JP3439508B2 - 試料画像表示装置 - Google Patents

試料画像表示装置

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JP3439508B2
JP3439508B2 JP29311293A JP29311293A JP3439508B2 JP 3439508 B2 JP3439508 B2 JP 3439508B2 JP 29311293 A JP29311293 A JP 29311293A JP 29311293 A JP29311293 A JP 29311293A JP 3439508 B2 JP3439508 B2 JP 3439508B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査電子顕微鏡、透過
型電子顕微鏡、トンネル走査顕微鏡等により拡大される
試料の主として形態部分である連続領域から得られる第
1検出信号と試料の主として微小離散領域から得られる
第2検出信号とを重ね合わせて表示する試料画像表示装
置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、走査電子顕微鏡、透過型電子
顕微鏡、トンネル走査顕微鏡(STM)等により試料を
拡大して表示する試料画像表示装置が知られている。例
えば走査電子顕微鏡では、試料に照射線(この発明で
は、「照射線」は放射線、荷電粒子を含む意味で用い
る)としての電子線を照射して試料を走査し、その電子
線の走査に基づく二次電子又は反射電子を第1検出部と
しての電子検出部で検出し、この電子検出部の検出信号
に基づき濃淡の白黒画像信号を形成して、試料の連続領
域画像を形成するようにしている。また、試料によって
は、その試料の特定部位が電子線の照射によって蛍光発
光(ホトルミネッセンス)することがある。例えば、試
料が細胞のミトコンドリアの場合には、その電子線の走
査に基づく二次電子又は反射電子を検出することにより
図1に示すように、細胞の輪郭、細胞の境界等の連続領
域画像1である試料形態画像を得るとともに、電子線の
照射に基づくコレステロールの蛍光発光を受光してその
試料の発光部位2aをカラー表示し、図2に示すような
微小離散領域画像としてのカラー画像2を得るようにし
ている。
【0003】従来、同一視野内で、電子線の照射により
得られた連続領域画像1と、蛍光発光に基づくカラー画
像2とを別々に撮影して、この連続領域画像1とカラー
画像2とを並べて比較し、試料のどの部位が発光してい
るかの同定を行っていた。
【0004】このため、連続領域画像1が複雑形状を呈
していて、ホトルミネッセンスが微弱なときは、連続領
域画像1の各部位と発光部位2aとの対応づけが困難で
あるという問題点がある。ことに、倍率を高くすると試
料が生体材料である場合に電子線の照射量が大きくなる
ことにより高分子の化学結合が切断されて退色を生じ、
かつ、ホトルミネッセンスが極度に微弱になり、発光場
所の同定(いいかえると、試料中に存在する微量成分の
存在箇所の分布の同定)が困難となる。
【0005】そこで、本件出願人は、先に、連続領域画
像1とカラー画像2の発光部位2aとを重ね合わせて画
像表示する試料画像表示装置を発明の名称「形態観察装
置」(出願番号;特願平4−130966号)として出
願した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、連続領
域画像1とカラー画像2の発光部位2aとを重ね合わせ
て画像表示する場合には、発光部位2aが一画素(一ピ
クセル)で表示される程度のオーダーになると、無彩色
で表示される連続領域画像1がRGBのカラー成分を本
質的に保有するために、一画素程度で表示される極微弱
の発光部位2aが連続領域画像1の中に埋もれて、連続
領域画像1のどの部分が発光しているかを確認できない
こととなる。
【0007】本発明は上記の事情に鑑みて為されたもの
で、その目的とするところは、微小離散領域から得られ
る微弱な検出信号に基づく画像を連続領域から得られる
検出信号に基づく画像に重ねて表示させたとしても微小
離散領域から得られる微弱な検出信号に基づく画像を連
続領域から得られる検出信号に基づく画像に埋もれるこ
となく、微小離散領域から得られる微弱な検出信号に基
づく画像を識別可能に表示させることのできる試料画像
表示装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明に係
わる試料画像表示装置は、上記の課題を解決するため、
試料に照射される照射線を相対移動させて該試料を走査
する走査照射系と、前記照射線の照射により前記試料の
連続領域から得られる第1検出信号を検出する第1検出
部と、前記照射線の照射により前記試料の微小離散領域
から得られる微弱な第2検出信号を検出する第2検出部
と、前記第2検出部が検出した前記第2検出信号に基づ
くピクセルサイズが前記第1検出信号に基づくピクセル
サイズに対して拡大されるように第2検出信号を処理す
る信号処理部と、前記第1検出部の第1検出信号と前記
信号処理部により処理された第2検出信号とを合成して
重ね合わせ画像信号を形成する画像信号形成部と、前記
重ね合わせ画像信号に基づき試料の画像を表示する画像
表示部とを有し、前記第1検出信号は前記試料から得ら
れる2次電子、反射電子、透過電子、トンネル電子又は
走査透過像のいずれかに基づく試料形態信号であり、前
記第2検出信号は前記試料から得られるカソードルミネ
ッセンス、X線分析、エレクトロン・エネルギーロス・
スペクトロスコピーによる元素分析、またはオージェ装
置による試料成分信号であることを特徴とする本発明
の第2の発明に係わる試料画像表示装置は、上記課題を
解決するため、試料に照射される照射線を相対移動させ
て該試料を走査する走査照射系と、前記照射線の照射に
より前記試料の連続領域から得られる第1検出信号を検
出する第1検出部と、前記照射線の照射により前記試料
の微小離散領域から得られる微弱な第2検出信号を検出
する第2検出部と、前記第2検出部が検出した前記第2
検出信号に基づくピクセルサイズが前記第1検出信号に
基づくピクセルサイズに対して拡大されるように第2検
出信号を処理する信号処理部と、前記第1検出部の第1
検出信号と前記信号処理部により処理された第2検出信
号とを合成して重ね合わせ画像信号を形成する画像信号
形成部と、前記重ね合わせ画像信号に基づき試料の画像
を表示する画像表示部とを有し、前記第1検出信号は、
前記試料から得られる白黒の試料形態信号であり、前記
第2検出信号は、前記試料から得られるカラーの試料成
分信号であることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明に係わる試料画像表示装置によれば、走
査照射系は試料に照射される照射線を相対移動させて該
試料を走査する。第1検出部は照射線の照射により試料
の連続領域から得られる第1検出信号を検出する。第2
検出部は照射線の照射により前記試料の微小離散領域か
ら得られる微弱な第2検出信号を検出する。信号処理部
は第2検出部が検出した第2検出信号に基づくピクセル
サイズが第1検出信号に基づくピクセルサイズに対して
拡大されるように第2検出信号を処理する。画像信号形
成部は第1検出部の第1検出信号と信号処理部により処
理された第2検出信号とを合成して重ね合わせ画像信号
を形成する。画像表示部は重ね合わせ画像信号に基づき
連続領域と微小離散領域とを重ね合わせた画像を表示す
る。
【0010】
【実施例】以下に、本発明に係わる実施例を図面を参照
しつつ説明する。
【0011】図3において、3は走査型電子顕微鏡の照
射系を示している。この照射系3は図示を略す公知の電
子銃、集束レンズ、走査コイル、対物レンズを備えてい
る。照射系3の下部には試料ステージ4が設けられてい
る。試料ステージ4は照射系3に対して位置調整可能で
ある。その試料ステージ4には半導体、化合物、生体細
胞等の試料5の切片が載せられれる。ここでは、試料5
は生体細胞であるミトコンドリアであるとする。試料ス
テージ4と照射系3との間には1個の楕円ミラー6が設
けられている。符号6aはその反射面である。この楕円
ミラー6は電子線透過部としての貫通孔6bを有する。
試料5の切片には照射線としての電子線が細く絞られて
貫通孔6bを通して照射され、試料5の各部位が電子線
によって走査される。試料5に電子線が照射されると第
1検出信号としての二次電子が放出される。なお、走査
電子顕微鏡には電子線の照射により試料5の各部位(走
査点)から反射された反射電子を検出するものもある。
透過型電子顕微鏡の場合には透過電子を検出すればよ
い。また、トンネル走査顕微鏡(STM)の場合にはト
ンネル電子を検出する。その二次電子は第1検出部とし
ての光電子増倍管7により検出されて増倍される。二次
電子はその試料の各部位に対応してその発生量が変わる
もので、その二次電子はいったん光に変換され、増倍さ
れて再び電子に変換される。光電子増倍管7は第1検出
信号を前置増幅器(図示を略す)を介して信号変換器8
に向けて出力する。信号変換器8は第1検出部の第1検
出信号に基づき試料5の連続領域画像1に対応する白黒
の形態画像信号(テレビジョンの輝度信号に相当するも
の)を形成する。
【0012】また、電子線の照射に基づき微量成分のコ
レステロールが存在する微小離散領域から微弱な第2検
出信号としてのカソードルミネッセンス(CL)が放射
される。楕円ミラー6はそのカソードルミネッセンスを
集光する役割を果たすもので、試料5の切片はその楕円
ミラー6の一方の焦点に位置している。そのカソードル
ミネッセンスは楕円ミラー6の反射面6aにより反射さ
れて第2検出部としての受光部9に受光される。受光部
9はカソードルミネッセンスを色分解する色分解光学系
としてのダイクロイックミラー10、11、全反射ミラ
ー12、光電子増倍管13、14、15を有する。ダイ
クロイックミラー10は近赤外を含む赤色光(R)を透
過しかつ残りの光を反射し、ダイクロイックミラー11
は緑色光(G)を反射しかつ残りの紫外光を含む青色光
(B)を透過し、全反射ミラー12はその青色光を反射
する。赤色光Rは光電子増倍管13に導かれ、緑色光B
は光電子増倍管14に導かれ、青色光Bは光電子増倍管
15に導かれる。光電子増倍管13、14、15の各受
光面は光学的に楕円ミラー6の他方の焦点位置と等価な
位置に設けられている。各光電子増倍管13、14、1
5はカソードルミネッセンスが含んでいる色の割合に対
応して、R、G、Bの各色分解信号を増倍して出力す
る。
【0013】この各色分解信号は信号処理部としてのピ
クセルサイズ拡大回路16に入力される。1ピクセル程
度の大きさの微小離散領域からカソードルミネッセンス
があるときにこれをそのまま用いて画像表示することに
すると、図4に示すように、1ピクセル単位で微小離散
領域が表示され、微小離散領域から得られる微弱な検出
信号に基づく画像を連続領域から得られる検出信号に基
づく画像に重ねて表示させると微小離散領域から得られ
る微弱な検出信号に基づく画像が連続領域から得られる
検出信号に基づく画像に埋もれることになる。この図4
において、符号2a´はその微小離散領域の発光部位を
示している。ピクセルサイズ拡大回路16は、第2検出
信号である色分解信号に基づくピクセルサイズが第1検
出信号に基づくピクセルサイズに対して拡大されるよう
に色分解信号を処理する機能を有する。図5は、そのピ
クセルサイズ拡大回路16を用いて、発光部位2a´の
ピクセルサイズを形態画像のピクセルサイズを基準に3
×3倍に拡大した例を示している。この図5において、
符号2bはその拡大された発光部位を示す。このピクセ
ルサイズの拡大は色分解信号R、G、B毎に行う。
【0014】ピクセルサイズを拡大する処理が施された
各ピクセルサイズ拡大処理済み信号と形態画像信号とは
画像信号形成部としての加算回路17に入力される。加
算回路17は走査中の各部位(各走査点)において同時
に得られた(同一走査タイミングで得られた)R、G、
Bの各色分解信号と信号変換器8により得られた形態画
像信号とを加算し、各部位(各走査点)におけるR、
G、Bの各重ね合わせ画像信号を形成する。これらの各
部位における各重ね合わせ画像信号はメモリ部18に入
力される。メモリ部18は赤色の重ね合わせ画像信号、
青色の重ね合わせ画像信号、緑色の重ね合わせ画像信号
を一画面(一フレーム)分の画像情報として記憶する。
その一画面分の赤色の重ね合わせ画像信号、青色の重ね
合わせ画像信号、緑色の重ね合わせ画像信号は試料の画
像を表示する画像表示部としてのカラーモニター19に
入力され、カラーモニター19にはこれにより形態画像
の発光部位が有彩色で強調されてその形態画像に対応す
る部位に重ねて表示される。
【0015】図6はそのカラーモニター19に表示され
た重ね合わせ画像を示しており、この図6において符号
20はミトコンドリアの形態画像、21は微小離散領域
で、微小離散領域21から得られる微弱な検出信号に基
づく画像を連続領域から得られる検出信号に基づく画像
に重ねて表示させたとしても微小離散領域21から得ら
れる微弱な検出信号に基づく画像を連続領域から得られ
る検出信号に基づく画像に埋もれることなく、微小離散
領域21から得られる微弱な検出信号に基づく画像を明
瞭に識別可能に表示できる。なお、カラーモニター19
に表示された重ね合わせ画像は必要に応じてカメラ22
により撮影できる。また、ピクセルサイズの拡大は3×
3倍に限るものではない。
【0016】図7、図8は本発明に係わる試料画像表示
装置の第2実施例を示すもので、色分解信号に基づくピ
クセルサイズが拡大されるように色分解信号の処理を施
して得られたピクセルサイズ拡大処理済み信号をそれぞ
れ所定時間積算することにより信号の強調を図ったもの
である。この図7において、23は分配制御回路、2
4、25n、25n-1、…、25n-9は積算用バッファー
メモリ、26は積算回路である。各ピクセルサイズ拡大
処理済み信号は分配制御回路23に入力され、一フレー
ム毎に積算用バッファーメモリ24、25n、25n-1
…、25n-9に保存される。積算用バッファーメモリ2
n、25n-1、…、25n-9には、全部で過去10回分
の画像情報に対応するピクセルサイズ拡大処理済み信号
が保存され、古い方の情報から新しい方の情報を順に保
存するように、下位から上位に向かって配列されてい
る。すなわち、最下位の積算用バッファーメモリ25
n-9には現時点の走査回数がN回目として10回前の走
査に基づく一画面分のピクセルサイズ拡大処理済み信号
がメモリされている。積算用バッファーメモリ25n-9
に対して1個上位の積算用バッファーメモリ25n-8
は9回前の走査に基づく一画面分のピクセルサイズ拡大
処理済み信号がメモリされている。このようにして、古
い情報から新しい情報が順番に積算用バッファーメモリ
に記憶され、積算用バッファーメモリ25nにはN回目
の走査に基づく一画面分のピクセルサイズ拡大処理済み
信号が記憶される。各積算用バッファーメモリ25n
25n-1、…、25n-9にはそれぞれこのピクセルサイズ
拡大処理済み信号がメモリされているとして、N+1回
目の走査が完了すると、このN+1回目の走査に基づく
ピクセルサイズ拡大処理済み信号が積算用バッファーメ
モリ24に一時的にメモリされる。それと同時に、分配
制御回路23はその各積算用バッファーメモリ25n
25n-1、…、25n-9にメモリされていたピクセルサイ
ズ拡大処理済み信号を呼び出して積算回路26に向かっ
て出力する。積算回路26はその10個分のピクセルサ
イズ拡大処理済み信号を積算する。図8はその積算の一
例を説明するための図であって、m本目の走査線に対応
する微小離散領域21、21´に基づくN−9回目の走
査によるピクセルサイズ拡大処理済み信号をSn-9、S
n-9´、N−8回目の走査によるピクセルサイズ拡大処
理済み信号をSn-8、Sn-8´、…、N回目の走査による
ピクセルサイズ拡大処理済み信号をSn、Sn´として示
してある。積算回路26はこれらのピクセルサイズ拡大
処理済み信号を積算して積算ピクセルサイズ拡大処理済
み信号BSnを創る。積算回路26はこの積算ピクセル
サイズ拡大処理済み信号BSnを加算回路17に向かっ
て出力する。加算回路17は第1実施例と同様の処理を
行う。微小離散領域21、21´の発光現象は確率的で
あり、図8のN−7回目の走査で示すように、微小離散
領域21からホトルミネッセンスに基づく微弱な第2検
出信号(ピクセルサイズ拡大処理済み信号)が得られな
いことがあり、通常の処理では、バックグラウンドノイ
ズにかき消される場合でも、積算して、その後平均化す
ることによりアトランダムなバックグラウンドノイズ成
分を消去してホトルミネッセンスに基づく微弱な第2検
出信号を強調して抽出することができる。
【0017】なお、分配制御回路23は各積算用バッフ
ァーメモリ25n、25n-1、…、25n-9にメモリされ
ているピクセルサイズ拡大処理済み信号を呼び出した
後、最下位の積算用バッファーメモリ25n-9に保存さ
れている一画面分のピクセルサイズ拡大処理済み信号を
廃棄し、1個上位の積算用バッファーメモリ25n-8
保存されているピクセルサイズ拡大処理済み信号を1個
下位の積算用バッファーメモリ25n-9にメモリさせ
る。この処理を順に行い、積算用バッファーメモリ25
nのピクセルサイズ拡大処理済み信号は1個下位の積算
用バッファーメモリ25n-1に保存され、積算用バッフ
ァーメモリ25nには積算用バッファーメモリ24に保
存されている最新(CN+1回目の走査)のピクセルサ
イズ拡大処理済み信号がメモリされ、古い情報が廃棄さ
れて逐次新しいピクセルサイズ拡大処理済み信号が10
画面分ずつ保存される。
【0018】図9、図10は本発明に係わる試料画像表
示装置の第3実施例を示すもので、形態画像信号と色分
解信号とを加算して形態画像信号と色分解信号とを合成
した後に積算することとしたものであり、加算回路17
と信号変換器8との間には積算したときに形態画像信号
がサチュレートしないように減衰器27が設けられ、メ
モリ部18と加算回路17との間に分配制御回路23と
積算回路26とが設けられており、積算用バッファーメ
モリ24、25n、25n-1、…、25n-9の接続は第2
実施例と同一である。この実施例による場合には、図1
0に示すように、各形態画像信号とピクセルサイズ拡大
処理済み信号とが積算されることになる。この図10に
おいて、符号28は微小離散領域、符号29は連続領域
の境界部分、符号28aはピクセルサイズ拡大処理済み
信号、符号29aは連続領域の境界部分の形態画像信
号、符号28Baは積算ピクセルサイズ拡大処理済み信
号、符号29Baは積算形態画像信号を示しており、そ
の他は第2実施例と同一である。
【0019】図11は本発明に係わる試料画像表示装置
の第4実施例を示すもので、波長に応じてホトルミネッ
センスを検出することにしたもので、この実施例によれ
ば、紫外線領域から赤外線領域までの範囲でRGBの三
原色以外の色分解信号を得ることができ、この図11に
おいて、符号30は色分解用のダイクロイックミラー、
符号31はオプティカルファイバーであり、各オプティ
カルファイバー31に導かれた各色分解信号は光電子増
倍管を介してピクセルサイズ拡大回路に入力される。
【0020】この実施例によれば、X線分析、抗原体反
応などで用いるエレクトロン・エネルギー・ロス・スペ
クトロスコピー(EELS)による元素分析、オージェ
装置による表面元素分析等にも適用できる。
【0021】なお、信号強度の大きい形態像を白黒で表
示し、その他の微弱信号をカラーで表示する場合、この
形態像を意味する信号強度の大きい信号と信号強度の弱
い信号とを同一条件のもとで積算すると、信号強度の大
きい信号は積算により飽和する。その結果、形態像が真
っ白になる。これは、形態像を意味する白黒の信号は、
本質的にR、G、B信号成分を有するからである。
【0022】従って、信号処理部は、平均化又は積算を
行うとき、所定時間の間に形態像を意味する2次電子信
号をリカーシブルフィルタ方式等により4回ないし8回
積算する。一方、微弱信号を意味する発光信号を所定時
間の間に渡って全回数積算する。 すなわち、強い試料
形態信号の積算回数を微弱信号の積算回数よりも少なく
する。
【0023】又は、例えば、画像信号を10分間積算す
ることにした場合、強い形態信号の積算値を積算回数又
は積算回数に比例数で割り算した割り算値が表示に用い
られる。
【0024】このようにすると、試料形態画像信号の飽
和が避けられる。また、弱い信号を強調することができ
る。
【0025】以上説明したように、本発明は連続領域と
離散領域に対応する信号を積算した後に加算する方式、
及び加算した後に積算する方式であっても適用すること
ができる。
【0026】以上実施例について説明したが、EELS
(X線分析)の場合には、第1検出信号はSTEM像
(走査透過像)であり、第2検出信号はエネルギーロス
の電子線であり、試料5は細胞、無機材料等であり、連
続領域画像として細胞の形状、境界面の輪郭画像が得ら
れ、微小離散領域画像としてカルシウム、ナトリウム等
の元素の分布、シリコン等の組成元素の分布が得られ
る。
【0027】
【効果】本発明に係わる試料画像表示装置は、以上説明
したように構成したので、微小離散領域から得られる微
弱な検出信号に基づく画像を連続領域から得られる検出
信号に基づく画像に重ねて表示させたとしても微小離散
領域から得られる微弱な検出信号に基づく画像を連続領
域から得られる検出信号に基づく画像に埋もれることな
く、微小離散領域から得られる微弱な検出信号に基づく
画像を識別可能に表示させることができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の形態画像の表示状態を示す図である。
【図2】従来の試料の発光部位の表示状態を示す図であ
る。
【図3】本発明に係わる試料画像表示装置を走査型電子
顕微鏡に適用した第1実施例を示す図である。
【図4】1ピクセル程度の微小離散領域からの検出信号
に基づくピクセルサイズを拡大せずに画面に表示した状
態を示す図である。
【図5】ピクセルサイズの拡大の一例を示す模式図であ
って、画像を重ね合わせる前の図である。
【図6】形態画像とピクセルサイズが拡大された微小離
散領域の画像とを重ね合わせて表示した状態を示す図で
ある。
【図7】本発明に係わる試料画像表示装置を走査型電子
顕微鏡に適用した第2実施例を示す図である。
【図8】図7に示す積算の一例を示す説明図である。
【図9】本発明に係わる試料画像表示装置を走査型電子
顕微鏡に適用した第3実施例を示す図である。
【図10】図9に示す積算の一例を示す説明図である。
【図11】第1実施例〜第3実施例に示す受光部の変形
例を示す図である。
【符号の説明】
3…照射系 5…試料 7…ホトカウンティング光電子
増倍管(第1検出部) 9…受光部(第2検出部) 13〜15…光電子増倍管
(第2検出部) 16…ピクセルサイズ拡大回路(信号処理部) 17…加算回路(画像信号形成部) 19…カラーモニター(画像表示部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/22

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料に照射される照射線を相対移動させ
    て該試料を走査する走査照射系と、前記照射線の照射に
    より前記試料の連続領域から得られる第1検出信号を検
    出する第1検出部と、前記照射線の照射により前記試料
    の微小離散領域から得られる微弱な第2検出信号を検出
    する第2検出部と、前記第2検出部が検出した前記第2
    検出信号に基づくピクセルサイズが前記第1検出信号に
    基づくピクセルサイズに対して拡大されるように第2検
    出信号を処理する信号処理部と、前記第1検出部の第1
    検出信号と前記信号処理部により処理された第2検出信
    号とを合成して重ね合わせ画像信号を形成する画像信号
    形成部と、前記重ね合わせ画像信号に基づき試料の画像
    を表示する画像表示部とを有し、前記第1検出信号は前
    記試料から得られる2次電子、反射電子、透過電子、ト
    ンネル電子又は走査透過像のいずれかに基づく試料形態
    信号であり、前記第2検出信号は前記試料から得られる
    カソードルミネッセンス、X線分析、エレクトロン・エ
    ネルギーロス・スペクトロスコピーによる元素分析、ま
    たはオージェ装置による試料成分信号であることを特徴
    とする試料画像表示装置。
  2. 【請求項2】 試料に照射される照射線を相対移動させ
    て該試料を走査する走査照射系と、前記照射線の照射に
    より前記試料の連続領域から得られる第1検出信号を検
    出する第1検出部と、前記照射線の照射により前記試料
    の微小離散領域から得られる微弱な第2検出信号を検出
    する第2検出部と、前記第2検出部が検出した前記第2
    検出信号に基づくピクセルサイズが前記第1検出信号に
    基づくピクセルサイズに対して拡大されるように第2検
    出信号を処理する信号処理部と、前記第1検出部の第1
    検出信号と前記信号処理部により処理された第2検出信
    号とを合成して重ね合わせ画像信号を形成する画像信号
    形成部と、前記重ね合わせ画像信号に基づき試料の画像
    を表示する画像表示部とを有し、前記第1検出信号は、
    前記試料から得られる白黒の試料形態信号であり、前記
    第2検出信号は、前記試料から得られるカラーの試料成
    分信号であることを特徴とする試料画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第1検出信号は試料から得られる2
    次電子、反射電子、透過電子、トンネル電子又は走査透
    過像のいずれかに基づく白黒の試料形態信号であり、前
    記第2検出信号は試料から得られるカソードルミネッセ
    ンスに基づくカラーの試料成分信号であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の試料画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記信号処理部は前記第2検出信号を所
    定時間の間積算し、前記画像信号形成部は積算された第
    2検出信号と前記第1検出信号とを合成して重ね合わせ
    画像信号を形成することを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の試料画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記画像信号形成部は、前記第1検出信
    号と前記信号処理部により処理された前記第2検出信号
    とを合成して得られた重ね合わせ画像信号を所定時間の
    間積算して画像表示部に表示すべき最終重ね合わせ画像
    信号を形成することを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の試料画像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記信号処理部は、所定時間当たりにお
    いて、強い試料形態信号の積算回数が微弱なカラーの試
    料成分信号の積算回数よりも少ないことを特徴とする
    求項3に記載の試料画像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記信号処理部は、所定時間当たりにお
    いて、強い試料形態信号の積算することによって得られ
    た積算値がその積算回数により割られて、その割り算値
    が試料形態信号の表示に使用されることを特徴とする
    求項3に記載の試料画像表示装置。
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