JP3440760B2 - 走行車両識別装置 - Google Patents

走行車両識別装置

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JP3440760B2
JP3440760B2 JP16522897A JP16522897A JP3440760B2 JP 3440760 B2 JP3440760 B2 JP 3440760B2 JP 16522897 A JP16522897 A JP 16522897A JP 16522897 A JP16522897 A JP 16522897A JP 3440760 B2 JP3440760 B2 JP 3440760B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車道等の2車
線の道路の走行車両を非接触計測してその大型,小型を
識別する走行車両識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車道等においては、交通情報
サービスや交通の流れを円滑に保つ交通管制のための交
通状況のリアルタイム情報の収集、或いは、トンネル換
気制御の計測情報の収集等のため、道路上の所定の監視
ポイントでの時々刻々の交通量を計測することが行われ
ている。
【0003】この交通量の計測は、走行車両(主に自動
車)をその車長によって大型,小型に分類し、大型,小
型の別の例えば1分間の走行車両の台数,平均車速を求
めて行われる。
【0004】その際、従来は主につぎのループコイル式
又は超音波式の装置により、前記監視ポイントを通過す
る走行車両につき、その車長を非接触計測して大型,小
型を識別する。
【0005】まず、ループコイル式の装置は、道路にル
ープコイルを埋設し、車両が通過するときのループコイ
ルのインダクタンス変化を検出し、その変化から走行車
両(通過車両)の車長を非接触計測して走行車両の大
型,小型を識別する。
【0006】また、超音波式の装置は、沿道の背の高い
支持ポールや道路横断方向に伸びたアーム等の大型構造
物に超音波ヘッド(送受器)を取付けて形成され、走行
車両より上方のこのヘッドから路面に周期的にパルスを
輻射し、その反射波の受波時間の変化から走行車両の通
過を検出してその車長を非接触計測し、走行車両の大
型,小型を識別する。
【0007】しかし、前記従来のループコイル式又は超
音波式の装置の場合、走行車両の車長の非接触計測は行
えるが、いずれも大がかりな装置であり、それらの設置
工事の際には交通規制等が必要になり、しかも、一旦設
置した後は容易には移動等することができず、任意の時
期に任意の監視ポイントで交通量調査等を機動的に行う
ことができない。
【0008】そこで、本出願人は、特願平9−8612
7号の出願により、道路上の予測最大車長より長い所定
距離はなれた沿道2地点(第1,第2の計測地点)に車
両通過に基づく遮光により受光信号がレベル変化する光
電センサを設け、両光電センサの受光信号を処理する計
測演算装置を備え、この計測演算装置に、両光電センサ
の受光信号のレベル変化を監視して両光電センサの車両
通過の検出タイミングのずれ及び両光電センサの受光信
号の車両通過時間の信号幅を検出する手段と、走行車両
の車長をl’,所定距離をL’,両光電センサの車両通
過の時間差(検出タイミングのずれ)に相当する時間を
0 ’,両光電センサの車両通過時間の信号幅を
1 ’,W2 ’とし,下記数2の式から走行車両の車長
を算出する手段とを設けた走行車両計測装置を既に出願
している。
【0009】
【数2】 l’=L’・2/W0’/(1/W1’+1/W2’)
【0010】この既出願の走行車両計測装置は、従来の
ループコイル式の装置のように道路にループコイルを埋
設したり、従来の超音波式の装置等のように高所に支持
したりすることなく、所定距離L’はなれた沿道2地点
の車両通過で遮光が生じる比較的低い位置に光電センサ
を設けて形成され、設置,撤去が容易に行える。
【0011】そして、所定距離L’が走行車両の予測最
大車長より長く設定され、単独走行車両は、両光電セン
サにまたがることなく、両光電センサを1つずつ順次に
通過し、この順次の通過により両光電センサの受光信号
が、所定距離L’と,走行車両の両光電センサ間の平均
車速V’{=(V1 ’+V2 ’)/2,V1 ’,
2 ’は両光電センサを通過するときの瞬時車速}と
に依存した検出タイミングのずれに相当する時間差W
0 ’(=L1 /V’)で順次にレベル変化し、この
レベル変化に基づく両光電センサのそれぞれの信号幅W
1 ’,W2 ’は車長l’と車速V1 ’V2 ’と
に依存してW1 ’=l’/V1 ’,W2’=l’/V
2 ’になる。
【0012】したがって、時間W0 ’及び信号幅W1
’,W2 ’の検出に基づき、前記数2の式から車長
’が算出されて求まり、設置,撤去が容易に行える簡
易な構成で走行車両の車長’を非接触計測し、この車
’から走行車両の大型,小型を識別し、大型,小型
の別の交通量の計測等を行うことができ、自動車道等の
任意の監視ポイントで交通量の計測等が機動的に行え
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記既出願の装置の場
合、2車線の道路につき両車線の走行車両を一括して計
測,識別しようとすると、つぎのような問題点が生じ
る。
【0014】すなわち、両光電センサ間を2車線の計2
台の車両が並走する並走状態時、この並走状態と1台の
車両の単独走行状態とを区別できないため、2台の車両
の並列状態を検出してその大型,小型車種を識別するこ
とができない問題点がある。
【0015】また、両光電センサ間を2車線の計2台の
車両が追いつき・追い越しの走行状態で通過するとき
は、例えば追いつきの場合、両光電センサの一方の地点
(手前の地点)では2台の車両がずれた状態で通過する
が、他方の地点(先の地点)では2台の車両が並走状態
で通過する。
【0016】このとき、一方の地点の光電センサの受光
信号は一定の時間差以下の間隔で断続して車両毎の2信
号幅になるが、他方の地点の光電センサの受光信号は断
続せず車両毎の信号幅が得られない。
【0017】なお、追い越しの場合は、先の地点を一方
の地点,手前の地点を他方の地点として前記の追いつき
の場合と同様の状態が生じる。
【0018】そのため、追いつき,追い越しの走行状態
時も、この走行状態を検出することができず、走行する
2台の車両の大型,小型の車種を識別することができな
い問題点がある。
【0019】本発明は、光電センサを用いた非接触計測
により2車線の車両を一括して計測し、2車線の並走す
る2台の車両の大型,小型の車種を識別し得るようにす
ることを課題とする。また、追いつき,追い越しの走行
状態時に、2車線の計2台の車両の大型,小型の車種を
識別し得るようにすることも課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1の走行車両識別装置においては、2車線
の道路の予測最大車長より長い所定距離はなれた走行方
向の順の第1,第2の計測地点に設けられ,車両通過に
基づく遮光により受光信号のレベルが変化する光電セン
サと、両光電センサの受光信号を処理する計測演算装置
とを備え、この計測演算装置に、両光電センサの受光信
号のレベル変化を監視して検出する手段と、前記所定距
離をL,両光電センサの車両通過の時間差に相当する時
間をW0 ,両光電センサの車両通過時間の信号幅を
1 ,W2 として,下記数3の式から走行車両の推定車
長lを算出する手段と、推定車長lと両信号幅W1 ,W
2 とにより両計測地点での車速V1 ,V2 を算出し,両
車速V1 ,V2 の平均を平均車速として算出する手段
と、W1 −W2 ≧δ(δは正定数)になる加速判定時に
単独加速走行とみなしたときの平均車速に基づく第2の
計測地点での上限車速VU を算出し,W2 −W1 ≧δに
なる減速判定時に単独減速走行とみなしたときの平均車
速に基づく第1の計測地点での上限車速VD を算出する
手段と、W1 −W2 ≧δかつV2 >VU 又はW2 −W1
≧δかつV1 >VD のときに2車線の車両が並走状態で
両計測地点を通過したことを検出する手段と、この並走
状態の検出時に信号幅W1 ,W2 と車速V1 ,V2 とに
より両計測地点での並走車長を算出し,両並走車長と大
型,小型の基準車長の組合せ長との比較により並走する
2台の車両の大型,小型の車種を識別する手段とを備え
る。
【0021】
【数3】l=L・2/W0/(1/W1+1/W2
【0022】そして、第1,第2の計測地点P1 ,P2
を2車線の2台の車両が並走して通過する並走状態時、
2台の車速及び加,減速等の走行状態の差異等に基づ
き、並走する2台が両光電センサを通過する時間に差が
生じ、両光電センサの受光信号の信号幅が異なる。
【0023】一方、1車線を1台の車両が単独走行して
第1,第2の計測地点を通過する際、加速又は減速状態
で両光電センサを通過すると、このときにも両光電セン
サの受光信号の信号幅が異なる。
【0024】そのため、この請求項1においては、ま
ず、両光電センサの受光信号が1台の車両の単独走行で
レベル変化したとみなし、両センサの受光信号の信号幅
1 ,W2 と、レベル変化タイミングのずれ(車両通過
の時間差)に相当する時間W0とにより、前記既出願と
同様にしてその車速(平均車速)を算出する。
【0025】つぎに、加速状態の単独走行であれば、加
速によってW1 >W2 になることから、W1 −W2 ≧δ
を条件に加速走行状態と判定し、この加速判定時、平均
車速に基づき、1台の車両が最大加速で走行したときの
第2の計測地点での車速を上限車速VU として算出す
る。
【0026】また、減速状態の単独走行であれば、減速
によってW2 >W1 になることから、W2 −W1 ≧δを
条件に減速走行状態と判定し、この減速判定時、平均車
速に基づき、1台の車両が最大減速で走行したときの第
1の計測地点での車速を上限車速VD として算出する。
【0027】そして、単独走行であれば、W1 −W2
≧δの加速状態時にV2 >VUになることは殆どあり得
ず、W2 −W1 ≧δの減速状態時にV1 >VD
なることは殆どあり得ない。
【0028】そこで、W1 −W2 ≧δかつV2 >VU
はW2 −W1 ≧δかつV1 >VD であれば、2車線の車
両の並走状態であることを検出する。
【0029】そして、並走状態を検出すると、第1,第
2の計測地点それぞれでの並走車長と大型,小型の基準
車長の組合せ長とを比較して並走2台の大型,小型の車
種を識別する。
【0030】したがって、この請求項1の装置は、従来
は不可能であった2車線の車両の並走状態を検出し、そ
の2台の大型,小型の車種の識別が行える。
【0031】また、請求項2の走行車両識別装置におい
ては、2車線の道路の予測最大車長より長い所定距離は
なれた走行方向の順の第1,第2の計測地点に設けら
れ,車両通過に基づく遮光により受光信号のレベルが変
化する光電センサと、両光電センサの受光信号を処理す
る計測演算装置とを備え、この計測演算装置に、両光電
センサの受光信号のレベル変化を監視して検出する手段
と、両光電センサの少なくともいずれか一方の受光信号
が一定の時間差以下の信号間隔で断続するときに2車線
の車両が追いつき・追い越しの走行状態で両計測地点を
通過したことを検出する手段と、この検出時,両光電セ
ンサの一方の受光信号の前記断続により得られた2信号
幅の比に応じて前記両光電センサの他方の受光信号を車
両通過時間相当の2信号幅に分割し,両受光信号の同じ
車両の通過に基づく2信号幅及び前記所定距離,両光電
センサの車両通過の時間差に基づき2車線の車両それぞ
れの車長を算出する手段と、両車両の車長と大型,小型
の基準車長との比較により追いつき・追い越しの走行状
態で走行する2台の車両の大型,小型の車種を識別する
手段とを備える。
【0032】そして、2車線の車両が追いつき・追い越
しの走行状態で走行する場合、例えば追いつきの走行状
態であれば、2台の車両が手前の第1の計測地点をずれ
て通過し、先の第2の計測地点を並走状態で通過する。
【0033】このとき、第1の計測地点の光電センサの
受光信号は、短い間隔で断続し、2台の車両それぞれの
通過に対応した2信号幅の信号になり、第2の計測地点
の光電センサの受光信号は並走状態の2台の車両の通過
に対応した1つの信号幅の信号になる。
【0034】なお、追い越しの走行状態であれば、2台
の車両が第1の計測地点を並走状態で通過して第2の計
測地点をずれて通過し、第2の計測地点の光電センサの
受光信号が2台の車両通過に伴って断続する。
【0035】そこで、この請求項2においては、両光電
センサのいずれか一方の受光信号が短い間隔で断続する
ときに、追いつき・追い越しの走行状態を検出する。
【0036】そして、この走行状態を検出すると、他方
の光電センサの並走状態の検出に基づく受光信号を、一
方の光電センサの受光信号の断続により生じた2信号幅
の比で2信号幅に分割する。
【0037】さらに、両光電センサの受光信号の同じ比
率の一方の2信号幅を一方の車両の通過に基づく2信号
幅とし、他方の2信号幅を他方の車両の通過に基づく2
信号幅とし、これらの2信号幅に基づき、前記既出願の
単独走行状態のときと同様にしてそれぞれ車長を算出す
る。
【0038】そして、算出した両車長と大型,小型の基
準車長とを比較して追いつき・追い越しの走行状態で走
行する2台の車両の大型,小型の車種を識別する。
【0039】したがって、この請求項2の装置は、従来
は不可能であった2車線の車両に追いつき・追い越しの
走行状態を検出し、その2台の大型,小型の車種識別が
行える。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の実施の1形態につき、図
1ないし図9を参照して説明する。まず、図1は装置の
ブロック構成を示し、例えば自動車道の監視ポイントを
中間点とする車両走行方向に所定距離はなれた第1,第
2の計測地点に光電センサ1a,1bが設置される。
【0041】両光電センサ1a,1bは、透過形検出方
式の場合、最も簡単には例えば図2に示すようにそれぞ
れ車道2の両側(路側)に投光器3,受光器4を対向す
るように設けて形成される。
【0042】このとき、車道2が上り又は下りの2車線
2a,2bで構成されるため、光電センサ1a,1b
は、横断方向の路側間距離をカバーするように、赤外光
LED等を光源とする検出距離10m前後の検出距離が
長い赤外光センサ等からなる。
【0043】また、第1,第2の計測地点間の前記所定
距離は、走行車両の予測される最大車長(予測最大車
長)より長く、例えば50m前後に設定される。
【0044】そして、投光器3,受光器4は図2からも
明らかなように、投光器3から受光器4に向う水平な投
射光が走行車両5によって確実に遮断されるように、比
較的低い位置に支持される。
【0045】つぎに、光電センサ1a,1bの受光器4
の受光信号は、入光,遮光により例えばローレベル,ハ
イレベルに2値変化し、有線又は無線でコンピュータ構
成の計測演算装置6の入力処理部7にリアルタイムに伝
送される。
【0046】この入力処理部7はアンプ,フィルタ等か
らなり、光電センサ1a,1bからの時々刻々の受光信
号をその不要雑音等を除去してA/D変換部8に転送
し、このA/D変換部8は計測精度等を考慮して設定さ
れた例えば10〜20msec程度の所定のサンプリング
周期で光電センサ1a,1bの受光信号をサンプリング
してA/D変換する。
【0047】このA/D変換により形成された光電セン
サ1a,1bの受光信号のデジタルデータはマイクロコ
ンピュータが形成する演算処理部9に送られ、この演算
処理部9は入力されたデジタルデータに基づき、2車線
2a,2bの第1,第2の計測地点を通過した車両の大
型,小型を識別し、この識別にしたがって例えば1分毎
の大型,小型別の走行車両の台数及び平均速度の情報を
交通量の計測情報として形成し、この計測情報をデータ
出力部10から後段の表示処理部(図示せず)や情報記
憶部(図示せず)等に供給し、例えばCRTディスプレ
イや液晶ディスプレイ等のモニタ表示装置に1分間の交
通量のトレンドグラフ等を表示する。
【0048】つぎに、演算処理部9について説明する。
まず、演算処理部9は単独走行,並走,追いつき・追い
越しの走行状態を判別して2台の大型,小型の車種識別
を行うため、プログラムの実行に基づくソフトウェア処
理により、つぎに(i)〜(ix)の手段を備える。
【0049】(i)光電センサ1a,1bの受光信号の
レベル変化を監視して検出する手段。
【0050】(ii)計測地点P1 , 2 間の所定距離を
L,両光電センサ1a,1bの車両通過の時間差に相当
する時間をW0 ,両光電センサ1a,1bの車両通過時
間の信号幅をW1 ,W2 とし,つぎの数4の式から走行
車両の推定車長lを算出する手段。
【0051】
【数4】l=L・2/W0/(1/W1+1/W2
【0052】(iii) 推定車長lと信号幅W1 ,W2
により計測地点P1 ,P2 での車速V1 ,V2 を算出
し,両車速V1 ,V2 の平均を平均車速として算出する
手段。
【0053】(iv)W1 −W2 ≧δ(δは正定数)にな
る加速判定時に加速状態の単独走行(単独加速走行)と
みなしたときの平均車速に基づく第2の計測地点P2
の上限車速VU を算出し,W2 −W1 ≧δになる減速判
定時に減速状態の単独走行(単独減速走行)とみなした
ときの平均車速に基づく第1の計測地点P1 での上限車
速VD を算出する手段。
【0054】(v)W1 −W2 ≧δかつV2 >VU 又は
2 −W1 ≧δかつV1 >VD のときに2車線の車両が
並走状態で両計測地点P1 ,P2 を通過したことを検出
する手段。
【0055】(vi)並走状態の検出時に信号幅W1 ,W
2 と車速V1 ,V2 とにより計測地点P1 ,P2 での並
走車長を算出し,該両並走車長と大型,小型の基準車長
との比較により並走する2台の車両の大型,小型の車種
を識別する手段。
【0056】(vii) 両光電センサ1a,1bの少なく
ともいずれか一方の受光信号が一定の時間差以下の信号
間隔で断続するときに2車線の車両が追いつき・追い越
しの走行状態で両計測地点P1 ,P2 を通過したことを
検出する手段。
【0057】(viii) 追いつき・追い越しの走行状態の
検出時,両光電センサ1a,1bの一方の受光信号の前
記断続により得られた2信号幅の比に応じて両光電セン
サ1a,1bの他方の受光信号を車両通過時間相当の2
信号幅に分割し,両受光信号の同じ車両の通過に基づく
2信号幅と所定距離L及び両光電センサ1a,1bの車
両通過の時間差とに基づき2車線の車両それぞれの車長
を算出する手段。
【0058】(ix)算出した両車両の車長と大型,小型
の基準車長との比較により追いつき・追い越しの走行状
態で走行する2台の車両の大型,小型の車種を判別する
手段。
【0059】つぎに、演算処理部9の処理について説明
する。まず、2車線2a,2bのいずれか一方を1台の
車両が単独走行して光電センサ1a,1bを通過する場
合の処理を説明する。
【0060】図3の(a)に示すように光電センサ1
a,1bが位置する第1,第2の計測地点P1 ,P2
間隔,すなわち所定距離をL[m]とする。
【0061】また、走行車両5の計測地点P1 での車
長,車速(瞬時車速)をl1a[m],V1 [km/h]と
し、その車両5の計測地点P2 での車長,車速(瞬時車
速)をl2a[m],V2 [km/h]とし、計測地点
1 ,P2 間の平均車速をV[km/h]とする。なお、
hは時間(hour)である。
【0062】さらに、図3の(b),(c)に示すよう
に、走行車両5が計測地点P1 ,P2 に到達して光電セ
ンサ1a,1bが入光状態から遮光状態に変化する時刻
(入時刻)をt1a,t2aとし、走行車両5が計測地点P
1 ,P2 を通過し終って光電センサ1a,1bが再び入
光状態に戻る時刻(出時刻)をt1a’,t2a’とする。
【0063】このとき、光電センサ1aの受光信号は図
3の(b)の波形に示すように、走行車両5が光電セン
サ1aを通過する遮光期間(t1a’−t1a)の信号幅W
1 [sec]がハイレベルになり、同様に、光電センサ1
bの受光信号は図3の(c)の波形に示すように走行車
両5が光電センサ1bを通過する遮光期間(t2a’−t
2a)の信号幅W2 [sec]がハイレベルになる。
【0064】また、走行車両5が光電センサ1a,1b
を通過するタイミングの差,すなわち光電センサ1a,
1bを走行車両5が通過する時間差に相当する時間をW
0 [sec]とすると、この時間W0 はt2a’−t1a’又
はt2a−t1aになる。
【0065】そして、所定距離Lは予め設定され、時間
0 ,信号幅W1 ,W2 はA/D変換部8のデジタルデ
ータから光電センサ1a,1bの受光信号の例えば立下
りの時刻t1a’,t2a’の差(t2a’−t1a’),期間
(t1a’−t1a),(t2a’−t2a)を計測して得られ
る。
【0066】一方、平均車速Vはつぎの数5の式から求
まる。なお、式中の3.6は単位[m/sec]を単位[k
m/h]に変換する際の定数(=3600/1000)
である。
【0067】
【数5】 V[km/h]=L・3.6/W0=(V1+V2)/2
【0068】また、車速V1 ,V2 は、計測地点P1
2 で検出される車長l1a,l2aに基づき、つぎの数6
の2式で示される。
【0069】
【数6】V1[km/h]=l1a・3.6/W12[km/h]=l2a・3.6/W2
【0070】そして、数5,数6の式に基づき、つぎの
数7の式が得られる。
【0071】
【数7】L・3.6・2/W0=V1+V2=l1a・3.
6/W1+l2a・3.6/W2
【0072】さらに、この数7の式からつぎの数8の式
が得られる。
【0073】
【数8】L・2W0=l1a/W1+l2a/W2
【0074】そして、同一車両であることから、数8の
式において、l1a=l2a=lとすると、走行車両5の推
定車長lは、数4の式と同様のつぎの数9の式から求め
ることができる。
【0075】
【数9】 l[m]=L・2/W0/(1/W1+1/W2
【0076】そして、前記数5〜数9の式の演算から車
長lが求まると、この車長lと大型,小型の基準車長と
を比較して大型,小型の車種識別を行う。
【0077】具体的には、後述の追いつき・追い越しの
走行状態の検出も考慮して、小型車両の最短,最長の基
準車長Smin [m],Smax [m]及び大型車両の最
短,最長の基準車長Lmin [m],Lmax [m]を予め
設定する。なお、Smin <Smax <Lmin <Lmax であ
る。
【0078】また、推定車長lに含まれる信号幅W1
2 のサンプリング誤差を考慮し、平均車速Vとサンプ
リング誤差定数δ[sec]とに基づき、つぎの数10の
式の誤差調整長さΔl[m]を算出する。
【0079】
【数10】Δl[m]=(V/3.6)・δ
【0080】そして、単独走行の場合は、推定車長lと
基準車長Lmin とを比較し、l≧(Lmin −Δl)であ
れば大型と識別し、l<(Lmin −Δl)であれば小型
と識別する。
【0081】つぎに、並走状態で2台の車両が走行する
場合について説明する。この場合は図4の(a)に示す
ように並走状態で走行する2台の車両5a,5bが光電
センサ1a,1bにより車長l1b[m],l2b[m]そ
れぞれの1台の車両として検出され、光電センサ1a,
1bの受光信号は、車両5a,5bの入時刻をt1b,t
2b,出時刻をt1b’,t2b’とすると、同図の(b),
(c)に示すように信号幅W1 [sec],W2 [sec]の
遮光期間(t1b’−t1b),(t2b’−t2b)にハイレ
ベルになる。
【0082】そして、この信号レベルの変化が1台の車
両の単独走行で生じたとし、その推定車長をl[m]と
すると、この車長lと信号幅W1 ,W2 とに基づき、計
測地点P1 ,P2 での車速V1 ,V2 及び平均車速Vを
数6の2式に相当するつぎの数11の2式及び数12の
式から求める。
【0083】
【数11】V1[km/h]=l・3.6/W12[km/h]=l・3.6/W2
【0084】
【数12】V[km/h]={l・3.6/W1+l・
3.6/W2}/2
【0085】一方、距離Lの計測地点P1 ,P2 間を1
台の車両が限界加速状態,限界減速状態で走行する場
合、種々の実験等から、その走行距離と車速との関係を
示す加減速特性は図5の実線Ac,Bkに示すようにな
る。
【0086】この図5の加減速特性で計測地点P1 ,P
2 間を走行する車両は、その車速をVx[km/h]とす
ると、この車速Vxに対する加速特性走行距離L
U [m],減速特性走行距離LD [m]がつぎの数1
3,数14の2式それぞれで示される。
【0087】なお、式中のaは予想される最高車速に相
当する定数、b,cは加速,減速の変化特性(傾き)を
示す定数、Lnは自然対数を示す演算子である。
【0088】
【数13】LU[m]=−b・Ln(1−Vx/a)
【0089】
【数14】LD[m]=c・Ln(1−Vx/a)+a
【0090】さらに、限界加速状態で単独走行するとき
は、第2の計測地点P2 で最も速く、上限車速VU [km
/h]になり、限界減速状態で単独走行するときは、第
1の計測地点P1 で最も速く、上限車速VD [km/h]
になる。そして、数13の式に基づき、上限車速VU
つぎの数15の式から求める。
【0091】
【数15】VU[km/h]=a・[1−exp{−(LU
+L/2)/b]
【0092】但し、a≦VU になってしまうときは、a
=VU +β1 ,(β1 は上限補正用の正定数)に再設定
して上限車速VU を求める。また、数14の式に基づ
き、上限車速度VD はつぎの数16の式から求める。
【0093】
【数16】VD [km/h]=a・[1−exp{(LD
−a−L/2)/c}]
【0094】但し、a≦VD になってしまうときは、a
=VD +β2 ,(β2 は上限補正用の正定数)に再設定
して上限車速VD を求める。
【0095】ところで、信号幅W1 ,W2 はサンプリン
グ誤差吸収用の正定数δを考慮すると、加速走行時にW
1 −W2 ≧δになり、減速走行時にW2 −W1 ≧δにな
る。
【0096】そして、単独走行であれば、W1 −W2
δの加速走行時の平均車速Vは上限車速VU 以下にな
り、W2 −W1 ≧δの減速走行時の平均車速Vは上限車
速VD以下になる。
【0097】したがって、演算上からW1 −W2 ≧δか
つV>VU 又はW2 −W1 ≧δかつV>VD になるとき
は、2車線の2台の車両が並走状態で両計測地点P1
2を通過したものと識別してその状態を検出する。
【0098】そして、この並走状態を検出したときは、
信号幅W1 ,W2 と車速V1 ,V2とにより、計測地点
1 ,P2 での並走車長l1b(=V1 /3.6・W
1 b),l2b(=V2 /3.6・W2 b)を算出する。
【0099】さらに、並走車長l1b,l2bと大型,小型
の基準車長Lmin ,Smax ,Sminとに基づき、つぎの
(イ),(ロ),(ハ)の判別条件から並走する2台の
車種の組合せを判別して検出する。
【0100】(イ)l1b{=(V1 /3.6)・W1
>(Lmin +Smin −Δl)かつl2b{=(V2 /3.
6)・W2 }>(Lmin +Smin −Δl)であれば、2
台とも大型車である。
【0101】(ロ)l1b{=(V1 /3.6)・W1
>(Smax +Smin −Δl)かつl2b{=(V2 /3.
6)・W2 }>(Smax +Smin −Δl),{但し
1b,l2b<(2Lmin −Δl)}であれば、大型車1
台と小型車1台である。
【0102】(ハ)l1 {=(V1 /3.6)・W1
≧(Smax −Δl)かつl2 {=(V2 /3.6)・W
2 }≧(Smax −Δl),{但しl1 ,l2 <(Lmin
+Smax −Δl)}であれば、2台とも小型車である。
【0103】つぎに、2車線の車両が追いつき・追い越
しの走行状態で走行する場合について説明する。まず、
追いつきの場合は図6の(a)に示すように、第1の計
測地点P1 を先行の車両5a,この車両5bより速い後
行の車両5bが間隔をあけて順に通過し、その後、先行
の車両5aに後行の車両5bが追いつき、第2の計測地
点P2 を両車両5a,5bが並走状態で通過する。
【0104】このとき、第1の光電センサ1aの受光信
号は図6の(b)に示すように、先行の車両5cの入時
刻t11c から出時刻t11c ’までの信号幅W11[se
c],後行の車両5dの入時刻t12c から出時刻
12c ’までの信号幅W12[sec]がハイレベルにな
り、第2の光電センサ1bの受光信号は同図の(c)に
示すように、両車両5a,5bの並走状態の入時刻t2c
から出時刻t2c’までの信号幅W2[sec]がハイレベル
になる。
【0105】また、追い越しの場合はつぎの2つのケー
スがある。第1のケースは図7の(a)に示すように、
第1の計測地点P1 を先行の車両5a,後行の車両5b
が並走状態で通過し、その後、車両5cが車両5dを追
い越し、この車両5dが第2の計測地点P2 を通過した
後、車両5cが同地点P2を通過する場合である。
【0106】この場合、第1の光電センサ1cの受光信
号は図7の(b)に示すようにひとかたまりの車両の入
時刻t1dから出時刻t1d’までの信号幅W1 [sec]が
ハイレベルになり、第2の光電センサ1bの受光信号は
同図の(c)に示すように車両5dの入時刻t21d から
出時刻t21d ’までの信号幅W21[sec]及び車両5c
の入時刻t22d から出時刻t22d ’までの信号幅W
22[sec]がハイレベルになる。
【0107】第2のケースは図8の(a)に示すよう
に、第1の計測地点P1 を先行の車両5c,後行の車両
5dが順に通過し、その後、車両5dが車両5cを追い
越し、車両5dが第2の計測地点P2 を通過した後、車
両5cが同地点P2 を通過するケースである。
【0108】このとき、第1の光電センサ1aの受光信
号は図8の(b)に示すように、先行の車両5cの入時
刻t11e から出時刻t11e ’の信号幅W11[sec],後
行の車両5dの入時刻t12e から出時刻t12e ’の信号
幅W12[sec]がハイレベルになり、第2の光電センサ
1bの受光信号は同図の(c)に示すように、車両5d
の入時刻t21e から出時刻t21e ’の信号幅W21[se
c],車両5cの入時刻t22e から出時刻t22e ’の信
号幅W22[sec]がハイレベルになる。
【0109】ところで、両計測地点P1 ,P2 間を1台
の車両が限界加速(最大加速),限界減速(最大減速)
の加減速状態で走行する場合、その走行距離に対する車
速特性は前記したように図5の実線Ac,Bkに示すよ
うになる。
【0110】そして、追いつき・追い越し可能な車速差
を求めるため、計測地点P1 を同じ車速で通過した2台
の車両の一方(先行車両)が限界減速で減速走行し、そ
の他方(後行車両)が限界加速で加速走行したとする。
【0111】このとき、図5の実線Bkに基づく計測地
点P1 ,P2 間の減速特性走行距離LD [m]は数14
の式と同様の式で表され、その車速Vxを平均車速Vと
すると、この平均車速Vはつぎの数17の式から求ま
り、計測地点P1 ,P2 の中間地点(LD =L/2)の
車速に相当する。
【0112】
【数17】V[km/h]=a’・[1−exp{LD
a’)/c’}] なお、式中のa’,c’は数14の式のa,cに相当す
る定数である。
【0113】そして、減速走行時は前記中間地点よりL
/2[m]手前の第1の計測地点P1 で最も速く、その
車速を減速側の上限車速VD1[km/h]とすると、この
上限車速VD1はつぎの数18の式で表される。
【0114】
【数18】VD1[km/h]=a’・[1−exp{(L
D−a’−L/2)/c’)}]
【0115】また、減速走行時は前記中間地点よりL/
2[m]先の第2の計測地点P2 で最も遅く、その車速
を下限車速VD2[km/h]とすると、この下限車速VD2
はつぎの数19の式で表される。
【0116】
【数19】VD2[km/h]=a’・[1−exp{(L
D−a’+L/2)/c’}]
【0117】一方、追いつき・追い越しの始点である第
1の計測地点P1 では減速走行する車両と加速走行する
車両の車速が等しく、この計測地点P1 での加速走行す
る車両の車速を加速側の下限車速VU1[km/h]とする
と、この下限車速VU1は上限車速VD1に等しく、つぎの
数20の式で表される。
【0118】
【数20】VU1[km/h]=VD1
【0119】このとき、図5の実線Acに基づく加速走
行距離LU [m]はつぎの数21の式で表される。な
お、式中のLnは自然対数を示す演算子である。
【0120】
【数21】 LU[m]=−b’・Ln(1−VD1/a’)
【0121】そして、第1の計測地点P1 から距離L
[m]先の第2の計測地点P2 での加速走行する車両の
車速を加速側の上限車速VU2[km/h]とすると、この
上限車速VU2は、数21の式に基づき、つぎの数22の
式で表される。
【0122】
【数22】VU2[km/h]=a’・[1−exp{−
(Lu+L)/b’}] 但し、a’≦VU1になってしまうときはa’=VU1
β’,(β’は上限補正係数)に補正する。
【0123】つぎに、初速をV1 [km/h],終速をV
2 [km/h]とすると、一般に、t[sec]間の走行距
離Lt[m]は、つぎの数23の式から求まる。
【0124】
【数23】Lt[m]=(V1 /3.6)・t+(1/
2)・{(V2 /3.6−V1 /3.6)/t}・t2
【0125】また、t[sec]はつぎの数24の式から
求まる。
【0126】
【数24】t[sec]=Lt・3.6/{V1 +(1/
2)・(V1 −V2 )}
【0127】そして、計測地点P1 ,P2 間の距離L
[m]を一方の車両が限界加速状態で走行する所要時間
と、同じ距離L[m]を他方の車両が限界減速状態で走
行する所要時間との時間差が、追いつき・追い越し可能
な限界車速に相当する時間になり、この時間を遅れ判定
時間Dty[sec]とすると、この遅れ判定時間Dty
はつぎの数25の式で表される。
【0128】
【数25】Dty[sec]=L・3.6・[1/{VD1
+(VD2−VD1)/2}−1/{VU1+(VU2−VU1
/2}]
【0129】そして、図6の追いつきの場合は、同図の
(b)の第1の計測地点P1 での信号幅W11,W12
立下りの時間差,すなわち2台の通過時間差(t12c
−t11c ’=)WΔc[sec]がWΔc≦Dtyでなけ
ればならない。
【0130】また、図7の追い越しの場合は、同図の
(c)の第2の計測地点P2 の信号幅W21,W22の立下
りの時間差,すなわち2台の通過時間差(t22d ’−t
21d ’=)WΔd[sec]がWΔc≦Dtyでなければ
ならない。
【0131】さらに、図8の追い越しの場合は、同図の
(b)のWΔc≦Dtyかつ同図の(c)のWΔd≦D
tyでなければならず、しかも、信号幅W11,W12,W
21,W22 がW11>W12かつW21<W22又はW11<W12
かつW21>W22でなければならない。
【0132】したがって、光電センサ1a,1bの受光
信号のいずれか一方がWΔc≦Dty又はWΔd≦Dt
yを満足する信号間隔で断続したときには、2台の車両
5c,5dが追いつき・追い越しの走行状態で光電セン
サ1a,1bを通過したことを検出する。
【0133】このとき、WΔc≦Dtyのみを満足すれ
ば図6の追いつきの走行状態であると判別し、WΔc≦
Dtyのみを満足すれば図7の追い越しの走行状態であ
ると判別し、WΔc≦DtyかつWΔd≦Dtyであっ
てW11>W12かつW21<W22又はW11<W12かつW21
22であれば図8の追い越しの走行状態であると識別す
る。
【0134】そして、WΔc≦Dtyの図6の追いつき
の判別時は、光電センサ1aの受光信号の2信号幅
11,W12の比に応じて光電センサ1bの受光信号の信
号幅W2をつぎの数26の2式に示す2信号幅W21,W
22に分割する。
【0135】
【数26】 W21[sec]=W2 ・{W11/(W11+W12)} W22[sec]=W2 ・{W12/(W11+W12)}
【0136】さらに、信号幅WΔcの中間時刻tmから
2C’までの時間(t2c’−tm)を、1台の車両とみ
たときの光電センサ1a,1bの受光信号の信号遅れ時
間W0 [sec]とする。
【0137】そして、信号幅W11とW12,W12とW22
それぞれ数9の式のW1 とW2 に代入し、同式のW0
時間(t2C’−tm)を代入して同式から2台の車両5
a,5dの推定車長lc[m],ld[m]を求める。
【0138】つぎに、WΔd≦Dtyの図7の追い越し
の判別時は、光電センサ1bの受光信号の2信号幅
21,W22の比に応じて光電センサ1aの受光信号の信
号幅W1をつぎの数27の2式に示す2信号幅W11,W
12に分割する。
【0139】
【数27】 W11[sec]=W1・{W21/(W21+w22)} W12[sec]=W1・{W22/(W21+w22)}
【0140】さらに、時刻t1d’から信号幅WΔdの中
間時刻tnまでの時間(tn−t1d’)を光電センサ1
a,1bの受光信号の信号遅れ時間W0 [sec]とす
る。
【0141】そして、図6の場合と同様にして数9の式
から2台の車両5c,5dの推定車長lc[m],ld
[m]を求める。
【0142】つぎに、図8の追い越しの判別時は、2信
号幅W11とW22,W12とW21を数9の式の2信号幅W1
とW2 とし、かつ、信号幅WΔc,WΔdの中間時刻t
m,tnの時間差(tn−tm)を数9の式の時間W0
として同式から車両5c,5dの推定車長lc[m],
ld[m]を求める。
【0143】そして、推定車長lc,ldをl1 ,l2
それぞれとして前記(イ),(ロ),(ハ)の判別条件
から車両5c,5dの大型,小型の組合せを特定してそ
の車種を識別する。
【0144】ところで、演算処理部9は具体的には例え
ば図9のフローチャートに示すように動作し、ステップ
1 で光電センサ1a,1bの受光信号を収集し、ステ
ップQ2 〜Q5 により前述したようにして車両走行状態
を判別し、この判別に基づき、ステップQ6 〜Q9 によ
り各走行状態での車種識別を行う。
【0145】なお、大型,小型の基準車長はそれぞれ1
つだけ設定してもよく、それぞれ3つ以上設定してもよ
い。そして、種々の2車線の道路の交通量計測等に適用
できるのは勿論である。
【0146】
【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。まず、請求項1の場合は、光電センサ1a,1bの
受光信号が1台の車両の単独走行でレベル変化したとみ
なし、両光電センサ1a,1bの受光信号の信号幅W
1 ,W2 と、レベル変化タイミングのずれ(車両通
過の時間差)に相当する時間W0 とにより、その推定
車長lを求めてこの車両が計測地点P1 ,P2を通過す
るときの車速(瞬時車速)V1 ,V2 を求め、単独
走行であれば、W1 −W2 ≧δの加速状態時にV2
>VU になることは殆どあり得ず、W2 −W1 ≧δの減
速状態時にV1 >VD になることが殆どあり得ないこと
から、W1 −W2 ≧δかつV2 >VU 又はW2 −W1 ≧
δかつV1 >VD であれば、2車線の車両の並走状態で
あるとみなしてこの並走状態をほぼ検出する。
【0147】そして、並走状態を検出すると、第1,第
2の計測地点P1 ,P2 それぞれでの並走車長と大型,
小型の基準車長とを比較して並走2台の大型,小型の車
種を識別する。
【0148】したがって、従来は不可能であった2車線
の車両の並走状態を検出し、その2台の大型,小型の車
種の識別をほぼ行うことができる。
【0149】また、請求項2の場合は、両光電センサ1
a,1bのいずれか一方の受光信号が短い間隔で断続す
るときに、追いつき・追い越しの走行状態を検出し、こ
の検出により他方の光電センサの並走状態の検出に基づ
く受光信号を、一方の光電センサの受光信号の断続によ
り生じた2信号幅の比で2信号幅に分割する。
【0150】そして、両光電センサ1a,1bの受光信
号の同じ比率の一方の2信号幅を一方の車両の通過に基
づく2信号幅とし、他方の2信号幅を他方の車両の通過
に基づく2信号幅とし、これらの2信号幅に基づき、単
独走行状態のときと同様にしてそれぞれ車長を算出す
る。
【0151】そして、算出した両車長と大型,小型の基
準車長とを比較して追いつき・追い越しの走行状態で走
行する2台の車両の大型,小型の車種を判別したため、
従来は不可能であった2車線の車両の追いつき・追い越
しの走行状態を検出し、その2台の大型,小型の車種の
識別をほぼ行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態の回路ブロック図であ
る。
【図2】図1の光電センサの配置説明図である。
【図3】(a),(b),(c)は単独走行の場合の車
両の走行説明図,第1,第2の計測地点の受光信号の波
形図である。
【図4】(a),(b),(c)は追いつきの場合の車
両走行説明図,第1,第2の計測地点の受光信号の波形
図である。
【図5】加減速走行時の走行距離と車速との関係図であ
る。
【図6】(a),(b),(c)は追いつきの場合の車
両走行説明図,第1,第2の計測地点の受光信号の波形
図である。
【図7】(a),(b),(c)は追い越しの第1のケ
ースの車両走行説明図,第1,第2の計測地点の受光信
号の波形図である。
【図8】(a),(b),(c)は追い越しの第2のケ
ースの車両走行説明図,第1,第2の計測地点の受光信
号の波形図である。
【図9】図1の演算処理部の動作説明用のフローチャー
トである。
【符号の説明】
1a,1b 光電センサ 2 車道 2a,2b 車線 6 計測演算装置 P1 ,P2 第1,第2の計測地点

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2車線の道路の走行車両を非接触計測し
    て大型,小型の識別を行う走行車両識別装置において、 前記道路の予測最大車長より長い所定距離はなれた走行
    方向の順の第1,第2の計測地点に設けられ,車両通過
    に基づく遮光により受光信号のレベルが変化する光電セ
    ンサと、 前記両光電センサの受光信号を処理する計測演算装置と
    を備え、 前記計測演算装置に、 前記両光電センサの受光信号のレベル変化を監視して検
    出する手段と、 前記所定距離をL,前記両光電センサの車両通過の時間
    差に相当する時間をW0 ,前記両光電センサの車両通過
    時間の信号幅をW1 ,W2 とし,下記数1の式から走行
    車両の推定車長lを算出する手段と、 前記推定車長lと前記信号幅W1 ,W2 とにより前記両
    計測地点での車速V1,V2 を算出し,該両車速V1
    2 の平均を平均車速として算出する手段と、 W1 −W2 ≧δ(δは正定数)になる加速判定時に単独
    加速走行とみなしたときの前記平均車速に基づく前記第
    2の計測地点での上限車速VU を算出し,W2−W1
    δになる減速判定時に単独減速走行とみなしたときの前
    記平均車速に基づく前記第1の計測地点での上限車速V
    D を算出する手段と、 W1 −W2 ≧δかつV2 >VU 又はW2 −W1 ≧δかつ
    1 >VD のときに前記2車線の車両が並走状態で前記
    両計測地点を通過したことを検出する手段と、 前記並走状態の検出時に前記信号幅W1 ,W2 と前記車
    速V1 ,V2 とにより前記両計測地点での並走車長を算
    出し,該両並走車長と大型,小型の基準車長との比較に
    より並走する2台の車両の大型,小型の車種を識別する
    手段とを備えたことを特徴とする走行車両識別装置。 【数1】l=L・2/W0/(1/W1+1/W2
  2. 【請求項2】 2車線の道路の走行車両を非接触計測し
    て大型,小型の識別を行う走行車両識別装置において、 前記道路の予測最大車長より長い所定距離はなれた走行
    方向の順の第1,第2の計測地点に設けられ,車両通過
    に基づく遮光又は反射により受光信号のレベルが変化す
    る光電センサと、 前記両光電センサの受光信号を処理する計測演算装置と
    を備え、 前記計測演算装置に、 前記両光電センサの受光信号のレベル変化を監視して検
    出する手段と、 前記両光電センサの少なくともいずれか一方の受光信号
    が一定の時間差以下の信号間隔で断続するときに前記2
    車線の車両が追いつき・追い越しの走行状態で前記両計
    測地点を通過したことを検出する手段と、 前記追いつき・追い越しの走行状態の検出時,前記両光
    電センサの一方の受光信号の前記断続により得られた2
    信号幅の比に応じて前記両光電センサの他方の受光信号
    を車両通過時間相当の2信号幅に分割し,前記両受光信
    号の同じ車両の通過に基づく2信号幅及び前記所定距
    離,前記両光電センサの車両通過の時間差に基づき前記
    2車線の車両それぞれの車長を算出する手段と、 前記両車両の車長と大型,小型の基準車長との比較によ
    り追いつき・追い越しの走行状態で走行する2台の車両
    の大型,小型の車種を識別する手段とを備えたことを特
    徴とする走行車両識別装置。
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