JP3442381B2 - 移動体通信用送受信装置 - Google Patents

移動体通信用送受信装置

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JP3442381B2
JP3442381B2 JP2002301985A JP2002301985A JP3442381B2 JP 3442381 B2 JP3442381 B2 JP 3442381B2 JP 2002301985 A JP2002301985 A JP 2002301985A JP 2002301985 A JP2002301985 A JP 2002301985A JP 3442381 B2 JP3442381 B2 JP 3442381B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信用送受
信装置、特にディジタル変調方式を使用した移動体通信
システムにおける基地局および各移動局をそれぞれ構成
する送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】移動体通信システムとしては現在種々の
形態のものが広く実用に供せられているが、以下述べる
本発明のシステムは、自動車(タクシー等)に移動局を
塔載し、基地局(配車センター等)で各移動局の位置と
動態(空車/実車/迎車等の状態)とを把握し、配車指
示を各移動局に出すための配車システムを例示する。さ
らに具体的には、GPS−AVM(Grobal Positioning
System-Automatic Vehicle Monitoring)システムを例
にとって説明する。このGPS−AVMシステムは、移
動局がGPSを使って自律的に自己の位置を把握し、さ
らにその位置のデータを配車センターに自ら通知するも
のであって、現在の配車システムはこのGPS−AVM
システムが主流になりつつある。
【0003】図22はディジタル変調方式を使用した移
動体通信システムにおける一般的なフレーム構成例を示
す図である。本図において、(1)欄は基地局から移動
局への下りフレームのフレーム構成を示し、(2)欄は
移動局から基地局への上りフレームのフレーム構成を示
す。本図はフレームの流れの中の任意の一部分(N番の
近傍)を抜き出して示す。本図に表すとおり、一般的な
フレームの流れにおいては、時間をフレーム単位に分割
する。そして、分割された各フレームによって、符号化
した音声データや非音声データを伝送する。この場合、
音声データであるか非音声データであるかの属性は、各
フレーム内に予め規定された位置に配置される制御デー
タによって決められる。一般の移動体通信システムで
は、上記のようなフレームの流れに従って通信が行われ
る。
【0004】図23はGPS−AVMシステムの概略構
成を示す図であり、上記の一般的な移動体通信システム
の一形態である。本発明は、前述のとおり、このGPS
−AVMシステムを例にとって説明する。本図におい
て、参照番号1は、例えば配車システムをなすGPS−
AVMシステムであり、配車センターをなす基地局2
と、自動車(タクシー等)に塔載され基地局1と無線で
交信を行う複数の移動局(1〜n)3とからなる。
【0005】基地局2から周波数f2で半複信方式にて
送信を行う。すなわち、送信すべきデータがない場合で
あっても常時、何らかのデータを各フレーム内に配置し
て送信を行う。一方、移動局3では各フレームのタイミ
ングを把握可能となっている。移動局3からは周波数f
1で送信を行うが、基地局2へ送信すべきデータがある
都度、各フレームのタイミングに合わせて該データを送
信する。また移動局3は、基地局2から指定される毎
に、そのときに限って、各フレームのタイミングに合わ
せて基地局2に所要のデータを送信する。
【0006】特にこのGPS−AVMシステム1におい
ては、多数の移動局3の各々についてその現在位置と動
態(実車/空車/迎車)を常に正確に把握できるよう
に、基地局2へ頻繁に上りフレームを送出する。このた
め現在位置については任意発信方式が採用され、この方
式では、移動局3が例えば50m等の一定距離を移動す
る毎に自律的に上りフレームを使って基地局2にその位
置を通知する。
【0007】上記基地局2および移動局3の各構成は次
のとおりである。図24はGPS−AVMシステムにお
ける移動局側送受信装置の構成例を示す図である。本図
において、移動局3の送受信装置4は、受信のときは受
信動作のみ、送信のときは送信動作のみを行う。
【0008】基地局2からの信号が基地局通信用アンテ
ナを介して送受信部9にて受信される。さらにディジタ
ル変復調器8にて該受信信号を復調した後、制御部7に
てその内容を再生する。今この内容が音声データである
ことが判明すると、当該ビット列は音声復号器6にて復
号され、元の音声としてスピーカから出力される。自局
宛の配車データであることが判明したときは、これをデ
ータ表示部10に表示する。
【0009】一方移動局3から基地局2に向けて音声を
送信するときは、オペレータは送話スイッチを押して
(ON)、マイクから入力する。この入力音声を音声符
号器5にて符号化しビット列に変換する。制御部7にて
これを受け、音声であることを示す符号を付加し、ディ
ジタル変復調器8に送出する。ここで所定のフォーマッ
トに変調して、アンテナから送信する。
【0010】一方、移動局3の位置データは、GPS用
衛星からのGPS信号を受信してGPS受信機11によ
り生成する。制御部7は前回の位置データ送信時から一
定直線距離以上離れる毎に、位置データを送信する。一
方、基地局側の構成は次のとおりである。図25はGP
S−AVMシステムにおける基地局側送受信装置12の
構成例を示す図である。
【0011】本図の送受信装置12において、送話スイ
ッチがオペレータによって押され、マイクから音声が入
力されると、ディジタル変調器15で変調され、送信部
16よりアンテナを介して移動局3に向けて下りフレー
ムとして送信される。また、基地局2からの配車データ
については、オペレータがクライアント18を操作して
入力し、これを受けたホストコンピュータ17は、送信
制御部14を通して、上記の入力音声の場合と同様に、
移動局3側に送出する。
【0012】一方、移動局3側から前述した任意発信方
式で送信された各移動局の位置データを受信部22に
て、アンテナを介し、受信すると、ディジタル復調器2
1で元の位置データとして復調する。これが音声情報で
なく位置情報であることが受信制御部20において判明
すると、ホストコンピュータ17側へ入力され、さらに
クライアント18に送られる。
【0013】一方、上記の復調によって上記の音声情報
であることが判明すると、音声復号器19にて元の音声
が再生され、スピーカよりオペレータに出力される。本
発明の課題は特に前記の図22に示すフレームに関係す
る。図26は第1従来例によるフレーム構成例を示す図
である。この第1従来例は本出願人による特願2000
−035672号(特開2001−223630号公
報)に基づく。ここではディジタル変調方式に必要な、
同期信号、誤り訂正用ビット、立上りおよび立下りのラ
ンプタイム、ガードタイム等のビットは、簡略化のため
に記載を省略する。
【0014】またここでは、一般的に用いられている、
40mSのフレーム長、かつ、総伝送量9600BPSか
ら上記の省略ビットを除いた伝送量を想定し、したがっ
て、1フレームの伝送量(誤り検出符号を含む)を16
9ビットとしている。以下、この169ビットに統一し
て説明する。図26において、Mは、下りフレームでは
送信先の移動局3の番号を、上りフレームでは送信元の
移動局3の番号をそれぞれ示すビットであり、D/V
は、その後に続く音声/非音声データの部分が、音声デ
ータか非音声データかの区別をするためのビットであ
り、その音声/非音声データは、音声データまたは非音
声データの各内容を収容する。
【0015】この音声データについてみると、音声符号
化方式の中で現在最も圧縮率が高いとされているAMB
E方式(AMBE:Advanced MultiBand Excite(米国
DVSI社))を採用した例で示す。このAMBE方式
によると、音声は20mS毎の音声フレームを1単位とし
て処理され、1単位につき48ビットの圧縮音声データ
を生成する。図26において、音声データは、AMBE
方式により40mS(2×20mS)分の音声信号として9
6ビットで生成され割り付けられている。
【0016】この96ビットに続く制御データ(46ビ
ット)は、上りフレームでの上記任意発信方式による発
信信号に対する応答信号である。この制御データに続く
CRC(16ビット)は、伝送時の誤りを検出した場合
に当該データを破棄するための誤り検出符号である。な
お図26において細長の部分cは、そのCRC演算が、
M、D/V、音声/非音声データおよび制御データに亘
って適用されることを表す。つまりCRCは、これらの
全ビット範囲からビット誤りを検出するために付加され
る。
【0017】例えばタクシーの配車システムに適用した
GPS−AVMシステムでは、図26のフレーム構成に
て、下り非音声データには配車データ(通常、複数フレ
ーム長)、応答信号(単一フレーム)等をそれぞれ収容
し、一方、上り非音声データには、移動局3の位置デー
タ(単一フレーム)、動態データ(単一フレーム)等を
それぞれ収容する。
【0018】図26を参照して説明した上記の第1従来
例によると、下り方向伝送信号にはそのフレームを適用
できるものの、上り方向伝送信号には適用できないの
で、結局、上りの通信の伝送効率を向上させることはで
きない、という不都合がある。この不都合を回避できる
ものとしては本出願人による第2従来例がある。これは
特願平11−214275号(特開2001−4492
0号公報)である。ここでは、音声フレームを圧縮する
ことによって別の周期の伝送フレームを作り出す。そし
てこの新たな伝送フレームを利用することによって、あ
る移動局が上り方向信号の伝送時であっても、それ以外
の他の移動局が上り方向信号のデータを伝送できるよう
にしている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記第2従来例では、
その第1の態様において、上りフレームと下りフレーム
とでそのフレーム長を変えることを提案している。例え
ば、(i)20mSの受信と20mSの送信、および(ii)
30mSの受信と30mSの送信というような伝送である。
【0020】しかしそうすると上記(i)の場合のプロ
グラムと上記(ii)の場合のプログラムとが必要にな
り、処理が煩雑になる、という第1の問題がある。また
基地局2と各移動局3とで別々のプログラムを保持しな
ければならないので、経済的なシステムを構築できな
い、という第2の問題がある。さらにまた、移動局3の
送信タイミングは、基地局2が送信するフレームの複数
フレーム単位で同期をとらなければならず、送信タイミ
ングの設定手段が複雑になってしまう、という第3の問
題がある。
【0021】また第2従来例の上記第1の態様以外の別
の態様をとるにしても、音声フレーム長と伝送(非音
声)フレーム長とが異なることから、伝送フレームの送
信タイミングは音声フレームの複数フレーム単位で同期
をとらなければならず、上記第3の問題と同様の問題が
生じてしまう。したがって本発明は上記の諸問題点に鑑
み、システムの運用効率を大幅に改善することのでき
る、移動体通信用送受信装置を提供することを目的とす
るものである。
【0022】具体的には、GPS−AVMシステムのよ
うな移動体通信システムにおいて、送信タイミングがと
りやすく、したがって、送受信装置の構成を簡素化して
低コスト化を可能にすると共に、下りフレームのみなら
ず上りフレームにおいても信号の伝送効率を向上させる
ことを目的とする。さらには、基地局−各移動局間のみ
ならず、移動局−移動局間での通信も効率良く行えるよ
うにすることを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】図1は本発明に係る送受
信装置の基本構成例を示す図である。本発明に係る送受
信装置は、各移動局用装置(4)についても基地局用装
置(12)についてもその構成はほぼ同じである。この
送受信装置4,12は、スーパーフレーム送出手段30
を有する。このスーパーフレーム送出手段30は、受信
側に送信すべきデータ(IN)を、各々同一時間長の複
数のフレームに分けて収容し、一連の複数のフレームを
スーパーフレームに組み立てて送信(OUT)する。
【0024】このスーパーフレーム送出手段30は、一
例として、図1の下段に示すように、音声データ生成部
31と、伝送フレーム生成部32と、スーパーフレーム
生成部33とから構成することができる。これら生成部
については後に詳述する。図2はスーパーフレーム送出
手段30から出力されるフレーム構成例を示す図であ
る。
【0025】すなわち図1の出力OUTは、スーパーフ
レームSFをなし、各々同一時間長(例えば40mS)の
複数のフレームfrからなり、全体として160mSであ
る。図では一例として4つのフレームfr(0〜3)を
示している。すなわち4フレームを繰返しの単位として
スーパーフレームSFを組み立てている。そして4つの
同一フレーム長のフレームfrからなるスーパーフレー
ムSFの中に、音声データと非音声データとが振り分け
られている。
【0026】上記第2の従来例では上りフレームと下り
フレームとでそのフレーム長を異ならせていたのを、全
て共通のフレーム構造とした点に本発明の特徴の1つが
ある。また次の点も本発明の特徴の1つである。すなわ
ち、一方が基地局2に設けられる移動体通信用送受信装
置12であり、他方が複数の移動局3の各々に設けられ
る移動体通信用送受信装置4であって、基地局2から移
動局3への下り側スーパーフレームSF(下り)と、移
動局3から基地局2への上り側スーパーフレームSF
(上り)とを共に同一フレーム構成とした点である。
【0027】かくして既述の第1、第2および第3の問
題は基本的に解消される。この場合、同一フレームfr
を複数集合してスーパーフレームSFとする、という上
述した特徴が、一般のディジタル携帯電話で採用されて
いるようなTDMA技術と一見類似しているように考え
られる。しかしこのTDMA技術とは相違する。この点
については後述する。
【0028】
【発明の実施の形態】図3は図2に示す各フレームfr
の構成を具体的に示す図である。なお全図を通じて、同
様の構成要素には同一の参照番号または記号を付して示
す。図3において、図2のフレーム0〜フレーム2の3
フレームはfr0〜fr2として(1)欄に示し、図2
のフレーム3はfr3として(2)欄に示す。本図中
「M」(移動局の番号)と「音声データ」と「CRC」
と「c」は、図26において説明したのと同様である。
また非音声データは「伝送/制御データ」として示され
ている。「付随データ」は、下りフレームでは、タクシ
ー乗務員に対する簡単な指示をするとき等に利用でき
る。また上りフレームでは既述した動態の通知等に利用
できる。
【0029】「frame No.」は、本発明の特徴
の1つをなし、伝送フレーム生成部(図1の31)に
て、音声用の伝送フレームfr0〜fr2および非音声
用の伝送フレームfr3を含む複数の伝送フレームにそ
れぞれ付与される固有のフレーム番号である。図3のフ
レーム構成で注目すべきことは、4フレーム(fr0〜
fr3)の時間分(160mS)の音声を符号化した音声
データを、フレームfr0〜fr2の3フレームに圧縮
して配置していることである。
【0030】これによって最終フレームfr3において
音声データの伝送の空きを作り、この空き領域に、非音
声データである伝送/制御データを収容することができ
る。さらに各フレームfrでのビット配置について見て
みると、図3において、まず「frame No.」
は、4つのフレームを区別するための2ビット、「M」
は、1000台程度のタクシー(移動局)を識別するの
に十分な10ビット、「付随データ」は、上記の動態に
係る各種情報を通知するに十分な13ビット、「CR
C」は図26と同じく16ビットとしている。
【0031】「音声データ」について見ると、上述した
ように160mS分の音声を3つのフレームfr0〜fr
2に均等配分するので、各音声データは53.333
(=160/3)mSの音声に相当する。また、前述した
ようにAMBE方式では、20mSの音声を48ビットの
音声データとしているから、図3の音声データ(53.
333mS)は、128(=48×160/20)ビット
となり、フレームfr0〜fr2の各々は前述したとお
り全体として169ビットに統一されている。フレーム
fr3も全体として169ビットであるから、伝送/制
御データには141ビットが割り当てられる。
【0032】図3のようなフレーム構造によって、下り
フレームには音声データと伝送/制御データとを重畳し
て送信する。上りフレームにあっては、ある移動局3か
ら音声を発信するとき、この移動局から送信するスーパ
ーフレームSFでは、フレームfr3にて当該音声デー
タは送信しない。したがって、このフレームfr3にて
非音声データ(伝送データ)を基地局2に送信すること
が可能となる。しかも、上りフレーム、下りフレーム共
に40mSの同一フレーム周期となるから、送受信装置
4,12の装置構成は簡素化される。
【0033】ここで図3と図1の下段とを参照する。ス
ーパーフレーム送出手段30を構成する図1の3つの生
成部31,32および33は次のように動作する。音声
データ生成部31は、受信側に送信すべき音声を、第1
の所定周期T1(前述の20mSに対応)毎に符号化した
音声データを生成して音声フレームに収容する。
【0034】伝送フレーム生成部32は、各々が第1の
所定周期T1より長い第2の所定周期T2(前述の40
mSに対応)を有する複数の伝送フレームであって、スー
パーフレームSFの時間長(160mS)に相当する音声
が、音声データ生成部31から得られた、SFの時間長
より短い時間の音声データ(128ビット)として配置
される複数の伝送フレーム(fr0〜fr3)を生成す
る。
【0035】スーパーフレーム生成部33は、第2の所
定周期T2のn(例えばn=4)倍の長さの第3の所定
周期T3(160mS)を有するスーパーフレームSFで
あって、音声データがn/2(例えばn=4なら、2)
を超えかつ(n−1)以下の伝送フレーム(図3では、
3伝送フレーム)をそのSFの中に配置して送信する。
ここで、「n/2を超えかつ(n−1)以下の伝送フレ
ーム」と表現した理由を、既述のTDMA技術との相違
を明らかにしつつ、説明する。
【0036】既述のように本発明はディジタル携帯電話
で採用されているようなTDMA技術との類似点はある
が、TDMA技術では広い帯域を使って伝送量を増や
し、その分、時間でN分割した伝送路を構成する方式で
ある。したがって、音声フレームに対しては1/Nの長
さの伝送スロットを持ち、伝送スロットがN個集まった
単位をフレームと呼んでいる。
【0037】これに対して本発明は帯域に制限があって
(狭帯域)、1キャリア(図23のf1やf2)当たり
の伝送量が、音声を符号化して制御信号を付加した場合
の伝送量に近い場合に、より効率的な伝送方式を提供す
る。この点でTDMA技術とは本質的に異なる。この点
をスーパーフレーム生成部33において明確にするため
に、前述した「n/2を超えかつ(n−1)以下の伝送
フレーム」という表現を用いた。
【0038】次に、本発明に係る送受信装置4,12に
おける動作の一例を説明する。図4は基地局側送受信装
置12の動作例を示すフローチャートである。まず動作
のポイントについて説明しておく。このことは、後述す
るその他のフローチャートにも当てはまる。本発明では
効率的な伝送や制御を実行するためのエアフォーマット
に重点があるので、送信信号の生成のみのフローチャー
トを示し、受信時のフローチャートは省略する。これら
のフローチャートはフレーム毎の割込み処理として毎フ
レーム実行される。なお、フレームNo.(frame
No.)の初期値は0とする。
【0039】図1および図3の基地局2の動作例では送
話スイッチのON/OFFに関係なく、フレームNo.
0〜2(fr0〜fr2)では音声を、フレームNo.
3(fr3)では伝送データまたは制御データを送出す
る。フレームNo.は基地局2が管理して、0→1→2
→3→0→…と循環し、スーパーフレームSFを構成す
る。
【0040】受信側ではフレームNo.を見て音声かデ
ータかを区別し、処理を進める。移動局3では、フレー
ムNo.は基地局2から送信されるフレームNo.に同
期して割り振られ、下りフレーム/上りフレームのフレ
ーム対応と上りの送出タイミングは別途規定する。した
がって、移動局3の送出フレームNo.は、受信データ
から生成される。例えば、送信すべき上りフレームのフ
レームNo.0,1…は、受信した下りフレームのフレ
ームNo.0,1…から、予め定めた一定時間遅延して
発生させる。
【0041】すなわち、音声用の伝送フレームおよび非
音声用の伝送フレームを含む複数の伝送フレームにそれ
ぞれ固有のフレーム番号(frame No.)が付与
されたスーパーフレームSFを送信側から受信したと
き、受信したスーパーフレームSF内のフレーム番号に
同期させて送信用の伝送フレームを順次生成し、スーパ
ーフレーム生成部33より送信する。
【0042】移動局3ではフレームNo.0〜2の場合
に送話スイッチが押されていれば音声信号を、フレーム
No.3の場合に前回の位置データ送出から一定距離を
走行する等の規定された送出条件が満たされたときに、
位置データを送出する。図4を参照する。 ステップS101:フレームfr3の送出タイミングか
判断する。
【0043】ステップS102:YESならば、ホスト
コンピュータ17(図25)からのデータを、「伝送/
制御データ」ビット(図3)に設定する。 ステップS103:NOならば、音声符号器13からの
音声データを「音声データ」ビット(図3)に設定す
る。 ステップS104:ホストコンピュータ17からの付随
データを「付随データ」ビット(図3)に設定する。
【0044】ステップS105:Mに、ホストコンピュ
ータ17から指定された送信先移動局3の番号を設定す
る。 ステップS106:frame No.を設定する。 ステップS107:CRCを演算して、CRCビットに
セットする。 ステップS108:1フレーム分(fr0)を移動局3
側に送信する。
【0045】ステップS109:フレーム番号(fra
me No.)を更新する。図5は移動局側送受信装置
4の動作例を示すフローチャートである。 ステップS201:S101に相当。 ステップS202:YESならば、位置データの送出条
件(前回の位置データ送信時から一定距離走行したか
等)が合致するか判断する。
【0046】ステップS203:YESならば、そのと
きの位置データを、「伝送/制御データ」ビット(図
3)に設定する。 ステップS204:オペレータにより送話スイッチ(図
24)が押されているか判断する。 ステップS205:YESならば、音声符号器5(図2
4)からの音声データを、「音声データ」ビット(図
3)に設定する。
【0047】ステップS206:付随データ(空車/実
車/迎車)を、「付随データ」ビット(図3)に設定す
る。 ステップS207:S105に相当。 ステップS208:S106に相当。 ステップS209:S107に相当。
【0048】ステップS210:ステップS108に相
当。その後、フレームNo.を更新する。 以上本発明の基本的形態について説明したので、以下各
種実施例について述べる。 〔第1実施例〕第1実施例のもとでは、スーパーフレー
ム送出手段30は、受信側に送信すべき音声がないとき
は、音声データに代えて非音声データを送出するように
する。
【0049】前述した本発明の基本的形態では、基地局
2において移動局3側に送出すべき音声信号がない場合
でも、無音に相当する音声データが送出されており、電
波の利用効率が悪い。そこで第1実施例では、図3のフ
レームfr0〜fr2によって送出すべき音声データが
ないときは、これに代えて非音声データの送出のために
fr0〜fr2を提供する。
【0050】図6は第1実施例に基づくフレーム構成例
を示す図である。本図の(1)欄は、前述したとおりの
フレームfr0〜fr2であるが、音声データがないと
きは、(2)欄のフレームfr3と同様の非音声データ
を、fr0〜fr2として送出する。したがって、音声
データか非音声データかの区別を示す1ビットのD/V
ビットを含むのが好ましく、また、特に非音声データの
場合には、そのデータの種類を示すための例えば6ビッ
トのフレーム属性ビットを含むのが好ましい。
【0051】かくのとおり、伝送フレーム生成部32
は、音声データを送信する音声用の伝送フレームに加え
てさらに、音声データと共に受信側に送信すべき非音声
データを生成し、スーパーフレーム生成部33にてスー
パーフレームSFの中に少なくとも1つの非音声用の伝
送フレームとして挿入することができる。そして、伝送
フレームに対し、どのような種類のデータを収容した非
音声用の伝送フレームかを示すフレーム属性ビットをさ
らに含ませることができる。
【0052】なお、音声用の伝送フレームに対し、音声
および非音声の各情報とは区別される付加データ(付随
データやMビット)を、図6に示す6ビット「付随デー
タ」として含ませることができる。図7は第1実施例の
もとでの基地局側送受信装置12の動作例を示すフロー
チャートであり、図8は第1実施例のもとでの移動局側
送受信装置4の動作例を示すフローチャートである。
【0053】まずこの第1実施例での動作のポイントに
ついて説明しておく。この第1実施例では、非音声デー
タと音声データの区別のために前述したD/Vビットを
1ビット配置し、0=音声、1=非音声とする。また、
特に非音声データの場合には、どのような種類のデータ
かを示す等のために、前述したフレーム属性ビットを6
ビット配置する。この例では000000=無指定(音
声等であるため、属性を指定しない)、000001=
報知信号(基地局2から移動局3に動作パラメータ等を
一斉に放送する情報)、000010=制御信号、00
0100=位置信号(上りフレーム)とした。
【0054】下りフレームのフレームNo.0〜2は、
音声伝送がない場合に当該フレームを一般情報の伝送に
用いたり、上記報知信号に用いたり、さらに制御等に利
用したり等々、と多彩な使用が可能である。ただし説明
の簡素化のために、この例では報知信号のみを示した。
さらに、移動局側では位置データの伝送フレームをフレ
ームNo.3(fr3)のみとし、て動作例を簡素化し
た。
【0055】このような構成によって、下りフレームに
ついて電波の使用効率は非常に良くなる。ここで図7を
参照する。 ステップS301:S101に相当。 ステップS302:S102に相当。
【0056】ステップS303:伝送/制御データを送
信するため、D/Vビットは1すなわち非音声データで
ある旨を設定する。 ステップS304:6ビットのフレーム属性ビットに制
御データであることを表す、図示のビットパターンを設
定する。 ステップS305:ステップS301の結果がNOの場
合、送話スイッチ(図25)が押されているか判断す
る。
【0057】ステップS306:NOならば、本ステッ
プに至る。これはステップS102に相当する。 ステップS307:ステップS303に相当。 ステップS308:この例では前述の報知信号を送出す
るから、6ビットのフレーム属性ビットには図示のビッ
トパターンを設定する。
【0058】ステップS309:ステップS305の結
果がYESならば、音声符号器13(図25)からのデ
ータを「音声データ」ビットに設定する。 ステップS310:ホストコンピュータ17(図25)
からの付随データを「付随データ」ビットに設定する。 ステップS311:D/Vビットには音声であることを
示す0を設定する。
【0059】ステップS312:この場合、音声データ
であるから6ビットの0パターンを設定する。 ステップS313〜S317:S105〜S109にそ
れぞれ相当。 次に図8を参照すると、ステップS401〜S414
は、大部分が図5のステップS201〜S210に対応
する。
【0060】異なるステップは、ステップS404,S
405,S409およびS410であるが、これらは図
7のステップS303,S304,S311およびS3
12に相当する。 〔第2実施例〕第2実施例は基本的には、音声データを
送信する音声用の伝送フレームに加えてさらに音声デー
タと共に受信側に送信すべき非音声データを生成し、ス
ーパーフレームSFの中に少なくとも1つの非音声用の
伝送フレームとして挿入するものであって、さらに伝送
効率を上げることを可能とするものである。
【0061】図9は第2実施例に基づくフレーム構成例
を示す図である。本図において、(1)〜(3)欄は音
声データ用のフレームfr0〜fr2、(4)欄は非音
声データ用のフレームfr3である。図3に示したフレ
ーム構成では、付随データやMビット等の付加データ
を、各音声用の伝送フレームにそれぞれ個別に含ませる
ようにしている。
【0062】しかし図9に示すフレーム構成では、各音
声用の伝送フレームにそれぞれ個別に含ませるべき付随
データ等の付加データを、スーパーフレーム中のいずれ
か1つの例えば先頭の音声用の伝送フレームにひとまと
めにして含ませるようにしている。すなわち、前述した
例ではフレームfr1およびfr2に個別に含ませてい
たMビットおよび付随データを、先頭のフレームfr0
に一括して収容する。これは、これらfr0〜fr2
(fr3)が、1つのスーパーフレームSF内にひとく
くりになっていてお互いにばらばらになることはない点
に着目したものである。
【0063】図9を参照すると、付随データは38ビッ
トとなっている。これは元々各6ビットの付随データを
3つ分ひとまとめにし(18ビット)、各10ビットの
フレームfr1およびfr2のさらにMビット(20ビ
ット)を集合させた38(=18+20)ビットであ
る。この38ビットを利用して、下りでは音声を送出し
ながらさらに詳しい配車指示を重畳したり、上りではほ
ぼリアルタイムで位置データを音声に重畳したりできる
ようになる。
【0064】そして図9のフレーム構成によれば、さら
に次の利点も生み出せる。前述のとおり各フレームは1
69ビットに統一されているが、本図のようなビット配
列にすると、丁度8個分の基本音声データ1〜8を図示
のように3つの音声フレーム(fr0〜fr2)の中に
すき間なく埋め込むことができる。すなわち各基本音声
データは、前述したAMBE方式に基づき、20mS分の
音声を48ビットの音声データに変換した音声基本単位
の形のままで、フレーム内に埋め込むことができる。
【0065】この結果、装置内での処理は一層簡易にで
きることになる。図10は第2実施例のもとでの基地局
側送受信装置12の動作例を示すフローチャート(その
1)であり、図11は同フローチャート(その2)であ
る。また図12は第2実施例のもとでの移動局側送受信
装置4の動作例を示すフローチャート(その1)であ
り、図13は同フローチャート(その2)である。
【0066】ここでのフローチャートは大半が前出のフ
ローチャートと同様であるので、特に前出のフローチャ
ートと相違するステップのみを抽出して説明する。図1
0〜図13のフローチャートでは、第2実施例の考え方
からして、2フレーム以下の音声フレームの送出を防止
すべく、音声送出開始は必ず、前述の付加ビットを含む
フレームfr0にし、音声送出終了フレームはフレーム
fr2とする。なお、送話状態フラグの初期値はOFF
とする。この送話状態フラグは、送話スイッチが押され
ていないこと、または押されていることを記憶しておく
レジスタ(図示せず)のビットに相当する。
【0067】まず図10および図11を参照すると、ス
テップS10では、送信フレームが開始フレームfr0
で、かつ、送話スイッチ(図25)がONであるか判断
する。ステップS11では、送信フレームが終了フレー
ムfr2で、かつ、送話スイッチがOFFであるか判断
する。
【0068】ステップS12およびS13に至るのは、
前出のステップS10およびS11の各結果がYESの
場合である。ステップS14に至るのは、前出のステッ
プS10およびS11の各結果が共にNOの場合であ
り、ステップS14の結果のYESおよびNOに応じ
て、それぞれ音声処理プロセスおよび非音声処理プロセ
スに入る。
【0069】次に図12および図13を参照すると、ス
テップS20〜S24が新たなステップであるが、これ
らは前出のステップS10〜S14にそれぞれ相当す
る。 〔第3実施例〕図14は第3実施例に基づくフレーム構
成例を示す図である。第3実施例は、非音声用の伝送フ
レーム(fr3)内に誤り検出符号CRCを付加し、音
声用の伝送フレーム(fr0〜fr2)内の音声データ
に対しては誤り検出符号CRCを付加しないことを特徴
とするものである。換言すれば、CRCの適用範囲から
音声データの部分を除外するようにする。すなわち、図
3等に示された、誤り検出符号CRCの適用範囲cを、
図14のc1に示すように狭める。このようにした理由
とそれによる利点は次のとおりである。
【0070】音声伝送では、受信側で受信フレーム中の
ビットに誤りを検出した場合、そのフレームのデータを
破棄して、代わりに前回受信したフレームのデータを埋
めて音声復号器(6,19)へ送る、ということがしば
しば行われる。いわゆるバッド・フレーム・マスキング
処理である。 しかし、実際には音声データ中にある程度の誤りを含んだまま上記音声復号器 へ送っても、聴感上の致命的な劣化にはならない。…(i) 一方、誤り検出符号CRCはその検出符号長(図14では、16ビット)が同 一の場合、検出すべきデータの長さ(図14中のc1やc)が長くなると誤りを 検出できなくなる確率が高くなる。…(ii) 上記2つの事実(i)および(ii)から、音声を伝送す
るフレームの構成を図14のようにして、音声データ
は、誤り検出すべきCRCの適用範囲から除外すること
にする。これにより、音声以外の信号(非音声データ)
において誤り検出ができなくなる確率を下げ、GPS−
AVMシステムの信頼性を向上させることができる。
【0071】図15は第3実施例の特徴を表すフローチ
ャートである。ただし本図は図11のフローチャートの
一部を取り出して示す。しかしその他の前出のフローチ
ャートにおいても、CRC演算を実行する部分について
は同様に当てはまる。図15のステップS31が第3実
施例の特徴部分であり、ここで、非音声データビットの
CRC演算適用範囲を特定する。 〔第4実施例〕図16は第4実施例に基づくフレーム構
成例を示す図である。
【0072】第4実施例は、音声用の伝送フレーム(f
r0〜fr2)内に誤り検出符号CRCを付加し、非音
声用の伝送フレーム(fr3)内に誤り検出符号CRC
を付加し、かつ、各伝送フレーム内においてそれぞれ対
応する誤り検出符号が適用されるデータのデータフォー
マットを全ての伝送フレームについて統一化することを
特徴とするものである。このようにしたことの理由とそ
れによる利点は次のとおりである。
【0073】図14(第3実施例)のフレーム構成で
は、誤り検出のビットの構成が、<1>音声のフレーム
fr0、<2>音声のフレームfr1およびfr2、<
3>非音声フレームfr3の3種類ができてしまう。こ
のために、移動局3ではフレームNo.が判明していな
い場合に、上記<1>〜<3>に適用する3種類のフォ
ーマットで誤りを検出してみる必要がある。
【0074】この結果、装置の動作が複雑になる。ま
た、フレームNo.が判明しても、音声フレームと非音
声フレームとでビット構成が異なるので、2種類のフォ
ーマットで誤りを検出してみる必要がある。このような
不都合をなくすために、フレームの構成を上記の図16
のように構成する。これにより、全てのフレーム(fr
0〜fr3)で共通した誤り検出のビット構成(図中の
cc参照。いずれも57ビット)にすることができる。
このため、装置の簡素化につながる。
【0075】このような構成を採用して、最初のCRC
までのビットで誤りを検出し、誤りがないと判定された
場合に、当該フレームのフレームNo.とD/Vとでそ
れぞれのビット構成にしたがって処理が可能になる。な
お、最初のCRCまでのビットで誤りが検出された場合
でも、直前のフレームのフレームNo.が既に判明して
いるならば、その直後のフレームのフレームNo.は推
定できるので、音声データについては誤りを含んでいる
可能性が高いかもしれないがそのまま音声復号器に送出
しても大した不都合は生じない。
【0076】このような、CRCのためのデータフォー
マットの統一化を実現する上で、この第4実施例では1
つの工夫が加えられている。すなわち、音声用の伝送フ
レーム(fr1およびfr2)内において、誤り検出符
号CRCが適用されるデータに対してさらに音声データ
の一部を加えることにより、その音声用の伝送フレーム
のデータフォーマットを非音声用の伝送フレームfr3
のデータフォーマットと統一化する、というものであ
る。上記のように加えられることとなった音声データの
一部とは、具体的には、図16の(2)および(3)欄
の音声データ3および音声データ6である。
【0077】このようにすると、音声フレームfr1お
よびfr2では、これら音声データ3および6が加わっ
た分、誤り検出能力は確かに低下してしまうデメリット
がある。しかし一方、フォーマットを一種類に統一化し
たことによるメリットの方が遙かに大である。例えば、
装置内のソフトウェアを簡素化できる等のメリットであ
る。また、非音声フレームfr3についてみると、誤り
検出を2ブロックに分割して検出できるので(図16
中、(4)欄のccおよびcc′参照)、誤り検出能力
をさらに高めることができる。
【0078】なお第4実施例に基づくフローチャートは
前出の各フローチャートと全く同じであるので省略す
る。ただし、図15に示したフローチャート特にステッ
プS31は不要である。該ステップS31内の演算範囲
は上述のごとく一定だからである。本発明は図3に示し
た音声フレームfr0〜fr2および非音声(制御)フ
レームfr3を1セットとしてスーパーフレームSFを
形成し、このSFを連送するものである。このような構
成を巧みに利用すれば次のような応用実施例が可能であ
る。 〔第5実施例〕図17は第5実施例を説明するための伝
送フレーム構成図である。
【0079】本図の(1)欄は前述した基本形態と第1
〜第4実施例とに共通であって、実際の伝送フレームを
表している。この(1)欄において、「信号本体」と示
したフィールドが、これまでに述べてきたフレームfr
0〜fr3に相当する。しかし実際の伝送フレームで
は、ディジタル変調に不可欠な、立上りおよび立下りラ
ンプタイムRAMP1,RAMP2や、同期信号SYN
Cや、ガードタイムGUARDがそれぞれ図示するビッ
ト数をもって配置されている。「信号本体」はビット数
348をもって配置されている。初めに述べたとおり、
各フレームは全て169ビットに統一して説明すること
としたが、実際にはこの169ビットに対して誤り訂正
符号化したビット列が加わって伝送される。これが34
8ビットの信号本体となる。
【0080】次に図17の(2)欄を参照すると、これ
が第5実施例で採用する伝送フレーム、詳しくは既述の
非音声フレームfr3をもとにしてなる伝送フレームで
ある。この第5実施例は、キャリアを変調して生成され
るスーパーフレームSFにおいて、このスーパーフレー
ムSF内の1つの伝送フレームは無変調キャリアとする
ことを特徴とするものであり、最適には、この無変調キ
ャリアを搬送する伝送フレームは非音声用の伝送フレー
ム(fr3)である。
【0081】本発明を応用した第5実施例が生まれた背
景は次のとおりである。GPS−AVMシステム等にお
いては、移動局間同士で通話する場合がある。例えば、
基地局のカバーエリアから外れてしまったときに、近く
にいる移動局と交信する必要が生じたような場合であ
る。基地局2対移動局3の通信において、基地局2が常
に送信し続けているような半複信システムの場合には、
移動局は基地局の周波数に対して自動的に周波数制御を
行って、その周波数に追随すれば良い。このとき基地局
は固定局であるから一般にその送信周波数確度は高く設
定されている。
【0082】ところが、移動局の方は、コストやスペー
スの観点から一般に周波数偏差は緩く設定されている。
このため、上記のように移動局対移動局間で通話する場
合には、相互間の周波数偏差がより一層大きくなって、
受信性能が落ちてしまったり、ときには受信できなくな
ったりすることがある。また、移動局は自局が送話する
ときだけ突然フレームを送信するから、相手方の移動局
にとっては通話の開始時に、その送信周波数に合わせる
ように高速に自動制御を行い、短時間のうちに自局の受
信周波数を追随させなければならないという問題が生ず
る。
【0083】この問題の解決策として第5実施例では、
前述した諸実施例のスーパーフレーム構成の中で、音声
伝送の空きが生じるフレームfr3に着目し、このフレ
ームに、ディジタル変調を加えないキャリアすなわち無
変調キャリアを挿入して相手方の移動局に送信する。無
変調キャリアとした理由は図18から明らかである。図
18は第5実施例を説明するためのスペクトル図であ
る。
【0084】本図には、無変調キャリアと、音声データ
/非音声データでディジタル変調された変調キャリアと
を表している。図から明らかなとおり、変調キャリアの
スペクトルは広い。これに対し無変調キャリアのスペク
トルは非常に狭い。したがって、受信側移動局では、周
波数追随がしにくい広スペクトルの変調キャリアより
も、スペクトルの狭い無変調キャリアを受信した方が遙
かに高速に周波数引き込みができる。
【0085】かくして、送信側移動局はスーパーフレー
ムSF中のフレームfr3のタイミングで図18の無変
調キャリアを出力すれば、受信側移動局では受信したフ
レームfr3内の無変調キャリアによって高速に、その
周波数制御回路で周波数引き込みを行うことができる。
さらに好ましくは、無変調キャリアを搬送する非音声用
の伝送フレーム(フレームfr3)を、スーパーフレー
ムSF内の先頭に配置する。これにより、上記周波数制
御回路の起動タイミングを一層早めることができる。
【0086】図19は第5実施例に基づく移動局側送受
信装置4の動作例を示すフローチャート(その1)、図
20は同フローチャート(その2)である。図19およ
び図20に示すフローチャートの大半は前出のフローチ
ャートとほぼ同じである。異なるのは本実施例に固有の
ステップS41およびS42である。
【0087】ステップS41は、前段のステップでフレ
ームfr3であると判断されたとき、移動局間の通話開
始で、かつ、送話スイッチ(図24)が押されている
か、を判断する。ステップS42は、その判断結果がY
ESのとき、前述の無変調キャリアを、フレームfr3
に挿入して1フレーム分受信側移動局に送信する。以
下、何フレームか送信し、受信側移動局から応答信号が
返ってきたら、無変調キャリアに代えて通常の制御デー
タを乗せたフレームfr3を送信する。
【0088】以上の構成によって、移動局間の通話でも
相手局に高速に追随させることが容易になる。 〔第6実施例〕最後に第6実施例について説明する。こ
の第6実施例は前述の第5実施例に対し、同期保護に関
して改善を加えるものである。
【0089】図21は第6実施例を説明するための伝送
フレーム構成図である。本図においては、図17(第5
実施例)では見られなかった同期信号SYNCが取り入
れられている。すなわち第6実施例は、無変調キャリア
の部分(368ビット)の先頭に同期信号SYNC(2
0ビット)を含ませることを特徴とするものである。
【0090】第6実施例が必要とされる背景について次
に述べる。一般にフレーム構造の連続した信号を受信す
る場合には、前回受信したフレームの同期シンボルのタ
イミングから、今回受信するフレームの同期シンボルの
タイミングを確認している。またフェージング等により
同期シンボルのタイミングが確認できない場合は、前回
のフレームから推測して同期シンボルを復調するように
した同期保護を実行する(例えば特開平7−16247
3号:ディジタル通信の同期保護方法参照)。
【0091】しかし、前述した第5実施例の方法では無
変調キャリアの受信時には、同期信号がなく、同期保護
がかけられない。すなわち、4フレームに1回、フレー
ムfr3のところで同期保護が飛んでしまうため、前方
保護が弱くなってしまう。これを解決するために、同期
シンボルを配置した後に無変調キャリアを送出する。こ
のフレームの構成を示したのが図21である。
【0092】これによって、移動局間通話においても無
変調キャリア送出時での同期保護を確保することができ
る。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、こ
れまでの移動体通信システムにはない新たな伝送方式が
実現され、この伝送方式によって、該システムを構成す
る基地局ならびに各移動局の送受信装置のハードウェア
構成およびソフトウェアを大幅に簡素化することができ
る。したがってシステムの経済性が大幅に改善される。
また、下りフレームと上りフレームの双方の伝送効率が
高められ、システムの運用効率も従来に比して向上す
る。
【0094】また移動局間での通信にもこの伝送方式は
適用可能となり、無変調キャリアを特定フレームに挿入
することによって、実用的な移動局間通信が容易に実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る送受信装置の基本構成例を示す図
である。
【図2】スーパーフレーム送出手段30から出力される
フレーム構成例を示す図である。
【図3】図2に示す各フレームfrの構成を具体的に示
す図である。
【図4】基地局側送受信装置12の動作例を示すフロー
チャートである。
【図5】移動局側送受信装置4の動作例を示すフローチ
ャートである。
【図6】第1実施例に基づくフレーム構成例を示す図で
ある。
【図7】第1実施例のもとでの基地局側送受信装置12
の動作例を示すフローチャートである。
【図8】第1実施例のもとでの移動局側送受信装置4の
動作例を示すフローチャートである。
【図9】第2実施例に基づくフレーム構成例を示す図で
ある。
【図10】第2実施例のもとでの基地局側送受信装置1
2の動作例を示すフローチャート(その1)である。
【図11】第2実施例のもとでの基地局側送受信装置1
2の動作例を示すフローチャート(その2)である。
【図12】第2実施例のもとでの移動局側送受信装置4
の動作例を示すフローチャート(その1)である。
【図13】第2実施例のもとでの移動局側送受信装置4
の動作例を示すフローチャート(その2)である。
【図14】第3実施例に基づくフレーム構成例を示す図
である。
【図15】第3実施例の特徴を表すフローチャートであ
る。
【図16】第4実施例に基づくフレーム構成例を示す図
である。
【図17】第5実施例を説明するための伝送フレーム構
成図である。
【図18】第5実施例を説明するためのスペクトル図で
ある。
【図19】第5実施例に基づく移動局側送受信装置4の
動作例を示すフローチャート(その1)である。
【図20】第5実施例に基づく移動局側送受信装置4の
動作例を示すフローチャート(その2)である。
【図21】第6実施例を説明するための伝送フレーム構
成図である。
【図22】ディジタル変調方式を使用した移動体通信シ
ステムにおける一般的なフレーム構成例を示す図であ
る。
【図23】GPS−AVMシステムの概略構成を示す図
である。
【図24】GPS−AVMシステムにおける移動局側送
受信装置4の構成例を示す図である。
【図25】GPS−AVMシステムにおける基地局側送
受信装置12の構成例を示す図である。
【図26】第1従来例によるフレーム構成例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…GPS−AVMシステム 2…基地局 3…移動局 4…送受信装置 5…音声符号器 6…音声復号器 7…制御部 8…ディジタル変復調器 9…送受信部 12…送受信装置 13…音声符号器 14…送信制御部 15…ディジタル変調器 16…送信部 17…ホストコンピュータ 19…音声復号器 20…受信制御部 21…ディジタル復調器 22…受信部 23…予約不可テーブル 30…スーパーフレーム送出手段 31…音声データ生成部 32…伝送フレーム生成部 33…スーパーフレーム生成部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信側に送信すべきデータを、各々同一
    時間長の複数のフレームに分けて収容し、連続したn個
    のフレームをフレーム集合に組み立てて送信するフレー
    集合送出手段を有する移動体通信用送受信装置であっ
    て、さらに前記フレーム集合の時間長に相当する音声を
    符号化して音声データを生成する音声データ生成部を備
    え、 送信側における前記フレーム集合送出手段は、受信側に
    送信すべき非音声データを、少なくとも1つの前記フレ
    ームに、一方前記音声データを、前記フレーム集合毎に
    (n/2)を超えかつ(n−1)以下の各前記フレーム
    にそれぞれ割り振って配置し、かつ、各前記フレームに
    それぞれ固有のフレーム番号を付与して送信する移動体
    通信用送受信装置において、 受信側における前記フレーム集合送出手段は、送信側か
    ら各前記フレームにそれぞれの前記フレーム番号が付与
    されたフレーム集合を受信したとき、該受信したフレー
    集合内の前記固有のフレーム番号に同期させて送信側
    へ送信すべきフレームを生成することを特徴とする移動
    体通信用送受信装置。
  2. 【請求項2】 前記固有のフレーム番号は、各前記フレ
    ームの送出時間順に対応して付与される、漸増する番号
    であることを特徴とする請求項1に記載の移動体通信用
    送受信装置。
  3. 【請求項3】 前記固有のフレーム番号は、前記フレー
    集合毎に循環することを特徴とする請求項2に記載の
    移動体通信用送受信装置。
  4. 【請求項4】 前記フレーム集合送出手段は、前記音声
    データを、(n/2)を超えかつ(n−1)以下の連続
    する前記フレームの群に割り振って配置し送信すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の移動
    体通信用送受信装置。
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