JP3116638B2 - 覚醒状態検知装置 - Google Patents

覚醒状態検知装置

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JP3116638B2
JP3116638B2 JP05057187A JP5718793A JP3116638B2 JP 3116638 B2 JP3116638 B2 JP 3116638B2 JP 05057187 A JP05057187 A JP 05057187A JP 5718793 A JP5718793 A JP 5718793A JP 3116638 B2 JP3116638 B2 JP 3116638B2
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浩 斎藤
雅男 坂田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人間の覚醒状態の低下
を検知する覚醒状態検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の覚醒状態検知装置としては、例
えば特開昭60−178596号公報に開示されている
ように、人間の上体をカメラで撮像し、この撮像した画
像から人間の上体の変動を検出し、この変動が周期的に
なった場合、人間の覚醒状態が低下していると判断する
ものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の覚醒状
態検知装置では、人間の上体の変動を検出し、この検出
した変動に基づいて覚醒状態の低下を検知しているが、
人間の上体に当たる光線の状態が悪いと、人間の上体を
適確に検出することができず、覚醒状態の低下の検知精
度が悪いという問題がある。
【0004】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、高い検知精度で覚醒状態の低
下を適確に検知する覚醒状態検知装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の覚醒状態検知装置は、人間の眼球部を照明
する近赤外光源と、人間の眼球部を撮像する撮像手段
と、該撮像手段により撮像された画像から眼球部の瞳孔
領域を抽出する抽出手段と、該抽出手段により抽出され
た瞳孔領域の円形度を検出する円形度検出手段と、該
形度検出手段で検出された瞳孔領域の円形度の変化によ
り瞬きを判定する瞬き判定手段と、瞬きの時間及び頻度
が所定値以上の時に人間の覚醒状態が低下していると判
定する覚醒状態判定手段とを有することを要旨とする。
【0006】また、本発明は、人間の眼球部を照明する
近赤外光源と、人間の眼球部を撮像する撮像手段と、該
撮像手段により撮像された画像から眼球部の瞳孔領域を
抽出する抽出手段と、該抽出手段により抽出された瞳孔
領域の重心位置を検出する重心位置検出手段と、該重心
位置検出手段により検出された瞳孔領域の重心位置の垂
直方向の動きを検出する動き検出手段と、該動き検出手
段の検出結果に基づいて、重心位置が所定時間以上連続
してほぼ同じ位置に検出された場合に、人間の覚醒状態
が低下していると判断する判断手段とを有することを要
旨とする。さらに、本発明は、人間の眼球部を照明する
近赤外光源と、人間の眼球部を撮像する撮像手段と、該
撮像手段により撮像された画像から眼球部の瞳孔領域を
抽出する抽出手段と、該抽出手段により抽出された瞳孔
領域の重心位置を検出する重心位置検出手段と、該重心
位置検出手段により検出された重心位置の垂直方向の動
きを検出する動き検出手段と、該動き検出手段の検出結
果に基づいて重心位置が周期的に変動したことが検出さ
れた場合に人間の覚醒状態が低下していると判断する判
断手段とを有することを要旨とする。
【0007】
【作用】本発明の覚醒状態検知装置では、光源からの光
で照明された人間の眼球部を撮像し、この撮像画像から
眼球部の瞳孔領域を抽出し、この抽出した瞳孔領域の
形度を検出し、この検出した瞳孔領域の円形度の変化に
より瞬きを判定し、瞬きの時間及び頻度が所定値以上の
時に人間の覚醒状態が低下していると判定している。
【0008】また、本発明では、光源からの光で照明さ
れた人間の眼球部を撮像し、この撮像画像から眼球部の
瞳孔領域を抽出し、この抽出した瞳孔領域の重心位置を
検出し、この検出した瞳孔領域の重心位置の垂直方向の
動きを検出し、この検出結果に基づいて、重心位置が所
定時間以上連続してほぼ同じ位置に検出された場合に、
人間の覚醒状態が低下していると判断している。 さら
に、本発明では、光源からの光で照明された人間の眼球
部を撮像し、この撮像画像から眼球部の瞳孔領域を抽出
し、この抽出した瞳孔領域の重心位置を検出し、この検
出した瞳孔領域の重心位置の垂直方向の動きを検出し、
この検出結果に基づいて、重心位置が周期的に変動した
ことが検出された場合に、人間の覚醒状態が低下してい
ると判断している。
【0009】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。
【0010】図1は、本発明の一実施例に係わる車両用
覚醒状態検知装置の構成を示すブロック図である。同図
に示す車両用覚醒状態検知装置は、ドライバ112の顔
面領域の画像を撮像するCCDセンサを有する撮像手段
であるカメラ101を有するとともに、このカメラ10
1のレンズ中心に該カメラと共軸系をなすように配設さ
れた近赤外LED等の不可視光を発する光源102を有
する。この光源102は、光源発光制御部103によっ
て制御され、該光源発光制御部103は全体の動作を制
御する全体制御部111によって制御される。
【0011】また、カメラ101で撮像したドライバ1
12の顔面領域の画像は、A/D変換器104でディジ
タルデータに変換されて、画像メモリ105に記憶され
る。そして、この画像メモリ105に記憶された画像デ
ータは、瞳孔抽出部106に供給され、瞳孔領域が抽出
される。この抽出された瞳孔領域は円形度計測部107
に供給され、瞳孔の円形度が計測され、形状変化記録部
108に供給される。形状変化記録部108は瞳孔の円
形度の時間的変化を記録し、この瞳孔の時間的形状変化
を覚醒状態判定部109に供給する。覚醒状態判定部1
09は瞳孔の時間的形状変化からドライバ112の覚醒
状態を判定し、ドライバ112の覚醒状態が低下してい
ると判定すると、警報出力部110を駆動して、警報音
を発生させる。なお、全体制御部111は装置全体の動
作を制御するものである。
【0012】以上のように構成される車両用覚醒状態検
知装置の作用を次に説明する。
【0013】まず、全体制御部111から計測開始信号
が出力され、これに応答して光源発光制御部103から
光源発光信号が光源102に供給され、光源102が点
灯する。これと同時に、カメラ101はドライバ112
の顔面領域の画像を撮像し、この画像をA/D変換器1
04に供給して、ディジタル画像I(x,y)(1≦x
≦X,1≦y≦Y)を生成し、画像メモリ105に記憶
する。そして、画像入力が完了すると、光源102は全
体制御部111の制御により光源発光制御部103を介
して消灯させられる。
【0014】画像メモリ105に記憶されたドライバ1
12の顔面領域のディジタル画像I(x,y)は、瞳孔
抽出部106に供給されて、瞳孔領域が抽出される。こ
の瞳孔領域は、網膜反射像として明るく観測されるが、
これは入射光が網膜で反射されて外部に出射したものを
カメラ101で観測しているためである。なお、この網
膜反射像は瞳孔の大きさを表している。
【0015】瞳孔領域、すなわち網膜反射像は、明るい
円形領域(一般には楕円領域)になることを利用して、
その位置が抽出される。
【0016】瞳孔抽出部106における瞳孔抽出処理を
図2に示すフローチャートを参照して説明する。
【0017】図2においては、まずパラメータKを0に
セットし(ステップ280)、それからカメラ101に
よってドライバ112の画像を撮像する(ステップ29
0)。そして、この撮像した画像I(x,y)からしき
い値Th1〜Th2の間の明るさを有する画素を抽出し
(ステップ310)、これによって画像I(x,y)の
中の瞳孔候補領域を表す画像J(x,y)を生成でき
る。
【0018】すなわち、しきい値Th1〜Th2の間の
画像I(x,y)を瞳孔候補領域と判断し、これをJ
(x,y)=1とし(ステップ320)、その他の画像
をJ(x,y)=0とする(ステップ330)。そし
て、この処理を画像全体(1≦x≦X,1≦y≦Y)に
ついて繰り返し行う。
【0019】このようにして抽出された結果には、瞳孔
以外のノイズも混合している可能性があるため、瞳孔の
みを特定する処理を行う。
【0020】この処理は、画像J(x,y)に対してラ
ベリング処理(領域の番号付け)を行い(ステップ34
0)、それから各領域の面積を求め、予想された瞳孔面
積Sに対して面積S−α以上であって、S+α以下(α
は0より大きいしきい値)の領域のみを選出することに
より行われる(ステップ350)。この処理によって極
端に小さいまたは極端に大きい面積を有する領域が除去
される。
【0021】次に、面積しきい値処理の結果、J(x,
y)=1の画素がないかどうかによって、すべての領域
が除去されたか否かを判定する(ステップ360)。す
べての領域が除去されてしまったとき、すなわち瞳孔が
検出されなかった時には、パラメータKを+1インクリ
メントし(ステップ390)、所定回数(Kth)連続し
て瞳孔が抽出されない場合には(ステップ400)、ド
ライバ112の覚醒状態が低下しているか、またはよそ
見をしているものと判断し、警報出力部110を制御
し、警報を発生する(ステップ410)。
【0022】また、ステップ360のチェックにおい
て、J(x,y)=1の画素の領域がある場合には、抽
出された領域の円形度を円形度計測部107で算出し
(ステップ370)、それから後述する図4に示す覚醒
状態判定処理に進む(ステップ380)。
【0023】ステップ370で抽出された領域の円形度
は、(領域の周囲長)2 /(領域の面積)を計算して求
める。なお、この円形度は円に近いほど4πに近くな
る。開眼またはそれに近い状態にある時には、円形度の
計測結果は4πに近くなり、閉眼状態になるにつれて円
形度は大きくなる。
【0024】また、円形度は瞳孔の存在位置には依存せ
ず、かつ瞳孔面積で正規化されているため、瞳孔の位置
が移動しても、また光線状態の変化で瞳孔面積が変化し
ても、同じ円形度が得られる。更に、同時刻における左
右眼の円形度はほぼ等しいと考えられるので、抽出され
る瞳孔が左眼右眼混在しても、同じ円形度が得られる。
【0025】以上のように、時刻tで計測された円形度
は、データC(t)として、形状変化記録部108に記
録される。
【0026】このように形状変化記録部108に記録さ
れた瞳孔の円形度の時系列データC(t)は覚醒状態判
定部109に供給され、覚醒状態判定部109において
該時系列データC(t)を解析し、ドライバ112の覚
醒状態が低下しているか否かが判定される。
【0027】この瞳孔の円形度の時系列データC(t)
の一例を図3に示す。同図に示すように、ドライバ11
2の瞬きの状態が時系列データC(t)の周期性に反映
されると考えられる。一般に、覚醒状態が低下し始める
と、1回の瞬きに要する時間が長くなる。従って、例え
ば1回の瞬きに要する時間が1秒より長くなった場合に
は、覚醒状態が低下しているかまたは覚醒状態が低下し
始めている時であるので、警報を発するようにすればよ
いことになる。
【0028】次に、図4に示すフローチャートを参照し
て、時系列データC(t)の波形から覚醒状態の低下を
判定する処理について説明する。
【0029】図4においては、まずパラメータNを0に
セットし(ステップ490)、それから図2で説明した
前記瞳孔抽出処理および円形度計測処理が行われる(ス
テップ510)。また、覚醒状態判定処理に入る前に、
パラメータαを1に設定する(ステップ515)。
【0030】そして、まず時系列データC(t)の中か
ら、4π≦C(t)≦4π+Cth(Cthはしきい値)で
ある部分を抽出する(ステップ520)。これはドライ
バ112が開眼していると見なせる部分を抽出するもの
である。このように抽出されたデータを新たにC2(t)と
し、開眼していると見なせる箇所をC2(t)=1に設定し
(ステップ530)、それ以外をC2(t)=0に設定する
(ステップ540)。そして、上述したステップ520
〜540の処理をパラメータαがnになるまで繰り返し
行い(ステップ545)、n回繰り返したら、ステップ
550に進む。
【0031】ステップ550では、ステップ520〜5
40で求めた過去n個の時系列データC2(t)について、
連続した2データがC2(t-Δt)=1であって、かつC2
(t)=0である関係にあるような時刻t1を求める(ス
テップ550,560)。なお、Δtは画像のサンプリ
ング時間である。また、この時刻t1は閉眼開始時刻、
すなわち瞬き開始時刻と考えられるものである。
【0032】また、ステップ550の条件に合わない場
合には、ステップ570に進んで、同様に、ステップ5
20〜540で求めた過去n個の時系列データC2(t)に
ついて、前記時刻t1の次に、連続した2データがC2
(t)=0であって、かつC2(t+Δt)=1である関係にあ
るような時刻t2を求める(ステップ570,58
0)。この時刻t2は閉眼終了時刻、すなわち瞬き終了
時刻と考えられるものである。
【0033】それから、以上のように求めた瞬き開始時
刻t1と瞬き終了時刻t2との差(t2−t1)を計算
し、これにより1回の瞬きに要した時間Tを算出する
(ステップ590)。そして、この時間Tが所定のしき
い値Tth以上であるか否かを判断する(ステップ61
0)。この所定のしきい値Tthは例えば1秒である。
【0034】ステップ610において、1回の瞬きの時
間Tが所定のしきい値Tth以上の場合には、パラメータ
Nを+1インクリメントし(ステップ620)、このパ
ラメータNが所定のしきい値Nthより大きいか否かを判
断する(ステップ630)。このパラメータNは瞬き時
間が所定のしきい値Tth以上である回数を計数するもの
である。そして、この回数パラメータNが所定のしきい
値Nth以上の場合には、ドライバ112の覚醒状態が低
下しているものと判断し、警報出力部110から警報を
発生し(ステップ640)、ステップ490に戻る。ま
た、回数パラメータNが所定のしきい値Nthより大きく
ない場合も、ステップ490に戻り、同じ動作を繰り返
す。
【0035】次に、本発明の他の実施例に係わる車両用
覚醒状態検知装置について図5に示すブロック図を参照
して説明する。
【0036】図5に示す車両用覚醒状態検知装置は、図
1に示した実施例の構成における円形度計測部107お
よび形状変化記録部108の代わりに時間変化記録部1
17を設けた点が大きく異なるとともに、これに伴って
覚醒状態判定部も符号119で示すように異なっている
ものであり、その他の構成および作用は同じである。な
お、時間変化記録部117は、瞳孔抽出部106で検出
した瞳孔位置の時間的変化を記録するものであり、覚醒
状態判定部119はこの瞳孔の時間的位置変化からドラ
イバ112の覚醒状態の低下を判定するものである。
【0037】次に作用を説明する。
【0038】図1の実施例の場合と同様に、まず全体制
御部111から計測開始信号が出力され、これに応答し
て光源発光制御部103から光源発光信号が光源102
に供給され、光源102が点灯する。これと同時に、カ
メラ101はドライバ112の顔面領域の画像を撮像
し、この画像をA/D変換器104に供給して、ディジ
タル画像I(x,y)(1≦x≦X,1≦y≦Y)を生
成し、画像メモリ105に記憶する。そして、画像入力
が完了すると、光源102は全体制御部111の制御に
より光源発光制御部103を介して消灯させられる。
【0039】画像メモリ105に記憶されたドライバ1
12の顔面領域のディジタル画像I(x,y)は、瞳孔
抽出部106に供給されて、瞳孔領域が抽出される。こ
の瞳孔領域は、網膜反射像として明るく観測され、この
網膜反射像は瞳孔の大きさを表している。
【0040】瞳孔領域、すなわち網膜反射像は、明るい
円形領域(一般には楕円領域)になることを利用して、
その位置が抽出される。
【0041】瞳孔抽出部106における瞳孔抽出処理を
図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0042】図6においては、まずカメラ101によっ
てドライバ112の画像を撮像する(ステップ61
0)。そして、この撮像した画像I(x,y)からしき
い値Th1〜Th2の間の明るさを有する画素を抽出し
(ステップ620)、これによって画像I(x,y)の
中の瞳孔候補領域を表す画像J(x,y)を生成でき
る。
【0043】すなわち、しきい値Th1〜Th2の間の
画像I(x,y)を瞳孔候補領域と判断し、これをJ
(x,y)=1とし(ステップ630)、その他の画像
をJ(x,y)=0とする(ステップ640)。そし
て、この処理を画像全体(1≦x≦X,1≦y≦Y)に
ついて繰り返し行う。
【0044】このようにして抽出された結果には、瞳孔
以外のノイズも混合している可能性があるため、瞳孔の
みを特定する処理を行う。
【0045】この処理は、画像J(x,y)に対してラ
ベリング処理(領域の番号付け)を行い(ステップ65
0)、それから各領域の面積を求め、予想された瞳孔面
積Sに対して面積S−α以上であって、S+α以下(α
は0より大きいしきい値)の領域のみを選出することに
より行われる(ステップ660)。この処理によって極
端に小さいまたは極端に大きい面積を有する領域が除去
される。
【0046】次に、上記処理によって複数の領域が選出
された場合には、各領域の円形度が(領域の周囲長)2
/(領域の面積)を計算して求められる(ステップ67
0)。なお、この円形度は円に近いほど4πに近くな
る。最も円に近い領域が瞳孔として検出される(ステッ
プ680)。これは瞳孔が円または楕円形状に観測され
ることを利用しているものである。
【0047】そして、領域が唯1つに確定したことを判
断し(ステップ690)、抽出した瞳孔領域の重心位置
を算出し(ステップ700)、その重心座標(xg ,y
g )を保持し、後述する図8のステップ890に進む。
また、瞳孔が検出されない場合には、ステップ690か
ら図8のステップ850に進む。
【0048】以上のようにして抽出された瞳孔位置座標
(xg ,yg )は、時間変化記録部117に保持され
る。時刻to において得られた瞳孔位置を(xg(to),
yg(to))とすると、時間変化記録部117には時系列
データxg(t),yg(t)が生成される。
【0049】次に、覚醒状態判定部119では、時系列
データxg(t),yg(t)を解析し、ドライバ112が覚醒
状態が低下しているか否が判定される。
【0050】瞳孔位置の時系列データyg(t)の1例を図
7に示す。同図は代表的な覚醒状態の低下時の時系列デ
ータを示すが、覚醒状態の低下時に特有なパターンは、
(1)停留:一定時間以上瞳孔位置が変化しない。
(2)消失:一定時間以上瞳孔がフレームアウトする。
これは、よそ見時にも見られる現象であるが、覚醒状態
の低下と同様な状態であるので、警報を発生する。
(3)周期性:ドライバ112の上体の上下動により時
系列データyg(t)が周期的な挙動を示す。
【0051】次に、上述した3つのパターンの検出法に
ついて図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0052】図8では、まずパラメータnおよびNを0
に設定し(ステップ810,820)、それから図6の
処理で示したように入力画像を処理し、瞳孔の位置を算
出し(ステップ830)、瞳孔があるか否かをチェック
する(ステップ840)。
【0053】画像に瞳孔が発見されない場合には、パラ
メータNを+1インクリメントして、瞳孔が検出されな
い回数を計数する(ステップ850)。一定回数Nth以
上瞳孔が検出されない場合には、ドライバ112の覚醒
状態が低下しているかまたはよそ見をしている(消失)
と判断し、警報出力部110から警報を発生し(ステッ
プ870)、ステップ820に戻る。
【0054】また、ステップ501の瞳孔位置計測処理
の結果、瞳孔が検出された場合には、ステップ840か
らステップ890に進んで、この瞳孔位置の垂直方向位
置を時系列データyg(t)として記憶する。
【0055】それから、過去の5点の時系列データyg
(t)を平均化する処理を行い、移動平均値yg(t)をステ
ップ900に示す計算式に従って計算する(ステップ9
00)。なお、この式におけるΔtは画像入力のサンプ
リング時間である。更に、この算出した平均値yg(t)
時系列データyg(t)との差がしきい値Th1より小さい
か否かを評価する(ステップ910)。差がしきい値T
h1よりも小さい場合には、瞳孔が一定位置に停留して
いるものと判断し、警報出力部110から警報を発生す
る(ステップ920)。そして、ステップ820に戻
る。なお、本実施例では、停留の判定時間を5Δtとし
ているが、これは使用するハードウェアの演算時間によ
って任意に選択すればよい。
【0056】また、ステップ910における評価におい
て、差がしきい値Th1よりも小さくない場合には、瞳
孔が停留していないと判断されるが、この場合には時系
列データyg(t)のフーリエ変換を行う(ステップ93
0)。そして、フーリエ変換の結果から周波数f1〜f
2の成分のパワースペクトルP(f1),P(f2)を
算出する(ステップ940)。これにより時系列波形y
g(t)内の特定周波数成分(f1〜f2)の強度がわか
る。
【0057】それから、前記パワースペクトルP(f
1),P(f2)の中に、しきい値Pth以上の成分があ
るか否かを判定する(ステップ950)。しきい値Pth
以上の成分があった場合には、ドライバ112の瞳孔位
置の空間的動きに周期性が見られたと判断し、警報出力
部110から警報を発生し(ステップ960)、ステッ
プ820に戻る。
【0058】なお、上記処理において瞳孔の垂直方向の
位置データyg(t)のみを使用したのは、本装置で検知す
る瞳孔は片目のみであるので、抽出した瞳孔が左眼であ
るのか右眼であるのか不定であり、また覚醒状態低下時
のドライバの瞳孔の位置の動きに水平垂直成分が含まれ
ているため、厳密には両方向の動きを分析しなければな
らないが、水平位置計測結果xg(t)を周波数分析する
と、左眼と右眼が入れ替わった時点でデータに大きな変
動が見られるため、これが停留判断や周期性判断に悪影
響を与える恐れがある。そこで、一般にドライバの両瞳
孔の垂直位置はほぼ等しく、仮に左眼と右眼をランダム
に検出しても、データyg(t)の波形に大きく影響しない
ことに着目し、瞳孔の垂直方向のデータyg(t)のみで停
留判断および周期性判断を行ったのである。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光源からの光で照明された人間の眼球部を撮像し、この
撮像画像から眼球部の瞳孔領域を抽出し、この抽出した
瞳孔領域の円形度を検出し、この検出した瞳孔領域の
形度の変化により瞬きを判定し、瞬きの時間及び頻度が
所定値以上の時に人間の覚醒状態が低下していると判定
しているので、人間の周囲からの光線の具合に関係なく
瞳孔を検出し、覚醒状態の低下を高い精度をもって適確
に検知することができる。
【0060】また、本発明によれば、光源からの光で照
明された人間の眼球部を撮像し、この撮像画像から眼球
部の瞳孔領域を抽出し、この抽出した瞳孔領域の重心位
置を検出し、この検出した瞳孔領域の重心位置の垂直方
向の動きを検出し、この検出結果に基づいて、重心位置
が所定時間以上連続してほぼ同じ位置に検出された場合
に、人間の覚醒状態が低下していると判断している
で、人間の周囲からの光線の具合や人間の上体変化に拘
らず、覚醒状態の低下を高い精度をもって適確に検知す
ることができる。さらに、本発明では、光源からの光で
照明された人間の眼球部を撮像し、この撮像画像から眼
球部の瞳孔領域を抽出し、この抽出した瞳孔領域の重心
位置を検出し、この検出した瞳孔領域の重心位置の垂直
方向の動きを検出し、この検出結果に基づいて、重心位
置が周期的に変動したことが検出された場合に、人間の
覚醒状態が低下していると判断しているので、人間の周
囲からの光線の具合や人間の上体変化に拘らず、覚醒状
態の低下を高い精度をもって適確に検知することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる車両用覚醒状態検知
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す車両用覚醒状態検知装置の瞳孔抽出
処理を示すフローチャートである。
【図3】瞳孔円形度の時系列信号の例を示す図である。
【図4】図1に示す車両用覚醒状態検知装置の覚醒状態
判定処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施例に係わる車両用覚醒状態検
知装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示す車両用覚醒状態検知装置の瞳孔抽出
処理を示すフローチャートである。
【図7】瞳孔位置の時系列信号の例を示す図である。
【図8】図5に示す車両用覚醒状態検知装置の覚醒状態
判定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 カメラ 102 光源 103 光源発光制御部 105 画像メモリ 106 瞳孔抽出部 107 円形度計測部 108 形状変化記録部 109,119 覚醒状態判定部 110 警報出力部 117 時間変化記録部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−279143(JP,A) 特開 昭63−258226(JP,A) 特開 平3−42337(JP,A) 特開 昭59−144990(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 28/06 A61B 3/113 G08G 1/16 G08B 21/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人間の眼球部を照明する近赤外光源と、 人間の眼球部を撮像する撮像手段と、 該撮像手段により撮像された画像から眼球部の瞳孔領域
    を抽出する抽出手段と、 該抽出手段により抽出された瞳孔領域の円形度を検出す
    円形度検出手段と、 該円形度検出手段で検出された瞳孔領域の円形度の変化
    により瞬きを判定する瞬き判定手段と、 瞬きの時間及び頻度が所定値以上の時に人間の覚醒状態
    が低下していると判定する覚醒状態判定手段とを有する
    ことを特徴とする覚醒状態検知装置。
  2. 【請求項2】 人間の眼球部を照明する近赤外光源と、 人間の眼球部を撮像する撮像手段と、 該撮像手段により撮像された画像から眼球部の瞳孔領域
    を抽出する抽出手段と、 該抽出手段により抽出された瞳孔領域の重心位置を検出
    する重心位置検出手段と、 該重心位置検出手段により検出された瞳孔領域の重心位
    置の垂直方向の動きを検出する動き検出手段と、 該動き検出手段の検出結果に基づいて、重心位置が所定
    時間以上連続してほぼ同じ位置に検出された場合に、人
    間の覚醒状態が低下していると判断する判断手段とを有
    することを特徴とする覚醒状態検知装置。
  3. 【請求項3】 人間の眼球部を照明する近赤外光源と、 人間の眼球部を撮像する撮像手段と、 該撮像手段により撮像された画像から眼球部の瞳孔領域
    を抽出する抽出手段と、 該抽出手段により抽出された瞳孔領域の重心位置を検出
    する重心位置検出手段と、 該重心位置検出手段により検出された重心位置の垂直方
    向の動きを検出する動き検出手段と、 該動き検出手段の検出結果に基づいて重心位置が周期的
    に変動したことが検出された場合に人間の覚醒状態が低
    下していると判断する判断手段とを有することを特徴と
    する覚醒状態検知装置。
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