面を、モータ9の駆動軸中心9aに対して、所
定の傾斜角θをもって下方向に配設したこと、及び集光
領域3a〜3eを等間隔に隔てられた同等の大きさに形
成したことで、回転駆動時においても、赤外線検出手段
2から等距離の集光領域を得られると共に、回転走査に
同期した集光領域を形成することが可能となる。
【0065】実際の動作は、図7中に示すように、中央
を向いている全集光領域3がまず左へ45゜回転後、右
へ90゜回転して出力信号を採取する、最後に中央(初
期位置)へ戻るために左へ45゜回転して1サイクルが
完了する。これらの動作は駆動制御手段10によって制
御される。なお、説明上、所望検出エリアの前方180
゜を等分に8分割した図7の(ア)〜(ク)領域を位置
存在エリアと設定する。
【0066】図8に、上記説明の右に90゜回転した時
に、図7中(ア)〜(ク)の存在エリア中、(エ)の位
置に人体Zが存在している時の出力波形例を示す。図8
中に示された4カ所のピーク信号P3d・P3c・P3
b・P3aは、集光部4の回転走査により集光領域3d
・3c・3b・3aが順番に(エ)の位置に存在してい
る人体Zと交差するために発生したものであり、そのピ
ーク信号は、各集光領域3a〜3eの配列ピッチである
22.5゜間隔のタイミングでズレながら発生する。こ
のピーク信号は上記に述べた信号処理手段11によって
検出される。
【0067】図9に、上記ピーク信号が発生した場合を
1、発生しない場合を0として、回転走査角(22.5
゜ピッチ)と存在エリア(ア)〜(ク)の対応表を示
す。表から明かなように、走査角度に対応してピーク信
号を検出することにより、存在位置が検出可能となる。
またこの実施例1では存在エリア中(エ)と(オ)の信
号が同じであるため、ピーク発生の有無だけでは(エ)
と(オ)の区別が出来ないが、これは走査角度を90゜
以上に増やすことにより区別が可能となる。この対応表
はテーブルとして、予め静止人体位置推論手段11内に
メモリされている。
【0068】静止人体位置推論手段11の具体的な動作
を述べる。回転走査角度は、モータ駆動時間と一定の関
係があるため、モータ駆動時間、即ち駆動制御手段10
の時間情報に対応した赤外線のピーク信号を静止人体位
置推論手段11が検出し、駆動手段8が停止後に、図9
に示すテーブルと比較することにより、人体Zの有無と
その存在位置を検出することが可能となる。
【0069】以上のように、互いに隔てられた複数の集
光領域3a〜3eを、等間隔、等距離かつ同等の大きさ
で広角に形成し、この形成した集光領域から赤外線検出
手段2が赤外線を集光して検出する。従って、駆動手段
8の停止時、即ち赤外線検出手段2が停止して回動しな
い時には、移動人体を広範囲の全体集光領域でリアルタ
イム検出し、また駆動手段8の動作時、即ち赤外線検出
手段2が動作して回動している時には、少ない回転走査
角、及び短時間で、全体集光領域より広範囲の所望集光
領域を走査することが可能となり、これにより広範囲の
静止人体および移動しない赤外線源物体の存在位置の検
出が可能となる。
【0070】この実施例1においては、集光部4のレン
ズ面を、モータ9の駆動軸中心9aに対して、所定の傾
斜角θをもって下方向に向けて配設し、かつ赤外線セン
サ1の赤外線受光面をこの集光部面と平行に配設した
が、これは、一般的に検出装置を壁面の比較的上部に取
り付けた場合についての構成である。なお、人体を充分
カバーできる下方部に(例えば検知人体の身長より短い
位置)人体検出装置を取り付けた場合には、レンズ面を
所定の傾斜角θで傾斜する必要が無く、駆動中心軸9
a、集光部4のレンズ面、赤外線センサ1の受光面共
に、平行に形成しても充分に同じ効果が得られるもので
ある。
【0071】また、互いに隔てられた複数の集光領域を
等しい集光角度、即ち22.5゜ピッチで形成したが、
各集光領域の角度ピッチ間隔が異なっていても回転走査
角と制御速度信号との対応が予め既知にしておけば、こ
の異なった集光角度に対応した判別処理ができるので、
人体存在位置の検出は可能である。従って複数の集光領
域の間隔が異なってもほぼ同じ効果が得られるものであ
る。
【0072】さらに、ピーク信号とモータ駆動時間との
関係をテーブル化して記憶している静止人体位置推論手
段11を用いて、人体の存在位置エリアをマッピングし
たが、この手段を用いず、ピーク信号を検出する信号処
理手段6のみであっても、静止人体存在エリアを検出で
きることは言うまでもない。
【0073】実施例2.図10から図13はこの実施例
2の動作を説明する図であり、この図に基づいて説明す
る。実施例1と異なる動作内容は、集光部4f〜4jの
光学中心を異間隔にしたことによる集光領域の配設と、
上記駆動手段8を動作させた時の信号処理手段6の内容
であり、他の動作は実施例1と同じであるので、説明は
省略する。
【0074】図10は、この実施例2の集光部4の正面
展開図、図11はこの集光部4及び上記構成によって得
られる集光領域の集光図で、(a)は平面図、(b)は
側断面図である。
【0075】上記5分割されたレンズ4f〜4jは、各
々の光学中心を偏光プリズムにより、4f・4h・4j
を直線状に配列し、また4g・4iを上記3者より下方
位置に配列して配設することにより、図11に示すよう
に、5本の集光領域3f〜3jは、この装置の取付面か
ら3f・3h・3jがL1の集光距離で、3g・3iが
約L1の1/2の集光距離で集光領域3を形成する。
【0076】各々の集光領域の距離当たりの幅は実施例
1と同じであり、各レンズの幅Wを中央から遠ざかる程
所定の割合で幅広く配設、即ちWf=Wj>Wg=Wi
>Whの関係に設定したことにより、集光距離に対し同
等の大きさの集光領域を形成することが可能となると共
に、等間隔(図11では22.5゜ピッチ)に隔てられ
るように配設している。
【0077】上記に説明した図11と以下の図12、図
13を用いて、実施例2の動作を説明する。図12は、
上記集光領域3を構成する赤外線検出手段2を駆動手段
8を用いて回転駆動する場合における、全体集光領域3
の回転走査範囲を示している。この人体検出装置を壁面
に取り付けて、回転走査により得られる所望集光領域を
前方の180゜とした場合、全体集光領域3は約90゜
の集光角度幅を有しているため、90゜の回転走査角で
全領域をカバーできるが、人体の存在位置をより正確に
検出するため、図中実線に示した領域から破線の領域ま
で135゜の回転走査角を行うように駆動制御手段10
が制御する。
【0078】実際の動作は、図12に示すように、中央
を向いている全体集光領域3がまず左へ67.5゜回転
後、右へ135゜回転して出力信号を採取する。最後に
中央(初期位置)へ戻るために、左へ67.5゜回転し
て1サイクルが完了する。また、説明上、所望領域の前
方180゜を等分に8分割した図12中の(ア)〜
(ク)の位置存在エリアと設定する。また、図12中人
体ZNは近距離に存在する静止人体を表し、人体ZLは
遠距離に存在する静止人体を表している。
【0079】図13に、上記説明の右に135゜回転駆
動した時に、ピーク信号の有を1、無しを0として、回
転走査角と存在エリア(ア)〜(ク)、及び静止人体の
遠近に対応した表を示した。この表から明かなように、
この走査角度に対応したピーク信号を検出することによ
り、全てのパラメータに対してピーク信号の発生パター
ンが異なることがうかがえる。従って、異なった存在位
置及びその距離の検出が可能になる。
【0080】また、本実施例2を実施例1と比較する
と、実施例2の人体ZNが近距離の(ウ)のエリアに存
在する時と実施例1の(エ)のエリアに人体が存在する
時との波形信号が同等になる。しかし、図13から解る
とおり、赤外線検出手段2が遠近の集光領域で赤外線を
集光して検出するときには、波形信号が相違し、人体の
存在する位置が明確になる。また、実施例1では存在エ
リア中(エ)と(オ)の出力波形信号が同じであるた
め、その区別が出来なかったが、図13に示す通り本実
施例2では走査角度を135゜に増やすことにより各エ
リアからのピーク信号の発生状態が相違することになる
ので、エリアの区別が可能となる。
【0081】本実施例2における信号処理手段6の具体
的な動作は、モータ駆動時間、即ち駆動制御手段10の
制御時間情報におけるピーク信号と図13に示すテーブ
ル表とを静止人体位置推論手段11が比較して、人体の
存在エリア、及びこの各検出エリアの遠・近距離を区分
して判別することが可能になる。
【0082】以上の構成により、互いに隔てられた複数
の集光領域3f〜3jの距離を前後方向で異間隔に配列
したため、静止人体の有無とその存在位置、及び遠近2
段階の距離の検出が可能となる。
【0083】なお、この実施例2においては、集光部が
集光する集光領域の距離を前後方向の異間隔配列の2段
階に設定した例で説明したが、これを複数段に設定すれ
ば、設定した数だけ、距離の検出が細かくなることは言
うまでもなく、前後方向の複数の集光領域は、検出目的
に合った配列にすれば、さらに、きめのこまかい、使い
勝手の良い検出装置が得られる。
【0084】実施例3.図14〜図16は、実施例3を
説明するための構成図であり、図14のブロック図にお
いて、1〜11は上記第1実施例と同一のものであり、
その説明を省略する。12は駆動制御手段10により駆
動手段8が運転状態中において、モータ9の通電時間を
ON−OFF制御する間欠制御手段、13はモータ9が
駆動中においてその駆動速度を可変にする速度制御手段
であり、両者共に駆動制御手段10内部に構成される。
【0085】この間欠駆動制御手段12は、上記図7に
示した右方向への回転走査時において、各集光領域3a
〜3eのそれぞれの間隔幅を1回のON動作で22.5
゜回転するようにON時間を設けている。またON期間
とOFF期間を設けることにより、ON時間中は実施例
1に述べた連続的なモータ9の回転速度よりも高速回転
が可能となる。この間欠手段12は、マイクロコンピュ
ータ7に設けられた、タイマー、カウンタ等によって動
作し、モータ9の電源をスイッチ等により制御する。
【0086】次に、図7と以下の図15、図16とから
動作説明を行う。図15は右方向の計90゜の回転走査
角を間欠制御手段12により22.5゜ステップの4回
に分けて、動作させた時のタイミングチャートと、存在
エリア(エ)に静止人体Zが存在する時の出力波形の例
を示している。図15中に発生している4カ所のピーク
信号P3d・P3c・P3b・P3aは、ステップ走査
により集光領域3d・3c・3b・3aが順番に人体Z
と交差するために発生するものである。ピーク信号は、
モータ9の回転速度に応じて、同等の信号が出力される
と共に、OFF期間で出力が安定するため再現性のある
信号が得られる。
【0087】図16に、ピーク信号の有を1、無しを0
として、ステップ走査回数毎の各エリアのピーク信号有
無を表に示した。表から明らかなように、走査回数に対
応してピーク信号を検出することにより、存在位置が検
出可能となると共に、ステップ走査により、より確実で
再現性のある出力波形を得ることができる。
【0088】速度制御手段13は、モータ8の位相制御
や通電時間制御により実現されるものである。動作は例
えば図15に示す間欠手段12のタイミングチャート上
において、左回転45゜の2回の動作は信号処理範囲で
はないため、赤外線センサ1の反応速度に関係なく、常
に最高速で回転可能である。図15では左右回転共に等
速なチャートで説明しているが、左回転を高速化するこ
とにより、トータル的な所時間を短縮化できる効果があ
る。
【0089】また、この実施例3では、各集光領域3a
〜3eそれぞれの間隔幅を1回のON動作で移動するO
N時間を設けて説明したが、例えば上記間隔幅の1/
2、1/3等のON時間で構成しても良く、このピッチ
を細かくすることにより、存在エリアがより細分化され
る。
【0090】実施例4.図17〜図22は、この実施例
4の動作を説明する各種構成図である。図17のブロッ
ク図において、1〜10及び12、13は上記第1実施
例と同一のものであり、その説明を省略する。14は駆
動手段8が停止状態で、信号処理手段6が増幅器5の出
力波形から移動人体Zを検出した時、駆動手段8の動作
を制御する駆動制御手段10に制御開始信号を出力する
トリガ手段であり、実施例3では定期的に駆動手段8の
動作を制御したのに対して、この実施例4では駆動のタ
イミング信号を与えて制御するものである。なお、この
トリガ手段14は信号処理手段6内に構成されており、
移動人体の検出は、前述したピーク信号の検出時間や、
波高値から予め設定されたしきい値を引いた処理後の判
定により、決定される。
【0091】15は駆動手段8が停止状態で、信号処理
手段6が増幅器5の出力波形から移動人体Zを検出し、
さらにこの移動人体の出力波形が無くなり、移動人体が
静止したことを判定して、駆動手段8を動作させる駆動
制御手段10に駆動開始信号を出力する人体検知用トリ
ガ手段である。移動人体波形がなくなったことの判定
は、予め設定されたしきい値以下の出力波形が数秒間継
続し、この継続時間がタイマ等によって予め設定された
時間を越えて計時された時に確定する。この人体検出用
トリガ手段15は、トリガ手段14内に構成される。
【0092】16は間欠制御手段13が各ステップのO
N期間内にあって、信号処理手段6が検出したピーク波
形からその振幅値を算出する算出手段を有し、この算出
手段の算出値と間欠制御手段12のステップ数との対応
結果から、静止人体の存在エリアとその人数を推論する
位置人数推論手段である。
【0093】17は間欠制御手段12がOFF期間内に
あって、赤外線検出手段2の出力波形から移動人体Zを
検出した時、上記駆動制御手段10を停止し、赤外線検
出手段2の集光部4が集光する集光領域3を初期設定状
態(正面を向く)に戻すための信号を出力するリセット
手段である。
【0094】図18、図19のフローチャート図、図2
0の集光領域走査説明図、及び図21、図22の出力波
形例等により動作を説明する。図18は本実施例の全体
動作を示すフローチャートであり、まず人体検出装置を
動作させる電源スイッチON(S1)後、後述する移動
フラグや3秒タイマ、及びステップ数を初期化(S2)
する。
【0095】動作直後は駆動手段8は停止状態(S3)
にあり、集光領域3は正面を向いて停止している。この
状態で赤外線センサ2の信号を受けて信号処理手段6が
移動人体の検出(S4)を行い、移動中の人体の検出が
あれば(Y)、移動中の人体の検出が有った情報として
移動フラグを1(S5)、及び後述する3秒タイマを0
にリセット(S6)し、移動人体が存在している情報を
警報機あるいは表示器等に出力(S7)して上記S3ル
ーチンに戻る。人体が集光領域3の中を移動中は、この
S3からS7の処理を繰り返す。
【0096】上記S4で移動人体が停止し、人体の移動
を検出しなければ(N)、上記移動フラグの内容を確か
める(S8)ことにより、過去の移動人体の有無が確認
できる。移動フラグが1でなければ(N)、これまでに
人体の侵入無しとしてS3ルーチンに戻る。集光領域3
内に人体の侵入が無ければ、S3,S4,S8のループ
処理を繰り返す。
【0097】上記S8で移動フラグが1の場合(Y)
は、過去の移動人体検出があり、その人体情報波形が無
くなった事を意味し、以下の処理ルーチンに入る。先ず
上記(S6)でリセットした3秒タイマにより、3秒経
過をチェック(S9)する。3秒経過していない時
(N)は、人体情報が無くなってから3秒経過していな
いため、S3に戻り上記処理を繰り返す。
【0098】人体情報波形が無くなって3秒経過すると
(Y)、まず上記移動フラグを0にリセット(S10)
し、次に、3秒タイマを0にリセット(S11)する。
この3秒タイマとは、移動していた人体が完全に停止し
た、もしくは集光領域3から居なくなったことを確定す
るための時間であり、3秒間に限定するものではない。
【0099】S11処理後は、上記人体検知用トリガ手
段15により人体検知用トリガを発生(S12)させ、
駆動制御手段10に動作信号を与え駆動手段8を動作
(S13)させる。このS13の動作は後の図19で詳
細に説明する。次に駆動手段8動作中にリセット手段1
7の作動の有無を確認(S14)し、動作有り(Y)で
あれば以降の処理を行わずにS3に戻る(リセット手段
の説明は図19で述べる)。リセット手段17の動作が
無ければ(N)、駆動手段8動作時に信号処理手段6が
出力波形を処理して、位置人数推論手段16にデータを
渡し、静止人体の位置及び人数を推論(S15)する。
このS15の動作は図20、図21で説明する。
【0100】S15により推論された静止人体の情報
は、表示器等を用いて出力表示(S16)されると共
に、例えば空調機等に本人体検出装置が組み込まれてい
る場合、存在人数による温度制御や存在位置による気流
制御へのフィードバック信号に使用できる。S16処理
後はS3に戻り、上記一連の動作を繰り返す。
【0101】図19は駆動制御手段10による駆動手段
8の動作(S13)を示すフローチャートである。動作
例として図20に示す集光領域3の回転走査条件を用い
て以下に説明する。まず駆動手段8を動作させる前に集
光部4がどこの集光領域3に向いているか、即ち赤外線
検出手段2の初期設定位置を確認(S131)し、次に
図21のタイミングチャートに示すように、間欠制御手
段12により左側に例えば45゜動作、即ち測定開始位
置に移動し停止(S132)させる。
【0102】次に出力波形を安定させるOFF期間を生
成するために、OFFタイマをスタート(S133)さ
せ、このOFFタイマが終了(S135)するまでに信
号処理手段6が移動人体の検出処理(S134)を行
う。この移動人体の検出は上記S4と同じであり、ピー
ク信号等の発生により検出できる。ここで移動人体を検
出した場合(Y)は、静止人体検出中に移動人体が発生
した事になるためにこの駆動制御手段10の動作をリセ
ット手段17により中止し、後述するS148に進む。
【0103】上記動作中移動人体が無い場合(N)は、
信号処理範囲であるステップ動作を開始する。先ずモー
タ9をON(S136)し、ONタイマをスタート(S
137)させる。このONタイマが終了する(S13
9)まで1ステップ動作間の信号処理を(S138)行
う。この処理は信号処理手段6によりピーク信号を検出
し、位置人数推論手段16によりそのピークの振幅値を
算出する。振幅値は図21の波形例に示したように1ス
テップ動作で得られるプラスピークとマイナスピークの
ピークとピーク値である。ここでマイナスとマイナスの
ピークを得、出力波形の振幅値を確定するためには、図
21中のデータ計測タイミングチャートに示すように、
モータON時間に遅れ時間を加えた計測時間を設定する
事によりプラスとマイナスピークを確実に捉える。
【0104】ONタイマが終了(S139)すると、モ
ータをOFF(S140)し1ステップ動作が終了す
る。即ち集光部4が22.5゜回転して停止する。次に
再びOFFタイマがスタート(S141)し、このOF
Fタイマが終了(S143)するまでに信号処理手段6
が移動人体の検出処理(S142)を行う。この移動人
体の検出は上記S4、S134と同じである。ここで移
動人体を検出した場合(Y)は、この駆動制御手段10
の動作をリセット手段17により中止しS148に進
む。
【0105】移動人体が無い場合、即ち(N)の場合
は、次ステップに進むが、ここまでで1ステップの動作
が終了するため、ステップ数Nをインクリメント(S1
44)し、動作ステップ数Nが所望のステップ数に達し
たかどうかのチェック(S145)を行う。この段階で
はステップ数は1のため、当然判定結果は(N)とな
り、上記S136に進み、S136からS143までの
ステップを所望ステップ数になるまで繰り返す。即ち、
この実施例4では回転駆動走査角の範囲を112.5゜
としているために所望ステップ数は5回繰り返す。
【0106】ステップ数が5回に達するとステップ数を
リセット(S146)し、この各ステップ数とS138
で算出した振幅値の関係を作成(S147)する。最後
に集光部4の集光領域3を初期設定位置に戻すため、左
方向に67.5゜回転して停止(S148)し、このル
ーチン処理からリターン(S149)する。ここでS1
48の処理は、上記S134、S142のリセット手段
17から遷移した場合は67.5゜の回転角度に限るも
のではなく、移動人体を検出した位置から初期設定状態
に戻ることを示す。
【0107】S15の位置人数推論手段の動作説明を図
22により行う。ここでは駆動走査角度の範囲、即ち所
望集光領域において複数の静止人体が存在する場合に、
その位置を推論するために、当然その人数による出力波
形との関係が必要となる。図22中(a)表には、静止
人体数が1人の時の出力信号と各ステップ動作毎の関係
を示す。ここで説明上例えば(ア)のエリアに存在した
場合は、数列1・0・0・0・0、即ち、10000と
表すこととして以下を説明する。
【0108】人体が1人しかいない場合、数列の持つ意
味は、1がピーク波形有り、0がピーク波形無しとして
処理できた。しかし、複数の人数になると、このピーク
有無に加え、ピーク値、即ち振幅値が大きな意味を持
つ。図22の(b)に示す表は、2人までの人数に対応
した数列表示するものである。この表の示す意味は、例
えば、集光エリア(ア)と(エ)のいずれかに人が存在
する時、それぞれの数列は、10000と11110で
処理されるが、同時に存在する場合は、各々の数列を加
算した値、即ち21110になることが実験により確認
された。
【0109】また、(ア)(イ)(ク)のエリアにそれ
ぞれ1人づついれば、10000+11000+000
11であるため21011という結果になる(図中の説
明なし)。この数列の値は、上記振幅値の大きさを表し
ていることになるので、検出された振幅値群を予め定め
られたしきい値で処理した後の振幅値を、上記数列に直
すことにより複数人数の存在がエリアを導くことが出来
る。これらは位置人数推論手段16で処理される。な
お、この手段16内には複数人数に対応した信号テーブ
ル表やしきい値処理する手段を有するものである。
【0110】また、図22(a)から解るように、1人
が(オ)いるときの信号と(ア)(カ)のそれぞれに1
人づついるときの加算値信号が同じ数列データになる、
これらはステップ動作を増やす、あるいは振幅値のピッ
チ幅(図21)の一致度を調べる等で判別が可能にな
る。
【0111】これらの動作により、移動人体を確認し、
その人体が停止した後に駆動手段8を動作させることに
よって、効果的なタイミングで検出駆動手段8の動作を
設定できると共に、静止人体を確実に検出できる。また
本実施例4は人体検出用トリガ手段15を用いた方法に
ついて述べたが、トリガ手段14により移動人体を検出
したタイミングで駆動手段8を動作させるようにする
と、駆動手段8を常に動作させる必要が無いため効率的
であると同時に、リアルタイムで所望集光領域内での存
在の有無が確認できる。
【0112】実施例5.図23〜図25は、この実施例
5の動作を説明するための図であり、図23のブロック
図において、1〜10及び12〜17は上記実施例4と
同一のものであり、その説明を省略する。18は駆動手
段8が停止状態で、信号処理手段6が増幅器5から、予
め設定されたしきい値以下の出力波形を所定時間継続し
て検出した場合、即ち所定時間内に移動人体Zの出力波
形を検出しない場合、駆動手段8を制御する駆動制御手
段10に強制的に駆動開始信号を出力する背景記憶用ト
リガ手段である。この所定時間はタイマ等により設定さ
れ、計時される。
【0113】19は上記背景記憶用トリガ手段18の出
力で動作し、赤外線検出手段2からの発生波形を記憶す
る背景メモリ20と、人体検出用トリガ手段15の出力
で動作した赤外線検出手段2からの発生波形を記憶する
人体メモリ21とを内蔵し、背景記憶用トリガ手段18
の出力で動作した赤外線検出手段2からの最新の発生波
形と、背景メモリ20および人体メモリ21が記憶して
いる波形内容と比較し、両者各々と相違するとき、背景
メモリ20に記憶している波形を上記最新の発生波形で
上書きして更新する背景メモリ制御手段である。なお、
背景記憶用トリガ手段18の出力で動作した赤外線検出
手段2からの最新の発生波形と人体メモリ21が記憶し
ている波形と比較し、この両者の波形が相違するとき、
背景メモリ20に記憶している波形を上記最新の発生波
形で更新するとしてもほぼ同じ効果が得られる。
【0114】22は人体検出用トリガ手段15の出力で
動作し、赤外線検出手段2からの発生波形を人体メモリ
21で記憶した後、この人体メモリ21の記憶内容か
ら、上記背景メモリ20の記憶内容を減算する減算手段
であり、その減算結果から位置人数推論手段16が人体
の存在位置、及び人数を推論する。
【0115】図24のフローチャート図、図25の出力
波形図の例を用いて本実施例の動作を説明する。図中実
施例4と同じ動作の説明は省略する。(S17)は初期
化ステップであり、実施例4のステップ動作に加え、後
述する10分タイマ、人体メモリ、背景メモリを0にリ
セットする。(S18)は3秒タイマに加え10分タイ
マ0にリセットする。(S19)は移動フラグの過去の
内容を確かめる処理工程であり、移動フラグが1でなけ
れば(N)、これまでに人体の侵入無しとして、新規に
設けられた背景記憶用トリガ手段18の実行する処理モ
ードに移る。
【0116】S19で移動フラグが1でなければ上記S
17でリセットした10分タイマにより、10分経過し
たかしないかをチェック(S20)する。10分経過し
ていない時(N)は、S3に戻り上記処理を繰り返す。
移動人体情報波形が無いまま10分経過すると(Y)、
この10分タイマをリセット(S21)して、上記背景
記憶用トリガ手段18により人体検出用トリガを発生
(S22)させ、駆動制御手段10に動作信号を与え駆
動手段8を介して赤外線検出手段2を動作(S23)さ
せる。この動作は実施例4と同じ動作をするので、説明
は割愛する。
【0117】なお、この10分タイマの役割は、この所
定時間の10分を越えても移動人体情報の出力波形が無
い場合は、背景記憶トリガ手段18が各エリアに人体が
いないと判断するための設定時間であり、10分間に限
定するものではない。なお、前述の通り、この設定時間
を越えると、背景トリガ手段18が駆動制御手段を動作
させ、この動作結果によって駆動走査する。即ち回動す
る赤外線検出手段2が所望集光領域3の背景赤外線分
布、即ち背景温度分布を計測する。また、背景温度分布
とは、所望集光領域3内に置かれた、例えば人体以外の
ストーブ、テレビ等の赤外線源を指し、赤外線検出手段
2が駆動走査する時、これらの人体以外の赤外線源を人
体と区別するために、あらかじめ処理しておく必要があ
る。
【0118】次に、駆動制御手段10の間欠回動制御中
の間欠時に、リセット手段17が作動したか、しなかっ
たを確認(S24)し、動作有り(Y)であれば以降の
処理を行わずにS3に戻る。リセット手段が戻す動作を
していなければ(N)、以下の背景メモリ制御手段19
を実行する。先ず今回の駆動制御動作(S23)処理に
より生成された信号結果、即ち振幅値の結果が、後述す
る条件のもとに生成された人体メモリ21及び背景メモ
リ20と等しいかどうかのチェックを行う(S25)。
等しければ(Y)S3に戻り、等しくなければ(N)振
幅値の結果を背景メモリ20に上書き、即ち新しいデー
タに更新(S26)してS3に戻る処理を行う。
【0119】次に、人体メモリ21の生成部について述
べる。人体メモリ21は駆動手段8動作(S13)中に
リセット手段17(図19で説明)から、リセット動作
の無しを確認(S14)した後に、無条件に発生波形の
振幅値を格納(S24)する。従って人体検出用トリガ
手段により駆動手段が動作した場合は、リセット手段1
7が働かないかぎり振幅値は人体メモリに格納される。
次に、減算手段22によりこの人体メモリ21の振幅値
から背景メモリ20の振幅値を減算して、この結果を人
体パターンに生成(S28)する。この人体パターンを
用いて位置人数推論手段16が位置及び人数を推論(S
15)する。
【0120】図25に減算手段22により得られる人体
パターンの例を示す。間欠制御手段12により5回のス
テップ動作を行った時、背景メモリ20には、検出領域
の赤外線分布として、ステップ動作毎の波形の振幅値が
記憶され、また人体メモリ21には上記領域赤外線分布
に人体が加わった同振幅値が記憶される。減算手段22
により、ステップ動作毎の振幅値を減算すると、存在人
体のみの情報として、ピーク波形の有無、及び振幅値が
計算された人体パターンが得られる。
【0121】従って、人体メモリ21と背景メモリ20
との関係は、S25により、背景記憶用トリガ手段18
により採取された背景信号の最新の振幅値が背景メモリ
20と等しい場合、背景メモリを書き換える必要がな
く、このために、処理を簡素化できる。また、振幅値が
人体メモリ21と等しい場合、人体メモリには必ず人体
の存在エリア情報が含まれているため、この人体を含め
た情報が背景化されることを回避するために背景メモリ
を更新せず、S3に戻ることによりデータを廃棄する。
【0122】背景メモリ制御手段19の具体的な動作
は、移動人体を検出し、その人体情報が人体メモリに格
納された後に、人体が所望検出領域内で10分間動かな
かった時、この背景を記憶するために背景トリガ手段1
8によって、駆動手段を介して赤外線検出手段2が動作
し、この動作時の出力波形の振幅値を背景メモリ21に
記憶させる。即ち、人体を背景化しないことを目的とし
ている。これにより正確な人体メモリ、及び背景メモリ
が生成される。
【0123】減算手段は、所望集光領域3内に置かれ
た、例えばストーブ、テレビ等の人体以外の赤外線源を
記憶した背景メモリの出力波形を、人体と上記人体以外
の赤外線源を含んで記憶した人体メモリの出力波形から
減算することにより、純粋な人体のみの信号として抽出
できる。このため、所望検出領域3内に人体以外の赤外
線源が存在しても人体のみの検出ができる。
【0124】実施例6.図26〜図28は、この実施例
6の動作を説明するための図であり、図26は本実施例
6に用いる一般的なニューラルネットワークの説明図、
(a)はニューロンモデルを示す。ニューロンは図26
に示すような多入力、1出力の素子が通常用いられ、入
力信号xはそのままニューロンには入らない。結合重み
係数(シナプス結合係数)と呼ばれる重さwiと掛け算
されたもの、即ちwixiがニューロンへの入力とな
る。ニューロンは応答関数fを持っており、入力の総
量、即ちxiとwiの積和演算後にfを掛けたものが出
力yとなる。
【0125】(b)はネットワークモデルであり、ニュ
ーロン間を結合重み係数wを介して階層的に結合される
3層の階層型モデルを示す。信号の処理方向に向けて各
々入力層、中間層、出力層と呼ばれる。このニューラル
ネットモデルを用い学習を行うためには入出力波形のセ
ットデータ、即ち教師信号が必要になり、このセットデ
ータによって評価した値をフィードバックして、結合重
み係数を調整する。全ての教師信号の入出力関係を満足
する結合重み係数が学習されたとき、ネットワークの学
習は完了する。
【0126】図27に、本実施例6におけるニューラル
ネットワークの構成図を示す。構成は上記実施例4で説
明した位置人数推論手段16に基づいて作成した。入力
データは、駆動手段動作時におけるステップ毎の振幅値
の数列群であり、ステップ駆動回数が5回であるときは
入力層のニューロンの数は5個(N1〜N5)で構成す
る。中間層ニューロンは経験的に決められるが、今回は
5個(N6〜N10)で構成した。出力データは、人体
の存在領域、即ち集光エリア(ア)〜(ク)の8種類の
ため、出力層ニューロンは8個(N11〜N18)とし
た。
【0127】上記ネットワーク構成において教師データ
を実施例4の図22(b)に示した内容を基に説明す
る。この図22の表中、教師データのセットとして用い
たのは、1人及び2人までのデータである。例えば入力
層ニューロンN1〜N5の順に、数列10000を与え
た時、出力層ニューロンN11〜N18に与える数列は
10000000、即ちエリア(ア)のみに1を入力す
ることによりニューロンN11を発火させる。また2人
の例(ア)と(エ)であれば、同じく数列として入力層
に21110を、出力層に10010000を与え、ワ
ークステーション等のニューラルネットワークのシミュ
レータ上に、学習させる。このようにして1人と2人す
べての数列を入力し、この条件を満足する結合重み係数
が自己組織化される。
【0128】これらの作業は計算機等を用いて工場側、
即ちオフラインで予め開発しておき、開発されたネット
ワークは、ネットワーク構成、結合重み係数、及び上述
したニューラルネットワークの実行計算式等を上記マイ
クロコンピュータ7内の位置人数推論手段16に予めプ
ログラムすることで実現される。本実施例6では、上記
2人までの学習データで、3人までの判断を可能とする
学習結果が得られることを説明したが、この考え方を応
用すれば常に1人までの学習データでN+1人までの判
断が可能となる。これはニューラルネットワークの特徴
の一つである汎化(一般化)能力によるものである。
【0129】このネットワークに対して、上記発生した
出力波形の振幅値から存在エリアを導出する動作を図2
8により説明する。各々の振幅値を算出した後、正規化
処理手段(図示せず)を用いて、その振幅値群の最大値
を1として、他の振幅値はこの最大値に対する割合値に
変換する演算を行う。振幅値が図示の例だと各々1.
0,0.38,0.53,0.47,0に正規化され、
この値を入力層ニューロンN1〜N5に割り付けて入力
する。
【0130】ニューラルネットワークは実行計算により
出力層ニューロンにある値(答)を出力する。この出力
値は汎化能力により、上記学習データに一番近い値が出
力される。即ち上記入力データは、学習データの211
10に近い(ニューロンは0〜1の範囲をあつかうた
め、データは、1,0.5,0.5,0.5,0に変換
されている)ことを判断するために、答として存在エリ
ア(ア)と(エ)のニューロン(N11)(N14)が
大きな値を持って発火(具体的には1に近い値)する。
【0131】なお、出力層ニューロンは(N11)(N
14)以外の少ないニューロン値でも発火する可能性が
ある。従って発火しきい値判定手段を用いて、ニューラ
ルネットワークの出力層の値を、予め設定した所定の発
火しきい値により有効の合否判定を行う、例えば0.7
以上の発火ニューロンを有効と判断することにより人体
の存在エリアをさらに確実に推論できる。
【0132】なお、本実施例6では、ニューラルネット
ワークの入力処理に正規化処理手段、出力処理にしきい
値判定手段を用いて説明したが、入力処理においては振
幅値をそのまま入力しても判断可能であり、また出力処
理では出力層ニューロンの発火値を、存在エリアに人体
が存在している割合として出力処理することも可能であ
る。
【0133】実施例7.図29〜図39は、この実施例
7の動作を説明する図であり、図29は本実施例を示す
構成ブロック図、図29において1〜10、12〜15
及び17〜22は実施例5に示した動作と基本的には同
じであるため説明は省略する。図32は本実施例の動作
を示すフローチャート図、S2〜S28は実施例6と同
じであり、以下に本実施例7に関係する事項のみ説明す
る。
【0134】1’〜5’は上記赤外線センサ1、赤外線
検出手段2、集光領域3、集光部4、増幅器5を新たに
一対それぞれ増設し、集光領域3及び3からの赤外線を
重畳して検出するように集光部4,4’を配設してい
る。図30はこの構成を示す斜視図であり、集光部4及
び4’は一体で形成され、1つのモータ9により両方の
赤外線検出手段2及び2’は同時に回転している。
【0135】図13はこの集光領域3及び3’の配設例
を示した上面図で、一体成形された集光部4,4’は互
いに45゜ズレた角度でそれぞれの集光領域3,3’か
ら赤外線を集光する。従って、集光部4側で形成される
集光領域3c・3d・3eと、集光部4’側で形成され
る3a’・3b’・3c’が同じ集光領域を形成し、こ
の同じ集光領域から赤外線検出手段2及び2’は赤外線
を重畳して検出する。この構成により集光領域3a・3
bの範囲が左エリア、上記重畳領域の範囲が中央エリ
ア、集光領域3d’・3e’が右エリアとした領域分け
が可能となる。
【0136】図31中人体Zが存在エリア(ア)から
(オ)に移動した時の、出力波形図33により説明す
る。図の上段は増幅器5、即ち集光領域3側で検出した
赤外線の出力波形の出力、下段は集光領域3’側で検出
した増幅器5’からの出力波形である。人体Zはまず左
エリアを通過するため、集光領域3aと3bと交差し、
増幅器5の出力から2つのピーク波形(P3a,P3
b)が検出される。次に中央集光領域の通過時は集光領
域3と3’(3c,3d,3a’,3b’)の重畳部と
交差するために、増幅器5と5’の両方から同期した各
々2つのピーク(P3c,P3d,P3a’,P3
b’)が検出され、人体停止によりピークの発生が無く
なる。従って2つの赤外線検出手段2と2’の出力波形
の組み合わせ結果より、人体が移動して停止した領域
は、中央エリアであると判断する。上記動作内容の判断
は移動人体推論手段23(S30)が行う。
【0137】なお、移動人体が右エリアの一方向からの
み入り、移動人体が各エリアを往復移動せずに停止すれ
ば、単一の赤外線検出手段の出力波形から移動人体の存
在エリアを移動人体推論手段23が判別することは可能
である。しかし、どちらの側のエリアから移動人体が入
ってくるかは不明であり、また移動人体が各エリアを往
復移動することもある。従って、2つの赤外線検出手段
2と2’の出力波形の組み合わせ結果(2のみからの出
力波形のときは左エリア、2と2’からの出力波形のと
きは中央エリア、2’のみからの出力波形のときは右エ
リア)から、人体が移動したエリアを判断すれば、移動
人体がどちらの側のエリアから入ってきても、また、移
動人体が各エリアを往復移動しても最終的に停止したエ
リアを判断できるようになる。即ち、2つの赤外線検出
手段を用い、互いのエリアの一部を重複させるのはこの
ためである。
【0138】なお、移動人体の侵入方向を判別するため
に、複数のフレネルレンズのどちらかの側の一方のみに
侵入判別レンズを設け、出力波形のピーク信号が連続し
て発生するようにし、この発生波形から侵入方向を決定
し、かつ移動人体が停止し、出力波形がきえる前のピー
ク信号を出力した角度位置から移動人体が停止したエリ
アを決定するようにすれば、単一の赤外線検出手段から
の出力波形のみでも、移動人体推論手段23が移動人体
の停止したエリアを判別することは可能である。
【0139】24は位置人数推論手段16の機能に下記
機能を追加したもので、赤外線検出手段2及び2’がモ
ータ9により回転駆動中において、双方の出力波形によ
り存在エリアを(ア)から(ク)の8エリアに区分し、
この区分したエリアの人体有無を判別する静止人体位置
処理手段であり、(S31)を実行する。
【0140】静止人体位置処理手段24の動作を図34
の集光領域回転走査図と、図35の出力波形例を用いて
説明する。まず集光領域3・3’は正面を向いている初
期設定位置(図31)から、左方向へ45゜回転させ
(図34)、次の右方向へ67.5゜の回転走査した時
までの出力波形を取り込む。最後に左に22.5゜移動
して初期設定位置に戻り、1セットの動作が終了する。
この時右方向への回転走査角は、間欠制御手段12によ
り25.5゜毎の回転を走査角を3ステップで行うよう
に設定されている。
【0141】図35の(a)は人体Zが存在エリア
(オ)に静止している時の出力波形であり、集光領域3
側は、2ステップと3ステップ動作時に集光領域の3e
と3dの順に交差するために、図に示した波形となる。
なお、集光領域3’側は1〜3のステップで3d’・3
c’・3b’の順に交差するために、図35の(b)に
示した波形になる。
【0142】図35の(b)は、各エリアの1つのエリ
アのみに人が存在した場合の、集光領域3と3’から検
出した集光部4の出力波形をステップ動作毎のピーク出
力発生有無の数列で示したものである。例えば存在エリ
ア(オ)に人が存在すれば、集光領域3が数列0・1・
1、集光領域3’が数列1・1・1であるため、この数
列をシリーズで表示したものを各エリアからの出力波形
とすれば出力波形は011111と表すことができる。
(オ)に加える存在エリア(キ)にも人が居る場合は、
それぞれの数列を加算した011111+000011
=011122で表されることは、前にも説明した通り
である。
【0143】25は静止人体推論手段24が判断した静
止人体の位置と上記移動人体推論手段23が判断した静
止人体の位置との論理積を求める移動静止論理積手段で
ある。この動作内容を図6の動作表に基づいて説明す
る。先ず移動人体推論手段23による位置判断は図36
中に示すように存在エリア(ア)(イ)(ウ)が左エリ
ア、(ウ)(エ)(オ)(カ)が中央エリア、(カ)
(キ)(ク)が右エリア、という結果となる。存在エリ
ア(ウ)と(カ)が判断エリアとして重複しているが、
これは移動方向に依存するものであり、例えば(図3
1)存在エリア(ウ)の場合、集光領域3a→3bを通
過して停止した時には左エリア判断とし、集光領域3d
3b’→3c3a’を通過して停止した時は中央エリア
判断とする。
【0144】図36中の例1の表は、人体が集光領域外
から存在エリア(ア)に停止し、存在エリア(オ)に発
熱体、ストーブ等の赤外線源が固定されている場合を示
す。先ず人体移動により移動人体推論手段23は左エリ
アを判断する。次に静止人体推論手段24により存在エ
リア(ア)と(オ)を判断する。双方の判断結果から移
動静止論理積手段25が論理積演算を行い、最終結果と
して存在エリア(ア)に人がいることを確定する。即
ち、この例では他の赤外線源を検出しない処理が可能と
なる訳であるが、このような他の赤外線源等について
は、前述した減算手段22が背景の赤外線源を取り除く
ため、実際には存在エリア(オ)は判断されないが、例
えばストーブが急に点火した場合等が考えられる。従っ
て背景の赤外線分布等に対し二重の判断プロテクト機能
を有しているので、より正確な人体情報判断ができるよ
うになる。
【0145】図36中の例2の表は、人体が存在エリア
(オ)から右エリア側を通過して集光領域外を抜けた場
合である。先ず移動人体推論手段23は右エリアを判断
する。次に静止人体推論手段24は存在エリアゼロと判
断する。双方の判断結果情報から移動静止論理積手段2
5が論理積演算を行い、最終結果として人体は集光領域
内に存在しないことを確定する。即ちこの例では集光領
域外に抜けた人体の確認が可能であり、これらの処理に
より正確な人体検出ができる。
【0146】26は移動人体推論手段23の結果を記憶
する移動人体メモリであり、27はこの移動人体メモリ
の記憶結果と、移動人体位置推論手段23からの新規結
果との論理和を演算する移動人体論理和手段であり、こ
の演算結果が上記移動和静止論理積手段(図示せず)に
入力された時の動作を図37の動作表に基づいて説明す
る。
【0147】図37中例1の表は、この装置の電源スイ
ッチON直後の検出状態を示すものであり、集光領域外
から人体(A)と(B)が存在エリア(ア)と(イ)に
移動して停止すると、先ず移動人体推論手段23は赤外
線検出手段の出力波形から左エリアを判断する。この時
点では移動人体メモリ26はS29(図32)で初期化
されている為に、論理和をとっても左エリアのままであ
る。次に静止人体推論手段24は存在エリア(ア)
(イ)と判断する。双方の判断結果から移動和静止論理
積手段が論理積演算を行って、最終結果として(ア)
(イ)のエリアに人がいると判断する。即ちこの例1で
はまだ移動人体論理和手段27の効果が発揮されない
が、判断結果としても問題は発生しない。
【0148】例2は人体(A)が(ア)に静止したまま
で、人体(B)が(イ)から(エ)に移動した例であ
る。移動人体推論手段23は今回の結果として中央エリ
アを判断する。移動人体メモリ26は前回結果の左エリ
アが入っている為に、移動人体論理和手段27は今回と
前回の論理和をとり左・中央エリアと判断する。次に静
止人体推論手段24は存在エリア(ア)(エ)と判断す
る。次に双方の判断結果から移動和静止論理積手段は論
理積演算を行い、最終結果として(ア)(エ)のエリア
を判断する。
【0149】即ち、この例2からも解る通り、移動人体
メモリ26の今回と前回の記憶している存在エリアの論
理和をとらなければ、移動人体メモリ26が今回記憶す
る結果となる移動人体推論手段23の判別した今回の中
央エリアと静止人体推論手段24が判断した存在エリア
(ア)(エ)との論理積から、移動静止論理積手段は存
在エリア(エ)のみに人がいると判断する。即ち移動人
体論理和手段27とは、一方の移動した人体が静止した
ままで、他方の移動した人体がさらに移動した時でも、
この一方の静止したままの人体を呼び出して正確に検出
するための手段である。
【0150】28は上記静止人体推論手段24の結果を
記憶する静止人体メモリ29の前回の記憶結果と今回の
記憶結果とを比較して、少なくとも1つ以上の等しい存
在エリアがあるかどうかを選出する一致エリア選出部
(図示せず)と、この一致エリア選出部の選出した等し
い存在エリアを上記移動静止論理積手段25の結果に加
え、この加えた結果から移動した人体の位置を決定する
位置決定部と、からなる出力調整手段であり、ステップ
(S33)を実行する。なお、この動作を図37の動作
例3に基づいて説明する。
【0151】図37の例3は例2に続く動作であり、人
体(A)が(ア)に静止したままで、人体(B)が
(エ)から(オ)にさらに移動した例を示している。こ
の時、移動人体推論手段23は中央エリアを判断する。
また一方、静止人体推論手段24は存在エリア(ア)
(オ)と判断する。次に双方の判断結果から移動静止論
理積手段25が論理積演算を行って、この演算結果より
最終結果として(オ)のみと判断する。
【0152】これに対し、出力調整手段28を設けてス
テップS33を実行すると、例3’に示すように、この
時の静止人体メモリ29には前回の結果、即ち(ア)
(エ)が格納されており、また、静止人体推論手段24
の最新結果、即ち今回の結果は上記(ア)(オ)である
ため、この前回の(ア)(エ)と今回の(ア)(オ)と
の結果を一致エリア選出部が、等しい存在エリア(ア)
を選出し、この選出した存在エリア(ア)に移動静止論
理積手段25の結果、即ち中央エリアの(オ)、を加
え、この加えた結果から出力調整手段28の出力部が存
在エリア(ア)(オ)に人がいると判断して出力する。
即ち出力調整手段28とは、一方の人体が静止したまま
で、他方の人体が移動して行き、静止人体推論手段24
が静止したままの人体を同じエリアで2回以上検出すれ
ば、この検出結果から静止したままの人体のエリアを呼
び出して正確に判断するための手段である。
【0153】また、出力調整手段の替わりに、出力和調
整手段(図示せず)の一致エリア選出部が、静止人体メ
モリ29の前回と今回の結果を比較して、等しい存在エ
リア(ア)を選出し、この選出した一致存在エリア
(ア)に、後述する移動和静止論理積手段の判断結果
(オ)を加えても、ほぼ同じ効果が得られる。即ち、移
動人体メモリ26が記憶している前回の記憶結果の中央
エリアと、今回記憶することになる移動人体推論手段2
3が判断した中央エリアとの論理和から移動人体論理和
手段27が中央エリアと判断し、また一方、静止人体推
論手段24は前述の通り存在エリア(ア)(オ)を判断
する。この双方の結果から移動和静止論理積手段が論理
積演算を行って、この演算結果より(オ)のみと判断
し、この論理積結果の(オ)と等しい存在エリア(ア)
とを加えることになる。
【0154】30は上記出力調整手段28によって得ら
れた、静止人体の存在メモリの結果を、EEPROM等
の不揮発性素子に累積する位置情報累積メモリ31を備
え、この位置情報累積メモリ31により、上記赤外線検
出手段2の集光部4の集光領域範囲を設定変更する集光
領域設定手段(S34)であり、上記駆動制御手段10
にその設定信号を与える動作構成となっている。
【0155】図38を用いて集光領域設定手段30の動
作を述べる。所望集光領域31内に本装置が右端に寄っ
て取り付けられた場合、少なくとも存在エリア(カ)
(キ)(ク)の静止人体情報は検出する必要がなく、ま
たその存在エリアも結果として現れない。また移動人体
推論手段23作動時は、決められた集光領域内の検出の
ため、装置取付面付近の移動人体検出は不可能であっ
た。
【0156】従ってこのような取付状態では、初期設定
のまま集光領域が正面を向いているのは効率が悪く、図
中矢印で示したように少なくても左に22.5゜回転動
作した位置を初期設定位置にすることにより、移動人体
推論手段23作動時において、所望集光領域全てのカバ
ーができる。
【0157】これらを実現する手段を図39のフローチ
ャートにより説明する。出力調整手段28により検出さ
れた存在エリアを逐次位置情報累積メモリ31に蓄え
(S341)、各存在エリアの存在回数をカウントアッ
プする。つぎに存在エリア(ア)(イ)(ウ)のカウン
タ値を合計して左ゾーンメモリに格納(S342)し、
同じく存在エリア(カ)(キ)(ク)のカウンタ値を合
計して右ゾーンメモリに格納(S343)する。
【0158】S344及びS345ステップでは、左ゾ
ーンメモリの値が例えば10以上で、その時右ゾーンメ
モリの値が0の時、右方向の集光領域には人が存在しな
いとして、集光領域の初期設定を左に22.5゜移動
(S346)させる信号を生成する。またS347及び
S348ステップでは、右ゾーンメモリの値が例えば1
0以上で、その時左ゾーンメモリの値が0の時、左方向
の集光領域には人が存在しないとして、集光領域の初期
設定を右に22.5゜移動(S349)させる信号を生
成させる。
【0159】各々移動信号を生成させた(S346・S
349)後は、上記位置情報累積メモリ31の値をリセ
ットしてリターンする。ここで生成した移動信号は上記
駆動制御手段10に渡され、モータ9に信号を送り集光
領域の初期設定位置を変更する。
【0160】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、集光部が、物体が放射する赤外線の検出
エリアを拡大すると共に、互いに隔てられた複数の集光
領域に細分化し、この拡大化され、細分化された検出エ
リアの各集光領域からの赤外線を赤外線センサが検出す
る。この細分化され、拡大化された赤外線検出手段の検
出エリアの回動を駆動制御手段が駆動手段を介して制御
し、この制御された検出エリアの回動からの赤外線を赤
外線検出手段は検出し、この検出した赤外線の出力波形
から信号処理手段が物体の位置を判別するために、少な
い構成部品で、検出エリアが回動されない時には、この
拡大化され、細分化された検出エリアのどの位置に人体
等の移動する赤外線源物体が移動したかを正確に判別
し、また、検出エリアが回動された時には、この回動す
る検出エリア内に存在する全ての赤外線源物体の位置を
正確にスピーディに判別する経済的で、多機能化された
信頼性の高い物体検出装置が得られる。
【0161】また、集光部が、物体が放射する赤外線の
検出エリアを拡大すると共に、互いに隔てられた複数の
集光領域に細分化し、この拡大化され、細分化された検
出エリアの各集光領域からの赤外線を赤外線センサが検
出する。また、この赤外線センサと複数の集光レンズと
からなる複数個の赤外線検出手段の互いの集光領域を一
部重複させ、重複検出エリアとそれぞれの重複しない検
出エリアとにさらに区分する。この細分化され、区分化
された赤外線検出手段の拡大した検出エリアの回動を駆
動制御手段が駆動手段を介して制御し、この制御された
検出エリアの回動結果の赤外線出力波形から信号処理手
段が物体の位置を判別するため、少ない構成部品で、検
出エリアが回動されない時には、人体等の移動する赤外
線源物体が検出エリア内の各集光領域を往復移動して
も、各赤外線検出手段の出力波形の組合せ信号から、検
出エリアのどの位置に移動したかを正確に判別し、ま
た、検出エリアが回動された時には、この回動する検出
エリア内に存在する全ての赤外線源物体の位置を正確に
スピーディに判別する経済的で、多機能された信頼性の
高い物体検出装置が得られる。
【0162】また、複数の集光レンズを、その光学中心
が交互に相違したレンズで構成したので、物体が放射す
る赤外線の検出エリアを長い集光距離と短い集光距離と
の交互の集光距離の領域に分割し、この分割した交互の
各集光領域の検出エリアの回動を駆動制御手段が駆動手
段を介して制御し、この制御された検出エリアの回動結
果の赤外線出力波形から信号処理手段が物体の位置を判
別するため、遠・近領域で差別化された各領域にたいし
て制御することが必要である各種装置に利用できる使い
勝手の良い物体検出装置が得られる。
【0163】また、複数の集光レンズを、その中心に対
して対称であるレンズは互いに等しい幅のレンズで、か
つその中心レンズから順次所定の割合で増大させた幅の
レンズで構成したので、物体が放射する赤外線の検出エ
リアを互いに等しい集光角度の各集光領域に分割し、こ
の等しい集光角度で分割した各集光領域の検出エリアの
回動を駆動制御手段が駆動手段を介して制御し、この制
御された検出エリアの回動結果の赤外線出力波形から信
号処理手段が物体の位置を判別するため、均等に分割さ
れた各集光領域からの赤外線量を常に平等の条件で検出
して赤外線源物体の位置を精度良く、正確に判別する信
頼性の高い物体検出装置が得られる。
【0164】また、駆動制御手段が、赤外線検出手段の
検出エリアが一定速度で回動するように駆動手段の回動
速度を制御したので、この一定速度で回動した検出エリ
アからの赤外線を赤外線検出手段が検出し、この検出し
た赤外線の出力波形から信号処理手段が物体の位置を判
別するため、物体の位置を検出する信号と回動速度信号
との相関整合性が正確になり、判別した位置の再現性が
高く、赤外線源物体の位置を正確に判別する信頼性の高
い物体検出装置が得られる。
【0165】また、駆動制御手段が、赤外線検出手段の
検出エリアが所定角度づつ回動するように駆動手段の回
動速度を制御したので、この所定角度づつ回動する検出
エリアからの赤外線の出力波形に基づいて信号処理手段
が物体の位置を判別するため、赤外線センサの応答速度
に影響されにくくなり、検出速度、即ち回動速度を上げ
ても、常に判別した位置の再現性が高く、スピーディに
精度良く、赤外線源物体の位置を判別する信頼性の高い
物体検出装置が得られる。
【0166】また、信号処理手段が、トリガ手段によっ
て、駆動制御手段が回動させなかった赤外線検出手段の
出力波形から物体が移動して静止したことを検出した時
に、駆動制御手段を介して赤外線検出手段の検出エリア
を回動させ、この回動した検出エリアからの赤外線の出
力波形に基づいて静止人体位置推論手段が物体の位置を
判別するため、赤外線源物体が移動することに起因して
生じる不安定な赤外線出力波形の信号を検出しないよう
にして、赤外線源物体の位置を精度良く、正確に判別す
る経済的で、信頼性の高い物体検出装置が得られる。
【0167】また、赤外線検出手段が所定角度づつ間欠
回動するように、駆動制御手段が駆動手段の駆動速度を
制御するものにおいて、信号処理手段が、トリガ手段に
よって、駆動制御手段が回動させなかった赤外線検出手
段の出力波形から物体が移動して静止したことを検出し
た時に、駆動制御手段を介して赤外線検出手段の検出エ
リアを間欠回動させ、この間欠回動した検出エリアの回
動間欠時の赤外線出力波形から物体の移動を検出した
時、リセット手段が駆動制御手段の制御動作位置を初期
の制御動作位置に戻す。この戻す動作をリセット手段が
しなかった時に、この間欠回動した検出エリアからの赤
外線の出力波形に基づいて静止人体位置推論手段が物体
の位置を判別するため、赤外線出力波形の検出中でも、
赤外線源物体が移動することに起因して生じる不安定な
赤外線出力波形の信号を排除しながら、赤外線源物体の
位置を精度良く、正確に判別する経済的で、信頼性の高
い物体検出装置が得られる。
【0168】また、信号処理手段が、トリガ手段によっ
て、駆動制御手段が回動させなかった赤外線検出手段の
出力波形から、所定時間内に物体の移動があったか、な
かったかを判定し、この判定結果で物体の移動が所定時
間内になかった時、背景トリガ手段が駆動制御手段の制
御を動作させ、また、所定時間内に物体の移動があった
時には、人体トリガ手段が駆動制御手段の制御を動作さ
せる。この背景トリガ手段および人体トリガ手段が動作
させた駆動制御手段によって回動した検出エリアからの
赤外線を赤外線検出手段が検出し、この検出した赤外線
の出力波形を背景記憶部および人体記憶部が記憶する。
この人体記憶部の記憶した出力波形から背景記憶部の記
憶した出力波形を減算手段が減算し、この減算した出力
波形から物体が移動して静止した位置を位置人数推論手
段が判定するため、検出エリア内の人体等以外の移動し
ない赤外線源物体の位置、即ち背景赤外線分布の影響を
除去して、人体等の移動する赤外線源物体が移動して静
止した位置を正確に判別する信頼性の高い物体検出装置
が得られる。
【0169】また、赤外線検出手段が所定角度づつ間欠
回動するように、駆動制御手段が駆動手段の駆動速度を
制御するものにおいて、信号処理手段が、背景および人
体トリガ手段によって間欠回動させた検出エリアの回動
間欠時の赤外線出力波形から物体の移動を検出した時、
リセット手段が駆動制御手段の制御動作位置を初期の制
御動作位置に戻す。この戻す動作をリセット手段がしな
かった時に、この背景および人体トリガ手段がそれぞれ
間欠回動させた検出エリアからの赤外線を赤外線検出手
段が検出し、この検出した赤外線の出力波形を背景記憶
部および人体記憶部がそれぞれ記憶する。この人体記憶
部の記憶した出力波形から背景記憶部の記憶した出力波
形を減算手段が減算し、この減算した出力波形から物体
が移動して静止した位置を位置人数推論手段が判定する
ため、赤外線出力波形の検出中でも、赤外線源物体が移
動することに起因して生じる不安定な赤外線出力波形の
信号を常に排除しながら、赤外線源物体の位置を精度良
く、正確に判別する信頼性の高い物体検出装置が得られ
る。
【0170】また、信号処理手段が、背景メモリ制御手
段によって、背景トリガ手段が動作させた駆動制御手段
の制御結果によって回動した赤外線検出手段からの出力
波形と人体記憶部が記憶している出力波形とを比較し、
この比較した出力波形が相違した時に、この相違した背
景トリガ手段が動作させた赤外線検出手段からの出力波
形に基づいて背景記憶部が記憶している出力波形を更新
し、この更新結果から位置人数推論手段が移動した物体
の位置を判別するため、人体等以外の移動しない赤外線
源物体の背景情報が変化しても、この変化した背景情報
に対応して、常に、人体等の赤外線源物体が移動して静
止した位置を精度良く判別する信頼性の高い物体検出装
置が得られる。
【0171】また、信号処理手段が、移動人体推論手段
によって、駆動制御手段の制御結果で駆動手段が回動さ
せなかった赤外線検出手段の出力波形から移動した物体
の位置を判別し、この移動人体推論手段が判別した移動
した物体の位置と位置人数推論手段が判定した移動した
物体の位置との論理積から移動静止論理積手段が移動し
た物体の位置を判別するため、移動しないストーブ等の
他の赤外線源物体が急に点火され、赤外線の出力波形が
変化しても、この点火された物体は人体等の移動する物
体ではないと判断して、常に、人体等の赤外線源物体が
移動して静止した位置を精度良く判別する信頼性の高い
物体検出装置が得られる。
【0172】また、信号処理手段が、移動人体記憶手段
によって、移動人体推論手段が判別した移動した物体の
位置を記憶し、この記憶した前回の移動位置と今回の移
動位置との論理和を移動人体論理和手段が算出して移動
した物体の位置を確定し、この移動人体論理和手段が確
定した移動した物体の位置と位置人数推論手段の判別し
た移動した物体の位置との論理積から移動和静止論理積
手段が移動した物体の位置を判別するため、長時間静止
したままの人体等の位置を加味して、人体等の移動する
赤外線源物体が移動して静止した位置を精度良く判別す
る信頼性の高い物体検出装置が得られる。
【0173】また、信号処理手段は、出力調整手段の静
止人体記憶部によって、位置人数推論手段が判別した物
体が移動して静止した位置を記憶し、この記憶した前回
と今回との物体が移動して静止した位置を比較し、この
比較結果から一致する物体が移動して静止した位置を一
致エリア選出部が選出し、この選出結果と移動静止論理
積手段の判別結果とを加算部が加算し、この加算結果か
ら物体が移動して静止した位置を決定部が決定するた
め、移動後に長時間静止したままの人体等の位置を加味
して、人体等の移動する赤外線源物体が移動して静止し
た位置を精度良く判別する信頼性の高い物体検出装置が
得られる。
【0174】また、信号処理手段は、出力和調整手段の
静止人体記憶部によって、位置人数推論手段が判別した
物体が移動して静止した位置を記憶し、この記憶した前
回と今回との物体が移動して静止した位置を比較し、こ
の比較結果から一致する物体が移動して静止した位置を
一致エリア選出部が選出し、この選出結果と移動静止論
理積手段の判別結果とを加算部が加算し、この加算結果
から物体が移動して静止した位置を決定部が決定するた
め、移動後に長時間静止したままの人体等の位置を加味
して、人体等の赤外線源物体が移動して静止した位置を
精度良く判別する信頼性の高い物体検出装置が得られ
る。
【0175】また、信号処理手段が、置情報累積メモリ
部によって、出力調整手段が出力した前記物体の位置を
左・右ゾーン別に記憶し、この記憶回数が所定回数を越
えても左・右ゾーンのうち一定ゾーンのみしか記憶して
いない時に、赤外線検出手段の回動開始位置が一定ゾー
ンより反対ゾーン方向へ所定量ずれた位置から開始する
ように、集光領域設定手段が駆動制御手段の制御動作を
変更するため、赤外線検出手段が誤った方向で取りつけ
られても、人体等の赤外線源物体が移動して静止した位
置を精度良く判別する信頼性の高い物体検出装置が得ら
れる。
【0176】また、位置人数推論手段が、減算手段が減
算した出力波形の振幅値と予め設定された振幅基準値と
比較し、この比較結果から移動した物体の位置を判別す
るため、簡易な部品構成で、複数の領域のそれぞれに、
人体等の物体が移動して静止しても、スピーディに精度
良く判別する経済的で信頼性の高い物体検出装置が得ら
れる。
【0177】また、位置人数推論手段が、正規化処理手
段によって、減算手段が減算した出力波形の振幅値を各
領域の移動した物体の有無を示すニューラルネットワー
クの符号に変換し、この変換した符号と予め設定された
ニューラルネットワークの符号とを比較して物体の位置
を判別するため、簡易な部品構成で、複数の領域のそれ
ぞれに人体等の物体が移動して静止しても、精度良く正
確に判別する経済的で信頼性の高い物体検出装置が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係る人体検出装置の全体
構成を示す構成ブロック図である。
【図2】 本発明の実施例1に係る人体検出装置を示す
斜視図である。
【図3】 本発明の実施例1に係る人体検出装置の一部
を切り欠いた側断面図である。
【図4】 本発明の実施例1に係る集光部の正面展開図
である。
【図5】 本発明の実施例1に係る集光領域の上面図及
び側面図である。
【図6】 本発明の実施例1に係る人体移動時の出力波
形図である。
【図7】 本発明の実施例1に係る集光領域の回転走査
範囲図である。
【図8】 本発明の実施例1に係る集光領域の回転走査
時の出力波形図である。
【図9】 本発明の実施例1に係る走査角度と存在エリ
アの対応図である。
【図10】 本発明の実施例2に係る人体検出装置にお
ける集光部の正面展開図である。
【図11】 本発明の実施例2に係る集光領域の上面図
及び側面図である。
【図12】 本発明の実施例2に係る集光領域の回転走
査範囲図である。
【図13】 本発明の実施例2に係る走査角度と存在エ
リア及び存在距離の対応図である。
【図14】 本発明の実施例3に係る人体検出装置の全
体構成を示す構成ブロック図である。
【図15】 本発明の実施例3に係る駆動走査時タイミ
ングチャートと出力波形図である。
【図16】 本発明の実施例3に係る走査角度と存在エ
リアの対応図である。
【図17】 本発明の実施例4に係る人体検出装置の全
体構成を示す構成ブロック図である。
【図18】 本発明の実施例4に係る全体動作のフロー
チャート図である。
【図19】 本発明の実施例4に係る駆動手段動作のフ
ローチャート図である。
【図20】 本発明の実施例4に係る集光領域の回転走
査範囲図である。
【図21】 本発明の実施例4に係る駆動走査時タイミ
ングチャートと出力波形図である。
【図22】 本発明の実施例4に係る存在人体が2人に
おける走査角度と存在エリアの対応図である。
【図23】 本発明の実施例5に係る人体検出装置の全
体構成を示す構成ブロック図である。
【図24】 本発明の実施例5に係る全体動作のフロー
チャート図である。
【図25】 本発明の実施例5に係る減算手段の波形処
理を示す例図である。
【図26】 本発明の実施例6に係るニューラルネット
ワークの説明図である。
【図27】 本発明の実施例6に係るニューラルネット
ワークのネットワーク構成図である。
【図28】 本発明の実施例6に係る正規化手段の波形
処理を示す例図である。
【図29】 本発明の実施例7に係る人体検出装置の全
体構成を示す構成ブロック図である。
【図30】 本発明の実施例7に係る人体検出手段を示
す斜視図である。
【図31】 本発明の実施例7に係る集光領域の上面図
である。
【図32】 本発明の実施例7に係る全体動作のフロー
チャート図である。
【図33】 本発明の実施例7に係る移動人体検出時の
出力波形図である。
【図34】 本発明の実施例7に係る集光領域の回転走
査範囲図である。
【図35】 本発明の実施例7に係る回転走査時の出力
波形図と走査角度と存在エリアの対応図である。
【図36】 本発明の実施例7に係る移動静止論理積手
段の動作説明図である。
【図37】 本発明の実施例7に係る移動人体論理和手
段と出力調整手段の動作説明図である。
【図38】 本発明の実施例7に係る集光領域設定手段
の動作を示す集光領域図である。
【図39】 本発明の実施例7に係る集光領域設定手段
の動作を示すフローチャート図である。
【図40】 従来の人体検出装置の構成図である。
【図41】 従来の人体検出装置の出力波形図である。
【符号の説明】
1 赤外線センサ、2 赤外線検出手段、3 集光領
域、4 集光部、5 人体検出手段、6 信号処理手
段、7 マイクロコンピュータ、8 駆動手段、10
駆動制御手段、11 静止人体位置推論手段、12 間
欠制御手段、15人体検出用トリガ手段、16 位置人
数推論手段、17 リセット手段、18背景記憶用トリ
ガ手段、19 背景メモリ制御手段、22 減算手段、
23 移動人体推論手段、24 静止人体推論手段、2
5 移動静止論理積手段、28出力調整手段、30 集
光領域設定手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 正彦 鎌倉市大船二丁目14番40号 三菱電機株 式会社 住環境研究開発センター内 (72)発明者 半田 正人 静岡市小鹿三丁目18番1号 三菱電機株 式会社 住環境エンジニアリング統括セ ンター内 (72)発明者 鈴木 仁一 静岡市小鹿三丁目18番1号 三菱電機株 式会社 静岡製作所内 (56)参考文献 特開 平2−196931(JP,A) 特開 平5−40894(JP,A) 特開 平2−168128(JP,A) 実開 平4−71135(JP,U) 実開 平4−134035(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 1/00 - 1/60 G01V 8/00 - 8/26

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体が放射する赤外線を検出する赤外線
    センサ、およびこの赤外線センサと対で設けられ、その
    赤外線検出エリアを互いに隔てられた複数の集光領域に
    分割する集光部、からなる赤外線検出手段と、この赤外線
    検出手段が走査範囲を走査するように回動させる駆動手
    段と、この駆動手段の回転速度もしくは回転走査角度
    制御する駆動制御手段と、前記駆動制御手段の制御する
    回転速度もしくは回転走査角度に対応する前記赤外線検
    出手段の分割された各集光領域のそれぞれから検出した
    赤外線の出力波形から前記物体の位置を判別する信号処
    理手段と、を備えたことを特徴とする物体検出装置。
  2. 【請求項2】 物体が放射する赤外線を検出する赤外線
    センサ、およびこの赤外線センサと対で設けられ、その
    赤外線検出エリアを互いに隔てられた複数の集光領域に
    分割する集光部、からなる複数個の赤外線検出手段と、こ
    れら複数個の赤外線検出手段を回動させる駆動手段と、
    この駆動手段の回動速度を制御する駆動制御手段と、こ
    の駆動制御手段の制御結果に基づいて前記赤外線検出手
    段の出力波形から前記物体の位置を判別する信号処理手
    段と、を備え、前記複数個の赤外線検出手段が、その赤外
    線検出エリアの一部を互いに重複させたことを特徴とす
    る物体検出装置。
  3. 【請求項3】 前記集光部が複数の集光レンズからな
    り、この複数の集光レンズが前記赤外線検出エリアを長
    い集光距離と短い集光距離との交互の集光距離の領域に
    分割するように、その各レンズの光学中心が交互に相違
    した各レンズで構成されたことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2のいずれかに記載の物体検出装置。
  4. 【請求項4】 前記集光部が複数の集光レンズからな
    り、この複数の集光レンズが前記赤外線検出エリアを互
    いに等しい集光角度の各集光領域に分割するように、そ
    の中心に対して対称であるレンズが互いに等しい幅のレ
    ンズで、かつその中心レンズから順次所定の割合で増大
    させた幅のレンズで構成されたことを特徴とする請求項
    1から請求項3までのいずれかに記載の物体検出装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動制御手段が、前記赤外線検出手
    段が一定速度で回動するように もしくは 前記赤外線検
    出手段が所定角度づつ回動するように、前記駆動手段の
    回動速度を制御したことを特徴とする請求項1から請求
    項4までのいずれかに記載の物体検出装置。
  6. 【請求項6】 前記赤外線検出手段が走査範囲を走査す
    るように回動させる駆動手段の前記走査範囲は 前記赤
    外線検出手段の前記赤外線検出エリアより広い範囲であ
    ることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれ
    かに記載の物体検出装置。
  7. 【請求項7】 前記信号処理手段が、前記駆動制御手段
    の制御結果に基づいて、前記駆動手段が回動させなかっ
    た前記赤外線検出手段の出力波形から前記物体が移動し
    て静止したことを検出した時に、前記駆動制御手段の制
    御を動作させるトリガ手段と、このトリガ手段が動作さ
    せた前記駆動制御手段の制御結果によって回動した前記
    赤外線検出手段の出力波形から前記物体の位置を判別す
    る静止人体位置推論手段と、を備えたことを特徴とする
    請求項5記載の物体検出装置。
  8. 【請求項8】 前記赤外線検出手段が所定角度づつ間欠
    回動するように、前記駆動制御手段が前記駆動手段の回
    動速度を制御するものにおいて、前記信号処理手段が、
    前記駆動制御手段の制御結果に基づいて、前記駆動手段
    が回動させなかった前記赤外線検出手段の出力波形から
    前記物体が移動して静止したことを検出した時に、前記
    駆動制御手段の制御を動作させるトリガ手段と、このト
    リガ手段が動作させた前記駆動制御手段の制御結果によ
    って間欠回動した前記赤外線検出手段の回動間欠時の出
    力波形から前記物体の移動を検出した時、前記駆動制御
    手段の制御動作位置を初期の制御動作位置に戻すリセッ
    ト手段と、このリセット手段が戻す動作をしなかった時
    に、前記間欠回動した赤外線検出手段の出力波形から前
    記物体の位置を判別する静止人体位置推論手段と、を備
    えたことを特徴とする請求項1から請求項4までのいず
    れかに記載の物体検出装置。
  9. 【請求項9】 前記信号処理手段が、前記駆動制御手段
    の制御結果に基づいて、前記駆動手段が回動させなかっ
    た前記赤外線検出手段の出力波形から前記物体の移動が
    所定時間内にあったか、なかったかを判定し、この判定
    結果で前記物体の移動が所定時間内になかった時に、前
    記駆動制御手段の制御を動作させる背景トリガ手段、お
    よび、前記判定結果で前記物体の移動が所定時間内にあ
    った時に、前記駆動制御手段の制御を動作させる人体ト
    リガ手段、からなるトリガ手段と、前記背景トリガ手段が
    動作させた前記駆動制御手段の制御結果によって回動し
    た前記赤外線検出手段からの出力波形を記憶する背景記
    憶部と、前記人体トリガ手段が動作させた前記駆動制御
    手段の制御結果によって回動した前記赤外線検出手段か
    らの出力波形を記憶する人体記憶部と、この人体記憶部
    の記憶した出力波形から前記背景記憶部の記憶した出力
    波形を減算する減算手段と、この減算手段の減算した出
    力波形から前記物体が移動して静止した位置を判別する
    位置人数推論手段と、を備えたことを特徴とする請求項
    5記載の物体検出装置。
  10. 【請求項10】 前記赤外線検出手段が所定角度づつ間
    欠回動するように、前記駆動制御手段が前記駆動手段の
    回動速度を制御するものにおいて、前記信号処理手段
    が、前記駆動制御手段の制御結果に基づいて、前記駆動
    手段が回動させなかった前記赤外線検出手段の出力波形
    から前記物体の移動が所定時間内にあったか、なかった
    かを判定し、この判定結果で前記物体の移動が所定時間
    内になかった時に、前記駆動制御手段の制御を動作させ
    る背景トリガ手段、および、前記判定結果で前記物体の移
    動が所定時間内にあった時に、前記駆動制御手段の制御
    を動作させる人体トリガ手段、からなるトリガ手段と、前
    記トリガ手段が動作させた前記駆動制御手段の制御結果
    によって間欠回動した前記赤外線検出手段の回動間欠時
    の出力波形から前記物体の移動を検出した時に、前記駆
    動制御手段の制御動作位置を初期の制御動作位置に戻す
    リセット手段と、このリセット手段が戻す動作をしなか
    った時に、前記背景トリガ手段が動作させた前記駆動制
    御手段の制御結果によって間欠回動した前記赤外線検出
    手段からの出力波形を記憶する背景記憶部と、前記リセ
    ット手段が戻す動作をしなかった時に、前記人体トリガ
    手段が動作させた前記駆動制御手段の制御結果によって
    間欠回動した前記赤外線検出手段からの出力波形を記憶
    する人体記憶部と、この人体記憶部の記憶した出力波形
    から前記背景記憶部の記憶した出力波形を減算する減算
    手段と、この減算手段の減算した出力波形から前記物体
    が移動して静止した位置を判別する位置人数推論手段
    と、を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4ま
    でのいずれかに記載の物体検出装置。
  11. 【請求項11】 前記信号処理手段が、前記背景トリガ
    手段が動作させた前記駆動制御手段の制御結果によって
    回動させた前記赤外線検出手段からの出力波形と前記人
    体記憶部が記憶している出力波形とを比較し、この比較
    した前記出力波形が相違した時に、この相違した前記背
    景トリガ手段が前記駆動制御手段を介して回動させた前
    記赤外線検出手段の出力波形で前記背景記憶部が記憶し
    ている出力波形を更新する背景メモリ制御手段と、を備
    え、この背景メモリ制御手段の更新結果に基づいて前記
    減算手段が、前記人体記憶部の記憶した出力波形から前
    記背景記憶部の記憶した出力波形を減算することを特徴
    とする請求項9または請求項10記載物体検出装置。
  12. 【請求項12】 前記信号処理手段が、前記駆動制御手
    段の制御結果に基づいて、前記駆動手段が回動させなか
    った前記赤外線検出手段の出力波形から前記物体が移動
    して静止した位置を判別する移動人体推論手段と、この
    移動人体推論手段の判別結果と前記位置人数推論手段の
    判別結果との論理積に基づいて前記物体が移動して静止
    した位置を判別する移動静止論理積手段と、を備えたこ
    とを特徴とする請求項11記載の物体検出装置。
  13. 【請求項13】 前記信号処理手段が、前記移動人体推
    論手段が判別した前記物体が移動して静止した位置を記
    憶する移動人体記憶手段と、この移動人体記憶手段が記
    憶した前回と今回との物体が移動して静止した位置の和
    を算出する移動人体論理和手段と、この移動人体論理和
    算出手段の算出結果と前記位置人数推論手段の判別結果
    との論理積に基づいて前記物体が移動して静止した位置
    を判別する移動和静止論理積手段と、を備えたことを特
    徴とする請求項11記載の物体検出装置。
  14. 【請求項14】 前記信号処理手段が、前記位置人数推
    論手段が判別した前記物体が移動して静止した位置を記
    憶する静止人体記憶部と、この静止人体記憶部が記憶し
    た前回と今回との物体が移動して静止した位置を比較
    し、この比較結果から一致する前記物体が移動して静止
    した位置を選出する一致エリア選出部と、この選出部の
    選出結果と前記移動静止論理積手段の判別結果とを加算
    する加算部と、この加算結果に基づいて前記物体が移動
    して静止した位置を決定する位置決定部と、からなる出
    力調整手段と、を備えたことを特徴とする請求項12記
    載の物体検出装置。
  15. 【請求項15】 前記信号処理手段が、前記位置人数推
    論手段が判別した前記物体が移動して静止した位置を記
    憶する静止人体記憶部と、この静止人体記憶部が記憶し
    た前回と今回との物体が移動して静止した位置を比較
    し、この比較結果から一致する前記物体が移動して静止
    した位置を選出する一致エリア選出部と、この選出部の
    選出結果と前記移動和静止論理積手段の判別結果とを加
    算する加算部と、この加算結果に基づいて前記物体が移
    動して静止した位置を決定する位置決定部と、からなる
    出力調整手段と、を備えたことを特徴とする請求項13
    記載の物体検出装置。
  16. 【請求項16】 前記信号処理手段が、前記出力調整手
    段が決定した前記物体が移動して静止した位置を左・右
    ゾーン別に記憶する位置情報累積メモリ部と、この位置
    情報累積メモリ部の記憶結果に基づいて、記憶回数が所
    定回数を超えても前記左・右ゾーンのうち一定ゾーンの
    みしか記憶していない時に、前記赤外線検出手段の回動
    開始位置が前記一定ゾーンより反対ゾーン方向へ所定量
    ずれた位置から開始するように前記駆動制御手段の制御
    動作を変更する集光領域設定手段と、を備えたことを特
    徴とする請求項14、または15のいずれかに記載の物
    体検出装置。
  17. 【請求項17】 前記位置人数推論手段が、前記減算手
    段が減算した出力波形の振幅値と予め設定された振幅基
    準値と比較し、この比較結果より前記物体が移動して静
    止した位置を判別することを特徴とする請求項16記載
    の物体検出装置。
  18. 【請求項18】 前記位置人数推論手段が、前記減算手
    段が減算した出力波形の振幅値を前記各領域の物体有無
    を示すニューラルネットワークの符号に変換する正規化
    処理手段と、この正規化処理手段が変換した符号と予め
    設定されたニューラルネットワークの符号と比較し、こ
    の比較結果より前記物体が移動して静止した位置を判別
    する判別部と、を備えたことを特徴とする請求項17記
    載の物体検出装置。
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