JP3440986B2 - ビデオデッキ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオデッキに関
し、特に、回転動作可能なテープ機構を備えるシャシー
と、このテープ機構の回転位置を検出する回転位置検出
回路を備えつつ同シャシーの一面側に装着された主基板
とを具備するビデオデッキに関する。 【０００２】 【従来の技術】従来のビデオデッキは、主基板と独立し
たプリントパターンを有するプリント基板と、このプリ
ント基板に回転可能に支持されるとともに同プリント基
板との対面側にて同プリントパターンと接触可能に配置
された接触ブラシを有する回転子とを備え、この回転子
が同接触ブラシを各プリントパターンに接触させながら
同プリント基板上を回転すると、このプリント基板にリ
ード線及びコネクタを介して接続された主基板にて、上
記プリントパターンと接触ブラシとの接触状況を検知し
て同回転子の回転位置を検出する。なお、この種のビデ
オデッキとして、実開昭６１−４８４４１号公報に開示
されたカムスイッチ機構を適用したビデオデッキが知ら
れている。 【発明が解決しようとする課題】上述した従来のビデオ
デッキにおいては、上記プリント基板がキャプスタンモ
ータ等を備えるシャシーに配置されるため、リード線や
コネクタにより上記主基板と接続して上記回転子の回転
位置を検出しなければならなかった。このため、部品数
が多くなり、製造時の作業工程が増えるため、製造効率
が良くなかった。本発明は、上記課題にかんがみてなさ
れたもので、製造効率を向上させることの可能なビデオ
デッキの提供を目的とする。 【０００３】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１にかかる発明は、回転動作可能なテープ機
構を備えるシャシーと、このテープ機構の回転位置を検
出する回転位置検出回路を備えつつ同シャシーの一面側
に装着された主基板とを具備するビデオデッキであっ
て、上記シャシーは、上記主基板との対面側に接触素子
を有する回転体を回転可能に支持し、上記主基板は、凹
構造に形成されて上記シャシーとの対面側から反対面側
へ向けて上記回転体の周面と対面可能な内周面を形成し
つつ、同回転体を内周方向へ回転可能に収容する回転体
収容構造を備えるとともに、上記回転体との対面側であ
る同回転体収容構造の底面にて同回転体の回転角度範囲
で互いに絶縁されつつ上記接触素子と接触可能に配置さ
れて同回転体の回転状態に応じて同接触素子との接触位
置を変化させる複数のプリントパターンを備え、上記回
転位置検出回路は、上記接触素子とプリントパターンと
の接触状況に基づいて上記テープ機構の回転位置を検出
する構成としてある。上記のように構成した請求項１に
かかる発明においては、上記シャシーにて回転可能に支
持された回転体は、上記主基板との対面側に形成した接
触素子を、この回転体の回転角度範囲で互いに絶縁させ
つつ同主基板における上記回転体との対面側である回転
体収容構造の底面に配置された複数のプリントパターン
に接触させながら回転する。すると、上記回転位置検出
回路は、上記回転体の回転状態に応じて変化する上記接
触素子とプリントパターンとの接触位置に基づいて、上
記シャシーに備えられたテープ機構の回転位置を検出す
る。また、凹構造に形成されて上記シャシーとの対面側
から反対面側へ向けて上記回転体の周面と対面可能な内
周面を形成した回転体収容構造は、この回転体を内周方
向へ回転可能に収容する。すると、この回転体は、周面
を同内周面に誘導されつつ回転する。 【０００４】ここにいうテープ機構は、上記シャシーに
支持されて回転動作可能なテープ機構であれば良く、例
えば、ローディング機構に備えられたローディングリン
グ等が含まれる。上記シャシーは、上記主基板との対面
側に接触素子を有する回転体を回転可能に支持するもの
であれば良く、例えば、合成樹脂で成形されて上記ロー
ディングリングとともにキャプスタンモータ等の駆動機
構や各種ヘッド等が配置されたものであっても良い。上
記主基板は、上記回転体との対面側である回転体収容構
造の底面にて同回転体の回転角度範囲で互いに絶縁され
つつ上記接触素子と接触可能に配置されて同回転体の回
転状態に応じて同接触素子との接触位置を変化させる複
数のプリントパターンを備えるものであれば良く、この
回転体との対面側にだけ同プリントパターンを配置した
ものであっても良いし、反対面側にも同プリントパター
ンを配置したものであっても良い。 【０００５】主基板の構成の一例として、上記請求項１
に記載のビデオデッキにおいて、上記主基板は、上記回
転体を内周方向へ回転可能に収容する筒体を備える構成
としてもよい。上記のように構成した発明においては、
上記主基板に備えられた筒体は、上記回転体を内周方向
へ回転可能に収容する。すると、この回転体は、周面を
同筒体の内周面に誘導されつつ回転する。この発明によ
れば、上記回転体の位置決めが可能となるとともに、上
記接触素子とプリントパターンとの間に接触不良の原因
となる塵等が入るのを防止することができる。 【０００６】 【０００７】 【発明の効果】以上説明したように本発明は、上記シャ
シーに備えられたテープ機構の回転位置を検出するため
のプリントパターンを上記主基板と一体的に形成するた
め、上記シャシーと主基板との間をコネクタ等で接続す
る工程が必要なくなり、製造効率を向上させることの可
能なビデオデッキを提供することができる。また、上記
回転体の位置決め等を行う構造を上記主基板の内部へ向
けて形成するため、省スペース化を図ることができる。 【０００８】 【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図１は、本発明の一実施形態にか
かるビデオデッキに内蔵されたシャシー及び主基板の概
略構成を透視斜視図により示している。 【０００９】ビデオデッキ１０は、図示しない各種テー
プ機構を配置したシャシー２０と、これらのテープ機構
を制御する制御回路を配置した主基板３０とを備え、図
示しない操作パネルにてなされた入力操作等に基づいて
同制御回路を起動させて各種テープ機構を駆動させてい
る。シャシー２０は、キャプスタンモータ等の駆動機
構、供給／巻取リール及び各種ヘッド等に加え、回転可
能に支持されたローディングリングを有するローディン
グ機構を備えている。このローディングリングには、ギ
ヤ機構を介して回転板２１が連結されており、回転板２
１は同ローディングリングの回転角度に応じて回転す
る。主基板３０は、シャシー２０との対面側に複数のプ
リントパターンを備え、回転板２１が支持される側から
シャシー２０に装着される。なお、主基板３０には、回
転板２１との対面位置に回転板収容構造３１が形成され
ており、回転板２１を回転可能に収容する。 【００１０】回転板収容構造３１は、図２に示すよう
に、主基板３０のプリントパターン面から反対面側へ向
けて回転板２１の周面と対面可能に形成された内周面を
備え、回転板２１を内周方向へ回転可能に収容して回転
板２１の位置決めを行っている。この回転板収容構造３
１の底面には、回転板２１の回転軸付近に形成された基
準端子３１ａと、この基準端子３１ａを中心とする円周
上に形成された接触端子３１ｂ〜３１ｇとが周囲のプリ
ントパターンと同様に形成されており、各接触端子３１
ｂ〜３１ｇをそれぞれに異なる抵抗値を有する抵抗器３
２〜３７に接続しつつ、図３に示すように、基準端子３
１ａと各接触端子３１ｂ〜３１ｇとの間に、主基板３０
に形成されたモード検出回路３８を接続している。 【００１１】ところで、回転板２１は、回転中心に形成
された貫通口２１ａと、主基板３０との対面側にて回転
中心から径方向に向けて固定された接触ブラシ２１ｂと
を備え、シャシー２０に突設された支軸２２を貫通口２
１ａに挿通させて回転可能に支持し、上記ローディング
リングの回転に伴って、接触ブラシ２１ｂを支軸付近に
て基準端子３１ａに接触させ、周縁側にて各接触端子３
１ｂ〜３１ｇに接触させながら回転する。なお、接触ブ
ラシ２１ｂは、各接触端子３１ｂ〜３１ｇとの対面位置
に山型形状の突部２１ｂ１，２１ｂ２が形成され、突部
２１ｂ１，２１ｂ２の頂点を各接触端子３１ｂ〜３１ｇ
に当接させて電気的接触を行っている。従って、モード
検出回路３８は、基準端子３１ａと各接触端子３１ｂ〜
３１ｇとの接触状況に応じて、主基板３０に対する回転
板２１の回転位置を検出し、上記ローディングリングの
回転角度を検知する。例えば、接触ブラシ２１ｂが接触
端子３１ｂに接触する場合、抵抗器３４の抵抗値が得ら
れる。また、接触ブラシ２１ｂ接触端子３１ｂと接触端
子３１ｃとに接触する場合、抵抗器３３と抵抗器３４と
の合成抵抗値が得られる。 【００１２】なお、本実施形態では、八種類の抵抗値変
化を検出することにより回転板２１の回転位置を検出し
ているが、さらにプリントパターンの数を増やして抵抗
値数を増やすことにより、回転板２１の詳細な回転位置
を検出することも可能である。また、主基板３０に凹構
造を形成して回転板収容構造３１を構成しているが、少
なくとも回転板２１の位置決めを行うことができれば良
く、主基板３０に回転板２１を収容可能な筒体を配置す
ることも可能である。さらに、上述したように、主基板
３０の一面側にだけプリントパターンを形成する必要は
なく、主基板３０の両面にプリントパターンを形成する
ことも可能である。 【００１３】次に、本実施形態にかかるビデオデッキ１
０に内蔵されたシャシー２０と主基板３０とを組み付
け、上記ローディングリングを回転させたときの動作を
説明する。接触ブラシ２１ｂを底面側に向けつつ回転板
２１を回転板収容構造３１に収容させ、シャシー２０と
主基板３０とを組み付けて回転板２１の位置決めを行
い、上記ローディングリングを回転させると、上記ギヤ
機構を介して回転板２１が回転し、接触ブラシ２１ｂ
は、この回転に伴って基準端子３１ａと接触端子３１ｂ
〜３１ｇのいずれかとに接触しながら回転する。モード
検出回路３８は、接触ブラシ２１ｂが接触する接触端子
３１ｂ〜３１ｇに応じて個別の抵抗値を取得し、これら
の抵抗値の変化に応じた回転板２１の回転位置に基づい
て上記ローディングリングの回転角度を検出する。する
と、ビデオデッキ１０に搭載された図示しないシスコン
は、この検出されたモードに対応する各種動作を実行す
る。このように、主基板３０に形成されたモード検出回
路３８が、シャシー２０に配置される回転板２１に形成
された接触ブラシ２１ｂと、主基板３０に形成された基
準端子３１ａ及び接触端子３１ｂ〜３１ｇとの接触状況
に基づいて回転板２１の回転位置を検出するため、シャ
シー２０と主基板３０との間をコネクタ等で接続する工
程が必要なくなり、製造効率を向上させることが可能と
なる。

【図面の簡単な説明】 【図１】本実施形態にかかるビデオデッキに内蔵された
シャシー及び主基板の概略構成を示す透視斜視図であ
る。 【図２】同シャシー及び主基板の概略構成を示す分解斜
視図である。 【図３】回転板収容構造に形成された基準端子及び接触
端子の接続状況を示す模式図である。 【符号の説明】 １０…ビデオデッキ ２０…シャシー ２１…回転板 ２１ａ…貫通口 ２１ｂ…接触ブラシ ３０…主基板 ３１…回転板収容構造 ３１ａ…基準端子 ３１ｂ〜３１ｇ…接触端子 ３２〜３７…抵抗器 ３８…モード検出回路

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 回転動作可能なテープ機構を備えるシャ
   シーと、このテープ機構の回転位置を検出する回転位置
   検出回路を備えつつ同シャシーの一面側に装着された主
   基板とを具備するビデオデッキであって、 上記シャシーは、上記主基板との対面側に接触素子を有
   する回転体を回転可能に支持し、 上記主基板は、凹構造に形成されて上記シャシーとの対
   面側から反対面側へ向けて上記回転体の周面と対面可能
   な内周面を形成しつつ、同回転体を内周方向へ回転可能
   に収容する回転体収容構造を備えるとともに、上記回転
   体との対面側である同回転体収容構造の底面にて同回転
   体の回転角度範囲で互いに絶縁されつつ上記接触素子と
   接触可能に配置されて同回転体の回転状態に応じて同接
   触素子との接触位置を変化させる複数のプリントパター
   ンを備え、 上記回転位置検出回路は、上記接触素子とプリントパタ
   ーンとの接触状況に基づいて上記テープ機構の回転位置
   を検出することを特徴とするビデオデッキ。