JP3443047B2 - X線分析装置 - Google Patents

X線分析装置

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JP3443047B2
JP3443047B2 JP28141899A JP28141899A JP3443047B2 JP 3443047 B2 JP3443047 B2 JP 3443047B2 JP 28141899 A JP28141899 A JP 28141899A JP 28141899 A JP28141899 A JP 28141899A JP 3443047 B2 JP3443047 B2 JP 3443047B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長分散型の蛍光
X線分析装置やX線回折装置等のX線分析装置におい
て、連続スキャンを行う装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば波長分散型の蛍光X線
分析装置においては、試料に1次X線を照射し、試料か
ら発生する蛍光X線を分光素子で分光し、分光された蛍
光X線を検出器で検出してパルスを発生させる。このパ
ルスの電圧すなわち波高値は蛍光X線のエネルギーに応
じたものであり、単位時間あたりの数は蛍光X線の強度
に応じたものであるが、そのパルスのうち所定の波高範
囲のものを波高分析器で選別して、その数をスケーラで
計っている。すなわち、選別されたパルスの計数値をス
ケーラで求めている。
【0003】ここで、走査(スキャン)型の装置におい
ては、いわゆるゴニオメータ等の連動手段により、分光
素子で分光される蛍光X線の波長を変えながら、その分
光された蛍光X線が検出器に入射するように、分光素子
と検出器を連動させて走査させる。特に、定性分析や半
定量分析を行う場合には、迅速性が要求されるので、分
光素子と検出器を連続的に走査させる。すなわち、ゴニ
オメータを一定角度駆動しては一定時間停止して計数す
るというステップスキャンでなく、ゴニオメータを連続
的に駆動させながら計数する連続スキャンを行う。その
際、所定の走査区間例えば検出器の回転角度(いわゆる
2θ)で1/100度ごとに、スケーラで求めた計数値
を読み出し、各区間の蛍光X線強度としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて、図2に、ゴニオ
メータの走査範囲(2θ)と走査速度との関係の例を示
すが、ゴニオメータを図中Bで示すように所望の高速で
連続的に駆動するには、その前にAで示すように加速で
の駆動が必要である。また、所望の高速で駆動している
ゴニオメータを停止するには、Cで示すように減速での
駆動が必要である。この加速または減速でのゴニオメー
タの駆動中A,Cは、同じ1/100度ごとの計数値で
も、計数に要した時間がそれぞれ異なるので、各区間の
正確な蛍光X線強度が得られない。
【0005】一方、正確さを求めて、この加速または減
速でのゴニオメータの駆動中A,Cは計数しないことと
すると、ゴニオメータの走査範囲の両端近傍は、分析で
きないことになる。また、二点鎖線で示すように、加速
および減速が実際上不要となる程度にまでゴニオメータ
の駆動速度を下げて計数を行うのであれば、走査範囲の
両端近傍も含めて正確に分析できるが、これでは迅速な
分析ができない。したがって、定性分析や半定量分析を
広い波長範囲で迅速かつ正確に行うことができない。
【0006】また、ゴニオメータで試料を載置した試料
台と検出器を連動させて、試料に対する入射X線の入射
角を変えながら、試料で回折された回折X線の強度を検
出器で測定することにより、試料の結晶構造等を分析す
るX線回折装置においては、高精度の測定は、ステップ
スキャンで行われるが長時間を要する。一方、連続スキ
ャンで迅速測定をすることができるが、所定の走査区間
ごとの計数時間が厳密に一定でないことから、正確な測
定を行うことはできなかった。
【0007】本発明は前記従来の問題に鑑みてなされた
もので、波長分散型の蛍光X線分析装置やX線回折装置
等のX線分析装置において、連続スキャンで迅速かつ正
確な分析を行うことができる装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の蛍光X線分析装置は、まず、試料が載置
される試料台と、試料に1次X線を照射するX線源と、
試料から発生する蛍光X線を分光する分光素子と、その
分光素子で分光された蛍光X線が入射され、蛍光X線の
エネルギーに応じた電圧のパルスを強度に応じた数だけ
発生する検出器と、前記分光素子で分光される蛍光X線
の波長を変えながら、その分光された蛍光X線が前記検
出器に入射するように、前記分光素子と検出器を連動さ
せて連続的に走査させる連動手段とを備える。
【0009】また、この装置は、前記検出器で発生した
パルスのうち所定の電圧の範囲のものを選別する波高分
析器と、その波高分析器で選別されたパルスの計数値を
求めるスケーラと、そのスケーラでパルスを計数するの
に要した計数時間を測定する計数時間カウンタとを備え
る。さらに、この装置は、前記連動手段における所定の
走査区間ごとに、読み出し指令を発する分周器と、その
分周器からの読み出し指令を受けて、前記スケーラで求
めた計数値および前記計数時間カウンタで測定した計数
時間を読み出し、計数値を計数時間に基づいて補正する
補正演算手段とを備える。
【0010】請求項1の装置によれば、計数時間カウン
タおよび分周器で所定の走査区間ごとの計数時間を求
め、補正演算手段で各区間の計数値を対応する計数時間
に基づいて補正するので、連動手段を高速で駆動する場
合に、加速および減速での駆動中も含めて、各区間の正
確な蛍光X線強度が得られる。したがって、蛍光X線分
析において、定性分析や半定量分析を広い波長範囲で迅
速かつ正確に行うことができる。すなわち、連続スキャ
ンで迅速かつ正確な分析を行うことができる。
【0011】請求項2のX線回折装置は、まず、試料が
載置される試料台と、試料に入射X線を照射するX線源
と、試料で回折された回折X線が入射され、回折X線の
エネルギーに応じた電圧のパルスを強度に応じた数だけ
発生する検出器と、前記試料台を回転させながら、前記
回折X線が前記検出器に入射するように、前記試料台と
検出器を連動させて連続的に走査させる連動手段とを備
える。
【0012】また、この装置は、前記検出器で発生した
パルスのうち所定の電圧の範囲のものを選別する波高分
析器と、その波高分析器で選別されたパルスの計数値を
求めるスケーラと、そのスケーラでパルスを計数するの
に要した計数時間を測定する計数時間カウンタとを備え
る。さらに、この装置は、前記連動手段における所定の
走査区間ごとに、読み出し指令を発する分周器と、その
分周器からの読み出し指令を受けて、前記スケーラで求
めた計数値および前記計数時間カウンタで測定した計数
時間を読み出し、計数値を計数時間に基づいて補正する
補正演算手段とを備える。
【0013】請求項2の装置によれば、計数時間カウン
タおよび分周器で所定の走査区間ごとの計数時間を求
め、補正演算手段で各区間の計数値を対応する計数時間
に基づいて補正するので、各区間の正確な回折X線強度
が得られ、X線回折分析において、連続スキャンで迅速
かつ正確な分析を行うことができる。
【0014】請求項3のX線分析装置は、請求項1また
は2の装置において、前記分周器が、前記連動手段の主
軸に設けられたロータリーエンコーダからの信号に基づ
いて前記読み出し指令を発する。
【0015】請求項3の装置によれば、連動手段の機械
的構造に起因して所定の走査区間ごとの計数時間が不安
定になることも含めて各区間の計数値が補正されるの
で、各区間のいっそう正確なX線強度が得られ、X線分
析において、連続スキャンで迅速かついっそう正確な分
析を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態の装
置について説明する。まず、この装置の構成について、
図1にしたがって説明する。この装置は、蛍光X線分析
装置であり、まず、試料1が載置される試料台2と、試
料1に1次X線3を照射するX線管等のX線源4と、試
料1から発生する蛍光X線5を分光する分光素子6と、
その分光素子6で分光された蛍光X線7が入射され、蛍
光X線7のエネルギーに応じた電圧のパルスを強度に応
じた数だけ発生するSC、F−PC等の検出器8と、分
光素子6で分光される蛍光X線7の波長を変えながら、
その分光された蛍光X線7が検出器8に入射するよう
に、分光素子6と検出器8を連動させて連続的に走査さ
せるゴニオメータ等の連動手段10とを備える。
【0017】すなわち、蛍光X線5がある入射角θで分
光素子6へ入射すると、その蛍光X線5の延長線9と分
光素子6で分光(回折)された蛍光X線7は入射角θの
2倍の分光角2θをなすが、連動手段10は、分光角2
θを変化させて分光される蛍光X線7の波長を変化させ
つつ、その分光された蛍光X線7が検出器8に入射し続
けるように、分光素子6を、その表面の中心を通る紙面
に垂直な軸Oを中心に回転させ、その回転角の2倍だ
け、検出器8を、軸Oを中心に円12に沿って回転させ
る。具体的には、分光素子6を回転させるθ軸と検出器
8を回転させる2θ軸とに、それぞれ、パルスモータ、
そのパルスモータの回転軸に取り付けられるウォーム、
およびそのウォームに噛み合い分光素子6または検出器
8が取り付けられるウォームホイールが設けられ、θ軸
と2θ軸のパルスモータが、パルススタート時期やパル
ス数制御において電気的に連動される。これらの機構の
全体が連動手段10である。
【0018】また、この装置は、検出器8で発生したパ
ルスのうち所定の電圧(波高)の範囲のものを選別する
波高分析器13と、その波高分析器13で選別されたパ
ルスの計数値を求める(選別されたパルスの数を計る)
スケーラ14と、そのスケーラ14でパルスを計数する
のに要した計数時間を水晶発振器等からの基準パルスに
基づいて測定する計数時間カウンタ15とを備える。さ
らに、この装置は、連動手段10における所定の走査区
間ごとに、読み出し指令を発する分周器16と、その分
周器16からの読み出し指令を受けて、スケーラ14で
求めた計数値および計数時間カウンタ15で測定した計
数時間を読み出し、計数値を計数時間に基づいて補正す
る補正演算手段11とを備える。
【0019】具体的には、例えば、連動手段10を駆動
するパルスモータへの1パルスが2θでいえば5/10
00度に相当する場合に、分周器16は、その連動手段
駆動パルスを受けて、2パルスごとに、すなわち2θで
1/100度という連動手段10における所定の走査区
間ごとに、補正演算手段11に読み出し指令を与え、補
正演算手段11は、2θで1/100度ごとに、スケー
ラ14で求めた計数値および計数時間カウンタ15で測
定した計数時間を読み出し、計数値を計数時間で除して
補正し、その区間の蛍光X線強度とする。なお、所定の
走査区間は、例えば1/100〜1/10度の範囲で、
設定変更が可能である。
【0020】次に、定性分析を行う場合を例にとり、こ
の装置の動作について説明する。まず、試料台2に試料
1を載置し、X線源4から1次X線3を照射すると、発
生する蛍光X線5が分光素子6で分光され、分光された
蛍光X線7が検出器8に入射して蛍光X線7のエネルギ
ーに応じた電圧のパルスが強度に応じた数だけ発生す
る。そのパルスのうち所定の電圧の範囲のものが波高分
析器13で選別され、その選別されたパルスの計数値が
スケーラ14で求められる。
【0021】ここで、分光素子6と検出器8を連動手段
10で連動させ連続的に走査(連続スキャン)させるこ
とにより、試料1から発生する蛍光X線5をそれぞれの
波長に分光し、検出するが、迅速のため、連動手段10
を、図2にBで示すように2θで240度/分の走査速
度になるように駆動する。なお、図2の横軸である走査
範囲(2θ)に目盛るべき数値は、用いる検出器8およ
び分光素子6(図1)によって異なるので記載しない
が、左端から右端までの最大限が100度程度である。
【0022】前述したが、このような高速で駆動するに
は、その前後に、例えば走査範囲(2θ)でそれぞれ5
度程度(図2では理解の容易のため誇張して示す)ず
つ、加速、減速での駆動が必要であり、この間は、図1
の分周器16を用いて1/100度の所定の走査区間ご
とにスケーラ14から計数値を読み出しても、区間ごと
に計数に要した時間がそれぞれ異なる。一方、スケーラ
14に入るパルスの単位時間あたりの数は蛍光X線7の
強度に応じたものである。したがって、加速、減速での
駆動中(図2のA,C)は、所定の走査区間ごとにスケ
ーラ14から計数値を読み出しても、そのままでは、各
区間の正確な蛍光X線強度にならない。
【0023】そこで、この装置では、計数時間カウンタ
15によりスケーラ14でパルスを計数するのに要した
計数時間を測定し、補正演算手段11が、1/100度
の所定の走査区間ごとに分周器16からの読み出し指令
を受けて、スケーラ14で求めた計数値のみならず計数
時間カウンタ15で測定した計数時間をも読み出す。こ
れにより、1/100度の区間ごとの計数時間が求めら
れる。そして、補正演算手段11は、1/100度の区
間ごとに、スケーラ14で求めた計数値を計数時間カウ
ンタ15で測定した計数時間で除して補正し、その区間
の蛍光X線強度とする。
【0024】これにより、各分光角2θにおける蛍光X
線7の強度を示すスペクトルが得られ、ピーク検索、同
定解析が行われ、すなわち定性分析が行われる。その結
果は、図示しないCRT等の表示手段に表示される。ま
た、この定性分析結果に基づいて、いわゆる半定量分析
も行うことができる。なお、この装置では、走査速度が
一定か否かを判別せず、走査するすべての範囲において
補正を行うが、このような補正は、一定の高速での駆動
中(図2のB)の走査速度を1として、加速、減速での
駆動中(図2のA,C)においてのみ行ってもよい。
【0025】このように、第1実施形態の装置によれ
ば、計数時間カウンタ15および分周器16で所定の例
えば1/100度の走査区間ごとの計数時間を求め、補
正演算手段11で各区間の計数値を対応する計数時間に
基づいて補正するので、連動手段10を高速で駆動する
場合に、加速および減速での駆動中(図2のA,C)も
含めて、各区間の正確な蛍光X線強度が得られる。した
がって、蛍光X線分析において、定性分析や半定量分析
を広い波長範囲で迅速かつ正確に行うことができる。す
なわち、連続スキャンで迅速かつ正確な分析を行うこと
ができる。
【0026】なお、第1実施形態の装置では、連動手段
10をパルスモータで駆動したが、サーボモータを用い
てもよい。この場合には、一定の高速での駆動中(図2
のB)でも微妙な速度むらが生じることがあるので、そ
の影響をも補正すべく、走査速度が一定か否かを判別せ
ず、走査するすべての範囲において補正を行う方がよ
い。
【0027】次に、本発明の第2実施形態の装置につい
て説明する。この装置は、X線回折装置であり、図3に
示すように、まず、試料1が載置される試料台2と、試
料1に入射X線(単色化されている場合が多い)23を
照射するX線管等のX線源4と、試料1で回折された回
折X線27が入射され、回折X線27のエネルギーに応
じた電圧のパルスを強度に応じた数だけ発生する検出器
8と、試料台2を回転させながら、回折X線27が検出
器8に入射するように、試料台2と検出器8を連動させ
て連続的に走査させるゴニオメータ等の連動手段20と
を備える。
【0028】すなわち、入射X線23がある入射角θで
試料1へ入射すると、その入射X線23の延長線29と
試料1で回折された回折X線27は入射角θの2倍の回
折角2θをなすが、連動手段20は、入射角θを変化さ
せつつ、その入射角θで生じる回折X線27が検出器8
に入射し続けるように、試料1を載置した試料台2を、
試料1の表面の中心を通る紙面に垂直な軸Oを中心に回
転させ、その回転角の2倍だけ、検出器8を、軸Oを中
心に円12に沿って回転させる。具体的には、連動手段
20は、例えば、パルスモータの回転軸に取り付けられ
たウォームと、そのウォームに噛み合うウォームホイー
ルに軸Oを共通の中心として固定されて、試料台2が取
り付けられる回転軸である主軸と、その主軸に機械的に
連結されて検出器8が取り付けられる台とを含み、パル
スモータの回転により駆動される。
【0029】また、この装置は、前記第1実施形態の装
置と同様に、波高分析器13、スケーラ14、計数時間
カウンタ15、分周器16および補正演算手段11を備
える。ただし、第2実施形態の装置においては、分周器
16が、連動手段20の主軸に設けられた高分解能(例
えば1/10000度)のロータリーエンコーダ30か
らの信号に基づいて読み出し指令を発する。
【0030】具体的には、例えば、ロータリーエンコー
ダ30からの信号が、図4に示すように、周期Tがθで
いえば4/10000度に相当し、ONになる長さが半
周期であって位相が1/4周期ずれた2相の矩形波A,
Bである場合に、分周器16は、そのロータリーエンコ
ーダ30からの信号A,Bを受けて、B相がOFFであ
ってA相がONになるごとに、すなわちθで4/100
00度という図3の連動手段20における所定の走査区
間ごとに、補正演算手段11に読み出し指令を与え、補
正演算手段11は、θで4/10000度ごとに、スケ
ーラ14で求めた計数値および計数時間カウンタ15で
測定した計数時間を読み出し、計数値を計数時間で除し
て補正し、その区間の回折X線強度とする。なお、所定
の走査区間は、設定変更が可能である。
【0031】このような構成の第2実施形態の装置によ
れば、計数時間カウンタ15および分周器16で所定の
走査区間ごとの計数時間を求め、補正演算手段11で各
区間の計数値を対応する計数時間に基づいて補正するの
で、各区間の正確な回折X線強度が得られ、X線回折分
析において、連続スキャンで迅速かつ正確な分析を行う
ことができる。しかも、分周器16が、連動手段20を
駆動するパルスモータへのパルスに基づくのではなく、
連動手段20の主軸に設けられた高分解能のロータリー
エンコーダ30からの信号A,Bに基づいて読み出し指
令を発するので、連動手段20における機械的加工誤差
やバックラッシュに起因して所定の走査区間ごとの計数
時間が不安定になることも含めて各区間の計数値が補正
され、各区間のいっそう正確なX線強度が得られ、X線
回折分析において、連続スキャンで迅速かついっそう正
確な分析を行うことができる。
【0032】さらに、従来のステップスキャンによる測
定では、長時間を要する上に、計数のために一定時間停
止すべき指定角度への位置決めにおいて、ロータリーエ
ンコーダの最小分解能の誤差を生じる(図4でいえば、
B相がOFFであってA相がONになる1/10000
度の範囲Xでは、どこに停止しているか特定できない)
が、この実施形態の装置では、ロータリーエンコーダ3
0からの信号のうちA相のエッジ(立ち上がりの瞬間)
を検出して読み出し指令を発するので、そのような誤差
を生じることもない。
【0033】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、計数時間カウンタおよび分周器で所定の走査区間
ごとの計数時間を求め、補正演算手段で各区間の計数値
を対応する計数時間に基づいて補正するので、各区間の
正確なX線強度が得られ、X線分析において、連続スキ
ャンで迅速かつ正確な分析を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の蛍光X線分析装置を示
す概略図である。
【図2】ゴニオメータ(連動手段)における走査範囲
(2θ)と走査速度との関係の例を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態のX線回折装置を示す概
略図である。
【図4】同装置におけるロータリーエンコーダからの2
相の信号と分周器が発する読み出し指令との関係の例を
示す図である。
【符号の説明】
1…試料、2…試料台、3…1次X線、4…X線源、5
…試料から発生する蛍光X線、6…分光素子、7…分光
素子で分光された蛍光X線、8…検出器、10,20…
連動手段、11…補正演算手段、13…波高分析器、1
4…スケーラ、15…計数時間カウンタ、16…分周
器、23…入射X線、27…試料で回折された回折X
線、30…ロータリーエンコーダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−163095(JP,A) 特開 昭60−192245(JP,A) 特開 平4−216446(JP,A) 特開 平1−245141(JP,A) 特開 昭63−289476(JP,A) 特開 平7−229861(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 23/00 - 23/227 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料が載置される試料台と、 試料に1次X線を照射するX線源と、 試料から発生する蛍光X線を分光する分光素子と、 その分光素子で分光された蛍光X線が入射され、蛍光X
    線のエネルギーに応じた電圧のパルスを強度に応じた数
    だけ発生する検出器と、 前記分光素子で分光される蛍光X線の波長を変えなが
    ら、その分光された蛍光X線が前記検出器に入射するよ
    うに、前記分光素子と検出器を連動させて連続的に走査
    させる連動手段と、 前記検出器で発生したパルスのうち所定の電圧の範囲の
    ものを選別する波高分析器と、 その波高分析器で選別されたパルスの計数値を求めるス
    ケーラと、 そのスケーラでパルスを計数するのに要した計数時間を
    測定する計数時間カウンタと、 前記連動手段における所定の走査区間ごとに、読み出し
    指令を発する分周器と、 その分周器からの読み出し指令を受けて、前記スケーラ
    で求めた計数値および前記計数時間カウンタで測定した
    計数時間を読み出し、計数値を計数時間に基づいて補正
    する補正演算手段とを備えた蛍光X線分析装置。
  2. 【請求項2】 試料が載置される試料台と、 試料に入射X線を照射するX線源と、 試料で回折された回折X線が入射され、回折X線のエネ
    ルギーに応じた電圧のパルスを強度に応じた数だけ発生
    する検出器と、 前記試料台を回転させながら、前記回折X線が前記検出
    器に入射するように、前記試料台と検出器を連動させて
    連続的に走査させる連動手段と、 前記検出器で発生したパルスのうち所定の電圧の範囲の
    ものを選別する波高分析器と、 その波高分析器で選別されたパルスの計数値を求めるス
    ケーラと、 そのスケーラでパルスを計数するのに要した計数時間を
    測定する計数時間カウンタと、 前記連動手段における所定の走査区間ごとに、読み出し
    指令を発する分周器と、 その分周器からの読み出し指令を受けて、前記スケーラ
    で求めた計数値および前記計数時間カウンタで測定した
    計数時間を読み出し、計数値を計数時間に基づいて補正
    する補正演算手段とを備えたX線回折装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記分周器が、前記連動手段の主軸に設けられたロータ
    リーエンコーダからの信号に基づいて前記読み出し指令
    を発するX線分析装置。
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