JP3439554B2 - セラミックコーティングを備えた金属基材の製造方法 - Google Patents
セラミックコーティングを備えた金属基材の製造方法Info
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Description
金を含むコーティング用組成物を使用するセラミックコ
ーティングを備えた金属基材の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】金属基材に高度の耐熱性、耐磨耗性、耐
酸化性、等を付与するためには、有機系塗料では不十分
であり、セラミックス系コーティングが用いられる。こ
のような目的に有用なセラミックス系コーティング用組
成物の一つとして、本出願人は特開平1−203476
号公報に、ポリシラザンにセラミックス充填剤を添加し
たコーティング用組成物を開示した。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記のようなセラミッ
クス充填剤を含有するコーティング用組成物から得られ
るコーティング膜は、800℃以上といった高温環境に
おいて非常に高い耐熱性、耐酸化性、等を発揮するが、
基材が金属である場合には、セラミックス膜と基材との
熱膨張率の差が顕著となるため剥離や亀裂が生じる等、
密着性が十分ではないことがある。本発明の目的は、コ
ーティング膜と金属基材との熱膨張率差を小さくし、金
属基材に高度の耐熱性、耐酸化性、等を付与することが
できるセラミックコーティングを備えた金属基材の製造
方法を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】これら及びその他の目的
は、 (1)下記一般式(I): 【0005】 【化2】 【0006】(上式中、R1、R2及びR3は、それぞれ
独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロア
ルキル基、アリール基、またはこれらの基以外でケイ素
に直結する基が炭素である基、アルキルシリル基、アル
キルアミノ基、アルコキシ基を表わす。ただし、R1、
R2及びR3の少なくとも1つは水素原子である)で表わ
される単位からなる主骨格を有する数平均分子量が10
0〜50000のポリシラザン1重量部に対し、Ni/Cr
系合金、Fe/Cr/Al系合金、Ni/Cr/Fe系合金及びMo系
合金からなる群より選ばれた少なくとも1種の針状、粒
状または鱗片状の耐熱合金2〜30重量部を含むコーテ
ィング用組成物を金属基材に塗布した後、その塗膜を焼
成することを特徴とする、セラミックコーティングを備
えた金属基材の製造方法によって達成される。 【0007】本発明の好ましい実施態様を以下に列挙す
る。 (2)前記コーティング組成物が、Al、Cr、Mo、
Si、Ti、Fe、Co、Ni、Y、Nb、Ta、W、
Zr、Ce及びBから成る群より選ばれた少なくとも1
種の金属充填剤をさらに含有することを特徴とする
(1)項に記載の製造方法。 (3)前記耐熱合金がNi−20Crであることを特徴
とする(1)項又は(2)項に記載の製造方法。 【0008】本発明によれば、ポリシラザンと耐熱合金
とを含むコーティング用組成物を用いることにより、8
00℃以上の高温環境下でも十分な耐熱性、耐酸化性、
等を発揮し、しかも金属基材との密着性がよいセラミッ
クス膜が形成される。ここで、「密着性がよい」とは、
コーティング膜と金属基材との熱膨張率の差に起因する
剥離や亀裂が発生しにくいことを意味する。 【0009】用いるポリシラザンは、分子内に少なくと
もSi−H結合、あるいはN−H結合を有するポリシラ
ザンであればよく、ポリシラザン単独は勿論のこと、ポ
リシラザンと他のポリマーとの共重合体やポリシラザン
と他の化合物との混合物でも利用できる。 【0010】用いるポリシラザンには、鎖状、環状、あ
るいは架橋構造を有するもの、あるいは分子内にこれら
複数の構造を同時に有するものがあり、これら単独でも
あるいは混合物でも利用できる。用いるポリシラザンの
代表例としては下記のようなものがあるが、これらに限
定されるものではない。セラミックス膜の硬度(緻密
性)の点からはペルヒドロポリシラザンが好ましい。こ
れらポリシラザンの選択は、用途に合わせて適宜行うこ
とができる。 【0011】上記一般式(I)でR1 、R2 及びR3 に
水素原子を有するものは、ペルヒドロポリシラザンであ
り、その製造法は、例えば特公昭63−16325号公
報、D. Seyferth らCommunication of Am. Cer. Soc.,
C-13, January 1983. に報告されている。これらの方法
で得られるものは、種々の構造を有するポリマーの混合
物であるが、基本的には分子内に鎖状部分と環状部分を
含み、 【0012】 【化3】 【0013】の化学式で表わすことができる。ペルヒド
ロポリシラザンの構造の一例を以下に示す。 【0014】 【化4】【0015】一般式(I)でR1 及びR2 に水素原子、
R3 にメチル基を有するポリシラザンの製造方法は、D.
Seyferth らPolym. Prepr., Am. Chem. Soc., Div. Po
lym.Chem., 25, 10(1984)に報告されている。この方
法により得られるポリシラザンは、繰り返し単位が−
(SiH2 NCH3 )−の鎖状ポリマーと環状ポリマー
であり、いずれも架橋構造をもたない。 【0016】一般式(I)でR1 及びR3 に水素原子、
R2 に有機基を有するポリオルガノ(ヒドロ)シラザン
の製造法は、D. Seyferth らPolym. Prepr., Am. Chem.
Soc., Div. Polym. Chem., 25, 10(1984)、特開昭6
1−89230号公報、同62−156135号公報に
報告されている。これらの方法により得られるポリシラ
ザンには、−(R2 SiHNH)−を繰り返し単位とし
て、主として重合度が3〜5の環状構造を有するものや
(R3 SiHNH)X 〔(R2 SiH)1.5 N〕
1-X (0.4<x<1)の化学式で示される分子内に鎖
状構造と環状構造を同時に有するものがある。 【0017】一般式(I)でR1 に水素原子、R2 及び
R3 に有機基を有するポリシラザン、またR1 及びR2
に有機基、R3 に水素原子を有するものは、−(R1 R
2 SiNR3 )−を繰り返し単位として、主に重合度が
3〜5の環状構造を有している。用いるポリシラザン
は、上記一般式(I)で表わされる単位からなる主骨格
を有するが、一般式(I)で表わされる単位は、上記に
も明らかなように環状化することがあり、その場合には
その環状部分が末端基となり、このような環状化がされ
ない場合には、主骨格の末端はR1 、R2 、R3 と同様
の基又は水素であることができる。 【0018】ポリオルガノ(ヒドロ)シラザンの中に
は、D. Seyferth らCommunication ofAm. Cer. Soc., C
-132, July 1984. が報告されている様な分子内に架橋
構造を有するものもある。一例を下記に示す。 【0019】 【化5】 【0020】また、特開昭49−69717号に報告さ
れている様なR1 SiX3 (X:ハロゲン)のアンモニ
ア分解によって得られる架橋構造を有するポリシラザン
(R 1 Si(NH)X )、あるいはR1 SiX3 及びR
2 2SiX2 の共アンモニア分解によって得られる下記の
構造を有するポリシラザンも出発材料として用いること
ができる。 【0021】 【化6】【0022】さらに、下記の構造(式中、側鎖の金属原
子であるMは架橋をなしていてもよい)のように金属原
子を含むポリメタロシラザンも出発材料として用いるこ
とができる。 【0023】 【化7】 【0024】その他、特開昭62−195024号に報
告されているような繰り返し単位が〔(SiH2 )
n (NH)m 〕及び〔(SiH2 )r O〕(これらの式
中、n、m、rはそれぞれ1、2または3である)で表
わされるポリシロキサザン、特開平2−84437号に
報告されているようなポリシラザンにボロン化合物を反
応させて製造する耐熱性に優れたポリボロシラザン、特
開昭63−81122号、同63−191832号、特
開平2−77427号に報告されているようなポリシラ
ザンとメタルアルコキシドとを反応させて製造するポリ
メタロシラザン、特開平1−138108号、同1−1
38107号、同1−203429号、同1−2034
30号、同4−63833号、同3−320167号に
報告されているような分子量を増加させたり(上記公報
の前4者)、耐加水分解性を向上させた(後2者)、無
機シラザン高重合体や改質ポリシラザン、特開平2−1
75726号、同5−86200号、同5−33129
3号、同3−31326号に報告されているようなポリ
シラザンに有機成分を導入した厚膜化に有利な共重合シ
ラザン、特開平5−238827号、特願平4−272
020号、同5−93275号、同5−214268
号、同5−30750号、同5−338524号に報告
されているようなポリシラザンにセラミック化を促進す
るための触媒的化合物を付加または添加した金属への施
工が可能で、より低温でセラミックス化する低温セラミ
ックス化ポリシラザンなども同様に使用できる。 【0025】本発明により用いるポリシラザンは、分子
量が低すぎると、焼成時の収率が低くなり、実用的でな
い。一方分子量が高すぎると溶液の安定性が低く、健全
な膜が得られない。これらの理由から、用いるポリシラ
ザンの分子量は数平均分子量で下限は100、好ましく
は500である。また、上限は5万、好ましくは100
00である。 【0026】本発明のコーティング用組成物は、上記の
ようなポリシラザンの他、少なくとも1種の耐熱合金を
含有する。このような耐熱合金の例として、Ni/Cr
系合金、Fe/Cr/Al系合金、Ni/Cr/Fe系
合金及びMo系合金が挙げられる。Ni/Cr系合金、
特にNi−20Cr(Ni80%、Cr20%)系合金
が好ましい。 【0027】本発明に用いる耐熱合金は、針状(ウィス
カーを含む)、粒状、鱗片状等種々の形状のものを単独
又は2種以上混合して用いることができる。これら耐熱
合金の粒子の大きさは1回に適用可能な膜厚よりも小さ
いことが望ましい。また、耐熱合金の添加量は、金属基
材や耐熱合金の種類、所望の熱膨張率、等により変動す
るが、ポリシラザン1重量部に対し、一般に1〜50重
量部、好ましくは2〜30重量部とする。 【0028】本発明のコーティング用組成物には、上記
の耐熱合金の他、金属基材との密着性や、耐酸化性、耐
衝撃性、等を向上させる目的で、金属充填剤を含有させ
てもよい。コーティング膜の耐熱性を損なわないよう、
この金属充填剤は高融点の金属または合金の充填剤であ
ることが好ましい。好ましい金属充填剤としてAl、C
r、Mo、Si、Ti、Fe、Co、Ni、Y、Nb、
Ta、W、Zr、Ce及びB、等が挙げられる。本発明
の特に好ましいコーティング用組成物は、ポリシラザン
1重量部に対し、2〜30重量部のNi−20Cr及び
0.1〜10重量部のAlを含有する組成物である。 【0029】耐熱合金及び(所望による)金属充填剤は
コーティング用組成物に均一に分散させるべきである。
均一に分散させる方法として、攪拌、超音波分散、ボー
ルミル、振動ミル、ペイントシェーカー、アトライタ
ー、等による分散処理法が挙げられる。 【0030】本発明のコーティング用組成物は、ポリシ
ラザンと耐熱合金とを適当な溶剤中に含有させて調製さ
れる。溶剤としては、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水
素、芳香族炭化水素の炭化水素溶媒、ハロゲン化メタ
ン、ハロゲン化エタン、ハロゲン化ベンゼン等のハロゲ
ン化炭化水素、脂肪族エーテル、脂環式エーテル等のエ
ーテル類を使用することができる。好ましい溶媒は、塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホル
ム、塩化エチレン、塩化エチリデン、トリクロロエタ
ン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、エチ
ルエーテル、イソプロピルエーテル、エチルブチルエー
テル、ブチルエーテル、1,2−ジオキシエタン、ジオ
キサン、ジメチルジオキサン、テトラヒドロフラン、テ
トラヒドロピラン等のエーテル類、ペンタンヘキサン、
イソヘキサン、メチルペンタン、ヘプタン、イソヘプタ
ン、オクタン、イソオクタン、シクロペンタン、メチル
シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等
の炭化水素等である。これらの溶剤を使用する場合、ポ
リシラザンの溶解度や溶剤の蒸発速度を調節するため
に、2種類以上の溶剤を混合してもよい。 【0031】溶剤の使用量(割合)は採用するコーティ
ング方法により作業性がよくなるように選択され、また
用いるポリシラザンの平均分子量、分子量分布、その構
造によって異なるので、適宜、自由に混合することがで
きる。好ましくは固形分濃度で50〜99重量%の範囲
で混合することができる。 【0032】また、本発明のコーティング用組成物にお
いて、上記の耐熱合金及び金属充填剤の他、得られるセ
ラミック膜の熱膨張率に悪影響を及ぼさない範囲で、必
要に応じて適当な充填剤及び/又は増量剤を加えること
ができる。充填剤の例としてはシリカ、アルミナ、ジル
コニア、マイカを始めとする酸化物系無機物あるいは炭
化珪素、窒化珪素等の非酸化物系無機物の微粉等が挙げ
られる。さらに充填剤の例を詳しく述べれば、シリカゾ
ル、ジルコニアゾル、アルミナゾル、チタニアゾル等の
ゾル:ケイ砂、石英、ノバキュライト、ケイ藻土等のシ
リカ系:合成無定形シリカ:カオリナイト、雲母、滑
石、ウオラストナイト、アスベスト、ケイ酸カルシウ
ム、ケイ酸アルミニウム等のケイ酸塩:ガラス粉末、ガ
ラス球、中空ガラス球、ガラスフレーク、泡ガラス球等
のガラス体:窒化ホウ素、炭化ホウ素、ホウ化チタン、
ホウ化ジルコニウム(ZrB2 )、ホウ化クロム(Cr
B2 )等のホウ化物、炭化アルミニウム、炭化ケイ素、
炭化チタン等の炭化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ
素、窒化チタン等の窒化物、二ケイ化モリブデン(Mo
Si2 )等のケイ化物、等の非酸化物系無機物:炭酸カ
ルシウム:酸化亜鉛、アルミナ、マグネシア、酸化チタ
ン、酸化ベリリウム等の金属酸化物:硫酸バリウム、二
硫化モリブデン、二硫化タングステン、弗化炭素その他
無機物:NiAl等の金属間化合物:ステンレススチー
ル、等の金属粉末、等があげられる。 【0033】コーティング用組成物には、必要に応じて
各種顔料、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線
吸収剤、pH調整剤、分散剤、表面改質剤、可塑剤、乾燥
促進剤、流れ止め剤、等を加えてもよい。本発明のコー
ティング用組成物は、特に高温で用いられる金属基材に
塗被すると有用である。このような金属基材として、例
えば、ステンレス鋼(例、SUS304、SUS31
6、SUS310、SUS430)、Ni、Ti、等が
挙げられる。金属基材の形状(面積や厚さ)には特に制
限はなく、用途に応じた任意の形状の金属基材を使用す
ることができる。 【0034】本発明のコーティング用組成物を、上記の
ような金属基材の少なくとも一部に適用することによっ
てポリシラザンの膜を形成する。適用方法は、通常実施
されている塗布方法、すなわちスピンコート、浸漬、ロ
ール塗り、バー塗り、刷毛塗り、スプレー塗り、フロー
塗り等が用いられる。また、塗布前に金属基材をヤスリ
がけ、脱脂、各種ブラスト、等で表面処理しておくとコ
ーティング組成物の付着性能が向上する。このような方
法でコーティングし、充分乾燥させた後、加熱・焼成す
る。この焼成によって耐熱合金含有ポリシラザンは架
橋、縮合、あるいは、焼成雰囲気によっては酸化、加水
分解して硬化し、強靱な被膜を形成する。 【0035】上記焼成条件はポリシラザンの分子量や構
造などによって異なる。焼成温度はポリシラザンがセラ
ミックス化する温度、通常400℃以上が好ましいが、
より低温でセラミックス化するタイプのポリシラザンで
は、例えば130〜350℃でもよい。しかしながら、
得られる最終セラミックス膜の耐熱性を確認するために
も、一般には800℃以上、好ましくは1000℃以上
で焼成する。昇温速度は特に限定しないが、5〜20℃
/分の緩やかな昇温速度が好ましい。焼成雰囲気は酸素
中、空気中あるいは不活性ガス等のいずれであってもよ
いが、空気中がより好ましい。空気中での焼成により耐
熱合金含有ポリシラザンの酸化、あるいは空気中に共存
する水蒸気による加水分解が進行し、上記のような低い
焼成温度でSi−O結合あるいはSi−N結合を主体と
する強靱な被膜の形成が可能となる。 【0036】こうして、本発明のコーティング組成物を
焼成すると、硬度8H以上、さらには9H以上(鉛筆硬
度)の高硬度で且つ緻密なセラミックス膜が塗布、硬化
という通常の簡便な方法で得られる。このようにして得
られるセラミックス膜は、金属基材との熱膨張率差が小
さいので800℃以上、さらには1000℃以上での高
温使用時にも剥離や亀裂が発生することがなく密着性が
良好である。 【0037】 【実施例】実施例によって本発明をさらに説明する。東
燃製ペルヒドロポリシラザン(PHPS−1;Mn=7
00)の60%キシレン溶液と、350メッシュのNi
−20Cr粉末と、200メッシュのAl粉末と、キシ
レンとを各々15g、80g、20g及び3gずつをボ
ールミルで混合し、ペースト状コーティング液を調製し
た。この液を10cm×10cm×3mmのSUS31
0基板に刷毛塗りし、室温で10分間乾燥した。次い
で、10℃/分の速度で1100℃まで昇温し、その温
度で1時間保持した後に炉冷した。得られた膜厚は15
0μmであった。 【0038】得られたコーティング膜試料に、大気中、
1100℃において100時間保持する耐熱/耐酸化試
験を施したところ、亀裂、剥離、等は観察されず硬質膜
が維持されており、本発明によるコーティング膜が耐熱
性/耐酸化性に優れていることが示された。また、得ら
れたコーティング膜のSUS310基板に対する密着性
をクロスカット試験により評価した。試験結果は100
/100となり、良好な密着性を示した。さらに、ハン
マーによる衝撃試験を施したところ、亀裂、剥離、等は
認められず、本発明によるコーティング膜が耐衝撃性に
優れていることが示された。 【0039】 【発明の効果】本発明によると、ポリシラザンと耐熱合
金とを含むコーティング用組成物を用いることにより、
800℃以上の高温環境下でも十分な耐熱性、耐酸化性
を発揮すると共に、金属基材との熱膨張率差が小さいた
め該基材との密着性がよいセラミックス膜が形成され
る。本発明によるコーティング用組成物は、ガスタービ
ン、各種プラントの高温サービス、等において特に有用
である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 数平均分子量が100〜50000のペ
ルヒドロポリシラザン1重量部に対し、Ni/Cr系合金、
Fe/Cr/Al系合金、Ni/Cr/Fe系合金及びMo系合金から
なる群より選ばれた少なくとも1種の針状、粒状または
鱗片状の耐熱合金2〜30重量部を含むコーティング用
組成物を金属基材に塗布した後、その塗膜を焼成するこ
とを特徴とする、該耐熱合金が均一分散されたセラミッ
クコーティングを備えた金属基材の製造方法。
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Cited By (1)
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KR20200061523A (ko) * | 2018-11-26 | 2020-06-03 | 한국화학연구원 | 광소결용 내열 합금 조성물 및 이를 이용한 전도성 내열 합금막의 제조방법 |
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JP7230878B2 (ja) | 2020-04-22 | 2023-03-01 | 信越化学工業株式会社 | 密着性組成物、被覆基材および硬化物 |
-
1994
- 1994-12-21 JP JP31813494A patent/JP3439554B2/ja not_active Expired - Fee Related
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