JP3441886B2 - 油圧建設機械の自動軌跡制御装置 - Google Patents

油圧建設機械の自動軌跡制御装置

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JP3441886B2 JP15711496A JP15711496A JP3441886B2 JP 3441886 B2 JP3441886 B2 JP 3441886B2 JP 15711496 A JP15711496 A JP 15711496A JP 15711496 A JP15711496 A JP 15711496A JP 3441886 B2 JP3441886 B2 JP 3441886B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は油圧ショベル等の油
圧建設機械の技術分野に属し、特にバケットのような作
業体の移動軌跡が所望の面となるように自動制御する自
動軌跡制御の技術分野に属する。 【0002】 【従来の技術】建設機械、例えば、油圧ショベルの作業
内容は多岐に亘るが、典型的な作業としては掘削作業、
積込・放土作業、搬送作業、均し作業等がある。これら
の作業の中、均し作業はかなり頻度の高い作業であり、
しかも、高い作業精度が要求される。図21は油圧ショ
ベルにより均し作業を行う様子を示す説明図である。同
図に示すように、均し作業はバケット18を破線で示す
ように十分遠方位置まで到達させた後、アーム17を手
前側に引き込むように回動させると共に、ブーム16を
始めは速く、後でゆっくりと上昇させる複合操作を行う
ことにより、バケット18の刃先を基準面S0 または基
準面S0 に平行な面に沿って移動させて、バケット18
の刃先に当接する土砂を掻き均し、平らな基準面S0
たは基準面S0に平行な面を作る作業を言う。 【0003】作業機の剛性柱状体、例えば、ブーム16
やアーム17をそれぞれ単独で動作させた時は、矢印
A,Bで示すようにブーム16の油圧ショベル本体に対
する枢着部やアーム17のブーム16に対する枢着部の
支点を中心とする回動運動になり、バケット18の刃先
は円弧軌跡を描く。このように、本来、バケット18の
刃先に円弧軌跡を描かせるようなブーム16やアーム1
7等の剛性柱状体を複合動作させることにより、バケッ
ト18の刃先に直線ないし平面軌跡を描かせる均し作業
は、ブーム16およびアーム17の動きを操作するため
の異なる操作桿を独立してそれぞれ均衡の取れた操作量
で操作して始めて達成可能になる作業であるため、優れ
た出来映えの均し作業を実現するにはかなりの熟練を要
した。 【0004】操作者が未熟だと、平面を作るための均し
作業を行ったはずなのに却って大きな凹凸面を作ってし
まうこともある。図22は未熟な操作者が油圧ショベル
を操作して均し作業を行った場合の動作の一例を示す説
明図である。図示の均し作業においては、ブーム16の
動きは自重に逆らって上昇する回動動作であるのに対
し、アーム17の動きは自重の方向と同方向に下降する
回動動作となるので、ややもすれば、図22に示すよう
に、アーム17の動きが速くなりすぎて、バケット18
の刃先が基準面S0 に食い込んでしまう。そこで、操作
者は慌ててブーム16を急上昇させるよう操作桿を操作
するが、今度はブーム16の上昇が速過ぎてバケット1
8の刃先は基準面S0 から上に飛び出してしまう。この
ような荒っぽい操作が繰り返された結果、図22に示す
大きな凹凸軌跡が形成されてしまう。 【0005】また、バケット18で掬い上げた土砂を所
定の場所に放土するために、バケット18の姿勢を一定
に保った状態でほぼ水平に移動させる土砂の搬送作業が
行われる場合がある。図23は所望の土砂の搬送作業が
実行できた状態を示す説明図、図24は所望の土砂の搬
送作業の実行に失敗した状態を示す説明図である。この
場合は、ブーム16の動きは殆ど無いが、アーム17と
バケット18の回動動作さらに旋回体の旋回動作との3
つの同時複合動作が必要になるので、操作者には複雑で
微妙な操作桿の操作が要求される。バケット18の姿勢
を一定に保つためには、バケット18のアーム17に対
する保持角が移動位置に応じて微妙に変化するので、う
っかりするとバケット18の姿勢が傾いて、図24に示
すように土砂を途中で零してしまうことがある。 【0006】このように、人手では高度な操作能力が要
求される均し作業や搬送作業をコンピューター制御によ
り精密に行わせようとする試みが従来より多数提案され
ている。例えば、その中の幾つかを列挙すると、特開昭
58−36135号公報、特開昭55−30038号公
報、特公平3−13378号公報、特公平3−2854
4号公報等に開示の発明がある。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、何れも平面に沿った掘削作業や均し作業を行う際に
は作業領域や作業面の設定のための操作盤の操作による
数値入力、作業機を所望の動作位置に保った状態での位
置設定入力、自動作業開始に際しての作業開始指令およ
び自動作業終了に際しての作業終了指令の入力操作、あ
るいは、補正用操作桿の操作の操作による目標面とのず
れ量を設定するための操作を行わなければならず、これ
ら作業は多くの場合はそれまで行われていた重掘削作
業、放土作業、吊荷作業等の作業を中断して行われるこ
とになるため、操作者の機械に対する操作感覚を著しく
阻害すると共に、通常作業の操作桿の操作とは全く異な
るこれらの入力操作は操作の連続性を損ね、操作者に疎
ましさや煩わしさを感ぜしめることになり、油圧ショベ
ルに折角、自動軌跡制御装置を搭載しても実際には使用
されないことが多く、建設機械の自動制御装置としては
あまり実用的とは言えなかった。 【0008】また、前述のように、均し作業開始時には
アームの引込み動作がアームの自重による回転モーメン
トと協動関係になるために、アーム用操作桿の操作を少
し速めただけでもアームの先端のバケット刃先は直ちに
下降し、アーム操作桿の操作を検知して自動軌跡制御装
置がアームの動きに追随してブームを上昇させ、バケッ
ト刃先を所定の平面に沿って移動させる均し作業を行わ
せるような制御を行っても、油圧制御機構の動作遅れ等
のためにブームの上昇動作がアームの下降動作に追随し
切れずに、バケット18の刃先の軌跡は図22に示した
ようなバケット18の刃先が基準面S0 に食い込んでし
まうような軌跡になり、その後の自動軌跡制御装置によ
る軌跡制御の結果、未熟な操作者による作業軌跡を補う
ためのものが、殆ど大差無い作業軌跡しか得られないと
いう不具合が生じる。 【0009】このような不具合の発生を防止するには、
慎重にアーム用操作桿を操作すれば、容易にブームの動
作をアームの動作に追随させることができるが、それに
より作業効率が低下するため、やはり自動軌跡制御の実
用的価値の低下を招いてしまう。さらに、一旦、自動軌
跡制御が開始されると、作業機は自動操作されるので、
各種検出装置の誤差や目標面の誤設定等により、自動軌
跡制御により実現した作業体の作業軌跡が操作者が意図
したものとずれがあったとしても、それを修正するに
は、自動軌跡制御を中止して、再度、目標面の設定をし
直さなければならず、それ自体、煩わしい操作であるば
かりでなく、再設定によっても作業体の作業軌跡を操作
者が意図したものと一致させるのは実際上難しかった。 【0010】本発明は従来技術におけるかかる不具合を
解消して、そのための特別の操作情報の入力操作や必要
以上の慎重な操作桿の操作を要せず、操作桿の通常の操
作を行うだけで所望の作業軌跡の自動制御に滑らかに移
行でき、その作業軌跡が所望のものでなかった時は通常
の手動操作による補正操作と同様の操作により、違和感
無く作業軌跡の補正を行うことができる操作性の極めて
優れた油圧建設機械の自動軌跡制御装置を提供すること
を目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、操作者により操作された操作桿の操作状態
を監視して、操作桿の操作量および該操作桿の操作量の
変化量が予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判
定し、その判定結果が然りであった時に、前記操作状態
は所定の標準的な移動軌跡を描かせるための初期操作と
判断し、油圧駆動機構を制御して作業体に標準的な移動
軌跡を自動的に描かせる自動軌跡制御を開始させ、その
後、操作桿の操作量の変化量を監視して、該操作量の変
化量の絶対値が所定の値より大きいと判定した時には、
操作者が自動軌跡制御の軌跡の補正を意図したものと判
断し、前記操作量の変化量に応じて当初の標準的な移動
軌跡を自動的に補正する自動軌跡補正制御を行うと共
に、操作された操作桿の操作状態を監視して、操作桿の
操作量および該操作量の変化量が予め設定された他の所
定の範囲を越えたか否かを判断し、その判断結果が然り
であった時は、操作者による操作桿の操作状態が当初の
標準的な移動軌跡制御動作の継続を意図しないものと判
断し、当初の標準的な移動軌跡自動制御を終了するよう
に制御したものである。 【0012】 【発明の実施の形態】自動軌跡制御は通常は建設機械が
搭載するマイクロコンピューター(マイコン)により行
われる。本発明において建設機械は典型的には油圧ショ
ベルであって、この場合は作業体はバケットである。油
圧ショベルにおける典型的な軌跡形成操作には地面の均
し作業がある。以下の説明では上述の典型例である油圧
ショベルによる地面の均し作業の自動軌跡制御を念頭に
置いた説明とするが、他の建設機械における他の標準的
な軌跡を自動的に描かせる自動軌跡制御についても全く
同様に適用できる。 【0013】操作桿の操作情報である、操作された操作
桿の操作方向および操作量の伝達手段としてはパイロッ
ト油を介在させるパイロット制御方式と電気信号を介し
て電気−機械変換を行う電気制御方式が知られている
が、何れの伝達手段によっても制御形態は本質的に変わ
らず、パイロット制御方式が一般的であることから、以
下の説明ではパイロット制御方式を念頭に置いたものと
する。従って、この場合は操作桿の操作量は操作桿に連
結されたパイロット弁から流出するパイロット油の圧
力、即ち、パイロット圧が圧力センサーで検出された電
気信号の圧力値に変換され、この電気信号に変換された
パイロット圧に基づいて、アクチュエーターに供給され
る作動油の方向と流量を切り替える方向切替弁のパイロ
ット受け部に伝達されるパイロット圧を減圧する方式の
自動軌跡制御となる。そして、方向切替弁のパイロット
受け部に対するパイロット圧の制御は、パイロットポン
プに直結された電磁減圧弁、あるいは操作桿に連結され
たパイロット弁に直結された電磁減圧弁に対する電流制
御ということになる。 【0014】自動軌跡制御を行うには一般的には作業体
の位置および速度を検出しなければならないが、作業体
の位置は作業機の剛性柱状体の関節部の回動角を検出す
る回動角センサーによりそれぞれの剛性柱状体の相対角
度を検出し、検出した相対角度を基に周知の座標変換に
より、作業体の立体座標をマイコンで容易に演算するこ
とができる。また、標準的な軌跡の自動制御を開始する
ための前提条件となる操作桿の操作状態があるべき所定
の状態情報、操作桿の操作状態が標準的な軌跡制御から
ずれているか否かおよび操作桿の操作状態が軌跡制御動
作を中止すべきか否かの判断の基になる基準情報はマイ
コンのメモリ内に予め格納されている。次に、本発明の
基本動作の概要を説明する。図2および図3は自動軌跡
制御の動作概要を説明するための動作概念図である。本
発明における自動軌跡制御では、通常の手動操作による
一般作業と標準作業自動軌跡制御が操作者により明確に
区別されることなく実行可能な形態で行われる。 【0015】図2に示すように、通常の手動操作による
一般作業が行われている中で(S1)、標準作業自動軌
跡制御を開始するか否かを判断する(S2)。その判断
結果が然りならば、標準作業自動軌跡制御を実行し(S
3)、手順S2の判断結果が否ならば、通常の一般作業
を継続する。標準作業自動軌跡制御を実行している間
に、常にこの標準作業自動軌跡制御を中止するか否かを
判断する(S4)。その判断結果が然りならば、標準作
業自動軌跡制御を中止して手順S1の通常の手動操作に
よる一般作業の制御に戻る。手順S4の判断結果が否な
らば、図3の手順S5に移って標準作業の作業軌跡を補
正するか否かを判断する。その判断結果が然りならば、
即ち、操作者が標準作業の軌跡の補正を意図した操作を
したと判断した時には、標準作業の軌跡を変更する標準
作業軌跡補正制御を実行する(S6)。手順S5の判断
結果が否ならば、手順S3に戻って標準作業自動軌跡制
御を継続する。 【0016】このように、本発明では手順S2で判断さ
れる標準作業開始条件あるいは手順S4で判断される標
準作業中止条件が満たされると、手順S1の通常の一般
手動操作作業制御から手順S3の標準作業自動軌跡制御
へ、逆に手順S3の標準作業自動軌跡制御から手順S1
の通常の一般手動操作作業制御へ随時転換でき、さら
に、手順S5で標準作業軌跡補正条件が満たされると、
自動的に標準作業の軌跡を変更した後、手順S3の標準
作業自動軌跡制御に戻るようになっており、従来、これ
らの作業制御が独立して処理されていたのとは大きく異
なっている。 【0017】即ち、一般作業の制御が行われている間に
操作者の操作の内容を調べて、それが一般作業を意図し
ているのか、それとも標準作業を意図しているのかを判
定して、標準作業を意図していると判断した時には直ち
に標準作業自動軌跡制御を開始して、操作者の手動操作
による標準作業の軌跡が操作者が意図した通りの軌跡と
なるようにアクチュエーターの動作を規制する制御を行
うようにしたものであり、また、標準作業自動軌跡制御
が行われている間に、標準作業を中止することを意図し
た操作が為されたと判断した時は、直ちに標準作業自動
軌跡制御を中止して、操作者の手動操作に忠実に従った
制御を行う一般作業の制御に戻るようにすると共に、標
準作業の軌跡の補正を意図した操作が為されたと判断し
た時は、自動的に標準作業の軌跡を変更するようにした
ものである。 【0018】次に、手順S2および手順S4で判断され
る標準作業開始条件〔A〕および標準作業中止条件
〔B〕について説明する。以下の説明では標準作業とし
て最も頻度が高くかつ自動軌跡制御による作業効率の向
上が期待できる、平面状の作業形成面を形成させる均し
作業を行う場合について説明するが、他の一般的な標準
作業においても同様に適用できるものである。まず、標
準作業開始条件〔A〕について説明する。前述のよう
に、標準作業開始条件〔A〕は具体的には操作者の操作
桿の操作状態が標準作業開始を意図したと判断できる範
囲にあることの標準作業開始操作範囲条件となる。 【0019】始めにこの標準作業開始操作範囲条件
〔A〕について説明する。標準作業開始操作範囲条件
〔A〕は多数の操作者による均し作業開始時の初動操作
状態を調べて統計処理し、標準作業開始頻度が大きな範
囲を取ったものである。図4は均し作業開始操作範囲条
件の具体的な内容を示した説明図である。本発明者等に
よる上記調査の結果、均し作業開始操作範囲条件
〔AL 〕はさらに3つの操作範囲条件〔AL α〕,〔A
L β〕,〔AL γ〕に分けられることが判った。即ち、
この3つの操作範囲条件〔AL α〕,〔AL β〕,〔A
L γ〕の操作内容は次の通りである。 〔AL α〕;操作者がアームおよびブームの操作桿を中
立位置またはブーム上げおよびアーム引き方向に少し操
作した状態から中程度の速さで操作量を増大させた時、 〔AL β〕;操作者がアームの操作桿をアーム引き方向
に中程度の操作量で操作した後、その操作量を維持する
か若干変化させると共に、ブームの操作桿を中立位置ま
たは中立位置から若干ブーム上げ方向に操作した状態か
ら中程度の速さで操作量を増大させた時、 〔AL γ〕;操作者がブームの操作桿をブーム上げ方向
に中程度の操作量で操作した後、その操作量を維持する
か若干変化させると共に、アームの操作桿を中立位置ま
たは中立位置から若干アーム引き方向に操作した状態か
ら中程度の速さで操作量を増大させた時、 なお、同図における図符号(a),(b),(c)はそ
れぞれ上述の操作範囲条件〔AL α〕,〔AL β〕,
〔AL γ〕に対応している。 【0020】(a)の操作範囲条件〔AL α〕では、初
動時のブーム上げおよびアーム引き方向の操作量が0ま
たは僅かなので、注目域(あ)で示したように、バケッ
トの刃先の初動位置と直線軌跡制御が行われる基準面S
0 との距離が短いため、均し作業自動軌跡制御後は速や
かに基準面S0 に沿った直線軌跡制御に移行する。
(b)の操作範囲条件〔AL β〕では、初動時のアーム
引き方向の操作量が中程度で、その操作量がほぼ維持さ
れ、初動時のブーム上げ方向の操作量が0または僅かな
ので、注目域(い)で示したように、バケットの刃先は
ある程度の距離ΔHβだけ下降した後、基準面S0 に沿
った直線軌跡制御に移行する。(c)の操作範囲条件
〔AL γ〕では、初動時のブーム上げ方向の操作量が中
程度で、その操作量がほぼ維持され、初動時のアーム引
き方向の操作量が0または僅かなので、注目域(う)で
示したように、バケットの刃先は一旦、上昇し、均し作
業自動軌跡制御により、ある程度の距離ΔHγだけ下降
した後、基準面S0 に沿った直線軌跡制御に移行する。 【0021】このように、初動時のブーム上げまたはア
ーム引き方向の操作量が中程度より大きい時は、均し作
業開始操作範囲条件〔AL 〕を満足しないことになる
が、大きな慣性を有する作業機の剛性柱状体を高速で動
かすような、例えば、掘削作業操作を行っている時に、
一般的にはバケットの移動方向が異なる基準面S0 に沿
った直線軌跡運動に切り替えて、正確なバケットの軌跡
形成操作を行うことは理論的にも極めて困難であり、実
際上もかかる操作が行われることは殆ど有り得ない。 【0022】一方、初動時のブーム上げおよびアーム引
き方向の操作量が共に0または僅かな値であった時も均
し作業開始操作範囲条件〔AL 〕を満足しないが、この
ような場合には作業機のブームおよびアームはゆっくり
した速度で動かされるから、未熟な操作者であっても十
分正確な均し作業を行うことができ、敢えて均し作業自
動軌跡制御を行わせる必要性が乏しいため、均し作業開
始操作範囲条件〔AL〕から除かれている。従って、本
発明に従って標準作業の典型例である均し作業の自動軌
跡制御を行わせる場合には、操作者の操作桿の操作状態
が図4の(a),(b),(c)に示す操作範囲条件
〔AL α〕,〔AL β〕,〔AL γ〕を満たす時、均し
作業開始条件〔AL 〕が満足され、図2の自動軌跡制御
の概念手順S2の判断結果が然りとなり、均し作業自動
軌跡制御が実行される。 【0023】次に、標準作業中止条件〔B〕について説
明する。均し作業中止条件〔BL 〕の設定においても、
多数の操作者による均し作業実行時の操作桿の操作状態
を調べて、均し作業実行中は極めて操作頻度が少ない3
つの操作状態を均し作業中止操作条件〔BL α〕,〔B
L β〕,〔BL γ〕としている。この均し作業中止操作
条件〔BL α〕,〔BL β〕,〔BL γ〕の内容は次の
通りである。 〔BL α〕;操作者が操作桿をブーム上げ方向に大きな
操作量で操作した時、 〔BL β〕;操作者が操作桿をブーム上げまたはアーム
引き方向の操作状態から中立位置まで戻し操作した時、 〔BL γ〕;操作者が操作桿を大きな速度で増減操作し
た時、 これらの均し作業中止操作条件〔BL α〕,〔B
L β〕,〔BL γ〕の中の何れかが満足されると、均し
作業自動軌跡制御は直ちに中止され、操作者の手動操作
に忠実に従った制御を行う一般作業の制御(S1)に戻
る。次に、均し作業軌跡補正条件〔CL 〕の内容は均し
作業中止操作条件〔BL γ〕の内容に似ているが、操作
桿の増減速度の限界値が均し作業中止操作条件〔B
L γ〕のものよりも小さくなる。 【0024】このように、均し作業自動軌跡制御の実行
中に常に図2の自動軌跡制御の概念手順S4の均し作業
中止可否判断を行うことにより、操作者が均し作業を終
了して、他の作業に移行すべく操作桿を操作した時、速
やかに均し作業自動軌跡制御を終了させることができる
ばかりでなく、操作者の意図に反して、操作桿の操作状
態を均し作業開始操作範囲条件〔AL 〕を満足すると判
断して均し作業自動軌跡制御を実行した場合でも、その
後の操作者による操作桿の操作状態が均し作業中止条件
〔BL 〕を満たすことにより、速やかに均し作業自動軌
跡制御を終了させ、一般作業の制御(S1)に戻らせる
ことができる。他の標準作業開始操作範囲条件〔A〕お
よび標準作業中止条件〔B〕についても、具体的な条件
範囲が異なるものの全く同様に条件設定でき、各条件を
満足するか否かの判定も全く同様に行うことができる。
以下、図面を参照して本発明を油圧ショベルの均し作業
自動軌跡制御に適用した実施例を詳細に説明する。 【0025】 【実施例】図1は本発明の実施例に係る油圧制御回路図
である。同図において、1はブーム用方向切替弁および
アーム用方向切替弁を含む油圧制御弁、2は高圧選択
弁、3は後述するブーム上パイロット弁から流出するパ
イロット油の油圧を減圧するブーム上電磁(比例)減圧
弁、4は後述するパイロットポンプから吐出したパイロ
ット油の油圧を減圧して、ブーム上げ用パイロット圧を
補完する補完パイロット圧生成用の補完圧生成電磁(比
例)減圧弁、5は後述するアーム引パイロット弁から流
出するパイロット油の油圧を減圧するアーム引電磁(比
例)減圧弁、6はブーム上パイロット弁から流出するパ
イロット油の油圧を検出するブーム上圧力センサー、7
はアーム引パイロット弁から流出するパイロット油の油
圧を検出するアーム引圧力センサー、8はパイロット油
の供給源となるパイロットポンプ、9はブーム上げ操作
時、操作量に応じたパイロット油が流出するブーム上パ
イロット弁、9aはブーム用操作桿、10はアーム引込
み操作時、操作量に応じたパイロット油が流出するアー
ム引パイロット弁、10aはアーム用操作桿、11はマ
イクロコンピューターで構成され、均し作業自動軌跡制
御を実行する制御装置である。 【0026】油圧ショベル本体および作業機の各構成要
素では、12は後述する油圧ショベル本体におけるブー
ム16の回動支点に設けられ、ブーム16の回動角θb
を検出するブーム用回動角センサー、13はブーム16
の先端部におけるアーム17の回動支点に設けられ、ア
ーム17の回動角θa を検出するアーム用回動角センサ
ー、14はアーム17の先端部におけるバケット18の
回動支点に設けられ、バケット18の回動角θbuを検出
するバケット用回動角センサー、15は油圧ショベル本
体、19は作動油の供給源となる図示しない油圧ポンプ
の吐出流量Qmax を検出する油吐出流量検出器である。
なお、従来例と同一箇所には同一の符号を付し、その重
複する説明を省略する。 【0027】均し作業自動軌跡制御においてはバケット
18はその姿勢を基準面に対して一定に保つ周知の姿勢
制御手法を採用するだけなので、その制御回路は図示を
省略してある。また、油圧制御弁1に含まれるブーム用
方向切替弁およびアーム用方向切替弁の具体的な構成お
よびブーム16とブームシリンダー、アーム17とアー
ムシリンダーをそれぞれ接続する油圧回路には何ら新規
な特徴を有せず、図を煩雑にするだけなのでやはり図示
を省略した。 【0028】同図に示すように、制御装置11はブーム
用回動角センサー12、アーム用回動角センサー13、
バケット用回動角センサー14がそれぞれ検出したブー
ム16、アーム17およびバケット18の回動角θb
θa ,θbuの情報に基づいて、バケット18の刃先Cの
座標(x,y)を演算し、この刃先Cの座標(x,y)
と、ブーム上圧力センサー6およびアーム引圧力センサ
ー7がそれぞれ検出したブーム上パイロット圧pb およ
びアーム引パイロット圧pa と、油吐出流量検出器19
が検出した油圧ポンプの吐出流量Qmax に基づいて、ブ
ーム上電磁減圧弁3、補完圧生成電磁減圧弁4およびア
ーム引電磁減圧弁5にそれぞれ制御電流eb ,ec ,e
a を出力して、各電磁減圧弁3〜5から流出するパイロ
ット油の油圧が絞り圧力SVb ,SVc ,SVa を越え
ないようにパイロット圧を制御することにより、油圧制
御弁1に流入するパイロット油の油圧、即ち、ブーム上
実パイロット圧pbrとアーム引実パイロット圧parをそ
れぞれ制御する均し作業自動軌跡制御を実行する。 【0029】なお、均し作業自動軌跡制御のプログラム
は制御装置11が内蔵するROMに格納されている。ま
た、説明を簡単にするため、油圧ショベルは水平な地面
上にあって、均し作業自動軌跡制御を行う均し基準面S
0 が水平面に平行な面となる水平引き均し作業自動軌跡
制御を行う場合について説明するが、油圧ショベルが水
平面に対して傾斜した地面上にあって傾斜した姿勢にあ
る場合や、均し基準面S0 が地面に平行でない場合でも
本実施例で述べる手法を同様に適用でき、後述する演算
式に周知の座標変換を施すことによりその場合の演算式
を容易に求めることができる。 【0030】後述するように、制御装置11は作業機の
各回動角センサー12〜14が検出したブーム16、ア
ーム17およびバケット18の回動角θb ,θa ,θbu
の情報に基づいて、バケット18の刃先Cの座標(x,
y)を演算し、この刃先Cの座標(x,y)が所定の均
し作業開始位置領域R内にあるか否かを判断すると共
に、ブーム上圧力センサー6およびアーム引圧力センサ
ー7がそれぞれ検出したブーム上パイロット圧pb とア
ーム引パイロット圧pa の値およびそれらの変化率を監
視して、それぞれが予め設定した均し作業開始操作域内
にあるか否かを判断する。そして、両者が共に然りと判
断したならば、操作者のブーム用操作桿9aおよびアー
ム用操作桿10aの手動操作による均し作業、即ち、バ
ケット18の姿勢を一定に保ったまま油圧ショベル側に
水平に引き寄せる水平引き均し作業の操作指令を補正し
て、確実に水平な軌跡を描かせる水平引き均し作業自動
軌跡制御(II)に滑らかに移行できるように、バケット
18が均し作業自動軌跡制御の開始位置から水平引き均
し作業が行われる水平な基準面S0 に滑らかに移動させ
る初動移行作業自動軌跡制御(I)を実行する。 【0031】さらに、均し作業自動軌跡制御が開始され
た後でも制御装置11はブーム上パイロット圧pb とア
ーム引パイロット圧pa の値およびそれらの変化率を監
視していて、その何れかが均し作業継続操作域外に出た
か否かを判断して、均し作業継続操作域外に出たと判断
したならば、操作者の各操作桿9a,10aの手動操作
の内容が水平引きの軌跡を補正することを意図したもの
と判断して、バケット18の移動軌跡を元の軌跡に平行
な新たな水平引きの軌跡に滑らかに移行させる水平引き
位置補正制御(III) を行うと共に、ブーム上パイロット
圧pb とアーム引パイロット圧pa の値およびそれらの
変化率を監視して、均し作業自動軌跡制御の中止を意図
したものか否かを判断して、その判断結果が然りなら
ば、水平引き均し作業自動軌跡制御(II)を中止し、操
作者のブーム用操作桿9aおよびアーム用操作桿10a
の手動操作による一般作業の制御に滑らかに戻るための
水平引き均し作業解除自動軌跡制御(IV)を行う。なお、
均し作業自動軌跡制御中の水平引き均し作業自動軌跡制
御(II)は従来例により提案されている水平面の均し作
業自動軌跡制御と同等のものなので、この明細書では詳
細な説明を省略する。 【0032】次に、本実施例の動作を説明する。図5乃
至図8は本実施例に係る均し作業自動軌跡制御の流れ図
である。これらの図を参照しながら均し作業自動軌跡制
御の動作を説明する。均し作業自動軌跡制御モードが選
択されていると、この均し作業自動制御が開始される。
ただし、均し作業自動軌跡制御モードが選択されていて
も、操作者はブーム用操作桿9aおよびアーム用操作桿
10aの手動操作により、均し作業以外の一般作業を通
常の手動操作による作業と全く変わらない動作で行える
ようになっている。即ち、手順S11は操作者が均し作
業以外の通常の一般作業を通常のブーム用操作桿9aお
よびアーム用操作桿10aの手動操作による作業と全く
変わらない動作で行うことを許容する処理手順を示して
いる。 【0033】即ち、操作者が通常の一般作業を行う時
は、制御装置11はブーム上電磁減圧弁3、補完圧生成
電磁減圧弁4およびアーム引電磁減圧弁5にそれぞれ出
力される制御電流eb ,ec ,ea の値を各電磁減圧弁
3〜5の絞り圧力SVb ,SV c ,SVa がそれぞれブ
ーム上圧力センサー6が検出したブーム上パイロット圧
b に小さな値の付加圧Δpb を加えた値、0およびア
ーム引圧力センサー7が検出したアーム引パイロット圧
a に小さな値の付加圧Δpa を加えた値となるように
制御する(S11)。 SVa =pa +Δpa (Δpa >0) SVb =pb +Δpb (Δpb >0) SVc =0 ……(1) このように、手順S11における一般作業中はブーム上
電磁減圧弁3およびアーム引電磁減圧弁5の絞り圧力S
b ,SVa の値を常にブーム上パイロット圧pb 、ア
ーム引パイロット圧pa よりもそれぞれ付加圧Δpb
Δpa だけ大きな値としておくことにより、ブーム上パ
イロット弁9およびアーム引パイロット弁10からそれ
ぞれ流出したパイロット油のブーム上パイロット圧
b 、アーム引パイロット圧pa がブーム上電磁減圧弁
3およびアーム引電磁減圧弁5により減圧され、油圧制
御弁1に伝達されるパイロット圧がブーム上パイロット
圧pb、アーム引パイロット圧pa より小さな値に抑制
され、ブーム16およびアーム17の動きがブーム用操
作桿9aおよびアーム用操作桿10aを操作した操作者
が意図した動きと異なるものにならないようにしてい
る。 【0034】なお、補完圧生成電磁減圧弁4で生成され
る補完パイロット圧pc はこの場合は不要なので、絞り
圧力SVc の値は0とされている。また、付加圧Δ
b ,Δpa を小さな値としているのは、手順S11の
一般作業制御が終了して後述する初動移行作業自動軌跡
制御に移った時に、ブーム上電磁減圧弁3およびアーム
引電磁減圧弁5のスプールの移動距離を短くすることに
より、制御動作の立ち上がり時間を可及的に短縮して速
やかに初動移行作業自動軌跡制御の動作に移行できるよ
うにするためである。 【0035】図9はアーム引電磁減圧弁5の制御電流e
a と絞り圧力SVa の関係を示す特性図である。同図に
示すように、常に(1) 式が成立するように制御電流ea
の値を制御することにより、アーム引電磁減圧弁5の下
流には常にアーム引パイロット圧pa が伝達されるよう
にすることができる。絞り圧力SVb と制御電流e
の関係においても全く同様である。また、付加圧Δp
,Δpa が小さな値となっているので、制御電流e
a が小さな制御電流ea ′になった時に速やかにアーム
引電磁減圧弁5のスプールを移動させて絞り圧力をSV
a ′に移行させることができる。 【0036】次に、手順S12に移って、バケット18
の刃先C(x,y)が前述の均し作業開始位置領域R内
に在るか否か、即ち、均し作業開始領域条件〔A1〕を
満たすか否かの判断を行う(C(x,y)∈R?)。制
御装置11は作業機の各回動角センサー12〜14が検
出したブーム16、アーム17およびバケット18の回
動角θb ,θa ,θbuの情報に基づいて、バケット18
の刃先Cの座標(x,y)を常に演算していて、この刃
先Cの座標(x,y)がROMから読み出した所定の均
し作業開始位置領域R内にあるか否かを判断する。 【0037】図13は標準作業開始位置領域を示した説
明図である。同図において、斜線が施された領域が均し
作業開始位置領域Rである。この作業開始位置領域Rは
多数の操作者による均し作業開始時のバケット18の刃
先C位置を調べて統計処理し、均し作業開始頻度がかな
り高い領域として設定される。なお、この図では参考の
ために、バケット18の刃先Cが均し作業開始位置領域
R内にない場合のバケットの初期位置が幾つか例示され
ている。バケット18の刃先C位置は前述のように、回
動角センサー12〜14によりそれぞれ検出された作業
機の剛性柱状体の関節部の相対角度を基に演算される。
そして、演算により得られたバケット18の刃先C位置
が予め設定された作業開始位置領域R内に在るか否かの
判断が標準作業開始領域条件の判定内容になる。 【0038】その判断結果が然りならば、手順S13に
移って、均し作業開始操作範囲条件〔AL 〕を満たすか
否かの判断を行う。即ち、図4の(a),(b),
(c)に示す操作範囲条件〔AL α〕,〔AL β〕,
〔AL γ〕を満たすか否かの判断を行う。具体的には、
ブーム上パイロット圧pb 、アーム引パイロット圧pa
の時間に対する変化、即ち、これらのパイロット圧
b ,pa を時間微分したものをブーム上パイロット圧
変動vb 、アーム引パイロット圧変動va とすると、操
作範囲条件〔AL α〕は、 pa1≦pa ≦pa2,pb1≦pb ≦pb2 かつva3≦va ≦va4,vb3≦vb ≦vb4 ただし、pa1,pa2≪pamax(アーム引最大パイロット圧), pb1,pb2≪pbmax(ブーム上最大パイロット圧), va3,va4≒vamax(アーム引最大パイロット圧変動)/2, vb3,vb4≒vbmax(ブーム上最大パイロット圧変動)/2 ……(2') となる。操作範囲条件〔AL α〕を満たす時、値が1と
なり、満たさない時、値が0となる仮想的関数Ψα(p
a ,pb ,va ,vb )を定義すれば、操作範囲条件
〔AL α〕は簡単に、 Ψα=1 ……(2) と表すことができる。 【0039】同様に、操作範囲条件〔AL β〕は、 pa3≦pa ≦pa4,pb1≦pb ≦pb2 かつva1≦va ≦va2,vb3≦vb ≦vb4 ただし、pa3,pa4≒pamax/2,va1,va2≪vamax ……(3') となる。操作範囲条件〔AL α〕を満たす時、値が1と
なり、満たさない時、値が0となる仮想的関数Ψβ(p
a ,pb ,va ,vb )を定義すれば、操作範囲条件
〔AL β〕は Ψβ=1 ……(3) と表すことができる。 【0040】同様に、操作範囲条件〔AL γ〕は、 pa1≦pa ≦pa2,pb3≦pb ≦pb4 かつva3≦va ≦va4,vb1≦vb ≦vb2 ただし、pb3,pb4≒pbmax/2,vb1,vb2≪vbmax ……(4') となる。操作範囲条件〔AL γ〕を満たす時、値が1と
なり、満たさない時、値が0となる仮想的関数Ψγ(p
a ,pb ,va ,vb )を定義すれば、操作範囲条件
〔AL γ〕は Ψγ=1 ……(4) と表すことができる。結局、均し作業開始操作範囲条件
〔AL 〕は Ψα=1、Ψβ=1またはΨγ=1 ……(5) となる。 【0041】なお、pai,,pbi,,vai,vbi(i=1
〜4)の値は前述のように、多数の操作者による均し作業
開始時の操作桿の初動操作状態を調べて統計処理し、均
し作業開始頻度が大きなアーム引パイロット圧pa 、ブ
ーム上パイロット圧pb 、アーム引パイロット圧変動v
a 、ブーム上パイロット圧変動vb の範囲の境界値とし
て設定される。従って、均し作業開始時の初動操作状態
を統計処理した結果、上記操作範囲条件〔AL α〕,
〔AL β〕,〔AL γ〕は相互に明確に区別できない場
合もあり得る。 【0042】手順S12および手順S13の判断結果が
共に然りならば、即ち、均し作業開始領域条件〔AR
および均し作業開始操作範囲条件〔AL 〕が共に満たさ
れたならば、つまり、バケット18の刃先Cが図8に示
す作業開始位置領域R内にあり、(5) 式が満たされたな
らば、図6の手順S14に移って、均し作業自動軌跡制
御の主制御を開始する。この手順では初動移行作業自動
軌跡制御(I)を行って、操作者の手動操作による水平
引き均し移行作業の操作を補正してバケット18の刃先
Cを水平な基準面S0 に滑らかに移動させ、水平引き均
し作業自動軌跡制御(II)に円滑に移行できるようにす
る。これにより、急激な均し作業自動軌跡制御を導入し
た場合の油圧制御系等の動作遅れによる水平引き均し作
業の自動制御の失敗や制御系の制御信号帰還遅れによる
バケット18の上下振動の発生を防止できる。 【0043】図10は本実施例の初動移行作業自動軌跡
制御(I)におけるブーム上電磁減圧弁3およびアーム
引電磁減圧弁5にそれぞれ出力される制御電流eb ,e
a の生成過程を説明するための信号波形図、図11は初
動移行作業自動軌跡制御(I)によるバケット18の刃
先Cの初動軌跡を従来例と対比して示した説明図、図1
2は図1で示された制御電流eb ,ea によってブーム
上電磁減圧弁3およびアーム引電磁減圧弁5にそれぞれ
発生する絞り圧力SVb ,SVa および油圧制御弁1に
付与されるブーム上実パイロット圧pbrとアーム引実パ
イロット圧parの圧力波形図である。この例では未熟な
操作者が油圧ショベルを操作して均し作業を行った場合
の初動時の状態をやや誇張して示している。説明の都合
上、ここでは、時刻t=0において均し作業開始領域条
件〔AR 〕および操作範囲条件〔AL α〕を満たした結
果、初動移行作業自動軌跡制御(I)に移行したものと
する。 【0044】この時のブーム上パイロット圧pb および
アーム引パイロット圧pa をそれぞれpb0,pa0、ブー
ム上パイロット圧変動vb およびアーム引パイロット圧
変動va をそれぞれvb0,va0とすると、(2) 式が成立
するから、 pa1≦pa0≦pa2,pb1≦pb0≦pb2 かつva3≦va0≦va4,vb3≦vb0≦vb4 ……(2'') が成り立つ。 【0045】操作開始時に操作者がブーム用操作桿9a
の上げ操作に対して相対的に強過ぎるアーム用操作桿1
0aの引き操作を行った場合には、初動移行作業自動軌
跡制御(I)を行わない従来例では、図11(b)に示
すように、その後の急なブーム用操作桿9aの上げ操作
等によりバケット18の刃先Cの初動軌跡は大きく上下
に波打ってしまう。そこで、本実施例では制御装置11
がブーム上電磁減圧弁3、補完圧生成電磁減圧弁4およ
びアーム引電磁減圧弁5にそれぞれ制御電流eb
c ,ea を出力して、各電磁減圧弁3〜5から流出す
るパイロット油の油圧が絞り圧力SVb ,SVc ,SV
a を越えないようにパイロット圧を制御することによ
り、図11(a)に示すように、バケット18の刃先C
を初動状態から滑らかに水平な基準面S0 に沿った水平
移動状態に移行させる。なお、初動移行作業自動軌跡制
御(I)が行われる期間はΔtI とする。 【0046】初動移行作業自動軌跡制御(I)を行うに
は、先ず、アーム引電磁減圧弁5の絞り圧力SVa の初
期値SVa0=pa0+Δpa と、初動移行作業自動軌跡制
御(I)の終了時のアーム引パイロット圧pa の目標値
aeの2点間を滑らかに結ぶ補助曲線<3> の関数式を演
算する。本実施例では簡単のため、この関数を直線で近
似するが、バケット18の刃先Cの初動状態から期間Δ
I 後に最も滑らかに水平引き均し作業自動軌跡制御
(II)に移行できる軌跡を実現できる補助曲線を実験的
に求めて、その補助曲線の関数式を用いればより優れた
初動移行作業自動軌跡制御(I)が可能になる。ここで
は、上記補助曲線<3> の関数をλ(pa0,pae,t)で
表す。水平引き均し作業自動軌跡制御(II)では、アー
ム用操作桿10aの最大引き操作が行われる可能性があ
るので、その場合でも滑らかに水平引き均し作業自動軌
跡制御(II)に移行できるように制御するため、アーム
引パイロット圧pa の目標値paeの値はアーム引パイロ
ット圧pa の最大値近傍の値に設定される。 【0047】こうして、関数λ(pa0,pae,t)の関
数式が演算できたら、手順S11で通常の一般作業を行
う時にアーム引電磁減圧弁5に対して発生させた絞り圧
力SVa =pa +Δpa と同じ絞り圧力SVa の値と関
数λ(pa0,pae,t)の値を比較して小さい方の値を
選択し、これを初動移行作業自動軌跡制御(I)におけ
るアーム引電磁減圧弁5に対して発生させる絞り圧力S
aIとする。即ち、 SVaI= min(pa +Δpa ,λ(pa0,pae,t)) ……(6) 図10に示す具体例では、圧力センサー7で検出された
アーム引電磁減圧弁5の出力であるアーム引パイロット
圧pa を示す曲線<1> と、これに付加圧Δpaが加えら
れた(pa +Δpa )を示す曲線<4> と、関数λ
(pa0,pae,t)を示す補助曲線<3> とから、図12
に示す絞り圧力SVaIを示す曲線<5> が得られる。油圧
制御弁1に実際に付与されるアーム引実パイロット圧p
arはこの曲線<5> で示された絞り圧力SVaIではなく、
曲線<6> で示された値になる。即ち、 par= min(pa ,SVaI) ……(7) 次に、初動移行作業自動軌跡制御(I)における油圧制
御弁1に付与されるブーム上パイロット圧の制御につい
て説明する。図1に示すように、油圧制御弁1に付与さ
れるブーム上実パイロット圧pbrはブーム上電磁減圧弁
3および補完圧生成電磁減圧弁4から流出したパイロッ
ト油の圧力の中、高い方の圧力が高圧選択弁2で選択さ
れることにより生成される。初動移行作業自動軌跡制御
(I)におけるブーム上電磁減圧弁3での絞り圧力SV
bIはアーム引電磁減圧弁5に対する絞り圧力SVaIと同
様に、絞り圧力SVb の初期値SVb0=pb0+Δp
b と、初動移行作業自動軌跡制御(I)の終了時のブー
ム上パイロット圧pb の目標値pbeの2点間を滑らかに
結ぶ補助曲線<8> により規定される。即ち、補助曲線<8
> の関数をκとすると、関数κはブーム上パイロット圧
b の初期値pb0、目標値pbeおよび時間tの関数であ
り、本実施例では直線で近似される。なお、目標値pbe
は比較的ゆっくりした水平引き軌跡制御を行った時の期
間ΔtI 後のブーム上パイロット圧pb 、実際上は実験
的に求めた期間ΔtI 後の最小のブーム上パイロット圧
b として設定される。 【0048】一方、補完圧生成電磁減圧弁4に対する絞
り圧力、即ち、補完パイロット圧は油圧制御弁1に実際
に付与されるアーム引実パイロット圧parと相関して、
バケット18の刃先Cを水平に移動させる通常の水平引
き軌跡制御を行わせる水平引きブーム上パイロット圧p
bLとする。水平引きブーム上パイロット圧pbLは以下の
手順で求めることができる。本実施例ではブーム16と
アーム17の複合操作のみであり、均し作業は軽負荷の
場合を考慮しているから、バケット18の刃先C(x,
y)の速度V(Vx ,Vy )は一般作業時にはアーム引
電磁減圧弁5から流出したパイロット油のアーム引パイ
ロット油流量Qa 、ブーム上パイロット油流量Qb によ
り決定される。また、油圧ポンプの吐出流量Qmax は油
吐出流量検出器19により既知であるから、アーム引パ
イロット油流量Qa 、ブーム上パイロット油流量Qb
アーム引パイロット圧pa とブーム上パイロット圧pb
により決定される。 【0049】従って、バケット18の刃先Cの速度Vの
x,y成分、Vx ,Vy は Vx =f(x,y,Qa ,Qb )=F(x,y,pa ,pb ,Qmax ) Vy =g(x,y,Qa ,Qb )=G(x,y,pa ,pb ,Qmax ) ……(8) と表すことができる。従って、水平引き軌跡制御を表す
関数(曲線<7> )は(8)式において、バケット18の刃
先Cの垂直方向速度成分Vy =0とすることにより求め
ることができる。即ち、 G(x,y,pa ,pb ,Qmax )=0 この方程式をブーム上パイロット圧pb について解くこ
とにより、曲線<7> の水平引き軌跡制御を表す関数H、
即ち、 pbL=H(x,y,pa ,Qmax ) ……(9) を得ることができる。このことは、バケット18の刃先
C(x,y)の水平引き軌跡制御では、ブーム上パイロ
ット圧pbLは当然のことながら、アーム引パイロット圧
a を与えると一義的に決定されることを示している。
実際には、水平引き軌跡制御を行った時のアーム引パイ
ロット圧pa とブーム上パイロット圧pb を予め実験的
に測定して関数H(x,y,pa ,Qmax )を求める。
そして、この関数H(x,y,pa ,Qmax )のデータ
をメモリに記憶させておき、水平引き均し作業自動軌跡
制御(II)を行う時は、制御装置11はメモリから関数
Hのデータを読み出して、所望の作業速度でアーム用操
作桿10aを操作して水平引き軌跡制御を行う時のアー
ム引パイロット圧pa に対応するブーム上パイロット圧
b のデータを演算して、そのブーム上パイロット圧p
b を与える制御電流eb をブーム上電磁減圧弁3に出力
する。上述の初動移行作業自動軌跡制御(I)において
は、関数Hのデータは油圧制御弁1に実際に付与される
アーム引実パイロット圧parに対する水平引きブーム上
パイロット圧pbLを生成する補完圧生成電磁減圧弁4の
制御電流ec を作るのに用いられる。 【0050】従って、図10に示す具体例では、ブーム
上電磁減圧弁3に対する絞り圧力SVbIは関数κ
(pb0,pbe,t)により決定され、実際にブーム上電
磁減圧弁3から実際に高圧選択弁2に与えられるブーム
上パイロット圧pb ′はブーム上パイロット圧pb (図
10において曲線<2> で示す)が関数κ(pb0,pbe
t)により大きな値が制限された図12に示す曲線<9>
のようになる。そして、高圧選択弁2では制御開始直後
の僅少時間Δt0 の間はブーム上パイロット圧pb ′が
選択され、その後は曲線<7> で示された水平引きブーム
上パイロット圧pbLが選択されて、油圧制御弁1に付与
される曲線<10>で示されたブーム上実パイロット圧pbr
となる。即ち、 pbr= max(pb ′,pbL) ……(10) なお、上述の僅少時間Δt0 は図11(a)に示すよう
に、実質的な水平引き軌跡制御に移行するまでの過渡期
に相当している。このように、本実施例では、初動移行
作業自動軌跡制御(I)を開始した後、僅少時間Δt0
の過渡期の制御を経ることにより、初動時の動作状態か
ら徐々に水平引き軌跡制御に移行するようにしているの
で、水平引き均し作業自動軌跡制御(II)に移行する際
に衝撃や振動を生じることなく滑らかな自動制御を行う
ことができる。 【0051】即ち、図10に示す具体例では、初動移行
作業自動軌跡制御(I)を開始した後、僅かな期間は操
作者の手動操作によるアーム引パイロット圧pa とブー
ム上パイロット圧pb にその儘追随したアーム引実パイ
ロット圧parと水平引きブーム上パイロット圧pbLが出
力され、その後、関数λ(pa0,pae,t)および関数
κ(pb0,pbe,t)によりそれぞれ大きな値が制限さ
れ、やがてSVa =λ,(pa +Δpa )とSVb =p
bLによる実質的な水平引き軌跡制御に移行するようにな
る。この過程で、アーム引パイロット圧pa やブーム上
パイロット圧pb には不連続や急激な変化が無いから、
ブーム16やアーム17を駆動するシリンダーに衝撃が
起きることがない。 【0052】次に、図6に戻って、均し作業自動軌跡制
御の動作説明を継続する。手順S15では、手順S14
における初動移行作業自動軌跡制御(I)を継続しなが
らも、均し作業自動軌跡制御を中止する条件が満たされ
たか否かを判断する。即ち、この均し作業自動軌跡制御
の中止条件をΦI と表すと、ΦI =1か否かを判断す
る。中止条件ΦI の具体的な内容は、ブーム用操作桿9
aの上げ操作量がかなり大きい時、上げ下げ速度がかな
り大きい時、あるいはブーム用操作桿9aが中立位置に
戻された時、または、アーム用操作桿10aの上げ下げ
速度がかなり大きい時、あるいはアーム用操作桿10a
が中立位置に戻された時である。 【0053】均し作業の操作においてはブーム用、アー
ム用操作桿9a,10aがこのような操作が行われる場
合は殆ど無いので、上記操作が行われた時は操作者は均
し作業を中止しようとしている、あるいは、始めから均
し作業を行う意図が無かったものと判断して、初動移行
作業自動軌跡制御(I)または水平引き均し作業自動軌
跡制御(II)を中止し、通常の一般作業に移るための水
平引き均し作業解除自動軌跡制御(IV)に移る。水平引き
均し作業自動軌跡制御解除のブーム用、アーム用操作桿
9a,10aの操作内容を定式化すると、 pb ≧pb5(pb5≫0);pb =0 ;vb ≧vb5(vb5≫0);vb ≦vb6(vb6≪0) ;va ≧va5(va5≫0);va ≦va6(va6≪0) ;pa =0 ……(11) となる。 【0054】手順S15の判断結果が否ならば、即ち、
均し作業自動軌跡制御の中止条件ΦI が0であった場合
は、時間tがΔtI だけ経過したか否かを判断する(S
16)。時間tがΔtI だけ経過したら、初動移行作業
自動軌跡制御(I)の所要期間は終了するので、図7の
手順S17に移り、未だ時間tがΔtI だけ経過してい
なかった時は、手順S14に戻って初動移行作業自動軌
跡制御(I)を継続する。手順S17では水平引き均し
作業自動軌跡制御(II)が行われる。水平引き均し作業
自動軌跡制御(II)においては、アーム引電磁減圧弁5
の絞り圧力SVa としてはSVa =pa +Δpa 、ブー
ム上電磁減圧弁3の絞り圧力SVb および補完圧生成電
磁減圧弁4の絞り圧力SVc に対しては、手順S14に
おける初動移行作業自動軌跡制御(I)で、関数H
(x,y,pa ,Qmax )を用いて作られた水平引きブ
ーム上パイロット圧pbLをその儘転用して、各電磁減圧
弁3,4の絞り圧力SVb ,SVc とする。これによ
り、操作者のアーム用操作桿10aの引き操作量に応じ
た作業速度でバケット18の刃先C(x,y)を水平に
移動させる水平引き均し作業自動軌跡制御(II)を実現
できる。 【0055】次の手順S18では初動移行作業自動軌跡
制御(I)の場合と同様に、均し作業自動軌跡制御を中
止する条件が満たされたか否かを判断する。即ち、この
均し作業自動軌跡制御の中止条件をΦIIと表すと、ΦII
=1か否かを判断する。中止条件ΦIIの具体的な内容
は、ブーム用操作桿9aの上げ操作量がかなり大きい
時、上げ下げ速度がかなり大きい時、あるいはブーム用
操作桿9aが中立位置に戻されたか、かなり小さい時、
または、アーム用操作桿10aの上げ下げ速度がかなり
大きい時、あるいはアーム用操作桿10aが中立位置に
戻されたか、かなり小さい時である。水平引き均し作業
自動軌跡制御解除のブーム用、アーム用操作桿9a,1
0aの操作内容を定式化すると、 pb ≧pb6(pb6≫0);0≦pb ≦pb7(pb7≒0) ;vb ≧vb8(vb8≫0);vb ≦vb10 (vb10 ≪0) ;va ≧va7(va7≫0);va ≦va8(va8≪0) ;0≦pa ≦pa5(pa5≒0) ……(11) となる。 【0056】手順S18の判断結果が然りならば、即
ち、均し作業自動軌跡制御の中止条件ΦII=1ならば、
水平引き均し作業自動軌跡制御(II)を中止し、通常の
一般作業に移るための水平引き均し作業解除自動軌跡制
御(IV)に移る。手順S18の判断結果が否ならば、バケ
ット18の刃先Cが描く水平移動軌跡を補正するための
補正条件M(vb )が満たされたか、つまり、水平引き
位置補正制御(III) を行うための補正条件M(vb )=
1か否かを判断する(S19)。このように、バケット
18の刃先Cが描く水平移動軌跡の補正を考慮するの
は、実際に水平引き均し作業自動軌跡制御(II)を行っ
た結果、描かれたバケット18の刃先Cの水平移動軌跡
が操作者の意図した基準面S0 と一致しなかったり、装
置の誤差等により基準面S0 からずれた面となってしま
う場合があるからである。 【0057】補正条件M(vb )の具体的な操作内容
は、ブーム用操作桿9aの上げまたは下げ操作速度があ
る程度(中程度)大きな時である。水平引き均し作業自
動軌跡制御補正のブーム用、アーム用操作桿9a,10
aの操作内容を定式化すると、 vb7≦vb <vb8(0≪vb7<vb8) ;vb10 <vb ≦vb9(vb10 <vb9≪0) ……(12) となる。手順S19の判断結果が否ならば、手順S17
に戻って水平引き均し作業自動軌跡制御(II)を継続
し、手順S19の判断結果が然り、即ち、水平移動軌跡
の補正条件M(vb )=1ならば、以下に述べる水平引
き位置補正制御(III) を行う。 【0058】即ち、ブーム上パイロット圧変動vb が正
か否かを判断し(S20)、その判断結果が然りなら
ば、ブーム上パイロット圧変動vb に対応するブーム上
パイロット圧pb の増大量Δpbuを水平引きブーム上パ
イロット圧pbLに加算してブーム上電磁減圧弁3の絞り
圧力SVb および補完圧生成電磁減圧弁4の絞り圧力S
c とし(S21)、手順S19の判断結果が否なら
ば、ブーム上パイロット圧変動vb に対応するブーム上
パイロット圧pb の減少量Δpbdを水平引きブーム上パ
イロット圧pbLから減算してブーム上電磁減圧弁3の絞
り圧力SVb および補完圧生成電磁減圧弁4の絞り圧力
SVc とする(S22)。手順S21または手順S22
の処理が終了したら、手順S17に戻って水平引き均し
作業自動軌跡制御(II)を継続する。上述の説明から明
らかなように、vb9<vb <vb7ならば、つまり、ブー
ム用操作桿9aの上げまたは下げ操作速度が中程度より
小さければ、常に水平引き均し作業自動軌跡制御(II)
が維持される。 【0059】図14は水平引き均し作業自動軌跡制御
(II)を行っている途中で、操作者がブーム用操作桿9
aを中程度より大きな速度の上げ操作を行い、所定の操
作量を保持した後、ブーム用操作桿9aを中程度より大
きな速度の下げ操作を行った時の圧力センサー6が検出
したブーム上パイロット圧pb と、制御電流eb ,ec
により制御されたブーム上電磁減圧弁3の絞り圧力SV
b および補完圧生成電磁減圧弁4の絞り圧力SVc の経
過を示した波形図である。同図に示すように、操作者の
ブーム用操作桿9aの押込み操作によるブーム上パイロ
ット圧変動vb がある程度大きかったため、ブーム上電
磁減圧弁3の絞り圧力SVb および補完圧生成電磁減圧
弁4の絞り圧力SVc は一旦、増大量Δpbuだけ水平引
きブーム上パイロット圧pbLより増大した後、その後の
ブーム用操作桿9aのある程度大きな引込み操作によ
り、減少量Δpbdだけ水平引きブーム上パイロット圧p
bLから減少するような水平引き位置補正制御(III) が行
われる。 【0060】次に、手順S15または手順S18の判断
結果が然りであった時に移る図8の手順S23〜手順S
26で実行される水平引き均し作業解除自動軌跡制御(I
V)の内容を説明する。図17は初動移行作業自動軌跡制
御(I)を行っている時に、ブーム用操作桿9aの上げ
操作量が次第に増大して、圧力センサー6が検出したブ
ーム上パイロット圧pb がpb5以上になり、その結果、
ΦI =1となり、均し作業自動軌跡制御を中止する条件
が満たされた場合の具体例におけるブーム上パイロット
圧pb 、制御電流eb ,ec により制御されるブーム上
電磁減圧弁3の絞り圧力SVb および補完圧生成電磁減
圧弁4の絞り圧力SVc の変化を示した波形図、図18
はその時の油圧制御弁1に付与されるブーム上実パイロ
ット圧pbrと、水平引き均し作業解除自動軌跡制御(IV)
が行われなかった場合の仮想的なブーム上実パイロット
圧pbr′の変化を示した波形図である。 【0061】以下、この具体例に即して説明することと
する。図17に示すように、初動移行作業自動軌跡制御
(I)を行っている時にブーム上パイロット圧pb が増
大し、t=T0 でpb ≧pb5となったとする。この時は
操作者は均し作業を中止しようとしている、あるいは、
始めから均し作業を行う意図が無かったものと判断し
て、初動移行作業自動軌跡制御(I)は中止されるが、
t=T0 の時点で直ちに手順S11の一般作業制御に戻
すと、それまで例えば、図18に示す油圧制御弁1に付
与されるブーム上実パイロット圧pbrI が曲線<15>で示
されたt=T0 で不連続になるブーム上実パイロット圧
brIV′になるため、油圧制御弁1に接続されたブーム
シリンダーに大きな衝撃力を与えてしまい、操作者が驚
いて不安感を懐いたり、装置が損傷を受けたりする。そ
こで、水平引き均し作業解除自動軌跡制御(IV)では、初
動移行作業自動軌跡制御(I)において、バケット18
の刃先Cの軌跡がなるべく速やかに水平面に沿ったもの
となるように、制御装置11は操作者のブーム用操作桿
9aおよびアーム用操作桿10aの手動操作による操作
指令に制限を加えたり、逆に付勢するような制御電流e
b ,ec ,ea をブーム上電磁減圧弁3、補完圧生成電
磁減圧弁4およびアーム引電磁減圧弁5にそれぞれ出力
していたのを中止すると共に、操作者の手動操作による
操作指令に忠実に従った制御に滑らかに移行させるため
の制御を行う。 【0062】以下の説明ではブーム16の上げ操作の制
御について説明するが、後述するようにアーム17の引
き操作の制御も全く同様にして行われる。水平引き均し
作業解除自動軌跡制御(IV)が行われる期間は、それまで
行われていた自動軌跡制御を解除して、操作者の手動操
作による操作指令に忠実に従った制御に滑らかに移行さ
せる過渡期間Δt1 と、補完圧生成電磁減圧弁4の絞り
圧力SVc を0に減衰させる補完圧減衰期間Δt2 とか
ら成る。 【0063】まず、過渡期間Δt1 においては、制御装
置11は時刻t=T0 で初動移行作業自動軌跡制御
(I)を中止した時刻t=T0 でのブーム上電磁減圧弁
3の絞り圧力SVbI=SVbIV 0 の座標点を始点とし、
期間Δt1 後の時刻t=T1 でのブーム上パイロット圧
b =SVcIV 1 と付加圧Δpb との和(pb +Δ
b )=SVbIV 1 の座標点を終点とする直線<11>およ
び時刻t=T0 での補完圧生成電磁減圧弁4の絞り圧力
SVcI=SVcIV 0 の座標点を始点とし、時刻t=T1
のブーム上パイロット圧pb =SVcIV 1 の座標点を終
点とする直線<12>をそれぞれ演算する。そして、過渡期
間Δt1 における直線<11>,<12>で表された圧力がそれ
ぞれ絞り圧力SVbIV および絞り圧力SVcIV となるよ
うな制御電流eb,ec をブーム上電磁減圧弁3および
補完圧生成電磁減圧弁4に出力する。即ち、 SVbIV =pb +〔t・(Δpb +Δs1 )/Δt1 〕−Δs1 =pb +(t/Δt1 )・Δpb +〔(t/Δt1 )−1〕・Δs1 (ただし、Δs1 =pb 0 −SVbIV 0 、pb 0 はt=T0 におけるブーム上パ イロット圧pb ) SVcIV =pb +t・Δs2 /Δt1 −Δs2 =pb +〔(t/Δt1 )−1〕・Δs2 (ただし、Δs2 =pb 0 −SVcIV 0 ) ……(13) 図17に示す具体例では、水平引き均し作業解除自動軌
跡制御(IV)の開始直後はSVbIV 0 <SVcIV 0 なの
で、油圧制御弁1に付与されるブーム上実パイロット圧
brは補完圧生成電磁減圧弁4の絞り圧力SVcIV に支
配され、その後、SVbIV とSVcIV の値が逆転すると
ブーム上電磁減圧弁3の絞り圧力SVbIVに支配され
る。そして、絞り圧力SVbIV がブーム上パイロット圧
b を上回るようになると、ブーム上実パイロット圧p
brはブーム上パイロット圧pb と一致する。従って、ブ
ーム上実パイロット圧pbrは図18に示す曲線<14>のよ
うになる。 【0064】補完圧減衰期間Δt2 においては、制御装
置11は時刻t=T1 における絞り圧力SVcIV 1 の座
標点を始点とし、時刻t=T2 における絞り圧力SV
cIV =0の座標点を終点とする直線<13>を演算し、この
直線<13>で表された圧力が絞り圧力SVcIV となり、
(pb +Δpb )が絞り圧力SVbIV となるような制御
電流eb ,ec をブーム上電磁減圧弁3および補完圧生
成電磁減圧弁4にそれぞれ出力する。即ち、 SVcIV =pb 1 −pb 1 ・(t−Δt1 )/Δt2 (ただし、pb 1 はt=T1 におけるブーム上パイロット圧pb )……(14) アーム17の引き操作の制御では、SVaIV を算出する
ための演算式はSVbIVを算出するための演算式(13)式
において、ブーム上パイロット圧pb をアーム引パイロ
ット圧pa に、付加圧Δpb を付加圧Δpa に、差圧Δ
1 を差圧Δs3にそれぞれ置き換えたものに外ならな
い。即ち、 SVaIV =pa +t・(Δpa +Δs3 )/Δt1 −Δs3 =pa +(t/Δt1 )・Δpa +〔(t/Δt1 )−1〕・Δs3 (ただし、Δs3 =pa 0 −SVaIV 0 、pa 0 はt=T0 におけるアーム引パ イロット圧pa ) ……(15) 図8に示す流れ図に即して水平引き均し作業解除自動軌
跡制御(IV)の説明すると、制御装置11はブーム上電磁
減圧弁3、補完圧生成電磁減圧弁4およびアーム引電磁
減圧弁5にそれぞれ制御電流eb ,ec ,ea を出力し
て、各電磁減圧弁3〜5の絞り圧力SVb ,SVc ,S
a が(13),(15)式で演算された値となるようにパイロ
ット圧を制御する(S23)。次に、時刻がt=T1
なったか否かを判断する(S24)。その判断結果が否
ならば、手順S23の過渡期間Δt1 における、操作者
の手動操作による操作指令に忠実に従った制御に滑らか
に移行させるための制御を継続する。そして、手順S2
4の判断結果が然りならば、制御装置11はブーム上電
磁減圧弁3およびアーム引電磁減圧弁5の絞り圧力SV
b ,SVa が(1) 式、絞り圧力SVc が(14)式で演算さ
れた値となるようにパイロット圧を制御する(S2
5)。その後、時刻がt=T2 になったか否かを判断す
る(S26)。その判断結果が否ならば、手順S25の
補完圧減衰期間Δt2 における補完圧生成電磁減圧弁4
の絞り圧力SVc を0に減衰させるための制御を継続す
る。手順S26の判断結果が然りならば、最初の手順S
11の一般作業制御に戻る。 【0065】図17は初動移行作業自動軌跡制御(I) を
経て水平引き均し作業自動軌跡制御(II)を実行した時の
様子を示す説明図、図18はそれに加えて水平引き位置
変更制御(III) を実行した時の様子を示す説明図であ
る。図17に示すように、初動移行作業自動軌跡制御
(I) の過程であるいは油圧制御回路の動作遅れ等によ
り、バケット18の刃先Cの軌跡が基準面S0 からずれ
量Δεだけ下方にずれてしまう場合がある。この場合で
も、操作者がバケット18の刃先Cの軌跡が基準面S0
からずれてしまったことに気付いてブーム用操作桿9a
をやや急上げ操作したことにより水平引き位置変更制御
(III) が行われ、図18に示すように、バケット18の
刃先Cの軌跡を操作者が意図した基準面S0 と一致させ
ることができる。 【0066】また、実際に、初動移行作業自動軌跡制御
(I) を経て水平引き均し作業自動軌跡制御(II)を実行し
た時に、バケット18の刃先Cが描いた軌跡が操作者が
意図したものと異なるものであった時にも、ブーム用操
作桿9aをやや急上げ操作することにより水平引き位置
変更制御(III) を行わせて、バケット18の刃先Cが描
く軌跡を操作者が意図したものとすることができる。図
19はバケット18の刃先Cが描いた軌跡が操作者が意
図したものと異なるものであった時に、ブーム用操作桿
9aをやや急上げ操作することによりバケット18の刃
先Cが描く軌跡を操作者が意図したものに変更する制御
を行わせる様子を示す説明図である。同図に示すよう
に、この例では当初意図したバケット18の刃先Cが描
くべき軌跡を基準面S0 としていたのを、水平引き位置
補正制御(III) により基準面S0 ′に変更し、さらに、
基準面S0 ′も所望の軌跡と異なるものであったため、
基準面S0 ″に変更したものである。 【0067】なお、上記実施例ではバケット18の姿勢
は常に一定に保持されるように制御すれば良いので、従
来技術に従って容易に姿勢制御することができるためバ
ケット18の制御動作については説明を省略した。ま
た、本発明を油圧ショベルの均し作業自動軌跡制御に適
用した場合について説明したが、全く同様に油圧ショベ
ルの土砂の搬送作業にも適用することができる。この場
合には、ブーム16およびアーム17の自動制御に加え
て、油圧ショベル本体15の一部を構成する旋回体の自
動制御も必要になる。図20は本発明を油圧ショベルの
土砂の搬送作業に適用した油圧制御回路の一例を示した
ものである。同図において、20は旋回体パイロット
弁、20aは旋回用操作桿であり、数字に〔′〕を付し
た符号は上述の実施例における〔′〕を付さないものと
同等であることを示している。なお、この例では各操作
桿(9a,10a,20a)は電気式操作桿で構成さ
れ、各電磁減圧弁(3′,5′,21)はパイロットポ
ンプ8から流出したパイロット油を直接減圧して油圧制
御弁1に供給するようになっている。この場合の作業機
および旋回体の自動制御は上述の均し作業自動軌跡制御
のものと同様なので説明を省略する。 【0068】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、操
作者により操作された操作桿の操作状態を監視して、操
作桿の操作量および該操作桿の操作量の変化量が予め設
定された所定の範囲内にあると判定した時に、前記操作
状態は所定の標準的な移動軌跡を描かせるための初期操
作と判断し、標準的な移動軌跡を自動的に描かせる自動
軌跡制御を開始させ、その後、該操作量の変化量の絶対
値が所定の値より大きいと判定した時には、前記操作量
の変化量に応じて当初の標準的な移動軌跡を自動的に補
正する自動軌跡補正制御を行うと共に、操作桿の操作量
および該操作量の変化量が予め設定された他の所定の範
囲を越えたか否かを判断し、その判断結果が然りであっ
た時は、当初の標準的な移動軌跡自動制御を終了するよ
うに制御したので、特別の操作情報の入力操作や必要以
上の慎重な操作桿の操作を要せず、操作桿の通常の操作
を行うだけで所望の作業軌跡の自動制御に滑らかに移行
でき、その作業軌跡が所望のものでなかった時は通常の
手動操作による補正操作と同様の操作により、違和感無
く作業軌跡の補正を行うことができる操作性の極めて優
れた油圧建設機械の自動軌跡制御装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例に係る油圧制御回路図 【図2】自動軌跡制御の動作概要を説明するための動作
概念図 【図3】図2に続く動作概念図 【図4】均し作業開始操作範囲条件の具体的な内容を示
した説明図 【図5】本実施例に係る均し作業自動軌跡制御の流れ図 【図6】図5に続く均し作業自動軌跡制御の流れ図 【図7】図6に続く均し作業自動軌跡制御の流れ図 【図8】図7に続く均し作業自動軌跡制御の流れ図 【図9】アーム引電磁減圧弁の制御電流ea と絞り圧力
SVa の関係を示す特性図 【図10】初動移行作業自動軌跡制御におけるブーム上
電磁減圧弁およびアーム引電磁減圧弁に出力される制御
電流の生成過程を説明するための信号波形図 【図11】初動移行作業自動軌跡制御によるバケットの
刃先Cの初動軌跡を従来例と対比して示した説明図 【図12】ブーム上電磁減圧弁、アーム引電磁減圧弁に
発生する絞り圧力および油圧制御弁に付与されるブーム
上実パイロット圧とアーム引実パイロット圧の圧力波形
図 【図13】均し作業開始位置領域を示した説明図 【図14】水平引き位置補正制御が行われた時のブーム
上パイロット圧pb と絞り圧力SVb の圧力波形図 【図15】水平引き均し作業解除自動軌跡制御の内容を
説明するためのパイロット圧力波形図 【図16】同じく、油圧制御弁に付与されるパイロット
圧の圧力波形図 【図17】本実施例における水平引き均し作業自動軌跡
制御(II)を実行した時の様子を示す説明図 【図18】本実施例における水平引き位置変更制御(II
I) を実行した時の様子を示す説明図 【図19】本実施例における水平引き位置変更制御(II
I) を繰り返し実行した時の様子を示す説明図 【図20】本発明を油圧ショベルの土砂の搬送作業に適
用した油圧制御回路図 【図21】従来例により均し作業を行う様子を示す説明
図 【図22】未熟な操作者が均し作業を行った場合の動作
の一例を示す模式図 【図23】所望の土砂の搬送作業が実行できた状態を示
す説明図 【図24】所望の土砂の搬送作業の実行に失敗した状態
を示す説明図 【符号の説明】 1 油圧制御弁 2 高圧選択弁 3 ブーム上電磁減圧弁 4 補完圧生成電磁減圧弁 5 アーム引電磁減圧弁 6,7 圧力センサー 8 パイロットポンプ 9a ブーム用操作桿 10a アーム用操作桿 11 制御装置 12〜14 回動角センサー 15 油圧ショベル本体 16 ブーム 17 アーム 18 バケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 3/43

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 多関節屈折部で連結され、シリンダー等
    により駆動されるアーム、ブーム等の複数の長尺の剛性
    柱状体と、その先端部に回動可能に連結され、シリンダ
    ー等により駆動されるバケット等の作業体で構成された
    作業機を油圧駆動機構により駆動して前記作業体の移動
    軌跡が所望のものとなるように自動制御する油圧建設機
    械の自動軌跡制御装置において、操作者により操作され
    た操作桿の操作状態を監視して、前記操作桿の操作量お
    よび該操作桿の操作量の変化量が予め設定された所定の
    範囲内にあるか否かを判定し、その判定結果が然りであ
    った時に、前記操作状態は所定の標準的な移動軌跡を描
    かせるための初期操作と判断し、前記油圧駆動機構を制
    御して前記作業体に前記標準的な移動軌跡を自動的に描
    かせる自動軌跡制御を開始させ、その後、前記操作桿の
    操作量の変化量を監視して、該操作量の変化量の絶対値
    が所定の値より大きいと判定した時には、操作者が自動
    軌跡制御の軌跡の補正を意図したものと判断し、前記操
    作量の変化量に応じて当初の標準的な移動軌跡を自動的
    に補正する自動軌跡補正制御を行うと共に、操作された
    前記操作桿の操作状態を監視して、前記操作桿の操作量
    および該操作量の変化量が予め設定された他の所定の範
    囲を越えたか否かを判断し、その判断結果が然りであっ
    た時は、操作者による前記操作桿の操作状態が当初の標
    準的な移動軌跡制御動作の継続を意図しないものと判断
    し、当初の標準的な移動軌跡自動制御を終了するように
    制御したことを特徴とする油圧建設機械の自動軌跡制御
    装置。
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