JP3440805B2 - 車両用ステアリングコラム支持部材の剛性強化構造 - Google Patents
車両用ステアリングコラム支持部材の剛性強化構造Info
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Description
コラム支持部材の剛性強化構造に関し、特に、乗用車の
ステアリングコラムを支持する部材の剛性強化に適する
構造に関する。 【0002】 【従来の技術】乗用車のステアリングコラムは、通常、
車体の幅方向へ伸びている筒状の支持部材によって支持
され、支持部材は、その2つの端部でブラケット又は固
定具を介してフロントピラーに結合され、その中間部で
ブレースによって車体のフロアに支持される(特開平8-
183478号公報)。 【0003】ステアリングコラムは走行中に上下方向へ
振動することがある。ステアリングコラムが振動する
と、この振動は支持部材に伝わり、支持部材を振動させ
るが、従来では、支持部材は、ステアリングコラムによ
って上下方向へ振動されると考えられていた。そこで、
フロントピラーに結合された2つの端部やブレースは、
支持部材の上下方向の振動に対処すべく形成されてい
た。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、ステアリン
グコラムの振動のうちおよそ80%が支持部材をねじるよ
うに働き、残りのおよそ20% が支持部材を上下方向へ変
位させるように働くことが発明者らによって確認され
た。この確認された事実によれば、従来の対策は、支持
部材に加わる振動のうちの一部のみに向けられていたこ
ととなり、不十分である。 【0005】本発明は、支持部材をねじるように働く振
動に対して特に有効である、車両用ステアリングコラム
支持部材の剛性強化構造を提供する。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、車両用ステア
リングコラムを支持して車体の幅方向へ伸び、2つの端
部で車体に結合され、中間部でブレースによって支持さ
れる支持部材の剛性を強化する構造である。前記ブレー
スは、前記ステアリングコラムから前記支持部材に加わ
り前記支持部材を軸線回りにねじるように働く振動とは
逆に働く振動を前記支持部材に加えるために、また前記
支持部材をねじる振動によって曲げ力を実質的に受けな
いように、その上端部の両面が前記車体の前後方向に向
けて配置されかつ前記支持部材に前記上端部の両面を貫
通するボルト及びナットを介して結合され、前記ボルト
の軸線が前記支持部材の軸線を含む水平面上に位置しか
つ前記ブレースの軸線の延長が前記ブレースの上方の端
部の両面間の中央を通る。 【0007】 【作用及び効果】本発明によれば、ステアリングコラム
から支持部材を軸線回りにねじるように振動が働くと
き、支持部材がねじられる向きとは逆向きに働く荷重が
ブレースから支持部材に加わり、支持部材のねじりを強
制的に抑える。これによって、支持部材の剛性を強化す
ることができる。 【0008】また、ブレースは、支持部材をねじる振動
による曲げモーメントによって変形することがなく、そ
れだけ大きな荷重を支持部材に及ぼすことができ、ねじ
れ抑制効果が高い。 【0009】 【発明の実施の形態】剛性強化構造は、断面状態の図1
及び斜視状態の図2を参照すると、車両用ステアリング
コラム10を支持して車体の幅方向へ伸びる支持部材1
2の剛性を強化するものである。支持部材12はブラケ
ット13を有し、ステアリングコラム10がブラケット
13に結合されている。ステアリングホイール14がス
テアリングコラム10内のシャフト(図示せず)に結合
され、それ自体公知のようにステアリング装置に接続さ
れている。 【0010】支持部材12は、2つの端部(図2には1
つのみを示してある)で車体に結合されるが、その結合
は、2つの端部の少なくとも一方の端部16で締りばめ
によって行われる。この場合、他方の端部は、締りばめ
による結合の他、固定具による締め付け結合とすること
もできる。図1及び図2の示すところでは、支持部材1
2は、円筒状鋼管で作られた第1部分18と、第1部分
18より小径の円筒状鋼管で作られた第2部分19とに
よって一体に形成されており、第1部分18がステアリ
ングコラム10に近接して位置している。すなわち、第
1部分18の端部16が運転席側に位置している。そし
て、第1部分18の端部16は、フロントピラー22に
取り付けられたブラケット24に締りばめで結合されて
いる。2つの端部の少なくとも一方が締りばめ結合され
る場合、その一方の端部は運転席側とすることが好まし
い。 【0011】図1においては、ブラケット24は鋼板か
らなり、第1部分の端部16の外周面に適合する半円形
の凹部25を有する。凹部25は、端部16を凹部25
に取り付けたとした場合の端部16の軸線Cを中心とし
た半径Bの円弧であり、端部16は軸線Cを中心とした
半径Aの外周面を有する。ここで、A>Bであり、(A
−B) は、0.5 ないし1.5mm 程度に定めることができ
る。このような関係を保つように支持部材12の端部1
6とブラケット24の凹部25とを形成し、端部16の
実質的に半分を凹部25に圧入して締りばめ結合する。
締りばめ結合した後、固定具26を端部16に当て、ボ
ルト28を固定具26の孔及びブラケット24の孔27
に通し、ブラケット24の裏面に固定したナット30に
ねじ込んで締め付ける。 【0012】側面状態の図3及び斜視状態の図4に示し
た本発明の剛性強化構造では、支持部材12は、車両用
ステアリングコラム10を支持して車体の幅方向へ伸
び、2つの端部16,17で車体のブラケット32,3
4に固定具36,38でそれぞれ結合され、中間部でブ
レース40によって支持されている。端部16とブラケ
ット32とは、また端部17とブラケット34とは、前
記したと同様に、少なくとも一方を締りばめで結合する
ことが好ましいが、従来のように2つの端部をブラケッ
トに当てて固定具で締め付ける結合とすることもでき
る。 【0013】ブレース40は、ステアリングコラム10
から支持部材12に加わり、支持部材12を軸線回りに
ねじるように働く振動とは逆に働く振動を支持部材12
に加えるべく支持部材12に結合されている。すなわ
ち、図3において、ステアリングコラム10からの振動
が支持部材12を時計方向へねじるように働くとき、D
向きの振動を支持部材12に加え、逆にステアリングコ
ラム10からの振動が支持部材12を反時計方向へねじ
るように働くとき、E向きの振動を支持部材12に加え
るべく結合されている。 【0014】図示の実施例では、ブレース40は、実質
的に円筒状に形成され、支持部材12をねじる振動によ
って実質的に曲げ力を受けないように支持部材12に結
合されている。ブレース40は円筒状の鋼管によって、
又は鋼板を円筒状に曲げて適宜に溶接して形成すること
ができる。 【0015】支持部材12の後方側の外周に取付座42
を溶接し、ボルト44を、このボルト44の軸線が支持
部材12の軸線Cを含む水平面上に位置するように取付
座42に溶接する。一方、ブレース40の上方の端部4
1は扁平状にし、2つの平らな面45,46が車体の前
後方向へ間隔をおくようにブレース40を鉛直に配置し
て、端部41に設けた孔にボルト44を通す。この結合
状態のとき、ブレース40の軸線C1 の延長が2つの面
45,46の間の中央を通るように端部41の形状を定
めておく。ボルト44にナット48をねじ込んでブレー
ス40を支持部材12に結合する。これにより、ブレー
ス40は、支持部材12をねじる振動が加わったとき、
曲げ力を受けない。ブレース40の下方の端部は、端部
41に対して90°ずれるように扁平に形成し、ボルトに
よって車体のフロアに結合する。 【0016】車両の走行中、ステアリングコラム10が
上下に振動すると、支持部材12がその軸線回りにねじ
られるように振動し、同時に上下に振動する。図1及び
図2に示したところでは、支持部材12の端部16が締
りばめで車体のブラケット24に結合されているため、
ねじり振動に対する摩擦力が発生し、ねじり振動を抑え
る。図3及び図4に示した実施例では、ブレース40が
支持部材12のねじり振動とは逆に働く振動を支持部材
12に加えるべく結合されているため、ねじり振動をい
わば能動的に抑える。 【0017】支持部材の端部を締りばめで車体のブラケ
ットに結合した構造では、支持部材の端部を固定具でブ
ラケットに締め付けて結合した構造と比べて、共振周波
数が2.4Hz 上がり、剛性を強化できた。また、ブレース
によって支持部材のねじり振動とは逆向きの振動を加え
る構造では、ブレースを支持部材の下側に配置した構造
と比べて、共振周波数が0.6Hz がり、剛性を強化でき
た。 【0018】前記実施例では、ブレース40は、支持部
材12の後方側に配置されており、支持部材12から後
方へ向けて突出しているボルト44に結合されている。
これによれば、ブレース40の取付を支持部材12の後
方から行うことができるため、作業性がよい。しかし、
ブレース40を支持部材の前方側に配置して、ステアリ
ングコラム10から支持部材12に加わり、支持部材1
2を軸線回りにねじるように働く振動とは逆に働く振動
を支持部材12に加えるようにしてもよい。
構造を示す断面図である。 【図2】車両用ステアリングコラム支持部材の剛性強化
構造例を示す斜視図で、支持部材を車体に取りつける前
の状態で示してある。 【図3】本発明に係る車両用ステアリングコラム支持部
材の剛性強化構造の実施例を示す、一部を断面とした側
面図である。 【図4】本発明に係る車両用ステアリングコラム支持部
材の剛性強化構造の実施例を示す斜視図である。 【符号の説明】 10 ステアリングコラム 12 支持部材 16,17 端部 22 フロントピラー 24,32,34 ブラケット 25 凹部 26,36,38 固定具 40 ブレース 41,45,46 ブレースの上方の端部及びその平ら
な両面 44,48 ボルト及びナット C 支持部材の軸線 C1 ブレースの軸線
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 車両用ステアリングコラムを支持して車
体の幅方向へ伸び、2つの端部で車体に結合され、中間
部で、鉛直に配置され平らな両面を有する上方の端部を
備えるブレースによって支持される支持部材の剛性を強
化する構造であって、前記ブレースは、前記ステアリン
グコラムから前記支持部材に加わり前記支持部材を軸線
回りにねじるように働く振動とは逆に働く振動を前記支
持部材に加えるために、また前記支持部材をねじる振動
によって曲げ力を実質的に受けないように、その上端部
の両面が前記車体の前後方向に向けて配置されかつ前記
支持部材に前記上端部の両面を貫通するボルト及びナッ
トを介して結合され、前記ボルトの軸線が前記支持部材
の軸線を含む水平面上に位置しかつ前記ブレースの軸線
の延長が前記ブレースの上方の端部の両面間の中央を通
る、車両用ステアリングコラム支持部材の剛性強化構
造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03539898A JP3440805B2 (ja) | 1998-02-03 | 1998-02-03 | 車両用ステアリングコラム支持部材の剛性強化構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03539898A JP3440805B2 (ja) | 1998-02-03 | 1998-02-03 | 車両用ステアリングコラム支持部材の剛性強化構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11222158A JPH11222158A (ja) | 1999-08-17 |
JP3440805B2 true JP3440805B2 (ja) | 2003-08-25 |
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ID=12440820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03539898A Expired - Fee Related JP3440805B2 (ja) | 1998-02-03 | 1998-02-03 | 車両用ステアリングコラム支持部材の剛性強化構造 |
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JP (1) | JP3440805B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4628197B2 (ja) * | 2005-06-28 | 2011-02-09 | 株式会社神戸製鋼所 | インパネリーンフォース構造及びインパネリーンフォースメントの取付用ブラケット |
-
1998
- 1998-02-03 JP JP03539898A patent/JP3440805B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11222158A (ja) | 1999-08-17 |
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